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平 成 26 年 3 月 4 日 法 制 審 議 会 民 法 ( 債 権 関 係 ) 部 会 委 員 佐 成 実 比 較 法 資 料 (ドイツ 約 款 規 制 法 全 訳 ) これまで 法 制 審 議 会 の 民 法 ( 債 権 関 係 ) 部 会 での 審 議 の 参 考 に 供 するために 作 成 された 比 較 法 資 料 では 独 逸 民 法 中 の 約 款 規 制 法 に 関 する 部 分 ( 同 法 第 305 条 ~ 第 310 条 )の 条 文 のうち 適 用 除 外 等 を 含 むいくつか の 条 文 につき その 全 部 または 一 部 が 日 本 語 訳 されてこなかった その 後 別 冊 NBL/No.146 民 法 ( 債 権 関 係 ) 改 正 に 関 する 比 較 法 資 料 において 若 干 の 補 訂 がなされた しかしながら まだ 欠 けている 部 分 等 が 認 めら れることから 約 款 規 制 という 論 点 の 重 要 性 に 鑑 み さらには 1976 年 に 単 行 法 (Gesetz zur Regelung des Rechts der Allgemeinen Geschäftsbedingungen: AGB-Gesetz)として 制 定 され 2002 年 に 民 法 (Bürgerliches Gesetzbuch: BGB)へ 取 り 込 まれた 独 逸 約 款 規 制 法 それ 自 体 の 歴 史 的 意 義 等 にも 鑑 み 参 酌 すべき 一 つの 体 系 的 全 体 像 とし て 甚 だ 僭 越 ながら 下 記 連 邦 司 法 省 ( 独 逸 )サイトの 最 新 情 報 に 基 づき 差 し 当 たり 後 掲 文 献 を 手 掛 かり に 拙 訳 による 全 訳 を 試 みたものを 暫 定 的 に 作 成 し 改 めて 終 盤 の 審 議 の 参 考 に 供 することとした http://www.gesetze-im-internet.de/bgb/index.html http://www.gesetze-im-internet.de/englisch_bgb/index.html 独 逸 民 法 第 1 編 総 則 ( 第 1 条 ~ 第 240 条 ) 第 2 編 債 務 関 係 法 ( 第 241 条 ~ 第 853 条 ) 第 1 章 債 務 関 係 の 内 容 ( 第 241 条 ~ 第 304 条 ) 第 2 章 約 款 による 法 律 行 為 に 基 づく 債 務 関 係 の 形 成 ( 第 305 条 ~ 第 310 条 ) 第 3 章 契 約 に 基 づく 債 務 関 係 ( 第 311 条 ~ 第 360 条 ) 第 4 章 債 務 関 係 の 消 滅 ( 第 362 条 ~ 第 397 条 ) 第 5 章 債 権 の 譲 渡 ( 第 398 条 ~ 第 413 条 ) 第 6 章 債 務 引 受 け ( 第 414 条 ~ 第 418 条 ) 第 7 章 複 数 の 債 務 者 および 債 権 者 ( 第 420 条 ~ 第 432 条 ) 第 8 章 個 別 の 債 務 関 係 ( 第 433 条 ~ 第 853 条 ) 第 3 編 物 権 法 ( 第 854 条 ~ 第 1296 条 ) 第 1 章 占 有 ( 第 854 条 ~ 第 872 条 ) 第 2 章 土 地 の 権 利 に 関 する 総 則 ( 第 873 条 ~ 第 902 条 ) 第 3 章 所 有 権 ( 第 903 条 ~ 第 1011 条 ) 第 4 章 役 権 ( 第 1018 条 ~ 第 1093 条 ) 第 5 章 先 買 権 ( 第 1094 条 ~ 第 1104 条 ) 第 6 章 物 的 負 担 ( 第 1105 条 ~ 第 1112 条 ) 第 7 章 抵 当 権 土 地 債 務 定 期 土 地 債 務 ( 第 1113 条 ~ 第 1203 条 ) 第 8 章 物 および 権 利 に 対 する 質 権 ( 第 1204 条 ~ 第 1296 条 ) 第 4 編 家 族 法 ( 第 1297 条 ~ 第 1921 条 ) 第 5 編 相 続 法 ( 第 1922 条 ~ 第 2385 条 ) 1

