高流動コンクリートに関する混和剤技術とコンクリート用化学混和剤について コンクリート研究所 吉本忠浩
フローリック社のご案内弊社の沿革およびご紹介 コンクリート用化学混和剤について 界面活性剤について コンクリート用化学混和剤の変遷 本日の講演内容 フローリックの混和剤 ( 高流動コンクリート ) 一般強度用 ~ 高強度用 フローリック SF500S SF500H SF500U 増粘剤一液タイプ フローリック SF500F FR 流動化剤 ( 増粘剤一液タイプ ) フローリック SF500FP コンクリート製品向け フローリック VP900M
沿革 1963 年 (S38 年 ): 藤沢薬品工業 パリック の製品 販売を開始 1964 年 (S39 年 ): サンフロー 設立 サンフロー の販売を開始 1993 年 (H 5 年 ): エフ ピー ケー 設立 1997 年 (H 9 年 ): 藤沢薬品工業 筑波コンクリート研究所をエフ ピー ケー に移管 1999 年 (H11 年 ): 日本製紙 コンクリート技術研究所 ( 東松山 ) をサンフロー に移管 2000 年 (H12 年 ): サンフロー 西日本技術センター ( 岩国 ) 開設 2001 年 (H13 年 ): サンフローパリック設立 ( サンフロー とエフ ピー ケー の合併 ) ブランド名 フローリック を発表 2002 年 (H14 年 ): フローリックに社名変更 2014 年 (H26 年 ): フローリック創立 50 周年 (7 月 13 日 )
フローリックは全国に展開する支店 営業所 出張所および基地により 密接なネットワークを形成し お客様に最も適した製品を的確に提供できる体制を全国に構築しています
コンクリート用化学混和剤について 界面活性剤について コンクリート用化学混和剤の変遷
界面活性剤 1( 界面 ) 界面とは, 二つの相の接触している境の面をさしており, 界面を境にしてその両側は性質の異なった別の相になっている 物質はすべて個体, 液体, 気体のうちのどれかの状態で存在し, それぞれ固相, 液相, 気相を持っている このように, 相には固 液 気の 3 種類があるので, これらの組合せによって界面の種類も決まってくる 1 固体 - 気体 2 固体 - 液体 3 固体 - 固体 4 液体 - 液体 5 液体 - 気体
界面活性剤 2( 構造 ) 界面活性剤とは, 二つの物質間の界面で作用し, その界面の性質をいちじるしく変えるものを言う 界面活性剤の分子構造はすべて共通に二つの部分から成り立っている 親水基 ( 水となじむ ) 疎水基 ( 油となじむ )
界面活性剤 3( 作用 ) 界面活性剤物質が溶液に溶解すると, 二つの相の界面に吸着し, 気泡 湿潤 分散 乳化 洗浄 潤滑などの作用を示す ( 例 : 水と油 ) 親水基 ( 水となじむ ) 疎水基 ( 油となじむ ) 乳化
界面活性剤 4( 分類 ) 界面活性剤はその分子中の親水基と疎水基とのバランスや構造によって 分散 湿潤 気泡 乳化などの界面活性作用が決まる 界面活性剤の分類 1アニオン系界面活性剤 : 水溶液中でイオン化し 陰イオン ( アニオン ) となる 2カチオン系界面活性剤 : 水溶液中でイオン化し 陽イオン ( カチオン ) となる 3 両性イオン系界面活性剤 : 水溶液中で陰イオン 陽イオンが共存する 4 非イオン系界面活性剤 : 水溶液中でイオン解離しない
界面活性剤 5( 配向性 ) 界面活性剤は分子中に親水基と疎水基とをもっているため, 溶液表面 ( 水表面 ) では疎水基を外側に向け, 親水基は水中に向けて一定方向をもって配列する性質, 配向性を有する 界面活性剤 油 水油水
水溶液の諸性質 界面活性剤 6( ミセル ) 界面活性剤は水溶液中で低濃度では分子分散して溶解しているが, ある濃度以上になると分子が結合してミセルを形成する このミセルを形成しはじめる濃度をミセル限界濃度という ミセル限界濃度を境にして, 界面活性剤の水溶液の物理的な性質が大きく変化する 洗浄力 気泡力 表面張力 浸透力 界面張力 界面活性剤濃度
コンクリート用化学混和剤 (JIS A 6204) 1. 適用範囲 この規格は コンクリート用化学混和剤 ( 以下, 化学混和剤という ) として用いる AE 剤, 高性能減水剤, 硬化促進剤, 減水剤,AE 減水剤, 高性能 AE 減水剤及び流動化剤について規定する なお, 対応国際規格は現時点で制定されていない JIS A 6204:2011 制定は 1982 年 それ以降 ほぼ 5 年に一度の改正を行っている
