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1. 売 上 高 と 利 益 の 状 況 (つづき) 売 上 高 営 業 利 益 率 は1.9%( 前 年 度 差.2%ポイント 上 昇 ) 売 上 高 経 常 利 益 率 は2.6%( 同.3% ポイント 上 昇 ) 売 上 高 当 期 純 利 益 率 は1.%( 同 1.%ポイント 上 昇 )


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平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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業 種 別 業 況 は 製 造 業 が 46.2 で 前 期 より 12.3 ポイント 低 下 ( 前 期 33.9) し 建 設 業 が 48.1 で 13.1 ポイントの 低 下 商 業 サービス 業 が 65.1 で 3.4 ポイントの 低 下 となりました 製 造 業 のポイントの 低 下

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資 料 1 衆 議 院 議 員 小 選 挙 区 選 出 議 員 の 選 挙 区 の 改 定 案 の 概 要 都 道 府 県 別 定 数 の 異 動 (1) 定 数 1 増 埼 玉 県 (14 15) 千 葉 県 (12 13) 神 奈 川 県 (17 18) 滋 賀 県 (3 4) 沖 縄 県 (3

3 独 占 禁 止 法 違 反 事 件 の 概 要 (1) 価 格 カルテル 山 形 県 の 庄 内 地 区 に 所 在 する5 農 協 が, 特 定 主 食 用 米 の 販 売 手 数 料 について, 平 成 23 年 1 月 13 日 に 山 形 県 酒 田 市 所 在 の 全 国 農 業 協

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貸 借 対 照 表 内 訳 表 212 年 3 月 31 日 現 在 公 益 財 団 法 人 神 奈 川 県 公 園 協 会 科 目 公 益 目 的 事 業 会 計 収 益 事 業 等 会 計 法 人 会 計 内 部 取 引 消 去 合 計 Ⅰ 資 産 の 部 1. 流 動 資 産 現 金 預 金

などは 別 の 事 業 所 とせず その 高 等 学 校 に 含 めて 調 査 した 5 調 査 事 項 単 独 事 業 所 調 査 票 全 産 業 共 通 事 項 ( 単 独 事 業 所 ) ア 名 称 及 び 電 話 番 号 イ 所 在 地 ウ 経 営 組 織 ( 協 同 組 合 においては 協

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(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改

 

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)


(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

の と す る (1) 防 犯 カ メ ラ を 購 入 し 設 置 ( 新 設 又 は 増 設 に 限 る ) す る こ と (2) 設 置 す る 防 犯 カ メ ラ は 新 設 又 は 既 設 の 録 画 機 と 接 続 す る こ と た だ し 録 画 機 能 付 防 犯 カ メ ラ は

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(3) 仕 事 ( 結 果 の 概 要 12~ ページ 参 照 ) 有 業 者 の 仕 事 間 は 男 女 共 に 平 成 13 年 まで 減 少 が 続 き,18 年 で 増 加 したが,23 年 で 再 び 減 少 平 成 23 年 の 有 業 者 の 仕 事 間 は 男 性 が6 間 56,

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事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

業 種 による 制 限 はあるの? 対 象 になるもの 小 売 業 飲 食 業 (ランチ 営 業 有 ) サービス 業 医 療 社 会 福 祉 業 教 育 学 習 支 援 業 その 他 市 長 が 適 当 と 認 める 業 対 象 業 種 については 総 務 省 産 業 分 類 を 基 準 としてい

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所令要綱

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国 宝 重 要 文 化 財 美 術 工 芸 品 建 造 物 計 美 術 工 芸 品 建 造 物 計 東 京 , ,329 神 奈 川 千 葉 埼 玉 京 都 20

も 上 昇 すると 見 込 まれる (P.8 11 表 3-2) 2030 年 の 就 業 率 は ゼロ 成 長 参 加 現 状 で 53.2%と 2014 年 の 57.3%から 低 下 するが 経 済 再 生 参 加 進 展 では 59.0%に 上 昇 すると 見 込 まれる (P

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2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

(2) 就 業 規 則 の 状 況 就 業 規 則 は 90.0%の 事 業 所 が 整 備 している このうち 就 業 規 則 を 周 知 している 事 業 所 は 84.0%で 周 知 の 方 法 ( 複 数 回 答 )については 常 時 掲 示 または 備 え 付 け が 最 も 多 く 64


