市 民 公 開 講 座 ウイルス 性 慢 性 肝 炎 羽 島 市 民 病 院 消 化 器 科 酒 井 勉
肝 炎 ウイルス A. 肝 炎 ウイルス 1. A 型 肝 炎 ウイルス(HAV) 2. B 型 肝 炎 ウイルス(HBV) 3. C 型 肝 炎 ウイルス(HCV) 4. D 型 肝 炎 ウイルス(HDV) 5. E 型 肝 炎 ウイルス(HEV) 5. F 型 肝 炎 ウイルス? 6. G 型 肝 炎 ウイルス? 7. TTV? B. B.その 他 のウイルス 1. Epstein-Barr virus(ebv EBV) 2. サイトメガロウイルス(CMV) 3. 単 純 ヘルペスウイルス(HSV HSV) 4. 水 痘 - 帯 状 疱 疹 ウイルス 5. コクサッキーウイルス 6. エコーウイルス 7. ムンプスウイルス 8. 風 疹 ウイルス 9. 黄 熱 ウイルス 10. デングウイルス
起 因 ウイルス 肝 炎 ウイルス 感 染 経 路 感 染 地 域 疾 患 A 型 肝 炎 HAV RNAウイルス 経 口, 糞 便 水 系 全 世 界 熱 帯 地 域, 亜 熱 帯 地 域 に 多 い 急 性 肝 炎 劇 症 肝 炎 B 型 肝 炎 HBV DNAウイルス 血 液, 体 液 全 世 界 的 東, 東 南 アジア, 南 アフリカに 多 い 3 歳 未 満 : 慢 性 肝 炎 肝 硬 変 肝 癌 成 人 : 急 性 肝 炎 C 型 肝 炎 HCV RNAウイルス 血 液, 体 液 全 世 界 急 性 肝 炎 慢 性 肝 炎 肝 硬 変 肝 癌 D 型 肝 炎 HDV RNAウイルス 血 液, 体 液 南 イタリア アマゾン, 東 欧 重 症 肝 炎 E 型 肝 炎 HEVウイルス RNAウイルス 経 口, 水 系 ミャンマー,ネパー ル,インド, 中 国, メキシコ 急 性 肝 炎 劇 症 肝 炎
C 型 肝 炎 の 患 者 数 は? 輸 血 血 液 製 剤 投 与 刺 青 ドラッグの 回 し 打 ち 同 一 注 射 針 を 用 いた 予 防 注 射 150 万 人 日 本 肝 臓 学 会 ( 編 ) 慢 性 肝 炎 診 療 マニュアル,2001
性 部 位 別 がん 死 亡 数 の 年 次 推 移 死 亡 数 ( 人 ) 男 性 ( 人 ) 女 性 40000 肺 40000 30000 胃 30000 20000 肝 臓 大 腸 20000 胃 10000 胆 嚢 10000 大 腸 肺 肝 臓 乳 房 胆 嚢 子 宮 0 1965 1975 1985 1995 2005 0 ( 年 ) 1965 1975 1985 1995 2005 ( 年 ) 厚 生 労 働 省 :2005 年 人 口 動 態 統 計
肝 がんによる 死 亡 者 数 ( 人 ) 35,000 30,000 25,000 女 性 20,000 15,000 10,000 男 性 5,000 0 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005( 年 ) 肝 がんによる 死 亡 者 数 が 増 えてきています 2005 年 国 民 衛 生 の 動 向
肝 がん 死 亡 率 の 国 際 比 較 死 亡 率 ( 人 口 10 万 対 ) 40 35 30 25 20 15 10 肝 および 肝 内 胆 管 がん 男 性 女 性 5 0 日 本 タイ オーストラリア 米 国 ドイツ ハンガリー デンマーク 厚 生 労 働 省 : 平 成 14 年 度 人 口 動 態 統 計 WHO:World Health Statistics Annual 2000~
肝 がんの 原 因 B 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (11%) B 型 およびC 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (1%) B 型 およびC 型 肝 炎 ウイルス 陰 性 (9%) C 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 (79%) 日 本 肝 臓 学 会 : 肝 がん 白 書 平 成 11 年 度 肝 がんの 約 80%は %はC 型 肝 炎 ウイルスの 感 染 が 原 因 です
