WebSAM LogCollector ( リリース 3.4) HP-UX 用マネージャクラスタ構築ガイド NEC Corporation 2009-2016
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はしがき 本書は クラスタシステム上に WebSAM LogCollector を導入する際に必要な設定方法や 運用 / 保守方法について記述したものです 本書の構成は次のとおりです 章 タイトル 内容 1 はじめに クラスタ構成での動作をサポートするソフトウェア ( クラスタリングソフトウェア WebSAM LogCollector) について説明します 2 クラスタシステムの構築 クラスタリングソフトウェアを用いて WebSAM LogCollector を組み込んだクラスタシステムを構築する際の要点 注意事項について説明します 3 WebSAM LogCollector の設定と運用 クラスタシステムに WebSAM LogCollector を導入する際の設定や運用に関する要点 注意事項について説明します また 本書を読み進めるにあたって関連する説明書は次のとおりです WebSAM LogCollector R3.4 (HP-UX セットアップカード WebSAM LogCollector マネージャ利用の手引き ( リリース 3.4) WebSAM LogCollector 管理コンソール利用の手引き ( リリース 3.4) WebSAM LogCollector ログ解析ビューア R3.4 利用の手引き WebSAM LogCollector セットアップガイド ( リリース 3.4) Serviceguard の管理 2009 年 6 月初版 2012 年 10 月第 2 版 2016 年 1 月第 2.01 版
備考 (1) 商標について LogCollector は日本電気株式会社の登録商標です Microsoft Windows Windows Server Windows Vista Internet Explorer および SQL Server は 米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です UNIX は The Open Group の登録商標です HP-UX は Hewlett-Packard Company の商標です Linux は Linus Torvalds 氏の米国およびその他の国における登録商標または商標です Oracle と Java は Oracle Corporation 及びその子会社 関連会社の米国及びその他の国における登録商標です Red Hat は 米国およびその他の国における Red Hat, Inc. 社の登録商標または商標です Asianux は ミラクル リナックス株式会社の日本における登録商標です MIRACLE LINUX の名称およびロゴは ミラクル リナックス株式会社の登録商標です その他 本マニュアルに登場する会社名 製品名は一般に各社の登録商標または商標です (2) ライセンスについて This product includes software developed by The Apache Software Foundation (http://www.apache.org/). Copyright 2000 The Apache Software Foundation. All rights reserved. 各ソフトウェアで独自のライセンスが指定されているソフトウェアに関しては そのライセンスが優先されます
目次 1 はじめに... 1 1.1 適用範囲... 2 1.2 用語... 3 2 クラスタシステムの構築... 5 2.1 クラスタシステム構成... 6 2.2 パッケージの設定... 7 2.2.1 マネージャの設定... 7 2.3 各コンポーネントの設定... 12 2.3.1 エージェントの設定... 12 2.3.2 管理コンソールの設定... 12 2.3.3 ログ解析ビューアの設定... 12 3 LogCollector の設定と運用... 13 3.1 マネージャ... 14 3.1.1 データのバックアップ... 14 3.2 エージェント HP-UX 用... 15 3.2.1 セットアップ時の注意事項... 15 3.2.2 設定ファイルの更新... 15
表 1-1 Serviceguard の対応バージョン... 2 表 1-2 WebSAM LogCollector の対応バージョン... 2 表 1-3 用語一覧... 4
1 はじめに 本書は WebSAM LogCollector をクラスタシステムに導入する際のクラスタおよび WebSAM LogCollector の構築手順 運用上の注意点を記載します 1
1.1 適用範囲 WebSAM LogCollector は Serviceguard で構築されたクラスタシステム上での動作をサポー トしています 本書で説明する Serviceguard の対応バージョンは以下のとおりです クラスタリングソフトウェア対応バージョン Serviceguard 11.18 11.19 表 1-1 Serviceguard の対応バージョン Serviceguard で構築されたクラスタシステム上での動作をサポートしている WebSAM LogCollector の対応バージョンは以下のとおりです WebSAM LogCollector コンポーネント 対応バージョン WebSAM LogCollector (MG) HP-UX 用 3.4 WebSAM LogCollector (AG) HP-UX 用 *1 3.4 表 1-2 WebSAM LogCollector の対応バージョン (*1) コンポーネント自身はフェイルオーバをサポートしていません クラスタシステム上にセットアップした場合の具体的な運用方法については 3 LogCollectorの設定と運用 を参照してください 2
1.2 用語 本書で使用する用語を説明致します なお Serviceguard に関連する用語については Serviceguard の管理 を参照してください 用語 あ 説明 インストールパス エージェント マネージャがインストールされたフォルダのパスです WebSAM LogCollector エージェントを指します か 管理コンソール WebSAM LogCollector 管理コンソールを指します さ 収集プロファイル設定ファイルのバックアップディレクトリ ログ収集を行う際の対象となるファイルを指定します フェイルオーバ時に 待機系に反映 ( コピー ) する必要がある WebSAM LogCollector 設定ファイルを格納するディレクトリを指します 共有ディスク上に作成します な ノード クラスタシステムを構成するホストを指します は バックアップコマンドパブリック IP アドレス ログコレクションの管理方法として ログコレクションのバックアップ機能を提供するツールです ノードのパブリックLAN I/Fに設定するIPアドレスのことを指します ま マネージャ WebSAM LogCollector マネージャを指します エージェントやエー ジェントレスノードから収集するログの管理を行うソフトウェアで す 3
