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平 成 24 年 10 月 17 日 判 決 言 渡 同 日 原 本 領 収 裁 判 所 書 記 官 平 成 23 年 (ワ) 第 26696 号 ロイヤルティ 等 請 求 事 件 ( 被 告 株 式 会 社 サンク ス ライフパートナー 関 係 ) 口 頭 弁 論 終 結 日 平 成 24 年 8 月 29 日 判 決 東 京 都 港 区 < 以 下 略 > 原 告 株 式 会 社 エ イ ブ ル 同 訴 訟 代 理 人 弁 護 士 坂 東 司 朗 同 池 田 紳 同 小 松 淳 一 ( 送 達 をすべき 場 所 ) 不 明 ( 商 業 登 記 簿 上 の 本 店 所 在 地 ) 福 島 県 郡 山 市 < 以 下 略 > 被 告 株 式 会 社 サンクス ライフパートナー 主 文 1 被 告 は, 原 告 に 対 し,216 万 8554 円 及 びうち122 万 3554 円 に 対 する 平 成 23 年 1 月 28 日 から,うち94 万 5000 円 に 対 する 平 成 24 年 8 月 8 日 から, 各 支 払 済 みまで 年 6 分 の 割 合 による 金 員 を 支 払 え 2 被 告 は, 建 物 の 管 理, 建 物 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 の 貸 与, 建 物 の 売 買, 建 物 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 管 理, 土 地 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 貸 与, 土 地 の 売 買, 土 地 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介 の 役 務 に 関 する 広 告 に, 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 を 付 して 展 示 してはならない 3 被 告 は, 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 を 付 した 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4 ないし50 記 載 の 看 板 を 廃 棄 せよ 4 被 告 は, 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 のシャッターから, 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 の 表 示 を 抹 消 せよ 5 被 告 は, 別 紙 物 件 目 録 2の1ないし4 記 載 の 自 動 販 売 機 から, 別 紙 被 告 標 章 1

目 録 記 載 の 標 章 の 表 示 を 抹 消 せよ 6 訴 訟 費 用 は 被 告 の 負 担 とする 7 この 判 決 は, 仮 に 執 行 することができる 事 実 及 び 理 由 第 1 請 求 主 文 同 旨 第 2 当 事 者 の 主 張 1 請 求 原 因 (1) 当 事 者 ア 原 告 は, 主 に 不 動 産 賃 貸 借 仲 介 及 び 不 動 産 管 理 を 目 的 とする 株 式 会 社 で ある イ 被 告 は, 主 に 不 動 産 の 売 買, 賃 貸, 管 理, 仲 介 等 を 目 的 とする 株 式 会 社 である 被 告 の 旧 商 号 は 有 限 会 社 住 マイルホームであり, 平 成 21 年 1 月 20 日 に 株 式 会 社 住 マイルホームに, 平 成 23 年 1 月 9 日 に 現 商 号 に 商 号 変 更 されている (2) 本 件 加 盟 契 約 の 締 結 等 ア 原 告 は, 平 成 21 年 2 月 1 日, 被 告 との 間 で, 福 島 県 郡 山 市 < 以 下 略 > 所 在,エイブルネットワーク 郡 山 中 央 店 に 関 する エイブルネットワーク 加 盟 契 約 ( 以 下 本 件 加 盟 契 約 1 という )を 締 結 した イ 原 告 は, 平 成 20 年 3 月 31 日, 被 告 との 間 で, 福 島 県 郡 山 市 < 以 下 略 > 所 在,エイブルネットワーク 日 大 通 り 店 に 関 する エイブルネットワー ク 加 盟 契 約 ( 以 下 本 件 加 盟 契 約 2 といい, 合 わせて 本 件 加 盟 契 約 という )を 締 結 した ウ 本 件 加 盟 契 約 においては, 以 下 のような 条 項 が 定 められている (ア) ロイヤルティ 等 (22 条 ) 1 ロイヤルティ, 広 告 分 担 金 及 びANS(エイブルネットワークシス 2

