公的年金 運用益 15 兆円株上昇で過去最高昨年度 朝日新聞 2015 年 7 月 11 日 厚生年金と国民年金の積立金の運用益が2014 年度は15 兆 2922 億円に上った 積立金の自主運用を始めた01 年度以降の最高益を記録 昨年 10 月末に株式で運用する比率を高めたことが背景にある 年金

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第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

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しかし 中国の景気減速など世界経済の不透明感が高まり 15 年度は 5 兆数千億円の 損失を計上することが選挙期間中に判明 英国の欧州連合 (EU) 離脱問題の影響も見込 まれる今年度は 運用損失が一層膨らむ可能性がある 民進党の山尾志桜里政調会長は 2 日 横浜市で 株価を上げるために年金を犠牲に

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平成21年度第1四半期運用状況

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目次 平成 29 年度 第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) P 2 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 1 P 3 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 2 P 4 平成 29 年度 退職等年金給付組合積立金の資産構成割合 P 5 平成 29 年度 退職等年金給付組合

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2 資産 地域 時間等を分散して投資することを基本とし 短期的には市場価格の変動等はあるものの 長い投資期間を活かして より安定的に より効率的に収益を獲得し 併せて 年金給付に必要な流動性を確保する 分散投資 一つの籠に卵を盛るな という西洋のことわざがありますが 年金積立金の運用に限らず 一般に

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国家公務員共済組合連合会 厚生年金保険給付積立金の令和元年度第 1 四半期運用状況 第 1 四半期末の運用資産額は 6 兆 7,376 億円となりました 第 1 四半期の収益額は 実現収益額が 512 億円 総合収益額が 128 億円となりました 第 1 四半期の収益率は 実現収益率 ( 期間率 )

平成 29 年度 厚生年金保険法第七十九条の八第二項に基づく国家公務員共済組合連合会にかかる管理積立金の管理及び運用の状況についての評価の結果 概要 平成 30 年 12 月 財務省主計局給与共済課

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平成 9 第 3 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +3.98% 収益率 ( ) ( 第 3 四半期 ) (+1.11% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +4,418 億円 総合収益額 ( ) ( 第 3 四半期 ) (+1,05 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 3 四半

日本の低金利の状況が続く中 外貨の好金利で運用し 当面の間 なるべく ふやす 外貨への関心が高まっているのをご存知ですか そして将来は たくわえた資産を 実は 家計における外貨資産は20年で約4倍に増加しています 商商商商品品品品パパパパンンンンフフフフレレレレッッッットトトト 詳細は P.25-2

(4) 資産運用の実績 ( 一般勘定 ) ア. 資産の構成 ( 単位 : 百万円 %) 金額占率金額占率 現預金 コールローン 394, , 買 現 先 勘 定 223, , 商 品 有 価 証 券 金 銭 の 信 託 有 価 証

2. 年金額改定の仕組み 年金額はその実質的な価値を維持するため 毎年度 物価や賃金の変動率に応じて改定される 具体的には 既に年金を受給している 既裁定者 は物価変動率に応じて改定され 年金を受給し始める 新規裁定者 は名目手取り賃金変動率に応じて改定される ( 図表 2 上 ) また 現在は 少

変額個人年金保険 ( 米ドル建 ) 特別勘定運用レポート 2019 年 2 月発行 (2019 年 1 月末基準 ) ~ ご案内 ~ < 特別勘定運用レポートについて> 当レポートは 特別勘定の運用概況や運用実績をお知らせするためのものです 当レポートは 変額個人年金保険 ( 米ドル建 ) の生命保

GPIFのオルタナティブ投資について 現行中期計画( 基本ポートフォリオ ) における位置付け 分散投資によるリスクの低減や運用の効率化を進めるため 基本ポートフォリオにおいて オルタナティブ資産での運用について明記 ( 平成 26 年 10 月厚生労働大臣認可 ) 運用体制の整備に伴い管理 運用さ

企業年金における資産運用の状況 2015年度年次報告書.pdf

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日本円単位型特別勘定月次運用レポート 単位型特別勘定の運用方針等 2018 年 12 月末現在 主として円建ての債券に投資することにより 満期時の所定の金額の確保を目指しながら 中長期的に高い投資成果をあげることを目標とします 基本保険金額と同額の成果を目指す 安定運用部分 と 株式市場の環境に応じ

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公的年金制度について 制度の持続可能性を高め 将来の世代の給付水準の確保等を図るため 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく社会経済情勢の変化に対応した保障機能の強化 より安全で効率的な年金積立金の管理及び運用のための年金積立金管理運用独立行政法人の組織等の見直し等の

