第5章 調査方法

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(7) 鳥類 調査は 6 月 9~10 月 1 月に実施した 調査は 対象地区の面積 地形を考慮して決定した定量 的観察 ( ルートセンサスまたは定点観察 ) と 調査範囲を任意に踏査して出現種を記録する任意観察の2 手法によって出現種の把握に努めた また 調査実施時には 主に植生の違いを考慮した環

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目科種類発見月日発見場所備考 タカ目ブッポウソウ目 タカ科カワセミ科 イヌワシ Aquila chrysaetos アカショウビン Halcyon coromanda カワセミ Alcedo atthis 7 月 9 日 雷鳥沢上空 目撃 5 月 30 日 山崎カール 羽毛採取 5 月 14 日 室

演習林(第28号)表紙.pwd

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表 1 竜西地区で観察された鳥類種 番号 RDB 観察種名 個体数観察回数 番号 RDB 観察種名個体数観察回数 1 アオゲラ シメ アオサギ ジュウイチ アカゲラ スズメ アカハラ

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目 科 種類 発見月日 発見場所 備考 6 月 22 日 エンマ台 目撃 7 月 2 日 ミドリガ池上空 目撃 7 月 11 日 祓堂上空 目撃 7 月 12 日 浄土山上空 目撃 7 月 13 日 大谷上空 2 羽 目撃 7 月 14 日 室堂平上空 2 羽 目撃 7 月 18 日 国見岳上空 2

1 ほ乳類 浅間山の動物 南アルプスの ニホンジカ (1) ニホンカモシカ ウシ科 ( 離山 ) 人を見ても逃げなくなっている ( 南アルプス北沢峠 ) 日本固有のカモシカで 本州 四国 九州の山地にのみ分布しています 主に標高 1000m 以上の山林に暮らし

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14. ツグミ - スズメ目ツグミ科冬鳥学名 :Turdus naumanni ムクドリほどの大きさの冬鳥である 体の上面は褐色で 腹部は白で多数の黒い斑紋がある 顔は黒褐色で眉斑と喉から首筋にかけての線が白い ( 写真 -24) ロシアなどから秋に冬鳥として日本全国に渡ってくる 比較的開けた草地や

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最初にオスが羽化して、続いてメスが羽化する

コスジマグソコガネ捕獲個体 (6/16) 17 個体 ライトトラップ BOX15 糞トラップ 2 任意 - 獣糞内 -0 移動例 (6/16) オオコオイムシ捕獲個体 (6/21) 105 個体 ( 成虫 : 子持ち 16 子無し 38 幼虫 51) コスジマグソコガネ捕獲個体 (6/22-23)

スタジアム通り第 2 エリア 神宮外苑の鳥類相 朝 6 分間のバードウォッチングから 47 至新国立競技場 ( 建設中 ) 日本青年館 神宮球場 國學院高等学校 第 3 エリア 校庭 都立青山高校 P TEPIA 秩父宮ラグビー場 外苑前駅出口 至イチョウ並木青山一丁目 第 1 エリア 青山通り 至

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26 アカハラスズメ目ヒタキ科本土部伊豆諸島日中日露種アカハラの亜種 27 アカハラダカタカ目タカ科 1998 年版目録に記載なし 28 アカハラツバメスズメ目ツバメ科伊豆諸島日米日豪日中日露種ツバメの亜種 29 アカマシコスズメ目アトリ科伊豆諸島日中種アカマシコの亜種 30 アカモズスズメ目モズ科

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Ixobrychus sinensis (Gmelin, 1789) cm 5-7 Gorsachius goisagi (Temminck, 1835) 50cm 4 VI VI , VII 1986VI pp. 18

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いちかわの動 どうしょく 植 ぶつみ物カード / 身近 ぢかとりな鳥 キジバト学名 ( がくめい )Streptopelia orientalis orientalis (Latham,1790) 分類 ( ぶんるい ) 脊椎動物 ( せきついどうぶつ ) 鳥類 ( ちょうるい ) ハト科 ( か

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2002年度

長崎県の鳥類 40 長崎県産鳥類の年間生息状況 種名 チゴモズ モズ アカモズ タカサゴモズ オオモズ オオカラモズ 亜種名 1 月 上旬 72 中旬 39 下旬 月 上旬 31 1 中旬 下旬 23 3 月 上旬 21 中旬 29 下旬 36 4 月 上旬 9 中旬 1