テム)システム 利 用 料 は, 契 約 始 期 日 から 発 生 するものとする 開 業 から1か 月 に 満 たない 場 合, 日 割 計 算 によって 算 定 するものとし, 毎 月 月 末 締 め 分 を 翌 月 26 日 までに 原 告 に 着 金 するように, 原 告 が 別 途 指 定 する 銀 行 口 座 へ 振 り 込 むものとする なお, 振 込 手 数 料 は 被 告 の 負 担 とする 2 ロイヤルティは 月 額 5 万 2500 円 ( 税 込 )とする 3 広 告 分 担 金 は 月 額 5 万 2500 円 ( 税 込 )とする 4 ANSシステム 利 用 料 は 月 額 5 万 2500 円 ( 税 込 )とする (イ) 契 約 解 除 (45 条 ) 被 告 において 次 の 各 号 の1つにでも 該 当 する 事 由 が 発 生 したときは, 原 告 は, 被 告 に 対 して,2 週 間 の 猶 予 期 間 を 設 けて 文 書 にて 是 正 を 求 め, 猶 予 期 間 満 了 後 においても,その 事 由 が 改 められない 場 合 は, 本 契 約 を 解 除 することができ, 解 除 とともに 違 約 金 として,22 条 に 定 める 月 額 徴 収 料 の3か 月 分 相 当 額 の 金 員 を 請 求 することができる 1 22 条 に 規 定 する 債 務 の 滞 納 があるとき (ウ) 終 了 に 伴 う 債 務 等 の 決 済 (49 条 ) 本 契 約 が 期 間 満 了, 解 約, 解 除 などにより 終 了 した 場 合,その 理 由 の 如 何 を 問 わず, 被 告 は 原 告 及 びその 関 係 会 社 に 対 し, 負 担 している 金 銭 債 務 を 直 ちに 支 払 うものとする (エ) 契 約 終 了 の 効 果 (50 条 ) 契 約 が 解 除 解 約 または 期 間 満 了 等 により 終 了 したときは,その 理 由 の 如 何 を 問 わず, 被 告 の 本 契 約 に 基 づく 一 切 の 権 利 は 消 滅 し, 被 告 は 次 に 掲 げる 事 項 を 履 行 するものとする 2 エイブル 商 標 等 を 表 示 する 全 ての 商 標 類, 看 板 等 の 一 切 の 使 用 を 直 ちに 中 止 する (3) 本 件 加 盟 契 約 の 解 除 3

ア 被 告 は, 平 成 22 年 11 月 及 び12 月 の 各 26 日 が 経 過 したにもかかわ らず, 平 成 22 年 10 月 から 同 年 11 月 までの, 郡 山 中 央 店 分 のロイヤル ティ 等 (ロイヤルティ 広 告 分 担 金 ANSシステム 利 用 料 物 品 販 売 ) 31 万 7100 円 の 支 払 いを 怠 った イ 被 告 は, 平 成 22 年 11 月 及 び12 月 の 各 26 日 が 経 過 したにもかかわ らず, 平 成 22 年 10 月 から 同 年 11 月 までの, 日 大 通 り 店 分 のロイヤル ティ 等 (ロイヤルティ 広 告 分 担 金 ANSシステム 利 用 料 )31 万 50 00 円 の 支 払 いを 怠 った ウ 原 告 は, 被 告 に 対 し, 平 成 23 年 1 月 13 日 到 達 の 書 面 により, 本 件 加 盟 契 約 に 基 づく 未 払 ロイヤルティ 等 を 平 成 23 年 1 月 17 日 までに 支 払 う よう 催 告 するとともに, 同 期 間 の 経 過 により 契 約 を 解 除 する 旨 の 意 思 表 示 をした エ しかし, 平 成 23 年 1 月 17 日 になっても 被 告 から 支 払 はなく,さらに 本 件 加 盟 契 約 45 条 1 項 が 規 定 する2 週 間 が 経 過 してもなお 支 払 がなされ なかったことから, 本 件 加 盟 契 約 は, 遅 くとも 平 成 23 年 1 月 27 日 の 経 過 