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これまで最も良いとされていたデザインでの間隔は 4 分の 1 波長 (160m バンドでは 30m 以上 ) 単位という常識に反して このアレーのデザインでは対となるループの間隔が数インチとなりました このアレーを数値モデル化すると 非常に近接したループの設置状況においてはループ間の距離よりも個々のループの底辺の給電点の位置の方がはるかに重要だということが確認できたのです この特性により設置の簡素化が可能となりました 具体的には無誘導の一本のマストをスペーサーおよび支柱として使用することですべてのループを設置できるというものです ループの底辺にはフェライトコアを使用したトランスによる結合器を配置していますが これが結合場所の調整に自由度を持たせるための優れた方式であると同時に RF 信号とのシンプルな結合方式ともなっています 前述のモデル化によると 結合場所と後方打ち上げ角でのヌル点に相関関係があることがわかり 実際に実験によっても確認されています マグネティックループアンテナの特長でもある優れた F/S 比を利用し 二つのループアンテナと一つの遅延線路だけで優れた F/B 比と F/S 比を実現できるようになりました このことが同時に RF 信号合成処理を単純化し すべての RF 信号処理機構をアレーの基部の一点に固定できるようになりました その後 直交する二つのループ対に対して試験が行われ 指向性を電気的に切り替えるための線路が開発されました この試験により四つのループを使用することで 8 方向に指向性が得られるようになりました この線路では切り替えコマンドと電源がアレーからの RF 入力と同じ伝送線上に重畳されています この方式によってもアンテナの設置がかなり簡素化されることになりました 商品としてのアレーアンテナとなるにはまだ問題がありました プリアンプとの連携部の設計では互いに相容れることができない条件によって特に難しいものとなりました この条件には ( 正確なタイミングを確保するために ) 広帯域にわたる入力インピーダンスの正確なマッチングが必要であることや ( 逆方向利得のための ) 超ローノイズ (RF 信号が相殺されないための ) 高利得 許容範囲内の直線性がありました それにもかかわらず 大がかりな試験と改良を経て最終的には Shared Apex Loop は商品として世に出ることとなりました 2

本製品について基本的にアレーアンテナは位相的にも位置的にも直交したループアンテナからの遅延 RF 信号を合成することで指向性を実現しています 遅延とループアンテナの位相は広帯域での指向性を実現しながらも周波数には相関関係はありません アレーアンテナは四つの独立したワイヤーエレメントによる直角三角形のループによって構成され 垂直面は無誘電のマストによってそれぞれが分離かつ支持されています ループアンテナはマストの周囲に配置され それぞれが北東 南東 南西 北西方向となっています アレーアンテナの受信方向と指向性モードは受信機に接続されたコントローラーによって制御します コントローラーでは押しボタンスイッチによって ( 逆方向への即時切り替えも含む ) 方向を切り替えたり 指向性モードを選択できるようになっています 指向性モードには単一方向 (UNI) と双方向 (BI) があります LED によって現在の方向と指向性モードが表示されます また リモートインターフェースにより PC からも制御可能です アレーに電源供給やコマンド制御を行い 受信した RF 信号をアレーからコントローラーに伝送するためには同軸 (RG6) を一本使用します フェライトバーによる結合部は各ループの底辺にあり マストからの位置も決まっていて 平衡伝送線に接続されています そして マストに設置したスイッチ 3

ボックスに受信した RF 信号を送り込みます スイッチボックスにあるリレーはコントローラーからの指示によりループアンテナが適切な組合せとなるよう動作し アンテナからの RF 信号を送り込みます スイッチボックスには RF 信号を適切に合成するための正確な時間遅延を実現する線路が一本接続され 意図した指向性を持たせるようになっています スイッチボックスには二段のプリアンプがあり 合成器へのバッファーとマッチングを兼ね 同時に合成波を増幅してコントローラーに RF 信号を送るようになっています AS-SAL-12 は 25MHz まで指向性があります AS-SAL-20 は 14MHz まで AS-SAL-30 は 7MHz まで指向性があります Shared Apex Loop には下記の特長があります 卓越した F/B 比と F/S 比 (8 方向 )( 低仰角の垂直偏波と近接妨害波では顕著 ) 狭い場所でもコンパクトな設置面積で済む 実戦的となる簡易な設置方式 無調整で広帯域の運用が可能なため SDR や Skimmer での使用に適している 必要な工事や設置が容易で撤収も容易 (DX ペディションや季節限定設置向き ) アンテナのための RF 用のアース不要 モジュール設計となっているためパーツ交換が容易 現地でのアップグレードも可 ( プリアンプ部もモジュール化 ) コントロール専用のケーブル不要 ( コントローラーからの RG6 に重畳するよう設計されているため経済的かつスマート ) コントローラーには PC による遠隔操作用インターフェース装備 4

