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1 住 友 電 工 における OSSの 基 幹 システムへの 利 用 例 2006 年 5 月 30 日 住 友 電 工 情 報 システム( 株 ) 岩 佐 洋 司

1. 住 友 電 工 の 会 社 概 要 2 創 業 資 本 金 売 上 高 経 常 利 益 従 業 員 数 製 品 1897( 明 治 30) 968 億 (2006 年 3 月 ) 単 体 9,120 億 円 連 結 20,071 億 円 (2006 年 3 月 期 ) 単 体 293 億 円 連 結 1,132 億 円 (2006 年 3 月 期 ) 単 体 5,000 人 連 結 100,000 人 ( 情 報 通 信 )ネットワーク 機 器 光 ファイバ 等 (エレクトロニクス) 化 合 物 半 導 体 フレキシフ ルフ リントサーキット 等 ( 自 動 車 )ワイヤーハーネス ディスクブレーキ 等 ( 産 業 用 素 材 )PC 銅 線 ダイヤ 切 削 工 具 等 ( 社 会 インフラ) 電 力 線 超 伝 導 線 等

3 2. 情 報 システム 部 門 の 概 要 (1) 住 友 電 工 情 報 システム 部 (50 名 ) 情 報 システム 企 画 各 事 業 部 及 び 国 内 海 外 関 係 会 社 のシステム 化 企 画 推 進 システム 技 術 /ネットワーク 技 術 (2) 住 友 電 工 情 報 システム( 株 )(250 名 ) 1998 年 設 立 業 務 システムの 設 計 構 築 保 守 パッケージ ソフトの 開 発 販 売 コンピュータ センターの 運 用

情 報 システム 部 門 の 体 制 4 住 友 電 工 情 シ 部 情 報 シ ス テ ム ( 株 ) 住 友 電 工 企 画 要 求 仕 様 要 求 定 義 連 携 システム 技 術 NW 技 術 ( 技 術 評 価 標 準 化 ) 新 技 術 適 用 発 注 外 部 設 計 内 部 設 計 ソフト 製 作 技 術 移 転 システム 維 持 システム NW 運 用

3.オープンシステムへの 取 り 組 み 経 緯 5 年 度 方 式 OS 言 語 DB 70 年 代 80 年 代 汎 用 機 集 中 処 理 (ミニコンの 活 用 ) 汎 用 機 分 散 設 置 IBM S/370 NEC ACOS4 DEC PDP11 IBM MVS/VSE NEC ACOS2 COBOL (BASIC) IMS ADBS DL/I DB2 ADBS 91~94 95~96 97~98 分 散 処 理 (telnet) クライアントサーハ ー 処 理 UNIX Windows NT Informix4GL Developer2000 Cold Fusion Informix Oracle 99~04 Webシステム Linux/Tomcat Java DB2, Oracle 05~ PostgreSQL クライアントサーバー 処 理 方 式 の 期 間 が 短 い Webシステムへの 早 期 取 り 組 み 現 在 約 600 台 のサーバーが 本 番 稼 働 (Linux, UNIX, NT)

4. 業 務 システムの 考 え 方 6 受 注 設 計 製 造 外 注 出 荷 原 価 管 理 各 事 業 部 シ ス テ ム...... 電 線 営 業 システム... 電 線 各 シ事 ス業 テ部 ム...... 購 買 購 買 システム 物 流 経 理 人 事 物 流 システム 経 理 システム 人 事 システム Linux UNIX 等 総 務 総 務 システム 汎 用 機

