H22年度

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1 平成 28 年度 自然環境保全地区候補地調査業務委託 報告書 平成 29 年 3 月 エヌエス環境株式会社

2 目次 第 1 章業務概要 業務の名称 業務の目的 履行期間 業務委託箇所 規模 実施項目 成果品 業務工程 委託者 受託者... 3 第 2 章業務実施内容 事前打合せ 計画準備 現地調査 調査結果とりまとめ 重要種及び外来種の選定基準 報告書作成... 6 第 3 章調査結果 調査地のエリア区分 確認種... 9 第 4 章調査地の環境マップ 屋敷林の価値 住宅地の中のまとまった樹林 第 5 章保全地区設定における着目点... 20

3 第 1 章業務概要 1.1. 業務の名称 自然環境保全地区候補地調査業務委託 1.2. 業務の目的 本業務は 久喜市自然環境の保全に関する条例 に基づいて指定する予定の 自然環境保全地区 の動植物等自然環境の実態を把握することを目的とした 1.3. 履行期間 自平成 29 年 1 月 25 日 至平成 29 年 3 月 24 日 1.4. 業務委託箇所 久喜市菖蒲町三箇地内 業務委託箇所 N 0 1km 図 業務委託箇所 1

4 1.5. 規模 久喜市菖蒲町約 1,500 m 実施項目 1 事前打合せ 計画準備 2 現地調査 ( 植物 鳥類 哺乳類 ) 3 調査結果とりまとめ 4 報告書作成 1.7. 成果品 報告書 3 部 (A4 版 くるみ製本 ) 電子データ 1 式 1.8. 業務工程 表 業務工程表 実施項目 事前打合せ 計画準備 回数 一式 平成 29 年 1 月 2 月 3 月 現地調査植物 1 回 鳥類哺乳類調査結果とりまとめ報告書作成 1 回 1 回一式一式 打合せ一式 2

5 1.9. 委託者久喜市 埼玉県久喜市下早見 85-3 TEL ( 代表 ) FAX 久喜市長 田中暄二 受託者エヌエス環境株式会社東京支社 埼玉県さいたま市西区宮前町 TEL FAX 支社長 髙橋幾郎 3

6 第 2 章業務実施内容 2.1. 事前打合せ 計画準備業務の実施にあたり 事前に打合せを行うとともに 業務委託仕様書に明記されている事項等を把握し 打合せの結果とあわせて全体的な業務方針 作業計画の検討を行い 業務計画書を作成した 2.2. 現地調査 (1) 調査範囲 調査地を図 に示す 敷地東部の防風林 敷地北西部の屋敷林調査対象面積 : 約 1,500m 2 家屋及び前庭を除いた北側の樹林部を中心に調査を実施した 図 調査地の概況 4

7 (2) 調査項目 時期 調査項目及び時期を表 に示す 表 調査項目 時期 調査項目 調査内容 調査回数 調査時期 植物 植物相調査 1 回 冬季平成 29 年 2 月 25 日 ( 土 ) 鳥類 任意観察調査 1 回 冬季平成 29 年 2 月 25 日 ( 土 ) 動物 哺乳類 目撃調査 フィールドサイン調査 1 回冬季平成 29 年 2 月 25 日 ( 土 ) (3) 調査方法現地調査は 目視による確認を基本とし 調査地における動植物の生息 生育状況を把握できるよう努めた また 現地調査の実施にあたっては 特に安全性に留意するとともに 人家や住民の方に迷惑のかからないよう十分に配慮した なお 以下の 任意に踏査する とは 調査地内を広く歩き回って調査を行うこと を意味する 1) 植物調査地を任意に踏査し 確認した植物種を記録した なお 現地で同定できなかった種については持ち帰って同定した 2) 鳥類調査地を任意に踏査し 姿や鳴き声により確認した鳥類について記録した 3) 哺乳類調査地を任意に踏査し 個体や死骸の確認及び糞や足跡 食痕等のフィールドサインにより確認した生息種を記録した 植物調査鳥類調査哺乳類調査 5

