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10-11 平成26年度 予算(案)の概要

光赤外将来計画検討書: 改訂の進捗

新たな宇宙基本計画における宇宙科学・宇宙探査の位置付け及び主な関連事業の概要

SPICA SE会議#2

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

第20回宇宙科学・探査小委員会

新たな宇宙状況監視 (SSA) システム構築に向けた事前調査平成 26 年度予算案額 11 百万円 ( 新規 ) 文部科学省研究開発局宇宙開発利用課 事業概要 目的 必要性 事業イメージ 具体例 スペースデブリの増加が世界的な課題として認識される中 宇宙状況監視 ( SSA : Space Situ

資料 2 国際宇宙ステーション (ISS) 計画概要 平成 26 年 4 月 23 日 ( 水 ) 文部科学省研究開発局 1

資料 H3ロケットの開発状況について

付録2 第26号科学衛星(ASTRO-H)プロジェクトについて

資料2  SJAC提出資料

地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム (SATREPS) JST 中間評価 1 の実施要領 平成 29 年 6 月改定 JST 国際部 SATREPS グループ 1. 地球規模課題国際科学技術協力 (SATREPS) プロジェクトの中間評価について SATREPS は JST による研究支援お

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資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

率 九州 ( 工 -エネルギー科学) 新潟 ( 工 - 力学 ) 神戸 ( 海事科学 ) 60.0 ( 工 - 化学材料 ) 岡山 ( 工 - 機械システム系 ) 北海道 ( 総合理系 - 化学重点 ) 57.5 名古屋工業 ( 工 - 電気 機械工 ) 首都大学東京

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2. 新体制における文部科学省の役割 16

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構成 1. ISECG 国際宇宙探査ロードマップの概要と現状認識 2. 国際宇宙探査に向けた準備シナリオ ( 案 ) 3. シナリオを達成するための主要課題 2

資料 2-4 新型基幹ロケット開発の進め方 ( 案 ) 平成 26 年 4 月 3 日 宇宙政策委員会 宇宙輸送システム部会 1. 新型基幹ロケット開発の進め方の位置づけ本書は 宇宙政策委員会第 15 回会合 ( 平成 25 年 5 月 30 日 ) の資料 1-1 宇宙輸送システム部会の中間とりま

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平成23年9月29日WG後修正

遠くを見よう→赤外線へ

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資料9-5 イプシロンロケットの開発及び打上げ準備状況(その1)

1. これまでの交流を通じて得られた成果 当該研究交流課題を実施したことによる国際学術交流拠点の形成 成果の学術的価値 若手人材育成への貢献等につき どの程度成果があったかへの 十分成果があった 概ね成果があった ある程度成果があった ほとんど成果が見られなかった コメント 国際学術交流拠点の形成

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新たな宇宙基本計画に向けた提言

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火山防災対策会議の充実と火山活動が活発化した際の協議会の枠組み等の活用について(報告)【参考資料】

資料 科学技術 学術審議会研究計画 評価分科会宇宙開発利用部会 ( 第 29 回 H ) HTV X の開発状況について 平成 28(2016) 年 7 月 14 日 ( 木 ) 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門 HTV Xプリプロジェクトチーム長伊藤

我が国の宇宙技術の世界展開

4 ( ) (1 ) 3 ( ) ( ) ( ) 3) () α 0.75 ( 8 pc 2 7 ) 10 pc ( 3 3 ) % 10 pc 10 1 (10 ) km ( ) 1 1/ ( ) ( )

高詳細な遠赤外線全天画像データを公開赤外線天文衛星 あかり の新しい観測データを研究者が利用可能に 1. 発表者 : 土井靖生 ( 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻助教 ) 田中昌宏 ( 筑波大学計算科学研究センター研究員 ) 服部誠 ( 東北大学大学院理学研究科天文学専攻准教授 ) 2.

