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Player pathway

年代別外傷調査

ラグビーに起因するスポーツ安全保険実績 (H24 年度 ) 6 歳以下 7~9 歳 10~12 歳においては上肢の外傷多い 6 歳以下は肘関節周辺の外傷 ( 骨折 脱臼 捻挫 挫傷 打撲 ) が発生している 7~9 歳 10~12 歳においては手指の骨折が多い 13~15 歳においては上肢が多く 次いで下肢の外傷が多い 上肢においては手指の骨折と肩関節 上腕エリアの脱臼 捻挫 骨折が多く 下肢においては足関節の骨折 捻挫が多い 16~29 歳においては下肢の外傷が上肢より多く発生おり 主に膝関節の靭帯損傷 足関節の捻挫が多い 上肢は肩関節 上腕エリアの脱臼 捻挫が多い ( スポーツ傷害統計データ集 発行 : 公益財団法人日本体育協会 )

LTPD について

長期的プレーヤー強化 (LTPD) LTPD とは ラグビーにおける個人の能力や参加レベルを最大限に伸ばしていく長期的強化アプローチ LTPD のモデルは 子どもや若者がラグビーをしながら成長していく上での技術 戦術 身体 メンタル そしてライフスタイルのニーズに取り組み それらをよく理解している有能なコーチの存在の大切さに焦点 LTPD では コーチが どんなレベルのプレーヤーであってもその能力を最大限に発揮し スポーツに関わり続けていけるよう 彼らを励まし そしてサポートできる教材を提供

日本における年代別ラグビー

最大ピッチ :40 25(m) ハーフ :10 分以内 1 日出場時間 :40 分以内 最大ピッチ :60 35(m) ハーフ :15 分以内 1 日出場時間 :50 分以内 最大ピッチ :60 40(m) ハーフ :20 分以内 1 日出場時間 :60 分以内 最大ピッチ :100 70(m) ハーフ :15 分以内 1 日出場時間 :60 分以内 最大ピッチ :100 70(m) ハーフ :20 分以内 1 日出場時間 :70 分以内 最大ピッチ :100 70(m) ハーフ :30 分以内 1 日出場時間 :90 分以内 ミニラグビージュニアラグビーユースラグビー U8 U10 U12 U14 U15 男子 U19 女子 U19 スクラムあり ( 押しなし ) あり ( 体重をかけて押す ) あり (1.5m 規則 ) 規制なく押す タックル

ミニラグビー ジュニアラグビー ユースラグビー わが国の年代別の安全対策を意識した競技規則 防御の際に, 相手をしっかりバインドせずに振り回す行為 ボールを持っているプレーヤーをチャージしたり, 突き倒したり, あるいはタッチラインの外に突き出したりする行為 ハンドオフ ( 腕を横に振り, 相手を払い除けるプレー ) モール, ラックを崩す行為 頭部を相手に打ち付けるような姿勢で突進する 安全が確保できないような体勢でボールを拾う行為 相手にけがをさせるような行為 地上にあるイーブンボールを相手陣に強く蹴り込む行為 ローヘッド : いずれのプレーヤーもモール, ラックへの参加を含むすべての局面において, 頭を肩や腰より低く ( ローヘッド ) した状態でプレーをすることはできない 具体的にはボールの争奪およびタックル時, ボールを確保する行為, ラックの形成前からラック モール形成時を含めたすべてのプレーにおいて, 故意, あるいは継続的に顔を下に向け, 肩や腰よりも頭を下げたままプレーすることをいう いずれのプレーヤーも手だけでジャージをつかんで相手側プレーヤーを振り回してはならない 頭突き, 体当たりおよび頭の下がったタックルをしてはならない ボールを持っているプレーヤーが故意に肘または膝を前に出して相手に当たること いずれのプレーヤーもモールへ参加する場合を含めて, すべてのプレーや局面において頭を肩や腰より低く ( ローヘッド ) するプレーをしてはならない タックルされたプレーヤー, あるいは地面に倒れたプレーヤーが, 身体と地面の間にボールを確保し足の間からボールを後方に押し出すプレー スクイーズボール をしてはならない