コンクリート用化学混和剤 (JIS A 6204) 3. 用語及び定義 用語化学混和剤 AE 剤高性能減水剤硬化促進剤減水剤 定義 主として, その界面活性作用及び / 又は水和調整作用によって コンクリートの諸性質を改善するために用いる混和剤 コンクリートなどの中に, 多数の微細な独立した空気泡を一様に分布させ, ワーカビリティ - 及び耐凍害性を向上させる化学混和剤 所要のスランプを得るのに必要な単位水量を大幅に減少させるか, 又は単位水量を変えることなくスランプを大幅に増加させる化学混和剤 セメントの水和を早め, 初期材齢の強度を大きくする化学混和剤 所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させる化学混和剤
コンクリート用化学混和剤 (JIS A 6204) 3. 用語及び定義 2 用語 AE 減水剤 定義 空気連行性能を持ち, 所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させる化学混和剤 高性能 AE 減水剤 空気連行性能を持ち,AE 減水剤よりも高い減水性能及び良好なスランプ保持性能を持つ化学混和剤 流動化剤 あらかじめ練混ぜられたコンクリートに添加し, これをかくはんすることによって, その流動性を増大させることを主たる目的とする化学混和剤
空気連行剤 (AE 剤 ) コンクリート用化学混和剤の変遷 コンクリートに用いられる化学混和剤が初めて日本に導入されたのは AE 剤 で 1950 年のこと 1930 年代のアメリカで自動車交通の発達に伴いコンクリート舗装の損傷が著しく 冬期間のひび割れやスケーリングが大問題になった 官民一体となって調査 研究を行った結果 粉砕助剤として脂肪類や油類を使用した天然セメントを使用して打設されたコンクリートは 凍結融解に対して著しい耐久性を示した クリンカーの粉砕助剤の改良研究が始まった 樹脂とセメントの水和の際遊離した水酸化カルシウムとの反応生成物が空気連行作用をすることがわかり AE セメントに発展し コンクリートを練混ぜる際の練混ぜ水に添加する AE 剤として発展していった
AE 剤 AE 剤の気泡作用 親水基 hydrophilic group 疎水基 lipophilic group gas phase aqueous phase 気液界面に配列 gas phase aqueous phase 気液界面 ( 球状ミセル ) 低濃度 : 気液界面に単分子吸着 ( 表面張力の低下 ) 水中での形態 globular micelle ミセル限界濃度以上ミセルを形成 セメント組成物混練時に気泡を導入 セメント組成物中の気泡は単分子気泡 gas phase R( 疎水基 ) H 2 O -O H 2 O O OH aqueous phase AE 剤の代表的な組成 CH 2 CH 2 CH 2 CH 2 O H 2 O CH 2 CH 2 CH 2 CH 2 O H 2 O 見かけ上 水に見える カルホ ン酸型化合物 ( 樹脂酸塩 脂肪酸塩 etc) 硫酸エステル型化合物 ( 高級アルコール硫酸エステル塩 etc) スルホン酸型化合物 ( アルキルヘ ンセ ンスルホン酸塩 etc) エーテル型 エステルエーテル型化合物 ( ホ リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル etc)
AE 剤 気泡の効果 サスペンション中のセメント粒子 NonAE Concrete 接触箇所 AE Concrete セメント粒子同士の接触頻度の低下 摩擦抵抗の減少 容量の増加 減水性の発揮 ワーカビリティの向上 凍結融解抵抗性の向上 図空気量と圧縮強度の関係 図気泡組織
コンクリート用化学混和剤の変遷 減水剤 AE 減水剤 日本では,AE 剤が導入された翌年の 1951 年にリグニンスルホン酸塩系の AE 減水剤が導入された ( コンクリートのワーカビリティーの改善および凍結融解に対する抵抗性の向上が主目的 ) 1930 年代初期, アメリカにおいて, コンクリート舗装の凍害調査の過程で AE 剤が偶然発見され, 続いてリグニン系およびオキシカルボン酸系のセメント分散剤 ( 現在の減水剤 AE 減水剤 ) が相次いで発見された そして, これらの性状が研究された結果, 多くの混和剤がつくられるようになった
