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用途地域の指定のない地域の建築形態規制\(素案\)

調布都市計画深大寺通り沿道観光関連産業保護育成地区の概要

名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

立川市絶対高さを定める高度地区指定に関する検討方針 平成 26 年 5 月 立川市 0


1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ

PowerPoint プレゼンテーション

市街化調整区域内における地区計画について

第 5 地区拠点地区計画の区域には 次に掲げる区域及び地域は含まないものとする (1) 農業振興地域の整備に関する法律 ( 昭和 44 年法律第 58 号 以下 農振法 という ) 第 8 条第 2 項第 1 号に規定する農用地区域 (2) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229 号 ) による農

計画書

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

Microsoft Word - 別添資料

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

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Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

目次 方針策定の背景 1-1. 用途地域指定の基本的な考え方 1-2. 住居系 [ 第一種低層住居専用地域 ] [ 第二種低層住居専用地域 ] [ 第一種中高層住居専用地域 ] [ 第二種中高層住居専用地域 ] [ 第一種住居地域 ] [ 第二種住居地域 ] [ 準住居地域 ] [ 田園住居地域 ]

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東京都市計画高度地区変更(練馬区決定) 【原案(案)】

東京都市計画用途地域の変更 ( 東京都決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する ( 中野区分 ) 種類面積容積率建ぺい率 第一種低層住居専用地域 第 二 種 低層住居 専用地域 /10 15/10 4/10 5/10 外壁の後退距離の限度 建築物の敷

目次 1. 策定の目的と位置づけ (1) 策定の目的 1 (2) 市街化調整区域における地区計画運用基準の位置づけ 1 2. 市街化調整区域における土地利用方針の基本的な考え方 (1) 市街化調整区域における土地利用方針 2 (2) 市街化調整区域における地区計画の運用にあたっての基本的な考え方 3

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

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( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

2

Microsoft Word - 条例.doc

中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書【神奈川県】

区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

に基づく保安林指定計画地 (8) 自然環境保全法 ( 昭和 47 年法律第 85 号 ) 第 14 条第 1 項に規定する原生自然環境保全地域及び同法第 22 条第 12 項に規定する自然環境保全地域が指定されている土地の区域 (9) 自然公園法 ( 昭和 32 年法律第 161 号 ) 第 13

旧(現行)

1. 目的 本町の第 3 次総合計画において 本町の将来像である ( みんなが主役 やすらぎと健康福祉のまち ) の実現に寄与すべく 本町の市街化調整区域における地区計画の運用にかかる基本的な方針を示すため 市街化調整区域における地区計画運用指針 ( 以下 運用指針 という ) を策定しました この

スライド 1

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都市計画法に基づく手続きの予定スケジュール 岩手県事前協議 平成 8 年 5 月 ~7 月 住民説明会 平成 8 年 8 月 9 日 都市計画案の縦覧 ( 意見書の提出期間 ) 平成 8 年 9 月 5 日 ~9 月 0 日 釜石市都市計画審議会 平成 8 年 0 月中旬 岩手県本協議 平成 8 年

□高度地区見直し案

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

上野原市規則第××号

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( 趣旨 ) 第 1 条この条例は, 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 50 条及び第 52 条第 5 項の規定により, 周辺環境との調和のとれた斜面地建築物の敷地の利用を図り, もってその周辺における良好な居住環境の確保に資するため, 斜面地建築物の階数に

2 都市計画法第 34 条第 11 号に係る区域指定の許可基準について 都市計画法の趣旨 施策の方針市街化調整区域において, 市街化区域に隣接又は近接し, 一体的な日常生活圏を構成している市街化の進行した一定の区域を条例で指定し, 予定建築物を周辺環境と調和する用途に制限することにより, 許可の対象

及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

周南4市市街化調整区域における地区計画運用指針

目次 1 運用基準策定の目的 1 2 市街化調整区域の地区計画の類型 2 3 市街化調整区域の地区計画の基本事項 3 4 地区計画の技術的な基準 4 5 都市計画の提案制度のフロー 7 6 地区計画と開発行為の手続きフロー 8 7 市街化調整区域における地区計画の運用基準の見直し 9