ドイツ 民 法 ( 約 款 規 制 法 ) * 下 線 は 本 資 料 作 成 者 が 付 した 第 2 章 約 款 による 法 律 行 為 に 基 づく 債 務 関 係 の 形 成 ( 第 305 条 ~ 第 310 条 ) 公 的 注 記 本 章 は 消 費 者 契 約 上 の 不 公 正 条 項 に 関 する1993 年 4 月 5 日 EU 指 令 の 国 内 法 化 にも 供 せ られるものとする 第 305 条 ( 約 款 の 契 約 への 組 入 れ) (1) 約 款 とは 多 数 の 契 約 に 用 いるために 1 あらかじめ 定 式 化 されたすべての 契 約 条 項 であって, 一 方 の 契 約 当 事 者 ( 約 款 使 用 者 )が 他 方 の 契 約 当 事 者 に 対 して 契 約 締 結 の 際 に 提 示 したも のをいう その 規 定 が 外 観 上 区 別 された 契 約 の 構 成 部 分 となっているか, 契 約 証 書 それ 自 体 に 記 載 されているか,どれだけの 分 量 があるか,どんな 書 体 で 書 かれているか,どんな 契 約 書 式 を 使 っているか 2 は 問 わない 契 約 条 項 につき 契 約 当 事 者 間 で 個 別 に 交 渉 がなされ た 限 りにおいて, 約 款 とならない (2) 約 款 は, 契 約 締 結 に 際 し, 次 の 各 号 に 定 める 要 件 をすべて 満 たし,かつ, 他 方 当 事 者 が 約 款 の 適 用 を 了 解 した 場 合 に 限 り, 契 約 に 組 み 入 れられるものとする 1. 約 款 使 用 者 が, 他 方 の 契 約 当 事 者 に 対 して 約 款 を 明 示 的 に 提 示 し,または, 契 約 締 結 方 法 ゆえに 明 示 的 な 提 示 が 不 相 当 な 困 難 を 伴 う 場 合 には 契 約 締 結 場 所 に 約 款 を 明 確 に 掲 示 し ておくこと 2. 約 款 使 用 者 が, 他 方 の 契 約 当 事 者 に 対 して, 約 款 の 内 容 を 了 知 する 機 会 を, 約 款 使 用 者 に 認 識 できる 同 人 の 身 体 的 障 害 も 相 応 に 考 慮 したうえでの 期 待 可 能 な 方 法 で 与 えたこと (3) 契 約 当 事 者 は, 本 条 第 2 項 の 定 める 要 件 に 鑑 みて, 特 定 の 種 類 の 法 律 行 為 のための 約 款 の 適 用 につき,あらかじめ 合 意 をすることができる 第 305a 条 ( 特 別 な 場 合 における 組 入 れ) 第 305 条 第 2 項 第 1 号 および 第 2 号 所 定 の 要 件 を 満 たさなくとも, 他 方 の 契 約 当 事 者 が 約 款 の 効 力 を 了 解 したときは, 次 の 各 号 に 掲 げるとおり, 約 款 は 契 約 に 組 み 入 れられる 1. 権 限 ある 交 通 当 局 の 認 可 または 国 際 条 約 に 基 づいて 告 示 された 鉄 道 の 料 金 表 および 実 施 規 則,ならびに 旅 客 運 送 法 に 準 拠 して 認 可 された 市 街 路 面 電 車,トローリーバスおよび 自 動 車 の 定 期 路 線 交 通 のための 運 送 約 款 は, 運 送 契 約 に 組 み 入 れられる 2. 