プロダクトインフォメーション
目次 1 2 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 3 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 4 4.1 4.2 4.3 フラッシュメモリープログラミング... 3 フラッシュブートローダー :CAN LIN FlexRay MOST Ethernet 経由の ECU プログラミング... 4 特長... 4 応用分野... 4 機能... 4 設定... 5 製品に含まれるもの... 5 対応範囲... 5 オプション機能... 6 オプション機能 セキュリティー (Crypto)... 6 フラッシュプログラミング用のオプション機能... 8 オプション機能 ブートローダーアップデーター (Bootloader Updater) : フラッシュブートローダーの迅速な更新... 10 オプション機能 XCP:XCP を使用した ECU 開発中のフラッシュプログラミング... 11 オプション機能 EEPROM エミュレーションモジュール (EepM) - フラッシュメモリーでの EEPROM エミュレーション... 13 Flash プログラミングツール... 14 特長... 14 応用分野... 14 vflash ブートローダーのサポート... 15 V2.1 08/2017 発行元 : ベクター ジャパン株式会社 www.vector-japan.co.jp 記述されている内容は予告無く変更されることがあります ( 発行日 :2017 年 10 月 3 日 ) 2
1 フラッシュメモリープログラミング 今日 ソフトウェアを ECU にダウンロードするためのシステムは ECU 開発のあらゆるフェーズで使用されています 以下に示すように ベクターはさまざまな要件を満たすソフトウェアソリューションを多数提供しています > CAN LIN FlexRay MOST Ethernet などのバスシステムに対応するフラッシュブートローダー (FBL) > オプション機能 セキュリティー によるデータの暗号化 妥当性検査 許可 認証 > データ圧縮 (Data Compression) パイプラインプログラミング (Pipelined Programming) パイプライン検証 (Pipelined Verification) 差分ダウンロード (Delta Download) などのオプション機能によるフラッシュの高速化 > ブートローダーアップデーター (Bootloader Updater) を使用したブートローダー自体の更新 > XCP を利用した開発中フェーズのフラッシュプログラミング > EEPROM エミュレーション : フラッシュメモリーを用いて効率的に EEPROM 機能を再現 > PC ベースのフラッシュツール (vflash) 図 1: MICROSAR ベーシックソフトウェアにおけるフラッシュブートローダーの位置付け 3
2 2.1 フラッシュブートローダー :CAN LIN FlexRay MOST Ethernet 経由の ECU プログラミング 特長 > ECU を取り外す必要がないため 効率的で信頼性の高い再プログラミングが可能 > ECU のメモリー要件が低い (FBL 実装に必要な ROM/RAM サイズが小さい ) > 大部分の自動車メーカーと多くのマイクロコントローラープラットフォームをカバー > 10 年以上に渡って数々の開発 / 生産プロジェクトに使用されている 実績あるフラッシュソリューション 2.2 応用分野 ベクターフラッシュブートローダーは開発 生産 保守時に ECU を再プログラミングするための汎用的なソリューションです これは自動車メーカーの仕様に準拠するだけでなく それらとの協調が図られています 再プログラミングはベクターの vflash を始めとするフラッシュツールで行われます vflash に必要なスクリプトはフラッシュブートローダーに同梱されています フラッシュブートローダーでは シングル / マルチプロセッサープラットフォームでのプログラミングが可能です また 内蔵 / 外付の各種メモリーに対してもプログラミングするためのオプション機能を装備しています さらに メモリー要件が低いことから リソースが限られているマイクロコントローラーにも非常に適しています 2.3 機能 ソフトウェアのダウンロードは 自動車メーカーの要件に従って KWP2000 か UDS のいずれかの診断プロトコルを使用して実行されます ブー トローダーには このバスシステムに必要な専用の通信スタックが含まれています 2.3.1 フラッシュの手順 ブートローダーは ECU の保護されたメモリー領域に格納されており リセット後の最初のソフトウェアインスタンスとして ブートフェーズで起動します そして フラッシュ要求または有効なアプリケーションソフトウェアが存在するかを調べます ECU を再プログラミングする場合であれば ブートローダーは再プログラミングを開始し セキュリティーによりアクセス許可を確認した後に 必要に応じてフラッシュドライバーをバスシステムから