PowerPoint プレゼンテーション

Similar documents
地球観測衛星データの保存・配布システム

LandBrowser   ユーザマニュアル 

スライド 1

地球観測用小型赤外カメラの開発 Development of the compact infrared camera for earth observation

我が国の宇宙技術の世界展開

WTENK6-1_4604.pdf

PowerPoint プレゼンテーション

.A...[...`.....i.I.n..-2

Microsoft PowerPoint 森林総研REDDシンポジウム-Awaya-HP用.ppt [互換モード]

(財)資源・環境観測解析センター 事業概要説明

新たな宇宙状況監視 (SSA) システム構築に向けた事前調査平成 26 年度予算案額 11 百万円 ( 新規 ) 文部科学省研究開発局宇宙開発利用課 事業概要 目的 必要性 事業イメージ 具体例 スペースデブリの増加が世界的な課題として認識される中 宇宙状況監視 ( SSA : Space Situ

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

緒言 GIS ソフトウエア開発動向の一つに 3 次元化表示 がある. 代表的な GIS ソフトである ESRI 社の ArcGIS では, 建物や樹木等を平面 GIS に上乗せすることを 3 次元表示と呼ぶことが多い. 一方, 地下構造を表現できる 真 3 次元 化は, ソリッドモデル又はボクセルモ

高分解能衛星データによる地形図作成手法に関する調査研究 ( 第 2 年次 ) 実施期間平成 18 年度 ~ 測図部測図技術開発室水田良幸小井土今朝巳田中宏明 佐藤壮紀大野裕幸 1. はじめに国土地理院では, 平成 18 年 1 月に打ち上げられた陸域観測技術衛星 ALOS に関して, 宇宙航空研究開

プレス発表資料 平成 22 年 1 月 22 日独立行政法人防災科学技術研究所 JAXA 陸域観測衛星 だいち (ALOS) によるハイチ大地震 ( 仮称 ) の緊急観測画像を 相互運用 g サーバー より WMS 配信開始 独立行政法人防災科学技術研究所 ( 理事長 : 岡田義光 ) は 独立行政

災害監視衛星について

経営理念 宇宙と空を活かし 安全で豊かな社会を実現します 私たちは 先導的な技術開発を行い 幅広い英知と共に生み出した成果を 人類社会に展開します 宇宙航空研究開発を通して社会への新たな価値提供のために JAXAは 2003年10月の発足以来 宇宙航空分野の基礎研究から開発 利用に至るまで一貫して行

Microsoft Word - kirishima-sinmoe11.doc

from TRMM to GPM

プレス発表資料 平成 22 年 3 月 12 日独立行政法人防災科学技術研究所 JAXA 陸域観測衛星 だいち (ALOS) によるチリ大地震 ( 仮称 ) の緊急観測画像を 相互運用 g サーバー より WMS 配信開始 独立行政法人防災科学技術研究所 ( 理事長 : 岡田義光 ) は 独立行政法

Microsoft Word - コロキウムの御案内v4.doc


火山防災対策会議の充実と火山活動が活発化した際の協議会の枠組み等の活用について(報告)【参考資料】

ArcPad の代替となる現地調査ソリューションについて

11

新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

人材育成 に関するご意見 1) 独立行政法人情報通信研究機構富永構成員 1 ページ 2) KDDI 株式会社嶋谷構成員 8 ページ 資料 7-2-1

布 ) の提供を開始するとともに 国民に対し分かりやすい説明を行い普及に努めること 図った 複数地震の同時発生時においても緊急地震速報の精度を維持するための手法を導入するとともに 緊急地震速報の迅速化を進める 特に 日本海溝沿いで発生する地震については 緊急地震速報 ( 予報 ) の第 1 報を発表

