報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血

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図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ

く 細胞傷害活性の無い CD4 + ヘルパー T 細胞が必須と判明した 吉田らは 1988 年 C57BL/6 マウスが腹腔内に移植した BALB/c マウス由来の Meth A 腫瘍細胞 (CTL 耐性細胞株 ) を拒絶すること 1991 年 同種異系移植によって誘導されるマクロファージ (AIM

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ

平成 29 年 6 月 9 日 ニーマンピック病 C 型タンパク質の新しい機能の解明 リソソーム膜に特殊な領域を形成し 脂肪滴の取り込み 分解を促進する 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長門松健治 ) 分子細胞学分野の辻琢磨 ( つじたくま ) 助教 藤本豊士 ( ふじもととよし ) 教授ら

別紙 自閉症の発症メカニズムを解明 - 治療への応用を期待 < 研究の背景と経緯 > 近年 自閉症や注意欠陥 多動性障害 学習障害等の精神疾患である 発達障害 が大きな社会問題となっています 自閉症は他人の気持ちが理解できない等といった社会的相互作用 ( コミュニケーション ) の障害や 決まった手

第6号-2/8)最前線(大矢)

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報道発表資料 2002 年 10 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 頭にだけ脳ができるように制御している遺伝子を世界で初めて発見 - 再生医療につながる重要な基礎研究成果として期待 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は プラナリアを用いて 全能性幹細胞 ( 万能細胞 ) が頭部以外で脳

報道発表資料 2006 年 6 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 アレルギー反応を制御する新たなメカニズムを発見 - 謎の免疫細胞 記憶型 T 細胞 がアレルギー反応に必須 - ポイント アレルギー発症の細胞を可視化する緑色蛍光マウスの開発により解明 分化 発生等で重要なノッチ分子への情報伝達

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形


共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1

平成24年7月x日

( 続紙 1 ) 京都大学 博士 ( 薬学 ) 氏名 大西正俊 論文題目 出血性脳障害におけるミクログリアおよびMAPキナーゼ経路の役割に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 脳内出血は 高血圧などの原因により脳血管が破綻し 脳実質へ出血した病態をいう 漏出する血液中の種々の因子の中でも 血液凝固に関

の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産

汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について ポイント 厚生労働省の難治性疾患克服事業における臨床調査研究対象疾患 指定難病の 1 つである汎発性膿疱性乾癬のうち 尋常性乾癬を併発しないものはインターロイキン 36 1 受容体拮抗因子欠損症 (

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

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解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

11 月 16 日午前 9 時 ( 米国東部時間 ) にオンライン版で発表されます なお 本研究開発領域は 平成 27 年 4 月の日本医療研究開発機構の発足に伴い 国立研究開発法人科学 技術振興機構 (JST) より移管されたものです 研究の背景 近年 わが国においても NASH が急増しています

生物時計の安定性の秘密を解明

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小川憲人 論文審査担当者 主査田中真二 副査北川昌伸 渡邉守 論文題目 Clinical significance of platelet derived growth factor -C and -D in gastric cancer ( 論文内容の要旨 )

スライド 1

< 背景 > HMGB1 は 真核生物に存在する分子量 30 kda の非ヒストン DNA 結合タンパク質であり クロマチン構造変換因子として機能し 転写制御および DNA の修復に関与します 一方 HMGB1 は 組織の損傷や壊死によって細胞外へ分泌された場合 炎症性サイトカイン遺伝子の発現を増強

核内受容体遺伝子の分子生物学

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial

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報道発表資料 2007 年 4 月 11 日 独立行政法人理化学研究所 傷害を受けた網膜細胞を薬で再生する手法を発見 - 移植治療と異なる薬物による新たな再生治療への第一歩 - ポイント マウス サルの網膜の再生を促進することに成功 網膜だけでなく 難治性神経変性疾患の再生治療にも期待できる 神経回

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平成24年7月x日

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学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a mur

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 森脇真一 井上善博 副査副査 教授教授 東 治 人 上 田 晃 一 副査 教授 朝日通雄 主論文題名 Transgene number-dependent, gene expression rate-independe

脂肪滴周囲蛋白Perilipin 1の機能解析 [全文の要約]

RNA Poly IC D-IPS-1 概要 自然免疫による病原体成分の認識は炎症反応の誘導や 獲得免疫の成立に重要な役割を果たす生体防御機構です 今回 私達はウイルス RNA を模倣する合成二本鎖 RNA アナログの Poly I:C を用いて 自然免疫応答メカニズムの解析を行いました その結果

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統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定-統合失調症における新たな予防法・治療法開発への手がかり-

日本標準商品分類番号 カリジノゲナーゼの血管新生抑制作用 カリジノゲナーゼは強力な血管拡張物質であるキニンを遊離することにより 高血圧や末梢循環障害の治療に広く用いられてきた 最近では 糖尿病モデルラットにおいて増加する眼内液中 VEGF 濃度を低下させることにより 血管透過性を抑制す

Transcription:

