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第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧

平成16年度拠点大学交流実施計画調書

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

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図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

研究背景 糖尿病は 現在世界で4 億 2 千万人以上にものぼる患者がいますが その約 90% は 代表的な生活習慣病のひとつでもある 2 型糖尿病です 2 型糖尿病の治療薬の中でも 世界で最もよく処方されている経口投与薬メトホルミン ( 図 1) は 筋肉や脂肪組織への糖 ( グルコース ) の取り

資料 6 文部科学省の好事例 ~ 新興 再興感染症研究拠点形成プログラム ~ 平成 2 2 年 1 2 月 9 日文部科学省研究振興局研究振興戦略官付

インドネシアの 職業紹介等の状況

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統合失調症発症に強い影響を及ぼす遺伝子変異を,神経発達関連遺伝子のNDE1内に同定した

後などに慢性の下痢をおこしているケースでは ランブル鞭毛虫や赤痢アメーバなどの原虫が原因になっていることが多いようです 二番目に海外渡航者にリスクのある感染症は 蚊が媒介するデング熱やマラリアなどの疾患で この種の感染症は滞在する地域によりリスクが異なります たとえば デング熱は東南アジアや中南米で

1. 経緯わが国では 抗生物質の発見や戦後の衛生環境の向上などにより 感染症による死亡が激減し これに代わって高齢化とともにがんの発生 死亡数が増加を続け 1981 年には国民の死亡原因の第 1 位に躍り出ることになりました がんは 先進国のみならず発展途上国で急速に患者数が増加しており その克服は

汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について ポイント 厚生労働省の難治性疾患克服事業における臨床調査研究対象疾患 指定難病の 1 つである汎発性膿疱性乾癬のうち 尋常性乾癬を併発しないものはインターロイキン 36 1 受容体拮抗因子欠損症 (

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報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効


れており 世界的にも重要課題とされています それらの中で 非常に高い完全長 cdna のカバー率を誇るマウスエンサイクロペディア計画は極めて重要です ゲノム科学総合研究センター (GSC) 遺伝子構造 機能研究グループでは これまでマウス完全長 cdna100 万クローン以上の末端塩基配列データを

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長崎大学熱帯医学研究所がケニア共和国で進める「健康と人口の動態追跡調査システム」の研究において、「指静脈認証」を活用するための実証実験を日立と共同で実施

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第4回独立行政法人評価委員会技術基盤分科会製品評価技術基盤機構部会 参考資料N2-1 平成15年度NITE業務実績表参考資料集 表紙~P19

資料 4-3 新興 再興感染症の克服に向けた研究環境整備 大阪大学微生物病研究所飯田哲也 長崎大学熱帯医学研究所金子修

地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム (SATREPS) 研究課題別中間評価報告書 1. 研究課題名 テーラーメード育種と栽培技術開発のための稲作研究プロジェクト (2013 年 5 月 ~ 2018 年 5 月 ) 2. 研究代表者 2.1. 日本側研究代表者 : 山内章 ( 名古屋大学大学

さらにのどや気管の粘膜に広く分布しているマスト細胞の表面に付着します IgE 抗体にスギ花粉が結合すると マスト細胞がヒスタミン ロイコトリエンという化学伝達物質を放出します このヒスタミン ロイコトリエンが鼻やのどの粘膜細胞や血管を刺激し 鼻水やくしゃみ 鼻づまりなどの花粉症の症状を引き起こします

49-2 これらの国のうち 2016 年には PC 治療に関する報告書が 59 件提出された (2015 年は 56 件 ) 世界的に 治療を必要とする未就学児童 1 億 3,590 万人が治療されたと報告されており (2015 年には 1 億 2,970 万人 ) これは世界全体で 50.8% と

MDG Report 2014

名称未設定

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薬剤耐性とは何か? 薬剤耐性とは 微生物によって引き起こされる感染症の治療に本来有効であった抗微生物薬に対するその微生物の抵抗性を言う 耐性の微生物 ( 細菌 真菌 ウイルス 寄生虫を含む ) は 抗菌薬 ( 抗生物質など ) 抗真菌薬 抗ウイルス薬 抗マラリア薬などの抗微生物薬による治療に耐えるこ

