女 性 の 就 業 機 会 拡 大 に 関 する 調 査 報 告 書 女 性 の 就 業 機 会 拡 大 プロジェクトチーム ( 調 査 監 修 ) 大 阪 産 業 経 済 リサーチセンター
目 次 2 調 査 結 果 ( 要 旨 ) 3 1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 15 1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 16 1-2 女 性 就 業 における M 字 カーブ 22 2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 25 2 全 国 から 見 た 大 阪 の 女 性 就 業 26 3 大 阪 の 働 いていない 女 性 働 く 女 性 等 の 意 識 と 行 動 35 3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 36 3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 46 3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 53 4 M 字 カーブの 要 因 分 析 58 4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 69 4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 72 4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 79 アンケート 調 査 概 要 89
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 3 調 査 結 果 ( 要 旨 ) この 調 査 は 平 成 25 年 度 に 実 施 したものであり 本 調 査 で 明 らかになった 課 題 などを 中 心 に 平 成 26 年 度 に 深 掘 調 査 を 行 う 予 定 である
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 4 1 検 討 の 背 景 1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 国 際 的 に 見 ると 日 本 の 大 卒 女 性 の 就 業 率 は OECD 加 盟 32か 国 中 28 位 失 業 率 も 高 水 準 にあり 国 際 競 争 力 の 観 点 からも 改 善 が 課 題 となっている 国 内 的 に 見 ると 賃 金 体 系 や 社 会 保 障 制 度 のベースとなってきた 働 く 夫 と 専 業 主 婦 子 どもという 標 準 世 帯 の 割 合 が 近 年 低 下 していている 人 口 推 計 では 2010 年 に 比 べて2030 年 には 30-40 歳 代 世 代 で 標 準 世 帯 の 減 少 50-60 歳 代 世 代 での 単 身 世 帯 の 増 加 を 惹 き 起 こすと 予 想 されて いる 全 ての 世 代 で 女 性 非 正 規 雇 用 の 割 合 が 男 性 正 規 雇 用 の 割 合 より 高 いが 標 準 世 帯 を 前 提 とした 扶 養 関 係 諸 制 度 ( 手 当 福 利 厚 生 税 制 等 )など 男 性 正 規 雇 用 が 優 遇 される 就 業 環 境 のもとで 男 女 間 正 規 雇 用 者 と 非 正 規 雇 用 者 間 の 格 差 が 賃 金 格 差 が 拡 大 している 職 場 環 境 を 見 ると 20 代 の 正 規 就 業 女 性 の6 割 は 結 婚 子 育 てなどの 理 由 で 定 年 まで 勤 められないと 感 じている 家 庭 環 境 を 見 ると 家 庭 での 家 事 や 子 育 ての 負 担 は 就 業 の 有 無 にかかわら ず 女 性 に 集 中 している
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 5 1-2 女 性 就 業 における M 字 カーブ こうした 就 業 環 境 のもとで 日 本 では 新 卒 時 には 男 女 の 就 業 率 に 大 きな 差 が ないにもかかわらず その 後 20 代 後 半 までに 女 性 は 男 性 ほど 就 業 率 が 上 がら ず 男 女 の 就 業 率 の 差 が 拡 大 する( 第 1のギャップ) 30 代 に 入 ると 結 婚 出 産 育 児 等 を 契 機 として 女 性 の 就 業 率 のみが 低 下 し( 第 2のギャップ) 子 育 て 等 が 一 段 落 する40 代 以 降 でも 女 性 就 業 率 は 十 分 に 回 復 しない( 第 3のギャップ) そのため 年 齢 別 に 見 た 女 性 就 業 率 は 男 性 就 業 率 に 比 べ3つのギャップを 持 つ M 字 カーブ が 見 られる 日 本 の 女 性 就 業 率 にM 字 カーブが 見 られる 要 因 としては 女 性 は 男 性 に 比 べて 非 正 規 雇 用 の 割 合 が 高 く 結 婚 等 ライフイベントを 重 ねるごとにさらに 離 職 あ るいは 非 正 規 という 働 きかたを 選 択 する 女 性 が 増 加 し 第 2のギャップへつな がっていることなどがあげられている 大 阪 の 女 性 は 全 国 に 比 べて M 字 の 谷 ( 第 2のギャップ)が 深 く その 後 の 回 復 も 鈍 い
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 6 2 全 国 から 見 た 大 阪 の 女 性 就 業 の 特 色 全 国 的 に 見 ると 大 阪 府 の 女 性 就 業 率 (20-59 歳 )は 45 位 ( 下 位 から3 番 目 )と 低 い 水 準 にある その 要 因 として 考 えられるのは まず 大 阪 府 では 全 国 に 比 べて 女 性 の 離 職 理 由 に 結 婚 をあげる 割 合 が 高 く( 全 国 4 位 ) 出 産 育 児 を 理 由 とする 離 職 についても 全 国 平 均 より 高 いことが 要 因 としてあげられる 結 婚 出 産 育 児 と いった 節 目 での 離 職 理 由 の 高 さが 大 阪 府 の 既 婚 女 性 の 就 業 率 の 低 さに 寄 与 していると 考 えられる 次 に 勤 務 形 態 が 考 えられる 20-59 歳 女 性 の 就 業 率 と 女 性 有 業 者 のうち 仕 事 が 従 な 者 の 割 合 には 負 の 相 関 関 係 があり 仕 事 が 従 な 者 の 比 率 が 高 い 大 阪 府 では 女 性 就 業 率 が 低 くなっている さらに 家 族 構 成 が 考 えられる 女 性 就 業 率 と6 歳 未 満 の 世 帯 員 のいる3 世 代 世 帯 の 割 合 には 正 の 相 関 関 係 があり 北 陸 山 陰 東 北 など3 世 代 世 帯 比 率 の 高 い 県 では 女 性 就 業 率 が 高 く 大 都 市 府 県 では 女 性 就 業 率 が 低 くなる 傾 向 が あることである このことは 既 婚 女 性 の 就 業 率 の 低 さ( 全 国 45 位 )に 現 れている が 大 阪 府 は 東 京 都 などの 他 の 大 都 市 都 県 と 比 べても 低 くなっている 以 上 をまず 年 齢 別 に 見 ると 25-34 歳 の 世 代 で 見 ると 20-59 歳 世 代 に 比 べて 大 都 市 都 県 の 女 性 終 業 率 の 順 位 は 改 善 されるが 大 阪 府 以 外 の 大 都 市 都 県 に 比 べて( 東 京 都 34 位 11 位 愛 知 県 33 位 24 位 神 奈 川 県 44 位 32 位 ) 大 阪 府 の 順 位 の 改 善 効 果 は 大 きくない(45 位 39 位 )
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 7 また 35-44 歳 世 代 では 無 業 者 にしめる 就 業 希 望 者 の 割 合 が 大 阪 府 では 他 の 大 都 市 都 県 ( 神 奈 川 県 東 京 都 愛 知 県 )に 比 べて 低 く こうした 女 性 の 就 業 意 識 も 大 阪 府 の 女 性 就 業 率 の 低 さに 影 響 していると 考 えられる 次 に これを 主 要 な 属 性 別 に 見 ると まず 子 育 てをしている 女 性 就 業 者 で は 育 児 休 業 の 利 用 率 は 大 阪 府 では 20 代 30 代 ともに 東 京 都 神 奈 川 県 に 比 べて 利 用 率 が 低 いという 特 色 が 見 られる また 育 児 をしていない20 代 30 代 女 性 では 大 阪 府 は 東 京 都 や 全 国 に 比 べて 無 業 者 の 比 率 が 高 くなるという 特 色 が 見 られる 最 後 に 20 代 の 大 卒 以 上 女 性 では 大 阪 府 は 無 業 者 比 率 が4と 府 県 では 愛 知 県 についで 高 く 無 業 者 に 締 める 日 就 業 希 望 者 比 率 も4 都 府 県 中 3 位 で 東 京 都 に 比 べて 高 いという 特 色 が 見 られる 3 大 阪 の 働 いていない 女 性 働 く 女 性 等 の 意 識 と 行 動 3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 働 いていない 女 性 の 退 職 理 由 を 見 ると 77%が 結 婚 子 育 て 介 護 等 の 理 由 で あり そのうち やむなく 辞 めた は40.5% 望 んで 辞 めた は36.5%であ る やむなく 辞 める は 正 規 社 員 より 非 正 規 社 員 に 多 く 見 られる