各モデルの部品は下記テーブルの通り 梱包内容 SAL-30 部品表 数量項目 9 1.75 インチ径グラスファイバーパイプ 4 95 フィート (28.95m) エレメント用ワイヤー 8 杭 40 10 フィート (3.05m) に四分割して使用 * 240 下記のように切断して使用 : * 28 フィート (8.53m)x4 ( 内側用支線 ) 38 フィート (9.75m)x4 ( 内側用支線 ) 1 マスト基台 12 支線アジャスター 6 支線リング ( 標準品 5 個 頂点用厚手 1 個 ) 4 結合器 (14 フィート (5.18m) 長平衡伝送線付き ) 1 21.5 フィート (6.55m) 遅延線 (RG6) 1 コントローラー 1 スイッチボックス 1 電源アダプター * 必要な長さは設置場所により多少変わります SAL-20 部品表 数量項目 6 1.75 インチ径グラスファイバーパイプ 4 62 フィート (18.9m) エレメント用ワイヤー 4 杭 40 10 フィート (3.05m) に四分割して使用 * 4 支線アジャスター 4 結合器 (10 フィート (3.05m) 長 120Ω 平衡伝送線付き ) 1 マスト基台 3 支線リング 1 11 フィート (3.35m) 遅延線 (RG6) 1 コントローラー 1 スイッチボックス 1 電源アダプター * 必要な長さは設置場所により多少変わります 5

SAL-12 部品表 数量項目 4 1.75 インチ径グラスファイバーパイプ 4 38 フィート (11.6m) エレメント用ワイヤー 4 杭 40 10 フィート (3.05m) に四分割して使用 * 4 支線アジャスター 4 結合器 (6 フィート (1.83m) 長 120Ω 平衡伝送線付き ) 1 マスト基台 3 支線リング 1 7 フィート (2.13m) 遅延線 (RG6) 1 コントローラー 1 スイッチボックス 1 電源アダプター * 必要な長さは設置場所により多少変わります 設置 ** 注意!: 電力線の近くでのアンテナ設置は危険です ** 注意 : 電力線あるいはその他アンテナが接触し得る電気系線路の直上やすぐそばにアンテナを設置しないでください 怪我や死に至ることがあるためアンテナ設置時には電力系線路に特に注意してください SAL-30 の設置あるいは SAL-30 へのアップグレードを行う場合 本マニュアル最後の付録 1 にある SAL-30 の立ち上げを読んでください 理解せず設置しようとすると マストが破損したり 怪我の原因となります 場所決め Shared Apex Loop アレーは対に配置し 位相をずらしたループアンテナからの RF 信号を合成することで動作します 正しく動作させるには対になったループアンテナの個々のループが同じ RF 信号となっていることが必要不可欠です RF 信号の影響を左右するものには下記があります ループアンテナの大きさ ループアンテナの形 ループアンテナの方向 6

ループアンテナの地面からの距離 ループアンテナと他の金属性構造物との距離 アレーアンテナにとっての理想的な設置場所は他の構造物から離れたところにある平坦地です これまでの試験では Shared Apex Loop アレーはループアンテナの近くにある金属および比金属構造物のいずれにも影響は受けていません しかし 数値モデリングによるとこれにも制限があります このことからいくつか留意すべき点があります 地面が平坦で無い場合 ループアンテナの底辺を地面から少なくとも 1.5m 以上離すようにしてください このためにはマストのパイプを継ぎ足すことになります アンテナ自体をタワーや送信アンテナのような大きな金属構造物から離すようにしてください 最低使用周波数における 4 分の 1 波長以上の距離であることが望ましいです 300kHz から 28MHz にわたって良好な指向性を持つ AS-SAL-12 の例として 次のような環境に設置されています アレーアンテナの端が家屋から 15m 頭上にある送電線からは 27m 地上に設置された 10m 長のバーチカルアンテナ ( ラジアルはアレーアンテナに近接 ) から 9m 金属性の物干しロープから 3m アンテナの中心近くには自生する 2.5m の低木 設置に必要となる広さ SAL-30: 15.2m 四方 SAL-20: 12.2m 四方 SAL-12: 6.1m 四方 7

