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技術検討作業班ヒアリング資料 資料 12-1 技術検討作業班における 主な議題について 2019 年 3 月 27 日 株式会社 NTT ドコモ Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

技術検討作業班における主な議題とポイント 技術検討作業班における主な議題について 弊社の意見をまとめさせて頂きました 技術検討作業班資料 11-2 より引用 Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 2 2

1.WRC-19 議題 1.13 候補周波数帯の共用検討 37.0~40.0GHz の周波数帯については 上限を 43.5GHz に拡張して検討すべき 今後の 5G 普及期には 利活用ニーズの拡大とともに更なるトラヒック増加が見込まれるため 出来る限り幅広い周波数帯を 5G で利用可能となるよう検討を進めるべきと考えます WRC-19 に向けた我が国の考え方 においては 共用検討結果を踏まえた上で 特に 43.5GHz 以下の周波数帯の IMT 特定を支持することが示されており 本考え方に沿って国際会議での対応が進められています また 2018 年本委員会報告の 携帯電話用の周波数確保に向けた考え方 として 特に 各国 地域で検討が進んでいる 43.5GHz 以下の帯域について 積極的に共用検討等を行う ことが示されています 3GPP における運用周波数帯の仕様については 今月開催された RAN#83 において 少なくとも 39.5-43.5 GHz を含む新バンド ( 下限拡張の可能性は今後議論 ) を規定する Work item が完了ターゲットを 2019 年 12 月として承認されています (RP-190765) 本標準化状況も踏まえ 国内検討においても上限 43.5 GHz とすることが適切と考えます 2019 年 3 月の RAN#83 で更新有 検討対象を 43.5GHz へ拡張を希望 Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 3 3

( 参考 ) 各地域機関での WRC-19 に向けた議題 1.13 の検討状況の共用検討 6 つの地域機関にて WRC に向けた共同提案の検討が進行中 アジア 太平洋 (APT) アラブ (ASMG) アフリカ (ATU) 欧州 (CEPT) 米州 (CITEL) ロシア周辺国 (RCC) 43.5GHz 以下の各検討周波数に対する意見集約の状況は下記の通り IMT 特定支持 IMT 特定に反対しない IMT 特定反対 検討中 GHz 24.25-27.5 31.8-33.4 37-40.5 40.5-42.5 42.5-43.5 欧州 ロシア周辺国 アラブ アフリカ 米州 *1 *2 *1 アジア 太平洋 *1: 複数の国がIMT 特定支持 ( 一部の周波数を含む ) *2: 複数の国がIMT 特定反対 Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 4

2. 4.9-5.0GHz の共用検討 4.9-5.0GHz の共用検討に賛同 現在 WRC-19 において 5G 候補周波数として検討されている周波数はいずれも準ミリ波帯以上の帯域であり 5G のエリアカバーを考慮すると Sub6 と呼ばれる 6GHz 以下の周波数帯における新たな 5G 用周波数の割当てが期待されております また 3GPP の Band n79(4.4-5.0ghz) が既に上限 5GHz までカバーし 仕様化されております このような背景を踏まえ 4.9GHz から 5.0GHz までの周波数帯へ 5G を導入するため 適切な技術的条件が取りまとめられることを期待しております Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 5 5

3. 2.6GHz 帯の共用検討 移動衛星通信システムが確実に運用可能 であることを前提とした共用検討が必須 2.5/2.6GHz 帯移動衛星通信システムは 災害時におけるトラヒック量増加に対応するため 周波数帯域幅の拡張 (30MHz 35MHz) 衛星ビームのマルチビーム化等による高度化を予定しており 次期衛星及び端末の導入に向けた検討を進めています 共用検討に当たっては これらの諸元を適切に反映するとともに 現行システムと次期システムの併存期間 お客様のマイグレーション等も 検討要素として考慮する必要があると考えます Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 6 6

