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外科学

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総合診療

平成20年度 大学院シラバス(表紙)

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診療科 血液内科 ( 専門医取得コース ) 到達目標 血液悪性腫瘍 出血性疾患 凝固異常症の診断から治療管理を含めた血液疾患一般臨床を豊富に経験し 血液専門医取得を目指す 研修日数 週 4 日 6 ヶ月 ~12 ヶ月 期間定員対象評価実技診療知識 1 年若干名専門医取得前の医師業務内容やサマリの確認

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3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

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情報提供の例

別様式診断書 呼吸器の機能障害の状況及び所見 の所見欄に記載された内容は適宜省略してよいが 現状の固定 永続性の認定の参考となる治療内容等についても具体的に記載すること (4) 総合所見 について経過及び現症から障害認定に必要な事項 特に換気の機能 動脈血ガス値 活動能力の程度を明記し 併せて 障害

脂質異常症を診断できる 高尿酸血症を診断できる C. 症状 病態の経験 1. 頻度の高い症状 a 全身倦怠感 b 体重減少 体重増加 c 尿量異常 2. 緊急を要する病態 a 低血糖 b 糖尿性ケトアシドーシス 高浸透圧高血糖症候群 c 甲状腺クリーゼ d 副腎クリーゼ 副腎不全 e 粘液水腫性昏睡

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は減少しています 膠原病による肺病変のなかで 関節リウマチに合併する気道病変としての細気管支炎も DPB と類似した病像を呈するため 鑑別疾患として加えておく必要があります また稀ではありますが 造血幹細胞移植後などに併発する移植後閉塞性細気管支炎も重要な疾患として知っておくといいかと思います 慢性

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授業概要と課題 第 1 回 オリエンテェーション 授業内容の説明と予定 指定された幼児さんびか 聖書絵本について事後学習する 第 2 回 宗教教育について 宗教と教育の関係を考える 次回の授業内容を事前学習し 聖書劇で扱う絵本を選択する 第 3 回 キリスト教保育とは 1 キリスト教保育の理念と目的

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年呼吸器系の疾患 (Respiratory Disease) 責任者 : 木島貴志主任教授 長谷川誠紀主任教授 内科学呼吸器科 木島貴志主任教授 栗林康造准教授 横井崇特任准教授 三上浩司講師 南俊行講師 柴田英輔助教 金村晋吾助教 袮木芳樹助教 藤本英利子助教 外科学呼吸器外科 長谷川誠紀主任教授

平成 29 年度九段坂病院病院指標 年齢階級別退院患者数 年代 10 代未満 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 80 代 90 代以上 総計 平成 29 年度 ,034 平成 28 年度 -

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

に 真菌の菌体成分を検出する血清診断法が利用されます 血清 βグルカン検査は 真菌の細胞壁の構成成分である 1,3-β-D-グルカンを検出する検査です ( 図 1) カンジダ属やアスペルギルス属 ニューモシスチスの細胞壁にはβグルカンが豊富に含まれており 血液検査でそれらの真菌症をスクリーニングする

臨床研修の目標の概要 歯科医師として好ましい態度 習慣を身に付け 頻度の高い歯科治療処置を確実に実施できるようになり 生涯にわたりより広範囲の歯科医療について知識 技能を習得する態度を養い 生涯研修の第一歩とすることである 社会に貢献し 国民の健康増進に寄与する歯科医となるよう以下を目標とする 1

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. 週間スケジュール 月火水木金 午前 読影病棟業務血管造影読影読影 午後 読影病棟カンファレンス月 回キャンサーボード 回診勉強会核医学読影放射線治療医局会. 研修医の事前準備 放射線科教科書の予習 7. 研修指導体制 研修責任者 : 上谷 雅孝 指導医 : コメディカル : 坂本一郎 森川実 末

330 先天性気管狭窄症 / 先天性声門下狭窄症 概要 1. 概要気道は上気道 ( 鼻咽頭腔から喉頭 ) と下気道 ( 気管 気管支 ) に大別される 指定難病の対象となるものは声門下腔や気管に先天的な狭窄や閉塞症状を来す疾患で その中でも先天性気管狭窄症や先天性声門下狭窄症が代表的な疾病である 多