肝 細 胞 がんによる 死 亡 と 原 因 の 年 次 推 移 30 ( 人 口 10 万 人 対 ) HBs 抗 原 陰 性 HBs 抗 原 陽 性 HCV 抗 原 陽 性 非 B 非 C 20 10 0 1977 1980 1985 1990 1995 2000 厚 生 労 働 省 : 人 口 動 態 統 計 日 本 肝 癌 研 究 会 : 全 国 原 発 性 肝 癌 追 跡 調 査 報 告
C 型 慢 性 肝 炎 の 線 維 化 と 発 がん 肝 硬 変 肝 がん 肝 発 が ん リ ス ク F0 血 小 板 18 万 以 上 F1 血 小 板 15~18 万 F2 血 小 板 13~15 万 F3 血 小 板 10~13 万 年 間 0.5% F4 血 小 板 10 万 以 下 年 間 1.5% 年 間 5% 年 間 8% 感 染 70% 慢 性 肝 炎 急 性 肝 炎 感 染 期 間 ( 年 ) 治 癒 : 肝 線 維 化 の 程 度 による 分 類 日 本 肝 臓 学 会 : 慢 性 肝 炎 の 治 療 ガイド2006を 改 変 C 型 慢 性 肝 炎 は 自 覚 症 状 はほとんどありませんが 放 っておくと 肝 硬 変 や 肝 がんへ 進 展 する 場 合 があります
C 型 肝 炎 ウイルスの 感 染 経 路 輸 血 血 液 凝 固 製 剤 の 投 与 ( 第 Ⅷ 因 子 第 Ⅸ 因 子 ) フィブリノゲン 製 剤 の 投 与 1992 年 以 前 1988 年 以 前 1994 年 以 前 注 射 針 注 射 器 の 共 用 薬 物 常 習 者 など 入 れ 墨 ピアスの 穴 あけ 針 刺 し 事 故 肝 炎 発 症 リスク 平 均 1.8%(0~7%)(HBVの6~ 30%より 低 い) 性 行 為 夫 婦 間 感 染 率 0~0.6%/ 年 (HBV HIVより 低 い) 母 子 感 染 母 親 が 抗 体 陽 性 で1.7% RNA 陽 性 で4.3% 厚 生 労 働 省 :C 型 肝 炎 について~ 一 般 的 なQ&A 日 本 肝 臓 学 会 : 慢 性 肝 炎 の 治 療 ガイド2006を 参 考 に 作 成
C 型 慢 性 肝 炎 の 発 見 の 契 機 契 機 症 例 数 (%) 健 康 診 断 献 血 人 間 ドック 他 の 病 気 の 際 急 性 肝 炎 の 慢 性 化 自 覚 症 状 あり 計 154 20 15 28 217 (71.0%) (9.2%) (6.9%) (12.9%) 日 本 肝 臓 学 会 : 慢 性 肝 炎 診 療 マニュアル 医 学 書 院 2001 p38
HCV 抗 体 陽 性 率 ( 初 回 献 血 者 ) 出 生 年 (2007 年 時 年 齢 ) 0 2 4 6 8 10 12 (%) 1972-1975 (32-35) 1967-1971 (36-40) 1962-1966 (41-45) 1957-1961 (46-50) 1952-1956 (51-55) 1947-1951 (56-60) 1942-1946 (61-65) 1937-1941 (66-70) 1932-1936 (71-75) 1927-1931 (76-80) 0.31 0.2 0.46 0.36 1.02 0.71 1.49 1.13 1.39 1.48 1.85 2.15 2.26 2.99 3.04 3.98 男 性 女 性 対 象 : 大 阪 府 の 初 回 献 血 者 197,600 名 採 血 期 間 :1992.2-7 C 型 慢 性 肝 炎 HCVキャリアの 推 定 数 150~200 万 人 6.99 6.61 7.91 10.01 Tanaka H et al : Cancer Causes and Control 1994;5:409 日 本 肝 臓 学 会 : 慢 性 肝 炎 の 治 療 ガイド2006
