PHP や HTML の知識がなくても大丈夫 PHP や HTML の基本も学べる FileMaker データベースを Web に公開したい FileMaker を使って動的な Web サイトを作りたい FileMaker しか知らない人が Web アプリケーションを作れるようになる!
はじめに まず 本書を手に取ってくださりありがとうございます 本書はある程度 FileMaker Pro の扱いに慣れ 自分でソリューションを作成できるようになった方が PHP での Web 公開に興味をもたれたときにまず読んでいただきたい本として作成しました PHP は 各種データベースから情報を取得し 動的に表示される内容を変えるホームページを作成することを得意としています その各種データベースには FileMaker も含まれ FileMaker データベースの内容をホームページなどに取り込みたい場合にこの PHP を使用することができます PHP には様々な種類のデータベースから情報を取得することができますが FileMaker をデータベースに使うことのメリットは非常に大きいものがあります 他のデータベースでは基本的にそのデータベースを管理メンテナンスするための機能も PHP でコーティングする必要がありますが FileMaker+PHP の場合は Web に公開される部分だけのコーディングだけで FileMaker でできることは FileMaker で行えます 例えば FileMaker+PHP ではショッピングサイトを作ることも可能です 他のデータベースでは お客様が見る画面と商品の登録をしたりといった画面や販売を管理するための管理画面も PHP で書かなくてはいけません FileMaker+PHP の場合管理画面は FileMaker Pro で作ればいいので 格段に管理 開発する労力が減ります また 本書の特徴として FileMaker しか知らない人のための本であるということです 本書には PHP HTML の基礎から FileMaker+PHP を利用した簡単な Web アプリケーションの作り方を紹介しています さあ FileMaker データベース + Web 公開 + PHP を使ってあなたの事業 仕事の幅を広げましょう 2014 年 12 月 FIleMaker は FileMaker 社の商標です 本文中に登場する製品等の名称は 各社の商標です また 本文中の表記を省略させていただきます また この本を読んで作成したデータベースにおいて起きたトラブルに関しては当方では責任を持ちませんので あらかじめご了承のうえ お読みください また 本書作成上で内容に関して正確であることを慎重に精査しておりますが 本書 サンプルファイルの不備で起きた損害やトラブル等は一切責任を負いません お使いの環境などによって変わる場合がありますのでご了承ください 本書で書かれている情報は 2014 年 10 月現在の情報です 変更される場合がありますので 現在の情報を確認されるようお願いいたします 基本的に環境として Windows を使用していることをご了承ください しかし FileMaker 上での操作はほとんど OSX でも変わりはありません
目次 Contents Part1 ~ 事前準備 HTML ってなに? PHP ってなに?~ Section1 HTML と PHP の仕組み 7 1.1 HTML ってなに 7 1.2 HTML と Web サーバ 7 1.3 PHP ってなに? 8 1.4 PHP + FileMaker の利点 8 Section2 事前準備 9 2.1 必要なもの 環境 9 2.2 XAMPP について 9 2.3 XAMPP コントロールパネル 9 2.4 Web サーバと PHP を確認 10 2.5 FileMaker Server の開発用ライセンス 11 2.6 テキストエディタ 11 Part2 ~ HTML と PHP の基本 ~ Section3 HTML の基本 13 3.1 HTML と PHP の違い 13 3.2 HTML の基本 13 3.3 文字コード 15 3.4 HTML の書き方 16 3.5 見出しの設定 17 Section4 PHP の基本 18 4.1 PHP の基本 18 4.2 変数 18 4.3 echo 19 4.4 コマンドの終わりを知らせる ; 19 4.5 if else elseif 19 4.6 配列 20 4.7 foreach 21 Part3 ~ FileMaker API for PHP ~ Section5 FileMaker API for PHP 23 5.1 FileMaker API for PHP 23
5.2 FileMaker API for PHP のインストール 23 5.3 FileMaker データベースでの準備 23 5.4 PHP から FileMaker データベースにアクセス 24 5.5 レコードを取得して表示してみよう 26 5.6 レコードを作成してみよう 27 5.7 検索条件を指定して検索 28 5.8 複数の検索条件を指定して検索 (AND 検索 ) 29 5.9 複数の検索条件を指定して検索 (OR 検索 ) 30 5.10 ソートしてみよう 31 5.11 他のファイルや URL からデータを受け取る 31 Part4 ~ 簡単なミニブログを作ってみよう ~ Section6 ミニブログの作成 34 6.1 概要 34 6.2 FileMaker データベースの準備 34 6.3 PHP ファイルの用意 35 6.4 投稿フォームの作成 35 6.5 データベースへの書き込み 36 6.6 投稿を検索する 37 6.7 日付の処理 38 6.8 最近の投稿が表示される 39 6.9 改行の処理 40 6.10 機能を統合する 41 Part5 ~ 応用編 ( 機能追加 )~ Section7 ミニブログに機能などを追加 46 7.1 アカウントとセッション 46 7.2 アカウント情報の準備 46 7.3 ログインのフォームと処理 48 7.4 セッションが有効かを確認する 50 7.5 投稿者を記録する 51 7.6 自分が最近した投稿を表示する 52 7.7 検索しても何もなかったら 53 7.8 ログアウト 54 Column Skype での注意点 10 終了タグ?> について 19 PHP コードだけのファイルは文字化けします 25
Part1 事前準備 html と PHP の仕組み 開発用のツール XAMPP FileMaker Server
Section1 HTML と PHP の仕組み 1.1 HTML ってなに? FileMaker を使ったことのある方ならば HTML( エイチティーエムエル ) というものの名前くらいは聞いたことがあるかもしれません HTML はマークアップ言語と言われるものの一種で ホームページを記述するために使う言語です 皆さんがよく見るホームページを思い浮かべていただきたいのですが ページにはいろいろな文字の大きさや色などが使われていて それらを指定するための言語が HTML です 文字の大きさなどはタグと呼ばれる記号で指定します このタグをインターネットエクスプローラーやグーグルクロームなどのブラウザで読み取り 表示しています <h1>filemaker と PHP</h1> 図 1-1 HTML タグの例 上記の図は見出しを HTML で記述したものです これをブラウザでは 見出しだな と判別して <h1> というタグと </h1> というタグで囲まれた部分を大きい文字で表示します この文字の大きさは自分でカスタマイズすることも可能ですが 本書では特に取り扱いません 他にもいろいろなタグがあり 他のページやサイトへ移動するリンクや 画像を表示するためのタグなどいろいろあります もう少し詳しいことは Part2 でご紹介します 1.2 HTML と Web サーバ FileMaker Server をインストールすると デフォルトでは同時に Web サーバが有効になります (FileMaker13 の場合 ) Web サーバに割り当てらた IP アドレスをブラウザからアクセスすると Web サーバ上のファイルが読みだされ ブラウザ上に内容が表示されます そのリクエストされた内容を送ったりするのが Web サーバの役目です HTML ファイルを Web サーバに割り当てられたフォルダ ( ディレクトリ ) に保存しておくことによって Web サーバはそのファイルの内容をリクエストがあったときにクライアントに送信します また リクエストがあったけれど その指定されたファイルがなかったりした場合は エラーをクライアントのブラウザに表示させる情報を送信するのも Web ブラウザの役目です クライアント ブラウザのアドレスに入力 ( リクエスト ) http://192.168.0.255/index.html Web サーバに割り当てられたフォルダにある index.html というファイルをクライアントに送信クライアントのブラウザがそれを読み取り 表示 Web サーバ 図 1-2 こうしてホームページは表示される