目次 1. 宇宙科学 宇宙探査の現状 課題及び今後の検討の方向 2. 国際宇宙ステーション (ISS) の現状 課題及び今後の検討の方向 3. 宇宙太陽光発電システム (SSPS) の現状 課題及び今後の検討の方向 ( 参考 ) 我が国の主要な宇宙科学 宇宙探査計画の概要 宇宙科学 1. 宇宙物理学

平成20年度AO入試基本方針(案)

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JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

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高軌道傾斜角を持つメインベルト 小惑星の可視光分光観測

宇宙開発委員会 推進部会 GXロケット評価小委員会(第8回)議事録・配付資料 [資料8-1]

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X 線天文衛星ひとみ (ASTRO-H) への FRAM 適用 有人宇宙システム株式会社 IV&V 研究センター道浦康貴 宇宙航空研究開発機構第 3 研究ユニット片平真史 石濱直樹有人宇宙システム株式会社 IV&V 研究センター野本秀樹 道浦康貴 JAXA All Rights

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資料12-1-1_国際宇宙探査協働グループ(ISECG)での調整状況

新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

経営理念 宇宙と空を活かし 安全で豊かな社会を実現します 私たちは 先導的な技術開発を行い 幅広い英知と共に生み出した成果を 人類社会に展開します 宇宙航空研究開発を通して社会への新たな価値提供のために JAXAは 2003年10月の発足以来 宇宙航空分野の基礎研究から開発 利用に至るまで一貫して行

5. 政治経済学部 ( 政治行政学科 経済経営学科 ) (1) 学部学科の特色政治経済学部は 政治 経済の各分野を広く俯瞰し 各分野における豊かな専門的知識 理論に裏打ちされた実学的 実践的視点を育成する ことを教育の目標としており 政治 経済の各分野を広く見渡す視点 そして 実践につながる知識理論

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第73回宇宙政策委員会

Chapter 1

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回収機能付加型宇宙ステーション補給機 (HTV-R) 検討状況 1. 計画の位置付け 2. ミッションの概要 3. 期待される成果 4. 研究の進捗状況 5. 今後の計画 平成 22 年 8 月 11 日宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 有人宇宙環境利用ミッション本部 委 29-4

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

人材育成 に関するご意見 1) 独立行政法人情報通信研究機構富永構成員 1 ページ 2) KDDI 株式会社嶋谷構成員 8 ページ 資料 7-2-1

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Ⅰ. 経緯 国際金融コミュニティにおける IAIS の役割は ここ数年大幅に増加している その結果 IAIS は 現行の戦略計画および財務業績見通しを策定した際には想定していなかった システム上重要なグローバルな保険会社 (G-SIIs) の選定支援やグローバルな保険資本基準の策定等の付加的な責任を

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学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

資料21-4 小型探査機による高精度月面着陸の技術実証(SLIM)について

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制度見直しに関する主な方向性については 次の通り考えるものとする 1. ビッグデータ時代におけるパーソナルデータ利活用に向けた見直し 個人情報及びプライバシーの保護に配慮したパーソナルデータの利用 流通を促進するため 個人データを加工して個人が特定される可能性を低減したデータに関し 個人情報及びプラ

する距離を一定に保ち温度を変化させた場合のセンサーのカウント ( センサーが計測した距離 ) の変化を調べた ( 図 4) 実験で得られたセンサーの温度変化とカウント変化の一例をグラフ 1 に載せる グラフにおいて赤いデータ点がセンサーのカウント値である 計測距離一定で実験を行ったので理想的にはカウ

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

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参考資料 1-1 本年次報告の位置付け サイバーセキュリティ戦略 (2015 年 9 月 4 日閣議決定 ) に基づく二期目の年次報告 2016 年度のサイバーセキュリティに関する情勢及び年次計画に掲げられた施策の実施状況を取りまとめたもの ウェブアプリケーション (Apache Struts 等

WFMOS で期待されるサイエンス ( ダークエネルギー編 ) 2008 年度光学赤外線天文連絡会シンポジウム 地上大型望遠鏡計画 :2020 年のための決心 2008 年 8 月 22 国立天文台 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻須藤靖 1

ブラックホールを コンピュータ上で 創る 柴田大 ( 京都大学基礎物理学研究所 )

大宇宙

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平成27年度第2回高等学校卒業程度認定試験問題(世界史A)

