2013 年 5 月 21 日 CAD/CAM システム OneCNCXR5 同時 5 軸加工の機能を大幅に強化し スワーフ加工に対応 この度 低コストで導入可能なオールインワン型の CAD/CAM システム OneCNC XR5( ワン シーエヌシー エックスアール 5) の無償アップデートを実施し 工具側刃を用いた スワーフ加工 を新たに追加するなど 同時 5 軸加工の機能を大幅に強化しましたのでお知らせ致します 一般に CAD/CAM を用いても操作が複雑で難解とされている多軸加工ですが OneCNC では他に類を見ない高いレベルでシステム全体を自動化しており OneCNC シリーズの持ち味であるグラフィカルな操作性により誰でも簡単に多軸加工のプログラミングができるように設計されています 以下に OneCNC の多軸加工の機能概要をご紹介します 1 同時 5 軸加工 スワーフ加工 とは : 工具の側刃を使用して曲面に沿った加工方法のことで アンダー部の加工にも対応できることからインペラの羽根部などの特殊用途を例に紹介されることが多い しかしテーパー壁や 3D 面取りの加工においても ボールエンドミルでの削り出しの代わりに スワーフ加工 を使用することで 短時間で綺麗な加工面が得られることから その活用の幅は広い レール形状不要の スワーフ加工 他社の CAM 製品の多くは あらかじめ 3D 空間上に上下の制御レール形状を作図する必要があります そして 適切な工具の傾きを実現するために上下レール形状の曲線の要素数を合わせる作業や 干渉を回避するための工夫に膨大な時間と労力が必要となります 一方 OneCNC では 加工したいサーフェスを順番にマウスで選択することで対象面の指示ができるシンプルな仕様で レール形状は一切必要ありません さらに 工具の傾きや深さ 分割ピッチ 周辺サーフェスとの干渉回避など 多岐にわたる項目において高い次元で自動化されています Page1of7
スワーフ加工の刃先位置 ( 深さ ) については 選択したサーフェスの情報から自動的にコントロールされますが 少し刃先を貫通させたい場合や手前で止めたい場合などは サーフェス下端からの行き過ぎ量を指定することで思い通りに調整することができます また底面にサーフェスがある場合などは工具が接触しないよう自動的に深さがコントロールされます さらに複数回に分けて切り込む場合は 滑らかな加工面に仕上がるように深さ方向に自動的にモーフィング処理 ( 画像右端 ) が施されます 使用できる工具としては ボールエンドミル フラットエンドミルの他 テーパー付ボールエンドミルにも対応しています テーパー付工具を用いることで 工具干渉を避けることができ 短い工具長で安定して加工できるメリットがあります また 三次元円弧及び直線でのアプローチ / リトラクトを付けることができ ワークに対して常に滑らかに進入 / 退出を行えるよう工夫がなされています 3D 加工タイプの同時 5 軸ツールパス OneCNC には スワーフ以外にも以下のような加工コマンドが用意されています 走査線加工 等高線加工 ペンシル加工 放射状加工 スパイラル加工 任意形状加工 緩 / 急斜面加工 これらは一見すると 3 軸加工のツールパスのように見えますが 通常の 3 軸加工では加工できないような深いキャビティ形状や 高低差のある立ち壁やアンダー部を含むモデルなどに対し 工具軸の傾きをリアルタイムに変化させながら加工することができる完全自動型の同時 5 軸ツールパスです Page2of7
工具ホルダとの干渉をスムーズに回避等高線加工や走査線加工などの同時 5 軸ツールパスでは ツールパス演算の段階でワーク形状と工具突き出し長 ホルダ形状 マシンヘッドなどの条件から工具軸の安全な傾きが自動計算され リアルタイムに干渉を回避する安全な NC プログラムが作成できます 一般に 5 軸加工において急激な角度変化は加工ワークに悪い影響を与えますが OneCNC では大きな角度変化が必要な場合でも 自動的に角度を細かく分割し 干渉箇所の手前から徐々に傾斜を開始するよう工夫されています アンダー部の加工も等高線加工や スワーフ加工では アンダー部が含まれるモデルでも自動的に工具軸を傾け干渉しない範囲で自動的にアンダー加工を行うことができます 2 同時 4 軸加工 3D モデル 4 軸加工同時 4 軸加工では 3D モデルに対して 回転軸を同時に制御した全周仕上げが可能です 長手方向 回転方向 ( 等ピッチ / スパイラル ) など形状に合ったスタイルで3Dモデル加工が行えます Page3of7