マストとループアンテナ関連の写真 マストは基台の上に乗せてください 支線用リングは最初のマストセクションの上になります その上には中間セクション そして上部セクションとなっています マストを地面に置いて四つのループアンテナのエレメント線を支線用リングの穴に通します 左の写真は支線用リングを取り付けたマストを地面に置いた状態のものです 右の写真は結合線をスイッチボックスの下部に引き込んでいる状態のものです 8

ループアンテナのエレメント線が支線用リングを通っている詳細な状況です 遅延線路はスイッチボックスの前面下側にある隣り合ったコネクターに接続されています コントローラー向けの線路は上側のコネクターです 結束バンドでスイッチボックスをマストに固定しています 古いタイプの結合器の細部 : 左方向がループアンテナの外側で 右方向がマスト側です 結合用のワイヤーは同色の場合もあれば別の色の場合もあります ループアンテナの結合方法は次の通りです 外側のワイヤーが結合器ではプラス ( + ) と 9

なり 上記写真と下図では赤いワイヤーがプラスとなります この図ではループア ンテナの向きとスイッチボックス内の結合器への接続先を示しています 使用しているワイヤーの色は四つのループアンテナの平衡伝送線の向きを同じにす るために別にしている場合があります ループアンテナとの結合器の極性は対とな っているループアンテナで左右対称となっている必要があります 注意: 同包されているマニュアルがモノクロの場合 色による違いが判別できない ため webサイトにあるマニュアルのカラー写真や図を参照してください 新しいタイプの結合器の細部: マニュアルがモノクロの場合 red と表記されて いる線に注目してください それ以外は黒です + となっているのが赤です Array Solutions - Shared Apex Loop Manual Rev. 1.16 June 14, 2016 10

結合器への平衡伝送線は他の平衡伝送線への干渉もなく 地面に何もない環境に設置してください 11

** 注意!: 電力線の近くでのアンテナ設置は危険です ** 設置方法 - 設置場所準備 o マストの設置場所を決めます この作業ではマスト受けを地中に設置したり マスト用の穴を掘削したり コンクリート打ちをすることになります マストの頂点側の作業がありますのでこの時点でマストは立てないでください o マストを組み立てる場所を決めます 次に北東方向に長さ (SAL-30 は 10m SAL-20 は 8.5m SAL-12 は 6m) を測り ループアンテナ用の杭を地中に打ち込んでおきます これを東南方向 南西方向 北西方向に対しても杭打ちをしておきます マストを中心にして反対側の杭が一直線上になっていることを確認しておきます 注意 : ここで記述している長さは地上すれすれに設置する場合のものです これよりも高い位置に設置する場合 ループアンテナのエレメントのテンションが適度なものとなるよう杭打ちの場所は調整してください - ループアンテナ設置 o ループアンテナのすべてのエレメントワイヤーが同じ長さであることを確認しておきます o エレメントワイヤーを一箇所にまとめておきます o マストを地上で組み立て 地上から一段目のつなぎ目に支線用リングを配置します そこから頂点まで二段ずつ上に同様に支線用リングを配置し 最後にマストの頂点に厚手の支線用リング (SAL-30 の場合のみ ) を配置します 支線用リングの四隅の穴にループアンテナのワイヤーをエレメントが直線となるように通します 支線用のリングはマストを垂直にするための支線を留めるためにも使用します SAL-30 には支線も同包されています ワイヤーエレメントは頂点の支線としても機能します SAL-30 の支線用リングの配置場所については 19 ページの図を参照してください マストの基台近くのループワイヤーエレメントも最下部の支線として機能します o ループアンテナは完成時には直角三角形となります 底辺の水平部分にはループアンテナへの結合部が位置するようになります 地面に置いて ループアンテナのエレメントの両端を接続する部分が三角形の斜辺あるいは結合部の場所から遠く離れた底辺となるようにしてください o 次に 北東方向のループアンテナのワイヤーエレメントからループ結合部を通します この時それぞれの結合部の極性が同じ方向となるようにします ( プラスの線がマストから最も離れた側となるようにしてください ) スイッチボックス内はプラスは + の端子に もう一方は - となるように接続します (10 ページの図を参照してください ) 結合部を通した後 ループアンテナのワイヤーの両端を半田づけで接続し ループを完成させます この際 ペンチでこの両端を処理し 機械的にも固定された状態で半田づけしてください 12

