Outlook201608

Similar documents
Outlook201609

Outlook201806

Outlook201812

Outlook201601

Outlook201901

Outlook201501

Outlook201603

Outlook201805

< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

Outlook201210

Invesco Premia Plus Fund

株式市場 米国株 トランプ氏の政策への期待感後退で調整も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました 11 月 8 日 ( 現地 ) に行われた大統領選挙でトランプ氏が当選し 減税やインフラ投資の拡大などの同氏の政策に注目が集まりました 債券市場では金利が上

株式市場 米国株 上値が重く神経質な展開 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました FOMC( 米国連邦公開市場委員会 ) における利上げの有無 大統領選挙の動向 ドイツの大手銀行の資本不足懸念などに一喜一憂する展開となりました 月半ばにかけて 利上げ観測や原油

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

【16】ゼロからわかる「世界経済の動き」_1704.indd

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

<4D F736F F F696E74202D E835A838B94C5817A837D815B B834A E738FEA816A2E >

受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

PowerPoint プレゼンテーション

(2) 資産構成割合の推移 ( 給付確保事業 ) 1 資産配分実績の基本ポートフォリオからの乖離の推移 2 実践ポートフォリオと資産配分実績の推移 3. 運用受託機関 平成 29 年 3 月末現在 2

Invesco Australian Bond Fund (Monthly)

米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

株式市場 米国株 国内外の政治動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 好調な企業決算発表を受けて上昇米国株式市場は上昇しました 月前半までは2017 年 1-3 月期の決算発表内容が総じて好調であったことが株価を支えました 月半ばには コミー前 FBI( 連邦捜査局 )

株式市場 米国株 景気 企業業績は依然として堅調 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 貿易摩擦への懸念から下落米国株式市場は下落しました トランプ米大統領が鉄鋼やアルミニウムの輸入を制限する方針を表明したことから 世界的な貿易摩擦への懸念が高まり下落して始まりました その後 貿

株式市場 米国株 新政権の政策期待による上昇も一服 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました ISM( 全米供給管理協会 ) 指数など月初に発表された経済統計がおおむね良好であったことを受け 月前半の株式市場は堅調に推移しました 月半ば以降は 高値警戒感な

株式市場 米国株 高値警戒感の高まりなどから上昇一服も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました トランプ政権で閣僚などの人事において一部で混乱が見られましたが トランプ大統領の発言などにより減税 金融規制緩和などへの期待が高まったことや 発表された米国企

Currency201207

株式市場 米国株 国内の政策動向や海外の政治動向などに注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場はほぼ変わらずとなりました 月初には 2 月末のトランプ大統領の議会演説を好感して 株価は大幅上昇となりました しかし その後は 新政権の経済政策に対する期待が徐々に後退

第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

株式市場 米国株 先行き不透明感強いがファンダメンタルズは良好 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました 堅調な経済指標の発表を受けて米国の年内利上げ観測が高まったことで 金利動向の影響を受けやすいディフェンシブセクターの一部が軟調に推移しました また 米

PowerPoint プレゼンテーション

目次 平成 29 年度 第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) P 2 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 1 P 3 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 2 P 4 平成 29 年度 退職等年金給付組合積立金の資産構成割合 P 5 平成 29 年度 退職等年金給付組合

Microsoft PowerPoint - ï¼fiã••PAL镕年+第ï¼fiQ;ver5.pptx

株式市場 米国株 年末商戦や金利動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米中首脳会談への期待から上昇米国株式市場は上昇しました 前半は中間選挙の結果が市場の事前想定通りとなったことなどから安心感が広がり株価は上昇しました 中旬では一部のハイテク企業が需要見通しを引き下げたこと

平成 28 年度第 3 四半期退職等年金給付組合積立金運用状況 警察共済組合

nichigingaiyo

平成30年度第1四半期における運用状況等

当ページは 各種の信頼できると考えられる情報源から取得した情報に基づき アクサ生命保険株式会社が作成し提供するものです 情報の内容に関しては万全を期しておりますが その正確性 完全性については これを保証するものではありません 日本株式市場 運用環境 [ 2015 年 4 月 ~2016 年 3 月

経済の見通し 欧州 欧州経済は グローバル経済の堅調さを背景とした外需セクターの回復 労働市場の回復を背景にした堅調な個人消費 従来に比べ拡張的な財政政策による成長押し上げ効果を背景に潜在成長率を上回る成長が続いています 物価については 労働市場や経済の回復を背景にコアインフレ率 賃金上昇率は今後緩

