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N 編部ポト M 集レー アビッドテクノロジー株式会社 ( 以下 Avid) の報道 制作システムは 全国の放送局で採用されている西日本コンピュータ株式会社 ( 以下 ニシコン ) の報道支援システム Japrs との連携において 今回さらなる機能強化を図った 注目の新機能は 完パケを Japrs にアーカイブする時 元素材のメタデータも Japrs に移行するもので 使い勝手が格段に良くなると好評だという そこで この新機能についてソリューションデザイン アンド コンサルティングの坪内祥悟マネージャーに聞いた ( レポート : 吉井勇 本誌編集長 ) 2
メタデータ 完パケ 取材予定素材管理原稿作成項目表送出支援ライブラリ 収録予約 送出制御 3
4 放送本部技術局技術部の山谷富明氏
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Avid is Open リモート編集 Pro Tools との連携 Avid はサードパーティの製品との統合ができるオープンなソリューションを提供していますので 既存のシステムと Avid ソリューションと組み合わせてワークフローの改善をすることができます メディア共有ストレージ Avid NEXIS は Adobe Premiere CC Smoke Final Cut Pro DaVinci Resolve Grass Valley Edius Pro に繋げて使うことができます Adobe ソリューションには高いパフォーマンスが必要です Avid の共有ストレージ システムから Adobe ソリューションに必要な高いレベルのパフォーマンスが供給されることを嬉しく思います これにより Adobe Premiere Pro CC と Media Composer は Avid DNxHD や Avid DNxHR メディアとその他のオープン ファイル タイプを同じインフラストラクチャで共有することができます 何万という両社共通のお客様は このコラボレーションがワークフローにもたらす大きなメリットに間違いなくお気付きになるでしょう Adobe 社ストラテジック リレーションズ担当ディレクター サイモン ウィリアムズ氏 また Avid Media Central Connectivity ToolKit と呼ばれる API を各社にご提供しており Avid 製品とサードパーティ製品を連携 連動するような仕掛けを作成して頂いています Media Composer Cloud により どこからでもインターネットを介して本局の Interplay Production ワークグループにある素材へアクセスし その素材を使って遠隔地で編集したり また遠隔地で収録した素材を本局へ送ったりできるリモート編集が可能です プライベートクラウドですので セキュリティ面も安心です 例 :NBC のソチオリンピック放送やスーパーボール放送などで Avid のリモート編集が使われました リモート プレビュー MediaCentral UX MediaCentral UX は Web ベースのインターフェースで Chrome や PC,Mac, ipad, iphone から以下が可能です 素材検索 プレビュー コメント入力 使いどころ指示 粗編集 元素は Proxy がなくても可 Clip だけでなくシークエンスもプレビュー Media Composer で編集を終えた後の MA 作業でも Avid の Pro Tools とスムーズに連携をとることが可能です Media Composer は業界標準のオーディオ制作 編集ツール Pro Tools と高い互換性があり AAF フォーマットでのファイルのやり取りは非常に簡単です また メディア共有ストレージ ISIS と Interplay システムを導入した環境では 瞬時にセッション情報をやりとりすることが可能です Video Satellite 機能を使えば Meida Composer と Pro Tools を同期し Media Composer のシークエンスを Pro Tools 側で直接再生して MA 作業ができます Media Composer と Pro Tools のスムーズな連携はビデオ オーディオ両方のソリューションを持つ Avid ならではの強みです リモート編集 MediaCentral UX Avid NEXIS Media Composer Cloud 7
8 福島テレビ ( FTV) 事例
問い合わせ先 Avid エンタープライズセールスグループ Tel. 03-3505-7939 http://www.avid.com/jp 9
アビッドテクノロジー提案シリーズ 仙台放送 ( OX) 事例 2009 年から段階的システム構築 2013 年 10 月に最終段階を実現報道支援システム Japrs と連携したトータルファイルベース 仙台放送 (OX) は 2005 年シーズンからプロ野球に新規参入した楽天イーグルス 2002 年に J リーグの J1 に初昇格したベガルタ仙台がある地域プロスポーツの活躍により 報道 スポーツ部門の扱う情報は他局に比べ格段に多い また 東北地方の拠点局でもあるため トラブルがなく効率の良い取材 編集から送出ができる一貫したファイルベースシステムの構築に取り組んできた その特徴は 2009 年 9 月に共有サーバーの導入 2010 年 10 月に支局から本局間の FTP ファイル転送体制 2013 年 10 月にトータルファイルベース化という段階的な構築にある そこで技術局映像制作部の伊藤浩二氏と西崎光一氏に