( 財 ) 石炭エネルギーセンター (JCOAL) 石炭基礎講座 発表資料 平成 23 年度 石炭基礎講座プログラム 石炭の輸送 ( 山元からユーザー ) 石炭の価格形成 今後の石炭ソース 2012 年 2 月 9 日双日株式会社石炭部
石炭の輸送形態 石炭はバルク輸送 ( 石炭は嵩張る ) 炭鉱 ~ 積出港までは大型トラック 鉄道輸送 ベルコンベアー バージなどを使用して輸送 石炭積出港では石炭船 ( ばら積み船 ) に積込後 日本の受入基地 ( 製鉄所 発電所あるいはコールセンターなど ) < 石炭の輸送量 > 世界の石炭生産量約 59.9 億トン (2009 年 )* 瀝青 亜瀝青炭 世界の石炭貿易量約 9.4 億トン (2009 年 ) 日本の石炭輸入量約 1.6 億トン (2009 年 ) 6 万トンの石炭船で年間約 2,666 隻の輸送規模
石炭の輸送例 港へ鉄道で運ぶ 鉄道に積み込む ユーザー 船で運ぶ 船に積み込む 3 < 出典 :J COAL 資料 >
山元から積出港までの輸送 鉄道 トラック ベルトコンベヤ バージ 4 < 出典 :J COAL 資料 >
石炭積出基地 沖合での石炭船への積込炭船積込 貯炭場 石炭船への積荷バース 積出港における石炭積込 ( 豪州 Gladstone) 海上積込の例 ( インドネシア 左 :Geared Vessel 右 :Floating Transfer Station) 5 < 出典 :J COAL 資料 >
当社の具体的事例の紹介 豪州 QLD 州 (Minerva 炭鉱 ) 生産規模 300 万トン炭種一般炭輸送の特徴石炭専用貨車 (Unit Train) 積出港 Gladstone 港日本までの距離 ( 日数 ) 約 7,220 km :3,900マイル ( 約 12 日 ) インドネシア Berau 炭鉱生産規模 2,000 万トン炭種一般炭輸送の特徴大型 Bargeで石炭船に沖積み日本までの距離 ( 日数 ) 4,370km :2,360マイル ( 約 7 日 )
豪州 QLD 州 Minerva 炭鉱位置図 < 位置 > - 豪州東部の QLD 州 - Gladstone 石炭積出港より西方に約 400km - Bowen Basin( 炭田 ) の西側 < 生産開始 > 2003 年より開発開始 Minerva 炭鉱 Gladstone 港 < 開発方法 > トラック & ショベルによる露天掘 灰色部分は Bowen Basin ( 炭田 )
Minerva 炭鉱内の剥土 石炭採掘 剥土用ショベルと大型トラック 石炭を輸送する大型トラック 剥土用ショベルと大型トラック 大型トラックへの石炭積込
Minerva 炭鉱の操業フロー図 MJV Minerva Joint Venture -50 mm Product Stockpiles TRANSPORT PROCESSING OVERBURDEN & COAL MINING
インドネシアカリマンタン島 Berau 炭鉱 PARAPATAN AREA SAMBARATA AREA LATI AREA Location RESOURCES (End of April 2009) Resources (MMT) Lati 888.78 Binungan 454.72 Sambarata 274.72 Birang 82.82 Parapatan 143.61 BINUNGAN AREA Gurimbang 141.02 Kelai 590.07 Punan 41.06 Gunung Tabur 12.18 TOTAL 2,628.97
インドネシア BERAU 炭鉱 沖合のフローティングクレーンによる 石炭船への積み込み
インドネシア BERAU 炭鉱 別なタイプのフローティングクレーンによる 石炭船への積み込み
炭鉱から積出港までの輸送 鉄道輸送オーストラリア 北米 南アなどでは炭鉱から港までは石炭専用列車 (Unit Train 5,000~10,000 トン / 列車 ) による輸送が中心 Minerva 炭鉱のケース 63トン / 貨車 98 貨車 約 6,300トン / 列車 バージ輸送インドネシアカリマンタン島は鉄道敷設に莫大なコストがかかるため河川を利用したバージ輸送が発達しているたバる Berau 炭鉱のケースバージの石炭積込容量は 8,000~10,000 トンクラス
石炭の価格形成 日本のエネルギー別価格の推移 ( カロリー当たり ) 1970 年から 2008 年までの日本のエネルギー別価格の推移 ( カロリー当たり ) 燃料価格 ( 円 /1,000 0kcal) 7 6 5 4 3 2 第一次石油危機 第二次石油危機 湾岸戦争 原料炭一般炭原油 LNG 1 0 70 72 74 76 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 2 4 6 8 ( 年度 ) ( 出典 : エネルギー 経済統計要覧 14 )