ECU の RAM メモリーにロードします その後 ECU の古いソフトウェアを消去して バスシステム経由で受け取った新しいデータを基にフラッシュメモリーをプログラムします データの転送後 ECU ソフトウェアの妥当性検証が行われます フラッシュ手順が中断されても いつでもやり直しが可能です 2.3.2 バス固有の通信スタック フラッシュツールとの通信はバス固有の通信スタックを介して行われます これにより ベクターフラッシュブートローダーは CAN CAN-FD LIN FlexRay MOST Ethernet のすべてのバスシステムをサポートします 2.3.3 フラッシュドライバー フラッシュブートローダーにはハードウェアプラットフォームに適合したフラッシュドライバーが含まれており その中には 不揮発性メモリーチップを 確実に消去し プログラムするためのシステムベースのルーチンが含まれています ベクターフラッシュドライバーはいずれもリソース要件が低く HIS (Hersteller Initiative Software: 自動車メーカー主導ソフトウェア ) のフラッシュドライバー仕様に準拠しています 4
2.4 設定 ブートローダーの設定は DaVinci Configurator Pro か 設定ツールの GENy を使用して そのアプリケーション固有の要件に合わせて行い ます コールバック関数を使用すれば さらに細かい修正や拡張が可能です 図 2: 2.5 GENy によるフラッシュブロックの設定 製品に含まれるもの > ブートローダー ( 設定可能な C ソースコード ) > 使用するハードウェアプラットフォーム固有のフラッシュドライバー > GENy ( 設定ツール ) > ダウンロードプロセスを制御するためのフラッシュ用スクリプト > 開発中にフラッシュデータとコンテナを準備するための HexViewTool > マニュアル 2.6 対応範囲 フラッシュブートローダーは一般に使用されている多くのマイクロコントローラーに対応し また自動車メーカー固有のバリアントが提供されていま す 詳細については www.vector.com/fvd/ をご覧いただくか ベクターにお問い合わせください 5
3 オプション機能ベクターフラッシュブートローダーのオプション機能として 以下の機能が提供されています > セキュリティー (Crypto): 機密の車両データを格納している ECU の操作を防御 > スピーディーなプログラミングのためのデータ圧縮 (Data Compression) パイプラインプログラミング (Pipelined Programming) パイプライン検証 (Pipelined Verification) 差分ダウンロード (Delta Download) > ブートローダーアップデーター (Bootloader Updater): フラッシュブートローダーをコスト効率よく更新 > XCP: ベクターの CANape を始めとするキャリブレーションツールを使用したフラッシュメモリーのプログラミング これは以下のいずれかの方法で実行できます > DIAG 通信経由でのダウンロードの追加として > DIAG 通信経由でのダウンロードの代わりとして 3.1 オプション機能 セキュリティー (Crypto) 通常の ECU に対する不正アクセスは 単純な あるいは自動車メーカー固有のシード / キー方式を用いた認証方法で防御されています ただし 安全関連 ECU のほか エンジンのイモビライザー機能やオドメーターなどの機密の車両データが格納されている ECU については オプション機能のセキュリティー (Crypto) モジュールを使用して それ以上のセキュリティー対策を講じる必要があります HIS (Hersteller Initiative Software: 自動車メーカー主導ソフトウェア ) はそのようなセキュリティーの確保を目的として 暗号ルーチンを拡張可能なセキュリティークラスに分け 標準のインターフェイスとともに仕様化しています 図 3: オプション機能 Crypto 内で使用されるシード / キー方式 6
3.1.1 特長 > データ暗号化 : 暗号化により知的財産を保護 > 許可 :ECU を不正アクセスから防御 > 妥当性検査 : フラッシュメモリー内のデータ整合性を確保 > 認証 : 署名により真正性を検証 3.1.2 応用分野 ベクターフラッシュブートローダーのオプション機能 セキュリティー を使用することにより ECU 内で保護されているソフトウェアのフラッシュや そ の不正な実行を確実に防止できます ベクターではお客様の要望に応じて ECU へのアクセスを保護する 拡張した SEED/KEY 機能も提供し ます 3.1.3 機能 ベクターフラッシュブートローダー用のオプション機能 セキュリティー は HIS の要件を満たしています これには以下のモジュールが用意されています > AES (Advanced Encryption Standard) に基づいた 対称鍵による AAA クラスのデータ暗号化 > ハッシュ関数 SHA-1 ( または RIPEMD-160 SHA-256 MD5) によるハッシュコードの計算 > セキュリティークラス別の 署名を用いたダウンロードプロセスの妥当性検査および認証 > C: 署名はフラッシュツールにより 秘密の対称鍵を使用して生成され ECU 側で検証されます > CCC: 署名は RSA 方式により 秘密のプライベート鍵を使用して外部で生成されます ECU 側では 署名は公開鍵で復号化および検証されますベクターでは お客様の要望に応じて HIS 規格で定義されている方法以外のその他のアルゴリズムも提供します ECU の開発中は 付属の HexView ツールで手軽に署名を計算できます 生産時は CANdelaFlash ツールを使用して ODX-F コンテナ全体を生成します 図 4: デジタル署名の生成 送信 検証 7
