ヒトでは 1.7m の長さがある DNA を核内に入るサイズにする機構 ヒストンの役割
光合成細菌の光による ATP および NAD(P)H の合成 電子受容 e - P890 e - ユビキノン e - シトクローム b シトクローム c e - e - ADP+Pi ATP 励起された電子は電子伝達系の過程でエネルギーは ATP に変換される 電子受容 e - P890 e - e - ユビキノン e - シトクローム b e - シトクローム c 電子供与体 e - NAD + /H + 励起された電子は電子伝達系の過程でエネルギーは NADH に変換される NADH 太陽光は 890 nm に光吸収のピークをもつ色素により電子を励起する
葉緑体中のチラコイド膜に存在する電子伝達系 酵素系で NADPH を生成 電気化学ポテンシャルの勾配を形成し H+-ATPase で ATP を生成 光合成細菌の 2 つの系が統合されて葉緑体の電子伝達系が構成された PSII(photo synthesis system II): プロトン勾配の電気化学ポテンシャルが H+-ATPase での ATP の合成に繋がる PSI (photo synthesis system I): フェレドキシン -NADP + レダクターゼと NADP+ レダクターゼで NADP + を還元し, NADPH を生成する
植物細胞の構造の模式図 葉緑体 ミトコンドリア チラコイド膜 葉緑体とミトコンドリアはそれぞれ寄生した生物であり 独自の DNA をもっている タンパク質の遺伝子の一部を宿主がもつことで支配下に置いている
電子伝達系での酸化還元電位の変化 酸化還元電位のエネルギーによる H + の勾配形成と H + NAD + の結合 水が電子を供与 酵素が触媒する反応で NADPH を生成 H + の勾配が H + ATPase を駆動して ATP を生成
電子伝達成分の酸化還元電位 酸化還元系酸化還元電位 E 0 '[volts] α ーケトグルタール酸 / コハク酸 -0.67 H 2 /H + (ph 7.0, 25 ) -0.42 NADH/NAD -0.32 リポ酸 ( 還元型 )/ リポ ( 酸酸化型 ) -0.29 β ーヒドロキシブチル酸 / アセト酢酸 -0.27 乳酸 / ピルビン酸 -0.19 リンゴ酸 / オキザロ酢酸 -0.17 フラビンタンパク質 ( 還元型 / 酸化型 ) -0.12 コハク酸 / フマル酸 +0.03 シトクロムb Fe 2+ /Fe 3 +0.08 ユビキノン ( 還元型 / 酸化型 ) +0.10 シトクロムc Fe 2+ /Fe 3 +0.22 シトクロムa Fe 2+ /Fe 3 +0.29 H 2 O/ 1/2O 2 +0.82 酸化還元電位の差はフェルミ準位の差で説明できる
ATP 合成の化学浸透圧説 (Chemiosmotic hypothesis) 1978 年ノーベル化学賞 生体膜におけるエネルギー転換の研究 H + -ATPase Peter Dennis Mitchell (1920-1992 ) H+ 酸化還元電位が駆動する電子の流れによってプロトンが膜の一方から他方へ運ばれる 膜の両側でのプロトンの不均一分布により電気化学ポテンシャルの差が生じる F RT log o i e H H + i + o 電気化学ポテンシャル差により H + -ATPase を流れる H + が軸を回転させ ATP を合成する
F1-ATPase の構造と機能 (H+-ATPase のサブユニット 分子モーター ) 1-ATPase の 2.8A 分解能での X 線構造解析 120 度間隔で配置したサブユニット (α β) が ATP 型 ADP 型 empty 型と順に構造を変化させて中央の γ サブユニットを回転させる [J.P. Abrahams,A.G.W. Leslie, R. Lutter and J. E. Walker/ Nature 370 (1994), 621-628] F1-ATPase の ATP によるステップ状回転の可視化観察 蛍光標識したアクチンフィラメントの回転を一定間隔で撮影した顕微鏡像であり 120 度のステップ状回転の速さは毎分 1 万回転にもなる [R. Yasuda, H. Noji and K. Kinosita Jr. and M. Yoshida: Cell 93 (1998), 1117-1124] H + -ATPase が回転する分子モーターであることを提唱した Paul D. Boyer は 1997 年のノーベル化学賞を受賞した
