( ) 年 ( 平成 年 ) 月 本医師会マイナンバー研修会 マイナンバー制度と行うべき対応 とき平成 年 月 午後 時 ~ 午後 時 分ところ本医師会館 階大講堂 広島県医師会副会長豊田秀三広島県医師会常任理事温泉川梅代 マイナンバー制度の開始に伴い 標記研修会が開催され 都道府県医師会役職員 本医師会職員が参加した 本医師会今村定臣常任理事の司会により 本医師会横倉義武会長の挨拶の後 厚生労働省政策統括官付情報政策担当参事官室田澤修二室長補佐より マイナンバーの概要 について 弁護士 元内閣官房社会保障改革担当室水町雅子参事官補佐より マイナンバー制度への対応 についての講演があった 以下 概要を報告する 開会挨拶本医師会会長横倉義武 マイナンバー制度は平成 年 月から 税 社会保障の分野などの行政手続における運用が開始される マイナンバーは極めて重要な個人情報であり その取り扱いにおいては極めて厳格かつ慎重さが求められる すなわち 病院や診療所 都道府県医師会 市郡地区医師会など 給与を支払っているすべての事業者はマイナンバーについて理解しておく必要がある また 医療情報においては マイナンバーは用いないこととなったが マイナンバーとは別の医療分野専用の番号もしくは符号である 医療等 ID を創設して利用するという議論が進められている 本医師会においても 医療分野等 ID 導入に関する検討委員会を構成し 議論を行っている 検討委員会では 月に中間とりまとめを行ったところであり 今後 さらなる検討を進めていく 医療分野における専用 ID の導入は 医療のあり方において重要課題のひとつになると認識しており 的確な対応をしていく所存である 講演 敢マイナンバー制度の概要 厚生労働省政策統括官付情報政策担当参事官室室長補佐田澤修二マイナンバー制度は 1 行政の効率化 2 国民の利便性の向上 3 公平 公正な社会を実現する社会基盤である 平成 年 月より国民一人一人への個人番号 ( マイナンバー ) の通知が始まり 平成 年 月より個人番号カードが交付され 社会保障 税 災害対策の行政手続における運用が開始される マイナンバーは交付後 市区町村や年金事務所 金融機関などで利用され さらに民間事業者も税や社会保障の手続きにおいて 各種法定調書や被保険者資格取得届などに個人番号を記載するため マイナンバーを取り扱う
年 ( 平成 年 ) 月 ( ) また 従業員などからマイナンバーを取得する際には 1 利用目的の明示 2 厳格な本人確認が必要である 本人確認においては 正しい 番号であることの確認 ( 番号確認 ) と 手続を行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認 ( 身元確認 ) を行わなければならない さらに マイナンバーおよび特定個人情報の漏えい 滅失または毀損の防止その他の管理のために 適切な安全管理措置を講じる必要があ る マイナンバー制度開始に向け 事業者はさまざまな準備を進めなければならない
( ) 年 ( 平成 年 ) 月 柑マイナンバー制度への対応弁護士 元内閣官房社会保障改革担当室参事官補佐水町雅子 マイナンバー制度とは ある人を特定するためには 氏名 住所 性別 生年月の基本 情報を利用する場合が多いが 転居 改姓 表記漏れなどがあると 同一人物かどうかの確認に時間を要することがある しかし 番号制度が導入され 一人一人に個人番号 ( マイナンバー ) が与えられることで 同一人物かどうかの確認が迅速 正確に行われるようになる このことにより 所得税の把握が 迅速 正確に行われ 申告漏れや脱税の防止につながる また 番号で情報連携が行われるため 機関 制度をまたいで必要な支援の提供 社会保障政策の充実を図ることができる 民間における実務への影響 個人番号は個人 民間企業 税務署 健康保険組合と流れる 個人番号を取り扱う民間企業の事務の流れは 1 取得 2 確認 3 記載 4 提出となるが 番号法は通常の個人情報よりも一段高い保護措置を規定しており 罰則の強化も行われているため 必要以上に入手 利用 提供せず 適切に取り扱うことが重要である