PowerPoint プレゼンテーション

平成 21 年度資源エネルギー関連概算要求について 21 年度概算要求の考え方 1. 資源 エネルギー政策の重要性の加速度的高まり 2. 歳出 歳入一体改革の推進 予算の効率化と重点化の徹底 エネルギー安全保障の強化 資源の安定供給確保 低炭素社会の実現 Cool Earth -1-

kobe_sar4.p65

平成26年8月豪雨災害(広島豪雨災害) におけるCOSMO-SkyMed衛星観測結果

Microsoft PowerPoint - 05.奥村.ppt

Microsoft PowerPoint - 電磁波の利用ーSAR-1

西アフリカ 3億人ビジネス市場マップ ―2035年5億人市場に向けて―

屋内 3 次元 測位 + 地図 総合技術開発 現状 屋内 3 次元測位統一的な測位手法 情報交換手順がなく 共通の位置情報基盤が効率的に整備されない 技術開発 屋内外のシームレス測位の実用化 (1) 都市部での衛星測位の適用範囲拡大 (2) パブリックタグ 屋内測位の標準仕様策定 効果 3 次元屋内

ENVI Tutorials

04_テクレポ22_内田様.indd

Microsoft PowerPoint - 10.磯野

欠であり 運輸交通分野を中心に膨大なインフラ投資が必要になると見込まれる これらのインフラ整備にあたっては 案件ごとにマスタープランから工事まで段階を踏んで検討 建設が進められるが 対象地の地形などを確認 把握するため 検討段階に応じた精度の地図が必要となる 現在 同国では基本的な測地基準点網が整備

<4D F736F F F696E74202D204C2D62616E C982E682E9938C93EC CC905897D195CF89BB A835E815B82C982C282A28

2. 分析手順 今回行ったリモートセンシング画像分析の処理の流れを図に示し 以下に説明する 2-1. 被災前衛星画像 米国地質調査所 (U.S. Geographic Survey: USGS) では過去に撮影された各種衛星データの一部をインターネットを通じて無料で公開しており 被災地を撮影した画像

DIAS COMMUNITY FORUM 2018 東南アジアにおける 農業マーケットでの取り組み ( 天候インデックス保険 次世代型農業保険 ) 2018 年 3 月 9 日 企業商品業務部リスクソリューショングループ郷原健 2017 Sompo Japan Nipponkoa Insurance

審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確

PowerPoint プレゼンテーション

1 本日の内容 1. 宇宙産業の現状 2. 宇宙政策の展開 3. 我が国の宇宙産業の課題 4. 宇宙産業強化に向けた取り組み

火山活動解説資料平成 31 年 4 月 19 日 19 時 40 分発表 阿蘇山の火山活動解説資料 福岡管区気象台地域火山監視 警報センター < 噴火警戒レベル2( 火口周辺規制 ) が継続 > 中岳第一火口では 16 日にごく小規模な噴火が発生しました その後 本日 (19 日 )08 時 24

Kmap ASCII singed 16 bit BMP PNG a 6 Kmap signed 16 bit 2 byte 2 2

新たな宇宙基本計画に向けた提言

日本機械学会 生産システム部門研究発表講演会 2015 資料

諸外国の火山防災体制

風力発電インデックスの算出方法について 1. 風力発電インデックスについて風力発電インデックスは 気象庁 GPV(RSM) 1 局地気象モデル 2 (ANEMOS:LAWEPS-1 次領域モデル ) マスコンモデル 3 により 1km メッシュの地上高 70m における 24 時間の毎時風速を予測し

宇宙機搭載ソフトウエア開発のアセスメント

資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

別紙 町田市観光まちづくり リーディングプロジェクト ( 案 ) 町田市

< F2D81798B438FDB817A95BD90AC E93788EC090D1955D89BF>

Microsoft PowerPoint - 技術概要・有効性資料

国土技術政策総合研究所 研究資料

Microsoft Word - 01.docx

北海道開発局 北海道開発技術研究発表会 新技術セッション UAV 測量による土工管理システム 前田建設工業 ( 株 ) 松尾健二 1 目次 1. 背景 2.UAV 土工管理システム 3. 適用事例 4. 精度検証 作業量比較 5. まとめ 2

スライド 1

untitled

untitled

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

宇宙開発委員会 推進部会 GXロケット評価小委員会(第8回)議事録・配付資料 [資料8-1]

15288解説_D.pptx

PowerPoint プレゼンテーション

200km 20 30km EDM GPS JERS-1 SAR

橡Ⅰ.企業の天候リスクマネジメントと中長期気象情

1-(1) 中部電力 ( 株 ) 大日本印刷 ( 株 ) と共同で 歩道上の路上変圧器を活用した情報発信の実証実験を実施 ~1/24 国交省実証実験の対象地域に選定 ~ 1 国交省実証実験の対象地域に選定 先週木曜日(1/24) 国土交通省から 無電柱化に伴う一般国道の歩道上に設置されている電力設備