職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (5 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 区 類 団 府 分 似 体 平 均 年 齢

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

第一部【証券情報】

Transcription:

調 査 レポート 沖 縄 県 内 における 2015 年 プロ 野 球 春 季 キャンプの 経 済 効 果 経 済 効 果 は 過 去 2 番 目 となる 88 億 300 万 円 要 旨 2015 年 の 沖 縄 県 内 におけるプロ 野 球 春 季 キャンプの 経 済 効 果 は 88 億 300 万 円 となっ た これは 最 も 大 きかった 前 年 の 88 億 8,000 万 円 についで 過 去 2 番 目 となった 観 客 数 は 約 31 万 1,500 人 となり オリックス バファローズの1 軍 キャンプが 県 内 で 実 施 されなかったことから 前 年 より 約 8,000 人 減 少 した 一 方 観 客 数 のうち 県 外 からの 観 客 は5 万 4,000 人 と 推 察 され 前 年 より 約 3,000 人 増 加 した 今 年 の 経 済 効 果 は 1 軍 キャンプの 1 球 団 減 少 や 施 設 等 整 備 費 などの 減 少 があったが 県 外 からの 観 客 の 大 幅 増 による 宿 泊 費 飲 食 費 の 増 加 土 産 グッズ 購 入 費 の 増 加 な どが 底 上 げし 過 去 2 番 目 となった また 今 年 の 経 済 効 果 を 産 業 別 に 多 い 方 からみると 宿 泊 業 が 13 億 8,200 万 円 製 造 業 が 11 億 6,300 万 円 飲 食 店 が 11 億 1,500 万 円 などの 順 であった 今 年 の 経 済 効 果 を 球 団 別 にみると 読 売 巨 人 軍 が 18 億 5,900 万 円 と 最 も 多 く 次 いで 阪 神 タイガースが 14 億 1,300 万 円 であった Jリーグ bjリーグなどと 併 せた スポーツコンベンションの 推 進 による 地 域 振 興 は 今 後 も 大 いに 期 待 されるため 老 朽 化 した 施 設 の 整 備 や 更 新 が 重 要 な 課 題 となっている 1

1. 2015 年 の 春 季 キャンプの 概 要 (1)キャンプ 実 施 球 団 の 状 況 2015 年 2 月 に 沖 縄 県 内 で 春 季 キャンプを 実 施 した 国 内 プロ 野 球 球 団 は 前 年 と 同 じ 10 球 団 であった( 図 表 1) しかし 今 年 はオリックスが2 軍 のみのキャンプ 実 施 となったた め 1 軍 キャンプは9 球 団 で 前 年 より1 球 団 減 少 し 2 軍 キャンプは 前 年 と 同 じ6 球 団 の 実 施 となった( 以 下 球 団 名 は オリックス のような 略 称 を 用 いる) ( 図 表 1) 沖 縄 県 内 における2015 年 春 季 キャンプの 実 施 状 況 球 団 名 キャンプ 地 開 催 球 場 キャンプ 期 間 2 月 3 月 日 程 日 本 ハム 営 球 場 2/1~2/28 (2 軍 ) 国 頭 村 くにがみ 球 場 2/1~27 広 島 沖 縄 市 コザしんきんスタジアム 2/18~3/2 中 日 ドラゴンズ 北 谷 公 園 野 球 場 2/1~26 (2 軍 ) 読 谷 平 和 の 森 球 場 2/1~26 横 浜 DeNA 宜 野 湾 市 宜 野 湾 市 立 野 球 場 2/1~3/1 (2 軍 ) 嘉 手 納 町 嘉 手 納 町 野 球 場 2/1~24 オリックス(2 軍 ) 宮 古 島 市 宮 古 島 市 民 球 場 2/1~19 ヤクルト 浦 添 市 浦 添 市 民 球 場 2/1~26 阪 神 宜 野 座 村 宜 野 座 村 営 野 球 場 2/1~27 楽 天 久 米 島 町 金 武 町 久 米 島 野 球 場 金 武 町 ベースボールスタジアム 久 米 島 町 2/1~12 金 武 町 2/14~22 (2 軍 ) 久 米 島 町 仲 里 野 球 場 2/1~2/19 千 葉 ロッテ 中 央 運 動 公 園 野 球 場 2/1~20 (2 軍 ) 2/1~15 読 売 ジャイアンツ 那 覇 市 沖 縄 セルラースタジアム 那 覇 2/16~26 球 団 は 沖 縄 県 でのキャンプを 始 めた 年 の 順 で 掲 載 (2)キャンプ 参 加 者 観 客 の 人 数 1 選 手 球 団 関 係 者 報 道 陣 まず 今 年 のキャンプの 参 加 人 数 をみてみると 選 手 (1 2 軍 計 ) 球 団 関 係 者 は 全 10 球 団 合 計 で 約 1,050 人 ( 前 年 比 50 人 減 ) 報 道 関 係 者 や 解 説 者 が 約 1,950 人 ( 前 年 比 50 人 増 )であった 選 手 球 団 関 係 者 は オリックスのキャンプが 今 年 は2 軍 のみの 実 施 だっ たため 前 年 より 減 少 した 報 道 関 係 者 や 解 説 者 は 広 島 へ 黒 田 投 手 がメジャーから 復 帰 したことから 注 目 が 高 まり 前 年 より 増 加 した 2