これまでの経緯と構築したシステムの概要と特徴を聞いた ( レポート : 吉井勇 本誌編集長 ) 技術局映像制作部伊藤浩二氏 技術局映像制作部西崎光一氏 報道 スポーツの編集端末 NewsCutter Nitris DX アセットマネジメント システム Interplay Production 2009 年から始まったノンリニア化 ファイルベース化 OX のノンリニア編集 (NLE) は 2002 年にアビッドテクノロジー株式会社 ( 以下 Avid) が提供する SD の Adrenaline を 2 式導入して始まった 技術局映像制作部の伊藤浩二氏は スタンドアロンで運用を開始し 2004 年秋の局舎移転を機に HD 化を進めました と当時をふり返る 同部の西崎光一氏が リニア編集と NLE では 編集の基本的な考え方が違うので 早い段階から NLE に慣れたことはファイルベース化を進める上で大いに役立ちました と話すように ファイルベース化の前提 を耕していたのである NLE 化を大きく前進させたのが 2009 年 9 月 報道 スポーツの編集はリニア編集機 2 式を残し 6 式の NLE 端末の体制へ移行したのである NewsCutter Nitris DX4 式 NewsCutter Mojo DX 2 式の 6 式の NLE 端末は 素材サーバー Unity MediaNetwork と光ファイバーケーブルで接続し テープ素材と XDCAM 素材を共有するシステムとなった リニア編集時には皆無の共有ワークフローを実現しました そのために共有サーバーの素材検索やメタデータ管理に優れたメディアアセットシステム Interplay Production を採用しました と 伊藤氏は一つの転換をもたらしたと話す 続いて 2010 年 8 月に 気仙沼 石巻 大崎 仙南の4つの支局と本局の間の素材伝送として FTP 転送を導入 NTT の B フレッツをベースに XDCAM 35M を IP 転送する体制とした 転送される素材は Interplay Production サーバーに収録 これで転送中の素材を即編集に取りかかることができるようになった この IP 転送速度について ほ ぼリアルタイムか それ以上の速さ ( 西崎氏 ) と話す そして 2013 年 10 月 編集 送出系のシステム変更により トータルワークフローのファイルベース化をまとめあげたのである このとき 報道支援システム Japrs( 西日本コンピュータ ) との連携を実現した 技術の進化を活かす 3 つのステップでの積み上げ OX は このように 3 つステップを踏んで ワークフローを進化させてきたのである 2009 年 9 月に素材サーバーの共有化とともに 回線収録専用 AirSpeed Multi Stream の導入で最大 4 回線の収録機能を備えた 楽天やベガルタなどのスポーツ素材をリアルタイムに回線収録を行うためで ビットレートは任意に変更できる仕様とした その威力を発揮したのが東日本大震災時の報道で 当初 10
XDCAM 50M で収録していたが 大量の素 材を考慮して 35M にスムーズに変更するこ とができたという また チャンネルごとにフォーマットを変更し スケジュール収録にも対応できる 2009 年当時 映像圧縮フォーマットとしてテープ (HDCAM) からの DNxHD145 と XDCAM 35M を併用し タイムライン上でこの 2 つを混在編集するシステムであった 編集を終えた完パケはテープに記録し オンエアサーバー MediaStream Server( 当時の Pinnacle 製 ) にベースバンドで登録していた 2013 年にトータルワークフローのファイルベース化を実現 2013 年 10 月 編集 送出システムを報道 支援システム Japrs との連携を実現した それまでは前述のように完パケをベースバン ド登録していたが 送出サーバー (Media Deck7000 / Harmonic 製 ) までサーバー ID を付加してファイル登録に進化させたのである また 送出サーバー登録と同時に Japrs へ自動的に登録通知され プロキシデータとサムネイル画像が生成されるようになった この変更に合わせてワークフロー上でもいくつかの見直しが行われている NLE マシンのCPU 向上で映像フォーマットを XDCAM 35M にまとめ 編集の画像処理やストレージ容量の効率をさらに向上させたこと また Japrs を軸に NLE システムと送出サーバーシステムをファイルベースで連携した このために Japrs のサーバー ID の桁数を 6 桁から 8 桁に増やしている このサーバー ID を活かして OTC の制御を可能にしている また 放送番組は放送終了後の深夜 3 時にアーカイブサーバー NAS に送られ Japrs のコントロールで翌日一本化して XDCAM の光ディスクに書き込まれる 放送局の技術担当は 一つの宿命とも言える課題を背負っている それは激しく進化する技術と機器を どのタイミングで導入するべきかという判断を 更新のタイミングと予算との関係も含めて考えなければならないことだ 一気にすべてを更新 導入するというのは コストの問題からもあり得ない OX が進めた段階的な対応は 編集システムを先に導入し 後から送出システムを追加できるということを実証しているものだ そのためには 信頼できるシステムメーカーやシステム構築者の経験とノウハウの協力を得ることが最も必要になる 問い合わせ先 Avid エンタープライズセールスグループ Tel. 03-3505-7939 http://www.avid.com/jp 11
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