H27 年度多面的機能支払制度検討委員会 ( 現地調査 ) 用 ニセコ町農業の概要について 1 ~ 循環型農業の確立へ向けて ニセコ町農政課福村
ニセコ町の概要 2 ニセコ町の概要 ニセコ の由来 アイヌ語で 深山にあって 河岸を覆うようにして出ている崖 絶壁 という意味 面積 197.13 km2 総人口 2015.8 月末現在 4,901 人 (2,349 世帯 ) 高齢化率 25.9% 産業別就業比率 H22 国調 1 次産業 21.3% 2 次産業 9.8% 3 次産業 69.0%
ニセコ町の概要 人口動態 1920 年より 1940 年までは減少したが 戦後一時増加する しかし 全国的に過疎化減少が顕著化し始めた 1960 年頃から再び減少を始め 1980 年には 1920 年の半分以下まで落ち込んだ 以降 横ばい状態が続いていたが 2005-2010 年の 5 年間では 多くの市町村が人口減少する中 全道 3 番目の人口増加率 (3.3%) となった 3 普通出生率は 人口千人に対して子どもが何人生まれたかという数値を表したものである 平成 19 年度に急激に増加し その後平成 22 年度から再び増加傾向にある 平成 24 年度にこの 6 年間で最高の数値 10.8 に達した 北海道との数値と比較しても ニセコ町の出生率が高く 子どもの数が増えていることがわかる
ニセコ町の概要 ニセコ町観光の状況 ニセコ町の観光客入り込み総数は 平成 23 年は震災の影響により減少したが 以降は回復し 海外からの観光客や道の駅などの入込増加により過去最大規模の入込状況にある 季節で見ると 平成 11 年から夏と冬の入り込み数が逆転しており かつてのスキー場中心だったニセコの観光に変化が見られたが 平成 24 年以降 ニセコのパウダースノーをはじめとするスノーリゾートの魅力が再び注目を浴び 海外からの冬の入り込み数が増加し 夏冬拮抗した入込となっている 4
農業の現状と課題 二セコ町農業の概況 二セコ町の 農業力 は 150 戸の農家が 約 2,200 ヘクタールの田畑から 23 億円程度の生産 5 項目 1995 年 2000 年 2005 年 2010 年 農家戸数 ( 戸 ) 256 203 171 150 経営耕地 ( ヘクタール ) 2,389 2,164 2,191 2,198 1 戸当たりの経営規模 9.3 10.7 12.8 14.7 農業粗生産額 ( 百万円 ) 2,934 2,560 2,360 - JA の広域合併 (1997 年に 8 農協が合併 ) ( センサス 農林水産統計年報より ) 農業所得を主とする農家が多い ( 専業 1 種兼業農家 :88.0%) 専業農家 42.7% 第 1 種兼業農家 45.3% 第 2 種兼業農家 12.0% 農業所得 8 億 5 千万円 1 戸当たり 4,691 千円 ( 北海道 6.333 千円 ) 農産物の産地表示が ニセコ から ようてい へ 1 戸あたり経営面積が小規模 1 戸あたり経営面積北海道 24.3ha ニセコ町 14.7ha (2010 年 )
農業の現状と課題 産業別人口比率と農業者の推移 6
農業の現状と課題 ニセコ町主要作物の作付面積と収穫量 7
農業の現状と課題 8 低迷する農業所得 市場価格の低迷 米の生産調整 定着しない高収益作物 労働力の減少 進む高齢化 ( 若者の流出 ) 担い手不足 懸念される農地利用 停滞する農地の流動 農地より高価な原野 農業機械への過剰投資 進まない共同利用 ( 生産組織 )
環境型農業の確立へ向けて クリーン農業と循環型農業へ取組み イエスクリーン米の取組み 循環型施設 堆肥センター の取組み 9 あいがも農法 堆肥センター
環境型農業の確立へ向けて クリーン農業の定着へ ~ 険しい道のり 進まないクリーン農業 手間がかかる 収量が落ちる 姿かたちの良い方が売れる 少しでも安い方へと手を伸ばす 家畜排せつ物の適正管理 蓄ふんの野積み 環境への住民意識の高まり 家畜排せつ物法 の施行 10 明日の農業を考える会 堆肥の製造とコストの研究 土づくり の重要さの再認識 循環型クリーン農業の実践へ
環境型農業の確立へ向けて 農業振興計画基本構想 11 環境と調和した安全 安心な農業の推進のため 土づくり実践対策を本町農業の基本に据え 良質堆肥の安定供給と土壌診断による効率的な施肥 防除などによるクリーン農業の推進により農産物の生産 流通促進を図りながら 農村環境の維持保全を継続して展開していきます 注 ). ニセコ町農業振興計画 (2014) 一部抜粋
環境型農業の確立へ向けて ニセコ町クリーン農業循環図 土づくり 安心 安全な農産物 生産者 ごみの分別 消費者 12 堆肥 糞尿 稲わら 生ごみ 下水道汚泥 堆肥センター 良質堆肥の生産