目 次 市街化調整区域における地区計画運用基準 1. 運用基準策定の趣旨 都市計画制度変更への対応 2 市街化調整区域における土地利用方針 の実現に向けた運用基準策定 2. 地区計画の運用基準の基本的な考え方... 2 (1) 市街化調整区域の地区計画の基本的な考え方 1 基本的考え方

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

大阪狭山市市街化調整区域における地区計画のガイドライン(案)

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地区計画とは 地区計画とは 土地や建築物の所有者など地区の皆さんが合意を図りながら道路や公園などの配置 建築物の用途 容積率 高さ 色やデザイン等のルールをきめ細かく定め そのルールに基づいて建築行為等を行うことにより より良いまちづくりをすすめる手法のひとつです 地区の特性に応じて必要な項目を選択

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

3. 地区計画が定められない区域 (1) 松山市市街化調整区域の整備 保全の方針 の開発行為を認めない区域 (2) 風致地区及び 緑地 公園等の都市計画に定められた都市施設の区域 (3) 災害等の発生の恐れがある地域で 関係法令等により規制されている区域 4. 地区計画で定める内容 (1) 地区計画

Microsoft Word - ●決定⑤地区計画-2.docx

エ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計は 現に存する建築物又は現に建築の工事中の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計を超えないこと オ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影部分の形状は 現に存する建築物又は現に建築の工事

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Microsoft Word 八尾市市街化調整区域における地区計画のガイト


3 騒音に関する規制 (1) 騒音規制法 ア特定工場に関する規制 ( ア ) 規制地域の種別 a 規制区域の種別 第 1 種区域第 2 種区域第 3 種区域第 4 種区域 良好な住居の環境を保全するため 特に静穏の保持を必要とする区域 住居の用に供されているため 静穏の保持を必要とする区域 住居の用

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(3) 集落地域整備法 ( 昭和 62 年法律第 63 号 ) 第 3 条に規定する集落地域 ( 同法第 4 条第 1 項に規定する集落地域整備基本方針が策定された場合にあっては 同条第 2 項第 1 号に掲げる事項の内容に該当する集落地域に限る ) (4) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229

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(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

案の理由書 1 南大浜地区本地区は石垣島の南部に位置し 字大浜 字真栄里 字平得の3 字を含み 用途地域が指定されている市街地の東側に隣接する地区です 本地区は 農振農用地区域が除外されたことにより 農業的土地利用と都市的土地利用が混在し 道路 公園 下水道等の都市基盤整備が不十分なまま無秩序な開発

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市街化調整区域内における地区計画について

4. 地区計画の基本的な考え方 1. 市街化を抑制すべき区域 という市街化調整区域の基本理念は 地区計画の策定によってその性格が変わるものではないこと 2. 開発行為を伴う地区計画については いたずらに市街地を拡大しないよう その必要性 周辺の公共施設の整備状況 自然環境 景観や農林業との調和等の観

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(告示)新旧対照表

宝塚市条例第 33 号宝塚市市街化調整区域における開発行為及び建築物の新築等に関する条例目次第 1 章総則 ( 第 1 条 第 2 条 ) 第 2 章市街化調整区域において行うことができる開発行為及び建築物の新築等 ( 第 3 条 第 4 条 ) 第 3 章北部地域において行うことができる開発行為及

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合流式下水道緊急改善事業に関するアドバイザー会議

Ⅰ 用途地域指定の基本方針 1 用途地域別 市街地像 と指定の基本方針 1 2 境界の設定 4 3 用途地域見直しの時期 5 4 その他の地域地区や地区計画の活用 6 Ⅱ 用途地域の指定基準 第一種低層住居専用地域 7 第二種低層住居専用地域 9 第一種中高層住居専用地域 11 第二種中高層住居専用

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3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 このガイドラインに示す事項以外に 開発許可の要件を満たすことが 2. このガイドラインに示す事

(4) 農業振興地域の整備に関する法律 ( 昭和 44 年法律第 58 号 ) 第 8 条第 2 項第 1 号に規定する農用地区域 (5) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229 号 ) による農地転用が許可されないと見込まれる農用地 (6) 森林法 ( 昭和 26 年法律第 249 号 ) 第

国立市まちづくり条例について 国立市まちづくり条例とは まちづくりにおける市民参加の仕組みや開発事業の手続及び基準を定めることにより 国立市都市計画マスタープランにおけるまちづくりの将来像の実現に寄与することを目的とする条例です 本条例における主な手続き等については以下及び 4ページから 7ページの