をもって 解 除 された (4) 未 払 ロイヤルティ 等 ア 被 告 は, 原 告 に 対 し, 本 件 加 盟 契 約 49 条 1 項 の 規 定 に 基 づき, 平 成 2 2 年 10 月 分 から 同 年 12 月 分 までのロイヤルティ 等 相 当 分 及 び 本 件 加 盟 契 約 の 終 了 日 である 平 成 23 年 1 月 27 日 までの 日 割 り 分 のロイヤルティ 等 相 当 分 合 計 122 万 3554 円 を 支 払 う 義 務 を 負 う イ 原 告 は, 被 告 に 対 し, 平 成 24 年 8 月 7 日 送 達 の 平 成 24 年 4 月 4 日 付 け 訴 状 訂 正 申 立 書 により, 本 件 加 盟 契 約 45 条 1 項 に 基 づき, 同 22 条 に 定 める 月 額 徴 収 料 の3か 月 分 相 当 額 (2 店 舗 分 ) 合 計 94 万 5000 円 の 支 払 を 請 求 する (5) 商 標 権 侵 害 4

ア 原 告 は, 下 記 商 標 権 を 有 する 記 登 録 番 号 登 録 第 5023413 号 出 願 番 号 商 願 2005-090862 出 願 年 月 日 平 成 17 年 9 月 29 日 商 標 登 録 日 平 成 19 年 2 月 2 日 商 標 別 紙 商 標 目 録 記 載 のとおり( 以 下 原 告 商 標 という ) 商 品 及 び 役 務 の 区 分 第 36 類 指 定 役 務 建 物 の 管 理, 建 物 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 の 貸 与, 建 物 の 売 買, 建 物 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 又 は 土 地 の 鑑 定 評 価, 土 地 の 管 理, 土 地 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 貸 与, 土 地 の 売 買, 土 地 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 又 は 土 地 の 情 報 の 提 供 等 イ 被 告 の 行 為 被 告 は, 本 件 加 盟 契 約 が 終 了 したにもかかわらず, 平 成 23 年 1 月 28 日 以 降 現 在 に 至 るまで, 依 然 として 原 告 商 標 と 類 似 する 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 ( 以 下 被 告 標 章 という )を 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4 ないし50の 看 板 に 付 して, 被 告 標 章 を 広 告 使 用 している また, 被 告 は, 平 成 23 年 1 月 28 日 以 降 現 在 に 至 るまで, 依 然 として 被 告 標 章 を 付 した 別 紙 物 件 目 録 2の1 乃 至 4 記 載 の 自 動 販 売 機 を 各 オーナ ーの 所 有 物 件 に 展 示 することで, 被 告 標 章 を 広 告 使 用 している さらに, 被 告 は,オーナー 所 有 の 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 のシャッター に, 被 告 標 章 を 付 することにより, 平 成 23 年 1 月 28 日 以 降 現 在 に 至 る まで, 依 然 として 被 告 標 章 を 広 告 使 用 している ウ 原 告 商 標 と 被 告 標 章 との 対 比 (ア) 原 告 商 標 1 外 観 5