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 8 退 職 後 の 就 業 意 識 を 見 ると 就 職 を 希 望 していないが 条 件 が 整 えば 就 職 を 希 望 する 割 合 が 最 も 高 い これを 前 職 の 勤 務 形 態 別 に 見 ると 正 規 社 員 から 退 職 した 者 は 就 職 を 希 望 して おらず 今 後 も 希 望 しない 割 合 が 他 に 比 べて 高 く 常 勤 非 正 規 社 員 から 退 職 した 者 は ハローワークに 登 録 して 求 職 している 割 合 が 他 に 比 べて 高 い また 世 帯 年 収 別 に 見 ると 400 万 円 未 満 では 具 体 的 な 求 職 活 動 をしている 者 の 割 合 が 他 に 比 べて 高 く 400 万 円 以 上 800 万 円 未 満 では 就 職 を 希 望 してい ないが 条 件 が 整 えば 就 職 を 希 望 する 割 合 が 他 に 比 べて 高 く 800 万 円 以 上 で は 就 職 を 希 望 しておらず 今 後 も 希 望 しない 割 合 が 他 に 比 べて 高 い 求 職 活 動 について ハローワークに 登 録 せずに 求 職 活 動 をしている 者 は 求 人 雑 誌 や 事 業 所 の 直 接 求 人 などの 利 用 が 多 い 就 職 を 希 望 しているが 求 職 活 動 を していない 理 由 としては 子 育 てや 家 事 への 不 安 勤 務 時 間 や 職 種 等 で 望 む 条 件 の 仕 事 がない などの 理 由 をあげる 者 が 多 い 就 職 を 希 望 していないが 条 件 が 整 えば 就 職 を 希 望 する 者 が 仕 事 に 復 帰 する 条 件 を 見 ると 子 育 てが 一 段 落 すること が 最 も 多 く 自 分 が 持 っている 資 格 や 技 能 が 活 かせる 機 会 があること がこれに 次 いでいる 条 件 が 整 えば 就 職 を 希 望 す る 勤 務 形 態 としては 非 常 勤 の 非 正 規 社 員 を 希 望 する 割 合 が4 分 の3を 占 める 働 いていない 女 性 が 就 業 のために 一 番 必 要 だと 考 えるものは 保 育 所 や 学 童 保 育 などの 施 設 整 備 が 最 も 高 く 次 いで 短 時 間 勤 務 や 在 宅 ワークなど 多 様 な 勤 務 形 態 の 普 及 の 割 合 が 高 い
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 9 3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 正 規 社 員 女 性 の7 割 は 定 年 までの 勤 務 が 可 能 と 考 えているが 約 6 割 が 定 年 まで 勤 務 を 希 望 している 定 年 まで 勤 めたいし 定 年 まで 勤 められる と 思 う 正 規 社 員 女 性 は 約 4 割 である 求 職 活 動 で 重 視 する 項 目 は 転 職 者 では 勤 務 場 所 勤 務 時 間 職 種 や 勤 務 形 態 を 重 視 している 再 就 職 者 は 勤 務 時 間 を 重 視 する 割 合 が 高 い 新 卒 者 は 職 種 や 勤 務 形 態 を 重 視 する 割 合 が 高 い 転 職 者 が 重 視 した 項 目 を 見 ると 勤 務 場 所 勤 務 時 間 職 種 や 勤 務 形 態 な どが 多 い これを 転 職 前 後 の 勤 務 形 態 別 に 見 ると 正 規 から 非 正 規 自 営 への 転 職 者 が 勤 務 時 間 や 資 格 や 能 力 を 活 かせること を 重 視 していること 非 正 規 自 営 から 正 規 への 転 職 者 が 給 与 を 重 視 していることなどが 特 徴 的 である 就 職 前 の 仕 事 や 予 想 に 比 べて 現 職 をどう 評 価 しているかを 見 ると 給 料 と 職 場 での 立 場 責 任 が 重 くなる 以 外 は 肯 定 的 な 評 価 が 否 定 的 な 評 価 を 上 回 る 中 学 入 学 前 の 子 供 をもつ 働 く 女 性 は 他 の 働 く 女 性 に 比 べると 勤 務 時 間 をより 重 視 しているが 職 種 や 勤 務 形 態 はあまり 重 視 されていない 働 き 続 けるために 一 番 必 要 だと 考 える 項 目 を 見 ると 保 育 所 や 学 童 保 育 などの 施 設 整 備 が 最 も 多 い 女 性 正 規 社 員 が 非 正 規 社 員 や 男 性 と 比 べて 高 いのは 男 女 を 問 わず 全 ての 人 にワークライフバランスの 意 識 の 浸 透 や 経 営 者 の 意 識 改 革 で 女 性 非 正 規 社 員 が 他 と 比 べて 高 いのは 短 時 間 勤 務 や 在 宅 ワークなど 多 様 な 勤 務 形 態 の 普 及 である
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 10 3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 常 勤 ( 正 規 社 員 常 勤 非 常 勤 自 営 )の 女 性 では 男 性 配 偶 者 の 家 事 協 力 は 無 職 や 非 常 勤 非 正 規 の 女 性 より 高 く 約 3 分 の1(34.4%)の 男 性 配 偶 者 が 主 として 自 分 で または 半 分 ずつ 家 事 に 協 力 している 男 性 の 家 事 協 力 は 中 学 校 に 上 がる 前 の 子 どもがいる 家 庭 では 顕 著 になり 常 勤 就 業 女 性 の 配 偶 者 の 半 数 以 上 (55.0%)が 家 事 に 協 力 している これを 女 性 の 就 業 別 男 性 の 年 齢 別 に 見 ると 常 勤 で 就 業 する 女 性 の30 代 40 代 の 男 性 配 偶 者 による 家 事 協 力 が 最 も 高 くなっている 独 身 男 性 が 将 来 の 配 偶 者 が 働 くことへの 意 識 は 男 性 が 育 った 家 庭 に 影 響 されて おり 母 親 が 常 勤 自 営 で 働 いていた 家 庭 の 男 性 は 他 の 家 庭 に 比 べて 配 偶 者 の 定 年 までの 就 業 に 対 して 最 も 肯 定 的 である 育 児 に 関 して 働 く 子 世 代 女 性 ( 女 性 の 子 ( 娘 ) 男 性 の 子 の 配 偶 者 ( 嫁 ))を 日 常 的 に 助 けている 親 世 代 ( 同 居 近 居 に 限 る)の 割 合 は 子 世 代 が 正 規 社 員 のときは3 分 の1を 超 える また 家 事 に 関 して 働 く 子 世 代 の 女 性 を 日 常 的 に 助 けている 親 世 代 ( 同 居 近 居 に 限 る)の 割 合 は 子 世 代 が 正 規 社 員 のときは 約 4 分 の1である
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 11 4 M 字 カーブの 要 因 分 析 4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 学 歴 別 に 大 阪 の20 代 非 就 労 女 性 の 最 終 学 校 終 了 時 の 就 職 状 況 を 見 ると 半 数 近 くが 学 校 終 了 時 に 就 職 できておらず( 卒 業 時 の 壁 ) 約 4 分 の1は 学 校 終 了 以 来 就 業 していない( 卒 後 就 職 の 壁 ) 大 卒 の20 代 非 就 労 女 性 は 約 4 割 が 採 集 学 校 終 了 時 に 就 職 できておらず 20% が 学 校 終 了 以 来 就 労 していない 学 校 を 終 えてから 就 職 していない 者 は 現 在 も 将 来 も 働 くことを 考 えていな い 働 きたいと 思 っているが 具 体 的 な 仕 事 探 しはしていない の 割 合 が 高 く 就 職 求 職 に 対 して 消 極 的 となる 傾 向 がうかがわれる 働 いていない20 代 女 性 の6 割 弱 は 就 職 を 希 望 せず( 条 件 付 の 非 就 業 希 望 を 含 む) 大 卒 正 規 就 業 女 性 の45%は 転 職 希 望 と 回 答 している 就 職 希 望 転 職 希 望 は 未 婚 の 大 卒 者 で 高 くなっている 20 代 女 性 が 求 職 活 動 で 自 信 がない 項 目 を 無 職 や 非 正 規 就 労 を 経 験 したことの ある20 代 弾 性 と 比 較 すると 非 就 労 女 性 は 仕 事 の 専 門 知 識 ビジネススキル 社 会 人 基 礎 力 のいずれについても 男 性 より 自 信 がない とする 割 合 が 高 い 2 0 代 の 非 就 労 女 性 が 就 職 活 動 で 自 信 がない 項 目 は 学 歴 によって 差 が 大 き い 未 婚 者 は 既 婚 者 に 比 べ 社 会 人 基 礎 力 に 関 して 自 信 をもっていない 割 合 が 高 い 既 婚 者 は 仕 事 による 生 活 変 化 への 対 応 力 に 自 信 をもっていない