減水剤 : 所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させるために用いる混和剤 (AE) 減水剤の分散作用機構 リグニンスルホン酸カルシウムの解離 リグニンスルホン酸塩のセメントへの吸着模式図 疎水基リグニン SO 3 リグニン SO 3 水中 親水基 Ca カルシウム陽イオン セメント粒子 - + + - - - リグニン SO 3 ー ++ Ca リグニン SO 3 ー リグニンスルホン酸陰イオン リグニンスルホン酸陰イオンがセメントに吸着 セメント粒子が負に帯電
減水剤 : 所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させるために用いる混和剤 (AE) 減水剤の分散の作用機構 セメント粒子 吸着層 分散の作用機構 セメントフロック ( 凝集体 ) フ レーン 吸蔵水 静電的反発力 吸蔵水の解放 減水剤使用時 粒子の分散 ( 凝集体の分散 ) ぬれ特性の改善 親水基の水の呼込み 液状水の表面張力低下 微細気泡の連行 吸蔵水の解放 静電反発力 減水剤自体がセメント粒子の分散に寄与
(AE) 減水剤の短所 ( 問題点 ) 高強度コンクリートのようにセメント量が多くなってくると セメントの凝集エネルギー < 静電反発エネルギー セメントの凝集エネルギー > 静電反発エネルギー 分散できなくなる 減水能力 ( 分散能力 ) は, 静電反発エネルギーが強いほど大きくなるが 過剰に添加するとセメント粒子表面に多くの減水剤の分子が吸着し, セメントの水和反応が一時的に阻害され, コンクリートの凝結時間が大きく遅延する
高性能減水剤 コンクリート用化学混和剤の変遷 1962 年日本において, ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド高縮合物 Na 塩が同低縮合物に比べてセメントの分散に優れ, 従来の減水剤 ( 主としてリグニンスルホン酸塩系 ) と比較して 高添加量の分散性能が遥かに大きく, 硬化遅延や空気連行性が小さいことが発見された ( ナフタリン系高性能減水剤の開発 ) 1968 年に西ドイツにおいてメラミン系の高性能減水剤が開発された 特性はナフタリン系高性能減水剤と類似している セメントの分散力に優れるとともに, 凝結遅延及び過剰な空気連行などの悪影響が小さい混和剤 高い混入率で使用可能
高性能減水剤 コンクリート用化学混和剤の変遷 高強度コンクリートが注目を集める 1965~66 年にPCパイル ( 圧縮強度 70N/mm 2 ) 1969 年にオートクレーブコンクリートパイル ( 圧縮強度 85N/mm 2 ) 高強度コンクリートが実用化 誰でも容易に高強度コンクリートつくれるようになる
コンクリート用化学混和剤の変遷 高性能減水剤 ( 流動化剤 ) セメント分散力が大きく, 凝結遅延及び過剰な空気連行などの影響が小さい特徴をもっているため, コンクリートの高強度化はもちろん施工性を高める点にも注目された ( 流動化コンクリート ) 1971 年頃, 西ドイツでメラミン系の高性能減水剤を使った流動化コンクリートが開発され, その指針が 1974 年に公示された 日本でも翌年にナフタレン系高性能減水剤による流動化コンクリートの実施例が発表された 工事現場における流動化に伴う騒音 流動化後の品質管理, 品質保証 高性能減水剤の投入手間 発展を阻害
高性能減水剤 : 所要のスランフ を得るのに必要な単位水量を大幅に減少させるか 又は 単位水量単位水量を変えることなくスランフ を大幅に増加させる化学混和剤 高性能減水剤の分散作用機構 セメント粒子 吸着層 分散の作用機構 吸蔵水 静電的反発力大 粒子の分散 ( 凝集体の分散 ) ぬれ特性の改善 親水基の水の呼込み 液状水の表面張力低下 微細気泡の連行 吸蔵水の解放 静電反発力 セメントフロック ( 凝集体 ) 吸蔵水の解放 フ レーン 高性能減水剤使用時 減水剤 高性能減水剤 ( 天然物質 ) リグニンスルホン酸塩オキシカルボン酸塩 分子量数百 ~ 数千程度 ( 合成高分子化合物 ) ナフタレンスルホン酸塩メラミンスルホン酸塩 分子量数万単位
高性能減水剤の短所 ( 問題点 ) セメント分散力に優れているが, スランプロスが大きい ( スランプの保持性能が悪い ) ポンプの閉塞 ジャンカの発生 重大な欠陥 運搬を伴う通常のレディーミクストコンクリートにはあまり使用されなかった ( 主に製品工場で使用された )