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平成 25 年度東京都内湾水生生物調査 6 月鳥類調査速報 実施状況 平成 25 年 6 月 10 日に鳥類調査を実施した 天気は曇 気温 24.0~25.3 東南東 ~ 南南西の 風 風速 1.9~2.9m/s であった 当日は大潮で 潮位は 11 時 58 分干潮 (18cm) 18 時 26

BWG NO.: 遠江の鳥バードウォッチングガイド静岡県西部の身近な探鳥地 の探鳥地番号です 御前崎海岸探鳥会 ( 御前崎市 ) 9/11( 日 ) 難易度 BWG No.40 御前崎海岸大海原を望みながらの探鳥会です 沢山のシギ チドリが見られるでしょう クロサギ オオミズナギドリに出会えるといい

モニタリングサイト 1000 陸生鳥類調査情報 2018 年 9 月号 Vol. 10 No. 1 日本の国土は 亜寒帯から亜熱帯にまたがる大小の島々からなり そこには屈曲に富んだ海岸線と起伏の多い山岳など変化に富んだ地形や各地の気候風土に育まれた多様な動植物相が見られます モニタリングサイト 10


は 前報 同様 4 区画に対し 便宜的に南側から 記 号 A~D を付与し 結果はそれらを用いて示す 図 1 に 各区画の位置 調査時の景観を示す 区画 A は南北方向に約 200 m 区画 B は約 250 m 区 画 C は約 200 m 区画 D は約 150 m の帯状となっている 2-3

鹿児島県立博物館研究報告 ( 第 30 号 ):59 64,2011 奄美諸島喜界島の鳥類相 * 濱尾章二 ** 鳥飼久裕 *** The avifouna of Kikai-jima Island of the Amami Islands* Shoji HAMAO** and Hisahiro T

八王子市犬目の野鳥 20 年間の観察記録 (1989 年 9 月 ~2009 年 12 月 ) 吉邨隆資 1. はじめに犬目は 八王子市の北方に位置した丘陵地帯です この地での野鳥調査は 1975 年工学院大学自然科学研究部の活動として始めました 途中長期に活動を中断していましたが 1989 年より

目 黒 区 の 環 境 目 黒 区 全 域 に 広 がる 住 宅 地 には 大 小 さまざまな 緑 地 が 見 られます 庭 木 として 多 種 の 樹 木 が 植 えら れた 植 え 込 み 花 壇 や 菜 園 草 地 のほか 地 面 の 乾 湿 や 日 照 の 差 異 など 身 近 な 生 物

図 動物調査地域

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2.3 哺乳類調査 調査方法対象地域の哺乳類相を把握することを目的に デジタルカメラによる自動撮影調査を実施した 具体的な手法についてはマニュアルを基本とした 自動撮影装置 (DIGITAL GAME CAMERA MOULTRIE) は 撹乱を受けていない落葉広葉樹林 撹乱を受けていな

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(2) リス ( ネズミ目リス科 ) 1 対象種ニホンリス 2 生息情報広い山林のある集落 3 採録した呼び名 一般的な和名リス 4 生息及び呼び名の状況近年では地域での開発が進み, 平野部で見かけることはほとんどないが, 当時は郡内に山林が広がっていたことから大部分の集落に分布し, 山林だけでなく

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160 図 1. 観察場所. A: 奥村運動場,B: 二見港,C: 自衛隊基地,D: 州崎, E: 小曲,F: 小港 ~ 北袋沢. 灰色部分は観察した範囲 太線は河川を示す. 今回観察された小笠原群島で繁殖記録の ある陸鳥は 8 種であった ( 表 1). このうち, 小笠原固有亜種はオガサワラノス