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 12 転 職 希 望 の20 代 女 性 は 職 場 の 雰 囲 気 福 利 厚 生 (プライベートとの 両 立 ) 勤 務 時 間 職 種 などへのこだわりがみられる 既 婚 の20 代 非 就 労 女 性 では 家 庭 との 両 立 支 援 へのニーズが 高 く 未 婚 では 社 会 の 意 識 啓 発 に 関 するニーズが 高 い 4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 有 配 偶 の 女 性 の 労 働 力 率 が 未 婚 に 比 べ 低 く 出 産 前 有 職 者 のうち 第 1 子 出 産 後 の 就 業 継 続 率 は4 割 弱 である 約 30 年 間 でこの 割 合 は 全 く 上 がっていない 近 年 のM 字 カーブの 底 上 げの 背 景 には 未 婚 層 の 増 加 が 考 えられる 家 事 育 児 時 間 をみると 有 業 無 業 にかかわらず 家 事 子 育 ての 負 担 は 女 性 に 集 中 している 状 況 で 待 機 児 童 数 は 減 少 しているものの 解 消 には 至 っていない 20 代 の 正 規 就 労 男 女 では 定 年 まで 勤 められると 思 う のは 女 性 で4 割 男 性 で6 割 である 女 性 は 定 年 まで 勤 めたい が 男 性 を 大 きく 下 回 るが 定 年 まで 勤 めたいが 事 情 があれば 辞 めてもよい という 条 件 つきの 継 続 就 労 希 望 を 含 め ると 男 女 とも4 割 となる
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 13 20 代 非 就 労 女 性 の 退 職 理 由 は 結 婚 や 子 育 てなどの 私 的 理 由 でやむなく 辞 め た が 最 も 多 く 私 的 理 由 で 望 んで 辞 めた と 仕 事 上 の 理 由 で 辞 めた がそれに 次 いでいる 大 卒 では 劣 悪 な 職 場 環 境 や 人 間 関 係 結 婚 子 育 てとの 両 立 困 難 などでやむなく 辞 める 割 合 が 多 い 30 代 非 就 労 女 性 の 退 職 理 由 は 結 婚 して 主 婦 業 に 専 念 したかった 子 育 て をすべて 自 分 自 身 でしたかった などの 私 的 理 由 で 望 んで 辞 めた が 最 も 多 く 私 的 理 由 でやむなく 辞 めた を 逆 転 している 就 業 を 希 望 していない 女 性 が もう 働 かないと 考 えるようになった 時 期 は 20 代 では 出 産 を 理 由 に 仕 事 を 辞 めたとき 30 代 では 結 婚 を 理 由 に 仕 事 を 辞 め たとき が 最 も 多 い 20 代 の 就 業 を 希 望 していない 女 性 では 学 校 を 終 える 前 から 働 かないことを 考 える 女 性 の 割 合 も 高 い 4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 大 阪 府 の30 代 の 非 就 労 女 性 は 他 府 県 と 比 べて 現 在 は 就 業 を 希 望 していなく ても 将 来 条 件 が 整 えば 働 きたいと 思 っている という いわゆる 就 業 予 備 層 の 割 合 が 高 い また 仕 事 のポテンシャルの 高 い 女 性 ほど 求 職 者 層 の 割 合 や 就 業 予 備 層 の 割 合 が 高 い 離 職 期 間 が 長 いほど 能 力 の 低 下 を 感 じる 人 が 増 加 し 正 規 社 員 での 就 業 者 が 少 なくなる 専 門 性 の 高 い 能 力 やスキルほど 離 職 により 低 下 したと 感 じる 割 合 が 高 い スキルアップをしている 人 は 就 業 希 望 女 性 でも2 割 以 下 だが 95% 以 上 がその 必 要 性 を 感 じている
調 査 結 果 ( 要 旨 ) 14 ポテンシャルの 高 い( 仕 事 の 専 門 性 に 自 信 のある) 女 性 が 働 こうと 思 うための 条 件 は 子 育 てへの 支 障 以 外 に 能 力 や 技 能 に 不 安 を 解 消 し 資 格 や 能 力 を 活 か せる 仕 事 望 んでいる 職 種 で 働 ける 仕 事 望 んでいる 業 種 で 働 ける 仕 事 など 専 門 能 力 を 活 かせる 仕 事 が 見 つかることである 既 婚 の 非 就 労 女 性 のニーズを20 代 と30 代 で 比 較 すると 20 代 では 保 育 所 30 代 では 学 童 保 育 へのニーズが 他 の 世 代 と 比 べて 高 くなっている 未 婚 の 非 就 労 女 性 のニーズを20 代 と30 代 で 比 較 すると 30 代 では 家 庭 の 事 情 に 合 わせて 働 ける 勤 務 形 態 や 働 く 女 性 を 能 力 や 成 果 で 評 価 する 仕 組 み 同 一 労 働 同 一 賃 金 な どの 企 業 の 意 識 啓 発 に 関 するニーズが 高 い 介 護 の 担 い 手 は 女 性 が 圧 倒 的 に 多 く 介 護 看 護 を 理 由 として 離 職 する 女 性 も 多 い 自 営 業 を 始 めたいと 考 えたことがある 女 性 は35% 男 性 は45%あり 自 営 業 を 始 めることを 考 えたことのない 女 性 でも 16%が 将 来 の 夢 として 自 営 業 を 考 えたいと 答 えている それをためらわせる 要 因 では 女 性 では 開 業 に 必 要 な 各 種 の 手 続 きの 面 倒 さ への 不 安 や 家 事 や 子 育 てとの 両 立 への 不 安 などが 男 性 と 比 べて 高 く なっている
1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 15 1 検 討 の 社 会 的 背 景
1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 16 国 際 的 に 見 ると 日 本 の 大 卒 女 性 の 就 業 率 は OECD 加 盟 32か 国 中 28 位 失 業 率 も 高 水 準 にあり 国 際 競 争 力 の 観 点 からも 改 善 が 課 題 となっている
1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 17 働 く 夫 と 専 業 主 婦 子 からなる 標 準 世 帯 は 年 功 型 給 与 体 系 年 金 制 度 税 制 等 の 基 礎 となってきたが 近 年 夫 婦 と 子 という 世 帯 類 型 の 割 合 が 低 下 している 年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 2000 27.6 18.9 31.9 7.6 14 標 準 世 帯 ( 夫 婦 と 子 世 帯 ) 2005 29 20.1 29.9 8.3 12.7 単 独 世 帯 2010 30.3 20.8 28.3 8.8 11.9 夫 婦 のみ 夫 婦 と 子 2015 31.7 21 26.8 9.2 11.4 ひとり 親 と 子 その 他 2020 33.1 20.9 25.4 9.4 11.1 2025 34.6 20.7 24.2 9.7 10.9 出 典 : 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 世 帯 数 の 将 来 推 計 (2003 年 10 月 推 計 ) より 作 成
1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 18 人 口 推 計 では 2010 年 に 比 べて2030 年 には 30-40 歳 代 世 代 で 標 準 世 帯 の 減 少 50-60 歳 代 世 代 での 単 身 世 帯 の 増 加 を 惹 き 起 こすと 予 想 されている 出 典 : 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 世 帯 数 の 将 来 推 計 ( 都 道 府 県 別 推 計 ) (2009 年 12 月 推 計 )より 作 成
1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 19 全 ての 世 代 で 女 性 非 正 規 雇 用 の 割 合 が 男 性 正 規 雇 用 の 割 合 より 高 いが 標 準 世 帯 を 前 提 とした 扶 養 関 係 諸 制 度 ( 手 当 福 利 厚 生 税 制 等 )など 男 性 正 規 雇 用 が 優 遇 される 就 業 環 境 のもとで 男 女 間 正 規 雇 用 者 と 非 正 規 雇 用 者 間 の 格 差 が 賃 金 格 差 が 拡 大 している 出 典 : 平 成 24 年 就 業 構 造 基 本 調 査 より 作 成 出 典 : 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 より 作 成