<4D F736F F D2091E F195AC89CE975C926D D89EF5F97B089A99387>

平成30年度事業計画書(みだし:HP用)

高解像度衛星画像配信サービス

Microsoft Word - Report_v17.doc

Microsoft Word - ③調査仕様書.doc

Microsoft Word - saiki2013tokuteiB_houkokusyo.doc

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F F696E74202D F B8817A93648AC E096BE8E9197BF E >

untitled

<4D F736F F D2092F188C48F D89BF8F E6919C8D A76312E312E646F63>

42

PowerPoint プレゼンテーション

知創の杜 2016 vol.10

内容 1. 人工衛星によるリモートセンシングの 2. 衛星 SARの概要 3. 合成開口レーダ (SAR) の基礎 4. 合成開口レーダ搭載衛星とその運用状況 5. 合成開口レーダの地上分解能

企画書タイトル - 企画書サブタイトル -

スライド 1

はじめに 衛星データの定量的な利用には 十分な品質評価が必要 さまざまな参照データと比較して 品質特性を把握する 衛星シミュレータは 直接的 または間接的に利用できる 気象衛星ひまわりの品質評価を例に ひまわり 8 号の初期評価等 2

第 1 回宇宙産業プログラムに関する施策 事業評価検討会資料 5 経済産業省の宇宙産業分野における技術に関する施策 ( 宇宙産業プログラム ) の実施状況 ( 平成 23~26 年度 ) の概要 平成 27 年 12 月 16 日製造産業局航空機武器宇宙産業課宇宙産業室

ICT-ISACにおけるIoTセキュリティの取組について

L SAR... 2 波 長 が 長 い 場 合 (Lバンド) LSAR 雲 雨 葉 枝 を 通 過 して 幹 物 体 地 表 面 で 反 射 JERS-1 SAR 18m... 6 波 長 が 中 間 の 場 合 (Cバンド)

Microsoft PowerPoint - gg_week11.ppt [互換モード]

4次元サイバーシティの活用イメージと論点(案)(事務局)


Microsoft PowerPoint - 【政務官PT用】委託費概要.ppt

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A8F B AF C982C282A282C42E B8CDD8AB B83685D>

2J02 日本企業におけるオープン イノベーションへの取組状況と課題 小沼良直 ( 未来工学研究所 ) 林隆臣 ( 未来工学研究所 ) 1. 概要近年 オープン イノベーションのより一層の推進の必要性が様々な場において言われてきているが その現状の取組状況や課題等を調査した 2. 調査実施方法と主な

図 -2 測位方式の概念図 RTK-GPS: Real Time Kinematic GPS 2 図 D-GPS RTK-GPS cm 1ms GPS CDMA 巻 8 号情報処理 2002 年 8 月 - 2 -

衛星画像データ(LandSat)

過去に官邸対策室を設置した事例 2 平成 18 年 7 月 5 日 北朝鮮による飛翔体発射事案に関する官邸対策室設置北朝鮮による弾道ミサイル発射事案に関する官邸対策室に名称変更 10 月 9 日 北朝鮮による核実験実施情報に関する官邸対策室設置 平成 19 年 3 月 25 日 石川県能登を中心とす

Transcription:

平成 25 年度成果報告会 利用技術本部の活動概要 利用技術本部副本部長鹿志村修 2014 年 7 月 9 日

1. 利用技術本部の位置づけ 2012 年 4 月 3 団体から 1 つの財団法人化 2013 年 4 月 1 日一般財団法人に移行 三本部一室体制 (Japan Space Systems: J-spacesystems) 財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構 (USEF) Institute for Unmanned Space Experiment Free Flyer 1986 年 5 月 16 日設立 財団法人資源探査用観測システム 宇宙環境利用研究開発機構 (JAROS) Japan Resource Observation System and Space Utilization Organization 1986 年 11 月 21 日設立 財団法人資源 環境観測解析センター (ERSDAC) Earth Remote Sensing Data Analysis Center 1981 年 9 月 30 日設立 技術開発本部 利用技術本部 事務管理本部 *2014 年 4 月 1 日体制 本部長 : 三原副本部長 : 川西 システム開発部 :( 部長三原兼任 ) ミッション開発部 : 部長谷井 基盤技術開発部 : 部長岡 本部長 : 津副本部長 : 鹿志村 利用研究部 :( 部長鹿志村兼任 ) 地上データシステム部 : 部長毛利 本部長 : 今井 戦略企画室室長 : 汐川 2

