一般看護師領域 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) 退院支援看護師育成プログラム ~ 希望を地域へつなぐ ~

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2013 年度 統合実習 [ 表紙 2] 提出記録用紙 5 実習計画表 6 問題リスト 7 看護過程展開用紙 8 ( アセスメント用紙 1) 9 ( アセスメント用紙 2) 学生証番号 : KF 学生氏名 : 実習期間 : 月 日 ~ 月 日 実習施設名 : 担当教員名 : 指導者名 : 看護学科

認知症医療従事者等向け研修事業要領

高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

< 訪問看護技術 ( 看取り 緩和ケア ) 向上のための研修 > 研修内容 :ELNEC-J 認定講師による講義 ( 座学 ):2 日間訪問看護事業所の訪問サービスに同行 見学 ( 同行研修 ):3 日講義日 :12 月 15 日 ( 土 ) 16 日 ( 日 )9:0016:30 講義場所 : 広

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看護部 : 教育理念 目標 目的 理念 看護部理念に基づき組織の中での自分の位置づけを明らかにし 主体的によりよい看護実践ができる看護職員を育成する 目標 看護職員の個々の学習ニーズを尊重し 専門職業人として成長 発達を支援するための教育環境を提供する 目的 1 看護専門職として 質の高いケアを提供

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平成21年度看護部教育研修(案)

看護師のクリニカルラダー ニ ズをとらえる力 ケアする力 協働する力 意思決定を支える力 レベル Ⅰ 定義 : 基本的な看護手順に従い必要に応じ助言を得て看護を実践する 到達目標 ; 助言を得てケアの受け手や状況 ( 場 ) のニーズをとらえる 行動目標 情報収集 1 助言を受けながら情報収集の基本

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SBOs- 3: がん診断期の患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 4: がん治療期 ; 化学療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 5: がん治療期 ; 放射線療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 6: がん治療期

届出書 体制等状況一覧表 ( 別紙 1-3) の添付書類一覧 定期巡回 随時対応型訪問介護看護 中山間地域等における小規模事業所加算 11 月当たりの平均延訪問回算定表 前年度の 4 月 ~2 月分 緊急時訪問看護加算 特別管理体制 ターミナルケア体制 サービス提供体制強化加算 (Ⅰ) サービス提供

介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

Ⅰ. クリニカルラダー ( 看護師の実践能力段階的システム ) について クリニカルラダーは 看護の質の向上 を目的に 臨床ナース一人ひとりが臨床における看護実践能力を高められるよう支援していくシステムであり 看護実践能力は 基礎教育で学習して知識 技術をもとに 実際に臨床で経験する中で知識を積み重

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総合診療

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居宅介護支援事業者向け説明会

同一建物に居住する利用者の減算 特別地域加算 前年度の 1 月あたりの平均実利用者数の分かる書類 ( 地域に関する状況 ) 1 訪問看護ステーション ( 規模に関する状況 ) 前年度の 1 月あたりの平均延訪問回数の分かる書類 13 訪問看護 2 病院又は診療所 3 定期巡回 随時対応サービス連携

認定看護師教育基準カリキュラム

体制届の主な項目と添付書類 居宅サービス 別途 資料の提出をお願いすることがあります サービスの種類 体制届の主な項目 別紙 添付書類 その他の添付書類 備考 施設等の区分 ( 通院等乗降介助 ) - 道路運送法の許可証 - 日中の身体介護 20 分未満体制 別紙 15 定期巡回 随時対応サービスに

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ケア困難患者や家族への直接ケア 医療スタッフへのコンサルテーション 退院や倫理的問題を調整する調整 ケアの質を改善 向上させるための教育と研究を実践し CNS が関わることで患者の病状や日常生活機能と社会的機能が改善して 患者と家族の QOL が高まり 再入院が減少することが明らかとなってきておりま

