自立活動学習指導案 難聴通級指導教室 ( たいよう教室 )1 人 (6 年男子 1 人 ) 指導者清藤大嗣 1 活動名場に合わせた言い方 ( 人間関係の形成 : コミュニケーション ) 2 活動の目標 言葉には, 相手の立場や周りの状況に合わせた使い方があることを理解し, 大切なポイント ( 言葉の

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

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平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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自立活動学習指導案 授業者 1 単元名 のチャレンジ大作戦! 2 単元の目標 (1) 正しい口形や発音, 声の大きさを意識して話すことができる [6コミュニケーション(2)(3)][4 環境の把握 (3)] (2) 自分の障害を理解し, 自分の成長を確認することができる [1 健康の保持 (2)][

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

<小学校 生活科>

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

保健体育科学習指導案

群教セ I01-08 平 集 特 情緒障害 中学校自閉症 情緒障害特別支援学級における人と関わる意識を高める支援の工夫 自己肯定感を高めるための振り返りと ソーシャルスキルトレーニングを通して 特別研修員田子賢一 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 自閉症 情緒障害特別支援学級の生徒は 社会生活

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

いろいろな衣装を知ろう

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

自立活動学習指導案 授業者 1 単元名 のチャレンジ大作戦! 2 単元の目標 (1) 正しい口形や発音, 声の大きさを意識して話すことができる [6コミュニケーション(2)(3)][4 環境の把握 (3)] (2) 自分の障害を理解し, 自分の成長を確認することができる [1 健康の保持 (2)][

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

社会科学習指導案

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Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

難聴児童の伝える力を 高めるための指導の工夫 -iPadを活用した取り組みを通して-

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

Taro-5年研究のまとめ

解答類型

1 対象児童 省略 2 児童の実態 省略 発達障害 情緒障害通級指導教室自立活動学習指導案 コミュニケーションに課題のある児童の指導 平成 30 年 11 月 6 日 ( 火 ) 第 5 校時 3 指導観これまでに通級指導教室では 落ち着いた環境の中で 精神的安定を図り 本来持っている能力を発揮し

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

自己紹介をしよう

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

ことが大切である 本単元では, 児童にとってもっとも身近な存在である父親や児童が選んだ相手に手紙や暑中見舞いを出すことで, 気持ちを伝える学習ができるように工夫する この学習を通し, 障害児学級の児童の感情表現を豊かにし, 人とのかかわりを広げることにつながっていくと考える (4) 個に応じた支援に

の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

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Taro-711.器械運動C.jtd

ICTを軸にした小中連携

4. タブレット端末の利用状況 ( 利用機材の内容と利用のねらい ) ハードウェア機材名 :ipad ねらい : 水が流れる様子や地形が変化した様子を確認できるよう 動画で撮影し記録する 上流 中流 下流それぞれの様子が撮影できるよう ipadは3 台準備する 機材名 :ENVY110( 複合印刷機

*山下小研究誌.indb

< 算数科 > 金種の弁別をし, 硬貨や紙幣の名称を知る 単一硬貨を使っての合計金額を数える 硬貨が各種混じった中で, 合計金額を数える おつりを伴う正しいお金の出し方を知る 複数の品物の合計金額を概算で見積もることができる 定価, 売値, 割引の意味を知るとともに, 割引後の値段を求める 必要感目

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

0630指導案A1

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

3 情緒障害 選択性かん黙等のある児童生徒については 情緒障害の状態になった時期や その要因などに応じて中心となる指導内容が異なります 例えば カウンセリング等を中心とする時期 緊張を和らげるための指導を行う時期 学習空白による遅れなどを補いながら心理的な不安定さに応じた指導を行って自信を回復する時

20情報【授業】

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

5 年 No.64 英語劇をしよう (2/8) まとまった話を聞いて内容を理解することができる 主な言語料 して天気や日時などの確認をす 教 1 本時のめあてを知 Peach Boy を詳しく聞いてみよう物語を聞く (3 回目 ) 登場人物全体について聞かせ 聞き取れた単語をカタカナでもいいので書き

3 時限目日本にあるブラジル生まれの食べ物を知る 4 時限目なぜピラルクがへっているのかを考えて, 自分たちに何ができるのか考える 一部が隠れた写真を使い, 日本にあるブラジルのものを考える活動を行う 感想を交流する ピラルクがへっているのかを考えて, 自分たちに何ができるのか考える活動を行う 感想