高性能 AE 減水剤 コンクリート用化学混和剤の変遷 1980 年代に流動化コンクリートの普及が進み品質管理の所在 投入手間 現場の騒音問題等の対策としてレディーミクストコンクリート工場で添加でき, 減水性が高くスランプの保持性能の優れた混和剤が望まれるようになった 流動化コンクリートの諸問題 骨材事情の悪化による単位水量低減対策 耐久性の向上 生コン工場における高強度コンクリートの製造 新しい化学混和剤 高性能 AE 減水剤の開発
高性能 AE 減水剤 : 空気連行性能をもち AE 減水剤よりも高い減水性能及び良好なスランプ保持性能をもつ混和剤 高機能化 高強度化と共に AE 減水剤では問題が 高強度化 セメント粒子の近接 更なる分散作用 高性能 AE 減水剤の構造例 ( ポリカルボン酸系 ) 減水剤よりも高い反発力が必要 立体障害基の導入 + + COOH COO - + H +
表面電位 (-mv) 高性能 AE 減水剤 1)DLVO 理論 静電反発力からの考察 V max はゼータ電位に依存 100 表面電位 :Ψ ο 80 60 40 20 シュテルン電位 :Ψ δ セ ータ電位 :Ψ ζ 0 0 5 10 距離 (nm) 図添加量とゼータ電位 ゼータ電位 ナフタレン系メラミン系ポリカルボン酸系 分散性 分散の支配的要因は V max ではない??
高性能 AE 減水剤 : ポリカルボン酸系 分散作用機構 吸着層 非常に嵩高い吸着層 静電的反発力 減水剤使用 高性能 AE 減水剤使用 ク ラフト鎖のひずみ 濃度勾配による浸透圧の発生 ハ ルクな水の侵入 見掛け上濃度が高い ハ ルクな水の侵入 粒子の近接 立体障害による分散 ク ラフト鎖の弾性効果 ( エントロヒ ー反発 ) 浸透圧による分散 ク ラフト鎖の浸透圧効果
高性能 AE 減水剤 ナフタレンスルホン酸 吸着層 モノマー 吸着部と分散部で別れていない 吸着層が厚くない ホ リカルホ ン酸系 吸着層 第一モノマー 第二モノマー 吸着基 吸着部と分散部が別れている 吸着層が厚い 分散基 図様々な吸着形態 分散の支配的要因は 立体障害作用と考えられる
フローリックの混和剤 ( 高流動コンクリート ) 一般強度用 ~ 高強度用 フローリックSF500S SF500H SF500U 増粘剤一液タイプ フローリックSF500F FR 流動化剤 ( 増粘剤一液タイプ ) フローリックSF500FP コンクリート製品向け フローリックVP900M
近年 良質な骨材の枯渇化に伴い 砕石 砕砂 海砂の使用が一般化し 単位水量の増大などによるコンクリート構造物の耐久性の低下が問題になっています また最近では 超高層 RC 建築物や大深度地下空洞の利用が高まり 高強度 高流動コンクリートなどコンクリート構造物も多様化しています フローリック SF500S SF500R は これらの多彩なニーズに沿って弊社が独自に開発した JIS A 6204 ( コンクリート用化学混和剤 ) に適合する高性能 AE 減水剤です
特長 優れた分散性能により 一般強度から水結合材比 40% 以下の高強度 高流動コンクリートまでの様々なニーズにあったコンクリートの製造を可能にします スランプロスを大幅に低減し 良好なワーカビリティ を保持します ブリーディングによる材料分離の低減や水密性の向上など様々な耐久性を改善します 区分主成分外観 塩化物イオン量 (%) アルカリ量 (%) 密度 (g/cm 3 ) 高性能 AE 減水剤標準形 (Ⅰ 種 ) ポリカルボン酸系化合物黒褐色液体 0.01 1.2 1.02~1.10
減水性が大きい スランプロスが小さい コンクリート性状が良好
高強度コンクリート 高流動コンクリートは幅広く使用され それに伴いコンクリートに対する要求性能が多様化しています フローリック SF500H SF500HR は 低水結合材比の高強度 高流動コンクリートに対して フレッシュコンクリートの性状改善 添加率増大の抑制 練混ぜ時間の短縮等に効果的な性能を発揮する JIS A 6204( コンクリート用化学混和剤 ) に適合する高性能 AE 減水剤です
特長 強力な分散性能により 各種セメントを使用した水結合材比 35% 以下の高強度 高流動コンクリートの添加率増大を抑制します フレッシュコンクリートの粘性を低減し コンクリート施工を容易にします 従来の高性能 AE 減水剤に比べ 低水結合材比のコンクリートにおいて 練り混ぜ時間を短縮し 効率的なコンクリート製造が可能です 優れた経時安定性により ワーカビリティーを保持します 区分主成分外観 塩化物イオン量 (%) アルカリ量 (%) 密度 (g/cm 3 ) 高性能 AE 減水剤標準形 (Ⅰ 種 ) ポリカルボン酸系化合物淡褐色液体 0.02 0.7 1.02~1.10
