快報 風険消息2016年2月10日号_8.12天津爆発事故の事故調査報告書の内容について



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静岡市の危機管理体制(案)

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

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根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

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( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

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-China Risk Flash - 快 報 風 險 消 息 三 井 住 友 海 上 火 災 保 険 ( 中 国 ) 有 限 公 司 インターリスク 上 海 < 瑛 得 管 理 諮 詢 ( 上 海 ) 有 限 公 司 快 報 風 険 消 息 は 中 国 に 拠 点 をお 持 ちの 企 業 の 皆 様 にお 届 けするリスク 情 報 誌 中 国 風 険 消 息 の 速 報 版 です 2016 年 2 月 10 日 8.12 天 津 爆 発 事 故 の 事 故 調 査 報 告 書 の 内 容 について 173 名 の 死 者 行 方 不 明 者 を 出 し 日 系 企 業 の 操 業 にも 大 きな 影 響 を 与 えた 2015 年 8 月 12 日 の 天 津 爆 発 事 故 について このほど 当 局 から 事 故 報 告 書 が 公 表 されました 本 稿 では この 事 故 調 査 報 告 書 のポイントにつ いてレポートします 1. 事 故 調 査 報 告 書 の 構 成 事 故 調 査 報 告 書 の 内 容 構 成 等 は 表 1 のとおりである 一 般 に 特 別 重 大 事 故 (30 名 以 上 の 死 亡 ) に ついては 当 局 による 事 故 調 査 報 告 書 の 公 表 がなされており 本 報 告 書 に 関 しても 構 成 や 扱 い 等 については 過 去 の 特 別 重 大 事 故 と 大 きく 変 わらない 表 1 事 故 調 査 報 告 書 の 構 成 等 報 告 書 公 表 日 2016 年 2 月 5 日 ( 金 ) 報 告 書 名 天 津 港 8.12 A 社 危 険 品 倉 庫 特 別 重 大 火 災 爆 発 事 故 調 査 報 告 ( 注 : 会 社 名 について 本 稿 では 仮 名 とした) 掲 載 場 所 国 家 安 全 生 産 監 督 管 理 総 局 ホームページ http://www.chinasafety.gov.cn/newpage/newfiles/201600812baogao.pdf 報 告 書 構 成 1. 事 故 の 基 本 的 な 状 況 ( 目 次 ) 2. 事 故 の 直 接 的 な 原 因 3. 事 故 の 応 急 対 応 状 況 ( 主 に 当 局 の 対 応 ) 4. 事 故 を 発 生 させた 企 業 の 主 要 な 問 題 5. 地 方 政 府 当 局 部 門 仲 介 機 構 等 の 組 織 に 関 わる 主 要 な 問 題 6. 事 故 に 関 わった 要 員 および 組 織 の 責 任 について 2. 事 故 調 査 報 告 書 の 内 容 本 稿 では 事 故 調 査 報 告 書 記 載 事 項 のうち 特 に 日 系 企 業 の 関 心 が 高 いと 思 われる 1. 事 故 の 基 本 的 な 状 況 2. 事 故 の 直 接 的 な 原 因 4. 事 故 を 発 生 させた 企 業 の 主 要 な 問 題 について 以 下 に 概 要 を 整 理 した なお 本 調 査 報 告 書 は 107 ページに 及 ぶものであるため 詳 細 については 表 1 記 載 の 国 家 安 全 生 産 監 督 管 理 総 局 ホームページを 閲 覧 頂 きたい( 中 文 のみ) 1