8 2.3. 調査結果とりまとめ 現地調査により収集したデータを整理 分析し 動植物相の特徴を明らかにした また その結果は GIS を用いたデータベースとして整理した 2.4. 重要種及び外来種の選定基準 本業務における重要種及び外来種の選定基準を表 に示す 表 重要種及び外来種の選定基準 選定基準 環境省レッドリスト 2015 ( 環境省 2015 年 ) の掲載種 重要種 埼玉県の希少野生生物埼玉県レッドデータブック 2011 植物 植物 編 ( 埼玉県環境部自然環境課 2012 年 ) の掲載種 外来種ハンドブック ( 日本生態学会 2002 年 ) の掲載種 外来種 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成 16 年 6 月 2 日法律第 78 号 ) により指定されている種 環境省レッドリスト 2015 ( 環境省 2015 年 ) の掲載種 重要種 埼玉県レッドデータブック 2008 動物編 ( 埼玉県環境部みど り自然課 2008 年 ) における地帯区分 低地帯中川 加須低地 動物 で選定された種 外来種ハンドブック ( 日本生態学会 2002 年 ) の掲載種 外来種 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成 16 年 6 月 2 日法律第 78 号 ) により指定されている種 2.5. 報告書作成 とりまとめについて 写真や図表を多用したわかりやすい報告書を作成した 6

9 第 3 章調査結果 3.1. 調査地のエリア区分現地の状況から 調査地を環境ごとにエリア区分した エリア区分状況を図 に 各エリアの概況を表 にそれぞれ示す 図 調査地のエリア区分 7

10 表 各エリアの概況 エリア エリア概況 敷地北西部の樹林 関東 地域の潜在自然植生で 屋敷林 あるシラカシが優占し 他にエノキ ムクノキ等 落葉広葉樹から構成される混交林 敷地北東部のサワラを中心とした樹林 風よけ 防風林 のため列状に植栽され ており 家屋との間に草 本類が生育する空き地 が広がる 防風林の北東側に広が る裸地 木本類は生育し 裸地 ておらず 春季に花期を 迎える草本類がみられ る 敷地西部のマダケが生 竹林 育する竹林 間伐により 林床に日照が差し込む 空間が広がっている 8

11 3.2. 確認種 (1) 植物現地調査の結果 37 科 58 種の植物が確認された 調査エリア別の確認種数は 多い順に屋敷林 36 種 防風林 17 種 竹林 16 種 裸地 14 種であった 確認された植物種の構成を表 に 植物確認種を表 にそれぞれ示す 冬季調査ということもあり 確認種はアオキ ヒサカキ ヤブコウジ マンリョウなどの常緑樹が中心であった また 外来種や逸失 植栽種が 17 科 20 種確認され 全体の確認種数に対する割合は約 35% を占めた 表 確認された植物種の構成 分類群 全体 科数種数 屋敷林 防風林 裸地 竹林 シダ植物門 裸子植物亜門 種子 植物門 被子植 物亜門 双子葉 離弁花亜網 植物網 合弁花亜網 単子葉植物網 合計 外来種 逸出 植栽数 外来種 逸出 植栽割合 34.5 % 27.8 % 47.1 % 42.9 % 25.0 % 9

12 10 No. 門名亜門名綱名亜綱名科名種名学名 表 3.2.2(1) 植物確認種 調査エリア重要種外来種環境省埼玉県外来種 RL RDB 屋敷林防風林裸地竹林 1 シタ 植物 トクサ スキ ナ Equisetum arvense 2 オシタ ヘ ニシタ Dryopteris erythrosora 3 種子植物 裸子植物 イチョウ イチョウ Ginkgo biloba 植栽, 逸出 4 スキ スキ Cryptomeria japonica 植栽 5 ヒノキ サワラ Chamaecyparis pisifera 植栽 6 マキ イヌマキ Podocarpus macrophyllus 植栽, 逸出 7 被子植物 双子葉植物 離弁花 フ ナ シラカシ Quercus myrsinaefolia 8 ニレ ムクノキ Aphananthe aspera 9 エノキ Celtis sinensis var. japonica 10 タテ スイハ Rumex acetosa 11 ナテ シコ オランタ ミミナク サ Cerastium glomeratum 12 コハコヘ Stellaria media 13 クスノキ クスノキ Cinnamomum camphora 14 シロタ モ Neolitsea sericea 15 メキ ナンテン Nandina domestica 逸出 16 アケヒ アケヒ Akebia quinata 17 ツハ キ ヤフ ツハ キ Camellia japonica 18 ヒサカキ Eurya japonica 19 モッコク Ternstroemia gymnanthera 20 チャノキ Thea sinensis 逸出 21 ケシ ムラサキケマン Corydalis incisa 22 アフ ラナ ナス ナ Capsella bursa-pastoris 23 タネツケハ ナ Cardamine flexuosa 24 ハ ラ ヒ ワ Eriobotrya japonica 逸出 25 マメ カラスノエント ウ Vicia sepium 26 フウロソウ ケ ンノショウコ Geranium thunbergii 27 ユス リハ ユス リハ Daphniphyllum macropodum 28 モチノキ イヌツケ Ilex crenata 29 ニシキキ マサキ Euonymus japonicus 植栽, 逸出 30 ウリ カラスウリ Trichosanthes cucumeroides 31 ミス キ アオキ Aucuba japonica 32 ウコキ カクレミノ Dendropanax trifidus 33 ヤツテ Fatsia japonica 34 キツ タ Hedera rhombea 35 合弁花 ヤフ コウシ マンリョウ Ardisia crenata 36 ヤフ コウシ Ardisia japonica 37 モクセイ ネス ミモチ Ligustrum japonicum 38 トウネス ミモチ Ligustrum lucidum 植栽, 逸出 39 アカネ ヤエムク ラ Galium spurium var. echinospermon 40 クマツツ ラ クサキ Clerodendrum trichotomum 外来生物法 4 備考 5