原 告 商 標 の 外 観 は, エイブル の 文 字 を 中 心 に 据 え, 文 字 自 体 は 緑 色 で 塗 り 潰 された 太 文 字 で 構 成 される そして, エ の 文 字 の 真 下 付 近 に 緑 色 と 白 色 の 格 子 模 様 の 太 線 が 引 かれ, ブル の 文 字 の 真 上 付 近 に 同 様 に 緑 色 と 白 色 の 格 子 模 様 の 太 線 が 引 かれている 2 称 呼 原 告 商 標 は, エイブル との 称 呼 を 生 じる 3 観 念 原 告 商 標 は, 不 動 産 賃 貸 仲 介 事 業, 不 動 産 管 理 事 業 等 を 主 な 業 務 と して 全 国 展 開 している 株 式 会 社 エイブルとの 観 念 を 生 じる また, 英 単 語 の able との 関 係 で, できる という 意 味 合 いが ある (イ) 被 告 標 章 1 外 観 被 告 標 章 の 外 観 は,エイブルの 文 字 を 中 心 に 据 え, 文 字 自 体 は 白 色 で 塗 り 潰 された 太 文 字 で 構 成 される そして, エ の 文 字 の 真 下 付 近 に 白 色 の 太 線 が 引 かれ, ブル の 文 字 の 真 上 付 近 に 同 様 に 白 色 の 太 線 が 引 かれている 2 称 呼 被 告 標 章 は, エイブル との 称 呼 を 生 じる 3 観 念 被 告 標 章 は, 不 動 産 賃 貸 仲 介 事 業, 不 動 産 管 理 事 業 等 を 主 な 業 務 と して 全 国 展 開 している 株 式 会 社 エイブルとの 観 念 を 生 じる また, 英 単 語 の able との 関 係 で, できる という 意 味 合 いが ある (ウ) 原 告 商 標 と 被 告 標 章 との 類 似 原 告 商 標 と 被 告 標 章 とは, 称 呼 及 び 観 念 が 同 一 であり, 外 観 も 全 体 的 6

な 構 成 等 の 点 において 極 めて 類 似 している よって, 原 告 商 標 と 被 告 標 章 とは 類 似 する エ 原 告 商 標 の 指 定 役 務 と 被 告 提 供 役 務 との 対 比 被 告 が, 看 板 自 動 販 売 機 等 の 広 告 設 置 により 提 供 しようとしている 役 務 内 容 は, 建 物 の 管 理, 建 物 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 の 貸 与, 建 物 の 売 買, 建 物 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 管 理, 土 地 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 貸 与, 土 地 の 売 買, 土 地 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介 の 役 務 であると ころ,これらはいずれも 原 告 商 標 の 指 定 役 務 に 含 まれる オ 以 上 より, 被 告 による 被 告 標 章 を 付 した 看 板, 自 動 販 売 機,シャッター 等 の 広 告 物 の 展 示 行 為 は, 原 告 商 標 権 を 侵 害 する 行 為 である したがって, 原 告 は 被 告 に 対 し, 商 標 法 36 条 1 項 2 項 に 基 づき, 被 告 標 章 を 付 した 看 板, 自 動 販 売 機,シャッター 等 の 広 告 物 を 展 示 する 行 為 を 停 止 するとともに, 被 告 標 章 を 付 した 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4ない し50 記 載 の 看 板 を 廃 棄 し, 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 のシャッターから 被 告 標 章 の 表 示 を 抹 消 し, 別 紙 物 件 目 録 2の1ないし4 記 載 の 自 動 販 売 機 か ら 被 告 標 章 の 表 示 を 抹 消 するよう 請 求 する (6) 不 正 競 争 行 為 ア 原 告 表 示 の 商 品 等 表 示 性 原 告 は, 別 紙 商 標 目 録 記 載 の 表 示 ( 以 下 原 告 表 示 という )を 営 業 活 動 において 使 用 している したがって, 原 告 表 示 は, 原 告 の 営 業 表 示 である イ 原 告 表 示 の 周 知 性 著 名 性 原 告 は,1968 年 にアパート マンションの 賃 貸 仲 介 業 務 を 開 始 して 以 来, 不 動 産 賃 貸 仲 介 事 業, 不 動 産 管 理 事 業,フランチャイズ 事 業,パー キング 事 業 等 を 展 開 することで 順 調 に 企 業 規 模 を 拡 大 させ, 今 現 在 におい ては, 資 本 金 26 億 2200 万 円, 従 業 員 数 3020 名, 国 内 店 舗 網 とし 7