2 観 客 数 キャンプ 期 間 中 の 観 客 数 は 約 31 万 1,500 人 (オープン 戦 含 む)となった オリックス の1 軍 キャンプが 実 施 されなかったことなどから 前 年 ( 約 31 万 9,500 人 )より 8,000 人 の 減 少 となった 一 方 そのうち 県 外 からの 観 客 数 は 約 5 万 4,000 人 と 推 測 され 好 調 な 観 光 を 背 景 とし た 県 外 からの 観 客 数 の 増 加 や 黒 田 投 手 効 果 による 広 島 キャンプの 県 外 からの 観 客 増 加 に より 前 年 ( 約 5 万 1,000 人 )より 3,000 人 の 増 加 となった また 今 年 の 韓 国 球 団 との 練 習 試 合 などでは 国 内 の 観 客 だけでなく 国 外 からの 観 客 の 姿 も 多 く 見 られた 2. 経 済 効 果 の 試 算 について (1) 春 季 キャンプの 関 連 支 出 額 ( 直 接 支 出 額 ) キャンプにおいては 県 外 からの 滞 在 者 が 県 内 で 宿 泊 飲 食 娯 楽 レジャー 等 に 支 出 す るほか 多 くの 県 民 がキャンプ 地 へ 出 かけて 見 学 の 際 に 飲 食 をし 土 産 品 を 購 入 したりす る また 受 入 地 の 市 町 村 による 練 習 施 設 等 のインフラ 整 備 や 協 力 会 によるキャンプを 応 援 するための 関 連 経 費 の 支 出 などがあり これが 直 接 支 出 額 となる こうした 支 出 額 について 試 算 した 結 果 総 額 で 56 億 9,000 万 円 ( 図 表 2)となり 前 年 (57 億 3,500 万 円 )を 4,500 万 円 下 回 った 試 算 結 果 の 内 訳 をみると 宿 泊 費 が 13 億 7,600 万 円 で 最 も 多 く 次 いで 飲 食 費 が 13 億 8,100 万 円 土 産 グッズ 購 入 が 10 億 2,200 万 円 交 通 費 8 億 1,400 万 円 娯 楽 レジャー5 億 3,800 万 円 練 習 施 設 等 の 整 備 費 2 億 3,500 万 円 などとなっている 県 外 からの 観 客 の 増 加 により 宿 泊 費 ( 前 年 比 2,700 万 円 増 )や 飲 食 費 ( 前 年 比 7,300 万 円 増 ) 土 産 品 グッズ( 前 年 比 6,200 万 円 増 )は 増 加 したものの 練 習 施 設 の 整 備 費 ( 前 年 比 1 億 8200 万 円 減 )が 減 少 したことから 支 出 額 総 額 は 減 少 となった ( 図 表 2)2015 年 プロ 野 球 春 季 キャンプ 関 連 支 出 額 支 出 項 目 支 出 額 前 年 比 ( 百 万 円 ) ( 百 万 円 ) 宿 泊 費 1,376 27 飲 食 費 1,381 73 土 産 品 グ ッ ズ 購 入 1,022 62 交 通 費 814 15 娯 楽 レ ジ ャ ー 538 14 練 習 施 設 等 の 整 備 費 235 182 ク リ ー ニ ン グ 代 66 9 ア ル バ イ ト へ の 支 払 い 52 2 施 設 使 用 料 44 9 そ の 他 162 23 合 計 5,690 45 3