都 道 府 県 別 のHCVの HCV 感 染 者 率 ( 節 目 検 診 ) 平 成 14 年 度 節 目 検 診 で 現 在 C 型 肝 炎 に 感 染 して いる 可 能 性 が 極 めて 高 い と 判 定 された 者 の 割 合 0.9% 未 満 0.9 以 上 1.1% 未 満 1.1 以 上 1.2% 未 満 1.2 以 上 1.4% 未 満 1.4% 以 上 田 中 隆 ほか: 日 本 臨 牀 2004;62( 増 刊 号 7):611より 作 成
C 型 肝 炎 ウイルスの 感 染 の 可 能 性 がある 人 過 去 の 健 康 診 断 で 肝 機 能 の 異 常 を 指 摘 されたことがある 1992 年 ( 平 成 4 年 ) 以 前 に 輸 血 を 受 けたことがある 大 きな 手 術 を 受 けたことがある 出 産 時 に 大 量 出 血 があった 使 い 回 しの 針 で 注 射 されたことがある 血 液 製 剤 を 投 与 されたことがある 長 期 間 血 液 透 析 を 受 けている ボディピアスをしている
画 像 検 査 と 肝 生 検 画 像 検 査 超 音 波 (エコー) 検 査 簡 便 に 肝 臓 の 形 ( 右 葉 や 左 葉 の 状 態 )や 内 部 の 変 化 ( 委 縮 や 肥 大 )が 観 察 できる CT 検 査 肝 臓 を 輪 切 りにした 画 像 が 得 ら れ 超 音 波 で 観 察 しにくい 部 位 ま ではっきりと 映 し 出 せる その 他 の 検 査 肝 生 検 肝 臓 の 線 維 化 の 程 度 が 観 察 できる 組 織 所 見 は 部 分 的 な 観 察 ではある が 血 液 検 査 に 比 べて 普 遍 性 が 高 い MRI 検 査 CTより 鮮 明 で いろいろな 断 面 からの 肝 臓 の 観 察 に 適 している 肝 臓 の 状 態 を 詳 しく 調 べるために 画 像 検 査 や 肝 生 検 を 行 います
肝 生 検 ( 新 犬 山 分 類 ) 線 維 化 の 程 度 :ステージ F0: 線 維 化 なし F1: 門 脈 域 の 線 維 性 拡 大 F2: 線 維 性 架 橋 形 成 F3: 小 葉 のひずみを 伴 う 線 維 性 架 橋 形 成 F4: 肝 硬 変 活 動 性 の 程 度 :グレード A0: 壊 死 炎 症 なし A1: 軽 度 の 壊 死 炎 症 所 見 A2: 中 等 度 の 壊 死 炎 症 所 見 A3: 高 度 の 壊 死 炎 症 所 見 犬 山 シンポジウム 1996
線 維 化 の 進 行 F1 F2 F3 F4( 肝 硬 変 ) 提 供 : 今 井 康 陽 先 生 ( 市 立 池 田 病 院 副 院 長 )
C 型 慢 性 肝 炎 における 年 率 発 がん 率 (%) 10 8 年 8.0% 6 年 5.0% 4 2 0 年 0.5% 年 1.5% F1 F2 F3 F4 肝 線 維 化 の 程 度 (ステージ) 日 本 肝 臓 学 会 : 慢 性 肝 炎 の 治 療 ガイド2006
肝 がんの の 高 危 険 群 超 高 危 険 群 B 型 C 型 慢 性 肝 炎 肝 硬 変 F3~F4 F4 血 小 板 数 13 万 以 下 中 年 以 降 の 男 性 大 量 飲 酒 者 高 危 険 群 B 型 C 型 慢 性 肝 炎 アルコール その 他 の 肝 硬 変 日 本 肝 臓 学 会 : 慢 性 肝 炎 の 治 療 ガイド2006 石 橋 大 海 : 臨 牀 と 研 究 2000;77:1186を 参 考 に 作 成
肝 がんの の 画 像 検 査 a: 腹 部 超 音 波 像 肝 右 葉 の 境 界 不 鮮 明 な やや 高 エコー 病 変 b: 造 影 CT 肝 腫 瘤 は 低 吸 収 域 c:mri(t1) 肝 腫 瘤 はやや 高 信 号 域 d: 造 影 CT (ラジオ 波 焼 勺 療 法 後 ) 十 分 な 壊 死 効 果 大 元 謙 治 : 治 療 2004;86:2517