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平成30年度シラバス作成要領

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呼吸器 アレルギー 膠原病内科学 責任者 : 山内広平教授 一般目標 ( アウトカム ): 呼吸器 アレルギー性疾患 膠原病 心身症を有する患者の心身両面における症状と日常生活上の障害を理解するとともに これらの疾患の適切な診断を行うために 医療面接 基本的診察手技及び検査法について実践的知識を身につける 加えて 疾患の病態を把握し 患者や家族と話し合い 適切な社会的及び身体的治療目標に到達するように包括的な治療方法の作成を修得する ( ディプロマポリシー :1,2,4,6,8,9) 行動目標 (SBOs): 外来実習 1. 呼吸器 アレルギー性疾患 膠原病 心身症の診断 治療についての実践的知識を身につけるため 担当医指導のもとに患者に接し 対話 ( 医療面接 ) の中から診断上必要な主訴 現病歴 既往歴などを聴取し 患者に関する医療情報を指導医に簡潔に説明できる 2. 身体所見の基本的な項目とその意味を十分理解し 実習時に基本的な手技を施行し 異常所見を体験して修得する 3. 外来患者の疾患の診断に必要な情報の収集 検査法 ( 胸部 X 線 CT 血液検査 スパイロメトリー 気管支鏡検査 ) の意義を理解し 個々の所見について理解し 適切な診断に到達できる 4. 医療スタッフとしての自覚を持ち 医師として患者に接する心構えや態度に留意し 患者や家族との円滑で十分なコミュニケーションを取る 5. 以上のことを行うことで臨床医に要求されるスキルを身に付ける 病棟実習 1. 入院中の呼吸器 アレルギー性疾患 膠原病 心身症の患者に接し 円滑なコミュニケーションをはかり 診断 治療に必要な情報 ( 現症 症状の経過 合併症 既往歴 家族歴 職業歴 環境及び行動歴 ) を聴取し 適切に診療録に記載できる 2. 呼吸器 アレルギー性疾患 膠原病 心身症の診断における基本診察の意義を理解し 診察を行うことができる 3. これまで得られた医療情報 身体所見から 鑑別診断を行い 必要な検査を計画できる 4. 検査所見 ( 胸部 X 写真 CT 血液検査 スパイロメトリー 気管支鏡検査 ) を正しく理解して 適切に記載し 診断できる 5. 既知の医療情報 ( ガイドライン等 ) を基に 患者の病態を踏まえて 科学的根拠に基づいて治療方針を決定できる 6. 患者の医療情報 身体所見 検査所見 治療方針 治療上の問題点を指導医 医療スタッフに説明でき 検討会で症例提示できる

7. 担当となる入院患者を毎日回診し 必要な情報の収集し 経時的変化 ( 治療による改善 ) を確認し 指導医に報告し 診療録に適切に記載できる 8. 検査及び治療時の安全確認の考え方を理解することによって 指導医の下で医行為基準に従って必要な処置を実施もしくは介助できる 9. 医療スタッフとしての自覚を持ち 医師として患者に接する心構えや態度に留意し 患者や家族との円滑で十分なコミュニケーションを取る 10. 医師 患者 家族がともに納得できる医療を行うために インフォームド コンセントのための文書作成方法を理解し スチューデント ドクターとして説明に参加できる 鑑別診断 診療行為のため個別的行動目標 1. 主要症候のとらえ方を修得するため 下記の症候を有する当科関連疾患を列挙できる (1) 発熱 (2) チアノーゼ (3) ショック (4) 呼吸困難 (5) 胸痛 (6) 喘鳴 (7) 嗄声 (8) 血痰 結核 (9) 関節痛 (10) 全身倦怠感 2. 基本的疾患 症候群の特徴を修得するため 下記の疾患 ( 病態 ) の特徴的な症候 背景を列挙できる (1) 腫瘍性呼吸器 胸壁 縦隔疾患 (2) 気管支喘息 (3) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 気管支拡張症 (4) 肺炎 胸膜炎 (5) 間質性肺炎 (6) インフルエンザ (7) 肺結核 (8) 慢性呼吸不全 (9) アナフィラキシー (10) 関節リウマチ (11) 皮膚筋炎 (12) 強皮症 (13) 全身性エリテマトーデス 3. 基本的な診断の進め方を修得するため 必修事項にある基本的疾患 症候群については 下記の事項を整理しながら新患患者に対して病歴より診断ができる (1) 主訴は何か (2) どの部位 ( 臓器 ) の病変か