危険なタックルの代表例 頭が肩関節や股関節より下がってタックルするローヘッドタックル (U19 以下のラグビーでは反則 ) 頭の位置が相手の身体の前にある逆ヘッドタックル 自分から先に倒れてしまい相手にタックル側の肩関節から上肢を持っていかれる Passive Tackle 下肢を踏み込まないで飛び込んで入るダイビングタックル

スクイーズボール 頭を支点とする危険な姿勢 頸髄損傷の原因となるプレーであるため U19 の今日規則では禁止されている

膝関節の屈曲が不十分な場合のスクラムまたは密集 ( モール ラック ) でのリスク ( 復帰を目指すスポーツ整形外科より )

ローヘッドの状態でのラック参加 下肢が前に出なくなり 矢印の方向に頭部から墜落していく

関西協会に報告された重症事故のうち第 3 者の重積のエピソードがあった例 (2009~ 14) 重症事故申請のうち 第 3 者の重積有り 重症事故 24 例中 12.5% (3/24 例 ) 全申請 31 例中 16.1% (5/31 例 ) 頭部重症例のうち第 3 者の重積有り 頸椎頸髄重症例のうち第 3 者の重積有り 0% (0/5 例 ) 23.1% (3/13 例 ) 0% (0/10 例 ) 33.3% (5/15 例 )

頭頸部でのコンタクトに注目する 頭頸部にコンタクトがある例が 受傷傷害例 50% 以上 頭頸部重症例に限定すれば 60% 以上に認められた ラグビーのコンタクト時にはなるべく頭をぶつけないという教育 意識づけ スタイルの工夫が必要である 指導者への働きかけ トップレベル以外は危険を避けるスタイルが優先 周辺視野を確保 うつむきの頭突きを避け 地面で頭頸部を打たない 頸部周囲筋力強化して頭頸部を振られない レフリーへの働きかけが重要 ペナルティーの徹底化 : 頭からの突進プレイローヘッドノーバインド

重積の防止に注目する コンタクトの後に さらに第 3 者の重積外力が加わった症例が頚椎 頸髄重症傷害例の約 1/4 に認められた 3 次救命センターに搬送されたラグビー重症事故の受傷状況やエピソードから 頸椎損傷の受傷機転として複数の選手による下敷きとなるが多かったと報告あり 指導者への働きかけ あくまで立ってプレイするスタイルが優先 頸部周囲筋力強化 レフリーへの働きかけが重要 ペナルティーの徹底化 : 倒れこみローヘッドスクイーズ ラックへの移行時に早めのブレークを意識する特に年代別に

日本の player pathway について考える 現在あるパスウェイの設定で Player welfare は大丈夫なのか? 現在ある年代別の競技規則などを再考することで 外傷を予防できることは可能なのでは?

イングランドでの Player Pathway の例 イングランド U7 U8 U9 U10 U11 U12 U13 U14 U15 U18 タックルタグ タックル ( ホールド ) タックル ( ホールドなし ) スクラム押しなし 3 人 3 人 5 人押しあり 6 人 8 人 8 人 9 人スクラムハーフパスだけ 走ってよい ラインアウトコンテストなし コンテストあり ラックとモール参加人数各チームサポートプレーヤー 1 人 各チームサポートプレーヤー 2 人 各チームサポートプレーヤー制限なし

脳振盪に関する年代別対応

World Rugby 規定 10 条医学関連事項 WR 規定 10 医学関連事項 脳振盪は 深刻な脳の外傷であり どの年代でも発症し得る 脳振盪の選手または脳振盪が疑われた選手に対して その選手の安全と健康 そしてウェルフェアを守るために その試合の全関係者は慎重に対応しなければならない 小児や成長期の少年には 脳振盪や脳振盪に関連した合併症のリスクがあるので 特に注意を払わなければならない