電 気,ガス,テレコミュニケーション, 郵 便 および 鉄 道 に 係 る 連 邦 ネットワーク 監 督 局 3 の 官 報 において 公 表 され,かつ, 約 款 使 用 者 の 営 業 所 に 用 意 された 約 款 は, 次 に 掲 げ る 契 約 に 組 み 入 れられる 1 英 訳 版 では for more than two contracts 2 "welchen Umfang sie haben, in welcher Schriftart sie verfasst sind und welche Form der Vertrag hat" 3 "Bundesnetzagentur für Elektrizität, Gas, Telekommunikation, Post und Eisenbahnen" 2

a) 営 業 所 以 外 の 場 所 にある 郵 便 ポストへの 投 函 により 締 結 される 運 送 契 約 b) 契 約 締 結 前 に 他 方 の 契 約 当 事 者 に 対 して 約 款 を 入 手 可 能 にすることが 極 めて 困 難 であ る 場 合 において, 直 接, 隔 地 的 コミュニケーション 手 段 の 使 用 によりもたらされ,かつ, 当 該 テレコミュニケーションサービスが1 度 に 履 行 される,テレコミュニケーション, 情 報 その 他 のサービス 提 供 に 関 する 契 約 第 305b 条 ( 個 別 的 取 決 めの 優 先 ) 個 別 的 な 契 約 上 の 取 決 めは 約 款 に 優 先 する 第 305c 条 ( 不 意 打 ち 条 項 および 多 義 的 な 条 項 ) (1) 約 款 中 の 条 項 であって, 諸 事 情 とりわけ 契 約 の 外 形 から 受 ける 印 象 に 照 らして, 約 款 使 用 者 の 契 約 相 手 方 が 考 慮 に 入 れておく 必 要 がないほどに 異 常 なものは, 契 約 の 構 成 部 分 となら ない (2) 約 款 解 釈 上 の 疑 義 は, 約 款 使 用 者 の 負 担 に 帰 する 第 306 条 ( 不 組 入 および 無 効 の 法 的 帰 結 ) (1) 約 款 は その 全 部 または 一 部 が 契 約 の 要 素 にならないか 無 効 であっても その 他 の 点 では 契 約 の 効 力 を 有 する (2) 条 項 が 契 約 の 要 素 にならないか 無 効 である 限 りにおいて 契 約 の 内 容 は 法 律 上 の 規 定 に 従 う (3) 契 約 に 固 執 することが 第 2 項 によって 予 想 される 修 正 を 斟 酌 してもなお 一 方 の 契 約 当 事 者 に 要 求 できない 苛 酷 が 生 じる 場 合 には 契 約 は 無 効 である 第 306b 条 ( 回 避 禁 止 ) 本 章 の 規 定 は 他 の 方 法 で 形 成 されることで 回 避 される 場 合 にもなお 適 用 される 第 307 条 ( 内 容 規 制 ) (1) 約 款 中 の 条 項 は, 当 該 条 項 が 信 義 誠 実 の 要 請 に 反 して 約 款 使 用 者 の 契 約 相 手 方 を 不 相 当 に 不 利 益 に 取 り 扱 うときは, 無 効 とする 不 相 当 な 不 利 益 は, 条 項 が 明 確 でなく,または 平 易 でない 4 ことからも 生 ずる (2) ある 条 項 が 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 する 場 合 であって, 疑 いがあるときは, 不 相 当 に 不 利 益 な 取 扱 いがあると 推 定 する 1. 法 規 定 と 相 違 し, 当 該 法 規 定 の 本 質 的 な 基 本 思 想 と 抵 触 をきたすとき 4 "nicht klar und verständlich" (p q) ( p) ( q) 3