NEX 一般炭インデックス推移 gc NEWC Index gc CRBI Index $250.00 FOB Kalimantan Coalinq Index Benchmark ABS* $200.00 6,500 GAR (6,200 NAR) 5,800 GAR (5,500 NAR) 5,000 GAR (4,700 NAR) 4,200 GAR (3,900 NAR) $150.00 3,400 GAR (3,000 NAR) $100.00 $50.00 $0.00 2007/1/ /5 2007/3/ /5 2007/5/ /5 2007/7/ /5 2007/9/ /5 2007/11/ /5 2008/1/ /5 2008/3/ /5 2008/5/ /5 2008/7/ /5 2008/9/ /5 2008/11/ /5 2009/1/ /5 2009/3/ /5 2009/5/ /5 2009/7/ /5 2009/9/ /5 2009/11/ /5 2010/1/ /5 2010/3/ /5 2010/5/ /5 2010/7/ /5 2010/9/ /5 2010/11/ /5 2011/1/ /5 2011/3/ /5 2011/5/ /5 2011/7/ /5 2011/9/ /5 2011/11/ /5 2012/1/ /5 NEX Coalfax by Energy Publishing (Until April in 2009, it w Standard Spec GC Newc Index globalcoal NEWC Index RB Index globalcoal RB Index Coalinq Index Coalinq Home Page ABS Australian Non-Coking Coal Export Prices to Japan Monthly Average Source : Australian Bureau of Statistics *(08 Nov Provisional)
世界の石炭貿易 ( 褐炭を除く石炭 2009 年見込み ) 31.8Mt ポーランド 8.4Mt 92M 9.2Mt OECD 欧州 220.0Mt 南アフリカ 66.9Mt 12.8Mt アフリカ 中東 18.8Mt 8.1Mt 62.8Mt カザフスタン 22.7Mt 24.2Mt 15.8Mt 3.9Mt 30.3Mt ロシア 116.2Mt その他アジア 409.2Mt 205.0Mt 9.8Mt 22.0Mt 10.0Mt 中国 22.8Mt 6.9Mt 14.8Mt インドネシア 229.6Mt 117.2Mt 27.0Mt 豪州 259.0Mt 日本 164.8Mt 109.7Mt その他欧州 34.4Mt 7.7Mt 3.8Mt 12.7Mt 4.9Mt 4.8Mt 77Mt 7.7Mt 北米 34.6Mt カナダ 28.3Mt 181Mt 8.0Mt 南米 23.0Mt 26.5Mt 米国 53.4Mt OECD 欧州 220.0Mt コロンビア 69.5Mt 75Mt 7.5Mt 34.2Mt 3.6Mt 5.3Mt 注 : 図では 300 万トン未満のフローを表記していない 北米 には メキシコを含める 赤数値は対前年比減 青数値は対前年比増を示す 出所 :IEA, Coal Information 2010 < 出店 :J COAL 資料 >
<2000 年と 2009 年の主なコールフロー > 2000 年 総輸入量 輸入側 日本 韓国 台湾 中国 インド 北米 欧州 総輸出量 145.4 61.6 45.4 2.1 24.5 31.1 199.6 573.6 2009 年 輸入側日本韓国台湾中国インド北米欧州総輸出量 中国 6.9 9.7 4.6 0.0 0.0 1.8 22.8 インドネシア 27.0 33.2 24.3 39.7 25.22 20 2.0 13.33 229.6 豪州 109.7 42.9 25.9 44.6 21.9 3.8 16.0 259.0 輸南アフリカ 0.7 0.6 2.3 0.7 17.1 0.3 32.0 66.9 出側米国 0.9 1.8 0.1 0.8 1.5 7.7 27.7 53.4 コロンビア 0.0 18.1 34.4 69.5 ロシア 10.0 4.7 2.0 11.7 0.1 0.2 72.6 116.2 カナダ 7.7 7.7 0.9 4.1 1.2 2.5 28.3 総輸入量 164.8 103.0 60.3 137.0 67.7 34.6 254.4 940.8 注 : 図では 100 万トン未満のフローを表記していない 北米 には メキシコを含める 赤数値は対前年比減 青数値は対前年比増を示す 出所 :IEA, Coal Information 2010 < 出典 :J COAL 資料 >
2009 年の主なコールフロー ( 総貿易量 :9.4 億トン ) 石炭輸出国 北米 34.6 欧州 254.4 1.2 2.0 7.7 3.8 72.6 2.5 1.8 13.3 16.0 32.0 27.7 18.11 34.4 中国 22.8 インドネシアインドネシア 229.6 豪州 259.0 南アフリカ 66.9 65.8 米国 53.4 コロンビア 69.5 ロシア 116.2 21.9 4.6 9.7 33.2 42.9 27.0 109.7 24.3 6.9 10.00 47 4.7 7.7 7.7 2.3 25.9 1.8 20 2.0 39.7 1.5 11.7 4.1 44.6 17.1 25.2 日本 164.8 韓国 103.0 台湾 60.3 中国 137.0 インド 67.7 カナダ 28.3 ( 単位 :100 万トン ) 注 : 図では 100 万トン未満のフローを表記していない 北米 には メキシコを含める 赤数値は対前年比減 青数値は対前年比増を示す 出所 :IEA, Coal Information 2010 < 出典 :J COAL 資料 >
