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ISO/IEC 27000 ファミリーについて 2009 年 8 月 4 日 1. ISO/IEC 27000 ファミリーとは ISO/IEC 27000 ファミリーは 情報セキュリティマネジメントシステム (ISMS) に関する国際規格であり ISO( 国際標準化機構 ) 及び IEC( 国際電気標準会議 ) の設置する合同専門委員会 ISO/IEC JTC1( 情報技術 ) の分化委員会 SC 27( セキュリティ技術 ) において標準化作業が進められています 以下に示すように 要求事項である ISO/IEC 27001 をはじめ ISO/IEC 27000 ファミリーとして様々な規格が検討され 発行されています ISO/IEC 27001 27001 ISMS requirements requirements ISO/IEC 27000 ISMS overview and vocabulary ISO/IEC 27002 Code of practice for ISM ISO/IEC 27003 ISMS implementation guidance ISO/IEC 27004 ISM measurements ISO/IEC 27005 Information security risk management ISO/IEC 27006 Requirements for bodies providing audit and certification of ISMS ISO/IEC 27010 Information security management for inter-sector communications ISO/IEC 27011 ISM guidelines for telecommunications organizations based on ISO/IEC 27002 ISO/IEC 27012 ISM guidelines for e-government ISO/IEC 27013 Guidance on the integrated implementation of ISO/IEC 20000-1 and ISO/IEC 27001 ISO/IEC 27014 Information security governance framework * 承認 ( 新規プロジェクト ) 作成中 ISO/IEC 27007 Guidelines for ISMS auditing ISO/IEC TR 27008 発行済 Guidelines for auditors on ISMS controls 中止 *:New work item のことであり Proposal ISO 規格を作成する場合 初めに作成可否について が行われます 規格策定の段階については 4ページをご参照下さい ISO/IEC 27015 ISMS for financial and insurance service sector 1

上図の 作成中 及び 発行済 規格の概要は 以下の通りです ISO/IEC 27000 Information technology Security techniques Information security management systems Overview and vocabulary 2009 年 4 月発行 ISMS ファミリー規格の概要 ISMS ファミリー規格において使用される用語等について規定した規格 ISO/IEC 27001:2005 Information technology Security techniques Information security management systems Requirements 2005 年 10 月発行 ( 現在 定期見直し後 改訂審議中 ) 組織の事業リスク全般を考慮して 文書化した ISMS を確立 導入 運用 監視 レビュー 維持及び改善するための要求事項を規定した規格 国内規格としては 2006 年 5 月に JIS Q 27001:2006 として制定された JIS Q 27001:2006 情報技術 -セキュリティ技術- 情報セキュリティマネジメントシステム- 要求事項 ISO/IEC 27002:2005 ( 旧番号 ISO/IEC 17799:2005*) Information technology Security techniques Code of practice for information security management 2005 年 6 月発行 ( 現在 定期見直し後 改訂審議中 ) 情報セキュリティマネジメントの導入 実施 維持及び改善に関するベストプラクティスをまとめた規格 ISO/IEC 27001 の 附属書 A 管理目的及び管理策 と整合がとられている * 当初 ISO/IEC 17799 として発行されたが 2007 年 7 月に規格番号が 27002 へ改番された 国内規格としては 2006 年 5 月に JIS Q 27002:2006 として制定された JIS Q 27002:2006 