注 : 平成 年度募集研究種目 国際的に評価の高い研究の推進 研究費の規模 / 研究の発展 H には 新たに基盤研究 (B) 若手研究 (A) の 種目に基金化を導入 若手研究 9 歳以下 ~ 年 (A) 500~,000 万円 (B) ~500 万円 研究活動スタート支援 年以内年間 50 万円以

第5回 国際的動向を踏まえたオープンサイエンスの推進に関する検討会 資料1-1

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将来有人宇宙活動に向けた宇宙医学 / 健康管理技術 研究開発に係る意見募集 ( 情報提供要請 ) 2018 年 12 月 10 日国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構有人宇宙技術部門宇宙探査イノベーションハブ 1. はじめに JAXA 有人宇宙技術部門 ( 部門長 : 若田光一 ) では 将来有人探

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九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository 九州大学百年史第 7 巻 : 部局史編 Ⅳ 九州大学百年史編集委員会 出版情報 : 九州大学百年史. 7, 2017


スキル領域 職種 : マーケティング スキル領域と MK 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構

資料 3-1 第 4 管理期間の小型魚及び大型魚の配分の考え方について 平成 30 年 9 月 1. 基本的な配分の考え について 基本的な配分の考え ( 第 4 管理期間 ) 海洋 物資源の保存及び管理に関する法律 ( 以下 資源管理法 という ) に基づき 型 型 の別に 管理量と知事管理量に漁

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

Transcription:

次世代赤外線天文衛星 SPICA 計画の現状と課題 ~ 大型衛星計画の先駆として ~ 宇宙科学シンポジウム 2013 年 1 月 8 日中川貴雄 松原英雄 川勝康弘 (ISAS/JAXA) for SPICA Team

SPICA がめざすもの : 我々はなぜ かく在るのか? 宇宙を構成する銀河はどこで生まれたのか? 銀河誕生のドラマ 我々を作る物質はどこで生まれたのか? 宇宙の物質輪廻の解明 我々を育んだ惑星はどうやって生まれたのか 太陽系のような惑星系は 何を原料に どういうプロセスで形成されるのか? そして 生命の誕生は? われわれは宇宙で独りぼっちなのか? 惑星系のレシピ 2

SPICA ミッション概要 科学目的 宇宙史の解明 望遠鏡 口径 : 3.2m 温度 6K 観測波長域 : 5-210 μm 軌道 太陽 - 地球系 L2 点周りのハロー軌道 外寸 全長 : 6.7m 重量 : 3.7 t (wet) 国際協力 日本が主導する国際ミッション 打上げ ロケット : H-IIA-204 + 5S フェアリング 時期 : 2022 年 ( 計画 ) 3

あかり から SPICA へ blue = 9 µm, green = 18 µm, red = 90 µm Ideal inputs for SPICA 0.9 million sources in MIR, 0.4 million sources in FIR

大型ミッションとしての SPICA

ビッグサイエンスの在り方について ( 報告 ) 科学技術 学術審議会 2003 年 10 月 2 日 意義 必要性 学術上の観点 国際的な観点 社会的 経済的効果の観点 推進の在り方 研究開発全体におけるバランスへの配慮 ビッグサイエンスの多目的化 国際化 ビッグサイエンスの評価 評価及び推進に係る審議体制の充実 強化

意義 必要性 学術上の観点 国際的な観点 社会的 経済的効果の観点

学術上の観点 (1/3) 科学的意義 人類未到の研究課題に挑戦するものであり その中からは 従来の科学のパラダイムを変えるほどの独創的かつ画期的な成果が生み出されることが期待される SPICA の意義 人類の宇宙史観を刷新する 銀河誕生のドラマ 物質の輪廻 惑星系のレシピ

SPICA がめざすもの (1): 銀河誕生のドラマ 生まれたての宇宙 ( 極めて一様 ) 現在の宇宙 ( 極めて複雑 ) 重力 ダークマター ダークエネルギー この過程で何が起きたのか? 宇宙膨張 エネルギーは赤外線へ 9