(2) 春 季 キャンプの 沖 縄 県 内 における 経 済 効 果 まず 県 内 の 産 業 全 体 の 自 給 率 は 100%ではないため (1)で 求 めた 直 接 支 出 額 56 億 9,000 万 円 に 自 給 率 を 掛 けると 県 内 で 供 給 された 分 である 50 億 8,400 万 円 が 求 められ これが 直 接 効 果 となる 次 に 直 接 効 果 である 宿 泊 費 飲 食 費 交 通 費 施 設 整 備 費 が 県 内 で 支 出 されると 当 該 産 業 だけでなく こうした 産 業 に 原 材 料 サービス 等 を 提 供 している 産 業 の 売 上 の 増 加 へと 波 及 していく これを1 次 間 接 波 及 効 果 といい これが 22 億 5,000 万 円 となる さら に 直 接 効 果 と1 次 間 接 波 及 効 果 で 生 じた 各 産 業 における 雇 用 者 の 所 得 増 加 は これら 雇 用 者 の 消 費 支 出 を 増 加 させ 関 連 する 各 産 業 の 生 産 を 誘 発 していく これを2 次 間 接 波 及 効 果 といい これが 14 億 6,900 万 円 となる これらの 直 接 効 果 1 次 間 接 波 及 効 果 2 次 間 接 波 及 効 果 を 合 わせた 金 額 が 88 億 300 万 円 となり これがいわゆる 県 内 におけるプロ 野 球 春 季 キャンプの 経 済 効 果 となる また これらの 効 果 のうち 賃 金 等 の 雇 用 者 所 得 や 企 業 の 営 業 余 剰 などに 当 たる 粗 付 加 価 値 額 が 47 億 9,000 万 円 となり この 中 で 雇 用 者 所 得 が 23 億 900 万 円 となる( 図 表 3) 今 年 の 経 済 効 果 である 88 億 300 万 円 は これまでで 最 も 大 きかった 前 年 の 88 億 8,000 万 円 についで 過 去 2 番 目 の 経 済 効 果 となった なお 今 年 の 経 済 効 果 を 球 団 別 にみると 巨 人 が 18 億 5,900 万 円 と 県 内 でのキャンプ 開 始 以 来 5 年 連 続 で 最 も 多 く 次 いで 阪 神 が 14 億 1,300 万 円 であった ( 図 表 3) 2015 年 プロ 野 球 春 季 キャンプ 経 済 効 果 の 試 算 結 果 単 位 : 百 万 円 経 済 効 果 ( 生 産 誘 発 額 ) 粗 付 加 価 値 誘 発 額 雇 用 者 所 得 誘 発 額 直 接 効 果 5,084 2,673 1,408 1 次 間 接 波 及 効 果 2,250 1,213 534 2 次 間 接 波 及 効 果 1,469 904 367 合 計 ( 経 済 効 果 ) 8,803 4,790 2,309 直 接 支 出 額 5,664 ( 波 及 効 果 ) (1.6 倍 ) = ( 総 合 効 果 / 直 接 支 出 額 ) ( 注 ) 1. 直 接 効 果 は 直 接 の 支 出 による 効 果 ( 自 給 率 が100%でなければ 移 輸 入 の 分 直 接 支 出 額 を 下 回 る) 2.1 次 間 接 波 及 効 果 は 原 材 料 を 他 の 産 業 から 購 入 することによって 起 こる 波 及 効 果 3.2 次 間 接 波 及 効 果 は 直 接 効 果 1 次 間 接 波 及 効 果 によって 生 み 出 された 雇 用 者 所 得 の 増 加 が 個 人 消 費 の 拡 大 を 通 して 再 び 生 産 を 誘 発 する 効 果 4. 生 産 誘 発 額 は 直 接 支 出 の 増 加 により 誘 発 された 各 部 門 の 生 産 額 の 合 計 5. 付 加 価 値 は 誘 発 された 生 産 額 の 中 に 占 める 粗 付 加 価 値 ( 雇 用 者 所 得 や 営 業 余 剰 など) 6. 端 数 処 理 により 合 計 は 合 わないことがある 4