2. 契 約 の 性 質 から 生 ずる 本 質 的 な 権 利 または 義 務 を, 契 約 目 的 の 達 成 を 危 殆 化 するほどに 制 限 するとき (3) 本 条 第 1 項 および 第 2 項,ならびに 第 308 条 および 第 309 条 は, 約 款 の 規 定 であって, 法 規 定 と 相 違 し,または 法 規 定 を 補 充 する 規 律 が 合 意 されているものに 限 り, 適 用 される その 他 の 規 定 についても, 本 条 第 1 項 第 1 文 との 関 連 において 本 条 第 1 項 第 2 文 により 無 効 となし 得 る 第 308 条 ( 評 価 の 余 地 を 伴 う 禁 止 条 項 ) 約 款 における 条 項 で,とりわけ, 次 のようなものは 無 効 とする 1.( 承 諾 期 間 および 給 付 期 間 ) 約 款 使 用 者 が 申 込 みの 承 諾 もしくは 拒 絶,または 給 付 の 提 供 について, 不 当 に 長 期 のもしく は 十 分 に 確 定 されない 期 間 を 留 保 する 条 項 ただし, 第 335 条 第 1 項 ないし 第 3 項 および 第 356 条 に 基 づく 撤 回 期 間 または 返 品 期 間 の 経 過 後 に 給 付 すべきとする 留 保 は 除 く 2.( 猶 予 期 間 ) 約 款 使 用 者 が, 自 ら 実 現 されるべき 給 付 につき, 法 規 定 に 反 して 不 当 に 長 期 のまたは 十 分 に 確 定 されない 猶 予 期 間 を 留 保 する 条 項 3.( 解 除 の 留 保 ) 実 質 的 に 正 当 かつ 契 約 に 明 示 された 根 拠 がないのに, 約 款 使 用 者 が 自 らの 給 付 義 務 から 解 放 される 権 利 を 認 める 旨 の 合 意 ただし, 継 続 的 債 務 関 係 については,この 限 りではない 4.( 変 更 の 留 保 ) 約 束 された 給 付 を 変 更 し,または,これから 逸 脱 する 約 款 使 用 者 の 権 利 の 合 意 ただし, 変 更 または 逸 脱 の 合 意 が, 約 款 使 用 者 の 利 益 を 斟 酌 して, 契 約 の 相 手 方 に 期 待 し 得 るものである ときはこの 限 りではない 5.( 意 思 表 示 の 擬 制 ) 一 定 の 行 為 の 作 為 または 不 作 為 をもって, 約 款 使 用 者 の 契 約 相 手 方 の 意 思 表 示 がなされ,ま たはなされなかったものとみなす 条 項 ただし, 次 の 事 項 をすべて 満 たす 場 合 はこの 限 りでは ない a) 明 確 な 意 思 表 示 をなすための 相 当 な 期 間 が 契 約 相 手 方 に 与 えられていること b) 約 款 使 用 者 が, 期 間 の 開 始 の 際, 当 該 行 為 に 予 定 される 意 味 について 契 約 相 手 方 に 特 に 明 示 する 義 務 を 負 うこと 6.( 到 達 の 擬 制 ) 特 別 の 意 味 を 有 する 約 款 使 用 者 の 表 示 が, 契 約 の 相 手 方 に 到 達 したものとみなす 条 項 4

7.( 契 約 の 清 算 ) 契 約 の 一 方 の 契 約 当 事 者 が 契 約 を 解 除 または 告 知 する 場 合, 約 款 使 用 者 が 次 に 掲 げるいずれ かの 請 求 をすることができる 旨 を 定 める 条 項 a) 物 もしくは 権 利 の 使 用 もしくは 収 益,または 既 履 行 の 給 付 に 対 する 不 相 当 に 高 額 な 報 酬 b) 不 相 当 に 高 額 な 費 用 の 償 還 8.