2. 平成 25 年度利用技術本部の主な受託事業 2.1 利用研究部 2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR 利用研究 ) 2.1.2 次世代地球観測衛星利用基盤技術の研究開発 (HISUI 利用研究 センサ校正等 ) 2.1.3 グローバル リモートセンシング利用資源解析強化事業 2.1.4 宇宙開発利用における新たな活用方法開拓調査 ( リモートセンシング等宇宙利用の促進に関する調査 ) * 2.1.5 実施事業 : 衛星データ利用拡大事業 地球観測衛星データ利用動向調査 海外人材育成事業 2.1.6 その他 アフリカ海域におけるオイルスリック解析業務 反射スペクトルデータを用いたレアメタル ( 重レアアース ) 鉱床に産する岩石 鉱物の識別技術開発 インフラ システム輸出促進調査等 ( インド ロシアの宇宙産業における協力についての事業実施可能性調査 ) * 人工衛星開発 運用設備 ユーザ省庁のニーズに関する情報収集 ( インドネシアにおける宇宙システム調達プロジェクト等についての事業実施可能性調査 ) * 2.2 地上データシステム部 2.2.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR 地上データシステム ) 2.2.2 ハイパースペクトルセンサ等の研究開発 (HISUI 地上データシステム開発 ) * * の項目は 利用技術本部と技術開発本部の横断プロジェクト 3

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(1) 研究開発の目的 ASTER( 光学センサ : Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection radiometer ) 及び PALSAR( レーダセンサ : Phased Array-type L-band Synthetic Aperture Radar ) より取得されたデータの品質管理と地上システムの運用を行うとともに これらのデータを活用し 石油資源探査や環境変化モニタリング 環境保全等を効率的かつ精度良く実施するための利用技術開発を実施する ASTER は経済産業省が開発したセンサで NASA との国際共同プロジェクトとして NASA の衛星 Terra に搭載され 1999 年 12 月から 14 年以上地球を観測し続けています PALSAR は経済産業省と JAXA が共同で開発したセンサで JAXA の衛星 ALOS( だいち ) に搭載され 2006 年 1 月から 2011 年 5 月までの約 5 年間地球を観測しました SWIR の観測データは 2008 年 4 月 23 日より利用不可 2018 年以降の寿命終期を見越しての対応が必要 Radiometer Wavelength (µm) Spatial resolution (m) Mode Ground Resolution *1 Polarization Swath VNIR (Band 1~3N,3B) SWIR (Band 4~9) TIR (Band 10~14) 0.52~0.86 1.60~2.43 8.125~11.65 15 30 90 Fine (Single, Dual) 10m (Single) 20m (Dual) HH or VV HH+HV or VV+VH 40km to 70km Swath width 60km Repeat cycle 16days Base to height ratio 0.6 Polarimetry 30m HH+HV+ VH+VV ScanSAR 100m (Multi-look) HH or VV 20km to 65km 250km to 350km 4 *1 Typical Value

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(2) 平成 25 年度実施項目 1ASTER 及び PALSAR の地上データシステムの運用 2 石油資源探鉱への実証研究 在来型資源の成果事例の WebGIS 化 非在来型資源の事例 SAR データを活用した事例 ほか 第 2 部で詳細講演実施 (5) 衛星画像データの非在来型石油 ガス資源への利用 3 衛星データの品質管理 ASTER レベル 1 の品質検証作業 ミッション運用解析支援 等 なお 次世代アーカイブシステムの構築 画像データの校正 検証 補正技術及び処理 解析技術の高度化研究 地質 衛星情報マップ作成は ( 独 ) 産業技術総合研究所が実施 5