5.イントラネットによるシステム 基 盤 -1 台 のPCブラウザ(*)で 全 ての 業 務 を 実 行 可 能 とする- 会 議 室 掲 示 板 電 子 メール 電 子 電 話 帳 E-mailアト レス 帳 7 スケシ ュール 管 理 施 設 予 約 全 社 共 通 横 断 システム ( 人 事 総 務 経 理 資 材 物 流 ) 事 業 部 システム SEIネットワーク 各 種 届 け 出 申 込 部 門 イントラネット 文 書 管 理 インターネット 技 術 の 採 用 フ ラウサ で 利 用 ナレッシ マネシ メント 1TCOの 削 減 ブラウザ メールソフトのみで 業 務 が 可 能 クライアントPCの 管 理 工 数 削 減 2 最 新 技 術 の 導 入 が 容 易 インターネット 技 術 の 進 歩 が 早 い 費 用 が 安 い 97 年 :イントラネットシステムによる 基 幹 システム 開 発 方 針 決 定 (*)ブラウザはNetscape IE FireFox 等 一 般 によく 使 われているもので 動 くこと

6.システム 開 発 の 生 産 性 向 上 の 取 り 組 み 経 緯 8 取 り 組 み 事 項 言 語 成 果 70 年 代 汎 用 機 での 生 産 性 向 上 の COBOL 汎 用 機 での 生 産 性 向 上 80 年 代 取 り 組 み (BASIC) 1991 Informix4GL 用 シ ェネレータ 開 発 Informix4GL 開 発 フェーズ 生 産 性 30%UP 1994 T 字 形 ER 設 計 手 法 導 入 -- 佐 藤 正 美 氏 (DOA 導 入 ) D2000 外 部 設 計 ~ 結 合 テスト 生 産 性 30%UP 1997 ファンクションホ イントの 導 入 ColdFusion 計 測 方 法 の 見 直 し 1999 楽 々Framework 自 社 開 発 (View,Controller) ユーサ インタフェース コンホ ーネン (Struts 相 当 の 部 品 ) 2001 システム 開 発 フ ロセス 改 善 (CMM) Java CMMレヘ ル3(03 年 4 月 ) 2003 組 立 型 開 発 の 開 始 業 務 用 コンホ ーネント300 以 上 (コンポーネント 元 年 ) 2005 ビジネスロジックの 部 品 化 CMMI レヘ ル5の 取 組 み 開 始 販 売 管 理 システム

7.Linux/Javaの 採 用 -1999 年 に 決 定 ー (1)Linuxの 採 用 1)メリット 1 ハード データベース ソフトが 安 価 PCサーバで 稼 働 データベース ソフトがUNIXに 比 べ 安 価 2 システムの 安 定 性 3 オープン ソース 今 後 の 主 流 と 判 断 2) 課 題 Linux 上 の 運 用 開 発 ツールが 少 ない (2)Javaの 採 用 1)メリット ソフトの 部 品 化 に 優 れる ベンダーフリー 2) 課 題 オブジェクト 指 向 技 術 者 の 不 足 ( 従 来 は4GL 他 を 使 用 ) 9

8.Javaフレームワーク( 楽 々Framework)の 開 発 (1) 基 本 コンセプト ー DOAとオブジェクト 指 向 の 融 合 ー DOA(Data Oriented Approach)による 設 計 確 立 されたデータベース 設 計 手 法 仕 様 の 安 定 性 プログラムの 単 純 化 1FP 当 たりのコーディング 量 の 大 幅 削 減 オブジェクト 指 向 のメリット 再 利 用 可 能 な 部 品 の 創 出 画 面 出 力 メインプログラム 基 幹 システムを 短 期 間 で 低 コストで 構 築 する 10 DOA+ コンソーシアム 発 足 (2003 年 12 月 )

(2) 楽 々Frameworkの 構 成 11 アプリケーション ライブラリ ユーザ 管 理 メニュー 管 理 帳 票 管 理 ワークフロー 開 発 すべき 業 務 アプリケーション クライアント 側 開 発 ツール PMS/Web PMS/Javac 基 幹 システム 用 プログラムパターン( 約 300 種 類 ) クラス ライブラリ( 部 品 ) 開 発 標 準 設 計 マニュアル 教 育 コース Java Servlet / PostgreSQL(,DB2,Oracle) Linux