o ループアンテナのワイヤーが他のループアンテナのワイヤーと絡まっていないことを確認しておきます これを各ループアンテナ ( 南東方向 南西方向 北西方向 ) のワイヤー毎に繰り返します o 注意 : すべてのループアンテナの結合部の平衡伝送線の + がマストの反対側となるようにしてください o 次に約 3m 程度の支線用のロープを四本用意します 各ループアンテナの外側の角付近に緩く結びます モヤイ結びでも構いません そしてロープのテンションアジャスターに通します ロープを送り込みながらアジャスター側ではロープを引っ張ります アジャスターを杭に引っかけてアンテナのテンションの調整がしやすいようにしておきます アジャスターには二種類あって下記写真がその一つです もう一つは三角型のものです ループアンテナの外側の角側のロープとアジャスター側のロープの写真です この写真の場合 アジャスターは内側の円柱を右側に引くと調整できます バネで内側の円柱が押されることにより ロープが固定されているためです ロープが太くて通せない場合 右の写真のようにテープで細い紐状にした上で通してください 13

三角型のアジャスターの場合 : 写真にあるように時計方向に回すと三角形の長い辺が縦になり ロープのテンションを調整できます マストの設置 o マストを立ち上げる際 ループアンテナは取り付けた状態にしてください ループアンテナは地面に打ちつけた杭に固定しつつ 必要に応じて何人かにマストを支えてもらってください アジャスターの取っ手を杭に結びつけてロープのテンションを調整してください 杭付近の余ったロープを縛っておいて アジャスターが不意の強風下でも外れないようにしておいてください o マストとロープを調整し マストを垂直にし ループアンテナが同じ大きさの形となるようにしてください o ループアンテナのエレメントの水平 ( 底辺 ) 部は地面に正しく水平にし 斜めにならないようにしてください 14

o マストからループアンテナに縛りつけるロープまでの距離をすべてのループアンテナについて同じにします また ロープのテンションを調節してループアンテナの底辺のたわみが少なくなるようにします o 再度マストが垂直になっているか確認します これをすべてのループが同じ大きさの三角形になり ループアンテナの底辺が地面に水平になるまで繰り返します o 地面が平坦でなく 外側の角の部分に高さを持たせなければならないとしても 斜辺と底辺のエレメント長はすべてのループアンテナについて同じとなるようにしてください 結合部はマストに近い側に寄せる必要があるかもしれません この場合 水平に設置する場合に推奨としている長さから始め 結合器をマストに近づけながら F/B 比が最大となる場所となるように調整してください o SAL-30 のようなサイズが大きいモデルでの底辺部の長さは約 7.5m 強ですが エレメントのたわみやテンションによっては正確な長さにはなりません マストの頂点への斜辺のエレメントにテンションを適度にかけつつ 水平を保ちながらエレメントを引っ張って長さを調整してください o ループアンテナの形状をすべて同じにしておかないと 4MHz 以下での動作が最適にはなりません - スイッチボックスの設置 o スイッチボックスの裏蓋を開け ループアンテナ結合部の端子作業ができる状態にします o 北東方向のループアンテナからの平衡線路をスイッチボックスの下部のいずれかの穴を通します 青色 (+) の線を NE+ の端子にネジ留めし 同様に NE- に (-) の線をネジ留めします この作業をすべての方向に対して行ってください ( ボックス下部を通す穴は方向毎に別にしてください ) o 各平衡線路が相当する端子に正しく接続されているか確認してください 各線は色のパターン ( 例えば 青 - 白 - 青 - 白 - 青 - 白 - 青 - 白となっています ) で区別できるはずです o 平衡線路が正しく接続されていないとアレーの指向性は出ません o 外してあったスイッチボックスの裏蓋をはめ込んでボックスを閉じます o 最下部の支線用リングにスイッチボックスの最上部がくるようにスイッチボックスを結束バンドでマストに固定します ( 写真参照 ) o スイッチボックスの前面下部に並んでいる二つの F 型コネクタの両方に RG6 の遅延線路を接続します ( 下記写真参照 ) o コントローラーへの RG6 ケーブルをスイッチボックス前面上部の F 型コネクタに接続します 15

o RG6 との接続部分は天候による劣化防止のため自己融着テープ等でテーピングすることをお勧めします 16

- 結合部の位置決め o 各ループについて下記の表に示す場所に結合部を取り付けてください o スイッチボックスまでの平衡線は地面についたり ループ状にならないようにしながら 自然にたわむ程度に引き込んでください ロープや結束バンドでループアンテナの底辺のエレメントにぶらさげても構いません o 注意 : 遅延線路の長さと結合部の場所により指向性が大きく決まります 逆に言うと ループアンテナの底辺の結合部を動かすことでバック方向のヌル点を調節することができることになります 調整するための一つの方法としては 150m ぐらいの距離 あるいはアレーから 15 の仰角に位置するタワーからアンテナアナライザーのような極小電力の RF 源を使用するとよいでしょう この場合 結合部の位置を 15cm 程度ずらして F/B 比が最大になる場所を調整します 微調整が必要な場合は 7.5cm 程度ずらすようにしてください 結合部をずらす時にはすべてのループアンテナで同じように動かしてださい 詳しくは本マニュアルの F/B 比の最適化の章を参照してください 17