年219 番 生体防御のしくみとその破綻 (Immunity in Host Defense and Disease) 責任者: 黒田悦史主任教授 免疫学 黒田悦史主任教授 安田好文講師 2中平雅清講師 松下一史講師 目的 (1) 病原体や異物の侵入から宿主を守る 免疫系を中心とした生体防御機構を理

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

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シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

マスコミへの訃報送信における注意事項

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Kobe Biomedical Innovation Cluster PORT R ISLAND A D

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オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

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プランの策定の支援などが議論されました こうした状況を踏まえ 我が国においても薬剤耐性 (AMR) 対策アクションプランを取りまとめるべく G7 ドイツ ベルリン保健大臣会合後の昨年 2015 年 11 月 厚生労働省に薬剤耐性 (AMR) タスクフォースを設置し 有識者ヒアリング等による検討を重ね

革新的がん治療薬の実用化を目指した非臨床研究 ( 厚生労働科学研究 ) に採択 大学院医歯学総合研究科遺伝子治療 再生医学分野の小戝健一郎教授の 難治癌を標的治療できる完全オリジナルのウイルス遺伝子医薬の実用化のための前臨床研究 が 平成 24 年度の厚生労働科学研究費補助金 ( 難病 がん等の疾患

次 Ⅰ. 総論 2 Ⅱ. 重点分野 3 Ⅲ. 人材育成 確保 6 Ⅳ. 情報管理 8 Ⅴ. その他 9 1

再発小児 B 前駆細胞性急性リンパ性白血病におけるキメラ遺伝子の探索 ( この研究は 小児白血病リンパ腫研究グループ (JPLSG)ALL-B12 治療研究の付随研究として行われます ) 研究機関名及び研究責任者氏名 この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示す通りです 研究代表者眞田昌国立病院

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

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Gifu University Faculty of Engineering

研究の内容 結果本研究ではまず 日本人のクロザピン誘発性無顆粒球症 顆粒球減少症患者群 50 人と日本人正常対照者群 2905 人について全ゲノム関連解析を行いました DNAマイクロアレイを用いて 約 90 万個の一塩基多型 (SNP) 6 を決定し 個々の関連を検討しました その結果 有意水準を超

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

Microsoft Word 事業計画・表紙

【参考資料1】結核菌病原体サーベイランスシステムと現状

の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産


1. 背景血小板上の受容体 CLEC-2 と ある種のがん細胞の表面に発現するタンパク質 ポドプラニン やマムシ毒 ロドサイチン が結合すると 血小板が活性化され 血液が凝固します ( 図 1) ポドプラニンは O- 結合型糖鎖が結合した糖タンパク質であり CLEC-2 受容体との結合にはその糖鎖が

図 1 マイクロ RNA の標的遺伝 への結合の仕 antimir はマイクロ RNA に対するデコイ! antimirとは マイクロRNAと相補的なオリゴヌクレオチドである マイクロRNAに対するデコイとして働くことにより 標的遺伝 とマイクロRNAの結合を競合的に阻害する このためには 標的遺伝

住環境テ サ イン学科 建築環境工学住居 建築デザイン 准教授または講師教授または准教授 住環境設備 住環境工学 環境工学演習 環境計画演習ほか住居計画 住環境デザイン概論 設計演習ほか 博士 ( または Ph.D) の学位を有する方 もしくは取得を目指して研究を進めている方 博士 ( または Ph

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク

(4) 薬剤耐性菌の特性解析に関する研究薬剤耐性菌の特性解析に関する知見を収集するため 以下の研究を実施する 1 家畜への抗菌性物質の使用と耐性菌の出現に明確な関連性がない家畜集団における薬剤耐性菌の出現又はこれが維持されるメカニズムについての研究 2 食品中における薬剤耐性菌の生残性や増殖性等の生

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2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

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なお本研究は 東京大学 米国ウィスコンシン大学 国立感染症研究所 米国スクリプス研 究所 米国農務省 ニュージーランドオークランド大学 日本中央競馬会が共同で行ったもの です 本研究成果は 日本医療研究開発機構 (AMED) 新興 再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業 文部科学省新学術領