C 型 慢 性 肝 炎 治 療 はなぜは 必 要 か! 1. 肝 硬 変 への 進 展 を 防 ぐ 2. 肝 がんを 防 ぐ
C 型 肝 炎 に 対 する 治 療 方 法 原 因 療 法 ウイルスを 体 内 から 排 除 して 完 全 治 癒 を 目 指 す インターフェロン ペグインターフェロン リバビリン 併 用 療 法 対 症 療 法 肝 機 能 を 改 善 して 肝 炎 の 悪 化 を 防 ぐ グリチルリチン 配 合 剤 ウルソデスオキシコール 酸 インターフェロン 少 量 長 期 投 与
原 因 療 法 =C 型 肝 炎 を 治 す 治 療 インターフェロン ペグインターフェロン リバビリン 併 用 療 法
C 型 肝 炎 のウイルスタイプ
インターフェロンの 治 療 効 果 100 1 型 高 ウイルス 量 のC の 型 肝 炎 に 対 する 治 療 効 果 ウ イ ル ス 陰 性 化 率 (%) 80 60 40 20 0 2% インターフェロン 単 独 療 法 24 週 間 (1992 年 ) ペグインターフェロン 単 独 投 与 48 週 間 (2003 年 12 月 ) 16% 20% インターフェロン +リバビリン 併 用 療 法 24 週 間 (2001 年 12 月 ) 50~60% ペグインターフェロン + リバビリン 併 用 療 法 48 週 間 (2004 年 12 月 )
ジェノタイプ1かつ 高 ウイルス 量 症 に 対 する ウイルス 学 的 効 果 90 (%) 80 ウ イ ル ス 陰 性 化 率 70 60 50 40 約 60% 30 20 約 20% 10 0 インターフェロン +レベトール 併 用 療 法 24 週 間 投 与 (2001 年 12 月 ) ペグインターフェロン +リバビリン 併 用 療 法 48 週 間 投 与 (2004 年 12 月 ) 難 治 性 のC 型 慢 性 肝 炎 でも2 人 に1 人 が 治 ります
ウ イ ル ス 陰 性 化 率 (%) インターフェロンの 治 療 効 果 100 80 60 40 2 型 1 型 低 ウイルス 量 のC の 型 肝 炎 に 対 する 治 療 効 果 27% ペグインターフェロン 単 独 投 与 48 週 間 (2003 年 12 月 ) 68% 76% 90% ペグインターフェロン + リバビリン 併 用 療 法 24 週 間 (2005 年 12 月 ) 20 0 インターフェロン 単 独 療 法 24 週 間 (1992 年 ) インターフェロン +リバビリン 併 用 療 法 24 週 間 (2001 年 12 月 )
ジェノタイプ2およびジェノタイプ およびジェノタイプ1かつ 低 ウイルス 量 症 例 に 対 する ウイルス 学 的 効 果 ウ イ ル ス 陰 性 化 率 ( 投 与 終 了 後 24 週 目 ) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 (%) 約 65% 約 90% 0 ペグインターフェロン 単 独 療 法 48 週 間 投 与 (2003 年 12 月 ) ペグインターフェロン +リバビリン 併 用 療 法 24 週 間 投 与 (2005 年 12 月 ) 約 90%でC 型 慢 性 肝 炎 が 治 ります
ペグインターフェロンとリバビリン 併 用 療 法 の 治 療 スケジュール 48 週 間 ペグインターフェロン 週 1 回 投 与 リバビリン 毎 日 朝 夕 食 後 内 服 投 与 期 間 (48 週 間 ) 経 過 観 察 期 間 ( 定 期 的 な 検 査 :24 週 間 ) ( 通 常 の 投 与 期 間 は1 型 でウイルス 量 が 多 い 場 合 は48 週 間 それ 以 外 の 場 合 は24 週 間 です)