Microsoft Word - 社会科

案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

5 単元について (1) 教材観本教材 だいじなことをれんらくしよう は 学校紹介に向けて児童が学校の先生に情報を伝達したり インタビューしたりする インタビューして得た情報を園児に向けて分かりやすく説明できるように 台本を考え 聞き合い よかったところや改善点を見つけていく 実際に 3 学期に園児

伝わっていないと感じられたなら 繰り返し述べたり分かりやすく言い換えたりすればいいこ とも学ばせたい また 聞いて得た情報を整理して組み立てる段階 スピーチメモを作る段階 練習の段階 それぞれの段階で 互いに考えた内容を伝え合い 質問や助言などの意見の交流をすることでよりよいスピーチをめざしたい 発

第1学年国語科学習指導案

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

【授業 1】

学習評価に関する本県の方針について

人的環境の整備 教師 友達 分かりやすい説明の手本となるように, 話す速さや声の大きさを意識して簡潔に話したり, 話すポイントを視覚的に示したりする 道案内の手順を知ることや説明原稿の作成に時間が掛かった場合は, 教師間で役割分担しながらアドバイスする グループ内での自分の役割が明確になるように,

う来なかった 翌々日の月曜日 あきらは じゅんに いいよ と返事をもらったのに どうしてこなかったのか と詰め寄った それに対して じゅんからは いいよ って 断ったじゃないか という返事が返ってきた という内容である ここでは 文字だけで思いを伝える難しさと 相手の立場をよく考えて情報を発信する大

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小学生の英語学習に関する調査

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

<小学校 生活科>

Microsoft Word - 24授業実践.docx

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 12 学校案内パンフレットを作ろう-共同編集・制作-

平成 年度言語活動の充実促進モデル校事業の研究より 豊かな表現力を培う 各教科等における言語活動の充実 伝え合う力 の育成

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

4 展開計画 ( 全 5 時間 ) 時テーマ ねらい活動 内容使用教材 1 タンザニアを知ろう! No.1 アフリカの途上国 タンザニア という国について知る 興味を持ち どんな文化なのかどんな生活をしているのかを自ら調べようとする タンザニアについての基本的な情報を聞く ワークシートパワーポイント

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

自己決定の場を設定する 自己存在感を持たせる 共感的な人間関係を育成する準備活動のどの場面で どの子どもを生かすのか 見通しを持って授業に臨む 導入の場面する 深める場面り返りの場面2 確かな学力の育成 複雑で変化の激しい現代社会に子どもたちが主体的に関わり よりよい社会を創造していくためには 一人

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

外国語活動の実践 外国語活動におけるコミュニケーションを大切にした活動の工夫 1 単元名 5 年数で遊ぼう ~ How many?~ ( 教材 Hi,friends! 1 文部科学省) 2 目標 積極的に数を数えたり, 尋ねたりしようとする 1~20の数の言い方や数の尋ね方に慣れ親しむ 言語には,

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Taro-6学習指導案(事例①小学校

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平成 29 年 10 月 23 日 ( 月 ) 第 2 校時尾道市立日比崎小学校第 6 学年 1 組外国語科指導者 HRT 遠崎且典 JTE 片山奈弥津 単元名 台湾の友達との交流を深めよう ~Welcome to Japan.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 異文化理

(3) 指導について本単元のねらいは 体の発育 発達について その一般的な現象や思春期の体の変化などについて理解できるようにすること 体をより良く発育 発達させるための生活のしかたについて理解できるようにすること である そのねらいを達成するため 児童が学習に興味 関心をもち 意欲的に取り組むことが

(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

(3) 本題材の系統と他教科等との関連は 次のとおりである 学級活動 5 月シンボルマークを決めよう 6 月みんなで雨の日を楽しく過ごそう 6 月本題材 9 月 2 学期がんばろう会をしよう 他教科等との関連 道徳 わけっこしよう ( 友情 ) 道徳 どうしたらいいのかな ( 親切 ) (4) 指導