て 直 営 店 471 店,ネットワーク 店 339 店 を 擁 する 日 本 屈 指 の 不 動 産 賃 貸 仲 介 業 者 である そして, 原 告 は, 原 告 表 示 を 統 一 営 業 表 示 として 使 用 する 会 社 として, テレビCM インターネット 上 で 大 々 的 に 公 告 宣 伝 を 行 うとともに,エイ ブルネットワーク 各 加 盟 店 においては 原 告 表 示 を 付 した 広 告 看 板 名 刺 封 筒 等 を 用 いて 業 務 が 行 われており, 上 記 原 告 表 示 を 見 れば 原 告 が 営 業 主 体 として 行 っている 業 務 であることが 強 く 認 識 されるところである よって, 原 告 表 示 は, 原 告 が 営 業 主 体 であることを 示 す 営 業 表 示 とし て,その 需 要 者 の 間 に 広 く 認 識 され 周 知 性 が 認 められるとともに( 不 正 競 争 防 止 法 第 2 条 1 項 1 号 ), 全 国 的 に 著 名 な 商 品 等 表 示 であると いえる( 同 法 第 2 条 1 項 2 号 ) ウ 被 告 による 使 用 行 為 被 告 は, 本 件 加 盟 契 約 が 終 了 したにもかかわらず, 平 成 23 年 1 月 28 日 以 降 現 在 に 至 るまで, 原 告 表 示 と 類 似 する 別 紙 被 告 営 業 表 示 目 録 記 載 の 表 示 ( 以 下 被 告 表 示 という )を, 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4ない し50 記 載 の 看 板 に 付 して 使 用 している また, 被 告 は, 平 成 23 年 1 月 28 日 以 降 現 在 に 至 るまで, 依 然 として 別 紙 物 件 目 録 2の1ないし4 記 載 の 自 動 販 売 機 に 被 告 表 示 を 付 して 使 用 し ている さらに, 被 告 は, 平 成 23 年 1 月 28 日 以 降 現 在 に 至 るまで,オーナー 所 有 の 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 のシャッターに 被 告 表 示 を 付 して 使 用 して いる エ 原 告 表 示 と 被 告 表 示 との 類 似 原 告 表 示 と 被 告 表 示 とが 類 似 していることについては, 上 記 (5)ウのと おりである オ 混 同 を 生 じさせる 行 為 8

原 告 は, 主 に 不 動 産 賃 貸 仲 介 事 業 及 び 不 動 産 管 理 事 業 を 主 な 業 務 として 展 開 している 一 方 で, 被 告 も 不 動 産 の 売 買 賃 貸 管 理 等 を 主 な 業 務 とし ており,その 需 要 者 は 共 通 していることからすれば, 需 要 者 において, 原 告 と 被 告 とが 同 一 の 営 業 主 体 であると 誤 信 する 可 能 性 が 極 めて 高 く, 被 告 の 営 業 又 は 商 品 がそれぞれ 原 告 の 営 業 又 は 商 品 と 混 同 を 生 じさせるおそれ がある カ 営 業 上 の 利 益 の 侵 害 被 告 が, 原 告 表 示 と 類 似 の 被 告 表 示 を 使 用 することにより, 原 告 表 示 の ブランド 力 が 持 つ 顧 客 吸 引 力 を 容 易 に 取 得 し, 潜 在 的 に 存 する 原 告 の 顧 客 を 奪 うことで, 原 告 の 営 業 上 の 利 益 を 侵 害 することになり, 今 後 も 侵 害 さ れるおそれが 大 きい キ したがって, 原 告 は 被 告 に 対 し, 不 正 競 争 防 止 法 2 条 1 項 1 号 及 び2 号,3 条 1 項 及 び2 項 に 基 づき, 被 告 表 示 の 使 用 の 差 止 めを 求 めるととも に, 被 告 表 示 を 付 した 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4ないし50 記 載 の 看 板 を 廃 棄 し, 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 のシャッターから 被 告 表 示 を 抹 消 し, 別 紙 物 件 目 録 2の1 乃 至 4 記 載 の 自 動 販 売 機 から 被 告 