13 11 No. 門名亜門名綱名亜綱名科名 種名 表 3.2.2(2) 植物確認種 屋敷林防風林裸地竹林 41 種子植物 被子植物 双子葉植物 合弁花 シソ ホトケノサ Lamium amplexicaule 42 ヒメオト リコソウ Lamium purpureum 43 コ マノハク サ オオイヌノフク リ Veronica persica 44 ノウセ ンカス ラ キリ Paulownia tomentosa 植栽, 逸出 45 スイカス ラ スイカス ラ Lonicera japonica 46 ニワトコ Sambucus racemosa ssp. sieboldiana 47 サンコ シ ュ Viburnum odoratissimum var. awabuki 植栽, 逸出 48 キク ノホ ロキ ク Senecio vulgaris 49 セイタカアワタ チソウ Solidago altissima 50 オニノケ シ Sonchus asper 51 ノケ シ Sonchus oleraceus 52 セイヨウタンホ ホ Taraxacum officinale 53 オニタヒ ラコ Youngia japonica 54 単子葉植物 ユリ ノヒ ル Allium grayi 55 シ ャノヒケ Ophiopogon japonicus 56 イネ マタ ケ Phyllostachys bambusoides 57 アス マネサ サ Pleioblastus chino 58 ヤシ シュロ Trachycarpus fortunei 逸出 計 配列及び種名等は原則として 植物目録 ( 環境庁 1987 年 ) に準じ 一部について図書等を参考にした 1 環境省 RL: 環境省レッドリスト 2015 ( 環境省 2015 年 ) の掲載種 2 埼玉県 RDB: 埼玉県の希少野生生物埼玉県レッドデータブック 2011 植物編 ( 埼玉県環境部自然環境課 2012 年 ) の掲載種 3 外来種 : 外来種ハンドブック ( 日本生態学会 2002 年 ) の掲載種 学名 調査エリア 4 外来生物法 : 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成 16 年 6 月 2 日法律第 78 号 ) により指定されている種 5 植栽や逸出 ( もともと植栽 栽培されていた種が人間の管理下から逃げ出し 自力で生育 繁殖するようになること ) によると考えられるもの 環境省 RL 1 重要種 埼玉県 RDB 2 外来種 3 外来種 外来生物法 4 備考 5

14 (2) 鳥類現地調査の結果 6 目 16 科 20 種の鳥類が確認された 鳥類確認種を表 に示す 確認種は全て冬鳥あるいは留鳥で ヒヨドリ キジバト ツグミ モズ等 冬場の都市近郊において一般的な種が多く確認された なお 鳥類は移動能力が高いためエリア区分を行わず 参考として調査地外における確認種も記録した 重要種にはオオタカ 1 種が該当した 屋敷林の落葉樹にとまっているところを確認した他 防風林内の空き地では猛禽類によると思われる鳥類の食痕が多数確認された 新しい食痕と古い食痕が混在しており 長期間にわたり猛禽類の食餌場所となっているものと推察される また 屋敷林ではカラス類の古巣が確認され 鳥類の繁殖場所としても機能していることが確認された 重要種の概要を表 に 確認位置を図 にそれぞれ示す サギ類の食痕 カラス類の古巣 12