1. ETF の概要 株価指数などに連動した運用成績を目指す 取引所に上場している投資信託 全世界の資産残高 全世界で約 356 兆円と急拡大 国内の ETF 市場 国内投資信託全体の約 15% を占める 1 米ドル =120 円にて算出 単位 :10 億米ドル 3,000 単位 : 兆円 単位 :

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つみたて NISA や一般 NISA で積み立てする場合の投資対象は多岐にわたる 債券ファンドや REIT ファンドに投資した場合など多様な資産で検証した結果も見てみたい さらに 積み立て投資では 終了時期の市場環境がリターンに影響する為 終了時が約 21 年ぶりの高の今だけでなく 多様な市場環境で

農業者年金の資金運用に関するアンケート 次の各問について あなたのお考え ( 率直なご印象で結構です ) に最も近い回答を 1つだけ選び 同封の回答用はがきの回答欄に記入 ( 該当する記号 ( 英字 ) を 印で囲んで ) の上 11 月 30 日 ( 水 ) までに切手を貼らずにポストに投函いただ

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資産運用関係補足説明資料

付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

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変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

Ⅰ:どこに投資すれば良い?

確定拠出年金(DC)における継続投資教育の効果

目次 1 運用実績の概要 ( 平成 28 年度第 3 四半期 ) 2 2 市場環境 ( 平成 28 年度第 3 四半期 ) 3 3 資産構成割合 ( 平成 28 年度第 3 四半期末 ) 5 4 運用利回り ( 平成 28 年度第 3 四半期 ) 6 ( 参考 ) 運用利回り ( 前年度 ) 7 5

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[216]これは地獄への道。日銀の追加緩和ではっきりしたアベノミクスの「金融詐欺」

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

国民年金 ( 基礎年金 ) 平成 26 年度財政状況等の概要 1. 収支状況 (1) 基礎年金勘定の収支状況 前年度との比較 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 ( 伸 び 率 %) 億円 億円 億円 億円 億円 億円 収入総額 230,026

平成30年度第1四半期における運用状況等

野村資本市場研究所|顕著に現れた相続税制改正の影響-課税対象者は8割増、課税割合は過去最高の8%へ-(PDF)

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第1回 オリエンテーション

金融リテラシーと老後への準備-ライフプランの設計に必要な知識が不足している

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平成29年度における運用状況等

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日本の富裕層は 122 万世帯、純金融資産総額は272 兆円

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第101期(平成15年度)中間決算の概要

年度の一般勘定資産の運用状況 (1) 運用環境 2018 度の日本経済は 自然災害による下押しがあったものの 堅調な米国景気等を背景に 均せば緩やかな回復傾向で推移しました 個人消費は 賃金の伸びが鈍いこと等から 緩慢な回復にとどまりました 設備投資は 省力化投資を中心に 回復傾向が続

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3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

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⑧(第1回参考資料)積立金の運用状況v2

資金循環統計(2016年1-3月期)

目次 1 グループ概況 2 国内生命保険事業 3 業績見通し 参考 グループ各社の概況 1

日本国債

CONTENTS Nomura Fund August / September vol

平成11年度決算:計数資料

特別勘定の運用状況一覧 (2018 年 12 月 ) 日本株式型 (M225) 組入投資信託:MHAM 株式インデックスファンド225VA 騰落率基準価額 世界債券型 (MGB1) 組入投資信託:DIAMグローバル ボンド


国内ラップ口座残高推移 国内ラップ口座残高は この 5 年で 10 倍超に拡大 1

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公的年金 運用益 15 兆円株上昇で過去最高昨年度 朝日新聞 2015 年 7 月 11 日 厚生年金と国民年金の積立金の運用益が2014 年度は15 兆 2922 億円に上った 積立金の自主運用を始めた01 年度以降の最高益を記録 昨年 10 月末に株式で運用する比率を高めたことが背景にある 年金積立金を運用している 年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) が10 日に発表した 年金積立金は過去に年金を支払って余った保険料で 厚生年金と国民年金の総額約 144 兆円の大半をGPIFが運用している 14 年度の運用益は国内株式が最も多い6 兆 9 千億円で 外国株式が4 兆 8 千億円 国内債券が1 兆 6 千億円 株式だけで4 分の3を稼いだ計算だ 14 年度末の運用資産の総額は前年度末より8 6% 増え 137 兆 4769 億円になった GPIFは昨年 10 月末に運用基準を大幅に変更した 低リスクだが利回りが少ない国内債券の比率を60% から35% に下げ 株式の比率を50% に倍増 14 年度中に日経平均株価が3 割ほど上がったこともあり 全体で12 27% と高利回りになった