円筒巻き付け 4 軸加工平面上に作成した 2D あるいは 3D のツールパスを 指定した円筒形状に巻き付け 回転軸を同時に制御しながら加工します 写真 : サンワアート様ご提供 3 角度割り出しによる固定 4/ 5 軸加工 3 次元モデル上に任意の平面を選択して そこに通常の 2D /3D のツールパスを作成することで 適切なテーブルの傾斜角 回転角の計算を自動的に行い 4 軸加工機や 5 軸加工機での割り出し加工のプログラムが簡単に作成できます また AC/BC 軸の角度出力だけでなく オイラー角の出力にも対応していますので 傾斜面加工指令 (G68.2) を用いたプログラムも容易に作成できます 4 マシン シミュレーションを標準装備ソリッドシミュレーションにより 全方位から素材が切削される様子が確認できます さらにマシン シミュレーション機能も標準で装備しており 実際の加工機と同様に傾斜テーブルや回転テーブルの動きを画面上で再現することができます Page4of7
5 ポストプロセッサについてファナックやハイデンハインなどの一般的な 5 軸コントローラーのポストプロセッサを用意しています OneCNC の多軸加工はツールパス演算の時点で 必要なほとんどの計算が完了しており ポストプロセッサについては NCプログラムの形式を整えることがその役割となりますので ユーザー自身でも 設定画面から自由に編集することができます また先端点制御 (TCP Control) 機能の有無や AC/BC 軸など加工機の軸構成の違いも チェックボックス一つで切り替えることができます 尚 特殊仕様のポストプロセッサが必要な場合は 自由度の高い開発環境もご用意しています 6 自社開発であることのメリット一般に他の CAM ベンダーが提供している同時 5 軸機能は 自社開発されたものは珍しく どれも同じサードパーティ製の 5 軸開発モジュールを組み込んで提供されているケースが一般的です そのため機能や開発の自由度が制限され ユーザーにとって扱いにくいシステムが目立ちます 一方 OneCNC の開発元 QARM 社は 社内に優秀な開発チームを擁しており これまですべてのシステムを 100% 自社で開発しています 極めて高度なテクノロジーが組み込まれた同時 5 軸機能についても例外ではありません これによりシステム全体の一体感を維持することができ 他に類を見ないシンプルな操作性と高性能化 低い価格設定という ユーザーとってあらゆる面でのメリットをもたらすことができているのです Page5of7
OneCNC シリーズの販売価格 ミル製品 ( ランニングコストは不要 ) XR5-Express( エクスプレス ) 280,000 円 ( 税込 294,000 円 ) XR5-Advantage( アドバンテージ ) 480,000 円 ( 税込 504,000 円 ) XR5-Professional( プロフェッショナル ) 680,000 円 ( 税込 714,000 円 ) XR5-Expert( エキスパート ) 880,000 円 ( 税込 924,000 円 ) XR5-4 軸オプション 400,000 円 ( 税込 420,000 円 ) XR5- 固定 5 軸オプション (4 軸含む ) 800,000 円 ( 税込 840,000 円 ) XR5- 同時 5 軸オプション 800,000 円 ( 税込 840,000 円 ) XR5-5 軸オプションセット ( 固定 + 同時 ) 1,400,000 円 ( 税込 1,470,000 円 ) 上記はシングルライセンス 1 本分の製品価格です 10 台の PC で同時起動可能なネットワークライセンスは シングルライセンス 2 本分の価格となります 上記のほか 旋盤 複合旋盤 ワイヤー プロファイルなどの製品があります お問い合わせ窓口 TEL072-760-3134FAX072-760-3135 E-mailonecnc@onecnc.co.jp URLhttp://www.onecnc.co.jp/ * このプレスリリースに記載された会社名 商品名は 各社の商標 または登録商標です Page6of7
MEMO * OneCNC シリーズ及び開発元 QARM 社について OneCNC シリーズは CAM 業界では異例とも言える低い価格設定と 誰にでもすぐに使える快適な操作性 さらに高いツールパス演算能力をあわせ持った CAD/CAM 一体型システムで 日本以外にも欧州や米国など全世界で急速に普及が進んでいる 特に CAM 分野の開発においては 特許技術である SMT 演算テクノロジーにより高精度で滑らかなツールパスの生成が可能であることに加え 高速加工や難切削材の加工などに適した工具負荷を一定に制御した加工が可能な HSM ツールパスなど 常に業界をリードする高い技術力を最大の特長としている 開発元の QARM 社 ( オーストラリア ) は 約 30 年間に及ぶ豊富な CAD/CAM システムの開発実績を持ち これまでアメリカ ドイツ イギリスといった世界的な市場をターゲットにユーザー数を拡大してきた 2006 年 7 月に によって日本語化され 日本国内でも急速に普及が進んでいる QARM 社のこれまでの開発スタイルは 常に 使い勝手のよい製品をリーズナブルな価格で提供する という揺るぎのない統一された指針の下に行われてきた 現在の OneCNC シリーズが世界中のユーザーに普及するに至ったのも QARM 社が常にユーザー目線に立って開発を続けてきたからに他ならない Page7of7