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

Taro-【HP用】指導案.jtd

Microsoft Word - w

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自立活動学習指導案 難聴通級指導教室 ( たいよう教室 )1 人 (6 年男子 1 人 ) 指導者清藤大嗣 1 活動名場に合わせた言い方 ( 人間関係の形成 : コミュニケーション ) 2 活動の目標 言葉には, 相手の立場や周りの状況に合わせた使い方があることを理解し, 大切なポイント ( 言葉の使い分け, 声の大きさ ) に気を付けて, コミュニケーションを図ることができる 日常における課題場面において, 役割演技等を通して, 場に合わせた言い方を考え, 実際に使うことができる 場に合わせた言い方を様々な場面で使うことで, 適切なコミュニケーションの大切さやよさを感じることができる 3 活動について ⑴ 活動設定の理由対象となる子どもは,2 年時から補聴器を装用し, 主に口話によりコミュニケーションを図っている 補聴器装用時の聞こえも比較的良いことから, 日常的な会話のレベルであれば, 相手の話をある程度聞き取ることができる 話すことに関しては, 積極的に自分の気持ちや考えを伝えようとするが, 敬語や敬意表現についての知識が十分に身に付いていないため, 目上の人に対する丁寧な言葉遣いができないことがある また, 場面によっては, 声が小さくなり, 聞き取りづらいこともある これまでも, 在籍校での国語科の授業や通級指導の中で敬語について学習してきており, 尊敬語, 謙譲語, 丁寧語についての知識を身に付けてきている また, 言葉遣いにおいて, 相手や場面に配慮して使い分ける敬意表現については, 学校で学ぶ機会は少なく, 繰り返し学ぶ機会が必要だと考える さらに, 進学, 就職など対象児の今後の生活のことを見据えると, このような敬語や敬意表現を身に付けることは, 豊かな生活を送る上でも大切なことだと考える そこで, 本活動では, 言葉には同じ内容を伝える際にも様々な表現方法があり, 相手の立場や周りの状況に合わせた使い方があることを理解することができるようにする また, 日常に起こる課題場面を取り上げて, 役割演技等をしながら疑似体験をすることで, 場に合わせた言い方を考え, 実際に使うことができるようにする さらに, 学習してきた言い方を普段関わりのない人にも実際に使う場面を設定することで, 相手に自分の思いを伝えることができたことを実感し, 適切なコミュニケーションの大切さやよさを感じることができるようにする 指導に当たっては, まず, ある場面の会話の様子を見ながら, 相手の立場や周りの状況に合わせた言い方ができているかどうかを考えることで, 同じ内容を伝える際にも, 場に合わせて言い方を変える必要があることに気付くことができるようにする その際, これまでに学習した敬語について振り返るとともに, ちょっと, いいですか, すみませんが などの敬意表現についても気付くことができるようにする なお, 敬意表現について, 学習活動の際は, 思いやり語 と提示することで, 言葉の使い方へのイメージをもたせることができるようにする さらに, 場に合わせた言い方をするときの大切なポイントを 言葉の使い分け, 声の大きさ とすることで, 活動を通して個人のめあて ( 今日頑張ること ) に対する見通しをもつことができるようにする 次に, 役割演技や言葉を使うゲームを通して, 敬語や敬意表現を実際に体験する場を設定する 設定場面は, 報告, 謝罪, 許可 依頼 の 3 点とし, 日常生活に起こり得る場面を想定し, 対象児が実際に遭遇すると思われる事柄にする 役割演技や言葉を使うゲームでは, 絵辞典を使ったり, 教師と話をしながら対象児が知っている言葉を引き出したりすることで, 対象児が場に合わせた言い方を判断し, 主体的に学習を進めることができるようにする そして, 活動の終末では, 学校外に出て, 実際に店員とのやり取りをするなどの場を設け, 初対面の相手や公の場においても場に合わせた言い方を体験的に考えさせることで, 適切なコミュニケーションの大切さやよさを感じることができるようにする このような学習を通して, 対象児が, 実際の場面に応じた適切な表現を考え, コミュニケーションを図ろうとする意欲をもつことができると考える また, 自己の変容を実感できたり, 自分の思いを他者に伝えられたという達成感を味わったりすることで, 自己肯定感を高めることができると考える さらに, 今後, 多くの人と関わりをもつ中で, よりよい人間関係を築き, 生活を更に豊かにしていくことにつながると考える 78