情報技術 -セキュリティ技術- 情報セキュリティマネジメントの実践のための規範 ISO/IEC 27003( 作成中 ) Information technology Security techniques Information security management system implementation guidance ISMS の実装 ( 計画から導入まで ) に関するガイダンス規格 ISO/IEC 27004( 作成中 ) Information technology Security techniques Information security management Measurements 導入された ISMS 及び管理策 ( 群 ) の有効性を評価するための測定に関するガイダンス規格 2

ISO/IEC 27005:2008 Information technology Security techniques Information security risk management 2008 年 6 月発行情報セキュリティのリスクマネジメントに関するガイドライン規格 ISO/IEC 27006:2007 Information technology Security techniques Requirements for bodies providing audit and certification of information security management systems 2007 年 3 月発行 ISMS 認証を希望する組織の審査 認証を行う認証機関に対する要求事項を規定した規格 マネジメントシステム認証機関に対する要求事項としては ISO/IEC 17021 が規定されているが ISMS 認証機関に対しては併せて ISO/IEC 27006 が要求される 国内規格としては 2008 年 9 月に JIS Q 27006:2008 として制定された JIS Q 27006:2008 情報技術 -セキュリティ技術- 情報セキュリティマネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項 ISO/IEC 27007( 作成中 ) Information technology Security techniques Guidelines for information security management sytems auditing ISMS 監査の実施に関するガイダンス規格 ISO 19011( 品質及び / 又は環境マネジメントシステム監査のための指針 - 現在マネジメントシステム監査のための指針として改訂中 ) に加えて ISMS 固有のガイダンスを提供する内容となる予定 ISO/IEC TR 27008( 作成中 ) Information technology Security techniques Guidelines for auditors on information security management systems controls リスクに基づいたアプローチを通して選択した ISMS 管理策の導入の適切性及び有効性のレビューに関する TR(Technical Report) 規格 ISO とするか TR とするかは 検討中 ISO/IEC 27011 Information technology Information security management guidelines for telecommunications organizations based on ISO/IEC 27002 2007 年 12 月発行電気通信業界内の組織における ISO/IEC 27002 に基づいた情報セキュリティマネジメント導入を支援するガイドライン規格であり SC 27 と ITU-T が共同で作成したものである 3

2. ISO/IEC 27000 ファミリー規格の検討状況 ISO/IEC 27000 ファミリーの検討は 年 2 回 ( 春 秋 ) 開催される SC 27 の WG 1( 情報セキュリティマネジメントシステム ) において進められています 第 38 回 WG 1 会儀は 2009 年 5 月 4 日 ~8 日に中国 ( 北京 ) にて開催されました この会合での検討状況は以下のとおりです SC 27 総会は年 1 回開催されており この総会の報告については ( 社 ) 情報処理学会情報規格調査会様の Web サイトにて公開されています ( 社 ) 情報処理学会情報規格調査会 : http://www.itscj.ipsj.or.jp/index.html 2-1 第 38 回 SC 27/ WG 1 会議における検討状況 ( 全体 ) 緑色の網掛けセルは発行済規格 灰色の網掛けセルは中止プロジェクト 規格番号規格内容今回 * 次回 (2009 年 5 月 ) (2009 年 10 月 ) ISO/IEC 27000 概要及び用語 IS (2009-04-30 発行 ) IS ISO/IEC 27001 要求事項 IS( 改定審議 ) IS( 改訂 WD) (2005-10-15 発行 ) ISO/IEC 27002 