10.Linux/Java による 開 発 事 例 購 買 ECシステム 超 硬 工 具 EC Web 受 注 システム 原 価 管 理 システム 生 産 管 理 システム SCMシステム システム 名 全 社 勤 惰 管 理 システム 生 産 管 理 システム 固 定 資 産 管 理 システム 海 外 工 場 システム 全 社 起 案 申 請 システム 社 内 ポータル ク ルーフ 人 事 給 与 システム ク ルーフ 経 理 システム 購 入 依 頼 から 入 荷 検 収 までの 一 連 の 社 内 購 買 業 務 と 取 引 先 とのテ ータ 交 換 超 硬 工 具 のポータル サイト Web-EDIを 利 用 した 受 注 システム 設 計 及 び 原 価 管 理 工 場 の 生 産 管 理 システム 販 売 製 造 物 流 管 理 システム 各 種 工 場 勤 務 形 態 に 対 応 した 勤 惰 管 理 工 場 の 生 産 管 理 システム システム 概 要 償 却 計 算 異 動 廃 却 処 理 中 国 工 場 の 生 産 管 理 システム 決 裁 電 子 化 (ワークフロー) 汎 用 システム 企 業 ポータルシステム グループウェア グループ 共 通 人 事 管 理 給 与 計 算 グループ 共 通 経 理 システム 80システム 300 台 強 のLinuxサーバ 稼 働 時 期 12 2000 年 7 月 2000 年 10 月 2000 年 10 月 2000 年 10 月 2001 年 4 月 2001 年 6 月 2001 年 9 月 2001 年 10 月 2002 年 10 月 2002 年 11 月 2002 年 12 月 2003 年 4 月 2003 年 4 月 2004 年 4 月

13 11.Linuxサーバー 台 数 の 推 移 700 600 500 400 300 全 サーバ Linuxサーバ 200 100 0 2001 2002 2003 2004 2005

12.オープンシステムの 管 理 とインフラシステム (1)オープンシステム 管 理 システム Linux サーバ UNIX サーバ NT サーバ 社 内 ネ ッ ト ワ ー ク グループユーザ 管 理 システム シングル サインオン システム オープンシステム 管 理 システム ( 機 能 ) 自 社 開 発 DISK DBの 残 容 量 の 監 視 RAID 装 置 の 監 視 CPU 使 用 率 メモリ 使 用 量 等 の 統 計 データの 管 理 RDBMSの 稼 働 監 視 SNMPによる ネットワーク 管 理 システム (M/Core: 住 友 電 工 で 開 発 ) 14

(2)インフラシステム( 全 て Linux + Java) 15 ポ ー タ ル シ ス テ ム グループウエア (スケジュール 会 議 室 予 約 等 ) データベース 検 索 ( 楽 々View) ワークフロー ( 楽 々Workflow) 連 携 基 幹 システム 通 知 ク ルーフ ユーサ 管 理 システム Code Server シンク ル サインオンシステム プリントサーハ DB 楽 々Framework II

13. 現 在 利 用 している 主 なOSS 16 分 類 OS 実 行 環 境 開 発 ツール DB ブラウザ ソフトウエア SUSE Linux RedHat Linux Server Java(*) Tomcat 楽 々FrameworkⅡ(*) +Eclipse PostgreSQL MySQL( 一 部 ) FireFox バージョン SLES9 RHLE3.0 J2SE5.0 5.5 3.0 3.1 8.1 4.0 1.5 (*)OSSではない