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スライド 1

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計画相談支援 障がい児相談支援における特定事業所加算に係る基準の遵守状況に関する記録 ( 保存用 ) 平成年月サービス提供分 異動等区分 1 新規 2 継続 3 変更 4 廃止 加算の区分 1 特定事業所加算 (Ⅰ) 2 特定事業所加算 (Ⅱ) 3 特定事業所加算 (Ⅲ) 4 特定事業所加算 (Ⅳ)

~ 北海道医療ソーシャルワーカー協会初任者研修 ~ < 対象 > 当協会の准会員 ( 賛助会員 ) 入会 1 年 ~5 年 < 目的 > 医療ソーシャルワーク業務の基本条件の確保および当協会の会員としての素養を習得し会員要件の取得を目的とした研修 < 内容 > ソーシャルワークの価値 ソーシャルワー

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表. 認定看護師認定更新者活動状況調査分野別調査対象及び回収状況 配布数 回収数更新 回目更新 回目更新回数不明計 回収率 (%) 救急看護 8 0. 皮膚 排泄ケア 集中ケア 8. 緩和ケア.0 がん化学療法看護. がん性疼痛看護 感染管理.9 糖尿病看護 0.0 不妊症看

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(目的)

介護支援専門員 ( 回答数 件 ) 介護支援専門員の基礎資格 介護支援専門員の基礎資格 n= 複数回答 0 基礎資格について 介護福祉士 が 件 ( 0.%) と最も多かった 介護支援専門員が担当する利用者 (H 年 月 ). 要介護別利用者の割合 要介護 0% 要介護

平成18年度標準調査票

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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実習指導に携わる病棟看護師の思い ‐ クリニカルラダーのレベル別にみた語りの分析 ‐

点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

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体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

緩和ケア研修会における e-learning の導 について 市 札幌病院精神医療センター副医 上村恵 ( 特定 営利活動法 本緩和医療学会委託事業委員会委員 )

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

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複数名訪問看護加算 (1 人以上の看護職員等と同 2 人以上による訪問看護を行う場合 行 ) 看護師等と訪問 看護師等と訪問 4,500 円 30 分未満 254 単位 准看護師と訪問 3,800 円 30 分以上 402 単位 看護補助者と訪問 ( 別に厚生労働省が定める場合 看護補助者と訪問 を

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私たちの人生 病気やケガのリスクと 経済的影響は? 50 ( 千人 ) 1, 通院入院 ( 歳 )

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7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

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実施要綱


17★ 訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて(平成十二年三月三十日 老企 厚生労働省老人保健福祉局企画課長通知)

地域包括ケアにおけるチーム医療

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

Ⅰ. 第 3 期がん対策推進基本計画 について 第 11 回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会では 第 3 期がん対策推進基本計画 に記載されたがん診療連携拠点病院に新たに求められる機能について 都道府県レベルでの取り組み状況を共有し 今後のがん診療連携拠点病院の活動について議論していくことを予


Ⅰ 通所リハビリテーション業務基準 通所リハビリテーションのリハビリ部門に関わる介護報酬 1. 基本報酬 ( 通所リハビリテーション費 ) 別紙コード表参照 個別リハビリテーションに関して平成 27 年度の介護報酬改定において 個別リハビリテーション実施加算が本体報酬に包括化された趣旨を踏まえ 利用

目標管理の実際

ICTを軸にした小中連携

一般会計負担の考え方

2 3

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

訪問介護事業所の役割 1 訪問介護計画や手順書への記載居宅サービス計画に通院介助及び院内介助の必要性が位置付けられている場合に限り 訪問介護サービスとして 介助が必要な利用者が 自宅から病院 受診手続きから診察 薬の受け取り 帰宅までの一連の行為を円滑に行うために訪問介護員が行うべき援助内容を訪問介