15 13 No. 目名 科名 種名 学名 表 鳥類確認種調査地外調査地内 上空通過 周辺環境 環境省 RL 1 埼玉県 RDB 2 外来種 3 外来生物法 4 1 ハト ハト キジバト Streptopelia orientalis 留鳥 2 ドバト Columba livia - 3 カツオドリ ウ カワウ Phalacrocorax carbo 冬鳥 4 ペリカン サギ ダイサギ Ardea alba 留鳥 5 タカ タカ オオタカ Accipiter gentilis NT VU 留鳥 6 キツツキ キツツキ コゲラ Dendrocopos kizuki 留鳥 7 スズメ モズ モズ Lanius bucephalus 留鳥 8 カラス ハシボソガラス Corvus corone 留鳥 9 ハシブトガラス Corvus macrorhynchos 留鳥 10 ヒバリ ヒバリ Alauda arvensis 留鳥 11 ヒヨドリ ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis 留鳥 12 メジロ メジロ Zosterops japonicus 留鳥 13 ムクドリ ムクドリ Spodiopsar cineraceus 留鳥 14 ヒタキ アカハラ Turdus chrysolaus 冬鳥 15 ツグミ Turdus naumanni 冬鳥 16 スズメ スズメ Passer montanus 留鳥 17 セキレイ ハクセキレイ Motacilla alba 留鳥 18 アトリ シメ Coccothraustes coccothraustes 冬鳥 19 ホオジロ カシラダカ Emberiza rustica 冬鳥 20 アオジ Emberiza spodocephala 冬鳥 計 6 目 16 科 20 種 鳥類は移動能力が高いため エリア区分は行わない また 参考記録として調査地外で確認された種を示す 配列及び種名等は 日本産野生生物種目録脊椎動物編 ( 環境庁 1993 年 ) に準じ 一部について図書等を参考にした 1 環境省 RL: 環境省レッドリスト 2015 ( 環境省 2015 年 ) の掲載種 重要種 NT: 準絶滅危惧 ( 現時点での絶滅危険度は小さいが 生育条件の変化によっては 絶滅危惧 として上位ランクに移行する要素を有するもの ) 2 埼玉県 RDB: 埼玉県レッドデータブック 2008 動物編 ( 埼玉県環境部みどり自然課 2008 年 ) における地帯区分 低地帯中川 加須低地 の掲載種 VU: 絶滅危惧 II 類 ( 絶滅の危険が増大している種 ) 3 外来種 : 外来種ハンドブック ( 日本生態学会 2002 年 ) の掲載種 4 外来生物法 : 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成 16 年 6 月 2 日法律第 78 号 ) により指定されている種 5 渡り区分 : 埼玉の鳥とけものたち ( 埼玉県環境部自然保護課 1986 年 ) による 留鳥 : 一年を通じてみられる 冬鳥 : 主に冬季に飛来し生息する 外来種 渡り区分 5 備考

16 表 重要種の概要 ( 鳥類 ) オオタカ ( タカ科 ) Accipiter gentilis 環境省 RL: 準絶滅危惧 (NT) 指定状況 埼玉県 RDB: ( 越冬鳥 ) 絶滅危惧 II 類 ( VU) 北海道 本州で繁殖し 冬は 全国の山地から平地に生息 種の概要 する ヒヨドリやツグミ大の 鳥類やカモ サギ類等を主な 餌とするが ネズミやウサギ 等の哺乳類も食べる 山渓カラー図鑑日本の野鳥 ( 山と渓谷社 1985) より引用 確認状況 屋敷林 : 調査地北東方向より飛来し 落葉広葉樹にとまる 1 個体を確認 図 重要種確認位置 ( 鳥類 ) 14

17 (3) 哺乳類現地調査の結果 調査地内においてはモグラ属の一種の 1 目 1 科 1 種が 調査地外においてイタチの 1 目 1 科 1 種が確認された 哺乳類確認種を表 に示す モグラ属の一種は塚の確認によるもので 屋敷林と竹林でそれぞれ 1 箇所確認された他 裸地では敷地境界近くで複数の塚が集中的に確認された イタチは 調査範囲外の屋敷林の北西側林縁で足跡が確認された 哺乳類確認位置を図 に示す 図 哺乳類確認位置 15