栄町市街化調整区域における地区計画ガイドラインについて 1 市街化調整区域における地区計画ガイドラインの策定の趣旨平成 18 年の都市計画法改正により 市街化調整区域における大規模な計画開発の許可基準が廃止され 改正後は 都市計画法第 34 条第 10 号の規定に基づき 地区計画の内容に適合したもの

スライド 1

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目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

土師地区地区計画

藤沢市地区計画運用基準 施行平成 30 年 4 月 1 日 る 本運用基準は, 地区計画の届出に際しての審査の画一化及び円滑化を図るため, 必要な事項を定め 項目第 1 建築物等の用途の制限に関する事項第 2 建築物の容積率の最高限度に関する事項第 3 建築物の建蔽率の最高限度に関する事項第 4 建

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山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2


鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

泉南市市街化調整区域における地区計画に関する運用基準

目      次

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地区計画パンフレットP.1

1 敷地規模敷地面積は 長崎市建築基準法施行細則 ( 昭和 46 年長崎市規則第 10 号 ) 第 7 条の 3の規定により表 1に掲げる数値以上であること 表 1- 敷地面積地域敷地面積の規模 ( m2 ) ⑴ 第一種低層住居専用地域又は第二種低層 1,000 住居専用地域 ⑵ 第一種中高層住居専

都市計画の概要

Transcription:

敦賀市 土地利用調整計画 平成 21 年 8 月 敦賀市

目 次 1 敦賀市土地利用調整計画の概要 1 (1) 敦賀市土地利用調整計画策定の目的 1 (2) 敦賀市土地利用調整計画の位置付けと役割 1 2 敦賀市土地利用調整計画 2 (1) 土地利用区分 2 (2) 土地利用区分ごとの計画 2 3 地区ごとの土地利用調整のルールづくり 5 (1) 地区まちづくり協議会 5 (2) 地区まちづくり計画 5 (3) 地区まちづくり計画に基づく規制 誘導 5 4 敦賀市土地利用調整条例に関する運用の方針 6 (1) 運用の基本的な考え方 6 (2) 既存建築物等に関する適用緩和の方針 6 (3) その他 6

1 敦賀市土地利用調整計画の概要 (1) 敦賀市土地利用調整計画策定の目的 秩序ある土地利用を展開するためには 本市の持つ豊かな自然環境の保全と 古くから国際貿易港として栄えた歴史 文化 産業などに配慮していくことが重要です そのためには 市街地をとりまく山林や海の保全を図り 市街地近郊に広がる優良な農地を保全していくとともに 市街地にあっては 地域の歴史や文化性に配慮し 魅力的で風格のある土地利用の展開に努め 合わせて豊かで質の高い市民生活を実現する必要があります このため敦賀市土地利用調整条例を制定したところです 本計画は 敦賀市土地利用調整条例第 6 条に規定されている土地利用調整計画として定めるもので 敦賀市都市計画マスタープランを基本とし 計画的で秩序ある土地利用の実現を図ることを目的とします (2) 敦賀市土地利用調整計画の位置付けと役割 本計画は 敦賀市土地利用調整条例に基づき 土地利用に関する基本的な方針を定めるもので 本市の都市計画マスタープランにおける将来都市像 世界とふれあう港まち 魅力あふれる交流都市敦賀 の実現に向けて 土地利用の視点から 民間の開発や建築を規制 誘導していく重要な役割を担っています さらに 本計画は 市民 開発事業者及び行政が目指すべき土地利用の方向性を確認し 住民参加により良好な市街地を形成するための羅針盤の役割を果たすものです - 1 -