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10-12 陸上動物 10-12-1 工事中の造成等による土地の改変 存在 供用時の改変後の地形及び樹木伐採後の状態における保全すべき動物種への影響 (1) 調査結果 1) 現地調査 1 現地調査期日各項目の調査期日は表 10-12-1 に示すとおりである 表 10-12-1 陸上動物の現地調査期日 項目 調査手法 調査内容 平成 24 年 7 月 28 日 ( 夏季 : 繁殖後期 ) 鳥類 哺乳類 トラップ調査 無人撮影装置 任意踏査両生 爬虫類夜間調査 昆虫類調査 ラインセンサス調査定点センサス調査 任意踏査 夜間調査 フィールドサイン法 夜間調査 任意調査 ライトトラップ調査ベイトトラップ調査 平成 24 年 10 月 12 日 ( 秋季 : 秋の渡り期 ) 平成 25 年 2 月 2 日 ( 冬季 : 越冬期 ) 平成 25 年 5 月 5 日 ( 春季 : 春の渡り期 ) 平成 25 年 6 月 1 日 ( 春季 : 繁殖前期 ) 平成 24 年 7 月 27 日 -28 日 ( 夏季 : 繁殖後期 ) 平成 24 年 10 月 10 日 -12 日 ( 秋季 : 秋の渡り期 ) 平成 25 年 2 月 1 日 -2 日 ( 冬季 : 越冬期 ) 平成 25 年 5 月 5 日 ( 春季 : 春の渡り期 ) 平成 25 年 5 月 31 日 -6 月 1 日 ( 春季 : 繁殖前期 ) 平成 24 年 7 月 27 日 ( 夏季 : 繁殖後期 ) 平成 24 年 10 月 12 日 ( 秋季 : 秋の渡り期 ) 平成 25 年 2 月 2 日 ( 冬季 : 越冬期 ) 平成 25 年 5 月 4 日 ( 春季 : 春の渡り期 ) 平成 25 年 5 月 31 日 ( 春季 : 繁殖前期 ) 平成 24 年 7 月 27 日 -28 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 10 日 -11 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 2 月 1 日 -2 日 ( 冬季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 -6 月 1 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 27 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 10 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 2 月 1 日 ( 冬季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 27 日 -28 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 10 日 -11 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 -6 月 1 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 27 日 -28 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 10 日 -11 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 2 月 1 日 -2 日 ( 冬季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 -6 月 1 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 27 日 -28 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 10 日 -11 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 -6 月 2 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 27 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 10 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 28 日 -29 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 11 日 -12 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 5 月 31 日 -6 月 2 日 ( 春季 ) 平成 24 年 7 月 28 日 -29 日 ( 夏季 ) 平成 24 年 10 月 11 日 -12 日 ( 秋季 ) 平成 25 年 6 月 1 日 -2 日 ( 春季 ) 10-12-1

2 確認種数 各項目の確認種数は表 10-12-2 に示すとおりである 表 10-12-2 陸上動物の確認種数一覧 項目 確認種数 対象事業実施区域保全すべき計画地内周辺域種確認種数 鳥類 8 目 25 科 52 種 22 種 52 種 2 種 哺乳類 7 目 13 科 19 種 7 種 19 種 4 種 両生 爬虫類 2 目 7 科 12 種 2 種 11 種 2 種 昆虫類 17 目 181 科 729 種 390 種 541 種 2 種 3 陸上動物相の状況ア. 鳥類ア ) 確認概要現地調査の結果 8 目 25 科 52 種の鳥類が確認された 確認された鳥類のリストは表 10-12-3 に示すとおりである 計画地では 22 種が確認され アオゲラ ヒガラ ヤマガラ等の樹林に生息する種 キセキレイ カワガラス等の主に水辺周辺に生息する種 ホオジロ カワラヒワ等の主に農耕地や草地に生息する種が確認された 周辺域では 52 種が確認された 周辺域は森林環境が多いため ヤマドリ アオバト アカゲラ ビンズイ エゾムシクイ キビタキ等の主に樹林に生息する種が確認された他 笹子川沿いでアオサギ カルガモ セグロセキレイ カワガラス等の主に水辺に生息する種も多く確認された 渡り区分については図 10-12-1 に示すとおり 留鳥が全体の 63%(33 種 ) を占め 全体の約 2/3 であった 図 10-12-1 確認された鳥類の渡り区分の割合 10-12-2