4. 既存バンドの NR 化に関する検討 既存バンドの NR 化に伴う 追加の共用検討は不要と想定 既存周波数帯における基地局 移動局仕様は従来 LTE 等の共用検討範囲内 ( 詳細は次ページ ) 主な国内 LTE 周波数帯は NR 対応バンドとして 3GPP Rel-15 で仕様化済み 国内 LTE 周波数帯 LTE Band NR Band 2 GHz 1 n1 1.7 GHz 3 n3 900MHz 8 n8 700 MHz 28 n28 800 MHz 18 n18 Rel.16 で仕様化中 備考 LTE band 番号を NR でもそのまま踏襲して仕様化済 19 n5 米国等が利用する n5 が国内利用可能 ( 周波数ハーモナイズ完了 ) 1.5 GHz 11/21 n74 WRC-15 の結果を受けて仕様策定した LTE Band 74(LTE Band 11/21 を包含 ) をベースに n74 として仕様化済 3.4/3.5 GHz 42 n77/n78 国内 NR 3.7GHz 帯と同じバンド (n77/78) として仕様化済 Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 7 7

( 参考 ) 既存バンドの NR 化に伴う干渉検討要否の考察 他システムへの与干渉 同一チャネル干渉隣接チャネル干渉 基地局 移動局 最大送信電力 アンテナゲインに LTE と NR に差分は無い 最大送信電力 アンテナゲインに LTE と NR に差分は無い 不要輻射強度 ( 隣接チャネル漏洩電力 スペクトラムマスク スプリアス発射 ) は従来の LTE 規格以下 不要輻射強度 ( 隣接チャネル漏洩電力 スペクトラムマスク スプリアス発射 ) は従来の LTE 規格以下 国内固有の周波数帯毎の特定の保護規格 (DTV 保護や PHS 保護等 ) も 3GPP 規格に盛込み済 他システムからの被干渉 帯域内干渉 ( スプリアス ) 帯域外干渉 ( ブロッキング ) 基地局 移動局 NR の許容干渉電力は LTE と同等 (ITU-R Document 5-1/36-E より ) NR の許容干渉電力は LTE と同等 (ITU-R Document 5-1/36-E より ) NR の許容干渉電力は LTE と同等 (3GPP TS 38.104 より ) NR の許容干渉電力は LTE と同等 (3GPP TS 38.101-1 より ) Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 8 8

5. 定期検査の在り方に関する検討 下記 2 つの課題に対して 定期検査の適正化が必要と想定 1 空中線電力増大に伴う定期検査対象拡大の課題 空中線電力の定義 ( 無線設備規則第 49 条の 6 の 12) が LTE から 5G NR では変更 ( 端子毎 総和 ) されたことから 従来定期検査が免除されていたスモールセル ピコセルも 5G NR では空中線電力が 1W を超えることが想定され 検査対象に追加 (= 条件厳格化 ) される懸念があります 最大帯域幅の拡張 ( 最大 20MHz 400MHz 幅 ) に伴う電力増大も想定されることから 定期検査を行わない無線局 ( 施行規則第 41 条の 2 の 6) の 空中線電力 1W 以下 の基準適正化が必要と考えます 2 OTA 化に伴う課題 サービス断回避や事業者負担軽減のため 5G NR の定期検査条件緩和が必要 新世代モバイル通信システム委員会報告書 2.7.2(2018 年 7 月一部答申 ) 電波法施行規則第 41 条の2の6 第 41 条の3において 空中線電力が1Wを超える基地局については 規定された期間毎に 定期検査を行うことが義務付けられている そのため 空中線端子あたり1W 以下となると想定される スモールセル向け あるいはピコセル向けの基地局では定期検査を省略できる一方で マクロセル向けの基地局においては アクティブアンテナを用いた場合でも 空中線端子あたりの電力が1Wを超える場合もあり 定期検査の実施が求められることとなる しかしながら 前述のようにアンテナ素子 位相器及び増幅器が一体となったアクティブアンテナが採用されている基地局装置では OTA による無線特性の測定が必要となる このような装置の定期検査を 屋外等の基地局設置環境で OTA 測定により実施しようとしても 周辺の無線装置からの電波による影響や様々な要因により 正確な無線特性の測定をすることが困難となる そのため 基地局装置を取り外して工場等に搬送し 定期検査を実施の上 再度設置工事を実施することが必要となるが そのような対応はサービスの一時中断を引き起こすとともに 事業者への負担という観点からも現実的ではない Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 9