垂直部エレメントから結合部の端までの長さ SAL-30 SAL-20 SAL-12 垂直エレメントの長さ 356 (904 cm) 222 (564cm) 136.5 (347cm) 水平エレメントの長さ 300 (762 cm) 210 (534 cm) 126 (320 cm) 全長 1122 (2849cm) 744 (1890cm) 456 (1158 cm) 垂直エレメントから結合部中心までの長さ 153 (388 cm) 86 (218cm ) 60 (152cm) AS-SAL-30 の支線構成図 注意 : 上記の直角三角形にピタゴラスの定量を当てはめると机上では正しい寸法となりますが エレメントのたわみやエレメントが正しく直線となっていない状況は考慮していません 大事なことは 各ループアンテナの全長が同じ長さであり 設置する条件下で左右対称に設置され エレメントの各辺の長さが上記寸法 18

になっているかではなく すべてのエレメントの各辺が同じ長さとなっていることです (9) のロープは約 9.75m その下の (8) のロープは約 8.53m 外側の (7) のロープは約 3.05m です これらによってループアンテナを支持しながらエレメントも引っ張っています 19

- コントローラーとの接続 o アレーからの RG6 をコントローラの背面に接続します o 受信機からの RCA ケーブルをコントローラの背面に接続します o 電源を接続します コネクターは 2.1mm の DC ジャックです 同包されている 12 15V1A の DC 電源も使用できます o NETWORK インターフェースは ShackLan バスと連結できます これにより PC 経由でアレーをリモート操作することができます コントロールセンターアプリは Array Solutions から無料でダウンロードできます o 注意 : 受信機側での良好な高周波アースが最適な受信環境に大きく影響します 受信機のシャーシを RCA あるいは RG6 コネクタのシールド側に接続しておくと 低いノイズ環境となることもあります o 注意 : コントローラーには受信機のみ接続し RCA 経由で送信波が直接入力されないようにしてください そうでないとコントローラーおよびスイッチボックスを破損することになります o 注意 : 誘導雷を含む落雷によって被害が出ないよう適切な避雷方法を講じるようにしてください 20

- 初期診断 o 注意 : コントローラーにはトラブルシュートを含め 初期診断に有用なループアンテナの診断機能が備わっています o コントローラーが受信機に接続され 電源も接続されていることを確認します ( 可能であれば ) 受信機側でノイズブランカーを入れてください o PWR ボタンを押してコントローラーの電源を入れます これにより すべての LED が点灯した後 LED の点灯ラインが回転します o 以下にしたがってループアンテナの受信強度とループアンテナの指向性とアレーの遅延のテストを実施します ループアンテナの受信強度試験 この試験の目的は対になった各ループアンテナが対としてどれぐらい適切な状態でマッチしているかを確認するためのものです 双方向モードでは一つのループアンテナで受信しています これにより 各ループアンテナで個別に受信することができます 1. BI ボタンを押して双方向モードにします 2. 方向切り替えボタンを押して LED が北東と南西方向を指すようにします 3. 北東あるいは南西方向にある安定した強さの AM 放送局を受信します 4. 受信した放送局の信号強度を確認しておきます 信号強度を確認しながら FLIP ボタンを押します 再度 FLIP ボタンを押します その局からの信号は正確に同じはずです 5. 次に方向切り替えボタンを押して LED が北西と南東方向を指すようにします 6. 北西あるいは南東方向にある安定した強さの AM 放送局を受信します 7. 受信した放送局の信号強度を確認しておきます 信号強度を確認しながら FLIP ボタンを押し続けます FLIP ボタンを離します その局からの信号は正確に同じはずです o 注意 : 信号強度が同じでない場合 ループアンテナが対としてマッチしていないことになり 特に 4MHz 以下での指向性は期待どおりにはなりません 21