( 給 付 の 処 分 不 能 ) 給 付 の 処 分 不 能 によって 約 款 使 用 者 が 契 約 の 履 行 義 務 から 解 放 される 旨 の 本 条 第 3 号 による 適 法 な 合 意 につき, 約 款 使 用 者 が 次 に 定 める 義 務 のいずれも 負 わないこと a) 契 約 相 手 方 に 遅 滞 なく 処 分 不 能 につき 通 知 すること b) 契 約 相 手 方 の 反 対 給 付 を 遅 滞 なく 返 還 すること 第 309 条 ( 評 価 の 余 地 のない 禁 止 条 項 ) 法 規 定 と 異 なる 合 意 が 許 容 される 場 合 においても, 約 款 における 次 のような 条 項 は 無 効 とす る 1.( 短 期 間 での 価 格 引 き 上 げ) 契 約 締 結 後 4ヶ 月 以 内 に 引 渡 しまたは 提 供 がなされるべき 商 品 または 役 務 について, 対 価 の 引 き 上 げを 予 定 する 条 項 ただし, 継 続 的 債 務 関 係 の 枠 組 において 引 渡 しまたは 提 供 がなされ るべき 商 品 または 役 務 については,この 限 りではない 2.( 同 時 履 行 の 抗 弁 権 ) 次 のいずれかの 内 容 を 含 む 条 項 a) 第 320 条 により 約 款 使 用 者 の 契 約 相 手 方 に 成 立 する 同 時 履 行 の 抗 弁 権 を 排 除 または 制 限 すること b) 約 款 使 用 者 の 契 約 相 手 方 に 成 立 する 留 置 権 が, 同 一 の 契 約 関 係 に 基 づくものである 限 り において,これを 排 除 または 制 限 し,とりわけ 約 款 使 用 者 による 瑕 疵 の 承 認 に 係 らしめる こと 3.( 相 殺 の 禁 止 ) 約 款 使 用 者 の 契 約 相 手 方 から, 争 いのないまたは 既 判 力 によって 確 定 された 債 権 によって 相 殺 する 権 限 を 奪 う 条 項 4.( 催 告, 猶 予 期 間 の 設 定 ) 他 方 契 約 当 事 者 に 催 告 し,または 給 付 もしくは 追 完 のための 猶 予 期 間 を 設 定 すべき 旨 の 約 款 使 用 者 の 法 律 上 の 責 務 を 免 除 する 条 項 5.( 損 害 賠 償 請 求 権 の 包 括 的 予 定 ) 包 括 的 予 定 のされた 約 款 使 用 者 の 損 害 賠 償 請 求 権 または 減 価 賠 償 請 求 権 の 合 意 であって, 次 のいずれかを 定 める 条 項 5

a) 包 括 的 予 定 額 が, 約 款 所 定 の 場 合 に 事 物 の 通 常 の 経 過 に 従 って 予 期 されるべき 損 害,ま たは 通 常 生 ずべき 減 価 を 超 える 場 合 b) 損 害 もしくは 減 価 が 全 く 生 じていないこと,または 包 括 的 予 定 額 を 著 しく 下 回 ることを 証 明 する 機 会 が, 他 方 契 約 当 事 者 に 明 示 的 には 与 えられていない 場 合 6.( 違 約 罰 ) 給 付 の 不 受 領 もしくは 受 領 遅 滞,または 他 方 契 約 当 事 者 が 契 約 を 解 消 する 場 合 について, 約 款 使 用 者 に 対 して 違 約 罰 を 支 払 う 旨 を 約 する 条 項 7.( 生 命, 身 体, 健 康 の 侵 害 があったとき,および 重 大 な 過 失 があったときについての 免 責 ) a) ( 生 命, 身 体, 健 康 の 侵 害 ) 約 款 使 用 者 の 過 失 的 な 義 務 違 反,または 約 款 使 用 者 の 法 定 代 理 人 もしくは 履 行 補 助 者 の 故 意 または 過 失 的 な 5 義 務 違 反 によって 生 命, 身 体, 健 康 を 侵 害 したことにより 生 じた 損 害 に 対 する 責 任 を 排 除 し,または 制 限 すること b) ( 重 大 な 過 失 ) 約 款 使 用 者 の 重 過 失 的 な 義 務 違 反 または 約 款 使 用 者 の 法 定 代 理 人 もしくは 履 行 補 助 者 の 故 意 または 重 過 失 的 な 義 務 違 反 によって 負 うべきその 他 の 損 