(3) 産 業 別 の 経 済 効 果 今 年 の 経 済 効 果 である 88 億 300 万 円 を 産 業 別 にみると 宿 泊 業 が 13 億 8,200 万 円 と 最 も 大 きく 次 いで 製 造 業 が 約 11 億 6,300 万 円 ( 主 に 土 産 品 の 製 造 や 食 品 加 工 ) 飲 食 店 が 11 億 1,500 万 円 商 業 が 9 億 1,100 万 円 その 他 の 個 人 サービス 業 6 億 8,400 万 円 運 輸 5 億 8,900 万 円 の 順 となっている( 図 表 4) ( 図 表 4)2015 年 プロ 野 球 春 季 キャンプにおける 産 業 別 経 済 効 果 宿 泊 業 製 造 業 飲 食 店 商 業 その 他 の 対 個 人 サービス 業 運 輸 不 動 産 金 融 保 険 電 気 ガス 水 道 対 事 業 所 サービス 建 設 業 その 他 の 産 業 合 計 684 589 485 387 353 328 287 911 1,163 1,115 1,119 1,382 8,803 0 500 1,000 1,500 9,000 2,000 ( 百 万 円 ) 3. キャンプ 経 済 効 果 の 課 題 今 年 のキャンプ 経 済 効 果 は 88 億 300 万 円 となり 過 去 2 番 目 となった 1 軍 キャンプ が1 球 団 減 少 となったものの 県 外 からの 観 客 の 増 加 から 前 年 より 宿 泊 業 や 製 造 業 飲 食 店 などに 与 える 経 済 効 果 が 増 加 し 減 少 幅 が 全 体 として 抑 えられたためである( 図 表 4) このようにキャンプが 県 経 済 へ 与 える 影 響 は 大 きく Jリーグ bjリーグなどと 併 せ た スポーツコンベンションの 推 進 による 地 域 振 興 は 今 後 とも 大 いに 期 待 される 一 方 で 施 設 の 老 朽 化 などから 以 前 より 県 内 で 実 施 している 球 団 が キャンプ 地 を 県 外 へ 移 転 するなどの 動 きが 見 られており 今 後 施 設 の 整 備 や 更 新 が 重 要 な 課 題 となって いる 5

( 図 表 5)プロ 野 球 春 季 キャンプの 経 済 効 果 と 観 客 数 の 推 移 10,000 8,000 ( 百 万 円 ) 経 済 効 果 額 ( 左 目 盛 ) 観 客 数 ( 右 目 盛 ) ( 万 人 ) 8,880 8,648 8,803 7,873 8,161 50 40 6,000 4,000 2,000 0 3,213 13.0 5,040 5,337 4,338 4,790 24.0 13.9 17.1 22.7 6,274 26.5 24.2 5,706 5,494 17.1 25.3 27.7 29.3 31.9 31.1 (7) (7) (8) (8) (8) (9) (9) (9) (10) (10) (9) (10) (10) 2003 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 年 ( ) 内 は 沖 縄 県 内 でキャンプを 実 施 する 国 内 プロ 野 球 の 球 団 数 30 20 10 0 以 上 6