2 敦賀市土地利用調整計画 (1) 土地利用区分 敦賀市全域を 都市計画区域内で用途地域が定められている地域 都市計画区域内である が用途地域が定められていない地域 ( 白地地域 ) 及び都市計画区域外に区分します (2) 土地利用区分ごとの計画 ア. 用途地域内 用途地域が定められている地域は 用途地域の区分に基づいて適切な土地利用の規 制 誘導を図ります イ. 白地地域 ( 都市計画区域内であるが用途地域が定められていない地域 ) 白地地域については 自然環境を有する地域 優良な農地を有する地域 農村集落地 域及び既成開発地域に区分し それぞれ適切な土地利用の規制 誘導を図ります ( ア ) 自然環境を有する地域は 森林の有する諸機能の維持増進と良好な自然環境を保全するとともに 森林の有する諸機能と自然環境に影響を及ぼさない地区については 第 1 種低層住居専用地域に準じて規制 誘導します ( イ ) 優良な農地を有する地域は 優良な農地を保全するとともに 優良な農地に影響を及ぼさない地区については 優良な農地と調和した低層で良好な住宅等を第 1 種低層住居専用地域に準じて規制 誘導します ( ウ ) 農村集落地域及び既成開発地域については 既に市街地が形成された地域であることから 既に市街化している地区は 第 1 種住居地域に準じて建築物を規制 誘導するとともに 1~6の地区は隣接する用途地域に準じて建築物等の規制 誘導を図ります - 2 -

都市計画区域内用途地域無指定区域 区 分 用途規制高さ建ぺい率容積率区域 ア自然環境を有する地域第 1 種低層住居専用地域に準じる 10m 50%(*) 80%(*) イ優良な農地を有する地域第 1 種低層住居専用地域に準じる 10m 60%(*) 100%(*) 森林法による地域森林計画対象民有林 保安林 自然公園法による国定公園 県立自然公園 その他保全すべき良好な緑地を含む 農業振興地域整備法による農用地区域及びその他優良な農地を含む地域 ウ 農村集落地域及び既成開発地域 60%(*) 200%(*) 自然環境を有する地域及び優良な農地を有する地域以外の地域 1. 木崎地区第 1 種住居地域に準じる 60%(*) 200%(*) 隣接する市街地に指定される用途地域に準じます 2. 莇生野 金山地区第 1 種住居地域に準じる 60%(*) 200%(*) 隣接する市街地に指定される用途地域に準じます 3. 野坂地区第 1 種中高層住居専用地域に準じる 60%(*) 200%(*) 隣接する市街地に指定される用途地域に準じます 4. 公文名地区第 1 種中高層住居専用地域に準じる 60%(*) 200%(*) 隣接する市街地に指定される用途地域に準じます 5. 道ノ口地区第 1 種住居地域に準じる 60%(*) 200%(*) 隣接する市街地に指定される用途地域に準じます 6. 河原町 井川地区準工業地域に準じる 60%(*) 200%(*) 隣接する市街地に指定される用途地域に準じます 7. その他の地域第 1 種住居地域に準じる 60%(*) 200%(*) * 建築基準法第 52 条 第 53 条に基づき特定行政庁により指定されている数値 1.2.3.4.5.6 のエリアは図参照 なお 白地地域においては特定行政庁により 建築基準法第 52 条 第 53 条及び第 56 条に基づいて建築物について以下の事項が定められています 白地地域による建築規制 ( 特定行政庁 ) 区 分 法第 52 条第 1 項第 6 号の規定により定める数値 ( 注 1) 法第 53 条第 1 項第 6 号の規定により定める数値 ( 注 2) 法別表第三 ( に ) 欄の五の項の規定により定める数値 ( 注 3) 法第 56 条第 1 項第 2 号二規定により定める数値 ( 注 4) 敦賀都市計画区域 自然環境を有する地域 8/10 5/10 優良な農地を有する地域 10/10 6/10 上記以外の地域 20/10 6/10 1.5 +20m 1.5 +20m 1.5 +20m 2.5 +31m 2.5 +31m 2.5 +31m 注 1: 用途地域の指定のない区域内の建築物の容積率注 2: 用途地域の指定のない区域内の建築物の建ぺい率注 3: 前面道路との関係についての建築物の各部分の高さの制限 ( 道路全路線 ) 注 4: 用途地域の指定のない区域内の建築物の各部分の高さ ( 隣地境界線 ) - 3 -