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血管に溜まっていくことが動脈硬化の原因となる 3. マクロファージ内に存在するたんぱく質 MafB は マクロファージのアポトーシス( 細胞死 ) を妨げることで マクロファージの血管での蓄積を促進する 国立大学法人筑波大学医学医療系 生命領域学際研究センターおよび国際統合睡眠医科学研究機構濱田理人助教 中村恵弥博士 高橋智教授らは 遺伝子発現を調節するはたらきを持つたんぱく質 MafB が 白血球の一種であるマクロファージのアポトーシスを阻害することで 動脈硬化の病態を悪化させることを発見しました 動脈硬化は 酸化コレステロールなどの脂質が血管の傷などから血管内皮下に溜まり これを取り除くために血液中からやってきたマクロファージがその場に蓄積することで血管が狭くなってしまった病態です しかしこれまで マクロファージが血管内皮下にとどまる詳しい仕組みはよくわかっていませんでした 今回 本研究グループは マクロファージ内でMafBが酸化コレステロールからのシグナルを受け取り マクロファージのアポトーシスを阻害していることを明らかにしました 同時に 動脈硬化モデルマウスの動脈硬化病変部でMafBのはたらきを抑えると マクロファージのアポトーシスが誘導され 動脈硬化病態が顕著に改善することを突き止めました さらに その詳しいメカニズムとして MafBがアポトーシス阻害たんぱくAIMの遺伝子発現を直接調節することを明らかにしました これらの結果は新しい動脈硬化治療法開発の基盤につながるものと期待されます 本研究は 筑波大学島野仁教授 東京大学宮崎徹教授 カルフォルニア大学ピータートントノズ教授の協力を得て行われ 2014 年 1 月 20 日 ( 日本時間 19 時 ) 付で科学雑誌 Nature Communications に公開されます * 本研究はJSPS 科学研究費の助成を受けたものです 1

研究の背景免疫細胞の一つであるマクロファージは 外界から侵入した細菌などの有害なものに対して防御的に働いたり 体内の老廃物などのゴミを取り除いたりして体をきれいな状態に保っています しかし 動脈硬化症においてはマクロファージのこの機能がむしろ病態に悪くはたらくことがわかっています 動脈硬化では 高血圧や糖尿病などによって血管に負担がかかると 血中の脂質であるLDLコレステロールが血管内皮下に入り込み 酸化されます この酸化されたLDLコレステロール ( 酸化 LDL) は悪玉コレステロールとも呼ばれるように 周りの細胞に対して毒性を持つことから これを取り除くためにマクロファージが集まってきます 過剰に酸化 LDLが存在すると それを取り込んだマクロファージ細胞内には酸化 LDLの分解産物による油滴ができ 泡沫化します これを泡沫細胞といいます この泡沫細胞が蓄積することで血管内膜はどんどん厚くなり 動脈硬化が進行していきます ( 図 1) 近年の解析により 動脈硬化初期病変の進行にはマクロファージのアポトーシスが関与していることがわかってきました 1) 転写因子注 MafBがマクロファージで発現していることは知られており 1990 年代から多くの研究グループが精力的にMafBの機能解析を行ってきました マクロファージにおけるMafBの具体的な機能は明らかになっていませんでした そこで本研究グループは疾患に関連したマクロファージに注目し MafBの機能の解明を行ってきました 研究内容と成果本研究に先立ち 本研究グループは MafBが生体内でどのようなはたらきをするのかを調べるために MafBを産 2) 生できないマウス (MafB 欠損マウス ) を2006 年に作製しています ( 参考文献 ) 今回 さらに移植実験注により血液細胞のみMafBを欠損した動脈硬化モデルマウスを作製し 動脈硬化の病態変化を検討しました その結果 血液細胞 MafB 欠損マウスでは動脈硬化病変部の面積 ( 脂肪の蓄積 ) が減少することが明らかとなりました ( 図 2) また このマウスの病変部ではアポトーシスが増加しており アポトーシス抑制たんぱくAIMの発現が著しく減少していました ( 図 3A) さらに MafBがどのようなシグナルを受けてAIMを制御しているのかを検討したところ 酸化コレステロールによっ 3) て活性化された核内受容体型転写因子注 LXRがMafBを制御していることが LXR 欠損マウスの解析により明らかとなりました ( 図 3B) このことから 酸化コレステロールからのシグナルをMafBが伝達し マクロファージのアポトーシス阻害を行うことで 動脈硬化を進行させることが明らかとなりましました ( 図 4) 今後の展開 MafB が AIM 遺伝子の発現を調節する機構は今のところ動脈硬化病変部でのみ観察されていることから このメ カニズムをターゲットにした新しい動脈硬化治療法の開発が期待されます 2

参考図 3

4

用語解説注 1) 転写因子 DNA の特定の部位に結合し 標的遺伝子のスイッチをオンにしたりオフにしたりする 注 2) 移植実験 X 線を照射することにより動脈硬化モデルマウスの造血系細胞を破壊し そこに MafB 欠損マウス由来の造血幹細胞を多く含む胎児肝臓細胞を静脈注射により移植した 移植後 2 ヶ月以上経つとほぼ完全に MafB 欠損マウス由来の血液が置き換わる 注 3) 核内受容体型転写因子転写因子の一種であるが それ自体がある特定のホルモンや分子と結合することにより活性化されて遺伝子の発現を制御する 例えば LXR は酸化 LDL の分解産物オキシステロールと結合することにより 標的遺伝子の発現を調節することが明らかとなっている 注 4) 単球血液中に存在するマクロファージに分化する前段階の白血球 単球が血管外の組織に遊走するとマクロファージに分化する 注 5) アゴニスト特定の核内受容体型転写因子を活性化させる化合物 例えば GW3965 は LXR を特異的に活性化することができる 参考文献 Moriguchi T, Hamada M, Morito N, Terunuma T, Hasegawa K, Zhang C, et al. MafB is essential for renal development and F4/80 expression in macrophages. Mol Cell Biol. 2006 Aug;26(15):5715 27. 掲載論文 題名 MafB promotes atherosclerosis by inhibiting foam cell apoptosis (MafB は泡沫細胞のアポトーシスを抑制することで 動脈硬化を促進する ) 掲載誌 Nature Communications 問合わせ先 高橋智 ( たかはしさとる ) 筑波大学医学医療系教授 濱田理人 ( はまだみちと ) 筑波大学医学医療系助教 5