実践のための規範 IS( 改定審議 ) (2005-06-15 発行 ) IS( 改訂 WD) ISO/IEC 27003 導入に関する手引 ISO/IEC 27004 測定 2nd ISO/IEC 27005 リスクマネジメントに関する指針 IS (2008-06-15 発行 ) ISO/IEC 27006 認証機関に対する要求事項 IS (2007-03-01 発行 ) ISO/IEC 27007 監査の指針 3rd WD 1st CD ISO/IEC 27008 ISMS 管理策に関する監査員のための指針 2nd WD ISO/IEC 27010 業界間コミュニケーションのための情報セキュリティマネジメント ISO/IEC 27011 電気通信組織のための指針 IS (2008-12-15 発行 ) ISO/IEC 27012 電子政府サービスのための ISMS 指針 ( 中止 ) ISO/IEC 27013 ISO/IEC 20000-1 と ISO/IEC 27001 との統合 導入についての手引き ISO/IEC 27014 情報セキュリティガバナンスフレームワー ク ISO/IEC 27015 金融及び保険サービスに対する情報セキュ リティマネジメントガイドライン * 規格策定の段階は 次の通り WD CD IS( 発行済 ) : New work item Proposal WD: Working Draft CD: Committee Draft : Final Committee Draft : Final Draft for International standard IS: International Standard IS IS IS - Pre WD 4

2-2 第 38 回 SC 27/ WG 1 会議における検討状況 ( 詳細 ) - 各プロジェクト進捗状況 27000 ISMS Overview and vocabulary の結果 承認され 2009 年 4 月 30 日に発行された 27001 及び 27002( 改訂 ) 27001 と 27002 の改訂について 27001 27002 については 個別審議に先立って Joint meeting が開催され 両規格に共通の Strategy Structure に関して各国から寄せられたコメントをもとに 今回の改訂の基本的な方向性が審議された 日本からは 27001 の改訂は ISMS 認証取得組織及び ISMS ユーザに多大な負荷を強いる可能性があり 経済的影響も大きいと思われることから 今後とも改訂は慎重であるべきとの旨を説明した この考えは 一定程度理解が得られたと思われる その上で Annex A( 管理目的及び管理策 ) を現状通り 27001 の附属書とすること 27001 と 27002 の関連についても現状通りとすること等が確認された 27001 Information security management systems Requirements 今回の審議では ISO/TMB(Technical Management Board) JTCG(Joint Technical Coordination Group) にて進められている management systems standards(mss 全ての Management System 規格の標準化 ) について WG1 にも対応が求められたため 審議時間の大半が本件への対応に充てられた そのためコメントの審議は全ては終了しなかったが 今回審議した内容をして 1st WD を作成することになった 27002 Code of practice for information security management 27001 との関連は 前述のとおり現状通り維持されることとなった また カナダから管理目的 管理策の分類体系の大幅な見直しが提案され 論議が紛糾し その採否については先送りとなった ( 27002 に合わせてカナダが分類体系を修正し 再提出したうえで次回会議にて再検討される予定 ) コメントの審議は 8 章までしか進まなかったが 今回審議した内容をして を作成することになった 27003 Information security management system implementation guidance に対して 約 690 件 ( 日本 160 件 ) のコメントが寄せられた 当初の結果は 総数 34 カ国 賛成 17 カ国 コメント付賛成 5 カ国 反対 7 カ国 ( 日本 英国 オランダ フィンランド スイス マレーシア ポーランド ) 棄権 5 カ国であったが 編集会議にて全てのコメントを検討し 会合中に追加案を作成する等の作業の結果 次の版は に進むことで合意された 5