年金特別会計分を含む年金積立金全体では 14 年度末の比率は国内株式が 22 00% で前 年度末より 6 12 ポイント上昇 外国を含む株式は合計で 42 89% を占めた 一方 国内債券は 14 04 ポイント下がって 39 39% だった 厚生年金と国民年金の積立金の運用益が2014 年度は15 兆 2922 億円に上った 積立金の自主運用を始めた01 年度以降の最高益を記録 昨年 10 月末に株式で運用する比率を高めたことが背景にある 年金積立金を運用している 年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) が10 日に発表した 年金積立金は過去に年金を支払って余った保険料で 厚生年金と国民年金の総額約 14 4 兆円の大半をGPIFが運用している 14 年度の運用益は国内株式が最も多い6 兆 9 千億円で 外国株式が4 兆 8 千億円 国内債券が1 兆 6 千億円 株式だけで4 分の3を稼いだ計算だ 14 年度末の運用資産の総額は前年度末より8 6% 増え 137 兆 476 9 億円になった GPIF は昨年 10 月末に運用基準を大幅に変更した 低リスクだが利回りが少ない国 内債券の比率を 60% から 35% に下げ 株式の比率を 50% に倍増 14 年度中に日経 平均株価が 3 割ほど上がったこともあり 全体で 12 27% と高利回りになった 年金特別会計分を含む年金積立金全体では 14 年度末の比率は国内株式が 22 00% で前年度末より 6 12 ポイント上昇 外国を含む株式は合計で 42 89% を占めた 一方 国内債券は 14 04 ポイント下がって 39 39% だった 公的年金 : 運用益 過去最高 15 兆円 14 年度 毎日新聞 2015 年 07 月 11 日公的年金の積立金を運用している 年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) は1 0 日 2014 年度の運用益が15 兆 2922 億円だったと発表した 自主運用を始めた 01 年度以降で最高 昨年 10 月に投資比率 ( 基本ポートフォリオ ) を見直して株式での運用を倍増させており 株価上昇と円安の効果が表れた 黒字は 4 年連続 収益率も 12 27% で過去最高だった 14 年度末時点の運用資産 総額は 137 兆 4769 億円で 前年度より 10 兆 8998 億円増えた 昨年 10 月に変更された基本ポートフォリオは 国債など国内債券を 60% から 35% に引き下げ 国内株式と外国株式をそれぞれ 12% から 25% に増やした

投資比率は段階的に変更しており 14 年度末時点の保有資産の割合は 外国株式 20 89% 国内株式 22% 外国債券 12 63% 国内債券 39 39% となった 阿部 亮介 公的年金運用益 14 年度は最高の 15 兆円国内株 22% に上昇 日本経済新聞 2015/7/11 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) は 10 日 2014 年度の運用益が前年度比 49.6% 増の 15 兆 2922 億円だったと発表した 運用利回りは 12.27% でいずれも過去最高 円安 株高が進むなか 国内外の株式投資を増やす運用改革が寄与した 運用資産に占める国内株の比率は 13 年度の 15.9% から 22% まで上昇した 株式市場の活性化に力を入れる安倍政権の意向を受け GPIF は 14 年 10 月に運用資 産の配分方針を変更 国内と海外の株式での運用比率を 2 倍に高めることを決めた こうした方針の変更を映し 今年 3 月末時点の日本株比率は 22% に上昇 外国株比率も 14 年 3 月末の 15% から 20% 超まで高まった 一方 5 割を超えていた国内債の比率は 39% まで低下した 14 年度の国内株への投資額は 3 兆 9185 億円に上った 同期間の海外投資家の買越額 (2 兆 5 千億円 東京証券取引所調べ ) を大きく上回り 日本株が高値を更新する原動力にな った構図が浮き彫りになった ただ市場では GPIF が日本株を買い支える段階は終わった ( 野村証券の松浦寿雄氏 ) との見方が多い 大和証券の熊沢伸悟氏によると 6 月末の時価で試算すると国内株比率 は 23.7% 程度まで上昇した可能性があり 25% という目標に接近したとみられる GPIF 運用黒字 最大の 15 兆円 14 年度 読売新聞 2015 年 07 月 10 日公的年金の積立金を国債や株式などで運用する年金積立金管理運用独立行政法人 (GP IF) は10 日 2014 年度の運用実績の黒字額が15 兆 2922 億円になったと発表した 黒字額は 13 年度 (10 兆 2207 億円 ) から拡大し 過去最大となった GPIF は