⑵ 子どもの実態 ミュニケーション教育的ニーズ 環境の把握 ( 聴力 ) 人間関係の形成 身体の動き 言語の受容と表出 ( 傾聴態度 ) 言語の形成 行動観察から ( 認知の特性 ) 相手の立場や周りの状況に合わせた言葉遣いができること 使える語彙や表現方法を増やすことで, 適切なコミュニケーションを図ることができること 右左 裸耳 57dB 補聴器装用時 30dB 裸耳 56dB 補聴器装用時 30dB 誰にでも自分から進んで話し掛けることができ, 特に, 自分より年下の子と関わることを好むことが多い また, 相手の立場を考えていない言動が見られることがある 発音については, ほぼ聞き取ることができる 時々, ラ行の発音に歪みがあったり, 聞き取れなかった内容や理解できなかった内容を, 相手に聞き返さず, そのままにしていることがある しかし声が小さくなったりすることがある コ, これまでの学習の成果から, もう一度言ってほしいという反応を少しずつ返すことができるようになってきている 生活語彙については, ほぼ身に付けているが, 抽象的な言葉や日頃使わない言葉は意味を理解していないものもある 思い浮かんだ順に, 表現してしまうなど, 話したり書いたりする際, 伝えたい内容について整理することが苦手である 丁寧語については, 話したり書いたりすることができる しかし, 尊敬語と謙譲語については, 区別が付かずに, 間違って覚えている言葉もある 興味 関心をもっていることや分からないことなどを本やインターネットを使って進んで調べることができる 難聴のために, 聞いたことを正確に書いたり理解したりすることに多少の困難さがあるが, 視覚的なものを提示したり, 丁寧に説明したりすることで, 十分理解することができる 4 指導に当たって ⑴ 自分事の問い をもつための手立ての充実 研究内容 1 個別の教育支援計画や保護者や在籍校担任によるチェックリストを活用することで, 子どもの実態を把握し, 実態に応じた 自分事の問い を想定することができるようにする できたかなカード ( 自己評価カード ) には, 活動を通して意識させたい大切なポイントを明記し, 子どもがそれを基に個人のめあて ( 今日頑張ること ) を設定することができるようにする また, 活動終了時にできたかどうかを記録することで, できたことやできるようになったことを確認し, 次時の個人のめあてを設定することができるようにする 評価資料を作成することで, 教師の手立てや子どもの学習状況を振り返り, 次時の 自分事の問い につながる個人のめあてを設定することができるようにする ⑵ 自分事の問い の解決につながる 学び合い の設定 研究内容 2 学び合い の目的と視点を明確にするとともに, 場に合わせた言い方を 考える場 の時間を十分確保することで, 思考を促し, 主体的な活動につなげることができるようにする また, 伝え合う場 と 認め合う場 は教師と一緒に活動し, 場に合わせた言い方に対する意見や感想を伝え合うことで, 個人のめあて ( 今日頑張ること ) を意識することができるようにする ⑶ 自己の変容を実感できる自己評価の在り方 研究内容 3 活動を通して できたかなカード に自己評価することで, 個人のめあて ( 今日頑張ること ) の達成やこれまでの成果を実感することができるようにする また, 保護者や在籍校担任からも, 頑張りを称賛してもらうことで, 自信をもって活動することができるようにする 79

5 指導計画 ( 総時数 6 時間 ) 次 時間 指導のねらいと主な活動内容 1 ある場面の会話の様子を見て, 気になるところやよりよい言い方について考える 場に合わせた言い方のポイントを知ろう 指導のねらい 同じ内容を伝えるときも, 相手の立場や周りの状況に合わせた言い方があることを知る 活動内容 2 場に合わせた言い方をするときの大切な ポイントを知る 一次1 言葉の使い分け ( 敬語や 思いやり語 を使う ) 声の大きさ ( 場所や状況に合わせて ) 思いやり語 とはどんな言葉だろう 他の場面についても考える 1 指導のねらい 思いやり語 とはどんな言葉かを知り, 言 葉の意味や使い方を知ることができる 活動内容 1 これまでに学習した敬語を振り返る 2 思いやり語 について知る 3 思いやり語 を使うと相手がどんな気持 ちになるか考える (二本時3/次33 場に合わせた言い方ゲームに挑戦しよう 指導のねらい 教師との役割演技を通して, 場に合わせた言葉を使うことができる 活動内容 1 場面を把握する 2 今日頑張ること を決める 3 どんな言葉が使えそうか考える 4 教師と役割演技をする )5 言葉を使うゲームをする 設定場面 第 1 時報告 ( 例 : 伝言を伝えるとき ) 第 2 時謝罪 ( 例 : 忘れ物をしたとき ) 第 3 時許可 依頼 ( 例 : 物を借りるとき ) 1 これまでに学習した言い方を振り返る 次1ことができる 三 のときでも使えるかな 指導のねらい これまでに学習したことを振り返り, 場に合わせた言葉が使えたことへのよさを味わう 活動内容 2 実際に使ってみる ( 校長先生への許可, 店員への依頼 お礼など ) 3 活動の振り返りをする 子どもの意識 場に合わせた言い方はどっちかな 同じ内容を伝えるときでも, いろいろな言い方があるんだな 大切なポイントに気を付けて言えるといいな どんな敬語があったかな 思いやり語 を使うと, より場に合わせた言い方ができそうだ この場面では何と言えばいいかな という言葉を使えば, 相手に気持ちよく伝わりそうだ ゲームの中でも正しい言葉遣いができるかな これまでの学習を思い出しながら課題にチャレンジするぞ これからは場に合わせた言葉遣いがもっとできるといいな 家庭や在籍学級との連携 目 標 家庭 学習した言葉を使って家族に話をすることができる 日常生活において, 場に合わせた言葉を注意深く聞いたり調べたりすることができる 在籍学級 学習した言葉を使って在籍学級の友達や先生に話をすることができる 学校生活において, 場に合わせた言葉を注意深く聞いたり調べたりすることができる 連 携 家庭 第 2 週以降 使える言葉のメモ帳 に, 自分で調べた言葉が増えたときは称賛してもらう 在籍学級 第 2 週以降 使える言葉のメモ帳 の言葉が使えたときには称賛してもらう 80