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(3) Level 0 データ : 受信した生データ Level 1A データ : 配列処理したデータ ( 未補正データ ) 6

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(4) (Thousand) ASTER 年度別および累積観測シーン数 (Thousand) 250 200 150 180 206 197 182 181 186 189 161 162 166 166 200 195 186 3,000 2,500 2,000 打上から昨年度までの 14 年間の観測総数は 256 万 3 千シーン 1,500 100 1,000 50 500 0 0 Annual Scheduled Scenes Cumulative Total H25 年度の ASTER 目的別観測割合 (%) 0.6 18.8 1.1 12.6 8.7 7 21 29.1 3.7 4.4 全陸域 ( 資源等 ) GDEM 用広域観測夜間陸域観測 火山観測氷河観測一般研究者 観測要求特定地域 ( 緊急観測を含む ) その他

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(5) H25 年度 ASTER による緊急観測 ( 日本発信分 ) 観測日 緊急観測対象 ; 国名 1 2013 年 4 月 20 日 三宅島火山 ; 日本 2 2013 年 9 月 3 日 諏訪之瀬島火山 ; 日本 3 2013 年 9 月 27 日 パキスタン地震 ; パキスタン 4 2013 年 11 月 13 日 タクロバン災害 ; フィリピン 5 2013 年 11 月 23 日 西之島 ; 小笠原諸島 ; 日本 6 2013 年 11 月 30 日 西之島 ; 小笠原諸島 ; 日本 諏訪之瀬島の噴火では噴煙が火口縁上 1,500m まで上がった. レイテ島の台風被害 Web による情報発信 西之島の新島 AIST から火山噴火予知連へ連絡 7 2014 年 2 月 20 日ケルート火山 ; インドネシア 8 2014 年 3 月 25 日 インド洋 オーストラリアパース沖 2300km 経済産業省から外務省 在日米国大使館などに情報提供 諏訪之瀬島御岳の噴火 (2013 年 8 月 28 日 ) 気象庁より 西之島と新島海上保安庁撮影 (2013 年 12 月 1 日 ) インドネシアのジャワ島にあるケルート ( ケルート ) 山での 2014 年 2 月 13 日に生じた大規模噴火 http://saigaijyouhou.com/blog-entry-1807.html より 8

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(6) ASTERによる緊急観測 ( フィリピンの台風被害 ) タクロバン 2013 年 11 月 8 日 14 時の MODIS 画像米国合同台風警報センターによると最大風速 87.5 メートル 最大瞬間風速 105 メートルとしている タクロバン周辺の ASTER 画像撮影日 :2008/6/1 METI/NASA METI/NASA タクロバン周辺の ASTER 画像撮影日 :2013/11/15 9

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(7) ASTERによる緊急観測 ( 西之島の新島誕生 ) 噴火前 赤く見えるのは西之島 新島は白く縁取られた黒い部分 各画像の右上の四角内は新島の拡大画像 青く見えるのは噴火活動に伴う変色海水 白く見えるのは雲である 明るいほど温度が高く 最も明るい点が新島の高温部部分と思われる 高温部分の最高温度は 12 月 16 日の観測では 104.4 であった ASTER TIR は 90m 90m( ピクセル ) の平均地表温度を観測しており その最高温度は 噴出したばかりの高温の溶岩と周囲の冷却された溶岩等との平均温度を示すと考えられる 黒い部分は雲と思われる 噴火前 (2000 年 9 月 7 日 ) と噴火中に観測された西之島付近の ASTER VNIR 画像 噴火中の ASTER TIR 画像 10

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(8) ASTER による緊急観測 ( マレーシア航空機捜索 ) 浮遊物のようなものは確認できなかった (3/25, 4/4 撮影 ) 北 5 シーン - 一部の海面が見える C METI/NASA 海面の見えない 10 シーン 3 月 25 日撮影 南 7 シーン - 一部の海面が見える C METI/NASA 11

