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DRAFT#9 2011

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

新しい抗てんかん薬

第 6 章 てんかん症候群別の治療ガイド 表 1 各種てんかん症候群に対する選択薬 てんかん症候群 第一選択薬 第二選択薬 併用療法 他 避けるべき薬剤 特発性部分てんかん カルバマゼピン バルプロ酸 レベチラセタム スルチアム ラモトリギン オクスカルバゼピン BECTS トピラマート ガバペンチ

Mar :38:37

No.16-35

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

要望番号 ;Ⅱ-24 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 8 位 ( 全 33 要望中

DRAFT#9 2011

(別添様式1)

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

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(事務連絡)公知申請に係る前倒し保険適用通知

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

第 16 章 急 性 症 候 性 発 作 135 CQ 16-2 急 性 症 候 性 発 作 の 原 因 はなにか 急 性 症 候 性 発 作 の 原 因 には, 脳 血 管 障 害, 中 枢 神 経 系 感 染 症, 頭 部 外 傷, 代 謝 性, 中 毒, 離 脱, 頭 蓋 内 手 術 後, 脱

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審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

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Epilepsy2015

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第 4 章小児 思春期のてんかんと治療 41 PubMed( 検索 2008 年 11 月 8 日 ) 絞り込み : 小児 6 12 歳 ((epilepsy syndrome)and(meta-analysis[mh]or meta-analysis[pt]or metaanaly * [tiab

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

日本内科学会雑誌第105巻第8号

の状態により適宜減量する 成人 A 法 : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において ブスルファンとして 1 回 0.8 mg/kg を生理食塩液又は 5% ブドウ糖液に混和 調製して 2 時間かけて点滴静注する 本剤は 6 時間毎に 1 日 4 回 4 日間投与する なお 年齢 患者の状態により適宜減量す

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

患者向医薬品ガイド フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg 2016 年 5 月作成 この薬は? 販売名 フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg Fycompa Tablets 2mg Fycompa Tablets 4mg 一般名 ペランパネル水和物 Perampanel Hydrate

<4D F736F F D2089FC92F994ED8CB18ED295E58F5782CC82BD82DF82CC8FEE95F192F18B9F977697CC5F A2E646F63>

24 CQ2 医療機関受診時にけいれん発作が続いている場合, 最初に試みるべき治療は何か 推奨 1. 第一選択薬としてミダゾラム もしくはジアゼパムの静注を行う.1 回静注で発作収束しない場合は,5 分後に同量を静注することができる推奨グレード A 2. 血糖値を迅速測定し, 低血糖があれば速やかに

(別添様式1)

会社名

薬食審査発第 号平成 19 年 9 月 28 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 国際共同治験に関する基本的考え方について 従来 我が国においては ICH-E5 ガイドラインに基づく 外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因について

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

医薬品説明会資料 ジェネリック (後発医薬品)

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

本発表内容は, 一部演者の個人見解も含まれている可能性があります 演者はファイザー ( 株 ) の社員でありますが, 本演題は製薬協小児治験チームの立場で発表しており, 企業活動とは無関係なものであり, 利益相反もありません 2

ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

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日本てんかん学会ガイドライン作成委員会報告

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

50 は 47 例が該当し, そのうち最終観察時に 2 年以上発作が抑制されているのは 4 例 (9%), 10 年以上観察した 210 例では 17 例が該当し, 最終観察時に 5 年以上発作が抑制されているのは 1 例 (6%) のみである ( エビデンスレベルⅡ) 4). したがって, 難治て

3. 実施時期平成 29 年 4 月 3 日より本件改修後のQMS 調査申請書の作成及び機構受付が可能となります 4. その他 本改修により承認申請書とQMS 調査申請書の同時申請が可能となるのは 両申請書をDW APで作成した場合に限ります (FD 申請ソフトによる申請の場合は同時申請できません

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

未承認薬・適応外薬解消のためのご意見募集

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13

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CQ 16 2 急性症候性発作の原因はなにか 要約 急性症候性発作の原因には 脳血管障害 中枢神経系感染症 急性自己免疫性脳炎 頭部外 傷 代謝性 全身性疾患 中毒 離脱 頭蓋内手術後 脱髄性疾患 放射線治療後および重 複要因がある 解説 主な急性症候性発作を表 1 に示す 1-4 急性症候性発作で