平成17年度認定看護管理者制度セカンドレベル教育課程開催要項

【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

事業内容

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認知症サポーター養成講座

平成 2 9 年度 介護福祉士実務者研修 実務者研修ミニ説明会開催日程 6 月 24 日 ( 土 ) 16:00 16:45 7 月 26 日 ( 土 ) 16:00 16:45 申し込み方法 お電話 本校ホームページよりお申し込みください くらしき総合福祉専門学校 岡山県倉敷市連

通所リハ生活行為向上リハ加算 1 2,000 1 月につき 通所リハ生活行為向上リハ加算 2 1,000 1 月につき 通所リハ若年性認知症受入加算 60 1 日につき 通所リハ栄養改善加算 150 月 2 回限度 通所

2 年次 以降 : 授業開始は 2 週目 ~ 平成 30 年度看護学専攻 ( 研究者育成コース ) 時間割 10:30-12:00 特別研究特別研究特別研究 特別研究特別研究特別研究特別研究 特別研究特別研究 特別研究 特別研究については 担当教員と相談の上決定する 修士課程 ( 医科学獣医科学専攻

第三者評価結果表 施設名救護施設下関梅花園 評価対象 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 評価項目 a b c Na 判断の理由 1 理念 基本方針 (1) 理念 基本方針が確立されている 1 理念が明文化されている 理念は明文化され 法人の中長期計画や事業団ホームページ上にも記 載されており その内

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PowerPoint プレゼンテーション

訪問リハビリテーションに関する調査の概要

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

利用者基本情報 基本情報 作成担当者 : 相談日年月日 ( ) 来 所 電話 その他 ( ) 初回 再来 ( 前 / ) 本人の現況在宅 入院又は入所中 ( ) フリガナ 本人氏名 男 女 M T S 年月日生 ( ) 歳 Tel ( ) 住 所 Fax ( ) 日常生活 障害高齢者の日常生活自立度

通所リハ生活行為向上リハ加算 1 2,000 1 月につき 通所リハ生活行為向上リハ加算 2 1,000 1 月につき 通所リハ若年性認知症受入加算 60 1 日につき 通所リハ栄養改善加算 150 月 2 回限度 通所

( 様式 1-1) 日本専門医機構認定形成外科専門医資格更新申請書 20 年月日フリガナ 氏 名 生年月日年月日 所属施設 ( 病院 医院 ) 名 勤務先住所 連絡先 ( 電話 : - - ) ( FAX : - - ) アドレス 1: アドレス 2: 専門医登録番号 - 医籍登録番号

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件


計画の今後の方向性

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回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

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精神看護学特論 Ⅰ 2 単位 ( 春学期 ) 科目責任者浅沼奈美 ( 本学教授 ) 1. 教育目的 : 精神保健医療福祉に関する歴史と法制度や体制 国際的な動向 日本における動向および当事者の活動の変遷を学び 精神保健看護の立場から 精神保健医療福祉の体制が抱えている課題や今後のあり方について学ぶ

1. ファーストレベル 教育目的 1. 看護専門職として必要な管理に関する基本的知識 技術 態度を習得する 2. 看護を提供するための組織化並びにその運営の責任の一端を担うために必要な知識 技術 態度を習得する 3. 組織的看護サービス提供上の諸問題を客観的に分析する能力を高める カリキュラム 総時

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一般看護師領域 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) 退院支援看護師育成プログラム ~ 希望を地域へつなぐ ~

目次 Ⅰ 退院支援看護師育成プログラムの概要 1) 目的 2) 育成する能力 3) 期待される成果と今後の展開 Ⅱ 研修プログラム Ⅲ 退院支援看護師に対する資格認定について 1) 資格の認定 2) 認定基準 3) その他 研修受講申請等の流れ Ⅳ 募集要項