ループアンテナの指向性とアレーの遅延試験 この試験の目的は単一方向および双方向モードでの違いを確認し 工場出荷時の特性での経験とモデリングにもとづいた結果と比較することです 1. UNI ボタンを押して単一方向モードにします 2. 方向切り替えボタンを押して LED が北東を指すようにします 3. 北東方向にある AM 放送局を受信します 4. 受信した局の信号強度を確認しておきます 5. BI ボタンを押して双方向モードにし 受信強度を確認します 6. 双方向モードでの信号強度は単一方向モードに比べてはるかに強力なはずです 下記のグラフを参照し 使用しているアレーとの差がどれぐらいであるのかを確認してください この差異は周波数により変わることに留意ください 例えば 1000kHz では AS-SAL-20 での差は 16dB で AS-SAL-12 では 22dB となっているはずです 7. 方向切り替えボタンを押して LED が北西を指すようにします 8. 北西方向にある AM 放送局を受信します 9. 受信した局の信号強度を確認しておきます 10.BI ボタンを押して双方向モードにし 受信強度を確認します 11. 下記のグラフを参照し 使用しているアレーとの差がどれぐらいかを確認してください この差異は周波数により変わることに留意ください 例えば 1000kHz では AS-SAL-20 での差は 16dB で AS-SAL-12 では 22dB となっているはずです o 注意 : 受信強度に差が無い場合 そのループアンテナの平衡線路の極性が正しくない 遅延線路に問題がある あるいは結合部のマストからの長さが正しくないということになります 22

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F/B 比の最適化 F/B 比を最大にするには以下の手順にしたがってください 無線機をループアンテナから 12 15m ぐらい離したところに設置し 無線機にコントローラからの受信出力を接続してください 1. 結合部を推奨の場所に設置し ループアンテナと斜め方向にある安定した強さの AM あるいは中波の放送局を受信します FLIP ボタンで指向性を逆にしてフロントとバックの切り替えをおこないます 2. すべての結合部をマスト側に 15cm 動かしてください これでフロントとバックの差が大きくなるか小さくなるかがわかります 3. 次に結合部を反対方向に動かしてマストから 30cm 離してください この状態で他の場所のいずれよりも悪い場合 結合部を 30cm 元に戻し さらに 7.5cm マスト側に動かしてください 最大の F/B 比となるまでこれを繰り返してください 4. 結合部をその場所で固定します 5. より低い周波数で実施するのが最も肝要です 低い周波数で最良の F/B 比点が決まれば 高い周波数でも良好な F/B 比を得ることができます o 注意 : F/B 比を最適化するために本アンテナから距離がわかっている放送局を安定した信号源として使用することができます なお 夕暮れ時近くや伝播状況が落ち気味な時には強さや入射角も変化し F/B 比も大きく変わってしまうことに注意してください 操作方法 アレーはいくつかのボタンで簡単に操作できます 1. 黄色の時計回り 反時計回りのボタンで電気的にアレーの方向を切り替えます LED が示す方向が受信している方向です 8 方向に切り替えることができます 2. 白の FLIP ボタンで指向性を 180 度切り替えます これによって容易に F/B 比を確認できます 3. FLIP ボタンを 2 秒以上押し続けると自動切り替えとなり 2 秒毎に指向性が 180 度切り替わります F/B 比をしばらく確認したい場合に非常に有用です 4. UNI ボタンで単一方向モードとなります 5. BI ボタンで双方向モードとなります 逆方向も同時に受信する場合に有用です このモードでは低い周波数における受信信号ははるかに強くなります そのため低い周波数で弱い信号を受信するには有用です 6. POWER ボタンで電源のオンとオフとなります オフの時には中心の LED は点灯したままになります ( 最小電流は約 10mA です ) 24

注意 初めて Shared Apex Loop を設置する場合 このアンテナがどのように動作するかを理解するために長い時間受信することをおすすめします テスト用の良好な信号としては 2.5MHz( 夜間 ) 5MHz と 10MHz の WWV や 40m 80 160m のアマチュアバンドがあります 中波の AM 放送局も適していますが あまり近い局だと遠方の局程 F/B 比が顕著ではなくなります 中波帯では指向性を変えると同じ周波数に 2 局 時には 3 局かそれ以上受信できることもあります 最良の性能を確認するにはローバンドが開けている夜間にテストしてみてください また 垂直偏波については F/B 比と F/S 比のいずれも良好なものとなるでしょう 近隣の障害波源は多くの場合垂直偏波となっているためアンテナの向きを発生源以外に向けることで減衰することがあります 電離層の状態によっては電波の受信時の指向性に影響が与えることがあり 地磁気が荒れた状態でははっきりしない指向性 ( 低い F/B 比と F/S 比 ) となることがあります シャック内に伝導ノイズが発生している場合 受信機とコントローラーの RCA のアース側か F 型コネクタのアース側か直流電源のマイナス側間を短めの導線で接続してみてください Array Solutions の Shared Apex Lool でエンジョイしてください 25