5-1. 空中線電力増大に伴う定期検査対象拡大の課題 5G NR における空中線電力の定義変更 ( 端子毎 総和 ) と 最大帯域幅の拡張 ( 最大 20MHz 400MHz 幅 ) を考慮し 従来の定期検査免除条件 ( 電波法施行規則第 41 条の 2 の 6) である 空中線電力 1W 以下 のスケーリングを検討すべきと考えます LTE NR Sub6 NR ミリ波 空中線電力の定義 空中線端子毎各空中線端子の総和各空中線端子の総和 最大帯域幅 20MHz 100MHz 400MHz OTA なしなし / ありあり 登録点検の省略条件 空中線端子毎 1W 以下 各空中線電力の総和 5W 端子数 以下 各空中線電力の総和 20W 端子数 以下 端子毎 1W からのスケーリングによる提案値 5G の普及展開後 検査局数の大幅な増大が懸念されるため 検査時期を見越した適切な時期までの整理を希望しております Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 10

5-2.OTA 化に伴う課題に対する方針案 LTE の類似案件として トンネル内に設置された無線設備であって 直接測定を行うことが困難なものについては OTA 測定による定期検査を許容する制度化が進んでいます 本件を参考に 5G NR 装置 (1-C タイプを含む ) における定期検査条件の緩和を検討すべきと考えます 来年度以降の 5G NR 装置本格調達において実装インパクト ( モニタポート 電力監視機能等 ) があるため 2019 年度中の整理を希望しております 検査の項目 LTE トンネル案件の方向性 ( 登録検査等事業者等規則平成 31 年総務省告示第 124,125 号 ) 1 周波数 トンネル内に設置された無線設 備であって 直接測定を行うことが困難なものについては OTAで測定 2 スプリアス発射の強度 適合表示無線設備は測定の省略が許容 3 不要発射の強度 適合表示無線設備は測定の省略が許容 4 占有周波数帯幅 適合表示無線設備は測定の省略が許容 5 空中線電力 任意の一装置でモニタポートで 測定 ( ただし 常時監視及び 遠隔装置による停波が可能な 場合に限る ) 6 隣接チャネル漏えい電力 適合表示無線設備は測定の省略が許容 5G NR 装置での方向性 ( 案 ) 後半に補足スライド 1-C 1-H 1-O 2-O 踏襲または省略可否を検討すべき 踏襲すべき 踏襲すべき 踏襲すべき ( モニタポートを有さない装置では踏襲不可のため ) 電力監視 遠隔停波等の機能 * を前提にして 要検討 踏襲すべき * Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 今後の作業班で具体的な必要機能を議論 11

( 参考 )5G NR における装置構成 Sub6GHz 帯 (3.7GHz/4.5GHz) ミリ波帯 (28GHz) BS Type 1-C BS Type 1-H BS Type 1-O BS Type 2-O アンテナ分離型 アンテナ一体型 アンテナ 無線装置 無線装置 無線装置 無線装置 RF コネクタ ( 装置内部 ) アンテナパネル アンテナパネル アンテナパネル RF コネクタ 従来装置と同等のアンテナケーブル接続タイプ アンテナ一体型装置だが内部にアンテナパネルへの接続用 RF コネクタがある アンテナパネル分離は不可 ( 性能保証外 ) アンテナ一体型装置 RF コネクタ無し アンテナ一体型装置 RF コネクタ無し ( ミリ波帯ではコネクタによる特性面影響が大きく具備不可 ) Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 12

( その他 ) 無線従事者制度への影響 無線従事者が扱える無線局について 従来の操作範囲を維持する対策が必要 技術検討作業班の議題からは逸れますが 5G NR における空中線電力の定義が 総和 に変更されたことで 無線従事者が扱える無線局の範囲が従来 LTE より狭まる場合 従来の操作範囲を維持する対策が必要 無線従事者資格 ( 電波法施行令第 3 条 ) 第 1 級陸上特殊無線技士 (500W 以下の多重無線設備のみ ) 3.7GHz 帯 NR での一例 操作不可? 400W* /100MHz 200MHz 幅では合計 800W 400W* /100MHz *3.5GHz 帯の地域周波数利用計画 80W/20MHz より 第 1 級陸上無線技術士 ( 全ての技術操作が可能 ) 第 2 級陸上無線技術士 (2kW 以下の設備のみ ) 第 1 級総合無線通信士 (2kW 以下の設備のみ ) Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 13

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