疫学研究の病院HPによる情報公開 様式の作成について

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報道発表資料 2006 年 6 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 アレルギー反応を制御する新たなメカニズムを発見 - 謎の免疫細胞 記憶型 T 細胞 がアレルギー反応に必須 - ポイント アレルギー発症の細胞を可視化する緑色蛍光マウスの開発により解明 分化 発生等で重要なノッチ分子への情報伝達

45-2 感染となる場合もある * リスクのある集団 : 2015 年には 約 32 億人 ( 世界の人口の半数近く ) がマラリアの危険にさらされた 最もマラリア症例数および死亡数が多いのは サハラ以南のアフリカである しかし アジア ラテンアメリカの特定の集団 そして中東と一部のヨーロッパへの広

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

参加報告書

P70

オープン・イノベーション時代におけるCTI

報道機関各位 平成 27 年 8 月 18 日 東京工業大学広報センター長大谷清 鰭から四肢への進化はどうして起ったか サメの胸鰭を題材に謎を解き明かす 要点 四肢への進化過程で 位置価を持つ領域のバランスが後側寄りにシフト 前側と後側のバランスをシフトさせる原因となったゲノム配列を同定 サメ鰭の前

資料2 ゲノム医療をめぐる現状と課題(確定版)

シリア イラクの難民 国内避難民数は依然として高い水準 非人道的な状況が継続 中東地域安定化のための包括的支援 難民受け入れ国の負担も増大 その他, 北アフリカ諸国等においても, 政治的混乱や若年層の高い失業率等に伴い, 暴力的過激主義の拡大が懸念 人道支援のみならず, 中長期的な観点から, 貧困や

JAPANESE (JA) 重点分野の基本方針 重点分野の基本方針について ロータリー財団は以下の点を強調します 1. ロータリー財団は 補助金手続きの効率 および補助金によるプロジェクトの質を高めることを目指しています 2. 各方針の内容は 補助金の受領資格の有無を示しています 3. 受領資格の範

(薬学科)D専門教育科目テーラーメイド薬物治療 薬学複合科目医療薬学複合科目 Ⅳ アドバンス科目学部学科必修選択第一年次第二年次第三年次第四年次第五年次第六年次薬学部授業科目 群衛生 Ⅲ( 環境衛生 ) 製剤設計 Ⅰ( 液状 分散系 )

広報せんぼく 平成21年11月号

Microsoft Word doc

確認試験に対し 追加的な試験を実施する必要がないことを意味する この投票結果は PSC が FluBlok の Accelerated Approval ではなく Regular Approval あるいは Traditional Approval を得ることを意味する これは PSC にとって大成

医薬基盤 健康 栄養研究所の沿革 医薬基盤研究所 国 健康 栄養研究所 平成 27 年 4 月 1 日統合 国立研究開発法人 医薬基盤 健康 栄養研究所

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血

2016 Institute of Statistical Research

平成24年7月x日

目次 レポート 3. 概要 4. 主要なインサイト 5. 地域ごとの SEM 業界の支出増加率 6. 検索エンジンごとの SEM 業界の支出増加率 7. SEM 支出のシェア 8. Google の検索ビジネス売上予測 9. 世界全体での業界セクターごと SEM 支出増加 10. 世界全体でのディス

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解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

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VACCINE PART.2 VACCINE PART.2 VACCINE PART.2 VACCINE PART.2 VACCINE 第 1 章 その魔力は薬か毒か ワクチンの効果を高める目的で添加されている補助剤がです しかし よいことだけではありません とはいったいどのようなもので ワクチンの

Corporate Philosophy Otsuka-people creating new products for better health worldwide

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研究の詳細な説明 1. 背景病原微生物は 様々なタンパク質を作ることにより宿主の生体防御システムに対抗しています その分子メカニズムの一つとして病原微生物のタンパク質分解酵素が宿主の抗体を切断 分解することが知られております 抗体が切断 分解されると宿主は病原微生物を排除することが出来なくなります