3.1.4 製品に含まれるもの > 設定可能なライブラリーまたは C ソースコード ( ブートローダーに統合 ) > 開発フェーズで署名の生成に使用する HexView ツール > マニュアル 3.2 フラッシュプログラミング用のオプション機能 フラッシュ時の送信時間は データ送信の領域 プログラミングのワークフロー 検証プロセス内のそれぞれで最適化できます フラッシュプログラ ミングの高速化を目的とするベクターのオプション機能は これらの個々のポイントで効果を発揮し 効率的でバランスのよい 大幅なスピードアッ プを実現します 3.2.1 特長 > フラッシュ時のダウンロード時間の短縮 > ECU 用の効率的な展開モジュール > HexView ツールによるデータ圧縮 > バスシステムに依存しない 3.2.2 応用分野 ベクターフラッシュブートローダーのオプション機能 データ圧縮 (Data Compression) を使用することにより すべてのフラッシュデータを効率的に圧縮できます これは LZ77 方式を使用した 車載 ECU 用に最適化されたオプションで ブートローダーが対応するすべてのマイクロコントローラーで利用できます 一部の自動車メーカーは 通信ボーレートが一定の場合のフラッシュ手順の高速化を目的として フラッシュ時のデータ圧縮を指定しています 小容量のデータであっても フラッシュデータを圧縮すれば時間を短縮できます インフォテインメント分野の場合のように フラッシュするデータの容量が大きければ さらに多くの時間を短縮できます EOL( エンドオブライン ) のプログラミングなどで指定されている周期時間が短い場合も 圧縮によって多くのメリットが得られます 図 5: フラッシュデータの圧縮 / 展開 8
オプション機能 パイプラインプログラミング (Pipelined programming) では フラッシュメモリーのプログラミングと次のデータブロックの受信を並行して実行できます 物理的なフラッシュプログラミングの時間を次のデータブロックの送信に使用することで ダウンロード時間を大幅に短縮できます オプション機能 パイプライン検証 (Pipelined verification) では フラッシュメモリーを並行してプログラミングするのと同様に 書き込まれたフラッシュデータをデータブロックの受信と並行して検証できます オプション機能 差分ダウンロード (Delta download) では アップロードの際 プログラムコード全体ではなくプログラムの前バージョンとの相違点のみがロードされるため 時間と帯域幅を大幅に節約できます ECU 側には新しいレベルのソフトウェアが正しく生成されます 図 6: フラッシュの並行処理による時間の短縮 3.2.3 機能 データ圧縮 (Data compression): このモジュールが使用する圧縮方法では 40% から 60% の圧縮が可能です ただし 実際に得られる圧縮率はフラッシュデータによって異なります 圧縮は付属する HexView ツールを使用して実行します パイプラインプログラミング (Pipelined programming) とパイプライン検証 (Pipelined verification): 次のデータブロックの送受信処理が行われている間に 展開 フラッシュメモリーのプログラミング 送信されたデータブロックに必要なチェックが先行して実行されます 理想的な条件下であれば これで処理時間が増えることは一切ありません 差分ダウンロード (Delta download): 以前のソフトウェアレベルとの相違点のみが含まれた 差分のデータセットが読み取られます このデータセットが ECU 内の既存のコードにマージされ 新しいソフトウェアレベルが作成されます これは次の 2 つの方法で行われます > ストリームベース : 最終的なイメージが同時進行で形成され プログラミングはセクション単位で行われます > 一括 : 最初に差分が ECU の一時領域にロードされた後 プログラミングが一括で行われて最終的なイメージが作成されます 3.2.4 製品に含まれるもの > 設定可能なライブラリーまたは C ソースコード ( ブートローダーに統合 ) > フラッシュデータを圧縮するための HexView ツール > マニュアル 9