C 型 慢 性 肝 炎 治 療 ガイドライン 2008 (B 型 及 びC び 型 肝 炎 ウイルスの 感 染 者 に 対 する 治 療 の 標 準 化 に 関 する 臨 床 的 研 究 班 ) 監 修 国 家 公 務 員 共 済 組 合 連 合 会 虎 の 門 病 院 分 院 院 長 熊 田 博 光 先 生 高 ウイルス 量 1Meq./mL 以 上 100KIU/mL 以 上 300fmol/L 以 上 低 ウイルス 量 1Meq./mL 未 満 100KIU/mL 未 満 300fmol/L 未 満 ジェノタイプ1 ペグIFNα-2b +リバビリン 併 用 療 法 (48 週 間 ) ペグIFN IFNα-2a+ 2a+リバビリン 併 用 療 法 (48 週 間 ) IFN 単 独 療 法 (24 週 間 ) ペグIFN IFNα-2a 単 独 療 法 (24~4848 週 間 ) ジェノタイプ2 ペグIFNα-2b +リバビ リン 併 用 療 法 (24 週 間 ) IFN 単 独 療 法 (8~24 週 間 ) ペグIFN IFNα-2a 単 独 療 法 (24~4848 週 間 ) ジェノタイプ 1 高 ウイルス 量 以 外 の 代 償 性 肝 硬 変 には IFNβの 投 与 を 原 則 とする
当 院 におけるペグIFNα-2b+リバビリン 療 法 症 例 性 年 齢 genotypeifn 組 織 組 織 HCV- HCV-RNA 治 療 成 績 治 療 歴 活 動 性 線 維 化 RNA 量 陰 性 化 1 男 性 56 Ⅰb なし A2 F2 860 8w 陰 性 終 了 再 燃 2 男 性 53 Ⅱa なし A2 F2 1200 8w 陰 性 終 了 SVR 3 男 性 62 Ⅰb なし A2 F1 820 8w 陰 性 終 了 SVR 4 男 性 68 Ⅰb あり A2 F3 1800 4w 陽 性 4w 脱 落 5 女 性 55 Ⅰb なし A3 F1 820 12w 陰 性 終 了 SVR 6 女 性 65 Ⅰb あり A2 F2 780 24w 陽 性 終 了 無 効 7 女 性 62 Ⅰb なし A2 F1 540 12w 陰 性 終 了 SVR 8 男 性 68 Ⅰb なし A1 F2 760 16w 陰 性 終 了 再 燃 9 男 性 54 Ⅰb なし A2 F1 1400 12w 陰 性 終 了 SVR 10 男 性 53 Ⅰb あり A1 F2 4600 24w 陽 性 24w 脱 落 11 女 性 57 Ⅰb あり A2 F3 880 8w 陰 性 終 了 SVR 12 女 性 57 Ⅰb あり A2 F1 370 8w 陰 性 終 了 SVR 13 男 性 70 Ⅰb なし A3 F3 1700 4w 陽 性 4w 脱 落 14 男 性 68 Ⅰb なし A2 F1 1700 2w 陽 性 2w 脱 落 15 男 性 57 Ⅰb あり A2 F3 1200 12w 陰 性 終 了 SVR 16 女 性 62 Ⅰb あり A2 F2 3100 12w 陰 性 終 了 SVR 17 女 性 67 Ⅰb なし A2 F2 860 8w 陰 性 終 了 SVR 18 女 性 56 Ⅰb なし A2 F1 1900 24w 陰 性 終 了 SVR 19 男 性 54 Ⅰb なし A2 F2 3300 24w 陽 性 終 了 無 効 20 男 性 65 Ⅰb なし A2 F1 1800 12w 陰 性 終 了 再 燃 21 男 性 68 Ⅱa なし A2 F2 3000 8w 陰 性 終 了 SVR 22 女 性 63 Ⅱa なし A1 F2 1900 24w 陽 性 終 了 無 効 23 女 性 71 Ⅰb あり A3 F1 980 12w 陰 性 終 了 SVR 24 男 性 58 Ⅰb あり A1 F3 2100 24w 陽 性 終 了 無 効 25 男 性 63 Ⅰb なし A2 F2 750 8w 陰 性 終 了 SVR 男 性 15 平 均 脱 落 4 女 性 10 61.3±5.6 全 体 完 遂 例 / 全 例 :21/25=84% SVR/ 完 遂 例 :14/21=66% SVR/ 全 例 : 14/25=56% Ⅰb 完 遂 例 / 全 例 :18/21=85.7% SVR/ 完 遂 例 :12/18=66.7% SVR/ 全 例 :12/22=54.5%