18 16 表 哺乳類確認種 調査地内 重要種 外来種 調査環境省埼玉県外来 No. 目名科名種名学名外来種備考屋敷林防風林裸地竹林地外 RL RDB 生物法 モグラ モグラ モグラ属の一種 Mogera sp. 塚 2 ネコ イタチ イタチ Mustela itatsi 足跡 計 2 目 2 科 2 種 配列及び種名等は 日本産野生生物種目録脊椎動物編 ( 環境庁 1993 年 ) に準じ 一部について図書等を参考にした 1 環境省 RL: 環境省レッドリスト 2015 ( 環境省 2015 年 ) の掲載種 2 埼玉県 RDB: 埼玉県レッドデータブック 2008 動物編 ( 埼玉県環境部みどり自然課 2008 年 ) における地帯区分 低地帯中川 加須低地 の掲載種 3 外来種 : 外来種ハンドブック ( 日本生態学会 2002 年 ) の掲載種 4 外来生物法 : 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 平成 16 年 6 月 2 日法律第 78 号 ) により指定されている種

19 第 4 章調査地の環境マップ 調査結果は 環境マップとしてとりまとめた 環境マップ1( 図 4.2.1(1)) には調査地全体の様子がわかるものを 環境マップ 2( 図 4.2.1(2)) には調査地におけるいきものの様子がわかるものをそれぞれ示した 4.1. 屋敷林の価値屋敷林は 人の暮らしの身近なところで育まれ継承されてきた環境であり 周辺環境の景観を形成する要素の主なものとなるほか 人の手が加わることで生じる環境の多様性の中で生きる動植物たちの生息の場となっている その価値は歴史的な風景の一部としても再確認され 保存に向けた動きが広がりつつある しかし 一方で 維持管理の手間や防犯の観点等から近年は減少傾向にある 今回の調査地となった屋敷林は 現在定住者はいないが定期的に管理がなされていた シラカシの巨木やエノキ ムクノキ等の多様な樹木で構成される北側の樹林は林床に手入れが行き届き適度に管理されており また西側の竹林も間伐がなされていた サワラが植栽されている防風林と家屋の間には草本類が生育できる空間が広がっており 限られた空間の中においても多様性がみられる貴重な環境となっていた 4.2. 住宅地の中のまとまった樹林調査地は 水田や畑地等の耕作地に隣接する住宅地の外れに位置している 住宅地にごく近い場所にあることで 周辺の住民には身近に自然を感じることの出来る景観を提供している また同屋敷林の他に 周辺にまとまった規模の樹林はみられず 多くの野生生物の生息地として重要な環境になっていると考えられる 特に オオタカの生息環境として重要な役割を果たしていると考えられる 調査地の外観 17

20 図 4.2.1(1) 環境マップ 1 18

21 図 4.2.1(2) 19

22 第 5 章保全地区設定における着目点 樹林は 関東平野で一般的にみられるシラカシやエノキ ムクノキ等から構成される常緑樹と落葉樹の混交林であった 植物の確認種数は 58 種であり 調査エリアごとに異なる種がみられた 鳥類調査では 重要種のオオタカを含む 20 種が確認された 防風林と家屋の間の空き地には倒木がみられたが この周辺で新しいものから古いものまで 複数の食痕が確認された この空き地は防風林と屋敷林に囲まれており周囲の目から隠れられることに加え 現在住居には定住者がいないことから 警戒心の強い猛禽類にとって獲物を解体する場所として貴重な環境になっていると考えられる また屋敷林ではカラス類の古巣も確認されており 猛禽類以外の鳥類にとっても繁殖場所として機能していることが窺えた 哺乳類調査では モグラ属の一種及びイタチの 2 種が確認された イタチは敷地外での確認であったが 敷地境界にある水路や そこに至る樹林部などを利用しているものと推察される 以上のように 調査地の屋敷林は 自然環境保全地区としての価値が高いと考えられる しかしながら 今回は冬季一回の限定的な調査であり 同地の自然環境を部分的にしか把握できていない 同地の自然環境保全地区への指定に際しては 春季から秋季にかけても調査を実施し 今回の調査で対象としなかった両生類 爬虫類や昆虫類も含め より詳細に自然環境の実態を把握することが望まれる 以上 20

23 巻末資料

24 写真票

25 No.1 写真表題 調査地風景 外観 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.2 写真表題調査地風景 外観 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.3 写真表題調査地風景 屋敷林の状況 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -1

26 No.4 写真表題 調査地風景 屋敷林の状況 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.5 写真表題調査地風景 防風林の状況 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.6 写真表題調査地風景 防風林の状況 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -2