1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 20 職 場 環 境 を 見 ると 20 代 の 正 規 就 業 女 性 の6 割 は 結 婚 子 育 てなどの 理 由 で 定 年 まで 勤 められないと 感 じている
1-1 女 性 を 取 り 巻 く 就 業 環 境 21 家 庭 環 境 を 見 ると 家 庭 での 家 事 や 子 育 ての 負 担 は 就 業 の 有 無 にかかわらず 女 性 に 集 中 している
1-2 女 性 就 業 における M 字 カーブ 22 女 性 就 業 をめぐる 環 境 をもとで 日 本 の 女 性 の 就 業 では M 字 カーブが 見 られる 全 国 男 性 第 1のギャップ 働 く 女 性 の 割 合 は 男 性 より 低 い M 字 の 谷 ( 子 育 て 世 代 の 女 性 の 離 職 ) 全 国 女 性 大 阪 府 女 性 新 卒 時 点 では 男 女 の 就 業 率 は 遜 色 ない 年 齢 第 1のギャップ 新 卒 時 点 で 男 女 変 わらなかった 労 働 力 率 が 25~29 歳 時 点 で 女 性 が 男 性 を16.9% 下 回 り その 差 が 回 復 しない 第 2のギャップ 子 育 て 世 代 の 女 性 の 労 働 力 率 が 低 下 する 第 3のギャップ 子 育 て 終 了 後 の 女 性 の 労 働 力 率 が 回 復 しない 出 典 : 総 務 省 統 計 局 国 勢 調 査 ( 平 成 22 年 ) 労 働 力 率 = 労 働 力 人 口 / 年 齢 階 級 別 人 口 分 子 分 母 とも 不 詳 は 含 まない 労 働 力 人 口 には 完 全 失 業 者 を 含 む
1-2 女 性 就 業 における M 字 カーブ 23 新 卒 で 働 き 始 めた 女 性 ( 男 性 に 比 べ 非 正 規 雇 用 が 多 い)が 早 期 に 離 職 している 結 婚 等 ライフイベントを 重 ねるごとにさらに 離 職 あるいは 非 正 規 という 働 きかたを 選 択 する 女 性 が 増 加 し 第 2のギャップへつながっている (%) 100.0 大 学 卒 業 者 の 就 職 率 の 推 移 (%) 100 年 齢 階 級 別 労 働 力 率 の 勤 務 形 態 別 内 訳 95.0 80 90.0 85.0 80.0 大 学 卒 業 者 の 就 職 率 は 男 女 と もほぼ 同 じ 男 子 女 子 60 40 20 0 男 性 (%) 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 出 典 : 文 科 省 厚 労 省 平 成 24 年 度 調 べ 年 齢 階 級 別 入 職 率 離 職 率 入 職 率 離 職 率 ともに 女 性 の 方 が 高 い 離 職 率 男 離 職 率 女 入 職 率 男 入 職 率 女 100 完 全 失 業 者 80 60 40 20 0 20 歳 台 での 正 規 雇 用 の 伸 びが 小 さく 非 正 規 雇 用 が 多 い 女 性 家 族 従 業 者 自 営 業 主 非 正 規 雇 用 正 規 雇 用 出 典 : 厚 生 労 働 省 雇 用 動 向 調 査 ( 平 成 23 年 ) 出 典 : 男 女 共 同 参 画 白 書 平 成 25 年 版 より 抜 粋 ( 総 務 省 労 働 力 調 査 より 作 成 )
1-2 女 性 就 業 における M 字 カーブ 24 大 阪 の 女 性 は 全 国 に 比 べて M 字 の 谷 ( 第 2のギャップ)が 深 く その 後 の 回 復 も 鈍 い 95.0% 就 業 率 90.0% 85.0% 86.7% 93.2% 92.7% 91.2% 90.6% 91.0% 大 阪 府 男 性 88.2% 80.0% 75.0% 70.0% 65.0% 60.0% 55.0% 年 齢 75.7% ( 大 阪 府 女 性 ) 66.6% 64.0% 57.7% 第 1の ギャップ 75.3% ( 全 国 女 性 ) 68.2% 67.1% 64.0% 64.1% 第 2の ギャップ 70.7% 66.1% 74.6% 69.8% 第 3の ギャップ 73.2% 68.8% 大 阪 府 女 性 全 国 女 性 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 65.0% 56.0% 出 典 : 平 成 24 年 就 業 構 造 基 本 調 査 なお 就 業 率 = 有 業 者 数 総 数 で 算 出
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 25 2 全 国 から 見 た 大 阪 の 女 性 就 業 の 特 色
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 全 国 的 に 見 ると 大 阪 府 の20-59 歳 女 性 の 就 業 率 は 45 位 と 低 い 水 準 にある 26
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 27 大 阪 府 では 女 性 の 離 職 者 のうち 離 職 理 由 として 結 婚 を 理 由 とする 割 合 が 全 国 に 比 べて 高 い また 出 産 育 児 を 理 由 とする 離 職 も 大 阪 府 は 全 国 平 均 より 高 い
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 20-59 歳 女 性 の 就 業 率 と 女 性 有 業 者 のうち 仕 事 が 従 な 者 の 割 合 は 負 の 相 関 関 係 があり 仕 事 が 従 な 者 の 比 率 が 高 い 大 阪 府 や 奈 良 県 兵 庫 県 では 女 性 就 業 率 が 低 い 28
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 女 性 就 業 率 と6 歳 未 満 の 世 帯 員 のいる3 世 代 世 帯 の 割 合 は 正 の 相 関 関 係 があ り 北 陸 山 陰 東 北 など3 世 代 世 帯 率 の 高 い 県 では 女 性 就 業 率 が 高 い 大 都 市 府 県 では 女 性 就 業 率 が 低 くなる 傾 向 があるが 大 阪 府 では 配 偶 者 がいる 女 性 の 就 業 率 は 全 国 45 位 ( 下 位 から3 番 目 )と 大 都 市 の 中 でも 低 くなっている 29
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 30 25-34 歳 の 世 代 で 見 ると 20-59 歳 世 代 に 比 べて 大 都 市 都 県 の 女 性 就 業 率 の 順 位 は 改 善 されるが 大 阪 府 以 外 の 大 都 市 都 県 に 比 べて( 東 京 都 34 位 11 位 愛 知 県 33 位 24 位 神 奈 川 県 44 位 32 位 ) 大 阪 府 の 順 位 の 改 善 効 果 は 大 きくない(45 位 39 位 )
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 31 35-44 歳 世 代 では 無 業 者 に 占 める 就 業 希 望 者 の 割 合 が 大 阪 府 では 他 の 大 都 市 都 県 ( 神 奈 川 県 東 京 都 愛 知 県 )に 比 べて 低 く 就 業 意 欲 が 高 まっていない
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 32 育 児 をしていない20 代 30 代 女 性 に 占 める 無 業 者 の 比 率 は 大 阪 府 は 東 京 都 や 全 国 に 比 べて 高 くなっている 25.0% 育 児 をしていない20 代 30 代 女 性 に 占 める 無 業 者 の 割 合 24.0% 24.0% 23.5% 23.0% 22.5% 22.0% 21.5% 21.0% 20.7% 20.0% 19.0% 大 阪 府 東 京 都 神 奈 川 県 愛 知 県 全 国
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 33 20 代 の 大 卒 以 上 女 性 に 占 める 無 業 者 比 率 は 大 阪 府 は4 都 府 県 では 愛 知 県 に 次 いで 高 く 無 業 者 に 占 める 非 就 業 希 望 者 比 率 は4 都 府 県 中 3 位 ともに 東 京 都 に 比 べて 高 い 出 典 : 就 業 構 造 基 本 調 査 ( 平 成 24 年 ) 20 代 大 卒 以 上 とは 平 成 15 年 (2003 年 ) 以 降 の 大 学 大 学 院 卒 業 者