14 年 10 月に国債を中心とした安全重視の運用から 株式の比率を高める積極的な運用 に切り替えており 株価が順調に上昇したことが黒字につながった 黒字の内訳は 国内株式が6 兆 9105 億円 外国株式 4 兆 7863 億円 外国債券 1 兆 8884 億円 国内債券 1 兆 5957 億円など 運用の利回りを示す収益率は12 2 7% で やはり過去最高だった 政府は14 年度の収益率を1 34% と仮定して将来の年金財政を試算しており 実際の収益率が大きく上回ったことで 年金財政の一定の改善につながったとみられる ただ 乱高下する中国株などの影響で 日本の株価も値動きが激しい 今年 3 月末の運 用資産額のうち 国内株式の割合は 2 割強まで高まっている GPIFの試算によると 08 年のリーマン ショックと同等の株価下落があった場合 現在の積極的な運用だと約 26 兆円の赤字になるという 年金制度は長期間にわたる財政の安定が重要であることから 単年度の黒字で一喜一憂するべきではない ( 政府関係者 ) との声がある 年金の運用 損失リスクも見過ごせぬ 高知新聞 2015 年 07 月 12 日年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) による年金資金の運用は2014 年度 15 兆円を超える黒字になった 利回りは12 27% で いずれも過去最高を記録した 積立金は保険料とともに給付の財源となる国民の財産だ 収益が上がること自体は望ましいとはいえ 手放しでは喜べない 最高益は 現在の運用が従来より ハイリスク ハイリターン である裏付けにほかならないからだ 高い収益性と裏腹の関係にある損失のリスクも見過ごせない 14 年度は円安や株高傾向と 比較的運用環境に恵まれたが 理由はほかにもある G PIFは昨年 10 月 資産構成を見直し 積極運用 にかじを切った 安全資産とされる国債などの運用割合を60% から35% に下げ 国内 国外の株式運用を12% ずつからそれぞれ25% へと引き上げた 背景には 株価を重視する安倍政権の意向がある 政府は インフレ局面では国債価格が下落し評価損を招く恐れを指摘 株式運用を増やして リスクを分散する などと説明する 一方で 株式投資を増やせば 巨額の年金資金が市場に流れ込む 株価の下支えを期待したのは間違いないだろう 成長戦略にGPIFの運用見直しを挙げていたことでも明らかだ

昨年度の運用は結果として 株式重視が功を奏した格好だ ただし 運用益が出続ける保証はどこにもない 市場は 生き物 のように浮き沈みを繰り返す 価格変動が大きい株式の運用を増やせば 損失が出るリスクも当然大きくなる 08 年度にはリーマン ショックの影響で約 9 兆 6 千億円もの赤字が出た 当時の運用は国債中心の 安全志向 だったが 現在のような資産構成なら さらに巨額の損失となった可能性が高い 年金資金は長期的に運用され 直ちに年金額や保険料に影響することはない だが 赤字が続けば将来世代にしわ寄せがいきかねない仕組みは認識しておかなければならない 政府やGPIFは こうしたリスクを国民に十分説明しないまま 運用を見直した 足元では ギリシャ情勢や中国経済の減速など不透明感が増している 老後を支える資金の安全性と収益性の在り方について あらためて国民的な議論を深める必要がある ======================================== 年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF) ( 平成 26 年度末の運用状況 ) (GPIF の HP より ) 収益率 : 12.27% 収益額 : 15 兆 2,922 億円 運用資産額 : 137 兆 4,769 億円 平成 26 年度末時点

自主運用開始 ( 平成 13 年度 ) からの収益額と収益率の推移 13 年度 14 年度 15 年度 16 年度 17 年度 18 年度 19 年度 20 年度 収益額 ( 兆円 ) -0.6-2.5 4.9 2.6 9.0 3.9-5.5-9.3 収益率 (%) -1.80-5.36 8.40 3.39 9.88 3.70-4.59-7.57 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度通期 収益額 ( 兆円 ) 9.2-0.3 2.6 11.2 10.2 15.3 50.7

13 年度 14 年度 15 年度 16 年度 17 年度 18 年度 19 年度 20 年度 収益率 (%) 7.91-0.25 2.32 10.23 8.64 12.27 3.18 自主運用開始 ( 平成 13 年度 ) からの運用資産額の推移