27004 Information security management Measurements 2nd に対して 約 660 件 ( 日本 405 件 ) のコメントが寄せられた 結果は 総数 34 カ国 賛成 17 カ国 コメント付き賛成 4 カ国 反対 4 カ国 棄権 9 カ国であった 技術的なコメントも多数寄せられたが 2nd としては今回 賛成国が多数であり ( その為大きな変更は再で問うことはできずプロジェクトの中止につながることから ) 大幅な変更を求めるコメントは採用せず 技術的な議論も行わないとするエディタの方針を WG1 委員長が支持したため 次回は に進むことで合意された 27007 Guidelines for information security managements auditing 3rd WD に対して 約 150 件のコメントが寄せられた ISO 19011 の改訂作業及び ISO/IEC 17021-2( 仮題 : マネジメントシステム認証機関に対する要求事項及びマネジメントシステムの第三者認証審査に対する要求事項 ) 策定作業と調和を図りつつ作業が進めることを前提にコメント審議を行い 次回は 1st CD に進むことになった 27008 Guidance for auditors on information security management systems controls に対して約 110 件のコメントが寄せられた 複数の NB(National Body) から 本課題を TR から IS に上げるよう提案があったが 2nd WD 及び次回の会議結果を見てから判断することで合意され 次回は 2nd WD に進むことになった -その他( 定期見直し 新規プロジェクト等 ) 27010 Information security management for inter-sector communications ( 前回より継続審議 ) 現状に関して議論が分かれたが 結果的に英国とカナダとがエディタとなり を作成することになった 27012 ISM Guidelines for e-government( 前回より継続審議 ) 前回のキプロス会議で が承認されたが進展が無く 今回の会議中にも意見が分かれたため 本プロジェクトを継続するか否かのが行われた その結果 8 対 2 でキャンセルとなり WG1 及び SC27 の総会でキャンセルが認められた 27013 Guidance on the integrated implementation of ISO/IEC 20000-1 and ISO/IEC 27001 今回の会議前に実施された において賛成多数で本プロジェクトは承認されたが エディタ立候補 寄稿等はなく 本会議では特に進展はなかった そのため 今回 臨時のエディタを務めた英国がアウトライン文書を作成することになり それと同時にエディタと寄稿とを募集することになった なお 本プロジェクトは ISO/IEC 20000-1 担当の SC7/WG25(IT Service management) と連携して進められる予定 6

27014 Information security governance framework 今回の会議前に実施された において賛成多数で本プロジェクトは承認された カナダ 日本 韓国からエディタの立候補があり の結果 日本と韓国とがエディタとなった 本会議期間中に Draft WD を日本 韓国 ISACA( 情報システムコントロール協会 ) の寄稿をベースに作成し ISO JTC1/ WG6-CGIT(Corporate Governance of IT) に入力することになった 27015 Information security management for financial and insurance service sector 今回の会議前の において賛成多数で本プロジェクトは承認された ただし 英国 日本 スイス 南アフリカ ロシアから ISO TC68(Financial services) との協調を第一にすべきとのコメントがあり コメント対応にて ISO TC68 と連携をとる必要があることが確認され リエゾン文書を作成することとなった 米国とルクセンブルクとがエディタとなり を作成することになった 7

-ISO/IEC 27000 ファミリー規格作成の進捗状況一覧 2005 年 4 月 2005 年 11 月 2006 年 5 月 2006 年 11 月 2007 年 5 月 2007 年 10 月 1---- 線部分は 200 9 年 7 月時点での予測 2- - 線部分は 200 9 年 7 月時点での現状 2008 年 4 月 2008 年 10 月 2009 年 5 月 2009 年 11 月 第 30 回オーストリアウィーン 第 31 回マレーシアクアラルンプール 第 32 回スペインマドリード 第 33 回南アフリカヨハネスブルク 第 34 回ロシアペテルスブルグ 第 35 回スイスルツェルン 第 36 回日本京都 第 37 回キプロスリマソール 第 38 回中国北京 第 39 回米 l 国レッドモンド 27000 ( 概要及び用語 ) 1/20-4/20 5/20-10/6 1st コメン CD トの検討 12/20-3/20 2nd コメントの CD 検討 6/15-9/15 3rd CD 12/7-3/14 6/6-9/22 2009/4/30 27001 ( 要求事項 ) 27002 (17799 ) ( 実践のための規範 ) 6/30-8/30 準備段階 IS 17799:2005 発行 2005/06/15 