2 全 国 から 見 た 大 阪 府 の 女 性 就 業 の 特 色 34 子 育 てをしている 女 性 有 業 者 の 育 児 休 業 の 利 用 率 は 20 代 30 代 ともに 東 京 都 神 奈 川 県 などで 利 用 がすすんでいる 大 阪 府 では 育 児 休 業 の 利 用 率 が 低 く 20 代 では 全 国 平 均 より 下 回 る 程 度 に しか 利 用 されていない 55.0% 50.0% 53.0% 49.2% 50.2% 子 育 てをしている 女 性 有 業 者 に 占 める 育 児 休 業 利 用 者 の 割 合 45.0% 44.0% 20 代 女 性 40.0% 37.8% 30 代 女 性 35.5% 35.0% 33.0% 33.3% 33.0% 32.3% 30.0% 大 阪 府 東 京 都 神 奈 川 県 愛 知 県 全 国
3 大 阪 の 働 いていない 女 性 働 く 女 性 等 の 意 識 と 行 動 35 3 大 阪 の 働 いていない 女 性 働 く 女 性 等 の 意 識 と 行 動
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 36 本 章 では アンケート 調 査 によって 回 答 者 を 働 く という 観 点 から 以 下 のA 層 ~ F 層 の6つの 層 (グループ)に 分 類 し 前 章 での 就 業 構 造 基 本 調 査 等 の 分 析 を 詳 細 化 して 大 阪 における 潜 在 的 就 業 希 望 者 の 就 業 意 識 と 行 動 を 検 証 する * 通 常 文 字 は 国 勢 調 査 労 働 力 調 査 斜 字 は 就 業 構 造 基 本 調 査 図 のA~F 層 の 幅 はイメージ
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 現 在 働 いていない 女 性 が 前 職 を 辞 めた 理 由 を 見 ると 結 婚 子 育 て 介 護 などを 理 由 に77%が 離 職 している その 内 訳 を 見 ると 結 婚 や 子 育 て 介 護 を 機 に 自 分 から 望 んで 辞 めた は36.5%である 一 方 やむなく 辞 めた 女 性 のうち 結 婚 や 子 育 て 介 護 と 仕 事 の 両 立 困 難 を 理 由 とするものが 40.5%である 37
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 38 仕 事 を 辞 めた 理 由 を 前 職 の 勤 務 形 態 から 見 ると 結 婚 に 関 しては 正 規 社 員 は 非 正 規 社 員 より 望 んで 辞 める 割 合 が 多 い 一 方 派 遣 などの 常 勤 非 正 規 社 員 では やむなく 辞 める 割 合 が 多 い 子 育 て 介 護 に 関 しては 非 正 規 社 員 か 正 規 社 員 かで 望 んで 辞 める 割 合 に 違 いはあまり 見 られないが やむなく 辞 める 割 合 については 常 勤 非 正 規 社 員 で 高 くなっている
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 39 B 層 ~F 層 の 分 布 を 仕 事 を 辞 める 前 の 勤 務 形 態 から 見 ると 前 職 が 正 規 社 員 の 場 合 は 最 も 多 いのはE 層 だが 前 職 がそれ 以 外 のケース に 比 べるとF 層 の 割 合 が 高 くなっている 前 職 が 派 遣 など( 常 勤 非 正 規 )の 場 合 は B 層 の 割 合 が 高 くなっている
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 40 求 職 活 動 をしている 層 (B C 層 )は 400 万 円 未 満 の 世 帯 層 で 多 くなっている 就 職 を 希 望 していないが 条 件 が 整 えば 希 望 する 層 (E 層 )は 400 万 円 以 上 800 万 円 未 満 の 世 帯 層 で 多 くなっている 仕 事 から 引 退 した 層 (F 層 )は 800 万 円 以 上 の 世 帯 層 で 多 くなっている
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 41 ハローワークに 登 録 せずに 仕 事 を 探 している 女 性 (C 層 )は 登 録 しない 理 由 とし て 4 割 が 登 録 しなくても 良 い 仕 事 が 見 つかる と 答 えている ハローワークに 登 録 せずに 仕 事 探 しをしている 女 性 (C 層 )が 利 用 する 求 職 手 段 は 求 人 雑 誌 事 業 所 の 直 接 求 人 が 多 くなっている 利 用 し て い る 割 合 有 効 だ と 思 う 割 合 その 他 ハローワークが 遠 いから 自 分 の 条 件 にあう 仕 事 がみつからないから 妊 娠 中 出 産 後 等 自 分 の 側 の 条 件 が 整 わないから 等
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 42 就 職 を 希 望 しているが 求 職 活 動 は 行 っていない 層 (D 層 )が 仕 事 探 しをしない 理 由 は 生 活 面 では 子 育 てや 家 事 への 支 障 仕 事 面 では 勤 務 時 間 や 職 種 等 で 望 む 条 件 の 仕 事 がない をあげる 女 性 が 多 くみられる 一 方 能 力 面 や 情 報 面 で 不 安 や 困 難 を 感 じている 女 性 はあまり 多 くない
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 43 いまは 就 職 を 希 望 していないが 条 件 が 整 えば 就 職 を 希 望 する 女 性 (E 層 )が 仕 事 に 復 帰 する 条 件 としては 子 育 てが 一 段 落 すること が 最 も 多 くなっている 自 分 が 持 っている 資 格 や 技 能 を 活 かせる 機 会 があること という 自 己 実 現 的 な 条 件 が その 次 に 多 くなっている また 家 族 の 理 解 協 力 保 育 所 等 の 施 設 といった 外 部 の 支 援 環 境 が 整 うこと も 同 様 に 多 く 見 られる
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 44 いまは 就 職 を 希 望 していないが 条 件 が 整 えば 就 職 を 希 望 する 女 性 (E 層 )の4 分 の3(74.0%)は 条 件 が 整 えば 働 きたい 勤 務 形 態 として パートやアルバイトなど の 非 常 勤 非 正 規 社 員 と 答 えており フルタイムでの 就 業 希 望 は 少 ない
3-1 働 いていない 女 性 の 意 識 と 行 動 45 働 いていない 女 性 が 就 業 のために 一 番 必 要 だと 考 えるものは 保 育 所 や 学 童 保 育 などの 施 設 整 備 が 最 も 高 く 次 いで 短 時 間 勤 務 や 在 宅 ワークなど 多 様 な 勤 務 形 態 の 普 及 の 割 合 が 高 い
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 46 継 続 就 業 可 能 性 について 正 規 社 員 で 働 く 女 性 は70%が 定 年 まで 勤 められる と 思 う と 答 えている 継 続 就 業 希 望 について 正 規 社 員 で 働 く 女 性 は 定 年 まで 勤 めたい が44.5% で 条 件 付 きで 定 年 まで 勤 めたい との 答 えもあわせると55.5%である
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 47 正 規 社 員 で 働 く 女 性 の 継 続 就 業 可 能 性 ( 定 年 まで 勤 められる )と 継 続 就 業 希 望 ( 定 年 まで 勤 めたい )の 組 み 合 せを 見 ると 定 年 まで 勤 めたいし 定 年 まで 勤 められると 思 う という 正 規 社 員 の 女 性 は42%である
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 48 求 職 で 重 視 する 項 目 を 見 ると 転 職 者 では 勤 務 場 所 勤 務 時 間 職 種 や 勤 務 形 態 を 重 視 する 割 合 が 高 い 再 就 職 者 では 勤 務 時 間 を 重 視 する 割 合 が 高 い 新 卒 者 は 職 種 や 勤 務 形 態 を 重 視 する 割 合 が 高 い
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 49 転 職 者 が 重 視 した 項 目 を 見 ると 勤 務 場 所 勤 務 時 間 職 種 や 勤 務 形 態 などが 多 い 転 職 前 後 の 勤 務 形 態 別 に 見 ると 正 規 から 非 正 規 自 営 への 転 職 者 が 勤 務 時 間 や 資 格 や 能 力 を 活 かせること を 重 視 していること 非 正 規 自 営 から 正 規 への 転 職 者 が 給 与 を 重 視 していることなどが 特 徴 的 である