Ⅰ 退院支援看護師育成プログラムの概要 本育成プログラムは 本院がキャリアパスとして構築した一般看護師領域におけるキ ャリアレベル ミドル (Ⅲ) の看護職のキャリアアップを支援するための育成プログ ラムである 1) 目的 地域での暮らしや見取りまで見据えた看護ができる看護師の養成 が期待さ れている現状から 在宅に向けて地域との連携強化は急性期病院であっても重要 な課題である また 在宅へ移行後も高度医療を受けながら同時に日常生活面で の介護を必要とする患者が増えており 家族だけでは支えられない状況が発生し ている このような患者が適切な時期に病院を退院し 在宅で療養生活が続けら れるようにするためには退院支援が重要となる 以上の社会的背景から キャリアレベル ミドルの職務上の専門性を発揮し責 任を担うことができる看護師を対象として 地域での暮らしを見据えた退院支援 の看護展開を行うための能力を育成する 2) 育成する能力 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) の看護師 副看護師長 看護師長 および退院調 整部門の看護師を対象として 退院支援に必要な能力の分析を行い 指導から支 援へ - 自分の生活していた場所へ笑顔で帰っていただくために希望を地域へつな ぐ - というコンセプトを軸として 以下に示した 6 つの能力の抽出を行った

6 つの能力の内容は (1) 対象者を生活者として捉える能力 退院後の生活の視点から退院支援が必要な対象者を発見して看護師として自ら 支援への行動をおこし 退院を実現するために対象者のその人らしさを理解して こうありたい という希望を引き出し ともに生活を描き調整する能力 (2) 対象者のセルフケア能力と自己管理能力の維持 促進を支援する能力 1 対象者の病態を熟知した上で退院後も必要となる医療の明確化を行い 対象 者の認知や治療に対するアドヒアランスのアセスメントから自己管理につ いて支援する能力 2 入院時から在宅を想定したセルフケア能力のアセスメントと支援を行うと同 時に 今できることを医療的視点から取り上げない セルフケア支援能力 (3) 対象者を家族 キーパーソンも含めて支援する能力 家族関係からキーパーソンを把握し 家族の理解や負担を考慮しながら家族が 対象者によりよい支援ができるよう調整する能力 (4) 対象者の希望を軸として多職種連携を調整する能力 医師の治療方針を対象者 家族が理解 納得できるよう調整を行い その上で 患者の希望を軸として退院に必要な介入のために多職種連携を調整する能力 (5) 社会資源の必要性のアセスメントと調整能力

治療継続に伴う経済状況 社会資源の必要性のアセスメントと調整能力 (6) 同僚看護職とともに成長していく能力 支援する自分は何者か問うリフレクション ( 内省 ) しながら スタッフととも に成長していける能力 本育成プログラムは 指導から支援へ - 自分の生活していた場所へ笑顔で帰っていた だくために希望を地域へつなぐ - のコンセプトを軸に上記の 6 つの能力を獲得する ためのプログラムとして設定した

3) 期待される成果と今後の展開 (1) 本育成プログラム受講の過程で 指導から支援へ - 自分の生活していた場所 へ笑顔で帰っていただくために希望を地域へつなぐ - というコンセプトを軸 に 6 つの能力の獲得を行い 自己の看護のあり方を再構築する (2) 臨床の場で 本育成プログラムで習得した知識と技能 (6 つの能力 ) を活用し て 周囲のスタッフ 多職種と協同し 退院支援に貢献できる人材となること を期待されている (Ⅱ) 研修プログラム 1) プログラムの構成 退院支援に必要なコンセプトを軸に 6 つの能力を育成するには マクロな視点 ミクロな視点の両者の視点による育成プログラムが必要となる (1) マクロな視点 : 現在の社会的背景や政策の現状 社会資源 大学病院での退院 支援看護師の役割といった知識を学ぶ内容を 総論 として組み立てる (2) ミクロな視点 : 対象となる患者や家族を地域で生活する生活者として具体的な 生活像を対象者とともに描き 退院支援の具体的な方略を検討していくことは 6 つの能力を発揮することになる こうした点から 在宅支援の事例検討 訪 問看護実習 実際の事例展開を 各論 実践 として組み立てる (3) 総論 1 単位各論 2 単位実践 3 単位の構成とする