3.3 オプション機能 ブートローダーアップデーター (Bootloader Updater) : フラッシュブートローダーの迅速な更新 ベクターでは バスシステム経由での ECU の再プログラミング用として 自動車メーカーの仕様に対応したフラッシュブートローダーを個々のハードウェアに合わせて提供しています これによって アプリケーション全体やその一部を ECU を取り外さずに更新することが可能になります ブートローダーは ECU のフラッシュメモリーに常駐し 再プログラミングのプロセスを継続して制御します 場合によっては ブートローダーの要件が後から変更され ブートローダーの入替が必要になることがあります ECU を取り外さずにブートローダーを入れ替えるには 各ブートローダー専用のアップデーターを使用する必要があります 3.3.1 特長 > ECU を取り外さずにフラッシュブートローダーを交換 > 過去にリリースされたすべてのベクターフラッシュブートローダーで利用可能 > すべての自動車メーカーおよびプラットフォームに対応するシンプルで包括的なソリューション 3.3.2 応用分野 ブートローダーアップデーター (Bootloader Updater) は 車両内のフラッシュブートローダーの交換を支援します このアップデーターは コントローラー側のセキュリティー機構を起動処理に使用して 外部からの妨害で ECU が完全に機能停止するリスクを最小限に抑えます ハードウェアやブートローダーの設定に応じて 以下のアップデーターのバリアントが用意されています 次のような要件に応じたソリューションの選択については ベクターにご相談ください > ブートマネージャーおよびハードウェアサポートがない場合 > ブートマネージャーのサポートがある場合 > ブートストラップに基づくハードウェアサポートがある場合 3.3.3 機能 まず 認証チェックの後 新しいブートローダーとフラッシュドライバーが含まれたブートローダーアップデーター (Bootloader Updater) が アプリケーションと同じ要領でフラッシュメモリーに転送されます 工場のテスターが次に ECU をリセットしたタイミングで アップデーターが制御を取得します アップデーターは組み込まれているフラッシュドライバーを RAM にコピーし フラッシュメモリー内の以前のブートローダーを削除します そして その場所に直ちに新しいブートローダーをコピーします 次に ECU がリセットされると この新しいフラッシュブートローダーが有効になります これによって ECU 内の新しいアプリケーションソフトウェアを新しい仕様に従って更新することが可能になります 図 7: ブートローダーアップデーター (Bootloader Updater) で ECU ソフトウェアの更新を完了するまでの流れ 10
3.3.4 製品に含まれるもの > アップデーターソフトウェア ( 設定可能な C ソースコード 各自動車メーカーのブートローダーに合わせて修正済 ) > マニュアル 3.4 3.4.1 オプション機能 XCP:XCP を使用した ECU 開発中のフラッシュプログラミング 特長 > 開発フェーズの早期に 既存のバスシステム経由でフラッシュメモリーを簡単に再プログラミング > CANape などのキャリブレーションツールを使用したフラッシュ > フェイルセーフなソリューションが可能 > 自動車メーカーに依存しないソリューションが可能 XCP (Universal Measurement and Calibration Protocol) は ECU 内部パラメーターの測定とキャリブレーションを目的として開発されたプロトコルで CAN FlexRay Ethernet USB SPI/SCI などの各種の物理インターフェイスに対応しています そのため これを使用して ECU を実際に車両から取り外さずに再プログラムすることも可能です これは ベクターの CANape を始めとする汎用キャリブレーションツールのほか ECU 側に XCP ソフトウェアモジュールがあれば実行できます 3.4.2 応用分野 XCP と CANape を使用すれば キャリブレーションデータだけでなく フラッシュメモリー内のアプリケーション全体を入れ替えることもできます これは特に アクセスしにくい ECU を開発している場合のラピッドプロトタイピングに適しています 再プログラミングは測定 / キャリブレーションツールでそのまま実行でき 専用ツールや自動車メーカー (OEM) からのフラッシュコンテナなどは不要です そのため ECU 開発の柔軟度が大きく高まります XCP 以外に必要なものは ECU 用のフラッシュモジュールのみです 以下に示すように ベクターは特殊なアプリケーションに応じた 異なるアプローチによるソリューションも用意しています 3.4.3 フラッシュカーネルを使用した XCP 経由のフラッシュプログラミング これは 生産開始以降はフラッシュでの再プログラミングを行う予定のない ECU に適した方法で コスト効率に優れています 保護領域のメモリー空間を一切必要としないため リソースを節約できます まず フラッシュカーネルが XCP 経由で ECU に転送され RAM に保存されます このカーネルには 実際に通信に用いられる XCP プロトコルに加えて フラッシュメモリーを消去およびプログラミングするのに必要なルーチンも含まれています 引き続いて行われるフラッシュメモリーの再プログラミングは アプリケーションによって起動された ECU 側のカーネルが処理します この方法には 再プログラミング中にデータ送信が中断すると 場合によっては ECU に障害が生じる弱点があります これが問題になる場合は 以下に挙げるソリューションのいずれかを使用するようにしてください 図 8: フラッシュカーネルを使用した XCP 経由の単純なフラッシュ 11