表 示 を 抹 消 するよう 請 求 する (7) よって, 原 告 は, 被 告 に 対 し,1 未 払 ロイヤルティ 等 及 び 違 約 金 合 計 2 16 万 8554 円 及 びうち 未 払 ロイヤルティ 等 122 万 3554 円 に 対 する 本 件 加 盟 契 約 解 除 の 日 の 翌 日 である 平 成 23 年 1 月 28 日 から,うち 違 約 金 94 万 5000 円 に 対 する 請 求 日 の 翌 日 である 平 成 24 年 8 月 8 日 から 各 支 払 い 済 みまで, 商 事 法 定 利 率 年 6 分 の 割 合 による 金 員 を 支 払 うよう 求 めると ともに,2 広 告 物 等 に 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 を 付 して 展 示 してはなら ず,3 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 を 付 した 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4な いし50 記 載 の 看 板 を 廃 棄 し,4 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 のシャッターか ら, 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 の 表 示 を 抹 消 し,5 別 紙 物 件 目 録 2の1な 9

いし4 記 載 の 自 動 販 売 機 から, 別 紙 被 告 標 章 目 録 記 載 の 標 章 の 表 示 を 抹 消 す るよう 求 める 2 請 求 原 因 に 対 する 認 否 被 告 は, 公 示 送 達 による 呼 出 を 受 けたが, 本 件 口 頭 弁 論 期 日 に 出 頭 しない 第 3 当 裁 判 所 の 判 断 1 被 告 は, 公 示 送 達 による 呼 出 を 受 けたが, 本 件 口 頭 弁 論 期 日 に 出 頭 しない 2 甲 1,2,9 及 び 弁 論 の 全 趣 旨 によれば, 請 求 原 因 (1)( 当 事 者 )の 事 実 が 認 められる 3 甲 3,4によれば, 請 求 原 因 (2)( 本 件 加 盟 契 約 の 締 結 等 )の 事 実 が 認 めら れる 4 請 求 原 因 (3)( 本 件 加 盟 契 約 の 解 除 )につき, 甲 5,6,7の1 2 及 び 弁 論 の 全 趣 旨 によれば, 被 告 が 平 成 22 年 10 月 分 及 び11 月 分 のロイヤルティ 等 合 計 63 万 2100 円 ( 本 件 加 盟 契 約 1につき31 万 7100 円, 本 件 加 盟 契 約 2につき31 万 5000 円 )の 支 払 を 怠 ったこと, 原 告 が, 被 告 に 対 し, 平 成 23 年 1 月 13 日 到 達 の 書 面 により, 本 件 加 盟 契 約 に 基 づく 未 払 ロイヤル ティ 等 を 平 成 23 年 1 月 17 日 までに 支 払 うよう 催 告 するとともに, 同 期 間 の 経 過 により 契 約 を 解 除 する 旨 の 意 思 表 示 をしたこと, 同 書 面 到 達 の2 週 間 後 で ある 平 成 23 年 1 月 27 日 が 経 過 しても, 被 告 は 上 記 未 払 ロイヤルティ 等 を 支 払 わなかったことが 認 められる なお, 本 件 加 盟 契 約 書 45 条 には,2 週 間 の 猶 予 期 間 を 設 けてロイヤルティ 等 の 支 払 を 催 告 した 場 合 において, 上 記 猶 予 期 間 経 過 後 に,なお 支 払 がされない 場 合 には, 原 告 は 本 件 加 盟 契 約 を 解 除 するこ とができる 旨 の 記 載 があるが( 甲 3,4), 上 記 約 定 は, 原 告 が, 指 定 した 期 間 内 の 支 払 を 催 告 し,その 催 告 期 間 の 経 過 により 契 約 を 解 除 する 旨 の 意 思 表 示 をしていた 場 合 において, 遅 くともその 意 思 表 示 後 に 約 定 所 定 の 猶 予 期 間 (2 週 間 )が 経 過 することにより, 契 約 解 除 の 効 力 が 生 じるとする 趣 旨 を 含 んで 合 意 されたものであると 認 められる 10