今後の石炭ソース 1 世界の石炭消費見通しと石炭埋蔵量中国やインド等の新興国を中心に消費は増加見通し世界の石炭消費量の見通し ( 石炭換算 ) 2008 年 47 億トン 2020 年 57 億トン 2035 年 70 億トン世界の石炭消費に占めるアジアの比率は増加 2008 年の 60% 2035 年には 67% 増加アジアの中では中国とインドの割合が増加
5000 4000 3000 石油換算百万トン その他 12% 18 (36%) 1,311 2008~2035 年の増加量 18 億トン 8% 81% 77 5% 42 3% 183 11% アジア北米欧州その他 16 億トン 削減 欧州 13% 6% 2008 年 16% 北米 33 億石油換算トン (47 億石炭換算トン ) 17% 2000 67% 1000 60% アジア 0 1971 1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035 世界の石炭消費見通し (IEEJ) 2035 年 レファレンス 49 億石油換算トン (70 億石炭換算トン ) 技術進展 31 億石油換算トン (45 億石炭換算トン ) 出典 :JCOAL 石炭産業構造調査報告書 20
3000 石油換算百万トン 年平均伸び率 中国 インド 日本 韓国 台湾 シンガポール 1980-2008 5.5% 5.9% 2.3% 5.6% 8.7% 1.2% 2008-2035 1.3% 3.9% -0.7% 0.9% -0.3% 2.6% インドネシアマレーシアフィリピン タイ ベトナム 他アジア 21.3% 21.5% 10.9% 13.3% 6.0% -0.4% 3% 5.0% 4.6% 6.7% 4.6% 3.6% 3.4% 12 億トン (37%) 削減 2000 中国 インド 日本 韓国 台湾 インドネシア マレーシア フィリピン タイ ベトナム シンガポール 香港 1000 他アジア 技術進展 日本 インド 22% 2008 年 20 億石油換算トン (29 億石炭換算トン ) 6% 13% 70% 中国 0 1971 1980 1990 2000 2008 2020 2030 2035 61% 2035 年 レファレンス 33 億石油換算トン (47 億石炭換算トン ) 技術進展 21 億石油換算トン (30 億石炭換算トン ) アジアの石炭消費見通し (IEEJ) 出典 :JCOAL 石炭産業構造調査報告書 21
今後の石炭ソース 2 < 世界の石炭埋蔵量と上位 15カ国の石炭埋蔵量 > 世界の石炭埋蔵量は8260 8,260 億トン ( 瀝青 亜瀝青炭 褐炭 ) 上位 15カ国の石炭埋蔵量は7,837 億トン 比率は約 95% < 瀝青炭の埋蔵量 > 世界の瀝青炭埋蔵量 4,113 億トン上位 15カ国の瀝青炭埋蔵量 4044 億トン ( 比率は約 98%) < 亜瀝青炭の埋蔵量 > 世界の亜瀝青炭埋蔵量 2,647 億トン上位 15カ国の亜瀝青炭埋蔵量 2,617 億トン ( 比率は約 99%) < 今後の石炭ソース > 埋蔵量の観点から見ると 石炭は豊富な埋蔵量があり新興国の消費が増えても十分な埋蔵量はある今後の石炭ソースを考えてみると 上位 15カ国の占める割合が高いことから 従来の輸出国と国内需要の低い国が新たな石炭ソースになると考えられる 1 生産量も多く輸出余力のある国 米国 ロシア 豪州 ウクライナ カザフスタン 南アフリカ ポーランド コロンビア カナダ チェコ 2 生産量も多いが石炭需要の多い国 中国 インド 3 最近の原料炭での話題国 モンゴル モザンビーク
世界の石炭可採埋蔵量の上位 15 国 < 単位 : 百万トン > 順番国名無煙 / 瀝青亜瀝青炭褐炭合計比率 1 米国 108,950 99,119 30,239 238,308 28.9% 2 ロシア 49,088 97,472 10,450 157,010 19.0% 3 中国 62,200 33,700 18,600 114,500 13.9% 4 豪州 36,800 2,100 37,300 76,200 9.2% 5 インド 54,000 4,600 58,600 7.1% 6 ウクライナ 15,351 16,577 1,945 33,873 4.1% 7 カザフスタン 28,170 3,130 31,300 3.8% 8 南アフリカ 30,408 30,408 3.7% 9 ポーランド 6,012 1,490 7,502 0.9% 10 ブラジル 0 7,059 7,059 0.9% 11 コロンビア 6,434 380 6,814 0.8% 12 ドイツ 152 6,556 6,708 0.8% 13 カナダ 3,471 871 2,236236 6,578 08% 0.8% 14 チェコ 1,673 2,617 211 4,501 0.5% 15 インドネシア 1,721 1,809 798 4,328 0.5% 上位 15 カ国計 404,430 261,704 117,555 783,689 94.9% 世界合計 411,321 264,818 149,862 826,001 < 出店 : コールノート 2010 年 >
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