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 50 現 在 の 仕 事 に 就 く 前 の 状 況 別 に 就 職 前 の 仕 事 や 予 想 に 比 べて 現 職 をどう 評 価 し ているかをみると 給 料 と 職 場 での 立 場 責 任 が 重 くなる 以 外 は 肯 定 的 な 評 価 が 否 定 的 な 評 価 を 上 回 っている ただし 職 場 での 立 場 責 任 が 重 くなる は 重 くなることを 肯 定 的 評 価 として 集 計 しているが 重 くなることを 否 定 的 評 価 として 逆 に 解 釈 することも 可 能 最 も 肯 定 的 評 価 を 受 けた 項 目 は 再 就 職 者 での 勤 務 場 所 ( 以 前 より 近 くなった) 最 も 否 定 的 評 価 を 受 けた 項 目 は 新 卒 者 での 給 与 ( 想 定 していたより 多 くない) 回 答 者 類 型 ごとの 以 下 の 比 較 評 価 で ( 好 ましい 変 化 数 - 好 ましくない 変 化 数 ) 回 答 数 で 指 標 化 新 卒 者 は 入 職 前 の 想 定 と 現 職 を 比 較 再 就 職 者 転 職 者 は 前 職 と 現 職 を 比 較 好 ましい 変 化 とは 次 のような 変 化 をいう 給 料 が 多 くなる 勤 務 時 間 が 短 くなる 勤 務 場 所 が 近 くなる 職 種 勤 務 形 態 が 希 望 通 りになる 能 力 が 活 用 できるようになる 職 場 での 立 場 責 任 が 重 くなる 新 卒 : 入 職 前 の 状 態 が 学 生 である 者 再 就 職 : 入 職 前 の 状 態 が 非 就 業 である 者 転 職 者 : 入 職 前 の 状 態 が 就 業 者 である 者
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 51 中 学 入 学 前 の 子 供 をもつ 働 く 女 性 は 他 の 働 く 女 性 に 比 べると 勤 務 時 間 をより 重 視 しているが 職 種 や 勤 務 形 態 はあまり 重 視 されていない 全 体 の 状 況 ( 有 効 回 答 数 に 対 する 上 位 3 位 までの 回 答 数 の 割 合 ) 給 料 勤 務 時 間 勤 務 場 所 私 生 活 との 両 立 職 種 や 勤 務 形 態 資 格 能 力 活 用 定 年 まで 勤 め 続 けられる 職 場 の 雰 囲 気 2.0 6.0 11.9 11.1 18.3 16.8 23.4 27.7 35.6 48.5 45.2 54.0 60.7 75.2 74.3 71.8 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 全 体 中 学 入 学 前 の 子 供 あり(N:101) 全 体 中 学 入 学 前 の 子 供 なし(N:252) (%)
3-2 働 く 女 性 の 意 識 と 行 動 52 働 き 続 けるために 一 番 必 要 だと 考 える 項 目 を 見 ると 保 育 所 や 学 童 保 育 などの 施 設 整 備 が 最 も 多 い 女 性 正 規 社 員 が 非 正 規 社 員 や 男 性 と 比 べて 高 いのは 男 女 を 問 わず 全 ての 人 に ワークライフバランスの 意 識 の 浸 透 や 経 営 者 の 意 識 改 革 で 女 性 非 正 規 社 員 が 他 と 比 べて 高 いのは 短 時 間 勤 務 や 在 宅 ワークなど 多 様 な 勤 務 形 態 の 普 及 であ る
3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 53 常 勤 ( 正 規 社 員 常 勤 非 常 勤 自 営 )の 女 性 では 男 性 配 偶 者 の 家 事 協 力 は 無 職 や 非 常 勤 非 正 規 の 女 性 より 高 く 約 3 分 の1(34.4%)の 男 性 配 偶 者 が 主 として 自 分 で または 半 分 ずつ 家 事 に 協 力 している 非 常 勤 非 正 規 の 女 性 では 無 職 の 女 性 より 男 性 配 偶 者 の 家 事 協 力 が 得 られてい るが その 違 いは 常 勤 就 業 女 性 に 比 べて 大 きくない
3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 54 中 学 校 に 上 がる 前 の 子 どもがいる 家 庭 の 男 性 の 家 事 協 力 を 見 ると 常 勤 就 業 女 性 の 配 偶 者 の 半 数 以 上 (55.0%)が 家 事 に 協 力 している
3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 55 男 性 の 家 事 への 協 力 を 女 性 の 就 業 別 男 性 の 年 齢 別 に 見 ると 常 勤 で 就 業 する 女 性 の30 代 40 代 の 男 性 配 偶 者 による 家 事 協 力 が 最 も 高 くなっている この 層 が 最 も 協 力 的
3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 56 将 来 の 配 偶 者 が 働 くことへの 独 身 男 性 の 意 識 は 男 性 が 育 った 家 庭 に 影 響 されてお り 母 親 が 常 勤 自 営 で 働 いていた 家 庭 の 男 性 は 他 の 家 庭 に 比 べて 配 偶 者 の 定 年 までの 就 業 に 対 して 最 も 肯 定 的 である
3-3 男 性 や 親 世 代 の 意 識 と 行 動 57 育 児 に 関 して 働 く 子 世 代 女 性 ( 女 性 の 子 ( 娘 ) 男 性 の 子 の 配 偶 者 ( 嫁 )) を 日 常 的 に 助 けている 親 世 代 ( 同 居 近 居 に 限 る)の 割 合 は 子 世 代 が 正 規 社 員 のときは3 分 の1を 超 える 家 事 に 関 して 働 く 子 世 代 の 女 性 を 日 常 的 に 助 けている 親 世 代 ( 同 居 近 居 に 限 る)の 割 合 は 子 世 代 が 正 規 社 員 のときは 約 4 分 の1である 親 世 代 の 育 児 協 力 親 世 代 の 家 事 協 力
4 M 字 カーブの 要 因 分 析 58 4 M 字 カーブの 要 因 分 析
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 59 学 歴 別 に 大 阪 の20 代 非 就 労 女 性 の 最 終 学 校 終 了 時 の 就 職 状 況 をみると 半 数 近 くが 学 校 終 了 時 に 就 職 できておらず( 卒 業 時 の 壁 ) 約 4 分 の1は 学 校 終 了 以 来 就 業 していない( 卒 後 就 職 の 壁 ) 大 卒 の20 代 非 就 労 女 性 は 約 4 割 が 最 終 学 校 終 了 時 に 就 職 できておらず 20%が 学 校 終 了 以 来 就 労 していない 卒 後 就 職 の 壁 全 体 のサンプル 数 が 卒 業 者 の 合 計 と 一 致 しないのは 中 卒 各 学 校 種 中 退 大 学 院 以 上 の 者 ( 計 84 サンプル)を 含 んでいることによる
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 60 20 代 無 職 女 性 の 就 業 意 識 と 卒 業 後 の 就 業 経 験 の 関 係 を 見 ると 学 校 を 終 え てから 就 職 していない 者 は 現 在 も 将 来 も 働 くことを 考 えていない 働 きたいと 思 っているが 具 体 的 な 仕 事 探 しはしていない の 割 合 が 高 く 就 職 求 職 に 対 して 消 極 的 となる 傾 向 がうかがわれる
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 61 働 いていない20 代 女 性 の6 割 弱 は 就 職 を 希 望 せず( 条 件 付 の 非 就 業 希 望 を 含 む) 大 卒 正 規 就 業 女 性 の45%は 転 職 希 望 と 回 答 している
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 62 学 歴 別 に20 代 非 就 労 女 性 の 就 労 活 動 就 労 意 識 を 見 ると 大 卒 は 他 の 学 歴 に 比 べて ハローワークに 登 録 して 求 職 活 動 をする 割 合 が 高 く より 能 動 的 に 求 職 活 動 に 取 り 組 んでいることがうかがわれる 働 きたいと 思 っている 働 くことを 考 えていない 求 職 中
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 63 未 既 婚 別 に 大 卒 の20 代 非 就 労 女 性 について 就 労 活 動 就 労 意 識 を 見 ると 未 婚 では3 分 の1 既 婚 では3 分 の2が 働 くことを 考 えていない 未 婚 非 就 労 者 は 3 分 の1がハローワークに 登 録 して 求 職 活 動 を 行 うなど 既 婚 に 比 べ より 能 動 的 に 求 職 活 動 に 取 り 組 んでいることがうかがわれる 働 きたいと 思 っている 働 くことを 考 えていない 求 職 中