(1) 事 故 発 生 状 況 1 発 生 場 所 および 時 刻 2015 年 8 月 12 日 ( 水 )22 時 51 分 天 津 市 浜 海 新 区 吉 運 二 道 95 号 に 所 在 するA 社 内 の 貨 物 到 着 区 で 火 災 が 発 生 した その 後 23 時 34 分 6 秒 に 第 一 回 目 の 爆 発 が 発 生 し 23 時 34 分 37 秒 には より 激 しい 第 2 回 目 の 爆 発 が 発 生 した この 2 回 の 爆 発 により 現 場 周 辺 では 数 十 か 所 で 火 災 が 発 生 し 2 日 後 の 8 月 14 日 ( 金 )16 時 40 分 に 鎮 火 した 2 人 的 物 的 損 害 事 故 により 165 名 が 死 亡 ( 公 安 消 防 士 24 名 天 津 港 消 防 士 75 名 警 察 官 11 名 企 業 従 業 員 および 周 辺 住 民 55 名 )したほか 8 名 が 行 方 不 明 ( 天 津 港 消 防 士 5 名 企 業 従 業 員 等 3 名 )となった ま た 304 棟 の 建 物 (オフィスビル 工 場 倉 庫 等 73 棟 住 宅 231 棟 ) 12,428 台 の 商 品 車 ( 自 動 車 ) 7,533 個 のコンテナが 被 害 を 受 けた これによる 直 接 的 な 経 済 損 失 は 約 69 億 人 民 元 ( 約 1,250 億 円 ) となった 3 環 境 汚 染 の 状 況 事 故 により 少 なくとも 129 種 類 の 化 学 品 で 爆 発 燃 焼 もしくは 漏 洩 拡 散 が 発 生 した 主 な 化 学 物 質 は 水 酸 化 ナトリウム 硝 酸 カリウム 硝 酸 アンモニウム シアン 化 ナトリウム 金 属 マグネシウム 硫 化 ナトリウムの 6 種 類 であった これらの 化 学 物 質 や 二 次 汚 染 物 質 により 当 該 区 域 の 大 気 環 境 水 環 境 土 壌 環 境 にも 汚 染 をもたらした ⅰ) 大 気 環 境 今 回 の 事 故 は 事 故 発 生 地 域 の 大 気 環 境 に 対 して 深 刻 な 汚 染 をもたらした 事 故 発 生 後 一 か 月 の 間 に 事 故 発 生 地 域 で 検 出 した 二 酸 化 硫 黄 シアン 化 水 素 硫 化 水 素 アンモニアガスは 国 家 基 準 で 定 め る 標 準 値 を 1~4 倍 超 過 した ⅱ) 水 環 境 事 故 により 半 径 約 2.3 kmの 範 囲 内 の 水 域 が 汚 染 された 主 な 汚 染 物 質 はシアン 化 物 であった こう した 化 学 品 や 爆 発 により 生 成 された 二 次 汚 染 物 質 が 消 防 用 水 や 洗 浄 用 水 雨 水 等 に 混 じり そ の 大 部 分 が 周 辺 の 地 下 管 網 に 流 入 したことにより 水 質 汚 染 が 広 がった ⅲ) 土 壌 環 境 事 故 中 心 区 においては 一 部 の 場 所 のシアン 化 物 とヒ 素 濃 度 が 国 家 基 準 に 定 める 標 準 値 を 最 大 で 31 倍 超 過 した 現 在 も 当 局 によりモニタリングを 行 っている 事 故 中 心 区 外 の 土 壌 環 境 に 対 する 影 響 は 比 較 的 小 さく 事 故 一 か 月 後 には 標 準 値 を 下 回 った ⅳ) 環 境 に 対 する 汚 染 物 質 の 影 響 事 故 により 320.6 トンのシアン 化 物 が 回 収 不 能 となった そのうち 約 39%は 河 川 地 下 水 海 水 等 により 自 然 分 解 され 58%が 爆 発 の 際 に 分 解 されるなどした また 事 故 発 生 後 現 場 では 過 酸 化 水 素 等 の 酸 化 剤 を 散 布 し シアン 化 ナトリウムを 迅 速 に 分 解 させた しかしながら 事 故 中 心 区 に おいては 生 物 への 蓄 積 と 毒 性 が 懸 念 される 少 量 の 化 学 品 と 二 次 汚 染 物 質 が 10 月 末 まで 残 留 してい た 2