SPICA がめざすもの (1): 銀河誕生のドラマ ~1 degree 900 hours Of Obs. 圧倒的性能向上 : 従来ミッションよりも 1000 倍広い範囲の観測 SPICA FIR Herschel PACS Image Springel et al. 2006 10

SPICA が目指すもの (2): 惑星系のレシピ 矛盾? 標準モデル 固体惑星 : 恒星近傍 ガス惑星 : 恒星遠方 系外惑星 恒星直近にガス惑星 11

学術上の観点 (2/3) 波及効果 技術の進歩により新たな応用分野が創出されるとともに 他の研究分野へ極めて大きな波及効果 応用効果を生み出す SPICA の意義 従来の枠を超えた新しい学問分野の創出 日本の宇宙開発の 戦略技術 の発展

新しい学問分野の創造 惑星科学 と 天体物理学 の成果の融合 その場計測 と リモートセンシング 13

宇宙科学と戦略技術 学術会議提言 (2012/6/27) 宇宙科学研究を 宇宙開発利用全体を先導する主軸要素として位置づけること 宇宙科学の位置づけ ( 宇宙科学の規模 ) 学術研究としての価値 ( 一定規模の資源?) 我が国の宇宙の技術開発における顕著な先導的役割 ( 宇宙開発利用全体の中での位置づけ ) 日本の宇宙開発利用促進のために 宇宙利用拡大 自立性の確保 日本の 戦略的技術 の確立を

戦略的技術 (1) 冷凍機技術の展開 各種冷凍機 ST1(80K) かぐや すざく あかつき ST2 (20K) あかり SMLIES JT ( 4 He, 4.5K) SMILES, ASTRO- H, SPICA JT ( 3 He, 1.7K) SPICA 高感度センサー実現の基礎技術 GCOM-C1 ASTRO-H 15

戦略的技術 (2) ミッション横断的に 要求 静止光学観測衛星地上分解能 50m 赤外線天文衛星 SPICA 0.35 @ 5μm 必用口径 2m 3m 空間分解能 8.0(-5) deg 姿勢安定性 4.0(-5) deg 9.7(-5) deg 2.0(-5) deg 日本の戦略的技術の確立を 16

学術上の観点 (3/3) 人材育成 我が国の学術 科学技術の全体的な発展に貢献する SPICA の意義 ( 多くの科学ミッションに共通 ) 過去のミッション (IRTS, あかり ) で活躍した若手が 宇宙科学の分野で国際的に活躍 さらに 産業界でも活躍 過去のミッションでの国際協力の成功が 他国でも人材育成に貢献し 将来の国際協力につながる

国際的な観点 ビッグサイエンスは世界最先端の研究成果を目指すものであるから 必然的に世界的な規模での国際競争又は国際協調の関係の中で進められることになる 以下の 3 つの観点がある 世界一を目指してサイエンスとしての我が国の独自性を追求し 国際的リーダーシップが発揮されていることである SPICA 世界の学術研究の発展に我が国として積極的に貢献していく 国際的な枠組みの中で 日本がその一端を担って政策的に必要なプロジェクトとして 参加しているものがその例である

日本主導の国際ミッション SPICA 衛星本体 (BM) ミッション部 (PLM) 冷却系 科学観測機器 望遠鏡 焦点面観測装置 光学ベンチ 中間赤外線観測装置 コロナグラフ 遠赤外線観測装置 MCS STA TOB IOB FPI BM PLM ( ペイロードモジュール ) BM ( バスモジュール ) 日本 担当部分 焦点面ガイダー US Inst. (Optional) 世界の赤外線コミュニティは SPICAに集約 19