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BVGH パートナーシップ ハブ 年 年次報告書

120 件以上のコラボレーションを構築 130 以上のメンバー 40 カ国 WIPO Re:Search

WIPO Re:Search メンバーおよび支持者各位 年を振り返り BVGH が多くの素晴らしい成果を上げたことを WIPO Re:Search コミュニティーの皆様とともに喜びたいと思います メンバー数は 40 カ国から 130 以上の機関にまで増加しました 年だけで 27 の新メンバーを当コンソーシアムに迎え 14 件のコラボレーションを構築し さらに他に数件が協議中です 35 件のコラボレーションは現在進行中であり その内 7 件については開発の目標マイルストーンを達成済みです BVGH は WIPO Re:Search の重点的コラボレーションを明確にするための基準を制定し パートナーシップ構築プロセスに組み入れました これらの基準を制定したことにより BVGH はパートナーシップ構築アプローチを簡素化し まだ満たされていない最大の医療ニーズへの対応に向けて集中的に取り組んで行きます WIPO Re:Search 諮問委員会からの助言に基づき WIPO および BVGH は WIPO Re:Search ~ 2021 年戦略計画 を公表しました 本戦略計画は第 70 回世界保健総会において発表されたもので 今後 5 年間の本コンソーシアムの目標を定めています 年における成果を認識したうえで 我々は 2018 年においても引き続きグローバルヘルスの最も差し迫ったニーズのいくつかに対応することを楽しみにしています 皆様の WIPO Re:Search に対する継続的なご支援に感謝いたします BVGH プレジデントジェニファー デント (Jennifer Dent) 1

コラボレーション 目標 8 件の新しい重要な合意 実績 14 件の合意締結および 35 件の継続コラボレーションの管理 年のコラボレーションにおける標的疾病 ブルーリ潰瘍 リーシュマニア症 住血吸虫症 シャーガス病 リンパ系フィラリア症 土壌伝播蠕虫症 HAT* マラリア 結核 2 * ヒトのアフリカトリパノソーマ症 BVGH の 年におけるコラボレーションの目標は 8 件の新しい重要な合意を締結することと 継続中のコラボレーションへの提携管理支援の提供でした BVGH は目標を上回る 14 件の新しい合意を締結し その内 12 件は下記の基準を満たしていました これらの合意は 9 つの疾病をカバーし 10 カ国から 20 メンバーを超える参加を得ています 重要な合意の基準 1. プロジェクトの製品開発が進んだ段階にあること 2. 製品が解決されていない医療ニーズに対応していること 3. アプローチの新規性または新しく認証されたターゲットの新規性 4. 期待される製品が 目標製品プロファイル (TPP) または目標候補プロファイル (TCP) と一致すること

構築したパートナーシップパートナー疾病共有された資産段階製品 アルナイラム オズワルド クルス財団 住血吸虫症試薬基礎研究 データ エーザイ NEU UCSD エーザイ UCSD シャーガス病 リーシュマニア症スクリーニング 住血吸虫症スクリーニング FIND, IP Korea 結核 試料 前臨床 GSK, UCB 結核 ヒット同定 J&J, IDRI リーシュマニア症 結核 スクリーニング J&J, NIH 結核 スクリーニング J&J, U of T 土壌伝播蠕虫症 スクリーニング J&J, WUSTL 結核 スクリーニング メルク UCSD 複数 スクリーニング NIPD, CPC マラリア 試料 基礎研究 データ 武田薬品 NIH / NIAID マラリア 技術 前臨床 ワクチン 武田薬品 UCSF リンパ系フィラリア症 スクリーニング USF, U of Yaoundé 機関名略語表 複数 CPC: カメルーン パスツールセンター FIND:Foundation for Innovative New Diagnostics GSK: グラクソ スミスクライン IDRI:Infectious Disease Research Institute IP Korea: 韓国パスツール研究所 J&J: ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント コラボレーション ハイライト 土壌伝播蠕虫症のための新薬候補 専門知識 ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント (J& J) は トロント大学のアンドリュー フレーザー (Andrew Fraser) 教授に 同社の Jump-stARter ライブラリーを提供しました J&J のライブラリーは 多様な化学物質を代表するために慎重に選択された 8 万の高品質の組み合わせです フレーザー教授の研究室は 寄生虫で発見された固有の代謝経路の阻害剤を同定するために C. エレガンスに対する本ライブラリーのスクリーニングを行ってきました NEU: ノースイースタン大学 NIH: アメリカ国立衛生研究所 NIAID: アメリカ国立アレルギー 感染症研究所 NIPD:National Institute of Parasitic Diseases UCB: カリフォルニア大学バークレー校 UCSD: カリフォルニア大学サンディエゴ校 ヒット同定 UCSF: カリフォルニア大学サンフランシスコ校 U of T: トロント大学 U of Yaounde: ヤウンデ第一大学 USF: サウスフロリダ大学 WUSTL: ワシントン大学セントルイス マラリア DNA ワクチンのための超極細針パッチの採用 武田薬品工業およびアメリカ国立アレルギー 感染症研究所 (NIAID) は タンパク抗原をベースとする伝播阻止マラリアワクチン投与に 武田薬品の超極細針パッチ技術を応用する可能性について検証するための共同事業を始めました ワクチンは NIAID のマラリア免疫学およびワクチン学研究所 (LMIV) が開発しました この合意に基づき 武田薬品と LMIV はワクチン抗原と超極細針パッチ ポリマーとの親和性を確認します NIAID の科学者はその後 パッチ投与ワクチンの生体内での免疫原性の評価を行います 3