2005/10/15 - IS 27002:2005 規格番号変更 ( 技術正誤表による ) 2007/07/01 改訂決定 コメント募集 6/12-9/1 定期コメレビューントの 8/7- 検討 合同での検討決定 コメントの検討 コメント募集 ( 両規格 ) 1stWD コメントの検討 6/11-- 方向性の合同検討 1stWD コメントの検討 6/12-- 27003 ( 導入に関する手引 ) 5/10-8/10 1stWD 11/11-4/7 コメン 2ndWD トの検討 6/15-10/6 3rdWD 1/26-4/7 コメン 4thWD トの検討 6/11-9/14 5th WD 3/6-4/14 コメ 1stCD CD ント 6/12 - 検討 6/12 9/12-9/12 N6612 11/- 3/ 27004 ( 測定 ) 2ndWD 6/30-10/7 3rdWD 1/7-4/7 4thWD コメントの 7/17- 検討 10/17 1st CD 12/20-3/20 2ndCD 6/19-9/19 3rdCD 11/12-2-12 コメントの 検討 6/10-9/25 2nd コメントの 検討 11/- 3/ 27005 へと番号変更 27005 ( リスクマネジメントに関する指針 ) 13335-2 1stCD 6/9-9/9 9/9-1/6 1stCD 改訂版 1/20-4/20 2ndCD 7/10-10/10 コメント の検討 1/5-4/20 コメント の検討 2nd 5/30-9/14 コメント の検討 2/19 4/19 2008/06/04-2005 年 4 月 2005 年 11 月 2006 年 5 月 2006 年 11 月 2007 年 5 月 2007 年 10 月 2008 年 4 月 2008 年 10 月 2009 年 5 月 2009 年 11 月 第 30 回オーストリアウィーン 第 31 回マレーシアクアラルンプール 第 32 回スペインマドリード 第 33 回南アフリカヨハネスブルク 第 34 回ロシアペテルスブルグ 第 35 回スイスルツェルン 第 36 回日本京都 第 37 回キプロスリマソール 第 38 回中国北京 第 39 回米 l 国レッドモンド 27006 ( 認証機関に対する要求事項 ) IAF CASCO への情報提供を決定 2/6-5/6 5/18-9/18 ( ) 11/10-1/10 2007/03/01-12/15 ITTF IAF CASCO 及びWG1 メンバーによる会議 3/23 24Consultation Meeting ( ベルリン モントリオール シンガポール )N4972rev1 1/30 準備段階 10/4 を ITTF に提出 5/2Special Meeting 9/25-26Ad Hoc Meeting ( フランクフルト ) ( モントリオール ) N4972rev2 N5098N5298 8

2005 年 4 月 2005 年 11 月 2006 年 5 月 2006 年 11 月 2007 年 5 月 2007 年 10 月 2008 年 4 月 2008 年 10 月 2009 年 5 月 2009 年 11 月 第 30 回オーストリアウィーン 第 31 回マレーシアクアラルンプール 第 32 回スペインマドリード 第 33 回南アフリカヨハネスブルク 第 34 回ロシアペテルスブルグ 第 35 回スイスルツェルン 第 36 回日本京都 第 37 回キプロスリマソール 第 38 回中国北京 第 39 回米 l 国レッドモンド 27007 ( 監査の指針 ) 27008 (ISMS 管理策に関する監査員のための指針 ) 27010 ( 業界間コミュニケーションのための ISM) Study period 1/17-3/30 6/19-9/19 コメントの検討 11/2-3/14 Study period 7/31-9/31 Study Period 2/6-3/21 2nd WD 6/10-9/15 5/5 8/5 5/5-8/5 3rd WD 1/10-4/11 1/10-4/11 寄稿募集 (Pre Draft あり ) 1stCD コメントの検討 6/22-9/23 2nd WD コメントの検討 6/19- コメ ントの検討 27011 (ITU -T X.1051) ) ( 電気通信組織のための指針 ) 12/20-3/20 6/11-9/25 コメント (ITTF の検討 登録 3/28 期間 ) 5/28 準備段階 2008/12/15 27012 ( 電子政府サービスのためのISMS 指針 ) Study period 9/19-3/14 コメントの 検討 5/5-8/5 Pre WD 12/10-4/11 コメントの検討 プロジェクト中止 27013 (ISO/IEC -1 20000 とISO/IEC と 27001 の統合導入についての手引き ) 9-1/29 6/11-- 27014 ( 情報セキュリティガバナンスフレームワーク ) 11/7-2/9 コメント の検討 5/8-- 27015 ( 金融及び保険サービスに対する情報セキュリティマネジメントガイドライン ) 11/7-2/9 コメント の検討 6/11-- 9