環境型農業の確立へ向けて イエスクリーン農業の実践 農業者のイエスクリーン米の実践 あいがも米などの取組み 雪氷倉庫 ( 環境対策 ) での保管 13 ニセコ町での取組み JA ようてい水稲生産組合ニセコ支部 米 31 戸 (H26:296.7ha 作付 ) ニセコ clean 倶楽部 馬鈴薯 5 戸 ニセコビュープラザ直売会ニセコクリーン農業研究会 雪氷倉庫 メロン アスパラ カボチャ トマト ミニトマト 馬鈴薯キャベツ 大根 ( 露地春撒き ) 大根( 露地夏撒き ) ニセコブロッコリー CLUB ブロッコリー 10 戸 (H26;43.75ha)
環境型農業の確立へ向けて 農地の保全 ( 景観 ) 土壌改善の推進 環境保全の促進 景観美化の推進 14
動き始めた農業 二セコ町堆肥センター 設置管理者 : 二セコ町 運営管理者 :JA ようてい 15 項目概要説明処理工程原料 : 生ごみ 蓄ふん 下水汚泥 稲わら 前処理 (6 日間 ) チップ材混入 1 次発酵 (27 日間 ) 攪拌作業 異物除去 2 次発酵 (65 日間 ) 切り返し能力製造量 : 製品堆肥 6,000トン 施設規模建築面積 : 6,082.74 m2 事業費総事業費 :6 億 14,670 千円
ニセコ町の循環産業 一人勝ちしない循環型産業 農業 農産物 農村景観 16 農産物の地産地消 自然環境を活かした体験観光 観光産業との連携 商工 コーディネートする組織 交流の場 観光
ニセコ町の循環産業 道の駅 ニセコビュープラザ 直売所 観光客と農産物直売 地産地消 ( ペンションやホテル ) 顔の見える農業 ( 作る 売る ) 農家女性や高齢者のやりがい創出 17 直売所売上 販売者数 2 億 8 千万円 22.8 万人
動き始めた循環産業 ~ 商業と農業の連携 ~ 農産物加工の促進 地産地の推進 六次産業化の推進 農商工連携の推進 18
動き始めた循環産業 今後の課題と進むべき方向 19 さらなる連携強化 ( 地域間 産業間 ) いかに地域の総合的な魅力を伝えることができるか 担い手の確保 ( 後継者及び新規就農 ) と婚活 ニセコとしての産地ブランド化 農業者自ら考える農業の実践への支援 さらなる循環型農業の確立 販路拡大へ向けて
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ニセコ町資源保全推進会連合会の概要 1 連合会設立の経緯の概要平成 19 年度から始まりました農地 水 環境保全向上対策に 農業地域全域からなる 8つの活動組織が集落単位で参加することとなりました そこで課題となりましたのは 適正な事務処理に必要な事務用品等の事務環境の整備 事務処理の不慣れやマンパワー不足等による活動組織役員のなり手の確保に困難性がありました このような状況の中 連合会を組織し 事務処理の経験者を雇用し 役割分担を決め 事務処理の統一性や軽減を図ることといたしました 2 連合会組織の内容 別紙 ニセコ町資源保全推進会連合会 規約による 3 連合会での事務の受託について連合会の総会の中で受託事務の内容や結果等を 実績報告 事業計画 意見 要望 情報交換 として議題に乗せ審議している 1) 推進会に対する支援事項活動計画書の変更申請事務規約の改正の伴う届出事務多面的機能支払交付金交付申請事務多面的機能支払交付金概算払申請事務活動実施状況記録簿の作成事務活動実施状況報告書の作成事務次年度以降の本対策実施に関する事務支援源泉徴収票の作成支援傷害保険等の事務支援 2) 推進会に対する助言指導事項各推進会における総会議案等に関すること活動内容 事務及び経理会計に関すること道協議会及びニセコ町等からの通知及び報告に関すること 3 連合会の予算の概要 別紙 平成 27 年度事務局費収支予算書 による 4 連合会に対する事務委託に係る諸手続きについて 1) 業務委託契約書 ( 基本 ) 2) 当該年度業務委託の申し込み 3) 当該年度業務承諾 資料は別紙のとおり 21
5 事務所の所在 ニセコ町役場内の当該事業担当係内に行政財産使用許可に基づき 机 椅子 書庫 必要事務機器は役場のものを使用している 6 その他今後の課題として 多面的機能支払 が今般法制化されたことにより この対策が安定 かつ 継続して実施されることと考えております このことに伴い 活動組織の高齢化等による役員のなり手の困難性 事務や内容量等々を勘案した事務処理や このことに伴う連合会のあり方について 今後検討していく必要があると考えています なお 国段階におかれましても このような状況を踏まえ必要最大限の事務の簡素化等について検討していただきたいと考えています 22