補 注 1 プロ 野 球 春 季 キャンプの 沖 縄 県 内 での 実 施 状 況 沖 縄 県 内 におけるプロ 野 球 春 季 キャンプの 実 施 状 況 暦 年 日 本 ハム 広 島 中 日 横 浜 オリックス ヤクルト 阪 神 楽 天 ロッテ 巨 人 ソフトバンク 西 武 1979 ( 投 手 陣 ) () 80 () 81 82 沖 縄 市 83 84 宜 野 座 村 85 ( 投 手 陣 ) 具 志 川 市 86 87 石 川 市 宜 野 湾 市 具 志 川 市 88 89 90 石 川 市 具 志 川 市 ( 投 手 陣 ) 糸 満 市 糸 満 市 () ( 投 手 陣 ) 那 覇 市 嘉 手 納 町 糸 満 市 91 那 覇 市 92 93 ( 一 二 軍 ) 平 良 市 糸 満 市 ( 一 二 軍 ) 平 良 市 糸 94 満 市 城 辺 町 平 良 市 95 城 辺 町 96 97 宜 野 座 村 うるま 市 石 川 市 宜 野 湾 市 嘉 手 納 町 98 99 2000 浦 添 市 01 () 02 03 宜 野 座 村 東 風 平 町 04 05 06 07 08 一 軍 キャンプ 地 二 軍 キャンプ 地 八 重 瀬 町 国 頭 村 国 頭 村 ( 一 ニ 軍 ) 平 良 市 (ニ 軍 ) 平 良 市 城 辺 町 平 良 市 宮 古 島 市 ( 一 ニ 軍 ) 久 米 島 町 ( 一 二 軍 ) 浦 添 市 09 宮 古 島 市 八 重 瀬 町 10 11 那 覇 市 12 13 浦 添 市 ( 一 二 軍 ) 14 ( 二 軍 のみ) 15 宮 古 島 市 宮 崎 県 沖 縄 市 国 頭 村 宮 崎 県 嘉 手 納 町 神 奈 川 県 宜 野 湾 市 宮 崎 県 浦 添 市 宜 野 座 村 久 米 島 町 金 武 町 宮 古 島 市 高 知 県 宮 崎 県 高 知 県 久 米 島 町 宮 崎 県 鹿 児 島 ( 備 考 ) 1. 太 線 内 のシャドー 部 分 は 沖 縄 県 内 で 春 季 キャンプを 実 施 はリーグ 優 勝 は 日 本 シリーズ 制 覇 2. 楽 天 の 列 の()は 05 年 からオリックスと 合 併 した 旧 近 鉄 のリーグ 優 勝 宮 崎 県 宮 崎 県 宮 崎 県 那 覇 市 宮 崎 県 宮 崎 県 高 知 県 7

補 注 2 : 本 調 査 で 使 用 した 産 業 連 関 表 について 本 件 調 査 では 沖 縄 県 の 2005 年 産 業 連 関 表 を 用 いた 産 業 部 門 数 で 表 示 する 部 門 表 は 産 業 分 類 35 部 門 表 をベースにしたが 35 部 門 表 ではキャンプにおける 主 な 支 出 項 目 である 宿 泊 業 や 飲 食 店 貸 自 動 車 業 等 の 部 門 が 明 示 されていないので これらの 産 業 部 門 については 県 が 公 表 した 基 本 分 類 表 (404 行 350 列 )から 該 当 する 業 種 を 抽 出 した さらに 今 回 の 分 析 において 統 合 しても 不 都 合 がない 部 門 を 当 社 で 統 合 し 本 件 調 査 の 分 析 用 に 組 み 替 えた また 産 業 連 関 表 における 各 産 業 部 門 の 自 給 率 は 県 内 需 要 (= 県 内 居 住 者 の 需 要 ) に 対 する 自 給 率 であるため 移 輸 出 (= 非 居 住 者 の 需 要 )は 対 象 外 となる このため 統 計 上 移 輸 出 である 県 外 からの 滞 在 者 の 支 出 (= 非 居 住 者 の 需 要 ) の 経 済 効 果 を 試 算 する 際 に そのままの 自 給 率 を 用 いると 不 都 合 が 生 じる 例 えば 宿 泊 業 の 自 給 率 は 県 内 居 住 者 の 宿 泊 需 要 ( 県 外 旅 行 等 を 含 む)のうち 県 内 宿 泊 部 門 を 利 用 した 割 合 を 意 味 するが 県 内 居 住 者 の 場 合 県 外 宿 泊 の 支 出 額 が 県 内 宿 泊 の 支 出 額 より 大 きいため 県 内 宿 泊 業 の 自 給 率 は 低 くなる しかし キャンプ 関 連 の 宿 泊 費 や 飲 食 費 は 全 て 県 内 で 発 生 するため こうした 支 出 に 対 して 県 内 での 自 給 率 が 明 らかに 100% とみられる 宿 泊 業 飲 食 店 などについては 自 給 率 を 100%に 設 定 し 直 して 使 用 した 生 産 誘 発 額 を 求 める 式 は 以 下 のとおりである X= I-(I-M )A 1 (I-M )F X: 各 産 業 部 門 の 財 サービスの 生 産 額 I: 単 位 行 列 M : 県 内 需 要 に 対 する 移 輸 入 係 数 ( 対 角 行 列 ) A: 投 入 係 数 ( 行 列 ) -1 : 逆 行 列 F: 最 終 需 要 額 ( 直 接 支 出 額 ) X( 生 産 額 )が F( 最 終 需 要 額 )に 対 応 する 生 産 誘 発 額 となる 8