細菌のべん毛モーター http://www.nanonet.go.jp/japanese/mailmag/2003/0 11a.html 細菌の鞭毛はフラジェリンが重合した螺旋状の構造体で 膜の外から内へのイオンの流れをエネルギー源として回転する 細胞膜に埋め込まれた鞭毛基部がモーターになっており イオンの流入により直接回転運動を作り出している 毎秒 200~400 回も回転させ 1 秒間に体長の 20 倍ほどの距離を移動できる 細菌べん毛モーターを回転させるエネルギー源は水素イオン (H+) の電気化学的ポテンシャル差であり ナトリウムイオン (Na+) で駆動するモーターも発見されている
筋肉 筋肉は筋細胞の筋繊維で構成され筋繊維はサルコメア (sarcomere) を含んでいる Myosin head Actin サルコメアはアクチンとミオシンからなる アクチンミオシン
サルコメア : 筋収縮の基本単位 緩和状態 筋収縮はアクチンとミオシンの繊維の滑り込みで生じる 収縮状態
ミオシンとアクチン ミオシン = 軽鎖 + 重鎖 Trypsin treatment of heavy meromyosin makes S1 and S2 subunits. Electron micrograph G- アクチンは重合して繊維状の F- アクチンとなる
提唱されたアクチンとミオシンによる収縮のモデル Swinging lever arm model: 筋収縮はロープを引き寄せる動作に似ている : 掴む 引く 離すの動作を繰り返す A: アクチン H: ミオシン重鎖
筋収縮の機構 ( 滑り説 首振り運動 )
Cross bridge cycle model 結合する 分離する 漕ぐ 力が発生する 結合する 力を蓄積する
アクチンとミオシンのクロス ブリッジ
Walking model: ミオシンとアクチンのウォーキングモデル 電子顕微鏡でアクチン繊維と双頭のミオシンを観察するとミオシンがアクチンの上を歩いている像を選び出すことができた [Walker et al.: Nature 405 (2000), 804-807]
Loose coupling model: Thermal ratchet model Ratchet and pawl 筋収縮の力は熱運動であり ATP は 1 方向に運動させるために使用される (a) 下のレール蛋白質 ( ラチェット F) は熱運動で左右に揺らぐ バネの付いた pawl (M) は熱運動で上下に揺らぐ (b) バネの付いたレール上のラチェット (F) は熱運動で上下に揺らぐ バネの付いた pawl (M) は熱運動で左右に揺らぐ Ratchet model by Vale-Oosawa 熱ラチェット モデルは R.D. Vale と F. Oosawa により 1990 年に提唱された [Protein motors and Maxwell's demons: does mechanochemical transduction involve a thermal ratchet?, R.D. Vale and F. Oosawa: Advances in Biophysics. 26 (1990), 97-134]
ミオシンの 1 分子計測による筋収縮機構の研究 [K. Kitamura et al. :Nature 397 (1999),129-134] ピエゾ素子による走査プローブ ミオシン分子を蛍光で標識 ミオシン分子をストレプトアビジンで結合 光が全反射したと evanescent 光 ( 近接場光 ) と呼ばれる急速に減衰する光が透過する 滑る距離の基本単位は 5.3 nm である ATP がミオシンに結合したときに滑りが観察される ATP の 1 分子に対して基本単位の何倍も移動することもある