ら ライブラリスクリプトログコレクションログフォーマット MG スクリプトから利用する共通処理を実装したスクリプト (JavaScript) です マネージャに収集されたログの集まりを表します マネージャに集められたログをログ解析ビューアで参照できるようにフォーマット変換するためのフォーマットファイルです M MG スクリプト WebSAM LogCollector マネージャ上で スクリプト (JavaScript) を実 行するためのフレームワークです 表 1-3 用語一覧 4
2 クラスタシステムの構築 本章では クラスタシステムを構築する際に WebSAM LogCollector の運用上考慮する必要 がある点について説明します 5
2.1 クラスタシステム構成 WebSAM LogCollector をクラスタシステムに組み込む際は 以下の点に注意してください ハードウェア構成必ず共有ディスクを構成に含めてください WebSAM LogCollector マネージャが管理するデータは 共有ディスク上に配置して 現用系 待機系の双方から参照できるように設定する必要があります 共有ディスク構成の詳細については Serviceguard の管理 を参照してください 運用形態運用形態の詳細については Serviceguard の管理 を参照してください 6
2.2 パッケージの設定 Serviceguard 上で WebSAM LogCollector に対するパッケージの設定について説明します Serviceguard のセットアップ手順については Serviceguard の管理 を参照してください パッケージの設定をするためには 以下の手続きが完了している必要があります Serviceguard のインストールクラスタの設定 2.2.1 マネージャの設定 以下の手順でマネージャを二重化してください 1. マネージャパッケージのインストールと設定をしてください WebSAM LogCollector HP-UX 用マネージャ利用の手引き ( リリース 3.4) を参照してください 2. 共有データを共有ディスクに配置するため 共有ディスクをマウントしてください 3. 共有ディスクに共有データをコピーしてください コピーすべき共有データは 以下のシンボリックリンクが示すディレクトリになります 対象ディレクトリの配下に含まれるディレクトリもコピーしてください /opt/nec/logcollector/mg/filter /opt/nec/logcollector/mg/lcmgconf /opt/nec/logcollector/mg/logcollection /opt/nec/logcollector/mg/script コピーが終わったシンボリックリンクは 削除するかリネームしておいてください 4. コピーしたディレクトリでシンボリックリンクを設定してください シンボリックリンクはクラスタに参加するすべてのノードで作成しておく必要があります 例 :/LogCollector にコピーした場合には 以下のシンボリックリンクを設定します ln -s /LogCollector/filter /opt/nec/logcollector/mg/filter ln -s /LogCollector/lcmgconf /opt/nec/logcollector/mg/lcmgconf ln -s /LogCollector/logcollection /opt/nec/logcollector/mg/logcollection ln -s /LogCollector/script /opt/nec/logcollector/mg/script 7
5. パッケージ構成ファイルを作成してください パッケージ構成ファイルの作成方法は Serviceguard の管理 の パッケージ構成ファイルの生成 を参照してください LogCollector マネージャでサポートするパッケージのタイプは フェイルオーバーパッケージ のみです パッケージ構成ファイルは sg/failover sg/package_ip sg/service sg/filesystem sg/volumegroup sg/external のモジュールを指定して作成してください 以下に /etc/cmcluster/lc ディレクトリにパッケージ構成ファイルを作成するコマンド実行例を記載します cmmakepkg -m sg/failover -m sg/package_ip -m sg/service -m sg/filesystem -m sg/volume_group m sg/external /etc/cmcluster/lc/pkg1.conf 作成したパッケージ構成ファイルを編集し 以下のパラメータを指定してください package_name node_name vg ip_address ip_subnet service_name service_cmd fs_name fs_directory fs_type fs_mount_opt fs_umount_opt fs_fsck_opt external_script # パッケージ名 # ノード名 クラスタに参加する 1 ノードにつき 1 行記述する # 共有ディスクのボリュームグループ # 再配置可能 IP アドレス # サブネットマスク # サービス名 #LogCollector マネージャを監視するためのスクリプトのパス # 共有ディスクの論理ボリューム # 共有ディスクのマウントポイント # 共有ディスクのファイルシステム # 共有ディスクのマウントオプション # 共有ディスクのアンマウントオプション #fsck のオプション # 外部スクリプトのパス 8