3.4.4 フェイルセーフな再プログラミング フラッシュブートローダーは再プログラミング時の安全性を高めます ここでは ECU の保護されたメモリー領域にブートローダーが恒久的に格納されており 起動時にそれが毎回呼び出されて アプリケーションをチェックします アプリケーションはそれが有効かつ完全であり フラッシュ操作が要求されていない場合にのみ起動します 再プログラミングが中断されると ブートローダーが制御を取得してフラッシュ操作が再開されるため ダメージは生じません フラッシュブートローダーには次の 2 種類があります > XCP ブートローダー : フラッシュカーネルとは異なる自律的なブートローダーで 開発プロジェクトで XCP 経由のフラッシュを安全に実行できるソリューションです 生産中のフラッシュブートローダーの使用が自動車メーカーから求められない場合にのみ使用するようにしてください > オプション機能 XCP とフラッシュブートローダー : ベクターでは 自動車メーカーが生産プロジェクトでベクターフラッシュブートローダーを使用する場合に備えて オプション機能 XCP を提供しています これを使用すれば 開発フェーズの早い段階で ECU の再プログラミングを CANape で安全に実行できます 生産中はこのオプション機能を無効にして使用できます これによってフラッシュは 自動車メーカーのツールやベクターの汎用フラッシュツールである vflash から フラッシュコンテナを用いた プロセスに適合した処理でのみ行われるようになります オプション機能 XCP はベクターのどのフラッシュブートローダーにも提供されていますが 自動車メーカーに依存しない仕様も用意されています サプライヤー独自仕様としての利用可 図 9: フェイルセーフなフラッシュに使用されるオプション機能 3.4.5 製品に含まれるもの > フラッシュカーネル XCP ブートローダー ブートローダー用のオプション機能 XCP ( 設定可能な C ソースコード ) > 使用するハードウェアプラットフォーム固有のフラッシュドライバー > GENy ( 設定ツール ) > マニュアル 3.4.6 ベクターのフラッシュツール > vflash は ECU を再プログラミングする柔軟性の高いツールで プラグインコンセプト (vflash テンプレート ) を用いた手軽な拡張により 多様な自動車メーカーのフラッシュの仕様に対応します 詳細については vflash の章を参照してください > CANape はベクターの汎用の測定 / キャリブレーションツールです 詳細については CANape のプロダクトインフォメーションを参照してください 3.4.7 対応範囲 フラッシュブートローダーは 一般に使用されている数多くのマイクロコントローラーに対応します また 自動車メーカー固有のバリアントが提供さ れています 最新の対応リストは www.vector.com/fvd/ でご覧いただくか ベクターにお問い合わせください 12
3.5 オプション機能 EEPROM エミュレーションモジュール (EepM) - フラッシュメモリーでの EEPROM エミュレーション 近年 フラッシュメモリーは低価格化が進み 処理速度も従来の EEPROM を超えています 新しいマイクロコントローラーにはしばしば EEPROM に代わって大容量のフラッシュメモリーが装備されています ただし フラッシュメモリーの性質上 使用効率の最適化には EEPROM エミュレーションの力を借りねばなりません Vector はフラッシュメモリーを EEPROM ライクに利用するソリューションを提供します 3.5.1 特長 > 外部および内部からのフラッシュに使用できる > データおよびプログラムのフラッシュに使用できる > リソースを節約し フラッシュの実行時間を最適化 > EEPROM エミュレーションモジュールをベクターフラッシュブートローダーと併用することが可能 3.5.2 フラッシュメモリーの特性 フラッシュメモリーの場合 バイト単位での消去や書込ができないため 従来の EEPROM と同じ要領で使用することはできません フラッシュメモリーを使用する際は原則として 格納するデータをいわゆる レコード として定義しておく必要があります レコードの長さはアプリケーションが設定に応じてソフトウェアの設定時に静的に定義するか または実行時に動的に定義します レコードは一意の識別子によるアドレス指定が可能で レコードには格納されるデータのほか 管理情報も含まれています この情報によって有効なデータへの迅速かつ確実な読取アクセスが可能になるほか