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 64 20 代 就 労 女 性 の 転 職 活 動 転 職 意 識 を 学 歴 別 に 見 ると 4 割 強 が 転 職 を 希 望 しており 約 1 割 が 具 体 的 な 求 職 活 動 を 行 っている 大 卒 は 他 の 学 歴 に 比 べて 転 職 を 希 望 する 割 合 が 高 くなっている 転 職 したいと 思 っている 転 職 を 考 えていない 求 職 中 全 体 のサンプル 数 が 卒 業 者 の 合 計 と 一 致 しないのは 中 卒 各 学 校 種 中 退 大 学 院 以 上 の 者 ( 計 64サンプル)を 含 んでいることによる 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 65 未 既 婚 別 に 大 卒 の20 代 就 労 女 性 について 転 職 活 動 転 職 意 識 を 見 ると 未 婚 者 の 方 が 既 婚 者 より 転 職 を 希 望 する 割 合 が 高 い 大 卒 でも ほぼ 同 様 の 傾 向 がみられる 転 職 したいと 思 っている 転 職 を 考 えていない 求 職 中 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 66 就 労 形 態 別 に20 代 就 労 女 性 の 転 職 希 望 転 職 活 動 をみると 全 体 では ともに4 割 強 が 転 職 を 希 望 して1 割 強 が 具 体 的 な 仕 事 探 しをしており 就 労 形 態 による 差 はあまりみられない 非 正 規 の 大 卒 は 正 規 の 大 卒 と 比 べて 転 職 希 望 の 割 合 は 少 ないが ハローワーク 以 外 で 求 職 活 動 をしている 割 合 は 高 いという 特 徴 がみられる 転 職 したいと 思 っている 転 職 を 考 えていない 求 職 中 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 67 20 代 女 性 が 求 職 活 動 で 自 信 がない 項 目 を 無 職 や 非 正 規 就 労 を 経 験 したことのあ る20 代 男 性 (*)と 比 較 すると 非 就 労 女 性 は 仕 事 の 専 門 知 識 ビジネススキル 社 会 人 基 礎 力 のいずれについても 男 性 より 自 信 がない とする 割 合 が 高 い 仕 事 の 専 門 知 識 : 仕 事 に 関 連 する 専 門 知 識 仕 事 に 役 立 つ 専 門 資 格 ビジネススキル: 語 学 やパソコンなどのスキル 一 般 的 な 事 務 処 理 能 力 社 会 人 基 礎 力 :コミュニケーション 能 力 勤 勉 さやまじめさ リーダーシップ 職 場 での 良 好 な 人 間 関 係 づくり * 何 らかの 就 職 上 の 困 難 を 経 験 した 男 性 と 比 較 する 趣 旨 で 学 卒 直 後 に 正 規 社 員 として 就 職 し 正 規 社 員 としての 就 労 を 継 続 している 男 性 を 含 めていない 自 信 がない 項 目 ( まったく 自 信 がない あ まり 自 信 がない の 合 計 ) 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 68 20 代 の 非 就 労 女 性 が 就 職 活 動 で 自 信 がない 項 目 は 学 歴 によって 差 が 大 きい 大 卒 非 就 労 女 性 では 仕 事 に 関 連 する 専 門 知 識 や 仕 事 に 役 立 つ 専 門 資 格 など ビジネスの 即 戦 力 につながる 項 目 が 上 位 にあがっている 横 軸 は 大 卒 を 基 準 にして 自 信 がない 項 目 の 順 に 並 べている 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 69 大 卒 の20 代 非 就 労 女 性 について 未 既 婚 別 に 就 職 活 動 で 自 信 のない 項 目 をみ ると 未 婚 は 既 婚 に 比 べ コミュニケーション 能 力 職 場 での 良 好 な 人 間 関 係 づ くり 一 般 的 な 事 務 処 理 能 力 といった 社 会 人 基 礎 力 に 関 して 自 信 をもっていな い 割 合 が 高 い 既 婚 は 勤 務 時 間 への 柔 軟 や 対 応 勤 務 場 所 への 柔 軟 な 対 応 といった 仕 事 による 生 活 変 化 への 対 応 力 に 自 信 をもっていない 大 卒 20 代 非 就 労 女 性 自 信 がない 項 目 ( 未 婚 既 婚 別 ) 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 70 転 職 希 望 の20 代 女 性 が 仕 事 選 びで 妥 協 したくない 条 件 を 転 職 希 望 の20 代 男 性 や 転 職 を 考 えていない 女 性 と 比 較 すると 職 場 の 雰 囲 気 福 利 厚 生 (プライベートとの 両 立 ) 勤 務 時 間 職 種 などへのこだわりがみられる 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアン ケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-1 第 1のギャップの 要 因 分 析 71 既 婚 の20 代 非 就 労 女 性 が 女 性 就 業 機 会 拡 大 のために 必 要 と 考 えるものは 就 学 前 の 子 どもを 預 かる 施 設 の 整 備 や 家 庭 の 事 情 に 合 わせて 働 ける 勤 務 形 態 な ど 家 庭 との 両 立 支 援 へのニーズが 高 い 未 婚 の20 代 非 就 労 女 性 が 女 性 就 業 機 会 拡 大 のために 必 要 と 考 えるものは 男 性 を 含 めた 家 庭 の 理 解 と 協 力 経 営 者 の 意 識 改 革 同 一 労 働 同 一 賃 金 な ど 社 会 の 意 識 啓 発 に 関 するニーズが 高 い 既 婚 未 婚 横 軸 は 非 就 労 既 婚 女 性 を 基 準 にし て ニーズの 多 い 順 に 並 べている 横 軸 は 非 就 労 未 婚 女 性 を 基 準 にし て ニーズの 多 い 順 に 並 べている 出 典 : 大 阪 府 委 託 イン ターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 72 有 配 偶 の 女 性 の 労 働 力 率 は 未 婚 に 比 べ 低 く 出 産 前 有 職 者 のうち 第 1 子 出 産 後 の 就 業 継 続 率 は4 割 弱 約 30 年 間 でこの 割 合 は 全 く 上 がっていない 近 年 のM 字 カーブの 底 上 げの 背 景 には 未 婚 層 の 増 加 が 考 えられる 出 産 前 有 職 61.4(100) %
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 73 家 事 育 児 時 間 をみると 有 業 無 業 にかかわらず 家 事 子 育 ての 負 担 は 女 性 に 集 中 している 状 況 で 待 機 児 童 数 は 減 少 しているものの 解 消 には 至 っていない
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 74 20 代 の 正 規 就 労 男 女 では 定 年 まで 勤 められると 思 う のは 女 性 で4 割 男 性 で6 割 である 女 性 は 定 年 まで 勤 めたい が 男 性 を 大 きく 下 回 るが 定 年 まで 勤 めたいが 事 情 が あれば 辞 めてもよい という 条 件 つきの 継 続 就 労 希 望 を 含 めると 男 女 とも4 割 とな る 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 75 20 代 非 就 労 女 性 の 退 職 理 由 は 結 婚 や 子 育 てなどの 私 的 理 由 でやむなく 辞 め た が 最 も 多 く 私 的 理 由 で 望 んで 辞 めた と 仕 事 上 の 理 由 で 辞 めた がそれに 次 いでいる n=350 出 典 : 大 阪 府 委 託 イン ターネットアンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 76 大 卒 の20 代 非 就 労 女 性 の 退 職 理 由 は 劣 悪 な 職 場 環 境 や 人 間 関 係 結 婚 子 育 てとの 両 立 困 難 などでやむなく 辞 める 割 合 が 多 い 横 軸 は 大 卒 を 基 準 にして 退 職 理 由 として1 番 目 から3 番 目 までの 理 由 となったものの 合 計 数 を 多 い 順 に 並 べている 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネット アンケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 77 30 代 非 就 労 女 性 の 退 職 理 由 は 結 婚 して 主 婦 業 に 専 念 したかった 子 育 てを すべて 自 分 自 身 でしたかった などの 私 的 理 由 で 望 んで 辞 めた が 最 も 多 く 私 的 理 由 でやむなく 辞 めた を 逆 転 している (n=300) 出 典 :おおさかQネット 調 査 ( 平 成 25 年 8 月 実 施 )