(3) 急性か慢性か (4) 炎症性疾患が存在するかどうか (5) 重症か軽症か (6) 緊急性の有無 (7) 鑑別疾患のうちどれが該当するか (8) 確定診断に必要な検査は何か 4. 呼吸器 アレルギー 膠原病に関連した血液 血清学的検査法を理解し その検査値の意義および正常と異常との区別ができる 5. 呼吸機能検査 血液ガス検査 皮膚反応 ( スクラッチテスト プリックテスト 皮内テスト ) 気道過敏性試験 ( メサコリン吸入負荷試験 ) 喀痰塗抹標本鏡検について その目的 検査適応を理解し 判定 評価ができる 6. 胸部エックス線写真 CT MR シンチグラム 肺血管造影などの胸部画像診断について その基本的手技および読影ができる 7. 気管支内視鏡の目的 手技 適応 評価ができる 8. 呼吸不全の定義 酸素療法の適応と意義および慢性呼吸不全の急性増悪 CO 2 ナルコーシスの説明ができる 呼吸器疾患リハビリテーション 在宅酸素療法の適応と評価について説明できる 9. RCU(respiratory care unit) において 人工換気法の種類および特徴を説明できる 気管挿管 気管切開の適応について説明できる 10. 肺癌に必要な診断のための検査方針を立て 検査法の実際 生検 組織標本の検鏡による組織型の決定ができるとともに 臨床病期 ( ステージ ) の決定をし 治療方針が策定できる 11. 膠原病と自己免疫疾患を概説し その種類を列挙できる 12. 心身症 心身医学についてその重要性と具体的な手法を説明できる 医療面接についての実践力を養うため模擬患者に対する面接を行い 学生たち自身による評価を行う 担当した患者における医療面接を通して その成果を発揮することができる 13. 患者や家族への informed consent 癌の告知とその適応 予後不良な患者 および緩和医療 (terminal care における疼痛や精神的ストレスの軽減 ) への実践的対応ができる 14. わかりやすく信頼性があり 客観的な診療録を書くことができる

特に留意すべき注意事項 : 1. 病棟実習では学生専用カルテ ( 実習終了時にレポートとして提出 ) に患者の病歴 身体所見 経時的変化を SOAP 形式で記載する 外来においては新患の病歴 身体所見を取り直接カルテに記載する 学生は指導医と共に一人の医師として患者に対応する訓練を行うので 当科配属前にこれらの技能を十分修得しておくこと 準備が不十分な時は実習に参加できない 2. 外来での実践的な診療について理解を深め より多くの専門外来を体験する目的で 個別に外来診療に参加する外来実習を実施する 希望する外来診察枠をグループで調整後 前日までに各自外来担当医に実習のアポイントを取っておくこと 病棟実習に支障のないようベッドサイド実習の時間帯を調整すること 事前学修内容および事前学修時間 : シラバスに記載されている実習内容を確認し 教科書 レジメを用いて事前学修 ( 予習 復習 ) を行うこと さらに 医療面接 診察など基本的臨床技能実習で修得した手技についても再確認しておくこと 各実習に対する事前学修の時間は最低 30 分を要する 本内容は全実習に対して該当するものとする

第 5 学年臨床実習スケジュール [ 呼吸器 アレルギー 膠原病内科学 ] [ 第 1 週 ] 指導医師名 :1 山内広平教授 2 中村豊准教授 3 佐々木信人講師 4 長島広相助教 5 秋山真親助教 6 内海裕助教 7 山下雅大助教指導医師名 :8 中島義雄助教 ( 任期付 ) 9 守口知助教 10 古和田浩子助教 11 齋藤小豊助教 12 齋藤平佐助教 13 小林仁客員教授指導医師名 :14 似内郊雄非常勤講師 15 毛利孝非常勤講師 曜 1 時限 2 時限 3 時限 4 時限 月 オリエンテーション 診療録の記載方法 胸部 X-P CT の読影 胸部 X-P CT の読影 症例検討会 [ 場 所 ] [ 病棟 ] 2 2 1 12345678912 火 水 チェストカンファランス [ 東 5 カンファランス 病棟 外来 ] 12345789101112 医療面接 11 総回診 ( 呼吸器内科 ) [ 東 5 カンファランス ] 12345789101112 2345789101112 木 25789121314 教授外来実習 ( 診断のすすめ方 ) 25789121314 教授外来実習 ( 診断のすすめ方 ) 458912 458912 金 [ 外来 ] 110 [ 外来 ] 110 58912 58912 24567891012 24567891012