表 10-12-3 鳥類確認種リスト 目名 科名 種名 学名 事業計画地内 周辺域 渡り区分 1 コウノトリ目 サギ科 アオサギ Ardea cinerea 1 留鳥 2 カモ目 カモ科 オシドリ Aix galericulata 1 留鳥 3 カルガモ Anas poecilorhyncha 4 留鳥 4 タカ目 タカ科 トビ Milvus migrans 4 留鳥 5 ハイタカ Accipiter nisus 1 留鳥 6 キジ目 キジ科 コジュケイ Bambusicola thoracica 1 野生化 7 ヤマドリ Syrmaticus soemmerringii 1 留鳥 8 ハト目 ハト科 キジバト Streptopelia orientalis 3 6 留鳥 9 アオバト Sphenurus sieboldii 1 留鳥 10 ブッポウソウ目 カワセミ科 カワセミ Alcedo atthis 1 留鳥 11 キツツキ目 キツツキ科 アオゲラ Picus awokera 2 5 留鳥 12 アカゲラ Dendrocopos major 1 留鳥 13 コゲラ Dendrocopos kizuki 3 1 留鳥 14 スズメ目 ツバメ科 ツバメ Hirundo rustica 8 夏鳥 15 イワツバメ Delichon urbica 2 夏鳥 16 セキレイ科 キセキレイ Motacilla cinerea 2 9 留鳥 17 ハクセキレイ Motacilla alba 1 6 留鳥 18 セグロセキレイ Motacilla grandis 2 11 留鳥 19 ビンズイ Anthus hodgsoni 1 漂鳥 20 ヒヨドリ科 ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis 4 18 留鳥 21 モズ科 モズ Lanius bucephalus 1 5 留鳥 22 カワガラス科 カワガラス Cinclus pallasii 4 11 留鳥 23 ミソサザイ科 ミソサザイ Troglodytes troglodytes 1 留鳥 24 ツグミ科 ルリビタキ Tarsiger cyanurus 3 漂鳥 25 ジョウビタキ Phoenicurus auroreus 1 冬鳥 26 ツグミ Turdus naumanni 1 冬鳥 27 チメドリ科 ガビチョウ Garrulax canorus 2 1 野生化 28 ウグイス科 ヤブサメ Urosphena squameiceps 1 4 夏鳥 29 ウグイス Cettia diphone 3 11 留鳥 30 エゾムシクイ Phylloscopus borealoides 3 夏鳥 31 センダイムシクイ Phylloscopus coronatus 1 夏鳥 32 ヒタキ科 キビタキ Ficedula narcissina 1 8 夏鳥 33 オオルリ Cyanoptila cyanomelana 2 夏鳥 34 コサメビタキ Muscicapa dauurica 4 夏鳥 35 エナガ科 エナガ Aegithalos caudatus 2 7 留鳥 36 シジュウカラ科 ヒガラ Parus ater 2 5 留鳥 37 ヤマガラ Parus varius 2 9 留鳥 38 シジュウカラ Parus major 4 18 留鳥 39 メジロ科 メジロ Zosterops japonicus 4 15 留鳥 40 ホオジロ科 ホオジロ Emberiza cioides 3 19 留鳥 41 カシラダカ Emberiza rustica 1 冬鳥 42 アオジ Emberiza spodocephala 2 漂鳥 43 アトリ科 カワラヒワ Carduelis sinica 1 12 留鳥 44 マヒワ Carduelis spinus 1 冬鳥 45 ベニマシコ Uragus sibiricus 4 冬鳥 46 ウソ Pyrrhula pyrrhula 1 漂鳥 47 イカル Eophona personata 1 7 留鳥 48 ハタオリドリ科 スズメ Passer montanus 5 留鳥 49 ムクドリ科 ムクドリ Sturnus cineraceus 8 留鳥 50 カラス科 カケス Garrulus glandarius 1 1 留鳥 51 ハシボソガラス Corvus corone 9 留鳥 52 ハシブトガラス Corvus macrorhynchos 16 留鳥 合計 8 目 25 科 52 種 22 種 52 種 49 羽 279 羽 - 種名及び配列は平成 24 年度版 河川水辺の国勢調査のための生物種リスト ( 財団法人リバーフロント整備センター に従った 注 : 数字は確認個体数を示す 10-12-3