肝 機 能 (ALT( 値 )が 正 常 の C 型 慢 性 肝 炎 の 治 療
C 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 の 方 は C 型 肝 炎 では 肝 臓 の 機 能 の 目 安 である ALT(GPT GPT) 値 が 基 準 値 内 の 方 もいます その 多 くの 場 合 で 肝 臓 の 線 維 化 が 認 め られたり 数 年 後 にALTに ALT(GPT) 値 が 高 くなっ たりして 肝 炎 が 進 行 します
ALT 値 正 常 な 方 の 肝 組 織 像 の 進 展 (%) 100 累 積 肝 組 織 進 展 率 80 60 40 ALT 異 常 例 (n=41) P = 0.06 20 ALT 持 続 正 常 例 (n=40) 0 0 2 4 6 8 10 12 14 Chee-Kin H, et al, Journal of Hepatology 2003;38:511-517
肝 機 能 (ALT 値 )が 基 準 値 以 内 の 肝 臓 の 状 態 ( 初 回 生 検 時 ) F2 中 等 度 の 線 維 化 の みられる 症 例 3.1% F1 F0 31.8% 線 維 化 は 認 められない 症 例 軽 度 の 線 維 化 の みられる 症 例 65.1% 肝 臓 の 線 維 化 が 認 められる 約 70% Okanoue T. et al.:j Hepatol.2005;43:599-605を 改 変 肝 機 能 (ALT( 値 )が 基 準 値 以 内 でも 肝 臓 に 軽 度 の 線 維 化 が 認 められる 場 合 が 少 なくありません
肝 機 能 (ALT 値 )が 基 準 値 以 内 のALT 値 の 推 移 (5 年 以 上 観 察 ) 肝 機 能 (ALT 値 ) 異 常 な 状 態 が 続 く 29% 14% 肝 機 能 (ALT 値 ) 基 準 値 以 内 を 維 持 肝 機 能 (ALT 値 ) 一 時 的 に30IU/Lを 超 える 57% 肝 機 能 (ALT 値 )に 何 らかの 異 常 86% 肝 機 能 (ALT( 値 )が 基 準 値 以 内 でも 将 来 的 に 異 常 値 になることがあります Okanoue T. et al.:j Hepatol.2005;43:599-605を 改 変
GPT(ALT ALT) 正 常 C 型 肝 炎 例 への 抗 ウイルス 治 療 ガイドライン GPT 血 小 板 15 万 以 上 15 万 未 満 30 以 下 30~40 IU/l 2~4ヶ 月 毎 にGPT 値 の 測 定 GPT 値 の 異 常 値 を 呈 した 時 点 で 完 治 の 可 能 性 発 癌 リスク を 評 価 し 抗 ウイルス 療 法 を 考 慮 65 歳 以 下 は 抗 ウイルス 療 法 の 適 用 線 維 化 進 展 例 がかなり 存 在 することか ら 可 能 なら 肝 生 検 を 施 行 しF2A2 以 上 は 抗 ウイルス 療 法 を 考 慮 肝 生 検 未 施 行 例 は 2~4ヶ 月 に 血 清 ALT 値 を 測 定 し 異 常 値 を 呈 した 時 点 で 抗 ウイルス 療 法 を 考 慮 慢 性 肝 炎 治 療 に 準 ずる 遺 伝 子 型 ウイルス 型 年 齢 などを 考 慮 し 通 常 のC 型 慢 性 肝 炎 治 療 に 準 じて 治 療 法 を 選 択 する また ウイルス 排 除 の 可 能 性 が 高 く 副 作 用 の 素 因 が 軽 度 な 場 合 には 通 常 の 慢 性 肝 炎 と 同 様