害 に 対 する 責 任 を 排 除 し, または 制 限 すること a)およびb)の 規 定 は, 旅 客 運 送 法 に 準 拠 して 認 可 された, 市 街 路 面 電 車,トローリーバス, および 自 動 車 の 定 期 路 線 交 通 のため 運 送 約 款 および 料 金 表 規 程 における 責 任 制 限 には 適 用 しない ただし,その 内 容 が,1970 年 2 月 27 日 付 けの 市 街 路 面 電 車,トローリーバスおよび 自 動 車 による 定 期 路 線 交 通 のための 運 送 約 款 に 関 する 命 令 よりも 旅 客 に 不 利 益 にならない 場 合 に 限 る b) の 規 定 は, 国 の 認 可 を 受 けた 宝 くじ 契 約 または 富 くじ 契 約 には 適 用 しない 8.( 義 務 違 反 におけるその 他 の 免 責 ) a) ( 契 約 を 解 消 する 権 利 の 排 除 ) 約 款 使 用 者 の 責 に 帰 すべき 事 由 があり, 売 買 の 目 的 物 または 仕 事 の 瑕 疵 以 外 の 義 務 違 反 があった 場 合 において, 他 方 契 約 当 事 者 の 契 約 を 解 消 する 権 利 を 排 除 し,または 制 限 す る 条 項 ただし, 本 条 第 7 号 に 定 める 運 送 約 款 および 料 金 表 規 程 については, 同 号 所 定 の 要 件 を 満 たす 限 りで,この 限 りではない b) ( 瑕 疵 ) 新 たに 製 造 される 物 の 引 渡 しおよび 請 負 給 付 に 関 する 契 約 において, 以 下 のいずれかに 該 当 することを 定 める 条 項 aa) ( 排 除 および 第 三 者 への 転 嫁 ) 瑕 疵 を 原 因 とする 約 款 使 用 者 に 対 する 請 求 権 を 全 部 または 個 々の 部 分 に 関 して 排 除 し,または, 第 三 者 に 対 する 請 求 しか 認 めない,もしくは, 事 前 に 第 三 者 に 対 する 裁 判 上 の 請 求 をなすことに 係 らしめること 5 "vorsätzlichen oder fahrlässigen" 6

bb) ( 追 完 への 限 定 ) 約 款 使 用 者 に 対 する 請 求 権 の 全 部 または 個 々の 部 分 に 関 して, 追 完 請 求 権 に 限 定 する こと ただし, 追 完 が 失 敗 した 場 合 に 対 価 の 減 額 請 求 権,または 建 築 工 事 給 付 が 瑕 疵 担 保 の 目 的 でないときに, 他 方 契 約 当 事 者 の 選 択 に 従 い 契 約 解 除 を 選 択 する 権 利 が 明 示 的 に 留 保 されている 場 合 はこの 限 りではない cc) ( 追 完 費 用 ) 追 完 の 目 的 のために 必 要 な 費 用 として,とりわけ 運 送 費, 交 通 費, 労 賃, 材 料 費 を 負 担 するべき 約 款 使 用 者 の 義 務 を 排 除 し,または 制 限 すること dd) ( 追 完 の 留 保 ) 約 款 使 用 者 が 追 完 を, 対 価 全 額 の 前 払 い,または, 瑕 疵 を 考 慮 すると 過 度 に 高 い 対 価 部 分 の 前 払 いに 係 らしめること ee) ( 瑕 疵 通 知 の 除 斥 期 間 ) 約 款 使 用 者 が 他 方 契 約 当 事 者 に 対 して 明 白 でない 瑕 疵 の 通 知 について 除 斥 期 間 を 設 定 し, 当 該 期 間 がff)の 規 定 により 許 容 される 期 間 よりも 短 いこと ff) ( 時 効 消 滅 の 容 易 化 ) 第 438 条 第 1 項 第 2 号 および 第 634a 条 第 1 項 第 2 号 の 適 用 を 受 ける 場 合 においては, 瑕 疵 を 原 因 とする 約 款 使 用 者 に 対 する 請 求 権 の 時 効 消 滅 を 容 易 にし,または,その 他 の 場 合 においては, 法 律 上 の 消 滅 時 効 起 算 点 から1 年 よりも 短 い 消 滅 時 効 期 間 で 時 効 が 完 成 す るとすること 9.