メンバー募集状況について 目標 6 の 重点 ユーザー メンバー 実績 27 のユーザーおよびプロバイダー メンバー BVGH は 年に 27 の新しいユーザーおよびプロバイダー メンバーを得ました この新メンバーの内の 9 メンバーが 重点 募集基準を満たしていました 16 の新メンバーは 中低所得国 (LMIC) を拠点としています 重点 メンバー 特定の国および地域からの機関 - オーストラリア 東アフリカおよびインド 太平洋地域 - および重要なパイプライン ギャップを埋める能力を持つ機関 ブラジル国立生命科学研究所 ブラジル国立生命科学研究所 (LNBio) は 最先端のバイオテクノロジー ヘルスケアおよび生命科学の研究および開発に取り組んでいます LNBio の科学者は 病原菌の毒性の分子メカニズムの把握と シャーガス病やリーシュマニア症などの寄生虫疾患のための開発に注力しています 4

新メンバーブラジル国立生命科学研究所 Centre for Plant Medicine Research ジョージ ワシントン大学 Instituto de Biologia Molecular y Celular de Rosario Institut de Recherche en Sciences de la Sante マケレレ大学 Seattle Children's Research Institute リオデジャネイロ州立大学 Social Medicine Institute Structural Genomics Consortium Texas Children's Hospital Center for Vaccine Development カンピーナス大学ジャング大学パリ第 11 大学サンパウロ大学サウスカロライナ大学テキサス大学サウスウェスタン医学センタートロント大学ザンビア大学 新 重点 メンバーエイクマン分子生物学研究所マダガスカル パスツール研究所バンドン工科大学バングラデシュ国際下痢性疾患研究センタージェームズクック大学モナシュ大学国立医学研究所パプアニューギニア医学研究所メルボルン大学 新メンバー スポットライト エイクマン分子生物学研究所 トロント大学 トロント大学はカナダの有力な高等教育機関であり 研究重点型としては世界でも最上位の大学の 1 つです 本大学は 12 億米ドルの研究助成金を受け取りました 本大学では 寄生線虫研究のモデルとしての C. エレガンスの応用 皮膚リーシュマニア症の発症におけるリーシュマニア リボ核酸ウィルス 1 の役割に関する研究 および薬物耐性を持つマラリア原虫を感作する合成界面活性剤の開発などを行っています エイクマン分子生物学研究所は 生体臨床医学 生物学的多様性 バイオテクノロジーおよびバイオセキュリティーの基礎および応用研究の進展に重点を置いています 本研究所の感染病研究者は 抗マラリア抵抗力のメカニズム 天然物由来創薬 マラリア ワクチンの開発およびデング熱ワクチンの治験に関する研究に集中的に取り組んでいます マケレレ大学 マケレレ大学はアフリカ最古の大学の 1 つです 本大学の研究者は分子生物学およびマラリアの臨床薬理学に集中的に取り組んでいます 本大学のヘルス サイエンス カレッジの伝染病研究所では 結核診断の臨床的評価など数々のプロジェクトを遂行しています 5