< E97708AC28BAB82C982C282A282C42E786C73>

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

2018 年度第 3 四半期運用状況 ( 速報 ) 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に判断することが必要ですが 国民の皆様に対して適時適切な情報提供を行う観点から 作成 公表が義務付けられている事業年度ごとの業務概況書のほか 四半期ごとに運用状況の速報として公表を行うも

チャート編 1 日経平均株価 ( 日経 225) TOPIX( 東証株価指数 ) 2,0 NY ダウ工業株 30 種平均株価 ( 米ドル ) ダウセレクト配当込み指数 3,000 28,000 26,000 24, ,000 26,000 2,0 20,000 1,0 24,000 1

スライド 1

Microsoft PowerPoint - CSIS 【三井住友銀行】 FOMC後のスペシャルレポート(USHY).pptx

Microsoft PowerPoint - Pictet_Market_Flash_ (直近の下落).pptx


PowerPoint プレゼンテーション

変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

<4D F736F F D20819A819A8DC58F49835A C C8E816A2E646F63>

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

ピクテ・インカム・コレクション・ファンド(毎月分配型)

PowerPoint プレゼンテーション

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

Weekly

退職等年金給付積立金 平成30年度第2四半期運用状況

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F F696E74202D204D525F A8E918AC28BAB8CA992CA82B52E B8CDD8AB B83685D>

【11】ゼロからわかる『債券・金利』_1704.indd

変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

スライド 1


[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

グローバル株式市場を俯瞰する~2015年8月末データで見る市場動向~

一部新興国市場が動揺 アルゼンチンは前四半期から経済危機に陥っていましたが トルコでは 6 月に再選された大統領が米国と対立したこと等を契機に 8 月に通貨が急落しました ブラジルや南アフリカ インドの通貨も下落が加速する局面が見られ 中国元も緩やかに値を下げました これまでのところ個別国の問題とい

22101_PremierTouch_A011_H10B11_201906_2

Microsoft Word - 21年度資産運用概況.doc

グローバル・マクロ・ウォッチ

untitled

<4D F736F F F696E74202D204D525F A8E918AC28BAB8CA992CA82B52E B8CDD8AB B83685D>

Fidelity Charts & Graphs PowerPoint Template

○ユーロ

PowerPoint プレゼンテーション

平成23年11月1日

Microsoft Word ECB利下げ.doc

マネーマーケットマンスリー

金融政策決定会合における主な意見

< F838B815B E786C736D>

<4D F736F F F696E74202D E835A838B94C5817A837D815B B834A E738FEA816A2E >

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

日経平均株価 22,27.3 NY ダウ工業株 3 種 25,9.32 米ドル 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1, 12, 1,,, 2, 22, 1, 1, 1, 21 年 月 2 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~

エコノミスト便り

目次 1. 平成 29 年度第 1 四半期 ( 平成 29 年 4 月 ~6 月 ) における運用環境について 2. 平成 29 年度第 1 四半期 ( 平成 29 年 4 月 ~6 月 ) におけるポートフォリオ別の運用状況 3. ベンチマーク インデックスの推移 ( 参考 ) 用語の説明 頁 1

Microsoft Word

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

特別勘定の内容 目標値 110% または 120% の場合の特別勘定 種類 特別勘定の名称 投資対象となる投資信託 TMA 日本株式インデックスVA * 運用会社 資産運用関係費用 ( ( 年率 ) 注 ) 総合型 世界バランス 40TMA TMA 外国株式インデックスVA * TMA 日本債券イン

日経平均株価 22,97. 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1,, 1,,, 21 年 7 月 23 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~21 年 7 月第 3 週末 ) 短期 ( 日次ベース ) (217 年 1 月初

Economic Indicators_  定例経済指標レポート

FOMC 2018年のドットはわずかに上方修正

Invesco Global Select Equity Open (Hedged / Monthly Distribution)

Microsoft PowerPoint - 月次レポート(PL)(18.11).pptx

weeklyReport(Template).xls

Microsoft PowerPoint - PictetMacroWatch_ pptx

ヘッジ付き米国債利回りが一時マイナスに-為替変動リスクのヘッジコスト上昇とその理由

Transcription:

( 8 月 ) 目次 投資戦略のポイント P.1 内外経済 P.2 日本経済 米国経済 欧州経済 各資産の P.3 前月の投資環境 国内債券 国内株式 外国債券 外国株式 為替 金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 405 号 一般社団法人日本投資顧問業協会会員 / 一般社団法人投資信託協会会員