( 継 続 的 債 務 関 係 における 存 続 期 間 ) 約 款 使 用 者 による 商 品 の 定 期 的 な 供 給 または 労 務 もしくは 請 負 給 付 の 定 期 的 な 提 供 を 目 的 とする 契 約 関 係 において, 以 下 のいずれかを 定 める 条 項 a) 他 方 契 約 当 事 者 を2 年 より 長 く 拘 束 する 契 約 存 続 期 間 b) 他 方 契 約 当 事 者 をその 都 度 1 年 を 超 えて 拘 束 する 契 約 関 係 の 黙 示 の 更 新 c) 他 方 契 約 当 事 者 の 負 担 で, 当 初 予 定 されまたは 黙 示 に 更 新 された 契 約 期 間 の 満 了 前,3か 月 より 長 い 解 約 告 知 期 間 ただし, 一 体 をなしたものとして 売 却 された 物 の 引 渡 しに 関 する 契 約, 保 険 契 約,および, 著 作 権 法 上 の 権 利 および 請 求 権 を 有 する 者 と, 著 作 権 およびそれに 隣 接 する 保 護 権 に 関 する 法 律 にいう 著 作 権 利 用 会 社 との 間 で 締 結 された 契 約 については,この 限 りではない 10.( 契 約 相 手 方 の 交 替 ) 売 買 契 約, 消 費 貸 借 契 約, 雇 用 契 約 または 請 負 契 約 において, 第 三 者 が 約 款 使 用 者 に 代 わり 契 約 上 の 権 利 および 義 務 を 承 継 し,または 承 継 し 得 るとする 条 項 ただし, 条 項 のなかで 次 の 定 めがあるときはこの 限 りではない a) 第 三 者 が 名 前 を 挙 げて 表 示 されていること b) 他 方 契 約 当 事 者 に 対 して, 契 約 解 除 権 が 与 えられていること 7

11.( 締 約 代 理 人 の 責 任 ) 約 款 使 用 者 が, 他 方 契 約 当 事 者 のために 契 約 を 締 結 する 代 理 人 に 対 して, 以 下 のいずれかを 課 する 条 項 a) 明 示 的 かつ 格 別 の 説 明 なしに, 代 理 人 固 有 の 責 任 または 介 入 義 務 を 課 すこと b) 無 権 代 理 の 場 合 に, 第 179 条 を 超 える 責 任 を 課 すこと 12.( 立 証 責 任 ) 約 款 使 用 者 によって 立 証 責 任 を 他 方 契 約 当 事 者 に 不 利 に 変 更 する 条 項 とりわけ, 以 下 の 各 号 に 定 めるもののいずれかに 該 当 するもの a) 約 款 使 用 者 の 責 任 領 域 内 にある 諸 事 情 についての 立 証 責 任 を 負 わせること b) 他 方 契 約 当 事 者 に 一 定 の 事 実 を 証 明 させること b)の 規 定 は, 特 別 に 署 名 され,または 特 別 に 認 証 された 電 子 署 名 を 付 された 受 領 確 認 証 には 適 用 しない 13.( 通 知 および 表 示 の 方 式 ) 約 款 使 用 者 または 第 三 者 に 対 して 行 われる 通 知 または 表 示 について, 書 面 方 式 よりも 厳 格 な 方 式 または 特 別 の 到 達 の 要 件 を 課 す 条 項 第 310 条 適 用 範 囲 (1) 第 305 条 第 2 項, 同 条 第 3 項, 第 308 条 および 第 309 条 は, 事 業 者, 公 法 人 または 公 法 上 の 特 別 財 産 に 対 して 用 いられる 約 款 には 適 用 がない 本 項 第 1 文 所 定 の 約 款 について, 