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

医療連携ガイドライン改

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

添付 書の記載 それってどういう意味? ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構佐藤淳

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2 1. 精神科薬物療法の基本 医療チームの士気を高め, 心理社会的治療への導入をも容易にする. 薬物療法の効用を最大限に引き出す技術を身につけることは今日の精神科臨床において必須である. 1 薬物療法の目的 a. 対症レベルでの改善薬物治療は必ずしも病態や病因の本質に作用しなくてもよい. 認知症の

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら

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審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

ラミクタール錠小児用 2mg ラミクタール錠小児用 5mg ラミクタール錠 25mg ラミクタール錠 100mg に関する資料 本資料に記載された情報に係る権利及び内容の責任はグラクソ スミスクライン株式会社に帰属するものであり 当該情報を適正使用以外の営利目的に利用することはできません グラクソ

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

悪性黒色腫(メラノーマ)薬物療法の手引き version

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鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美

都道府県医師会医療安全担当理事殿 ( 法安 56) 平成 27 年 8 月 5 日 日本医師会常任理事今村定臣 酵素電極法を用いた血糖測定に使用する医療機器及び体外診断用医薬品に係る 使用上の注意 の改訂について グルコース分析装置 自己検査用グルコース測定器及び自動分析装置等並びに血液検査用グルコ

症患者における検討は全く行われていない そこで本研究では VPA 服用中の統合失調症患者における高アンモニア血症に関するメカニズムを検討するために当該患者 37 名の朝食前空腹時血液サンプル ( 10mL) を採取し 血清アンモニアおよび VPA 濃度 尿素サイクルに関連する 40 種類の血中アミノ


医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

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Ⅲ-1-7 ( 別添様式 1) 未承認薬 適応外薬の要望 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児救急医学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 4 位 ( 全 4 要望中 ) 成 分 名 ( 一般名

医師のためのTUE申請ガイドブック2013_本文.indd

H 平成 28 年青森県登録販売者試験について 1 概要出願者 612 名受験者 592 名合格者 277 名合格率 46.8%( 四捨五入 ) 2 合格基準総得点の7 割であって かつ 各項目の得点が4 割以上 3 試験成績 手引き第 1 章 手引き第 2 章 手引き第 3 章 手引

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

保医発 第 9 号平成 2 9 年 3 月 2 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 公知申

(事務連絡)公知申請に伴う前倒し保険適用通知廃止

10 第 CQ 章 てんかんの刺激療法 10 1 薬剤抵抗性てんかんで迷走神経刺激療法は有効か 要約 迷走神経刺激療法は てんかんに対する非薬剤治療の 1 つで 植込型電気刺激装置によって 左頸部迷走神経を間欠的に刺激し 薬剤抵抗性てんかん発作を減少 軽減する緩和的治療で ある 保険適用の治療法だが

症例の概要 1 女 40 代 尋常性乾癬 併用薬 : 情報なし 300mg 200 日間 潰瘍性大腸炎 本剤投与約 2 年前 本剤投与 12 日前投与開始日投与 57 日目投与約 5 ヶ月目 (123~153 日目 ) 投与 193 日目 投与 200 日目最終投与 11 日後最終投与 14 日後最

中小医療機関における輸血 療法委員会の設置に向けて 長崎県合同輸血療法委員会平成 31 年 1 月 16 日

審査報告書 平成 28 年 8 月 30 日独立行政法人医薬品医療機器総合機構 承認申請のあった下記の医薬品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果は 以下のとおりである 記 [ 販売名 ] コルヒチン錠 0.5 mg タカタ [ 一般名 ] コルヒチン [ 申請者 ] 高田製薬株式会社 [ 申請