投資戦略のポイント 1 米国市場予想を下回った 4~6 月期成長率 2 欧州英国の景気動向と金融政策 3 日本日銀は 9 月会合で総括的な検証を行う 4 新興国中国 :4~6 月期の成長率は前期から横ばい 4~6 月期の実質 GDP 成長率は前期比年率 +1.2% と 在庫調整などが下振れし市場予想を下回りました 内容をみてみると 個人消費が好調を維持した一方 設備投資が 3 四半期連続でマイナスとなるなど企業部門の不振が続いています 7 月の FOMC( 連邦公開市場委員会 ) 声明文で 景気の先行きに対する短期的なリスクが後退したとの認識が示された直後ではありましたが 同結果を受けて 早期の追加利上げ観測は後退しました 11 月には大統領選挙を控えて不透明な情勢が続くとみられ 企業は設備投資に対して慎重になりそうです また 世界的な経済成長率見通しの下方修正が相次ぎ 貿易量も減少傾向にあることから 輸出産業にとって厳しい状況が続きそうです 仮に今後利上げ観測が再燃しドル高観測が広がれば企業収益をさらに圧迫することにつながることから 利上げについては慎重に行われるとみられます 地政学リスクの高まりを背景とした安全資産に対する需要 日 欧と比較した利回りの高さなどもあり 長期金利の上昇は抑制されやすいとみています ユーロ圏の 4~6 月期の実質 GDP 成長率は 前期比年率 +1.2% と前期から減速しました 今回の GDP 統計には英国国民投票の結果の影響はほとんど反映されていませんが 国民投票後に集計された経済指標については概ね底堅いものが目立っています 7 月のユーロ圏総合 PMI( 速報値 ) は前月から小幅の低下にとどまりました もっとも 英国の EU( 欧州連合 ) 離脱の影響は長期間にわたって続くとみられ 今後も慎重に注視する問題と考えられます 欧州の主要金融機関を対象に行われたストレステストでは 不良債権問題をかかえるイタリアの大手行が資本不足に陥るリスクが高いと指摘されました 同国の不良債権問題の動向についても注視する必要がありそうです 英国では 4~6 月期の実質 GDP 成長率が前期比で +0.6% と市場予想を小幅に上回りました ただし 国民投票後の情勢を反映した経済指標については軒並み下振れており イングランド銀行は 8 月にも利下げや追加の量的緩和政策を決定するとみられています 日銀は ETF( 上場投資信託 ) の買い入れ増額を柱とする追加金融緩和を発表しました 政府は事業規模 28 兆円超の大規模な経済対策を打ち出しており 日銀が大規模な追加金融緩和を行うとの見方が広がっていたことから 長期金利は上昇し 外国為替市場では円高となりました 国内景気は 良好な雇用環境を背景に家計部門はまずまず好調を維持しています しかし 企業部門については 足元の為替レートが大企業 製造業の今年度のドル / 円の想定為替レートから円高水準で推移していることもあり 企業業績の下振れが懸念されます 6 月の消費者物価指数 ( 生鮮食品を除く ) は前年比 0.5% と前月からマイナス幅が拡大していますが 足元の円高で輸入物価を中心にさらなる物価下落圧力がかかることも予想されます 日銀は 経済 物価動向や政策効果について総括的に検証すると発表しました 同検証を受けた日銀の動きが注目されますが 追加の金融緩和策が打ち出されるとの見方もあり 長期金利は低位で推移するとみています 中国 4~6 月期の実質 GDP 成長率 ( 前年同期比 ) は +6.7% と前期から横ばいとなり 政府の成長率目標とする +6.5~7% の範囲に収まりました 6 月の新築住宅価格 ( 前月比 ) が上昇した都市の数が 前月から減少しました ブラジル 個人消費については消費者信頼感が改善し 製造業については主要産業である自動車生産台数が底堅く 製造業 PMI も下げ止まりがみられています 1