第 308 条 お よび 第 309 条 に 掲 げられた 契 約 条 項 に 該 当 するために 無 効 となるときは,その 限 りにおいて, 第 307 条 第 1 項 および 第 2 項 が 適 用 される 商 取 引 において 通 用 している 慣 行 および 慣 習 は, 適 切 に 考 慮 されなければならない 第 1 文 の 場 合 において, 契 約 締 結 時 に 通 用 するドイツ 建 設 請 負 工 事 規 程 B 編 (VOB/B)の 内 容 に 違 えることなく 全 て 組 み 込 まれた 契 約 については, 第 307 条 第 1 項 および 第 2 項 は, 個 別 の 規 定 による 内 容 規 制 に 関 しては 適 用 されない (2) 第 308 条 および 第 309 条 は, 電 気,ガス, 地 域 熱, 水 道 の 供 給 企 業 が, 特 別 需 要 家 との 間 で 締 結 する 電 力,ガス, 地 域 熱, 水 道 のネットワークからの 供 給 に 関 する 契 約 については,そ の 供 給 約 款 が 電 気,ガス, 地 域 熱, 水 道 の 標 準 供 給 約 款 に 関 する 通 達 から 需 要 者 に 不 利 に 逸 脱 していない 限 り 適 用 されない 第 1 文 の 規 定 は, 廃 水 に 関 する 契 約 についても 準 用 する (3) 事 業 者 と 消 費 者 の 間 の 契 約 ( 消 費 者 契 約 )においては, 本 章 の 規 定 は 次 の 条 件 で 適 用 する 1. 約 款 は, 事 業 者 により 設 定 されたものとみなす ただし, 当 該 約 款 が 消 費 者 により 契 約 の 中 に 取 り 入 れられたときは,この 限 りではない 2. 第 305c 条 第 2 項, 第 306 条 および 第 307 条 ないし 第 309 条 ならびに 民 法 施 行 法 第 46b 条 は,あ らかじめ 定 式 化 された 契 約 条 項 が1 回 限 りの 使 用 を 予 定 している 場 合 であっても, 消 費 者 が あらかじめの 定 式 化 においてその 内 容 に 影 響 を 及 ぼすことができなかった 限 りで 適 用 する 8

3. 第 307 条 第 1 項 および 第 2 項 に 定 める 不 相 当 な 不 利 益 を 評 価 するにあたっては, 当 該 契 約 締 結 の 際 の 諸 事 情 をも 考 慮 する (4) 本 章 の 規 定 は, 相 続 法, 家 族 法 および 会 社 法 の 領 域 における 契 約,ならびに, 労 働 協 約, 事 務 所 協 定 および 公 務 協 定 には 適 用 されない 労 働 契 約 への 適 用 にあたっては, 労 働 法 上 認 められる 特 殊 性 を 適 切 に 考 慮 しなければならない 第 305 条 第 2 項 および 第 3 項 は 適 用 しない 労 働 協 約, 事 務 所 協 定 および 公 務 協 定 は, 第 307 条 第 3 項 にいう 法 規 定 と 同 一 の 意 味 をもつ 以 上 参 考 文 献 別 冊 NBL/No.146 民 法 ( 債 権 関 係 ) 改 正 に 関 する 比 較 法 資 料 ( 商 事 法 務 ) 石 田 喜 久 夫 編 注 釈 ドイツ 約 款 規 制 法 { 改 訂 普 及 版 } ( 同 文 館 ) 村 上 淳 一 他 著 ドイツ 法 入 門 ( 改 訂 第 3 版 改 訂 第 8 版 ) ( 有 斐 閣 ) 山 田 晟 著 ドイツ 法 律 用 語 辞 典 ( 改 訂 増 補 版 ) ( 大 学 書 林 ) ベルンド ゲッツェ 著 独 和 法 律 用 語 辞 典 ( 第 2 版 ) ( 成 文 堂 ) 河 上 正 二 著 約 款 規 制 の 法 理 ( 有 斐 閣 ) 高 翔 龍 著 韓 国 法 ( 第 2 版 ) ( 信 山 社 ) 9