6. LogCollector マネージャを監視するためのスクリプトを作成してください パッケージ構成ファイルで service_cmd に指定したパスに LogCollector マネージャのプロセスを監視するスクリプトを作成してください 監視スクリプトはクラスタを構成する全ノードに配置してください 以下に 30 秒間隔でプロセスを監視するスクリプトの例を記載します #!/bin/sh sleep 2 ps -ef grep jar > /tmp/lcmg.pid while [ 1 ] do plcmg=`ps -ef grep "lcmg.jar" grep -v "grep"` done if [ X"${plcmg}" = X"" ] then exit 2 fi sleep 30 exit 3 9
7. 外部スクリプトを作成してください パッケージ構成ファイルで指定した external_script に指定したパスに外部スクリプトファイルを作成します 外部スクリプトファイルは $SGCONF/examples/external_script.template のテンプレートを元に 以下の内容で validate_command start_command stop_command 関数を編集してください 外部スクリプトはクラスタを構成する全エージェントに配置する必要があります function validate_command { sg_log 5 "validate_command" return 0 } function start_command { sg_log 5 "start_command" /sbin/init.d/logcollector.mg start return 0 } function stop_command { sg_log 5 "stop_command" /sbin/init.d/logcollector.mg stop return 0 } 8. パッケージ構成の検証を行ってください cmcheckconf コマンドでパッケージ構成の検証を行ってください 以下に /etc/cmcluster/lc/pkg1.conf のパッケージ構成を検証するコマンド実行例を記述します cmcheckconf -v -P /etc/cmcluster/lc/pkg1.conf 10
9. LogCollector マネージャのパッケージをクラスタへ追加してください cmapplyconf コマンドを使用し 検証を行ったパッケージをクラスタへ追加してください 以下に /etc/cmcluster/lc/pkg1.conf のパッケージ構成をクラスタへ追加するコマンド実行例を記述します cmapplyconf -v -P /etc/cmcluster/lc/pkg1.conf 11
2.3 各コンポーネントの設定 各コンポーネントの設定方法について 次に説明します 各コンポーネントの設定には クラスタ上で LogCollector マネージャのパッケージが動作し ている必要があります 2.3.1 エージェントの設定 エージェントの設定を行ってください 設定手順は WebSAM LogCollector R3.4 (HP-UX) セットアップカードを参照してください マネージャのホスト名には LogCollector のマネージャホスト名として使用している再配置可能 IP アドレスを指定してください 2.3.2 管理コンソールの設定 ログイン 画面に入力する接続先マネージャの IP アドレスを 再配置可能 IP アドレスにする必要があります マネージャ接続の手順については WebSAM LogCollector セットアップガイド ( リリース 3.4) を参照してください 2.3.3 ログ解析ビューアの設定 マネージャ接続 画面に入力する接続先マネージャの IP アドレスを 再配置可能 IP アドレスにする必要があります マネージャ接続の手順については WebSAM LogCollector ログ解析ビューア R3.4 利用の手引き を参照してください 12
3 LogCollector の設定と運用 本章では クラスタシステム上で WebSAM LogCollector をセットアップ 運用する際の要点 注意事項について説明します 13
3.1 マネージャ 3.1.1 データのバックアップ 共有ディスク上に格納するデータについては 定期的なバックアップを推奨致します なお ログコレクション格納ディレクトリのデータについては バックアップを行うためのコマンドを提供しています バックアップコマンドの詳細については WebSAM LogCollector マネージャ利用の手引き ( リリース 3.4) を参照してください 14
3.2 エージェント HP-UX 用 Serviceguard によるクラスタシステムを構成するマシンに WebSAM LogCollector (AG) HP-UX 用をセットアップする場合の注意事項について説明します WebSAM LogCollector (AG) HP-UX 用は フェイルオーバをサポートしていません クラスタシステムで WebSAM LogCollector (AG) HP-UX 用を運用する際は 本節で説明する内容に注意してください 3.2.1 セットアップ時の注意事項 ログ収集対象のクラスタシステムを構成するすべてのノードに対して エージェントをインストールしてください マネージャの接続情報ファイル (connect.cfg) で指定する 接続を許可するエージェントの IP アドレスについては エージェントをインストールしたサーバ ( ノード ) のパブリック IP アドレスを指定してください エージェントの接続設定ツールでエージェントセットアップを行う際に指定する IP アドレスは 以下のとおりに指定してください マネージャの IP アドレスには マネージャが属している再配置可能 IP アドレスを指定してください エージェントの IP アドレスには エージェントをインストールしたサーバ ( ノード ) のパブリック IP アドレスを指定してください 3.2.2 設定ファイルの更新 収集プロファイルは エージェントをインストールしたマシン毎に設定を行う必要があります 収集プロファイルの設定方法については WebSAM LogCollector 管理コンソール利用の手引き ( リリース 3.4) および WebSAM LogCollector エージェント (HP-UX Linux) 利用の手引き ( リリース 3.4) を参照してください 15
WebSAM LogCollector ( リリース 3.4) HP-UX 用マネージャクラスタ構築ガイド 2009 年 6 月初版 2016 年 1 月第 2.01 版 日本電気株式会社 東京都港区芝 5 丁目 7 番地 1 号 TEL (03) 3454-1111 ( 大代表 ) P C NEC Corporation 2009-2016 日本電気株式会社の許可なく複製 改変などを行うことはできません 16