2) プログラムの内容 (1) 総論 本院における退院支援看護師に期待される役割 退院支援に関する社会的な現 状や社会資源に関する知識の習得を行う (2) 各論 1 事例から学ぶ地域での在宅支援 対象者を地域で暮らす生活者として捉える視点から 6 つの能力を培うため に 高度医療の場での退院支援の需要が高いと考えられる事例として が ん患者 ( 緩和ケア 看取り ) 高齢患者 ( 認知 身体機能の低下 家族 ) 医療依存度の高い患者 ( 難病 経済 ) 小児 ( 成長発達 家族 ) の具体的 な在宅支援の事例と社会資源に関する具体的事例から退院支援に関する看 護の展開を学ぶ事例コース 2 指導から支援へ 関わり方について 一方的な指導ではなく対象者の意向を大切にしながら 対象者から笑顔を 導くコミュニケーション技術から納得や満足の支援について共有し学ぶ (3) 実践 1 対象者の地域での生活や必要となる看護をイメージ化 実際の訪問看護実習により学ぶ 2 実際の事例展開 所属の部署で実際の対象者へ退院支援を行い事例としてまとめ発表する

退院支援看護師育成プログラム (2014/12/17 作成 ) 研修名単位数方法学習のねらいフ ロク ラム概要 ( 内容 ) 講師形式時間 ー自分の生活していた場所へ笑顔で帰っていただくためにー希望を地域へつなぐ指導から支援へ 実現するための課題を学び 大学病院の看護師が対象者を生活者として捉えるための意識改革 (= 自己の看護の再構築 ) を図る 徳島大学病院の退院支援看護師育成について 未定 総論 1 単位 (15 時間 ) 対象者と生活者としてとらえた継続医療 看護に必要な基礎知識や役割 機能が理解できる 1 対象者のその人らしさを理解して こうありたい という希望を引き出すことができる 2 希望にそった生活を可能な限り実現するため 本人 家族 看護師が共に生活を描き支援できるイメージが持てる 大学病院における退院支援 在宅療養支援の看護師役割と意義 在宅支援に必要な継続医療 看護のアセスメント能力を高めるために 未定 未定 政策の動向と現状を学ぶ徳島県における退院支援未定 退院支援に必要な看護師が知っておくべき介護保険等の制度や社会資源を学ぶ 在宅療養支援に必要な制度と社会資源 未定 がん患者の緩和ケアや看取りについて徳島大学病院と訪問看護ステーションで連携した事例を 6 つの能力をふまえて聴講し 在宅での看護の実際と施設看護との連携を学ぶ 事例シリーズ1 訪問看護がん患者師在宅での緩和ケアと看取り支援の実際 訪問看護師の事例について 6つの能力の視点から何が必要になってくるのか意見交換を行い 自己の退院支援の課題や方向性事例カンファレンスを導く 訪問看護師 コース担当者 レポート提出 高齢者の認知やセルフケアの支援について徳島大学病院と訪問看護ステーションで連携した事例を 6 つの能力をふまえて聴講し 在宅での看護の実際と施設看護との連携を学ぶ 事例シリーズ2 