14.OSS 導 入 で 留 意 したこと トラブルなど 14.1 Linuxの 導 入 (1) 留 意 したこと システム 技 術 部 門 で 事 前 に 新 バージョンを 導 入 評 価 そこでOKとなったバージョンを 開 発 部 門 にリリース バージョンにより ハードウエアのサポート(デバイスドライバ) が 制 限 される 場 合 がある ディストリビューション 固 有 の 機 能 は 極 力 使 わない 17 バージョン RedHat 6.2/SE RedHat 7.0 RedHat 7.1 RedHat 7.2 RedHat 7.3 RedHat 8.0 SUSE LINUX 9 導 入 1999 2000 01 02 03 04 05

(2)Linux システムで 発 生 したトラブル 18 1)デバイス ドライバによるトラブルが 大 半 1UPSドライバー 2 CPUマシンで 電 源 トラブル( 開 発 機 ) 2RAIDカード ドライバー OSのインストールに3 週 間 要 した 2)Linuxのトラブルでないが HDDのハード 障 害 で 苦 労

14.2 Tomcat の 導 入 19 (1) 特 徴 無 償 利 用 可 能 ( 再 配 布 の 制 約 も 少 ない) (2) 評 価 5 年 間 の 基 幹 システムの 利 用 でほとんどバグがない (3)トラブル Tomcat ではなく Java(JDK/JRE) のオプティマイザ による 不 具 合 が 発 生

14.3 PostgreSQLの 導 入 20 (1)1999 年 からパイロットシステムでOSS RDBMSを 活 用 PostgreSQL --- 全 社 ポータルシステム(1 万 人 が 利 用 ) MySQL ---オープンシステム 管 理 システム シングルサインオン システム (2)PostgreSQL 対 MySQL の 評 価 PostgreSQL 高 機 能 ( 再 帰 SQLは 未 実 装 ) フリーソフト(コミュニティによる 運 営 ) MySQL 高 速 作 動 シンプルな 機 能 外 販 時 は 有 償 ライセンス (3)2005 年 -- 今 後 の 新 規 システムは PostgreSQLに 決 定 ( 後 述 )PostgreSQLを 用 いた 正 規 化 の 実 験 評 価 現 時 点 の 標 準 システム Linux,Tomcat,PostgreSQL,FireFox,Java( 楽 々Framework)

15.OSS 活 用 の 評 価 21 (1)ハードウェア 及 び 基 本 ソフト(OS DBMS)の 大 幅 費 用 削 減

(2)システムの 安 定 性 Linux 導 入 後 6 年 経 過 するが 本 番 稼 働 後 の システムトラブルはない (3) 最 新 技 術 の 導 入 が 容 易 で IT 関 連 費 用 が 安 くなる OSSの 技 術 進 歩 が 早 い 64ビットマシン 等 の 技 術 進 歩 をいち 早 く 享 受 できる まず 実 験 評 価 することが 容 易 にできる (4)クライアント 管 理 費 用 の 削 減 OSSのブラウザ メールソフトのみで 業 務 が 可 能 課 題 クライアント(デスクトップ)のOSS 対 応 22

16.OSSの 今 後 の 活 用 (1) 基 本 ソフトはOSS 1)サーバ Linux WAS(Tomcat 等 ) RDB(PostgreSQL 等 ) 2)ブラウザ FireFox (2)64ビットマシンの 性 能 を 生 かしたシステム 構 築 CPU 能 力 大 きなメモリー 空 間 の 活 用 サーバ 統 合 (3)Linuxサーバ 統 合 1 台 のPCサーバで 複 数 システムを 稼 働 23

Linuxサーバ 統 合 の 取 り 組 み 24 今 まで AP1 今 後 ステップ1 統 合 サーバ 今 後 ステップ2 統 合 サーバ AP1 AP2 サーバ サーバ サーバ サーバ AP3 AP4 AP1 AP2 AP1 AP2 サーバ サーバ サーバ サーバ AP3 AP4 AP3 AP4

25 PostgreSQLを 用 いたパフォーマンス 実 験 出 典 : DOA+コンソーシアム 第 3 分 科 会 公 開 データより

DOA+コンソーシアム で 公 開 www.doaplus.com 26