[ 第 2 週 ] 指導医師名 :1 山内広平教授 2 中村豊准教授 3 佐々木信人講師 4 長島広相助教 5 秋山真親助教 6 内海裕助教 7 山下雅大助教指導医師名 :8 中島義雄助教 ( 任期付 ) 9 守口知助教 10 古和田浩子助教 11 齋藤小豊助教 12 齋藤平佐助教 13 小林仁客員教授指導医師名 :14 似内郊雄非常勤講師 15 毛利孝非常勤講師 曜 1 時限 2 時限 3 時限 4 時限 月 胸部写真読影 ベッドサイド実習 症例検討会 火 水 チェストカンファランス [ 東 5 カンファランス 病棟 外来 ] 12345789101112 2 2345789101112 [ 外来 ] 2456789101112 総回診 ( 呼吸器内科 ) [ 東 5 カンファランス ] 12345789101112 [ 病棟 ] 2345789101112 木 578910121314 578910121314 58910 58910 膠原病実習 金 134678101215 134678101215 4568912 口頭試問 3 口頭試問 1 1

授業に使用する機械 器具と使用目的 使用区分 使用機器 器具等の名称 台数 使用目的 診断用機械 SpO 2 測定装置 5 台 酸素飽和度モニターおよび診療に用いる 診断用機械血流ガス分析装置 1 台 採血の実際測定の実際を学ぶ また 評価法についても理解する 診断用機械ピークフローメーター 5 台 気管支喘息患者の自己管理に用いる 規準位ク リーンソ ーン イエローソ ーン レット ソ ーンの考え方を学ぶ 診断用機械スパイロメーター 1 台 スパイログラムの取り方を学ぶ 閉塞性肺疾患 拘束性肺疾患の概念を学ぶ 診断用機械アストグラフ 1 台 気道過敏性検査の理論と実際を学ぶ 診断用機械胸腔鏡 1 台 胸腔内病変の診察及び治療に用いる 診断用機械ボディプレチスモグラフ BX-82( ミナト ) 1 台 気道抵抗 肺気量など肺機能の測定を行う 診断用機械 Nox アナライザー CLM-5000 1 台 NO 産生からの肺の炎症 気道の炎症状態を測定する 診断用機械 BiPAP 呼吸装置 1 台 非浸潤的人工呼吸装置の装置 その適応を学ぶ 診断用機械抗原 各種 感作の状況 皮内テストの実施について学ぶ 診断用機械安全キャビネット (SCV 803ECⅡC) 1 台 細胞生物学の基礎的手技を学ぶ 診断用機械サーボベンチレータ アイ 1 台 人工呼吸の実践を学ぶ 診断用機械咽頭ファイバースコープ一式 (LF-TP) 1 台 気管支鏡臨床実習 マルチディスカッション顕微鏡 1 台 ミクロの同一標本をグループで同時に観察しながら指導検討を重ね 病因 病態を調べる 電子気管支ファイバースコープ (BF240) 気管支内視鏡検査を学生全員がテレ 1 台および内視鏡用テレビ (OTV-F2) ビ画面で観察する 顕微鏡デジタルカメラ DP70 (OLYMPUS) システム顕微鏡 ( BX51 33) 1 台 組織標本をテ シ タル画像に取込み資料とする他 症例検討会などで提示する 液晶テレビ (LC45BEIW) 1 台 教育用ビデオ DVD の供覧 ノートハ ソコン一式 (2.16GHz IntelCore2Duo) 2 台 講義 実習における指導 ノートハ ソコン一式 (VGN-G1KAP) 1 台 教育 講義用 ハ ワーフ ロシ ェクタ一式 (SX6) 1 台 講義 実習における指導 インフラレット イメーシ ンク システム一式 (ODY-9201-TSC) 1 台 免疫アレルギー講義 ノートハ ソコン (CF-R6M) 1 台 講義 資料提示用 コピー機 (IMAGIO C3500) 1 台 講義資料作成 実習用機械 オニックス超小型ハ ルスオキシメーター 9500 型 5 台 講義 実習での測定 ノートハ ソコン (CF-WCWHAXS) 1 台 講義 実習での資料作成 アーク光源全反射蛍光顕微鏡 (IX71-ARCEVA-2) 一式 RAID 対応 LinkStation(LS-W1.0TGL/R1) 1 台 授業資料の保管 肺機能測定装置 (HANS) 一式 臨床実習にて測定方法のテ モンストレーション ニューモタコ 一式 カラー複合機 (MB134J/A) 1 台 授業資料の作成 成績評価方法臨床実習評価は以下の項目について 100 点満点で評価する ( 評価方法 ) 1. 知識 :15 点 2. 態度 :20 点

3. 技能 :10 点 4. 問題解決能力 :15 点 5. 技能試験 :10 点 6. 指導医評価 :10 点 7. ポートフォリオ :20 点