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(9) ASTER GDEM 配付実績 ASTER GDEM: ASTER による全球 3 次元地形データ GDEM V1 配付開始 :2009/6/29 GDEM V2 配付開始 :2011/10/17 累積配付タイル数 :12,413,757 (2014/03/31 時点 ) H25 年度配付数 :337 千タイル (1 タイル :1 度 1 度の範囲 ) 配付タイル数 METI/Jspacesystems と NASA/USGS との共同作成 V2 配付開始 シームレス DEM の作成 ( 地上分解能 30m) 南緯 83 度 ~ 北緯 83 度の範囲を対象に DEM を作成 多数のデータによるスタッキング処理による精度の向上 12

2.1.1 石油資源遠隔探知技術の研究開発 (ASTER&PALSAR)(10) ASTER GDEM 配付実績 タイル位置毎の累計ダウンロード回数 GDEM タイルごとのダウンロード回数 : 対象タイル無し :1-600 :601-1200 :1201-1800 :1801-2400 :2401 3000 :3001-3600 :3601-4200 :4201 以上 ( 最大ダウンロード回数 : 日本関東 4487 回 ) 13

2.1.2 次世代地球観測衛星利用基盤技術の研究開発 (HISUI)(1) 研究開発の目的資源分野 農業分野 森林分野 環境分野等においてデータを有効に活用し 資源 エネルギー供給の円滑化 食糧供給の円滑化 国土保全 管理 地球規模の環境問題の解決等に資するために ハイパースペクトルデータから有効な情報を抽出する技術や実用化のための解析技術を開発するとともに HISUI データの高品質 高精度化のために センサの校正技術 データ処理アルゴリズム HISUI センサ短期観測計画 ( スケジューラ ) アルゴリズム 長期観測計画策定アルゴリズム等の研究開発を行う (( 独 ) 産業技術総合研究所と当機構で受託 ) METI HISUI: ハイパースペクトル & マルチスペクトルセンサシステム センサ機器開発 地上データシステム開発 校正 データ処理 利用基盤技術の研究開発 NEC Hyper-spectral Imager Suite AIST AIST:( 独 ) 産業技術総合研究所 14

2.1.2 次世代地球観測衛星利用基盤技術の研究開発 (HISUI)(2) 平成 25 年度実施項目 高度利用に係る研究開発 利用が期待される分野での実用化技術研究開発 過去に航空機ハイパースペクトルデータを用いて得られた成果の HISUI シミュレーションデータによる適用可能性を検討する事前実証研究 様々な地物のハイパースペクトルデータの整備 ハイパースペクトルデータの利用拡大に関わる調査 検討を行った 第 2 部で詳細講演実施 (4) ハイパースペクトルデータによる鉱床探査と鉱物 反射スペクトルデータ整備 校正 データ処理等に係る研究開発 1 長期観測計画の策定及び観測シミュレーションツールの開発多様な分野からのデータ要求に対して HISUI センサの着実な成果達成のためには 機器運用計画 観測計画が必要である H25 年度は 長期観測シミュレーションツールの機能追加等を行った 2 短期観測計画の策定及び観測スケジューラの研究開発 HISUI ハイパースペクトルセンサは 観測幅が 30km と比較的狭く 目的とする資源探査等のためには広域を複数軌道から観測する効率的な観測計画の立案が求められている H25 年度は観測スケジューラのアルゴリズム記述書を整備した 校正技術の研究開発 データ処理アルゴリズムの研究開発は ( 独 ) 産業技術総合研究所が実施 15

2.1.3 グローバル リモートセンシング利用資源解析強化事業 (1) 研究開発の目的 ASTER および PALSAR データから全球のシームレスモザイクの作成及び金属鉱床探査に特化した衛星画像解析を行いそれらの結果をレイヤとして整備し 基礎的調査が不十分なレアメタル資源賦存有望地域の抽出を効率的 効果的に実施する支援システム : 資源解析用 WebGIS システム GRIAS * を作成する 鉱床地質学の研究開発成果 資源探査等の基礎的調査事業 レアメタル製錬 回収技術調査事業等とも連携し 本邦企業の資源開発の促進 資源保有国との関係強化への貢献等により レアメタル資源の代替供給地の早急な確保 安定供給確保に資することを目指す * GRIAS: Geo-Resource Information Archive System ASTER PALSAR のベースマップの例 ASTER 天然色マップ PALSAR2 偏波マップ 16