近年 鉄筋コンクリート建築物の超高層化 居住性の向上を目指した構造設計等によって 高強度 超高強度コンクリートの需要が増加しています フローリック SF500U は強力な分散性能により 従来の高性能 AE 減水剤では製造が困難であった水結合材比が 20% 程度以下の場所打ち超高強度コンクリートの製造を可能とします また フローリック SF500U を用いて製造したコンクリート性状は 低粘性で流動性に優れ 極めて良好な施工性が得られます
特長 強力な分散性能により 水結合材比 20% 程度以下のコンクリート製造を容易にし 低粘性かつ流動性の優れたコンクリートが得られます コンクリートの練混ぜ時間を短縮し 効率的なコンクリート製造が可能です 優れた経時安定性により ワーカビリティーを保持します 区分主成分外観 塩化物イオン量 (%) アルカリ量 (%) 密度 (g/cm 3 ) 高性能減水剤 (Ⅰ 種 ) ポリカルボン酸系化合物淡褐色液体 0.02 1.2 1.03~1.11
高性能 AE 減水剤 ( 高性能減水剤 ) 一般 高流動 高強度 超高 強度
フローリック SF500F およびフローリック SF500FR は JIS A 6204( コンクリート用化学混和剤 ) に適合する 特殊増粘剤一液タイプの高性能 AE 減水剤です 高流動コンクリートを製造するには一般的に多くのセメント ( 粉体 ) 量を必要としますが 比較的少ない量の一般的なコンクリートにおいても適用可能で 良好な自己充填性を有する高流動コンクリートを実現します セメント量を抑えることで環境に優しく 施工性の改善 締固め作業の低減 作業人員の削減などが期待でき コストの削減 工期の短縮が図れます
高流動コンクリート評価方法 B 室 A 室 流動障害
U 形充てん高さ (mm) 高流動コンクリート充填性評価 340 320 300 280 260 240 220 200 SF500S SF500F 50 55 60 65 70 スランプフロー (cm)
フローリック SF500FP は JIS A 6204( コンクリート用化学混和剤 ) に適合する 特殊増粘剤一液タイプの流動化剤です 中 高流動コンクリートの製造には一般的に多くのセメント ( 粉体 ) 量を必要としますが 比較的少ないセメント量の普通コンクリートに SF500FP を現場添加することで 良好な自己充填性を有する中 高流動コンクリートを実現します セメント量を抑えることで環境に優しく 施工性の改善 締固め作業の低減 作業人員の削減などが期待でき コストの削減 工期の短縮が図れます
特長特長 スランプフロー値 10cm 当り SF500FP:0.3%~0.5% 結合材
フローリック VP900M は ポリカルボン酸系化学混和剤を主成分とする中 高流動コンクリート製品向けに開発した高性能減水剤です フローリック VP900M は JIS A 6204( コンクリート用化学混和剤 ) の高性能減水剤 (Ⅰ 種 ) に適合し 低粘性で流動保持性に優れるため 様々な形状の製品に対して高い充填性が得られ 振動締固め時間の短縮によるコスト低減が図れます さらに騒音低下により作業環境を改善し 高品質で経済的なコンクリート製品の製造を実現します
区分主成分外観 塩化物イオン量 (%) アルカリ量 (%) 密度 (g/cm 3 ) 高性能減水剤 (Ⅰ 種 ) ポリカルボン酸系化合物淡褐色液体 0.0 0 1.02~1.10
製品工場における実機試験 適用例 フレッシュ試験結果 (Fc:35N/ mm 2,SL:18 cm ) 混和剤 添加率 (%/B) スランプ (cm) 備考 現行品 0.675 18.0 粘性高く 重々しい 改良品 (VP900M) 0.75 16.0 低粘性でハンドリング良好 改良品による改善事項 コンクリート粘性が低減し 振動時間が 3 割程度短縮可能となった 振動による空気抜けが良くなり 製品打ち肌の美観が向上した
製品工場における実機試験 製品仕上がり 適用例 写真 -1 現行品使用製品の肌面 写真 -2 VP900M 使用製品の肌面
今後の化学混和剤開発 高強度 高流動コンクリートの低粘性化混和剤 硬化促進型混和剤 環境配慮型混和剤 ワーカビリティ改善型混和剤 コンクリート用化学混和剤が果たす役割はますます重要なものになり 更に研究開発を進めて行く
ご清聴ありがとうございました
混和剤の性能 スランプまたはフロー値 超高強度用減水剤高性能 AE 減水剤 AE 減水剤 AE 剤減水率