6 本 時 (5/6) ⑴ 目 標 何かをお願いする ( 許可 依頼 ) 場面について, 場に合わせた言い方を考え, 使うことができる 言葉遊びのゲームを通して, 敬語や 思いやり語 が使えたよさや喜びを味わうことができる ⑵ 展 開 数字は 自分事の問い に対するしかけ (1 教材 教具 2 発問 3 場 4 連携 ) は ICT 活用の留意点 過程 ( 分 ) 主な学習活動 子どもに応じた具体的な手立て 1 前時の学習について振り返る る(27) 振す(10) なろう つ2 場に合わせた言い方をするときの大切なポイントを確認する 言葉の使い分け 声の大きさ 3 本時のめあてを確認する ⑴ 本時のめあてについて考える 何かをお願いする言い方を知り, 使えるように ⑵ めあてを声に出して読む 4 活動の流れを確認する 場に合わせた言い方をするときの大切なポイントは何だったかな 5 許可 依頼の場面について場に合わせた言い方を考 える ⑴ どんな言い方をすればよいかを考える 8 次時の内容を聞く 次時への意欲につなぐことができるようにする 活言い方ができるかな できるかな と発問することで, ⑵ 教師と役割演技をする ⑶ 場に合わせた言い方になっているか確認する 学び合い 思いやり語 を上手に 今の言い方は, 使えていたよ お願いされ 場に合った言い方 ても気持ちが良かったよ だったかな 6 場に合わせた言い方野球ゲーム をする ⑴ ゲームの仕方を確認する ゲームの中でも場 ⑵ ゲームをする に合わせた言い方が できるかな 7 本時を振り返り, 活動の反省や自分ができるように なったことを発表する 自己評価 る(8) 他の人にも, 場に合わせた 4 連絡ノートや 使える言葉のメモ帳 を確認し, 家庭や在籍校で書き留めた言葉が増えていることを称賛することで, 本時の活動への意欲を高めることができるようにする 1 題材マップを提示することで, これまでの学習を想起したり, 題材を通しての目標を確認したりすることができるようにする 1 場に合わせた言い方をするときの大切なポイントを絵カードで常時掲示しておくことで, 常に意識できるようにする 1 本時で学習する場面をプレゼンテーションソフトで提示することで, 本時の設定場面を把握することができるようにする 2 物を借りたいときには, いつも何と言っていますか と発問することで, これまでの自分の言い方を振り返ることができるようにする また, 大切なポイントに気を付けて, 場に合わせた言い方ができるかな と発問することで, 本時のめあてへの意識を高めたりすることができるようにする 1 活動の流れを常時掲示しておくことで, 見通しをもって活動することができるようにする 3 場に合わせた言い方を考えさせる際に, 絵辞典を使ったり, 教師と話をしながら子どもが知っている言葉を引き出したりすることで, 主体的に学習を進めることができるようにする 1 役割演技では, 小道具等を用いて設定場面を明確にし, 大人に対して話すことを伝えることで, 場の状況と相手を意識しながら話ができるようにする ゲームのルールを子どもに復唱させることで, 教師の話を聞くことができているか確認することができるようにする 1 タブレット PC を用いてゲームの様子を記録し, 使うことができた言葉を視覚化することで, 振り返りの際に活用することができるようする 4 本時で学習した言い方を 使える言葉のメモ帳 に書き, 在籍校や家庭でも言葉を使ったり, 周りの人の話をよく聞いたりするように促すことで, 場に合わせた言い方を日常生活でも生かそうとする意欲を高めることができるようにする 2 次時の学習では, 山下小の先生やお店の人にも, これまでに学習した言い方が かむ 見通動すり返 81