イ ) ラインセンサス調査結果ラインセンサス 1 及び 2 における調査結果は表 10-12-4 及び表 10-12-5 に示すとおりである ライン 1( 計画地内 ) では 22 種 ライン 2( 周辺域 ) では 25 種の鳥類が確認された 出現状況をみると ライン 1 ではヒヨドリ シジュウカラ メジロ ライン 2 ではキセキレイ ホオジロ ハシブトガラス等の留鳥が多く確認された 季節別にみると 春の渡り期にライン 1 では 13 種 ライン 2 では 21 種で最も種数が多かった 春の渡り期は多くの夏鳥が渡来する時期であり 調査地区においてもヤブサメ エゾムシクイ キビタキ コサメビタキ等の夏鳥が確認された 次に鳥類の多様度をみると 春の渡り期に高く 秋の渡り期から越冬期にかけて低くなる傾向がみられた 表 10-12-4 ラインセンサス調査結果 種名 ライン1( 事業計画内 ) ライン2( 周辺域 ) 繁後秋渡越冬春渡繁前繁後秋渡越冬春渡繁前 1 カルガモ 1 2 キジバト 1 1 1 3 3 アオゲラ 1 1 4 コゲラ 2 2 2 5 ツバメ 3 2 6 キセキレイ 1 1 1 7 ハクセキレイ 1 1 8 セグロセキレイ 1 2 1 9 ヒヨドリ 3 4 5 4 1 4 7 3 10 モズ 1 11 カワガラス 2 1 2 1 1 2 1 12 ガビチョウ 1 1 1 2 13 ヤブサメ 1 1 14 ウグイス 2 1 2 1 15 エゾムシクイ 1 16 キビタキ 1 3 1 17 コサメビタキ 1 18 エナガ 1 2 19 ヒガラ 3 1 20 ヤマガラ 3 1 2 21 シジュウカラ 2 6 2 1 3 5 2 3 2 22 メジロ 1 4 4 3 2 1 2 1 23 ホオジロ 6 2 5 1 3 1 24 アオジ 1 25 カワラヒワ 2 3 26 イカル 1 1 27 ムクドリ 4 4 28 カケス 2 3 29 ハシボソガラス 2 30 ハシブトガラス 1 合計 30 種 11 種 9 種 6 種 13 種 10 種 8 種 4 種 3 種 21 種 7 種 22 種 25 種 注 : 数字は確認個体数を示す 表 10-12-5 鳥類の種数 優占種及び多様度指数 ( ラインセンサス結果 ) ルートライン1 ライン2 季節繁後秋渡越冬春渡繁前繁後秋渡越冬春渡繁前 11 種 9 種 6 種 13 種 10 種 8 種 4 種 3 種 21 種 7 種確認種類数 22 種 25 種優占種ヒヨドリ シジュウカラ メジロキセキレイ ホオジロ ハシブトガラス Shannon-Wienerの 3.21 2.91 2.34 3.38 3.10 2.78 1.78 1.50 4.15 2.65 多様度指数 H' 3.92 4.02 10-12-4

ウ ) 定点調査結果定点調査 P1 及び P2 おける調査結果は表 10-12-6 表 10-12-7 に示すとおりである P1 では 32 種 P2 では 25 種の鳥類がそれぞれ確認された 出現状況をみると P1 ではキセキレイ ホオジロ ハシブトガラス P2 ではヒヨドリ メジロ ムクドリ等の留鳥が多く確認され ラインセンサス調査結果と比較して出現状況に大きな変化はみられなかった 季節別にみると P1 では繁殖前期に 20 種 P2 では春の渡り期に 13 種で最も種数が多かった これらの出現傾向もラインセンサス調査結果と比較して大きな変化はみられなかった 次に多様度指数をみると P1 では越冬期 P2 では繁殖後期から秋の渡り期にかけてやや低くなる傾向がみられた 種名 表 10-12-6 定点調査結果 P1( 周辺域東 ) P2( 周辺域西 ) 繁後秋渡越冬春渡繁前繁後秋渡越冬春渡繁前 1 トビ 1 2 コジュケイ 1 3 キジバト 1 1 1 4 カワセミ 1 5 アオゲラ 1 2 6 コゲラ 1 1 1 1 1 1 7 ツバメ 3 2 5 2 8 イワツバメ 1 9 キセキレイ 2 1 1 1 1 10 ハクセキレイ 1 1 11 セグロセキレイ 2 2 1 1 1 1 12 ヒヨドリ 1 2 6 6 2 4 1 3 4 13 モズ 1 1 14 カワガラス 2 2 1 1 15 ルリビタキ 1 16 ガビチョウ 1 1 1 1 17 ヤブサメ 1 18 ウグイス 2 1 2 1 1 19 エゾムシクイ 1 20 キビタキ 1 1 1 1 21 コサメビタキ 1 22 エナガ 6 23 ヒガラ 1 2 24 ヤマガラ 1 1 2 25 シジュウカラ 2 3 2 1 1 1 1 26 メジロ 8 1 2 3 2 3 1 3 27 ホオジロ 4 3 2 3 3 1 1 2 1 1 28 カワラヒワ 5 5 1 1 2 1 29 ベニマシコ 1 1 30 イカル 1 1 2 2 31 スズメ 1 2 32 ムクドリ 4 1 9 33 カケス 1 1 1 1 34 ハシボソガラス 1 1 1 35 ハシブトガラス 1 2 1 1 1 2 1 1 1 合計 52 種 11 種 16 種 10 種 17 種 20 種 11 種 9 種 11 種 13 種 10 種 32 種 25 種 注 : 数字は確認個体数を示す 10-12-5