内外経済 日本経済 欧州経済 4.0 国内実質 GDP 成長率 ( 前期比 ) と寄与度 4.0 ユーロ圏実質 GDP 成長率 ( 前期比 ) と寄与度 1.0 1.0 0.5 0.5 - - -4.0-4.0-0.5-0.5-6.0-8.0 民間最終消費支出 民間住宅 民間企業設備 民間在庫品増加 公的需要 純輸出 実質 GDP -6.0-8.0-1.0-1.5 個人消費設備投資在庫投資 政府支出純輸出実質 GDP -1.0-1.5 4.0 - -4.0-6.0 米国経済 6.0 米国実質 GDP 成長率 ( 前期比年率 ) と寄与度 個人消費民間住宅民間設備民間在庫 政府支出純輸出実質 GDP 6.0 4.0 - -4.0-6.0 日本 : 1~3 月期の実質 GDP 成長率は 前期比 +0.5%( 年率 +1.9%) と プラス成長となりました 米国 : 4~6 月期の実質 GDP 成長率は前期比年率 +1.2% と 前期 ( 同 +0.8%) から加速しました 欧州 ( ユーロ圏 ): 4~6 月期の実質 GDP 成長率は前期比 +0.3% と 13 四半期連続のプラス成長となりました * 出所 :Bloomberg より明治安田アセットマネジメント作成 2

各資産の 国内長期金利は低下した後 月末に上昇 国内株式相場は経済対策への期待などから上昇 長期金利は米国 欧州ともにレンジ内で推移 外国株式相場は堅調に推移 前月の投資環境 (7 月 ) 10 年国債利回りは 英国国民投票を受けた投資家のリスク回避の動きから 上旬に低下しました その後は 日本政府による景気対策の規模や内容に対する期待などもあり 10 年国債利回りは上昇する場面がありました 月末にかけては日銀による追加金融緩和観測を受けて 10 年国債利回りは再び低下しましたが 日銀が長期国債の買い入れ増額を見送ったことなどから月末には上昇しました 国内株式相場は 英国国民投票を受けた投資家のリスク回避の動きから 上旬に下落しました その後は米国雇用統計が良好な内容だったことや 参議院選挙で連立与党が議席を伸ばし 経済対策の規模や内容に対する期待が広がったことに加え 日銀の追加金融緩和観測なども支援材料となり 堅調に推移しました 米国 : 景気の安定を示す経済指標 堅調な株式相場や利上げを再開するとの見方を受け 中旬にかけて長期金利は上昇しました その後は FOMC で米国景気に対する明るい見方が示されたものの早期の利上げ観測は高まらなかったこと 4~6 月期の実質 GDP 成長率が市場予想を下回ったことから 長期金利は低下しました 欧州 : 低インフレの継続を背景とした金融緩和策の長期化観測に加え 英国の不動産ファンドの解約停止 イタリアの不良債権問題などを受けて欧州 ( ドイツ ) 長期金利は低水準で推移しました 先進国 : 株式相場は 英国国民投票の結果を受けた投資家のリスク回避の動きが一服となる中 米国では早期の利上げ観測が後退し 英国では金融緩和観測が広がったことも好感され 堅調に推移しました また 事前予想を上回る決算発表が多くみられたことも 支援材料となりました 新興国 : 中国では 英国国民投票後も目立った調整はなく 月半ばにかけて堅調に推移しましたが その後は上昇一服となりました 3 7 月の市場動向 債券利回り 日本 10 年国債 米国 10 年国債 ドイツ 10 年国債 英国 10 年国債 株価指数 ダウ工業株 30 種平均 S&P500 ナスダック指数 FTSE100 DAX ハンセン指数 為替相場 2016/7/29 2016/6/30 騰落率 ( 幅 ) 前月末 前々月末 前々月末差 0.19% 米国ドル / 円 106 103.20 1.10% ユーロ / 円 114.06 114.61 0.48% 英国ポンド / 円 134.97 137.37 1.74% 豪ドル / 円 77.53 76.90 +0.82% 34.03 0.22% 1.45% 1.47% 2% 0.12% 豪 10 年国債 1.87% ブラジル 10 年国債 11.81% 南アフリカ 10 年国債 日経平均株価 TOPIX 35.83 5.03% 前月 前々月とも 月末が休日となる市場については直前取引日の水準を記載しています +3% 0.13% +1% 0.69% 0.87% 0.18% 1.98% 0.11% 8.65% 8.83% 0.18% 前月末 前々月末 前々月末比 16,569.27 15,575.92 +6.38% 1,322.74 1,245.82 +6.17% 18,432.24 17,929.99 +2.80% 2,173.60 2,098.86 +3.56% 5,162.13 4,842.67 +6.60% 6,724.43 6,504.33 +3.38% 10,337.50 9,689 +6.79% 21,891.37 20,794.37 +5.28% 前月末 前々月末 前々月末比 ブラジルレアル / 円 31.40 32.11 2.21% トルコリラ / 円 16% 0.26% 南アフリカランド / 円 7.35 7.01 +4.75% 出所 :Bloomberg