2.1.4 宇宙開発利用における新たな活用方法開拓調査 (1) 事業目的 ( リモートセンシング等宇宙利用の推進に関する調査 ) リモートセンシング等宇宙利用の推進に関する調査を通じて リモートセンシングに係る産業基盤を維持 強化させ 今後の宇宙利用拡大の推進施策に資すること 事業内容 ビジネスモデル調査国内外の商用リモートセンシング衛星利用ビジネスモデルの調査 ( 国内ヒアリング 10 月 ~11 月 海外調査 11 月 ~12 月 ) リモートセンシング等宇宙利用推進研究会 目的 開催日程 / 場所 メンバー 我が国の特定分野を除き衛星データ利用が進まない要因分析 具体的対応策の検討 11 月 12 日 12 月 19 日 1 月 20 日 / 機械振興会館会議室 有識者 衛星データコンサルティング企業 商社 アプリケーション開発 サービス提供 データ利用企業等 20 団体程度で構成 セミナーの開催 (2 月 18 日 @ 東大武田ホール ) 81 団体 企業 個人で総勢 227 名参加海外 EARSC(European Association of Remote Sensing Companies)* からの招聘 ( ビジネスモデル紹介 ) グッドプラクティス事例集の作成 配付 1000 部印刷 内閣府より配布 ( 電子版は内閣府 HP 上で公開 ) 17 2 月 18 日 @ 東京大学武田ホールリモートセンシング衛星データ利用拡大セミナー http://www8.cao.go.jp/space/goodpractice/jireisyu.htmlからダウンロード可能

2.1.4 実施事業 H25 年度の実施事業は以下の 3 項目 1 衛星データ利用拡大事業 : 衛星画像の簡単な利用方法を提示して 衛星画像の一般利用への裾野拡大の手法と将来性について実証することを目的とした 京都大学 日本リモートセンシング学会との共同研究 複数の機関 企業にオープン アクセス可能な衛星画像の提供による利用体験を通じて意見収集を行い 衛星データ利用拡大について確認した 2 地球観測衛星データ利用動向調査途上国が抱えている諸課題や利用技術の現状等を的確に把握 整理することを目的とし アフリカ 3 ヵ国 ( ウガンダ ザンビア マダガスカル ) において 地球観測データの利用動向を調査した 3 海外人材育成事業 : 途上国のリモートセンシング及び GIS 技術者の人材育成を図り 途上国におけるユーザ拡大に貢献することが目的 H25 年度は ウガンダ ザンビア マダガスカルから技術者を招聘し 技術研修等を実施した 第 2 部で詳細講演実施 (2) 海外人材育成を含めた衛星データ拡大事業活動報告 18

2.1.4 実施事業 : 衛星データ利用拡大事業 (1) 現在の衛星データ 画像の流れ 地球観測衛星運用機関 処理 解析が可能な衛星データの形態で有償提供 衛星データ処理 解析専門家 入手した衛星データを処理 解析して分かり易い画像等の形で提供 専門家達が利用検証の結果等を踏まえて利用法を提案 調査手法 利用者ヒアリング調査政府機関 7 機関 地方自治体 教育機関 10 機関 公益法人 3 機関 民間企業 5 社からヒアリング 19 衛星画像 利用者 ( 行政 自治体 教育機関 JICA 商社 旅行会社 開発コンサル 土木会社 農業事業者 保険会社 個人等 ) 専門家の意見聴取日本リモートセンシング学会学術講演会特別セッションで専門家の意見聴取

2.1.4 実施事業 : 衛星データ利用拡大事業 (2) 提案する衛星データ 画像の流れ 地球観測衛星運用機関 処理 解析が可能な衛星データの形態で有償提供 そのまま Google Earth 等に表示できる合成カラー画像 ( 処理 解析は不可 ) 形態で無償提供 衛星データ処理 解析専門家 入手した衛星データを処理 解析して分かり易い画像等の形で提供 利用者のニーズに応えられる処理 解析技術の開発が進展 利用者の視点からの処理 解析要求 20 衛星画像 利用者 ( 行政 自治体 教育機関 JICA 商社 旅行会社 開発コンサル 土木会社 農業事業者 保険会社 個人等 ) 今後の展開ビジネス 生活に必要な情報基盤として 無償で簡単に使える衛星画像を整備することの重要性を発信していく