表 10-12-7 鳥類の種数 優占種及び多様度指数 ( 定点調査 ) 定点 P1 P2 季節繁後秋渡越冬春渡繁前繁後秋渡越冬春渡繁前 11 種 16 種 10 種 17 種 20 種 11 種 9 種 11 種 13 種 10 種確認種類数 32 種 25 種優占種キセキレイ ホオジロ ハシブトガラスヒヨドリ メジロ ムクドリ Shannon-Wienerの 3.05 3.78 3.01 3.76 3.95 2.98 2.98 3.38 3.58 3.06 多様度指数 H' 4.41 4.20 エ ) 任意調査結果任意調査における調査結果は表 10-12-8 に示すとおりである 任意調査はルートセンサスや定点調査以外で確認された種や他の調査項目実施時に確認された鳥類を主に記録した 任意調査では 42 種の鳥類が確認された このうち ラインセンサス及び定点調査で確認されなかった種はアオサギ オシドリ ハイタカ ヤマドリ アオバト アカゲラ ビンズイ ミソサザイ ジョウビタキ ツグミ センダイムシクイ オオルリ カシラダカ マヒワ ウソの 15 種であった 任意調査ではハイタカやアオバトなど比較的出現例数の少ない鳥類が確認された 10-12-6

表 10-12-8 任意調査結果 種名 任意繁後秋渡越冬春渡繁前 1 アオサギ 1 2 オシドリ 1 3 カルガモ 1 1 4 トビ 2 1 5 ハイタカ 1 6 ヤマドリ 1 7 アオバト 1 8 アオゲラ 1 2 9 アカゲラ 1 10 コゲラ 1 2 1 11 キセキレイ 2 12 ハクセキレイ 1 13 セグロセキレイ 1 1 14 ビンズイ 2 15 ヒヨドリ 2 2 1 16 モズ 1 1 17 カワガラス 2 2 18 ミソサザイ 1 19 ルリビタキ 2 20 ジョウビタキ 2 21 ツグミ 1 22 ガビチョウ 1 1 23 ヤブサメ 24 ウグイス 1 2 1 25 センダイムシクイ 2 26 オオルリ 1 1 27 エナガ 1 2 2 1 1 28 ヒガラ 1 1 29 ヤマガラ 1 2 1 30 シジュウカラ 1 2 2 1 31 メジロ 2 32 ホオジロ 1 1 1 1 33 カシラダカ 1 34 カワラヒワ 2 1 1 35 マヒワ 1 36 ベニマシコ 1 37 ウソ 1 38 スズメ 1 1 39 ムクドリ 1 40 カケス 1 1 1 41 ハシボソガラス 1 1 1 42 ハシブトガラス 2 1 2 1 合計 42 種 22 種 20 種 21 種 11 種 4 種 42 種 注 : 数字は確認個体数を示す 10-12-7