そうすると, 本 件 加 盟 契 約 は, 平 成 23 年 1 月 27 日 の 経 過 をもって 解 除 さ れたものと 認 められる 5 請 求 原 因 (4)( 未 払 ロイヤルティ 等 )につき, 甲 3ないし6 及 び 弁 論 の 全 趣 旨 によれば, 被 告 の 支 払 うべき 金 員 は 以 下 のとおりである (1) 郡 山 中 央 店 平 成 22 年 10 月 分 から 同 年 12 月 分 までのロイヤルティ 広 告 分 担 金 ANSシステム 利 用 料 物 品 販 売 分 47 万 6700 円 郡 山 中 央 店 平 成 23 年 1 月 1 日 から 同 月 27 日 までのロイヤルティ 広 告 分 担 金 ANSシステム 利 用 料 日 割 分 13 万 7177 円 (2) 日 大 通 り 店 平 成 22 年 10 月 分 から 同 年 12 月 分 までのロイヤルティ 広 告 分 担 金 ANSシステム 利 用 料 47 万 2500 円 日 大 通 り 店 平 成 23 年 1 月 1 日 から 同 月 27 日 までのロイヤルティ 広 告 分 担 金 ANSシステム 利 用 料 日 割 分 13 万 7177 円 (3) 違 約 金 15 万 7500 円 3か 月 分 2 店 舗 分 94 万 5000 円 (4) 合 計 216 万 8554 円 なお, 本 件 加 盟 契 約 49 条 により, 被 告 は, 本 件 加 盟 契 約 が 解 除 により 終 了 した 場 合, 負 担 している 金 銭 債 務 を 直 ちに 支 払 うべき 義 務 を 負 うところ ( 甲 3,4), 前 記 4のとおり, 本 件 加 盟 契 約 は, 平 成 23 年 1 月 27 日 の 経 過 によって 解 除 されたものと 認 められるから, 被 告 は, 上 記 (4)の 金 員 の うち, 未 払 ロイヤリティ 等 ( 上 記 (1) 及 び(2)の 金 員 ) 合 計 122 万 3554 円 につき, 上 記 解 除 日 の 翌 日 である 同 月 28 日 から 支 払 済 みまで 商 事 法 定 利 率 年 6 分 の 割 合 による 遅 延 損 害 金 を 支 払 うべき 義 務 を 負 う また, 前 記 第 3 の1のとおり, 被 告 は, 公 示 送 達 による 呼 出 しを 受 けたものであるところ, 上 記 送 達 は, 平 成 24 年 8 月 6 日 の 経 過 により, 同 月 7 日 をもって 効 力 を 生 じたものと 認 められるから( 当 裁 判 所 に 顕 著 ), 被 告 は, 上 記 (4)の 金 員 の うち, 違 約 金 ( 上 記 (3)の 金 員 )94 万 5000 円 につき, 上 記 送 達 日 の 翌 日 である 同 月 8 日 から 支 払 済 みまで, 商 事 法 定 利 率 年 6 分 の 割 合 による 遅 延 11

損 害 金 を 支 払 うべき 義 務 を 負 う 6 請 求 原 因 (5)( 商 標 権 侵 害 )について 検 討 する (1) 甲 8によれば, 請 求 原 因 (5)アの 事 実 が 認 められる (2) 甲 13,14によれば, 請 求 原 因 (5)イの 事 実 が 認 められる (3) 原 告 商 標 と 被 告 標 章 との 対 比 ア 原 告 商 標 (ア) 外 観 原 告 商 標 の 外 観 は, エイブル の 文 字 を 中 心 に 据 え, 白 地 に 文 字 自 体 は 緑 色 で 塗 り 潰 された 太 文 字 で 構 成 される そして, エ の 文 字 の 真 下 付 近 から イ の 文 字 の 第 1 画 の 終 筆 部 分 の 直 下 まで, 白 色 から 緑 色 へ 次 第 に 緑 色 が 濃 くなっていくように 細 かい 点 で 構 成 された 太 線 が 引 かれ, イ の 文 字 の 第 1 画 の 始 筆 部 分 の 直 上 から ル の 文 字 の 真 上 付 近 まで, 緑 色 から 白 色 へ 次 第 に 緑 色 が 薄 くなっていくように 細 かい 点 で 構 成 された 太 線 が 引 かれている (イ) 称 呼 原 告 商 標 は, エイブル との 称 呼 を 生 じる (ウ) 観 念 エイブル は, 英 語 で できる を 意 味 する 英 単 語 (able)である が,それほどなじみのある 言 葉 ではなく, 原 告 商 標 からは, 特 段 の 観 念 は 生 じないというべきである イ 被 告 標 章 (ア) 外 観 被 告 標 章 の 外 観 は, エイブル の 文 字 を 中 心 に 据 え, 緑 地 に 文 字 自 体 は 白 色 で 塗 り 潰 された 太 文 字 で 構 成 される そして, エ の 文 字 の 真 下 付 近 から イ の 文 字 の 第 1 画 の 終 筆 部 分 の 直 下 まで 白 色 の 太 線 が 引 かれ, イ の 文 字 の 第 1 画 の 始 筆 部 分 の 直 上 から ル の 文 字 の 真 12

