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広報さっぽろ 2016年8月号 厚別区

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人財育成, 意識の差 極めて重要なインフラの耐久性が, 構造物ごとに バラバラ の状況と言って過言ではない 意識の変わった人, 高い人が走り始めている 意識の差をどう縮めていくか 啓蒙と実践 人が育つことが本質 育った人たちの仕事のやり方が変わる 仕組みも変わっていく その中で本当に高耐久なコンクリ

Transcription:

日本コンクリート技術株式会社 Japan Concrete Technology Co.LTD (JC-tech) JC-tech

) JC-tech ( 国土交通省中部地整発注 ) ( 国土交通省東北地整発注 ) 2

比較する従来技術 ( 従来工法 ) ひび割れ誘発目地の設置 新技術の概要及び特徴本工法は 壁状コンクリート構造物の構築において 水和熱抑制型超遅延剤 ND リターダー を添加したコンクリートを壁体下部に打ち込むことにより 外部拘束を低減して温度ひび割れの発生を抑制するとともに誘発目地の設置を不要とするものである 所見 優れていた所 貫通ひび割れの発生が抑制されることにより 品質が向上するとともに 手間のかかる誘発目地設置作業がなくなることで 施工性の向上も図られている A: 従来技術より極めて優れる B: 従来技術より優れる C: 従来技術と同等 JC-tech 3

1.ND リターダー工法の概要 (1) 温度ひび割れ抑制の考え方 (2)NDリターダー工法の温度ひび割れ抑制メカニズム (3)NDリターダー添加コンクリートの強度発現 (4)NDリターダー工法の施工方法 JC-tech 4

(NETIS:TH-120031-VE) JC-tech 5

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2.ND リターダー工法の適用方法 (1)NDリターダー工法の事前検討フロー (2) 温度応力解析 (3) モルタル簡易試験 (4) コンクリートの試験練り JC-tech 10

事前検討 START 構造物と施工条件の確認温度応力解析モルタル簡易試験コンクリートの試験練り NDR 添加率の決定 構造物の種別 ( 函渠工 橋台など ) 形状寸法 施工時期 工程の確認 制御目標値の設定 温度応力解析を実施し 凝結遅延期間と制御目標 ( ひび割れ指数 ) の関係から目標遅延期間を設定 NDR の添加率と凝結遅延期間の関係を把握し NDR の基本添加率を設定 現地生コンプラントの試験室で試験練りを行い NDR 添加コンクリートの品質 ( 凝結遅延期間 スランプ 空気量 圧縮強度 ) を確認 実施工 JC-tech 11

側壁部寸法 スパン 13.2m 壁高 5.5m 壁厚 120cm 側壁 50cm 中壁 温度応力分布の比較 1/4対象モデル NDR 打込み高さ 50 解析 2ケース (1) 基本計画 (2) 遅延期間7日 コンクリート配合 普通 24-8-25 BB セメント量 276kg/m³ 基本計画 温度応力履歴の比較 NDリターダー工法 ひび割れ指数の履歴の比較 解析結果より凝結遅延期間 7日で 最小ひび割れ指数 を 0 63 2 31に改善 目標遅延 材齢7日以上 JC-tech 12

温度 ( ) 材齢と温度上昇の関係 ( 実測例 ) 2.2 日 (0.7C%) 5.6 日 (0.9C%) 7.3 日 (1.3C%) モルタル簡易試験 ( 凝結開始時間の確認 ) 材齢 ( 日 ) 発熱開始までの時間を凝結遅延期間と判定 10.7C% 2.2 日 20.9C% 5.6 日 31.3C% 7.3 日 目標遅延期間は材齢 7 日以上 NDR の添加量を 1.5C% 以上と判定 JC-tech 13

品質確認 強度試験用供試体 呼び強度 保温容器内にサンプルを入れて温度を測定 データロガー 保温容器 サンプル ( 試験後 ) データロガー コンクリートはモルタルより NDR の所要添加量の増加傾向があるため 添加率 1.6C% と 2.2C% で試験練りを実施 温度測定結果から凝結遅延期間が 7.1 日となる 1.6C% を NDR 添加率に決定 JC-tech 14

函渠工の完成写真 壁高欄の施工にも適用 完成写真 JC-tech 15

3.ND リターダー工法の 温度ひび割れ抑制効果 (1) 対象構造物について (2) ボックスカルバートの検討事例 (3) 橋台の検討事例 JC-tech 16

対象構造物について 温度応力による貫通ひび割れの発生が問題となる 函渠工 と 橋台 を対象に ND リターダー工法の温度ひび割れ抑制効果を示します 函渠工 橋台 底版から大きな拘束を受けるとともに 完成後 に風の通り道となり 乾燥収縮の影響を受けて 側壁に貫通ひび割れが発生しやすい 壁厚 2~3m 程度の大断面で 40 以上の温度上 昇が生じ フーチングにより大きな拘束を受け 竪壁に貫通ひび割れが発生しやすい 目標ひびわれ指数を 1.85 以上とする JC-tech 目標ひびわれ指数を 1.40 以上とする 17

ボックスカルバート の検討事例 形状寸法 : 側壁厚さ 120cm 長さ 15.0m 高さ 5.0m 底版 頂版厚さ 120cm 施工条件 : 側壁 頂版 10/1 打込み ( 東京 ) 普通 24-12-20BB( 単位セメント量 300kg/m 3 ) オプション :NDR+ パイプクーリングパイプ 80cm 間隔 JC-tech 18