特長 : アンテナ形式 : 単一指向性 : 最大フロントバック比 : 受信アンテナインピーダンス : 遅延線路インピーダンス : 周波数帯域 : マスト絶縁型直交 4 ループ 水平偏波についてはカージオイド指向性よりもやや狭く 垂直偏波についてはカージオイド指向性よりはるかに狭い 8 方向に切り替え可能 30dB 以上 50Ω( コントローラの RCA コネクタでのみかけ上 ) 75Ω AS-SAL-12: 500 khz から 25MHz 以上 AS-SAL-20: 300 khz から 14MHz AS-SAL-30: 100 khz から 7MHz 表記の周波数外でも多少劣化した利得と指向性にて動作する 指向性の方向 : 8 方向 指向性の制御 : 伝送同軸線経由 ( コントロールライン不要 ) RF 接続 ( アンテナ ): RF 接続 ( 受信機 ): 電源要件 : 指向性切り替えプリアンプ : 寸法 : F 型コネクタ ( コントローラとスイッチボックス ) RCA コネクタ ( 受信機の外部アンテナコネクタ向け ) +12 15V 1000mA(2.1mmDC ジャック付き DC アダプタ添付 ) モジュール型二段プリアンプ AS-SAL-30 約 10m 高 対角線約 10m AS-SAL-20 約 6.6m 高 対角線約 8.4m AS-SAL-12 約 4.2m 高 対角線約 6.6m 注意 : ループアンテナの外側を留めるのに外側の杭を使用せず支柱を使用する場合 占有面積は以下のようになります AS-SAL-30: 10.5m 四方 AS-SAL-20: 7.5m 四方 AS-SAL-12: 5m 四方 26

AS-SAL-20 指向性パターン例 AS-SAL-12 指向性パターン例 27

付録 1. SAL-30 設置方法 ここで説明する方法は SAL-30 のプロトタイプのもので二人の方が実施しています 作業を手伝ってもらえる人数が多い程各ステップは楽になり作業も早くなります なお 強風下での作業は控え マストやアンテナ設置の経験が少なければ協力してもらえる方を探してください まず マストを設置し杭を打つ場所を決めます 必要な距離とロープの長さは設置する場所の地形によって決まります 平坦な場所では内側の杭はマストから約 5m となります 外側の杭はマストから約 9.75m です 図 1 を参照ください 図 1. SAL-30 のループアンテナの設置図 1 マスト頂点の支線リング ( 他のよりも厚手 ) です ループアンテナのエレメントのみ通します 2 二番目の支線リングには 9.75m のロープ (9) を取り付け 内側の杭 (5) に結びつけます ループアンテナのエレメントも同様にこの支線リングを通します 3 三番目の支線リングに 8.53m のロープ (8) を取り付け 内側の杭 (5) に結びつけます エレメントも同様です 4 最下部の支線リングです ここはループアンテナのエレメントのみ通します 28

7 外側のロープ (3.05m) でループアンテナの外側の角を外側の杭 (6) に結びつけます 0 同包のマスト基台です 図 2. マストの六つのセクションを地面で接続 図 2 に示すように六つのマストセクションを地面に寝かせた状態でつなぎ ループアンテナのエレメント ( 図中の細い実線 ) をマスト頂点 (1) とその下 (2) にある二つの支線リングに通し 9.75m のロープ ( 図中の赤色の太い破線 ) を (2) の支線リングに結びつけます (1) と (2) の間と (2) の下 ( 図中の (2) の左側 ) にはそれぞれ三つのマストセクションがあります ループアンテナのエレメント両端の接続部がマストから 1.52m 以上離れたところとなるようにし 結合部の位置決めの調整時に結合部が十分動かせるだけの余裕を作っておいてください ( マストに沿って頂点の支線リングから十分に引っ張っておきますが 九つのマストセクションより長くならない程度にしてください ) 29