上 付 近 まで, 白 色 の 太 線 が 引 かれている (イ) 称 呼 被 告 標 章 は, エイブル との 称 呼 を 生 じる (ウ) 観 念 被 告 標 章 からは, 特 段 の 観 念 は 生 じない ウ 原 告 商 標 と 被 告 標 章 とは, 称 呼 が 同 一 であり, 緑 色 と 白 色 を 基 調 とする 外 観 は 類 似 しており, 原 告 商 標 と 被 告 標 章 のいずれからも 特 段 の 観 念 は 生 じないのであるから, 原 告 商 標 と 被 告 標 章 は 全 体 として 類 似 するというべ きである エ 甲 13,14 及 び 弁 論 の 全 趣 旨 によれば, 被 告 は, 建 物 の 管 理, 建 物 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 の 貸 与, 建 物 の 売 買, 建 物 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 管 理, 土 地 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 貸 与, 土 地 の 売 買, 土 地 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介 の 役 務 を 提 供 するものであり, 上 記 役 務 に 関 す る 広 告 に 被 告 標 章 を 付 して 展 示 しているものと 認 められる 被 告 の 上 記 役 務 は,いずれも 原 告 商 標 の 指 定 役 務 に 含 まれる (4) 以 上 によれば, 被 告 による 被 告 標 章 を 付 した 看 板, 自 動 販 売 機,シャッ ター 等 の 広 告 物 の 展 示 行 為 は, 原 告 の 商 標 権 を 侵 害 するものとみなされる ( 商 標 法 37 条 1 号 )から, 原 告 は, 被 告 に 対 し, 商 標 法 36 条 1 項 2 項 に 基 づき, 建 物 の 管 理, 建 物 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 建 物 の 貸 与, 建 物 の 売 買, 建 物 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 管 理, 土 地 の 貸 借 の 代 理 又 は 媒 介, 土 地 の 貸 与, 土 地 の 売 買, 土 地 の 売 買 の 代 理 又 は 媒 介 の 役 務 に 関 する 広 告 に 被 告 標 章 を 付 して 展 示 することを 差 し 止 め, 被 告 標 章 を 付 した 別 紙 物 件 目 録 1の1,2,4ないし50 記 載 の 看 板 を 廃 棄 し, 別 紙 物 件 目 録 1の3 記 載 の シャッターから 被 告 標 章 の 表 示 を 抹 消 し, 別 紙 物 件 目 録 2の1ないし4 記 載 の 自 動 販 売 機 から 被 告 標 章 の 表 示 を 抹 消 するよう 求 めることができる 7 請 求 原 因 (6)( 不 正 競 争 行 為 )については, 請 求 原 因 (5)( 商 標 権 侵 害 )と 選 13

択 的 な 請 求 と 解 されるところ, 商 標 権 に 基 づく 請 求 が 全 て 認 められるから, 不 正 競 争 行 為 の 成 否 については 判 断 するまでもない 8 以 上 によれば, 原 告 の 請 求 はすべて 認 められる よって, 主 文 のとおり 判 決 する 東 京 地 方 裁 判 所 民 事 第 29 部 裁 判 長 裁 判 官 大 須 賀 滋 裁 判 官 西 村 康 夫 裁 判 官 森 川 さ つ き 14