フローリック高性能 AE 減水剤 標準形 フローリックSF500S フローリックSF500H( 高強度用 ) フローリックSV500SK( 収縮低減タイプ ) フローリックSV500F( 特殊増粘剤一液タイプ ) フローリック500BB( 高炉スラク 高含有コンクリート用 ) 遅延形 フローリックSF500R フローリックSF500HR( 高強度用 ) フローリックSF500RK( 収縮低減タイプ ) フローリックSF500FR( 特殊増粘剤一液タイフ ) フローリックSF500BBR( 高炉スラク 高含有コンクリート用 ) 高性能減水剤フローリック SF500U( 超高強度用 )
超遅延剤 硬化コンクリートの諸性状を損なわないで, 凝結のみを長時間遅延させ得る遅延剤を超遅延剤 超遅延剤の作用と効果 遅延作用を持つ物質が, セメント粒子表面の Ca イオンと錯体やキレート化合物をつくり, セメント粒子表面に一様に吸着することで遅延剤の保護膜を形成し, セメント粒子と水との接触を一時的に抑制することにより, コンクリートの凝結を遅延させる
適用箇所 コールドジョイントの発生し易い大型コンクリート構造物 一体化のために連続施工が必要な構造物 ダム施工のRCD 工法のように長い施工時間を必要とする構造物 現場打ちコンクリートに柱を立て込む構真柱の建込工法 超遅延剤で凝結を希望する時間まで遅延させる 打ち重ね部の欠陥を生じさせることなく耐久性のある構造物をつくる
成分 / 物性 区分主成分外観 密度 (g/cm 3 ) 減水剤遅延形 (Ⅰ 種 ) オキシカルボン酸塩褐色液体 1.00~1.08 添加量 フローリック T の添加量は, 所要の凝結遅延時間に対し環境温度を考慮して, セメント等の結合材に対して 0.2%~1.0% の範囲で添加します ( ベース混和剤と併用して単位水量の一部, あるいはフローリック T のみ後添加 )
始発時間 (hr) 終結時間 (hr) 温度別の凝結遅延性状 10 20 始発時間 終結時間 10 20 30 30 添加率 (C %) 添加率 (C %)
始発時間 (hr) 減水率 (%) 空気量 (%) 添加時期と遅延性状 添加量と減水率 空気量 30 分後添加減水率 同時添加 空気量 添加率 (C %) 添加率 (C %)
圧縮強度 (N/mm 2 ) 長期の圧縮強度発現性状 1 年 6 ヶ月 28 日 3 日 7 日 91 日 添加率 (C %)
使用方法 フローリック T の凝結性状は, 添加方法 環境温度等による影響が大きく, 添加量は試験練りを行って決めてください フローリック T は,AE 減水剤および高性能 AE 減水剤との併用が一般的で, 同時添加の場合は単位水量の一部として計量してください フローリック T を現場でミキサー車に後添加する場合は, 高速で約 1 分間程度攪拌し, 均一性を確認してからご使用ください フローリック T の一般的な添加量は, 結合材の質量に対して 0.2~1.0 (wt%) です 但し, 水セメント比 40% 以下の高強度領域にフローリック T を多量に添加 (0.5% 以上 ) した場合, フレッシュコンクリートにこわばりが発生する可能性があるため, 試験練りによってフレッシュ性状および凝結遅延の性状を確認してください
今後の化学混和剤開発 高強度コンクリートの低粘性化混和剤 硬化促進型混和剤 環境配慮型混和剤 ワーカビリティ改善型混和剤 コンクリート用化学混和剤が果たす役割はますます重要なものになり 更に研究開発を進めて行く
フローリック製品ラインナップ
表面電位 (-mv) 固体表面 分散剤 (AE) 減水剤 高性能 (AE) 減水剤 ) 分散機構の説明の前に セメント粒子表面の電気特性 セメント表面のチャージは?? コンクリート全体としては電気的に中性 電荷を持つ固体表面近傍の溶液は 中和するための余剰の対イオン (counter ion) をもち 電気二重層を形成する SiO 2 を例にとると ) Si O Si 1 1 固体酸化物の状態 表面に帯電なし 100 - - - - - - - シュテルン層 Na + Ca 2+ Na + Na + Na + 拡散層 Ca 2+ Ca 2+ Ca 2+ + Ca 2+ Ca 2+ Ca 2+ K Ca 2+ K + Ca 2+ K+ K + Ca 2+ Ca 2+ Ca 2+ 表面電位 :Ψ ο 溶液 Si O Si OH OH - H 2 O H OH - H OH 2 O OH - 2 2 塩基性溶液との接触 NaOH,Ca(OH) 2,CaSO 4 とこれらに含まれる イオンが存在 80 60 40 20 シュテルン電位 :Ψ δ セ ータ電位 :Ψ ζ Si O - 3 3 シラノール基から水素イオンが解離 0 0 5 10 距離 (nm) O H+ + OH - H 2 O 界面は - チャージになる Si O - セメント粒子 水と接触したセメント粒子表面は負に荷電している