イ. 哺乳類ア ) 確認概要現地調査の結果 7 目 13 科 19 種の哺乳類が確認された 確認された哺乳類のリストは表 10-12-9 その位置は図 10-12-2(1)~(4) に示すとおりである 調査範囲内の哺乳類相は森林を中心に活動するツキノワグマ等の大型哺乳類 森林から農耕地 民家周辺などに広範囲に活動するタヌキ キツネ等の中型哺乳類 農耕地周辺に多く生息するジネズミやアズマモグラ等の小型哺乳類 河川や渓流に生息するカワネズミと比較的多様な種が確認された 出現回数の多かった種としてはホンドジカで計画地やその周辺域で多くの足跡や糞の痕跡が確認された また 近年分布を拡大している外来種のアライグマが確認されたことは生息域が重なると考えられるタヌキやキツネなどの中型哺乳類の生息状況に変化が生じている可能性が考えられた 10-12-8

表 10-12-9 哺乳類確認種リスト 目名科名種名学名 夏季秋季冬季春季夏季秋季冬季春季 1 モグラ目 ( 食虫目 ) トガリネズミ科ジネズミ Crocidura dsinezumi 死体 2 カワネズミ Chimarrogale platycephala 死体 3 モグラ科アズマモグラ Mogera imaizumii 坑道 塚 4 コウモリ目 ( 翼手目 ) ヒナコウモリ科ヒナコウモリ科の一種 Vespertilionidae Gen. sp. バッドディテクターによる夜間調査 - - コウモリ目の一種 Chiroptera Fam. Gen. sp. バッドディテクターによる夜間調査 5 サル目 ( 霊長目 ) オナガザル科ニホンザル Macaca fuscata fuscata 糞 6 ウサギ目ウサギ科ノウサギ Lepus brachyurus 食痕 糞 7 ネズミ目 ( 齧歯目 ) リス科ニホンリス Sciurus lis 食痕 8 ムササビ Petaurista leucogenys 糞 - リス科の一種 Sciuridae Gen. sp. 食痕 9 ネズミ科アカネズミ Apodemus speciosus speciosus 捕獲 食痕 10 ヒメネズミ Apodemus argenteus argenteus 捕獲 キツネ糞中 11 カヤネズミ Micromys minutus japonicus 巣 - ネズミ科の一種 Muridae Gen. sp. 食痕 12 ネコ目 ( 食肉目 ) クマ科ツキノワグマ Selenarctos thibetanus 爪痕 13 アライグマ科アライグマ Procyon lotor 無人撮影 14 イヌ科タヌキ Nyctereutes procyonoides viverrinus 糞 無人撮影 15 キツネ Vulpes vulpes japonica 足跡 糞 無人撮影 16 イタチ科テン Martes melampus melampus 糞 17 イタチ Mustela itatsi itatsi 糞 - イタチ科の一種 Mustelidae Gen. sp. 糞 - - ネコ目の一種 Carnivora Fam. Gen. sp. 糞 18 ウシ目 ( 偶蹄目 ) イノシシ科イノシシ Sus scrofa leucomystax 糞 無人撮影 19 シカ科ホンドジカ Cervus nippon nippon 目撃 足跡 糞 無人撮影 - - ウシ目の一種 Artiodactyla Fam. Gen. sp. ヌタ場 足跡 1 種 5 種 1 種 6 種 7 種 10 種 10 種 13 種合計 7 目 13 科 19 種 - 7 種 19 種 種名及び配列は平成 24 年度版 河川水辺の国勢調査のための生物種リスト ( 財団法人リバーフロント整備センター に従った 注 ) コウモリ目の一種 リス科の一種 ネズミ科の一種 イタチ科の一種 ネコ目の一種及びウシ科の一種については種数から除外した 計画地内周辺域 確認状況 10-12-9

イ ) トラップ調査トラップ調査ではアカネズミとヒメネズミの 2 種が確認された トラップ調査の結果は表 10-12-10 に示すとおりである アカネズミは全地点で確認され ヒメネズミは主な環境が広葉樹である M2 でのみ延べ 3 個体が確認された 表 10-12-10 トラップ調査結果 種名 M1( 計画地内 ) M2( 広葉樹 ) M3( 針葉樹 ) M4( 針葉樹 ) 夏季秋季冬季春季夏季秋季冬季春季夏季秋季冬季春季夏季秋季冬季春季 アカネズミ 1 1 1 1 1 3 1 ヒメネズミ 1 2 注 : 数字は捕獲個体数を示す ウ ) 夜間調査夜間調査ではヒナコウモリ科の一種とコウモリ目の一種の 2 種が確認された 夜間調査の結果は表 10-12-11 に示すとおりである 2 種ともにバットディテクターでの確認であり 種までの同定は困難であったため 科または目の一種までの同定に留めた ヒナコウモリ科の一種はバットディテクター 50kHz 帯で夏季 秋季及び春季に計画地周辺の河川上空及び広葉樹林上空を飛翔する個体が確認された コウモリ目の一種はバットディテクター 20kHz 帯で春季に計画地上空の高空で飛翔する個体が確認された 表 10-12-11 夜間調査結果 種名夏季秋季冬季春季備考ヒナコウモリ科の一種 BD50kHz コウモリ目の一種 BD20kHz 10-12-10