IP オーストラリア信託基金について 目標 LMIC の研究者に対する研究休暇の実現 2016 年 オーストラリア政府は WIPO( 信託基金 2(FIT2)) に資金拠出を行い 東アフリカおよびインド 太平洋地域の研究者のオーストラリア研究機関における研修を支援しました 受入機関 研修生 年半ば 2018 年 実績 9 名の LMIC の研究者に研究休暇をコーディネート 年に BVGH は研修生を受入機関に斡旋し 彼らの研究プロジェクトおよび研修計画を進展させました LMIC の 9 名の科学者が参加のために選ばれ 年には 3 件の研究休暇を開始しました 2018 年半ば 2019 年 WEHI UM GRIDD MU WEHI WEHI WEHI MU WEHI PNGIMR icddr,b icddr,b NIMR EIMB EIMB ITB KEMRI IPM 研究休暇 6

完了 FIT2 による研究休暇 パプアニューギニアの (PNG's) 国家マラリア予防対策プログラムの成功にもかかわらず マラリアは引き続き同国全体における公衆衛生上の問題です ゲノム ツールなどの新しいアプローチには マラリア対策を強化し革命的に変化させる可能性があります マラリア予防のための分子調査を強化しゲノム ツールの開発を進展させるため ウォルター アンド イライザ ホール医学研究所のアリッサ バリー (Alyssa Barry) 准教授は パプアニューギニア医学研究所の経験豊かな研究者であるドゥルシエ ラウトゥ (Dulcie Lautu) さんを受け入れました 研究休暇の間 バリー准教授とラウトゥさんは パプアニューギニアで採取された寄生虫の薬物耐性遺伝子を調べるために いままでにないゲノム アプローチを応用しました ラウトゥさんはこの研究をさらに進めることにしており パプアニューギニアで抗マラリア抵抗力を突き止めることに集中的に取り組むべく 博士課程の奨学金を申請しています 研修生の出身機関 EIMB: エイクマン分子生物学研究所 icddr,b: バングラデシュ国際下痢性疾患研究センター IPM: マダガスカル パスツール研究所 ITB: バンドン工科大学 KEMRI: ケニア中央医学研究所 NIMR: 国立医学研究所 PNGIMR: パプアニューギニア医学研究所 受入機関 GRIDD: グリフィス創薬研究所 MU: モナシュ大学 UM: メルボルン大学 WEHI: ウォルター アンド イライザ ホール医学研究所 7

広報について 目標 WIPO Re:Search に対する認知度向上のための活動継続 5 つの会議で WIPO Re:Search を紹介し意見表明 WIPO Re:Search 戦略計画 を策定 実績 月刊の WIPO Re:Search スナップショット および WIPO Re:Search 年中間報告 を発行 ソーシャルメディアへのプレゼンスを増加 6 つの会議で WIPO Re:Search をプレゼンし意見表明を実施 WIPO Re:Search ~ 2021 年戦略計画 を公表 WIPO Re:Search 戦略計画 2021 WIPO とのパートナーシップと WIPO Re:Search 諮問委員会からの助言に基づき BVGH は WIPO Re:Search ~ 2021 年戦略計画 を公表しました 本戦略計画は 4 つの戦略的目標についての活動項目を明示しています 1. 知的財産 (IP) 資産を活用し 顧みられない熱帯病 (NTDs) マラリアおよび結核のための R&D を進展させる 2. 有望な R&D コラボレーションを推進する 3. IP 管理および生物医学 R&D のためのグローバルな能力を強化する 4. NTDs マラリアおよび結核のためのイノベーションにおける IP の有益な役割を公衆に伝える 8

コラボレーション BVGH の優先的コラボレーションの進展 8 件の重点コラボレーションの構築 進行中のコラボレーションの運営 2018 年の目標 広報 WIPO Re:Search の広報戦略の推進 WIPO Re:Search の広報の強化 IP オーストラリア FIT2 WIPO Re:Search の認知度の向上 - イベントおよび会合 - ニュースレターの読者数 - 出版物 - ソーシャルメディア FIT2 による研究休暇を実施 FIT2 の要約レポートを作成し公表

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