分散剤 (AE) 減水剤 リグニンスルホン酸塩 リグニンスルホン酸塩が吸着したセメント粒子界面 Si O - O Si O - Ca 2+ SO 2-3 Ca 2+ SO 2-3 Ca 2+ SO 2-3 AE 減水剤 ( 高分子電解質 ) SO 3 Ca SO 2-3 + Ca 2+ アニオン 図リグニンスルホン酸 Ca 組成 マイナスフ ラス電気二重層 マイナス 吸着 セメント粒子 セメントフロック ( 凝集体 ) 吸蔵水 嵩高い吸着層 静電的反発力 吸蔵水の解放 分散の作用機構 フ レーンの CP AE 減水剤使用の CP 粒子の分散 ( 凝集体の分散 ) ぬれ特性の改善 親水基の水の呼込み 液状水の表面張力低下 微細気泡の連行 吸蔵水の解放 嵩高い吸着層の形成 静電反発力
AE 剤 AE 剤の作用 親水基 hydrophilic group 疎水基 lipophilic group gas phase aqueous phase 気液界面に配列 gas phase aqueous phase 気液界面 ( 球状ミセル ) 低濃度 : 気液界面に単分子吸着 ( 表面張力の低下 ) イメージ図 globular micelle ミセル限界濃度以上ミセルを形成 セメント組成物混練時に気泡を導入 セメント組成物中の気泡は単分子気泡 gas phase 空気 水 空気 水 界面活性剤 aqueous phase AE 剤の代表的な組成 カルホ ン酸型化合物 ( 樹脂酸塩 脂肪酸塩 etc) 硫酸エステル型化合物 ( 高級アルコール硫酸エステル塩 etc) スルホン酸型化合物 ( アルキルヘ ンセ ンスルホン酸塩 etc) エーテル型 エステルエーテル型化合物 ( ホ リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル etc)
セメントの分散メカニス ム セメント + 水 セメントに水が加わるとセメント粒子は不安定な状態になる 80 不安定な状態 ( 練混ぜ直後 )
セメントの分散メカニス ム セメントに水が加わるとセメント粒子が分散する = 流動性がある状態 練混ぜ直後のセメント粒子は不安定 不安定なセメント粒子は互いに引合い安定な状態になろうとする ( 凝集作用 ) 少し安定な状態 ( 小さな塊 ) になると更に安定な状態になろうとする (= 流動性の減少 = スランプが小さくなる ) 少し安定な状態 ( 凝集互いに引合う = 流動性の減少 ) 81 安定な状態 ( 水和物の生成 ) になり 流動性がなくなる
セメントの分散メカニス ム セメントに水が加わるとセメント粒子が分散する = 流動性がある状態 練混ぜ直後のセメント粒子は不安定 不安定なセメント粒子は互いに引合い安定な状態になろうとする ( 凝集作用 ) 更に物理的凝集が進む ( 水和物の生成 ) 少し安定な状態 ( 小さな塊 ) になると更に安定な状態になろうとする (= 流動性の減少 = スランプが小さくなる ) 82 少し安定な状態 ( 凝集 = 流動性の減少 ) 安定な状態 ( 水和物の生成 ) になり 流動性がなくなる
セメントの分散メカニス ム セメント + 水 + 混和剤 83 セメントに加水するとセメント粒子は不安定な状態になる 不安定な状態
セメントの分散メカニス ム セメント粒子に混和剤 が先に吸着される 84 安定状態になろうと互いに引合う
セメントの分散メカニス ム セメント粒子の分散すなわち セメントの凝集エネルキ ー < 静電反発エネルキ ー 静電反発によりセメント粒子が反発される 85 セメント粒子が分散している状態 = 流動性が大きくなる
高性能 (AE) 減水剤 ポリカル系 ( 合成系 ) の利点ポリマー構造を柔軟に変更できる 側鎖 ポリマー構造 主鎖長 側鎖長 側鎖密度 主鎖
ポリマーの特性 主鎖の長さ 側 ( ク ラフト ) 鎖の長さ 側 ( ク ラフト ) 鎖の密度 1 短経時保持性 長 短 大 2 高分散性 短 長 小 3 高分散保持性 より短 長 大 1 主鎖が長いと吸着基が多く セメントへの吸着が早い = 初期のコンクリート流動性が高い 2 側鎖が長いと 立体反発力が高まる = 初期のコンクリート流動性が高い 3 主鎖が短く 側鎖が多くなると分散保持性が高い = 初期のコンクリート流動性は低いが 持続力がある 1 主鎖長 2 側鎖長 3 側鎖密度大