図 3. 結合したマストセクションの立ち上げ 地面でのマストの接続が終わり 支線リングでマストに沿ったループアンテナのエレメントの正しい配置が終わると エレメントやロープを使用して図 3 にあるように指定した箇所を引っ張ったり押したりしてマストを立ちあげます マストの傾きが 30 度以下の場合 エレメントやロープは慎重に引っ張るよう注意してください ロープやエレメントを強く引っ張りすぎてマストに過剰な力がかかってしまうとマストが折れ曲がってしまうこともあります マストを垂直に立てる際 仮の杭を使ったり マストの基台を何らかの方法で固定しておけばマストの最下部が滑べらずに済みます 図 4. ループアンテナのエレメントとロープでマストを固定 30

垂直になれば 図 4 のようにループアンテナのエレメントは外側の杭 (6) に 9.75m のロープ (9) を内側の杭 (5) に取り付けます ロープとループアンテナのエレメントはマストを少なくとも 1.22m 持ち上げて 七個目のマストセクションをマストの最下部に挿入できるよう緩めにしておきます 次のセクション ( 七個目 ) の挿入でマストを持ち上げる前に その ( 七個目の ) セクションの上から三番目の支線リングを通しておきます ( 図 5) 図 5. 七個目のセクションと三番目の支線リング (3) 挿入のための 6 セクションを持ち上げる 支線リング (3) と七個目のセクションを追加後 図 6 のように 8.53m のロープ (8) を支線リングと内側の杭 (5) に結びます 31

図 6. 8.53m のロープを取り付け 八個目のマストセクション挿入で 7 セクションを持ち上げるためにループアンテナのエレメントとロープを緩める 再度外側の杭 (6) に結びつけたループアンテナのエレメントと内側の杭 (5) に結びつけたロープ ((8) と (9)) を次のマストセクション ( 八番目 ) をマストの最下部に挿入できるよう緩めます 先の作業と同じことを繰り返し さらに七番目のセクションを取り付けたように四番目の支線リングを一番上に取り付け 同時にマストの基台も取り付けた最後のセクション ( 九番目 ) を挿入します この時最初に最下部のロープ (8) の長さを調整し 続いて二段目のロープ (9) そしてループアンテナの外側の角と外側の杭 (6) を結んでいる 3.05m のロープ (7) の順に調整します この作業はすべてのループアンテナに結合部を通し エレメントの両端を接続 ( 半田づけ ) した後で実施してください 外側のロープ (7) はループアンテナの底辺の長さが 7.62m となるよう調整してください 32

付録 2. SAL-20 から SAL-30 にアップグレード時の設置方法 SAL-20 から SAL-30 にアップグレード時の設置 付録 1 の SAL-30 設置方法を確認し 追加セクションを挿入するのに必要なループアンテナのエレメントとロープ緩みと持たせてマストを持ち上げる方法を理解しておいてください SAL-20 のループアンテナの接続部の半田づけを外し エレメントを 10.06m 追加します 新しい接続部はあらたに SAL-30 のループアンテナのエレメントとなる底辺でのマストから 3.89m 離れた結合部の最適箇所から離れたところとなるようにします SAL-20 を設置した時にどこに接続部を持ってきたかによっては SAL-20U30 に同包されている 10.06m を追加するだけで済むこともありますが マストを一旦下ろした上でループアンテナのエレメントをずらして接続部が都合のいい場所となるようにする必要があるかもしれません その後は SAL-30 設置の説明の通り作業を行ってください このマニュアルの 19 ページにある寸法図を参照して SAL-30 の支線リングがマストの頂点から 3 セクション毎となるようにしてください 最下部の支持リング ( 四番目 ) は三番目の支持リングから二つ目のセクションとなります SAL-30 の設置方法を熟読しておいてください 強風下での作業は控えてください SAL-30 にアップグレード後の高さや設置距離を確認し 送電線から十分離れた設置となっていることを確認してください マストやエレメントやロープ等すべてを取り付けた状態で立ち上げないでください マストが破損し 怪我の元となります 33

付録 3. スイッチボックス内のプリアンプのハイパスフィルター (HPF) のバイパス方法 HPF 接続状態 上記写真のように本体基板上の上に取り付けた小さい基板の左下にある中心と HP 点が半田づけされています NF HP o o o o o o HPF をバイパスするには半田ゴテを必要最小限の温度にして半田吸い取り線か半田吸い取り器で半田を取り除いてください 中心と NF を半田づけします HPF バイパス状態 34

NF HP o o o o o o 中波帯 HPF 無しでの SAL アンテナ結合器の通過減衰量 グラフはプリアンプの利得分を減損してあります 実際は 40dB 加えた値です 中波帯 HPF 有りでの SAL アンテナ結合器の通過減衰量 グラフはプリアンプの利得分を減損してあります 実際は 40dB 加えた値です 35