各資産の 国内債券 超長期の金利上昇は一服 10 年国債利回りは マイナス金利での動きが続くとみています 日銀は 7 月の金融政策決定会合において 追加金融緩和として ETF の買い入れ増額を決定するとともに 9 月に行われる次回会合ではこれまでの政策の総括的な検証を行うと発表しました この検証結果を受けて日銀が追加の金融緩和を進めるのか それともこれまでの金融緩和政策の軌道修正を行うのか どちらの可能性もあると考えられています ただ 日銀が国債の直接引き受けによって財政資金を供給する ヘリコプター マネー 導入に関しては明確に否定されていることから 超長期の金利上昇は一服するとみています 国内債券利回りの推移 0.30 0.40 20 年国債利回り ( 右軸 ) 0.20 0.30 0.10 0.20 0 0.10 10 年国債利回り ( 左軸 ) -0.10 0-0.20-0.10-0.30-0.20 5 年国債利回り ( 左軸 ) -0.40-0.30 * 出所 :Bloombergより明治安田アセットマネジメント作成 国内株式 国内株式相場は政策期待を背景に底堅く推移 世界経済の成長が継続しているものの 需要不足から緩やかな成長ペースにとどまるとみています 企業業績については 円高が概ね一巡していることなどから 収益に対する過度の懸念は一旦収束する可能性も考えられます 首相は経済対策の事業規模を 28 兆円超と表明しており 今後はその内容や効果に対する評価が注目されます 国内株式相場は 業績に対する懸念が一巡し 経済政策に対する期待を背景に底堅く推移するとみています なお 米国における利上げ再開を巡る議論や中国景気動向については引き続き注視する必要があるとみています ( 円 ) 日経平均株価 TOPIXの推移 18,000 日経平均株価 ( 左軸 ) 17,000 16,000 15,000 ( ホ イント ) 1,600 1,500 1,400 1,300 14,000 1,200 TOPIX( 右軸 ) 13,000 * 出所 :Bloombergより明治安田アセットマネジメント作成 1,100 4

各資産の 2.5 米 独 10 年国債利回りの推移 外国債券 長期金利は 米国 欧州ともに低位にとどまる 米国 : 英国の国民投票結果を受けた過度な不安感は後退し 景気の安定を示す経済指標の発表も相次いでいますが 日 欧と比べた相対的な利回り水準の高さ 地政学リスクの高まりによる安全資産を選好する動きを背景とした資金流入に支えられ 長期金利は低位にとどまるとみています 欧州 : 英国の EU 離脱によって経済成長率の下押し圧力が強まるとの見方があります 金融政策は限界論や有効性が様々な角度から議論されていますが 現状では金融緩和政策の長期化観測が高まりやすく長期金利は低位で推移するとみられます また 欧州ではイタリアの銀行不良債権問題 難民問題 テロ事件など懸念材料も目立つことも ドイツなどの中核国における長期金利の押し下げ要因になるとみられます 1.5 1.0 0.5-0.5 米国 10 年国債利回り ドイツ 10 年国債利回り * 出所 :Bloomberg より明治安田アセットマネジメント作成 外国株式 株式相場は 選好される地域や業種 銘柄が変化しやすい 株式相場は 世界景気が緩やかに回復を続けるとの見方のもと 米国における早期の利上げ観測後退 英国における金融緩和観測から上昇し 高値警戒感もみられ始めています また すでに決算発表を終えた企業が示した年後半の業績見通しについても 楽観的にみられていないこともあり 当面の株式相場は 各地域の景気指標 金融政策見通し 個別企業の業績見通し 個別のイベントなどに反応し 選好される業種 地域 銘柄が変化しやすい環境にあるとみています < 地域別の主な注目材料 > 米国 : 景気指標 ( 特にインフレ関連 ) 信用市場動向 商業不動産市場動向 欧州 : イタリアの銀行の不良債権問題 イギリスの EU 離脱の余波 新興国 : 中国の不良債権問題 為替政策 エネルギー 資源価格動向 地政学リスク 5 ( ポイント ) ( ポイント ) 2,400 12,000 2,300 2,200 2,100 2,000 1,900 1,800 1,700 1,600 S&P500 DAX FTSE100 の推移 DAX( 右軸 ) S&P500( 左軸 ) 11,000 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 FTSE100( 右軸 ) 4,000 * 出所 :Bloombergより明治安田アセットマネジメント作成