高性能 (AE) 減水剤 ポリマーの特性 主鎖の長さ 側 ( ク ラフト ) 鎖の長さ 側 ( ク ラフト ) 鎖の密度 低分散性 短経時保持性 長 短 大 高分散性 短 長 小 高分散保持性 より短 長 大 図使用量と減水率の関係 図経過時間とスランプの関係
M セメント N セメント
質量減少率 (%) 質量減少率 (%) 乾燥収縮の評価 0 材齢 ( 週 ) 0 5 10 15 20 25 30 0 材齢 ( 週 ) 0 5 10 15 20 25 30 1 1 2 2 3 4 5 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 3 4 5 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 高流動配合 (SF500FR)
促進中性化深さ (mm) 促進中性化深さ (mm) 促進中性化の評価 20 18 16 14 12 10 8 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 20 18 16 14 12 10 8 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 高流動配合 (SF500FR) 6 6 4 4 2 2 0 0 5 10 15 20 25 30 0 0 5 10 15 20 25 30 促進期間 ( 週 ) 促進期間 ( 週 )
凝結時間 ( 時 ) 凝結時間の評価 10:00 9:00 8:00 7:00 6:00 5:00 4:00 500S 0.90% 500F 1.25% 500S 0.90% 500F 1.30% 500FR 1.30% 500S 0.90% 500F 1.30% 3:00 普通高流動普通高流動高流動普通高流動 C=340kg/m 3 C=370kg/m3 C=400kg/m 3
圧縮強度 (N/mm 2 ) 圧縮強度 (N/mm 2 ) 圧縮強度 (N/mm 2 ) 圧縮強度の評価 70 C=340kg/m 3 C=370kg/m 3 C=400kg/m 3 70 70 60 50 40 60 50 40 60 50 40 30 20 10 0 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 0 20 40 60 80 100 材齢 ( 日 ) 30 20 10 0 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 高流動配合 (SF500FR) 0 20 40 60 80 100 材齢 ( 日 ) 30 20 10 0 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 0 20 40 60 80 100 材齢 ( 日 )
相対動弾性係数 (%) 相対動弾性係数 (%) 耐凍害性の評価 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 サイクル数 ( 回 ) 0 30 60 90 120 150 180 210 240 270 300 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 サイクル数 ( 回 ) 0 30 60 90 120 150 180 210 240 270 300 C=340kg/m 3 C=370kg/m 3 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 高流動配合 (SF500FR)
乾燥収縮率 (μ) 乾燥収縮率 (μ) 乾燥収縮の評価 0 100 200 300 400 500 600 700 800 材齢 ( 週 ) 0 5 10 15 20 25 30 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) C=340kg/m 3 C=370kg/m 3 0 100 200 300 400 500 600 700 800 材齢 ( 週 ) 0 5 10 15 20 25 30 普通配合 (SF500S) 高流動配合 (SF500F) 高流動配合 (SF500FR)
試験結果 ( まとめ )