光エネルギーの ATP への変換 光合成系の全体像 光エネルギーの NADPH への変換 グリセロール 3 リン酸 科学のつまみ食いのホームページより
カルビン - ベンソン回路 (Calvin-Benson Cycle) 6CO 2 + 12NADPH + 12H 2 O + 18 ATP C 6 H 12 O 6 + 12NADP + + 18ADP + 18 P i ブドウ糖 NADPH と ATP のエネルギーを利用して二酸化炭素と水からブドウ糖を合成する
ミトコンドリアの電子伝達系による H + の輸送 細胞内にはミトコンドリアが存在する 全体は外膜で囲まれ 内膜は突出してクリステを形成する Matrix には TCA 回路 ( クレブス回路 ) が存在し NADH が生成される NADH から電子が流れ そのエネルギーで H+ を membrane space 側へ輸送する NADH から放出された電子がユビキノン (Q) cytc を経由して H + を膜の一方から他方へ輸送し シトクローム酸化酵素が電子を酸素に伝達し H 2 O を生成する H + が形成する電気化学ポテンシャルにより 膜に存在する H+-ATPase が ATP を生成する
ミトコンドリアの電子伝達系での電子の流れ
太陽電池と燃料電池による葉緑体とミトコンドリアの類似サイクル O2 脂質 蛋白質 糖質 酸素 O 2 太陽 光合成系 2 H 2 O 太陽電池 水素 H 2 2 N A D P H 3 A T P C - ( H 2 O ) カルヴィン回路 葉緑体 太陽エネルギー 水素 H 2 C O 2 ミトコンドリア O 2 電子伝達 N A D H 系 A T P クレブス回路 2 H 2 O 酸素 O 2 水 H 2 0 燃料電池 水 H 2 0 太陽光エネルギーによる水の電気分解で水素と酸素を生成する 水素の酸素による酸化で生成する仕事 ( エネルギー )
太陽エネルギーの地球生態系による利用 ( 食物連鎖 ) 地球上で得られる最も安定なエネルギー源は太陽である 1 年間に地球が受ける太陽エネルギーは 0.4~1 10 25 J/year なる 植物による太陽エネルギーを利用した炭素の同化作用 1 年間に地球上で炭素 (C) を 2000 億トン同化している 1 モルの CO 2 を固定するのに 4.8 10 5 J 必要であり 全体では 8.4 10 21 J が利用されている 食物連鎖
人工光野菜工場 2000 年 4 月 3 日掲載信濃毎日新聞 長野県南安曇郡三郷村の野菜工場 ナトリウムランプを太陽の代わりの人工光とし 全体をコンピューターで管理により 温度 23 度 湿度 80% に保っている 種まき作業もロボットで行い リーフレタスやフリルアイス サラダ菜を培養液で栽培している 無農薬栽培のため 病原菌や病害虫から野菜を守るクリーンルームになっている 世羅野菜工場 ( カゴメ 広島 ) 農業 林業 水産業 畜産業などの第 1 次産業は太陽エネルギーで生産物を得る産業であり 人工光野菜工場のエネルギー源が石油 天然ガス 原子力などの場合は本来の意味の農業とはならない
世界の穀物生産量 ( 小麦 米 とうもろこし 大麦 ) ヒトのエネルギー源としての食料 1997/1998 年 19 億 1200 万トン 2006/2007 年 20 億トンを超えた 世界の総人口 68 億 3270 万人 (2009 年 10 月現在 ) 1 人あたりの穀物消費量 (1 石 =150 Kg) 仙台藩 62 万石 先進国 128 Kg/ 年発展途上国 172 Kg/ 年 20 億トンの穀物は133 億人を扶養できる しかし 全穀物生産の半分は家畜の飼料に用いられている 9 億 5600 万トン (2004/2005 年の予測 ) 家畜を1Kg 肥らせるには 牛 :8 Kg 豚 : 4 Kg 鶏 : 2-3 Kg の穀物が必要である 世界の漁獲量は 1950 年の 2000 万トンから 2000 年には 90000 万トンを超えたが 乱獲による資源の枯渇が懸念されている