訪問看護高齢者師在宅での認知 セルフケア支援の実際 訪問看護師の事例について 6つの能力の視点から何が必要になってくるのか意見交換を行い 自己の退院支援の課題や方向性事例カンファレンスを導く 訪問看護師 コーレポート提出ス担当者 事例シリーズ3 人工呼吸器など医療依存度の高い難病について徳島大学病院と難病患者訪問看護訪問看護ステーションで連携した事例を6つの能力をふまえて聴講在宅での医療依存度の高い対象者支師し 在宅での看護の実際と施設看護との連携を学ぶ援の実際 各論 2 単位 (30 時間 ) 訪問看護師の事例について 6つの能力の視点から何が必要になってくるのか意見交換を行い 自己の退院支援の課題や方向性事例カンファレンスを導く 訪問看護師 コーレポート提出ス担当者 事例シリーズ4 重度の障害等の子どもや家族への支援について徳島大学病院と小児訪問看護ステーションで連携した事例を6つの能力をふまえて聴講在宅での医療依存度の高い中での成長し 在宅での看護の実際と施設看護との連携を学ぶ発達支援 家族支援の実際 訪問看護師 訪問看護師の事例について 6つの能力の視点から何が必要になってくるのか意見交換を行い 自己の退院支援の課題や方向性事例カンファレンスを導く 訪問看護師 コーレポート提出ス担当者 実践 3 単位 (45 時間 ) 実習 実習 グループワーク 事例から介護保険でのプランの実際と在宅療養の現状を学ぶ ( 介護保険での利用可能なサービスを事例から学ぶ ) 介護支援専門員の事例について 6 つの能力の視点から何が必要になってくるのか意見交換を行い 自己の退院支援の課題や方向性を導く 日常の看護の場面を通して 一方的な指導ではなく対象者の意向を大切にしながら 笑顔を導くコミュニケーション技術から 納得や満足の支援の関わり方を共有し学ぶ 自部署の事例でスクリーニングから退院支援計画まで作成することにより 具体的な退院支援の方法を理解する 事例で合同カンファレンスの設定から司会まで行うことにより 具体的な多職種連携の方法と看護師のコディネーター役割を学ぶ 訪問看護ステーションの訪問看護師に同行して在宅看護の実際を学ぶ 事例発表し退院支援の実際からの今後の課題を明確にできる 事例シリーズ 5 介護連携在宅療養支援の現状と介護保険でのプランの実際 ケアマネジャー連携事例カンファレンス テーマ : 笑顔を導く支援の実際 指導から支援へ 関わり方について テーマ : 在宅支援の実際と事例検討 テーマ : 合同カンファレンスの実際 1 カンファレンス開催 2 合同カンファレンス記録の作成 テーマ : 訪問看護の実際 テーマ : 在宅支援の実際と今後の課題 介護支援専門員 介護支援専門員 レポート提出コース担当者 コース担当者 地域医療連携センター看護師 MSW 地域医療連携センター看護師 MSW 訪問看護師 コース担当者 GW まとめ発表 実習 実習 実習レポート提出 レポート提出 2 時間 2 事例 1 事例 2 時間 日間 2 時間