4-2 第 2のギャップの 要 因 分 析 78 就 業 を 希 望 していない 女 性 が もう 働 かないと 考 えるようになった 時 期 は 20 代 では 出 産 を 理 由 に 仕 事 を 辞 めたとき 30 代 では 結 婚 を 理 由 に 仕 事 を 辞 めたと き が 最 も 多 い 20 代 の 就 業 を 希 望 していない 女 性 では 学 校 を 終 える 前 から 働 かないことを 考 える 女 性 の 割 合 も 高 くなっている 横 軸 は 20 代 を 基 準 にし て 多 い 順 に 並 べている 出 典 : 大 阪 府 委 託 インターネットアン ケート 調 査 ( 平 成 25 年 10 月 実 施 )
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 79 大 阪 府 の30 代 の 非 就 労 女 性 は 他 府 県 と 比 べて 現 在 は 就 業 を 希 望 していなく ても 将 来 条 件 が 整 えば 働 きたいと 思 っている という いわゆる 就 業 予 備 層 の 割 合 が 高 い * 女 性 就 労 率 上 位 県 : 新 潟 富 山 石 川 福 井 鳥 取 島 根 高 知 佐 賀 の8 県 働 きたいと 思 っている 働 くことを 考 えていない
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 80 30 代 の 非 就 労 女 性 のうち 仕 事 に 役 立 つ 専 門 知 識 や 専 門 資 格 に 自 信 をもってい る 仕 事 のポテンシャルの 高 い 女 性 ほど 求 職 者 層 の 割 合 や 条 件 が 整 えば 働 く という 就 業 予 備 層 の 割 合 が 高 い
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 81 現 在 就 業 を 希 望 していないポテンシャルの 高 い( 仕 事 の 専 門 性 に 自 信 のある) 女 性 が 働 こうと 思 うための 条 件 は 子 育 てへの 支 障 以 外 に 能 力 や 技 能 に 不 安 を 解 消 し 資 格 や 能 力 を 活 かせる 仕 事 望 んでいる 職 種 で 働 ける 仕 事 望 んでいる 業 種 で 働 ける 仕 事 など 専 門 能 力 を 活 かせる 仕 事 が 見 つかることである
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 82 既 婚 の 非 就 労 女 性 のニーズを20 代 と30 代 で 比 較 すると 20 代 では 保 育 所 30 代 では 学 童 保 育 へのニーズが 他 の 世 代 と 比 べて 高 くなっている 未 婚 の 非 就 労 女 性 のニーズを20 代 と30 代 で 比 較 すると 30 代 では 家 庭 の 事 情 に 合 わせて 働 ける 勤 務 形 態 や 働 く 女 性 を 能 力 や 成 果 で 評 価 する 仕 組 み 同 一 労 働 同 一 賃 金 などの 企 業 の 意 識 啓 発 に 関 するニーズが 高 い 既 婚 未 婚 横 軸 は 30 代 女 性 を 基 準 にし て ニーズの 多 い 順 に 並 べている 横 軸 は 30 代 女 性 を 基 準 にし て ニーズの 多 い 順 に 並 べている
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 83 離 職 期 間 が 長 いほど 能 力 の 低 下 を 感 じる 人 が 増 加 し 正 規 社 員 での 就 業 者 が 少 なくなっていく
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 84 専 門 性 の 高 い 能 力 やスキルほど 離 職 により 低 下 したと 感 じる 割 合 が 高 い 仕 事 の 専 門 性 や ビジネススキル は 3 年 以 上 離 職 すると 離 職 者 の6 割 以 上 が 低 下 したと 感 じている 仕 事 に 関 連 する 能 力 やスキルが 低 下 したと 感 じる 割 合 は 離 職 後 2 年 程 度 で 急 速 に 拡 大 する
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 85 スキルアップをしている 人 は 就 業 希 望 女 性 でも2 割 以 下 である スキルアップの 必 要 性 は 感 じるが 費 用 がかかるのでできそうにない と 回 答 した 割 合 は 女 性 が 求 職 活 動 を 具 体 的 に 考 えるほど 高 くなっている 出 典 :おおさかQネット 調 査 ( 平 成 25 年 11 月 実 施 )
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 86 介 護 の 担 い 手 は 女 性 が 圧 倒 的 に 多 く 介 護 看 護 を 理 由 として 離 職 する 女 性 も 多 く 第 3のギャップの 要 因 になっている 介 護 のため 前 職 を 離 職 した 数 ( 大 阪 府 ) 男 女 現 在 有 業 者 6,200(34.4%) 14,900(19.5%) (うち 非 正 規 ) 700 7,100 現 在 無 業 者 11,800(65.6%) 61,700(80.5%) (うち 非 正 規 ) 2,500 35,800
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 87 自 営 業 を 始 めたいと 考 えたことがある 女 性 は35% 男 性 は45%あり 自 営 業 を 始 めることを 考 えたことのない 女 性 でも 16%が 将 来 の 夢 として 自 営 業 を 考 え たいと 答 えている 女 性 と 男 性 を 比 べると 男 性 では 勤 めていたときの 経 験 や 人 脈 を 活 かして 自 営 業 を 始 めたいと 考 えたことがある 割 合 が 多 い 起 業 を 考 えたことがある 女 性 で 最 も 多 いのは 趣 味 や 特 技 資 格 を 活 かした 自 営 業 である 出 典 :おおさかQネット 調 査 ( 平 成 25 年 11 月 実 施 )
4-3 第 3のギャップの 要 因 分 析 88 自 営 業 を 始 めたいと 考 えたことがある との 回 答 者 が それをためらわせる 要 因 に なったものとしてあげたものをみると 女 性 では 開 業 に 必 要 な 各 種 の 手 続 きの 面 倒 さ への 不 安 や 家 事 や 子 育 てとの 両 立 への 不 安 などが 男 性 と 比 べて 高 くなっている 出 典 :おおさかQネット 調 査 ( 平 成 25 年 11 月 実 施 )
アンケート 調 査 概 要 89 アンケート 調 査 概 要
アンケート 調 査 概 要 90 3の 分 析 に 用 いた 調 査 ( 第 1 回 おおさかQネット 調 査 ) (1) 調 査 日 時 平 成 25 年 8 月 13 日 ~8 月 19 日 (7 日 間 ) (2) 調 査 対 象 おおさかQネット 登 録 府 民 モニター 2628 名 (3) 調 査 方 法 インターネットアンケート (4) 回 答 数 1914 名 ( 回 収 率 72.8%) ( 男 性 812 名 女 性 1102 名 ) (5) 回 答 者 属 性 年 齢 は 10 代 から80 歳 代 まで 分 布 4の 分 析 に 用 いた 調 査 (1)( 大 阪 府 委 託 インターネットアンケート 調 査 ) (1) 調 査 日 時 平 成 25 年 10 月 4 日 ~10 月 18 日 (15 日 間 ) (2) 調 査 対 象 楽 天 リサーチ 登 録 モニター (3) 調 査 方 法 インターネットアンケート (4) 回 答 数 2350 名 (5) 回 答 者 属 性 大 阪 府 在 住 18-29 歳 の 非 就 労 女 性 350 名 就 労 女 性 500 名 18-29 歳 の 男 性 ( 卒 後 正 規 で 継 続 就 労 を 除 く) 300 名 大 阪 府 東 京 都 横 浜 市 女 性 就 労 率 上 位 県 在 住 30 代 女 性 各 300 名 4の 分 析 に 用 いた 調 査 (2)( 第 2 回 おおさかQネット 調 査 ) (1) 調 査 日 時 平 成 25 年 11 月 20 日 ~11 月 26 日 (7 日 間 ) (2) 調 査 対 象 おおさかQネット 登 録 府 民 モニター 2620 名 (3) 調 査 方 法 インターネットアンケート (4) 回 答 数 1801 名 ( 回 収 率 68.7%) ( 男 性 751 名 女 性 1050 名 ) (5) 回 答 者 属 性 年 齢 は 10 代 から80 歳 代 まで 分 布