27 No.7 写真表題 調査地風景 裸地の状況 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.8 写真表題調査地風景 裸地の状況 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.9 写真表題調査地風景 竹林の状況 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -3

28 No.10 写真表題 調査地風景 竹林の状況 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.11 写真表題調査実施状況 植物調査 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.12 写真表題調査実施状況 鳥類調査 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -4

29 No.13 写真表題 調査実施状況 哺乳類調査 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.14 写真表題確認種 スギナ ( つくし ) 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.15 写真表題確認種 ホトケノザ 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -5

30 No.16 写真表題 確認種 オオイヌノフグリ 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.17 写真表題確認種 ナズナ 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.18 写真表題確認種 ノボロギク 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -6

31 No.19 写真表題 確認種 カラスウリ ( 実 ) 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.20 写真表題確認種 キリ ( 実 ) 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.21 写真表題確認種 アオキ ( 実 ) 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -7

32 No.22 写真表題 確認種 キジバト 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.23 写真表題確認種 モズ 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.24 写真表題確認種 ヒヨドリ 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -8

33 No.25 写真表題 確認種 ツグミ 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.26 写真表題確認種 スズメ 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.27 写真表題確認種 ハクセキレイ 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -9

34 No.28 写真表題 確認種 カラス類の古巣 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.29 写真表題確認種 サギ類の食痕 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No.30 写真表題確認種 モグラ ( 塚 ) 撮影年月日 平成 29 年 2 月 25 日 資 -10

35 No.31 写真表題 確認種 イタチ ( 足跡 ) 撮影年月日平成 29 年 2 月 25 日 No. 写真表題 ( 余白 ) 撮影年月日 No. 写真表題 ( 余白 ) 撮影年月日 資 -11

36 業務計画書

37 平成 28 年度 自然環境保全地区候補地調査業務委託 業務計画書 平成 29 年 2 月 エヌエス環境株式会社 資 -12

38 1. 業務概要 (1) 業務の名称 自然環境保全地区候補地調査業務委託 (2) 業務の目的 本業務は 久喜市自然環境の保全に関する条例 に基づいて指定する予定の 自 然環境保全地区 の動植物等自然環境の実態を把握することを目的とする (3) 履行期間 自平成 29 年 1 月 25 日 至平成 29 年 3 月 24 日 (4) 業務委託箇所 久喜市菖蒲町三箇地先 (5) 規模 久喜市菖蒲町 約 1,500 m2 (6) 実施項目 1 事前打合せ 計画準備 2 現地調査 ( 植物 鳥類 哺乳類 ) 3 調査結果とりまとめ 4 報告書作成 (7) 委託者久喜市 埼玉県久喜市下早見 85-3 TEL ( 代表 ) FAX 久喜市長田中暄二 (8) 受託者エヌエス環境株式会社東京支社 埼玉県さいたま市西区宮前町 TEL FAX 支社長髙橋幾郎 資 -13

39 2. 事業内容 (1) 事前打合せ 計画準備業務の実施にあたり 事前に打合せを行うとともに 業務委託仕様書に明記されている事項等を把握し 打合せの結果とあわせて全体的な業務方針 作業計画の検討を行い 業務計画書を作成する (2) 現地調査 1 調査範囲 調査地を図 1 に示す 敷地東部の防風林 図 1 調査地の概況 敷地北西部の屋敷林 資 -14

40 2 調査項目 時期 調査項目及び時期を表 1 に示す 表 1 調査項目 時期 調査項目調査内容調査回数調査時期 植物植物相調査 1 回冬季 (2~3 月 ) 動物 鳥類 任意観察調査 1 回 冬季 (2~3 月 ) 哺乳類 目撃調査フィールドサイン調査 1 回 冬季 (2~3 月 ) 3 調査方法現地調査は 目視による確認を基本とし 調査地における動植物の生息 生育状況を把握できるよう努める また 現地調査の実施にあたっては 特に安全性に留意するとともに 人家や住民の方に迷惑のかからないよう十分に配慮する なお 以下の 任意に踏査する とは 調査地内を広く歩き回って調査を行うこと を意味する 1) 植物調査地を任意に踏査し 確認した植物種を記録する なお 現地で同定できなかった種については持ち帰って同定するものとする 2) 鳥類調査地を任意に踏査し 双眼鏡等を用いて目視と鳴き声により確認した鳥類について記録する 3) 哺乳類調査地を任意に踏査し 個体や死骸の確認及び糞や足跡 食痕等のフィールドサインから生息種を記録する 植物調査鳥類調査哺乳類調査 (3) 調査結果とりまとめ 現地調査により収集したデータを整理 分析し 動植物相の特徴を明らかにする 資 -15