基本解析 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 59.3 温度上昇量 32.9 温度応力 : 打継目から 70cm の位置に最大応力 5.64N/mm 2 が作用 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 0.52 ひび割れ発生確率 100% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 19

NDR 工法 : 遅延期間 5 日 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 61.0 温度上昇量 34.6 温度応力 : 打継目から 130cm の位置に最大応力 2.45N/mm 2 と基本の 43% に低減 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 1.25 ひび割れ発生確率 23.5% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 20

NDR 工法 : 遅延期間 7 日 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 61.0 温度上昇量 34.6 温度応力 : 打継目から 130cm の位置に最大応力 1.62N/mm 2 と基本の 29% に大幅低減 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 1.90 と 1.85 以上 ひび割れ発生確率 4.4% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 21

NDR 工法 : 遅延期間 4 日 + パイプクーリング 7 日 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 52.0 温度上昇量 25.6 温度応力 : 打継目から 90cm の位置に最大応力 1.58N/mm 2 と基本の 28% と大幅低減 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 1.91 と 1.85 以上 ひび割れ発生確率 4.3% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 22

ボックスカルバート の検討結果 基本解析 : 厚さ 1.2m の側壁は 30 以上の温度上昇により 最小ひび割れ指数 0.52<1.50 NDR 工法 : 打継目から 30cmNDR 添加コンクリートで凝結遅延をすると 最小ひび割れ指数が 5 日遅延で 1.25 7 日遅延で 1.90 と大幅に改善する NDR 工法 + クーリング : パイプクーリングを併用すると NDR 工法による遅延材齢の短縮が可能 パイプクーリングを 7 日行うと 遅延材齢 4 日でひび割れ指数 1.85 以上を満足する 解析結果一覧 打込み日 打込み温度最高温度温度上昇量温度応力 温度ひび割れ指数 ひび割れ発生確率 T 0 ( ) T max ( ) ΔT( ) σ(n/mm 2 ) I cr p (%) 基本 59.3 32.9 5.64 0.52 100.0 NDR5 日遅延 61.0 34.6 2.45 1.25 23.5 10 月 1 日 26.4 NDR7 日遅延 61.0 34.6 1.62 1.90 4.4 NDR4 遅延 + ハ イフ クーリンク 7 日 52.0 25.6 1.58 1.91 4.3 JC-tech 23

橋台 の検討事例 形状寸法 : 側壁厚さ 200cm 長さ 12.0m 高さ 5.0m 底版厚さ 250cm 施工条件 : 側壁 頂版 10/1 打込み ( 東京 ) 普通 24-12-20BB( 単位セメント量 300kg/m 3 ) オプション :NDR+ パイプクーリングパイプ 80cm 間隔 JC-tech 24

基本解析 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 65.6 温度上昇量 39.2 温度応力 : 打継目から 70cm の位置に最大応力 6.12N/mm 2 が作用 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 0.51 ひび割れ発生確率 100% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 25

NDR 工法 : 遅延期間 7 日 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 69.7 温度上昇量 43.3 温度応力 : 打継目から 170cm の位置に最大応力 3.36N/mm 2 と基本の 55% に低減 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 0.94 ひび割れ発生確率 59.8% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 26

NDR 工法 : 遅延期間 12 日 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 69.7 温度上昇量 43.3 温度応力 : 打継目から 170cm の位置に最大応力 1.92N/mm 2 と基本の 31% に低減 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 1.65 ひび割れ発生確率 7.8% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 27

NDR 工法 : 遅延期間 6 日 + パイプクーリング 10 日 温度 : 最大応力位置で打込み温度 26.4 最高温度 63.6 温度上昇量 37.2 温度応力 : 打継目から 150cm の位置に最大応力 1.72N/mm 2 と基本の 28% と大幅低減 ひび割れ指数 : 最小ひび割れ指数 1.75 ひび割れ発生確率 6.1% 温度 温度応力 ひび割れ指数 分布図 履歴図 JC-tech 28

橋台 の検討結果 基本計画 : 厚さ 2m の側壁は 35 以上の温度上昇により 最小ひび割れ指数 0.51<1.50 NDR 工法 : 打継目から 30cmNDR 添加コンクリートで凝結遅延をすると 最小ひび割れ指数が 7 日遅延で 0.94 12 日遅延で 1.65 と大幅に改善する NDR 工法 + クーリング : パイプクーリングを併用すると NDR 工法による遅延材齢の短縮が可能 パイプクーリングを 10 日行うと 遅延材齢 6 日でひび割れ指数 1.75 と 12 日遅延を上回る効果を発揮する 解析結果一覧 打込み日 打込み温度最高温度温度上昇量温度応力 温度ひび割れ指数 ひび割れ発生確率 T 0 ( ) T max ( ) ΔT( ) σ(n/mm 2 ) I cr p (%) 基本 65.6 39.2 6.12 0.51 100.0 NDR7 日遅延 69.7 43.3 3.36 0.94 59.8 10 月 1 日 26.4 NDR12 日遅延 69.7 43.3 1.92 1.65 7.8 NDR6 遅延 + ハ イフ クーリンク 10 日 63.6 37.2 1.72 1.75 6.1 JC-tech 29