Ⅲ 退院支援看護師に対する資格認定について 1) 資格の認定 退院支援を担う看護師としての資格は 研修プログラム履修を終え 認定基準 に合格した看護師に対して資格が認定される 2) 認定基準以下の 3 つの基準を満たしていること 基準 1 1 研修プログラムすべてを終えている ( GW への欠席率が 1/3 未満の場合は同等の追加課題レポ ートを終えており 1/3 以上の場合は不可とする ) 2 プログラム内のレポートがすべて提出されており 6 つの能力を発揮し た内容として担当者間で承認がされている 基準 2 退院支援に必要な能力獲得評価チェックリストで自己 他者 ( 所属部署の 看護師長 ) 評価が全項目 1 または 2 とする 基準 3 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) に達成しているもの キャリアレベル ミドル (Ⅲ) への達成は CDSS で確認する また キ ャリアレベル ミドル (Ⅲ) と同等であるかの判断は 部署の看護師長も しくは副看護師長並びに教育担当者の 判定 によって行う 認定の有効期間は 5 年間とする

退院支援に必要な能力獲得評価チェックリスト (2014/12/17 作成 ) 1: 十分できる 2: まあまあできる 3: どちらでもない 4: あまりできない 5: まったくできない Ⅰ. 対象者を生活者として捉える能力 Ⅱ. 対象者のセルフケア能力と自己管理能力の維持 促進を支援する能力 Ⅲ. 対象者を家族 キーパーソンも含めて支援する能力 Ⅳ. 対象者の希望を軸として多職種連携を調整する能力 Ⅴ. 社会資源の必要性のアセスメントと調整能力 Ⅵ. 同僚看護職とともに成長していく能力 1 退院後の生活の視点から退院支援が必要な対象者を発見して支援への行動をおこす 2 対象者が自分の意思 希望する生活をイメージして言語化することを支援する 3 対象者のその人らしさを活かし退院後の生活をイメージできる 4 対象者が こうありたい という希望の生活を軸に対象者とともに支援を考える 5 対象者の不安を聞き 把握する 6 対象者が希望と現実を照らし合わせ 納得できるよう調整することができる 7 対象者から笑顔を引き出す関わりができる 8 病態の熟知と退院可能な症状コントロールができているかアセスメントする 9 在宅で必要となる医療的ケア 治療の明確化と手配を実施する 10 対象者の治療への理解 認知 アドヒアランスをアセスメントする 11 対象者の治療と体調の自己管理を支援する 12 自宅で状態変化があった時の対処方法に関する支援ができる 13 在宅を想定したセルフケア能力 (ADL) を入院時からアセスメントする 14 医原性のセルフケア能力 (ADL) の低下を防止する 15 在宅を想定したセルフケア能力 (ADL) の維持 回復への支援ができる 16 退院後の生活をイメージした住環境のアセスメントと調整ができる 17 家族関係とキーパーソンを把握できる 18 家族の希望を把握できる 19 家族の不安を聞き 把握できる 20 家族の理解状況のアセスメントができる 21 患者と家族の間の希望の相違を確認できる 22 家族の支援力と負担をアセスメントできる 23 患者 家族へ安心を与える支援ができる 24 患者 家族の意思を尊重し 患者 家族とともに退院準備ができる 25 医師の治療方針と患者 家族の認知の間にズレがないか確認 調整できる 26 患者 家族と医療者の間の認知のズレを確認 調整できる 27 必要な情報を把握して 適切に退院支援計画を立案できる 28 病棟スタッフ間で情報を共有し提供できる 29 対象者の希望を軸に全体像を施設内外の多職種に伝えて必要なケアを調整できる 30 治療継続に伴う経済状況のアセスメントができる 31 生活の場に必要な社会資源をアセスメントし 調整できる 32 退院支援についてのリーダーシップをとり 同僚看護師へアドバイスできる 33 支援過程における自らの行為をリフレクション ( 内省 ) できる

3) その他 研修受講申請等の流れ 退院支援看護師育成プログラム受講申請 研修プログラム受講許可 研修プログラム受講 認定基準判定 資格取得 看護部長より認定 / 活動 5 年毎の更新

Ⅳ 募集要項 1. 対象 : キャリアレベル ミドル (Ⅲ) または同等の能力を有する者 所属の長の推薦がある者 2. 募集人員 : 5 名程度 3. 受付期間 : 平成 年 月 日 ( ) 月 日 ( ) 4. 提出書類 : 1 退院支援看護師育成プログラム受講申請書 ( 別紙様式 1) 2 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) 取得の証明または 同等の能力を証する もの ( キャリア スタンダードレベル (Ⅱ) 取得の証明 ) 5. 選抜方法 : 面接 ( 随時 ) 6. 提出先 : キャリア形成支援センター 7. その他 < 問い合わせ先 > 看護部 ( 担当 : ) TEL:************* メールアドレス :*****************

退院支援看護師育成プログラム受講申請書様式 1 申請日 氏名 年齢 性別 職位 現在の所属部署名 これまでの経験部署 ( 他施設も含む ) 看護師経験年数 本院での経験年数 キャリアレベル 学位 資格 資格取得 研修予定 社会活動 学会活動 将来挑戦したい分野 志望動機 所属長の推薦理由