インターフェロン+リバビリン 併 用 療 法 の 治 療 効 果 ( 肝 機 能 正 常 例 異 常 例 の 比 較 ) 治 療 効 果 80% 60% 40% 42.9% (6/14) 肝 機 能 正 常 例 (n=34) 肝 機 能 異 常 例 (n=102) 34.9% (15/43) 80% (16/20) 59.3% (35/59) 20% 0% 0.0% (0/16) ジェノタイプ1 型 ジェノタイプ2 型 Alberti A,et al,journal of Hepatology 2005;42:266-274
肝 臓 の 機 能 は 正 常 でも ALT 値 が 正 常 値 でも 肝 臓 の 病 気 は 進 展 している C 型 肝 炎 ウイルス 陽 性 の 方 は 専 門 医 に 相 談 し 肝 がんへ 進 行 する 危 険 がどのくらいある のかを 知 っておくことが 大 切 です
C 型 慢 性 肝 炎 治 療 における 病 診 連 携 患 者 経 過 の 観 察 普 段 の 診 療 早 期 の 治 療 が 必 要 な 場 合 定 期 的 な 受 診 かかり つけ 医 三 者 一 体 専 門 医 HCV 抗 体 /HCV RNA 検 査 治 療 経 過 や 検 査 データなどの 情 報 交 換 画 像 検 査 肝 炎 進 行 度 の 検 査 治 療 の 必 要 性 の 判 断 患 者 肝 臓 専 門 医 かかりつけ 医 が 協 力 連 携 しながら 三 者 一 体 で 治 療 していくことが 大 切 です
C 型 肝 炎 あなたの 肝 臓 は 大 丈 夫? 1.C 型 肝 炎 を 放 っておくと あなたの 知 らないうちに 肝 硬 変 肝 がんに 進 展 する 恐 れがあります 2. 肝 臓 の 機 能 が 正 常 な 方 でも 病 気 が 進 行 します 3.60 歳 を 過 ぎると 発 がんのリスクが 高 まります 4. 患 者 肝 臓 専 門 医 かかりつけ 医 が 協 力 連 携 しながら 三 者 一 体 で 治 療 していくことが 大 切 です
B 型 慢 性 肝 炎 治 療 のガイドライン2008 35 歳 未 満 7loglog copies/ml 監 修 : 虎 ノ 門 病 院 副 院 長 熊 田 博 光 <7loglog copies/ml HBe 抗 原 陽 性 HBe 抗 原 陰 性 IFN 長 期 間 歇 投 与 経 過 観 察 ( 進 行 例 はエンテカビル) IFN 長 期 間 歇 投 与 経 過 観 察 ( 進 行 例 はエンテカビル) 35 歳 以 上 7loglog copies/ml <7loglog copies/ml HBe 抗 原 陽 性 HBe 抗 原 陰 性 1.エンテカビル 2. IFN 長 期 間 歇 投 与 エンテカビル エンテカビル エンテカビル
B 型 慢 性 肝 炎 治 療 のガイドライン2008 現 在 ラミブジン 投 与 中 B 型 慢 性 肝 炎 に 対 する 核 酸 アナログ 製 剤 治 療 ガイドライン ラミブジン 投 与 期 間 3 年 未 満 3 年 以 上 <2.6log copies/ml 維 持 エンテカビルに 切 り 換 え ラミブジンを 継 続 2.6log copies/ml Breakthrough hepatitis なし 2.6log copies/ml Breakthrough hepatitis あり エンテカビルに 切 り 換 え アデホビル 併 用 ラミブジンを 継 続 アデホビル 併 用
当 院 におけるB 型 慢 性 肝 炎 に 対 する 核 酸 アナログ 核 酸 アナログの 使 用 ラミブジン 6 ラミブジン エンテカビル 2 ラミブジン ラミブジン 2 +アデホビル エンテカビル 4 症 例 数
肝 炎 インターフェロン 治 療 医 療 費 助 成 制 度 B 型 及 びC 型 肝 炎 のインターフェロン 治 療 にかかる 医 療 費 を 助 成 する 事 業 です