41 また その結果は GIS を用いたデータベースとして整理する (4) 報告書作成 とりまとめについて 写真や図表等を多用したわかりやすい報告書を作成するもの とする (5) 成果品 報告書 3 部 (A4 版 くるみ製本 ) 電子データ 1 式 3. 業務行程 本業務の工程を表 2 に示す 表 2 業務工程表 実施項目 回数 平成 29 年 1 月 2 月 3 月 事前打合せ 計画準備 一式 現地調査 植物 1 回 鳥類 1 回 哺乳類 1 回 調査結果とりまとめ 一式 報告書作成 一式 打合せ一式 資 -16

42 4. 業務管理計画 (1) 業務組織計画 本業務の実施体制を表 3 に示す 表 3 業務組織計画 技術管理者 担当技術者 技術者名塘研増山晶子山本泰久 所属 役職 東京支社技術部技術二課 ( 理学博士 技術士環境部門 生物分類技能検定 2 級動物部門 ) 東京支社技術部技術二課主任 ( 生物分類技能検定 1 級植物部門 ) 東京支社技術部技術二課課長補佐 菅野清 東京支社技術部技術二課担当課長 (2) 準拠資料 本業務の実施にあたっては 自然環境保全地区候補地調査業務委託業務委託仕 様書 に準拠する 資 -17

43 5. 安全管理 現地調査にあたっては 常に安全に留意し 調査範囲等の事前確認を行い 災害の防止に 努める 安全等の確保のための具体的な実施内容を表 4 に示す 表 4 安全管理実施内容 項目安全管理実施内容 事前の安全教育 調査日程の管理 天候への注意 現地での安全確認及び点呼 現地での服装 装備 作業前 作業後及び作業変更時の連絡 周辺住民とのトラブルの回避体調管理 移動時の交通安全の励行事故発生時の対応 全ての現地調査員に対し 現地調査着手前に作業事故 交通事故等がないよう安全教育を実施する 現地調査計画は日程に余裕をもって作成し 必要に応じて工程の組替を行う 天気予報に十分注意し あらかじめ悪天候が予想される場合には 調査を延期する 現地においては 作業に入る前にKYミーティングを実施し 再度安全に関する注意を喚起する 調査班長から作業開始前に現地の状況 注意すべき箇所及び事項 連絡体制等をし 周知する 調査に適した服装 安全管理に必要な携帯品など十分な装備を持つとともに 無理な行動は行わない 現地調査の実施にあたっては 事前に発注者に調査内容 時間等を連絡し 土地所有者の了承を得る また 作業前と作業終了時に発注者及び会社に連絡を入れ 現地作業状況を密に報告する なお スケジュールの変更がある場合もその都度連絡する 調査中は 調査員は腕章を着用する 車両にも自然環境調査中であることを明示する 調査員の体調管理に留意し 体調が優れない者は調査員から外す また 適度に休憩を確保し 調査員の体調管理に努める 現地への車両の走行 移動に際して 交通ルールを守り 安全運転を行う 万が一事故が発生した場合は 消防 警察 発注者 管理技術者等 関係各所に速やかに連絡を行う 二次被害を発生させぬよう 消防 警察の指示に従う 資 -18

44 6. 連絡体制 委託者久喜市埼玉県久喜市下早見 85-3 TEL: FAX: 契約関連 担当者環境経済部環境課野中賢一新井豪樹菖蒲総合支所環境経済課平川敏雄 緊急連絡 通常連絡 受託者エヌエス環境株式会社東京支社埼玉県さいたま市西区宮前町 TEL FAX 支社長髙橋幾郎 営業担当者福田比佐志 技術管理者塘研 警察署 (TEL:110) 久喜警察署埼玉県久喜市上早見 154 TEL: 事故発生現地調査 病院新久喜総合病院埼玉県久喜市上早見 TEL: 労働基準監督署春日部労働基準監督署埼玉県春日部市南 TEL: * 消防署 (TEL:119) 久喜消防本部久喜消防署埼玉県久喜市上早見 396 TEL: 資 -19

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