ウ都市計画区域外 都市計画区域外は 原則として市街化を抑制する地域とし 自然環境を有する地域 優良 な農地を有する地域 その他の地域に区分します ( ア ) 自然環境を有する地域は 基本的に森林の有する諸機能の維持増進を図るとともに良好な山林等自然環境を保全します 一方 森林の有する諸機能と自然環境に影響を及ぼさない土地で 良好な景観や自然環境と調和した低層で良好な住宅等については許容します ( イ ) 優良な農地を有する地域は 基本的に優良な農地を保全します 一方 優良な農地に影響を及ぼさない土地で 良好な農地等と調和した低層で良好な住宅等については許容します ( ウ ) その他の地域は 建築物等について第 1 種住居地域に準じて周辺の森林の有する諸機能 自然環境及び農地と調和して行われるよう誘導します 都市計画区域外 区 分 用途規制高さ建ぺい率容積率区域 ア自然環境を有する地域第 1 種低層住居専用地域に準じる 10m 50% 80% イ優良な農地を有する地域第 1 種低層住居専用地域に準じる 10m 60% 100% 森林法による地域森林計画対象民有林 保安林 自然公園法による国定公園 県立自然公園 その他の保全すべき良好な緑地を含む地域 農業振興地域整備法による農用地区域及びその他優良な農地を含む地域 ウその他の地域第 1 種住居地域に準じる 60% 200% 自然環境を有する地域及び優良な農地を有する地域以外の地域 ア イ ウの区分は図参照 なお 白地地域又は都市計画区域外については 森林法 農業振興地域の整備に関する法 律 自然公園法に基づく土地利用規制が優先されます - 4 -

3 地区ごとの土地利用調整のルールづくり 敦賀市土地利用調整条例は 一定の区域内の住民等が地区まちづくり協議会を設立し 土地利用のルールを定めることができます この土地利用のルール ( 地区まちづくり計画 ) が定められた場合は 土地利用調整計画とともに 地区まちづくり計画が土地利用のルールとなります (1) 地区まちづくり協議会一定の区域内の住民等は 地区のまちづくりを推進するために地区まちづくり協議会を組織することができます また 地区まちづくり協議会は 地区における土地利用のルールを定めた地区まちづくり計画案を検討することができます (2) 地区まちづくり計画地区まちづくり協議会は 地区まちづくり計画案を住民の合意形成に基づいて策定し これを市長に提出することができます これを受けて 市長は地区まちづくり計画案が土地利用調整計画に適合していると認めるときは 審議会の意見を聴いて 地区まちづくり計画として認定することができます 地区まちづくり計画として認定を受けるために盛り込むべき内容 (1) 地区まちづくり計画の区域 (2) 地区まちづくりの目標及び方針 (3) 地区まちづくりの方策 (3) 地区まちづくり計画に基づく規制 誘導地区まちづくり計画が策定されると 住民の皆さんは地区まちづくり計画を遵守して土地利用を図る必要があります また 市は その地区内で行われる開発や建築等について 地区まちづくり計画を遵守して行うよう助言又は指導を行うことになります - 5 -

4 敦賀市土地利用調整条例に関する運用の方針 (1) 運用の基本的な考え方本計画は 敦賀市都市計画の基本的な方針である 敦賀市都市計画マスタープラン に示される土地利用の方針を基本とする そのため 土地利用の変更等については 敦賀市都市計画マスタープラン の変更が前提となる (2) 既存建築物等に関する適用緩和の方針 土地利用調整条例が施行される以前に立地する不適格建築物については 以下のとおり 運用する ア. 建築基準法施行令第 137 条の 7 第 1 号の規定により 増築又は改築が基準時に おける敷地内であり かつ 基準時における敷地面積に対して容積率制限及び建ぺい率制限の規定に適合していること イ. 建築基準法施行令第 137 条の7 第 2 号の規定により 増築後の床面積の合計は 基準時の1.2 倍を超えないこと ウ. 建築基準法施行令第 137 条の7 第 3 号の規定により 用途規制に適合しないこととなる部分の床面積は 基準時におけるその部分の床面積の合計の1.2 倍を超えないこと エ. 建築基準法施行令第 137 条の7 第 4 号の規定により 増築後の原動機の出力 機械の台数 容器等の容量の合計は 基準時におけるそれらの出力 台数又は容量の合計の1.2 倍を超えないこと オ. 建築基準法施行令第 137 条の7 第 5 号の規定により 増築又は改築時は用途の変更を伴わないこと (3) その他社会経済情勢の変化により 用途規制等が実情に合わなくなり 地域の均衡ある発展を促進する為に 事業者及び地区等から用途規制の適用除外を求める書面が提出された場合 敦賀市まちづくり審議会の意見を聴いた上で 市長が適当と判断した区域に関しては 用途規制等を適用しないことができるものとする - 6 -