図 10-12-2(1) 哺乳類確認位置図(夏季) 10-12-11

図 10-12-2(2) 哺乳類確認位置図(秋季) 10-12-12

図 10-12-2(3) 哺乳類確認位置図(冬季) 10-12-13

図 10-12-2(4) 哺乳類確認位置図(春季) 10-12-14

ウ. 両生 爬虫類ア ) 確認種概要現地調査の結果 2 綱 2 目 7 科 12 種の両生 爬虫類が確認された 確認された両生 爬虫類のリストは表 10-12-12 その位置は図 10-12-3(1)~(3) に示すとおりである 計画地ではニホンカナヘビ シマヘビの 2 種 周辺域ではニホンアマガエル タゴガエル ヤマアカガエル カジカガエル ニホントカゲ タカチホヘビ シマヘビ アオダイショウ ヒバカリ ヤマカガシ及びニホンマムシの 11 種が確認された 調査範囲内での両生類相は タゴガエル ヤマアカガエル等の主に湧水のしみ出しや細流に産卵する種 カジカガエル等の主に河川本流の比較的流れが速い場所に産卵する種が確認されたが 主に水田やその周辺の水路等に産卵する種はアマガエル 1 種の確認のみで 種類相は貧弱であった また 調査範囲内での爬虫類相は 主に水田や河川の水辺に生息するシマヘビやヤマカガシ 森林内や草地 農地など多様な環境に生息するアオダイショウやニホンマムシ 主に森林内に生息するタカチホヘビやヒバカリ 主に林縁の草地に生息するカナヘビやニホントカゲが確認されており 比較的多様であった 10-12-15

表 10-12-12 両生 爬虫類確認種リスト 綱名 目撃 フィールドサイン 夜間調査目名科名種名学名計画地内周辺域確認状況 夏季秋季春季夏季秋季春季 1 両生綱無尾目アマガエル科ニホンアマガエル Hyla japonica 夜間調査 ( 成体 ) 2 アカガエル科タゴガエル Rana tagoi tagoi 捕獲 目撃 ( 幼生 ) 3 ヤマアカガエル Rana ornativentris 捕獲 ( 成体 ) 4 アオガエル科カジカガエル Buergeria buergeri 目撃 ( 幼生 ) 5 爬虫綱有鱗目トカゲ科ニホントカゲ Plestiodon japonicus 目撃 ( 成体 ) 6 カナヘビ科ニホンカナヘビ Takydromus tachydromoides 目撃 ( 成体 ) 7 ナミヘビ科タカチホヘビ Achalinus spinalis 捕獲 ( 成体 ) 8 シマヘビ Elaphe quadrivirgata 目撃 ( 成体 ) 9 アオダイショウ Elaphe climacophora 目撃 ( 成体 ) 10 ヒバカリ Amphiesma vibakari vibakari 目撃 ( 成体 ) 11 ヤマカガシ Rhabdophis tigrinus tigrinus 目撃 ( 成体 ) 12 クサリヘビ科ニホンマムシ Gloydius blomhoffii 目撃 ( 成体 ) 0 種 0 種 2 種 10 種 4 種 6 種合計 2 綱 2 目 7 科 12 種 - 2 種 11 種 種名及び配列は平成 24 年度版 河川水辺の国勢調査のための生物種リスト ( 財団法人リバーフロント整備センター に従った 10-12-16

イ ) 夜間調査夜間調査では春季にアマガエル 1 種が確認された 夜間調査の結果は表 10-12-13 に示すとおりである アマガエルは春季に計画地周辺の笹子川河川敷で成体の 1 個体の声が確認された 表 10-12-13 夜間調査結果 種名夏季秋季春季確認状況アマガエル 声 10-12-17