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Sep 03 2014 17:28:29

2.2. 緒言ラモトリギンは 英国 Wellcome Foundation 社 ( 現 GlaxoSmithKline 社 ) が開発したトリアジン骨格を有する抗てんかん薬である その作用は 電位依存性 Na + チャネルの遅い不活性化に作用して 不活性化からの回復を遅延させることにより Na + チャネルを抑制し 神経細胞膜を安定化してグルタミン酸等の興奮性神経伝達物質遊離を抑制する結果 神経細胞のてんかん様バーストを抑制することによると考えられている ラモトリギンは 成人の部分発作に対する add-on 療法薬として 1990 年にアイルランドで承認を取得して以来 100 ヵ国以上で承認されている (2014 年 9 月現在 ) また 小児の定型欠神発作に対する単剤療法として 欧州では 2005 年にチェコ ルーマニア スロバキアで承認された なお 欧州においてはその後 Article 30 procedureによる Summary of Product Characteristicsの改訂が 2008 年 7 月に CHMP により了承され 効能 効果 用法 用量が統一された 本邦では 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 強直間代発作及び Lennox-Gastaut 症候群における全般発作に対する抗てんかん薬との併用療法 の効能 効果で 2008 年 10 月に承認を取得し 同年 12 月より市販されている さらに 2011 年 7 月に 双極性障害における気分エピソードの再発 再燃抑制 2014 年 8 月に てんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 及び強直間代発作に対する単剤療法 の追加効能に係る承認を取得している てんかん発作は 身体的な影響だけでなく 心理社会的 経済的側面からも日常生活に重大な影響を及ぼす疾患である てんかんは長期継続治療が必要であり 安全性 薬物相互作用 経済的負担の軽減及びコンプライアンス向上の観点から 単剤療法の方が併用療法よりも利点があると考えられている [Faught, 2007] また 妊娠の可能性のある女性にとっては 先天異常のリスクを最小限に留めるためにも 可能であれば単剤にすることが推奨されている [French, 2008; 日本神経学会, 2010] 新たに診断されたてんかん患者に対する治療は 第 1 薬目の抗てんかん薬を単剤療法で試し 効果が認められなかった場合は第 2 薬目の薬剤を単剤療法で試し それでも効果の発現が認められなかった場合には多剤併用療法を行う場合が多い 実際に約 60% が第 1 薬目あるいは第 2 薬目の薬剤の単剤療法にてコントロールされていることが報告されている [Karceski, 2005; Kwan, 2000] 日本神経学会が監修している てんかん治療ガイドライン 2010 では CQ6-2 小児欠神てんかんに対する第一選択薬はなにか に対し 現時点ではバルプロ酸が推奨され ラモトリギンやエトスクシミドについては患児の状態や副作用などを確認しながら選択薬として推奨される と記載されており CQ4-5 全般発作にバルプロ酸 部分発作にカルバマゼピンを十分量使用しても発作が再発した場合には 次に何を使用すべきか に対し 欠神発作の場合 エトスクシミドないしラモトリギンが推奨される と記載されている [ 日本神経学会, 2010] つまり これらの記載から 小児てんかんでの欠神発作に対して バルプロ酸が第一選択薬として推奨されていることがわかる 定型欠神発作の治療の選択肢は バルプロ酸 エトスクシミド又はラモトリギンの 3 つのみであるが 日本では ラモトリギンが承認されていないため バルプロ酸とエトスクシミドの 2 つの選択肢のみであるのが現状である Sep 30 2014 14:49:05 2.2 - p. 1