それに含まれる CRC (Cyclic Redundancy Checksum) により データの整合性がアクセスごとに保証されます アプリケーションが存在しないデータを呼び出すと EepM はエラーメッセージを生成します フラッシュメモリーでの EEPROM エミュレーションにより アプリケーションは変更可能な不揮発性のデータを 従来の EEPROM と同じ要領でフラッシュメモリーに格納できるようになります 3.5.3 機能 ベクターの EEPROM エミュレーションモジュール (EepM) は 事前定義されたフラッシュ領域を ハードウェア固有のあらゆる制約を考慮して管理します EepM を介した変更可能な不揮発性データの読取 / 書込は アプリケーションからは完全に透過的です 格納されているデータには 事前定義されている識別子を使用するか 識別子を実行時に柔軟に定義するなどして簡単にアクセスできます EEPROM エミュレーションモジュールは設定が可能で アプリケーションの要件に応じて調整できます そのため 以下のような特殊機能も利用可能です > 複数の EEPROM 領域の同時エミュレーション > 異なるフラッシュハードウェアの統合 フラッシュメモリーへのアクセス中はすべての割込がブロックされるため EEPROM の管理タスクは そのアプリケーションが重要な処理をしている時間を避けて実行する必要があります ベクターでは システム設計のコンサルティングを行っています 3.5.4 設定 EepM はヘッダーファイルで設定します 3.5.5 対応範囲 ベクターは 各種の内蔵 / 外付フラッシュメモリーを使用する 多様なハードウェアプラットフォームに対応した EEPROM エミュレーションモジュールを提供しています 詳細は Web サイト (www.vector-japan.co.jp/flashbootloader) をご覧いただくか お問い合わせください 3.5.6 製品に含まれるもの > C ヘッダーファイルおよびソースコード > Makefile およびサンプルプログラム > マニュアル / 操作手順 /Readme ファイル 3.5.7 オプションのサービス > システム設計および ECU への統合に関するコンサルティング > HIS 仕様ハッシュドライバーの提供 > お客様のニーズに応じた標準モジュールの拡張 > 組込ソフトウェアに関連したホットライン ワークショップ トレーニングコース 13
4 Flash プログラミングツール vflash は ECU をプログラミングするための非常に使いやすいツールで CAN CAN-FD LIN FlexRay Ethernet のほか 50 種類を超え る各種フラッシュプログラミング仕様に対応しています また プラグインコンセプトにより簡単に拡張できます 図 10: vflash プログラミングツールの概要 4.1 特長 > CAN CAN-FD LIN FlexRay Ethernet (DoIP) 経由のフラッシュプログラミング > 事前定義したフラッシュプロジェクトをワンパッケージ (.vflashpack) にまとめ 簡単に交換できる > 高速なデータ転送 ( 理想条件下の基準 ECU で CAN 通信速度が 500kbps STmin=0 BS=0 の場合 1,000kB のデータを 36.6 秒 (27.3kB/s) で転送 ) > フラッシュテンプレートに基づき 各種のブートローダー用のフラッシュプロジェクトを手早く作成可能 > 各種プロトコルとフラッシュシーケンス / フラッシュ仕様のサポート フラッシュテンプレートを用いたプラグインコンセプトにより 容易に拡張できる > バイナリ形式や Intel-Hex Motorola-S などの ネイティブ のデータを直接プログラミング > ODX-F などのコンテナ形式や 自動車メーカー固有の多様な形式に基づいたフラッシュプログラミング > 圧縮 / 暗号化データのフラッシュ > GUI を介した対話式のフラッシュ およびプログラミングインターフェイス (C C# API) を利用した自動フラッシュプログラミング > 異なる通信チャンネル上の複数の ECU を同時にフラッシュプログラミング 4.2 応用分野 vflash は自動車メーカーやサプライヤーで ECU のプログラミング / 再プログラミングに携わるすべての方たちに向けたツールです vflash を使用することで 実験室やプログラミングステーション 実験車両 そして実車両での効率的なフラッシュが可能になります vflash は GUI から制御するほか 既存環境に統合すれば手軽にライブラリーとして使用できます vflash Station バージョンでは 異なる通信チャンネル上の ECU を 最大 8 個まで並行してフラッシュできます 14
4.3 vflash ブートローダーのサポート ベクターでは 自動車メーカー各社や各種のブートローダーに応じたフラッシュテンプレートを多数用意しています 詳しくはお問い合わせください 図 11: vflash の Window 15
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