World Rugby 規定 10 条 1 項 5 医学関連事項小児と成長期の少年への対応 10.1.5 脳振盪または脳振盪疑いのある小児または成長期の少年 (18 才以下の少年 ) は 練習をやめさせるかフィールドからすぐに退場させて戻してはいけない ; 適切な有資格者により医学的評価を受けなければならない ; 同じ日に練習や試合に復帰させてはならない ; 最低でも 24 時間 できることならそれ以上の時間は身体的 精神的な安静を要する そして脳振盪の症状が消失してから試合や練習に戻らなければならない World Rugby の提唱する小児そして少年用の段階的競技復帰 (GRTP) プロトコールに沿って GRTP しなければならない 小児または少年は GRTP を開始する前に症状が消失していなければならない ; 小児または少年は脳振盪または脳振盪が疑いの受傷後 2 週間は身体を安静にしなければならない ; 学生の場合は 運動を再開する前に学校に戻るかまたは全ての授業に戻っていなければならない これは World Rugby の脳振盪ガイダンスに記載されている 選手または選手の親または保護者 そしてコーチは自国の協会が World Rugby の GRTP プロトコールと一致した GRTP プロトコールがあるかどうかを確認すること

段階的競技復帰プロトコル (Graduated Return to Play -GRTP-) レベルリハビリ段階各段階の運動 1 医師により管理される場合は受傷後最低 24 時間 その他の場合は受傷後最低 14 日間経過するまでは いかなる活動も禁止 心身の完全な休養 無症状であること 2 24 時間の間に軽い有酸素運動を実施 最大予測心拍数の70% 未満のウォーキング 水泳 固定した自転車エルゴ レジスタンス トレーニングは禁止 24 時間 無症状であること 3 24 時間の間にスポーツ固有の運動を実施 4 24 時間の間にコンタクトの無い練習ドリルを実施 ランニング ドリル 頭部に衝撃を与える運動は禁止 24 時間 無症状であること より複雑な練習に進む ( 例 : パス ドリル ) 漸進的にレジスタンス トレーニングの開始も可 24 時間 無症状であること 5 フル コンタクト練習実施医師の許可後に通常トレーニング参加 6 24 時間経過後に競技復帰リハビリ完了

年齢 U/6 - U/15 (15 歳以下 ) 脳振盪後の最低限の休息期間 2 週間 我が国の GRTP( 段階的競技復帰プロトコル ) GRTP もし各段階で症状がなく経過すれば 各段階を 48 時間ごとにあげていき GRTP の日数は合計で 8 日 最短で戻った場合の試合に出れない週末の数 最短の復帰 = 受傷後 2 週間 + 8 日の GRTP ( 復帰 受傷後 23 日 ) 週末 3 回欠場 U/16 - U/19* (16 歳から 18 歳 ) 2 週間 成人 (19 歳以上 ) 24 h 時間 もし各段階で症状がなく経過すれば 各段階を 24 時間ごとにあげていき GRTP の日数は合計で 4 日であるが 日本協会の規定により 7 日間は経過をみる もし各段階で症状がなく経過すれば 各段階を 24 時間ごとにあげていき GRTP の日数は合計で 4 日 最短の復帰 = 受傷後 2 週間 + 7 日の GRTP ( 復帰 受傷後 21 日 ) 週末 3 回欠場 最短の復帰 = 受傷後 1 日 + 4 日の GRTP ( 復帰 受傷後 6 日 ) 12か月以内に2 回目の脳振盪を起こした選手 多くの脳振盪の既往がある選手 異常が認められる選手 または回復の遅れる選手は スポーツの脳振盪に詳しい ( 多くの専門分野にわたる ) 医療従事者による価と管理が求められる もしこの専門家がいない場合は 該当する選手は自身の年代よりも下のプロトコールを使用して管理されなければなりません *19 歳の選手は 例え上の年代でプレーしていてもU16-U19のプロトコールで管理されなければならない

まとめ 年代別ラグビーの理解 指導者による年代別指導についての理解 競技規則の年代別適応の理解 Player Welfare を意識した player pathway でさらなる外傷予防ができるのでは?