国際的に高い評価 日本 文部科学省科学技術 学術審議会 学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想 ロードマップ の策定 - (2010 年 10 月 ) 大型計画 43 計画のうち 基本的な要件が満たされており 一定の優先度が認められる計画 (a 評価 ) として 18 計画の一つとして SPICA が取り上げられた 学術会議 日本の展望 - 学術からの提言 2010 - (2010 年 4 月 5 日 ) において 特に国家レベルで早急に実現すべき計画の一つであると結論している 欧州 ESA Cosmic Vision: 2007 年の最初の AO に応じて 50 の研究提案が寄せられ 4 つの M-class mission 候補 ( 最終的に 2) 1 つの Mission of Opportunity 候補 (SPICA) 3 つの L-class ミッション候補 ( 最終的に 1) が選定された 米国 2010-2020 年を対象とする 天文 宇宙物理学の長期計画 (Astro2010 : The Astronomy and Astrophysics Decadal Survey) (2010 年 ) において 米国の SPICA への参加が強く推薦された その他 オランダ カナダ 韓国などの長期計画にも SPICA への参加が高い優先度の計画として掲載されている 20

社会的観点 ビッグサイエンスの意義 広く国民一般 とりわけ未来を担う青少年に夢やロマンを与えるなど 学術 科学技術に対する関心と理解を高める 科学の現代的役割 ( 学術会議報告 ) 科学を発展させて人類の自然理解や人間理解に貢献する 広い意味での社会の関心や要望に応える SPICA の対応 従来の宇宙科学の枠を超えて 広い範囲に意義を訴え 支持を得る SPICA 推進チーム の設置

推進の在り方 研究開発全体におけるバランスへの配慮 ビッグサイエンスの多目的化 国際化 ビッグサイエンスの評価 評価及び推進に係る審議体制の充実 強化

バランス ビッグサイエンス : 推進の在り方 (1/2) ビッグサイエンスと他の分野の研究との資源配分のバランスを考慮 対応 : 大型 ~ 中型 ~ 小型 多彩な機会の確保 ビッグサイエンスの多目的化 国際化 我が国としての学術 科学技術上の意義を明確にするとともに 我が国がリーダーシップをとれるよう適切なタイミングで参加することが重要 SPICA: 日本がリードする国際ミッション 国際的議論 (IAU,COSPAR)

国際協力 vs 独自性 宇宙科学ミッション ( 共通財 ) 科学ミッションは国際協力 ( 役割分担必要 ) 例 :SPICA: 17 の国と地域 ( 欧米亜 ) 1 つの国際機関 極めて有効な安全保障政策 尊敬される国 : 日本 独自性の確保 ( 私財 ) 科学研究分野の戦略的方針 例 :SPICA: 国家として進めるべき計画 ( 学術会議 ) 戦略的 ( したたか ) な宇宙技術の確立 日本が国際的にリードする領域

ビッグサイエンス : 推進の在り方 (2/2) 評価 当該分野の研究者の間だけにとどまらず他分野の研究者や広く社会一般の支持を得て推進されなければない 学術会議 : 大型計画マスタープラン改定中 SPICA は 2010 に 一定の優勢度 17 計画に選出 審議体制の充実 強化 学術研究の自主性 自立性を保ちつつも このような評価や全体調整を行うためのしっかりとした審議体制を構築することが不可欠である 文科省 : 宇宙開発利用部会 内閣府 : 宇宙政策委員会

技術的に確実に進めるには?

リスク低減フェーズの導入 目的 ミッションの成否に大きな影響を与えるリスク要因について 開発移行の判断の前に充分にそのリスクを低減するために 新たなフェーズ リスク低減フェーズ (RMP) を設けた 従前のプリプロジェクト活動との違いは 充分にリスクを低減するために必要と判断されれば たとえば要素試作のように比較的大きなリソースを要する活動を含みうる点にある 進め方 フェーズ #1 (RMP#1) 主に机上検討 解析により 主たるリスク要素について リスク低減活動を行う フェーズ #2 (RMP#2) RMP#1 の成果を受け 試作 試験活動を含めて 詳細なリスク低減活動を行う 27

国際的な開発推進体制 17 か国 / 地域及び ESA 国内の開発 サイエンス検討の推進を担う機関 : 東京大学 名古屋大学 大阪大学 京都大学 東北大学 北海道大学 茨城大学 神奈川大学 京都産業大学 神戸大学 愛媛大学 東京工業大学 兵庫県立大学 国立天文台 及び JAXA 等 28

Space Odyssey