各資産の 為替 米ドルは強含み ユーロは弱含み横ばいで推移 米ドル :FOMC 声明文では米国景気について 家計消費は力強く 設備投資は低迷しているが 雇用は6 月には強さがみられたとして 緩やかに拡大しているとの認識を示しました このことを受けて 市場参加者の間では 景気の停滞感は一段と後退しましたが 直後の発表された4~6 月期の実質 GDP 成長率が市場予想を下回り 早期の利上げ再開を巡る見方が錯綜しています 英国国民投票の結果を受けた過度に悲観的な見方が後退していますが 日本 欧州の緩和的な金融政策に加えて 地政学リスクの高まり 安全資産を選好する動きを背景とした米国債券市場への資金流入などから 米ドルは強含みに推移するとみられます ただ 市場変動率は高まっていると思われます ユーロ :ECB( 欧州中央銀行 ) は理事会で 現行の金融政策据え置きを決定しました 英国国民投票の影響 6 月に開始された社債買い入れオペ 長期の資金供給オペの効果を見極めるとし 追加金融緩和への含みを残しました 欧州では英国のEU 離脱により経済成長率への下押し圧力が強まるとの見方があります 緩和的な金融政策の長期化によって長期金利は低水準で安定していることから ユーロは弱含み横ばいで推移するとみています イタリアの銀行不良債権問題 欧州における難民問題やテロ事件なども ユーロの上値を抑える要因になるとみられます ブラジルレアル : 為替レートの上昇から輸出への影響もみられています 通貨当局は今後は市場介入を抑制する方針と考えられ 当面は緩やかな上昇にとどまるとみています インドネシアルピア : インフラ投資が牽引して景気は回復基調にあり 物価の安定や経済改革の進展が期待され 比較的安定した動きになるとみられます 南アフリカランド : 恒常的に経常収支が赤字となっていることから海外からの資本流入維持のため 通貨の先安観は強まりやすいとみています 6 ( 円 ) 外国為替推移 ( ドル / 円 ユーロ / ドル ) 125.00 120 115.00 110 105.00 100 ( 円 ) 35.0 3 25.0 2 15.0 1 5.0 ドル / 円 ( 左軸 ) ユーロ / ドル ( 右軸 ) * 出所 :Bloomberg より明治安田アセットマネジメント作成 外国為替推移 ( 新興国 資源国通貨 ) イント ネシアルヒ ア / 円 (1000 ルヒ アあたり 右軸 ) 南アフリカラント / 円 ( 右軸 ) フ ラシ ルレアル / 円 ( 左軸 ) * 出所 :Bloomberg より明治安田アセットマネジメント作成 ( ドル ) 1.200 1.150 1.100 1.050 1.000 0.950 ( 円 ) 10 11.00 10 9.00 8.00 7.00 6.00

7 当資料は 明治安田アセットマネジメント株式会社 ( 以下 当社 という ) がお客さまの投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり 投資勧誘を目的とするものではありません また 法令にもとづく開示書類 ( 目論見書等 ) ではありません 当資料は当社の個々のファンドの運用に影響を与えるものではありません 当資料は信頼できると判断した情報等にもとづき作成していますが 内容の正確性 完全性を保証するものではありません 当資料の内容は作成日における当社の判断であり 将来の運用の成果を示唆あるいは保証するものではありません また予告なしに変更することもあります 投資に関して最終的な判断を下すのはお客さまであり 当社は 法律 財務 会計等に関してお客さまにアドバイスする立場にはありません 当資料に掲載されている過去の実績 データ等は将来の実績 データ等を示すものではなく 今後の成果を保証 約束するものではありません なお 当資料に記載された情報 商品に関する権利は当社に帰属いたします したがいまして 当社の書面による同意なく その全部または一部を複製しまたその他の方法で配布することはご遠慮ください 資料中で用いているインデックスおよび発表元は以下のとおりです 記載したインデックスに関する著作権等の一切の権利は当該インデックスの発表元に帰属します TOPIX: 株式会社東京証券取引所日経平均株価 : 株式会社日本経済新聞社ダウ工業株 30 種平均 : S&P Dow Jones Indices LLC S&P500: スタンダード アンド プアーズファイナンシャルサービシーズエルエルシー NASDAQ:The NASDAQ OMX Group, Inc. DAX: ドイツ証券取引所 FTSE100: FTSE 社ハンセン指数 :Hang Seng Indexes Company Limited