昭和 年 月 第 種郵便物承認 広島県医師会速報 第 号 マイナンバー導入チェックリスト 年 平成 年 月
年 平成 年 月 広島県医師会速報 第 マイナンバー制度への準備 マイナンバー制度の開始に向け 具体的な取 り扱いの中でどう守っていくのか決定しなけれ ばならない 誰が何のためにどのような情報を といった取り扱い場面の洗い出しや 組織とし てどう守るのか安全管理措置の検討を行う必要 がある 準備のポイントとして 取得方法 本 号 昭和 年 月 第 種郵便物承認 人確認方法の決定 アクセス制限の強化 確 実 安全に廃棄する方法の決定 委託先の監督 などがあげられる また マイナンバーの取得 にあたり 税法上番号の提出は必要だが 提出 に応じてもらえなかった場合 提出依頼 の記 録を残しておくことが重要である
昭和 年 月 第 種郵便物承認 広島県医師会速報 第 マイナンバー制度の今後 番号法では 目的規定 第 条 により 行政 機関等が行政運営の効率化等のためマイナン バーを用いる としており 医療機関などでマ イナンバーを用いることは想定していない し かし 平成 年 月以降 個人番号カードを健康 保険証に使用しようとする取り組みもある 医 号 年 平成 年 月 療等分野の個人情報は 患者と医療 介護従事 者間の信頼関係に基づき共有しており 病歴や 服薬の履歴 健診の結果など 第三者には知ら れたくない情報があるため マイナンバーを利 用するのではなく 医療等分野で用いる番号 電磁的符号を含む の導入が検討されている
( ) 年 ( 平成 年 ) 月 質疑応答 質問税理士などに給与事務を委託している場合 個人番号の取得時に 個人番号を税理士に渡す と伝えてから取得すべきか? 回答取得の際 相手に伝えた方が親切ではあるが 同意なく税理士に渡しても構わない 質問本人確認は 直接会って個人番号カードを確認しなくても良いのか? 回答写しでも良いため 郵送 FAX メールなどでの確認で問題ない 質問マイナンバー取得にあたり 本人確認をしたという証拠は残しておくべきか? 回答残さなければならないという義務はないため 残していなかったからといって責任に問われることはない また 残しても違法にはならない どちらでも良い 質問マイナンバーの廃棄はいつ行えば良いのか? 回答給与の最終支払 ( 法定調書の作成 ) から 年間が廃棄のめどである 閉会挨拶 本医師会副会長今村聡マイナンバー制度により 医師会などそれぞれの団体や 会員である先生方の医療機関が事業所となるため マイナンバー制度の概要や マイナンバーをどのように集め そしてどのよ うに使用するのか どのように廃棄するのかなど マイナンバー制度へのさまざまな対応について知っておく必要がある また 健康保険証とマイナンバーの統合について 本医師会は以前より大変問題視をしている そのことについて本医師会としても絶対に認められないということを強く発言しており 今後 誤りのないように対応していきたい 担当理事コメント マイナンバー制度の導入に伴い 事業者としてどのような点に注意し どのように扱っていくのか しっかりと理解し 対応していかなければならない また 今回の番号法ではその利用目的は社会保障分野 税分野 災害対策分野に限定されているが 今後は分野や利用機関の拡大が予定されている 医療に携わる者として 医療等分野におけるID 導入については 特に注目すべき課題であると認識している 広島県医師会としても 役職員を始め 会議や委員会に出席される先生方 講習会講師の先生方など 膨大な量のマイナンバーを扱うことになるが 個人情報保護の徹底はもちろんのこと しっかりと対応していきたい 参考 URL 国税庁 htp://www.nta.go.jp/mynumberinfo/ 総務省 htp://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/01.html