また 2012 年に発行された英国 National Institute for Health and Clinical Excellence (NICE) のガイドライン [National Institute for Health and Clinical Excellence (NICE), 2012] には発作型別の薬剤選択が示されており 欠神発作に対する First-lineの抗てんかん薬として エトスクシミド ラモトリギン及びバルプロ酸の 3 剤が示されているが 本文中には 欠神発作の第一選択薬としてバルプロ酸やエトスクシミドがあるが 強直間代発作のリスクが高い患者にはバルプロ酸を使用することとして推奨されている バルプロ酸やエトスクシミドの効果がなく 忍容性に問題がある場合にはラモトリギンを使用するよう推奨されている さらに 2013 年に改訂された ILAE 治療ガイドライン [Glauser, 2013] では 有効性が確立されている薬剤としてエトスクシミド及びバルプロ酸が示されているが ラモトリギンは有効である可能性が高い薬剤として示されている 欧州におけるてんかん治療の専門家 57 名 (42 名回答 回答率 74%) に対し 抗てんかん薬の使用について調査した European expert opinion, 2007 [Wheless, 2007] では 欠神発作に対する治療薬について 6 歳前後及び 12 歳前後に分けられて評価されている エトスクシミドは強直間代発作に対して効果が低いことから 強直間代発作への発展が考えられる高年齢の小児の欠神発作に対して 時々適切と評価されている また バルプロ酸は 妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与について 原則禁忌となっていることからラモトリギンが適切であると述べられている このように ラモトリギンのてんかん患者に対する単剤療法が世界的に推奨されているにもかかわらず 本邦においては 2008 年 10 月にラモトリギンの承認を取得したものの その適応は 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 強直間代発作及び Lennox-Gastaut 症候群における全般発作に対する抗てんかん薬との併用療法 に限られていた このような状況の下 厚生労働省医政局研究開発振興課及び医薬食品局審査管理課が平成 21 年 6 月から 8 月に実施した 欧米では使用が認められているが 国内では承認されていない医療上必要な医薬品や適応 ( 未承認薬 適応外薬 ) に係る要望の公募 に 日本てんかん学会 日本脳神経外科学会及び日本小児神経学会より 成人における部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) に対する単剤療法 等を目的とする本剤の開発に関して要望書が提出された 医療上の必要性の高い未承認薬 適応外薬検討会議 における検討の結果 成人における部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) に対する単剤療法 成人における強直間代発作に対する単剤療法 小児における定型欠神発作に対する単剤療法 については医療上の必要性が高いという評価が得られたことから 厚生労働省医政局研究開発振興課長及び厚生労働省医薬食品局審査管理課長より開発要請を受けた ( 平成 22 年 12 月 13 日付医政研発 1213 第 1 号及び薬食審査発 1213 第 1 号 未承認薬 適応外薬の開発要請について ) グラクソ スミスクライン株式会社は この要請を受け 平成年月日に実施した医薬品医療機器総合機構との対面助言 ( 医薬品相談 ) の結果を踏まえ 成人では新たに診断されたてんかん患者及び再発したてんかん患者 ( 未治療 ) を対象とした単剤療法試験 (LAM115376 試験 ) を実施し 小児では新たに診断されたてんかん患者を対象とした定型欠神発作に対する単剤療法試験 (LAM115377 試験 ) を実施した 2.2 - p. 2

今般 小児てんかん患者を対象とした臨床試験が終了し 日本人を含むてんかん患者における本剤の有効性および安全性が確認されたことから てんかん患者の定型欠神発作に対する単剤療法 の効能 効果を追加するための承認事項一部変更承認申請を行うものである なお 成人については 2014 年 8 月に てんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 及び強直間代発作に対する単剤療法 の効能 効果が追加で承認された 2.2 - p. 3

参考文献 Faught E. Monotherapy in adults and elderly persons. Neurology. 2007;69(Suppl 3):S3-9. French JA, Pedley TA. Initial management of epilepsy. N Engl J Med. 2008;359:166-76. Glauser T, Ben-Menachem E, Bourgeois B, et al. Updated ILAE evidence review of antiepileptic drug efficacy and effectiveness as initial monotherapy for epileptic seizures and syndromes. Epilepsia. 2013;54(3):551-63. Karceski S, Morrell MJ, Carpenter D. Treatment of epilepsy in adults: expert opinion, 2005. Epilepsy Behav. 2005;7 Suppl:S1-64. Kwan P, Brodie MJ. Early identification of refractory epilepsy. N Engl J Med. 2000;342:314-9. National Institute for Health and Clinical Excellence (NICE). The epilepsies: the diagnosis and management of the epilepsies in adults and children in primary and secondary care. NICE clinical guideline 137. Available at URL (2014.9): http://www.nice.org.uk/cg137. 2012:. Wheless JW, Clarke DF, Arzimanoglou A, et al. Treatment of pediatric epilepsy: European expert opinion, 2007. Epileptic Disord. 2007;9:353-412. 日本神経学会. てんかん治療ガイドライン 2010. Available at URL (2014.9): http://www.neurology-jp.org/guidelinem/tenkan.html. 2010:. 2.2 - p. 4