ⅴ) 人 体 に 対 する 事 故 の 影 響 今 回 の 事 故 では 環 境 汚 染 による 中 毒 や 死 亡 は 発 生 しなかった 爆 発 の 中 心 部 から 3 kmの 範 囲 外 で は 不 可 逆 な 健 康 被 害 を 受 けるリスクは 極 めて 低 い 但 し 完 全 な 保 護 対 策 を 取 らないまま 事 故 中 心 区 に 進 入 した 人 々は 健 康 上 の 影 響 を 受 ける 可 能 性 がある ⅵ) 中 長 期 的 な 環 境 リスク 評 価 の 実 施 事 故 により 残 留 した 化 学 物 質 と 汚 染 物 質 の 種 類 は 複 雑 かつ 多 様 であり 事 故 中 心 区 の 環 境 調 査 と 環 境 リスク 評 価 を 継 続 して 実 施 しなければならない また 長 期 にわたる 健 康 調 査 を 実 施 し 事 故 中 心 区 の 作 業 者 や 入 院 者 に 対 して 重 点 的 な 健 康 検 診 を 行 い 今 回 の 事 故 の 潜 在 的 なリスクや 損 害 をモ ニタリングする (2) 事 故 に 至 った 直 接 的 な 原 因 1 発 火 地 点 について 事 故 発 生 当 日 の 夜 現 場 に 勤 務 していた 従 業 員 に 対 する 調 査 尋 問 監 視 ビデオの 分 析 等 により 発 火 場 所 はA 社 の 危 険 物 倉 庫 到 着 区 の 南 側 コンテナ 区 の 中 心 付 近 であることが 判 明 した 2 発 火 原 因 の 分 析 ⅰ)テロ 落 雷 コンテナ 区 外 の 外 部 要 因 による 発 火 源 の 排 除 公 安 部 は 事 故 発 生 時 に 現 場 にいたすべての 人 員 に 対 して 逐 一 その 時 間 や 位 置 を 確 認 し 現 場 調 査 と 関 連 ビデオの 分 析 を 行 った 結 果 テロ 犯 罪 や 刑 事 犯 罪 等 の 要 因 を 排 除 した また 発 火 場 所 には 電 気 機 器 はなく ケーブル 等 の 状 態 も 良 好 であったこと 等 から 電 気 機 器 の 要 因 による 発 火 可 能 性 も 排 除 した また 当 日 の 気 象 観 測 では 落 雷 はなかったこと さらに 監 視 ビデオや 証 人 の 証 言 により 当 該 場 所 に 作 業 中 の 車 両 がないことが 判 明 したため 残 留 火 種 や 落 雷 車 両 発 火 等 の 外 部 要 因 につ いても 排 除 した ⅱ) 最 初 に 発 火 した 物 質 について A 社 の 危 険 物 倉 庫 到 着 区 に 保 管 されていた 化 学 物 質 は 計 72 種 類 であった これら 全 ての 化 学 物 質 の 特 性 の 分 析 事 件 による 検 証 発 火 爆 発 状 況 を 録 画 していた 監 視 ビデオ 映 像 の 分 析 等 から ニトロ セルロース(C12H 16N 4O18)が 最 初 に 発 火 した 物 質 であると 判 断 した ⅲ) 発 火 原 因 について ニトロセルロースは 化 学 的 安 定 性 に 乏 しいため 通 常 湿 潤 剤 として 水 やエタノールを 使 用 して 保 管 することが 必 要 とされる ひとたび 湿 潤 剤 が 喪 失 すると 火 災 を 引 き 起 こす 可 能 性 が 極 めて 高 い 今 回 A 社 へニトロセルロースを 供 給 していたB 社 およびC 社 も 湿 潤 剤 であるエタノールを 含 有 するニトロセルロースを 製 造 し これをビニールや 紙 による 包 装 を 行 い 納 入 していた 従 業 員 へのヒアリングによれば 湿 潤 剤 入 りニトロセルロースの 荷 卸 し 作 業 中 に 無 造 作 に 取 り 扱 うことが あり 箱 詰 め 作 業 中 等 の 際 に 包 装 の 破 損 によってニトロセルロースが 散 在 散 逸 したことがあると のことである 事 故 当 日 の 気 温 は36 であったが 実 験 によればコンテナ 内 の 温 度 は65 以 上 になり 包 装 が 破 損 していた 場 合 には 湿 潤 剤 は2 時 間 以 内 に 揮 発 散 失 する これによりニトロセルロースが 乾 3

燥 して 急 速 に 分 解 し コンテナ 内 でニトロセルロースの 温 度 が 持 続 的 に 高 まって 自 然 燃 焼 温 度 に 達 し 火 災 に 至 ったものと 考 えられる ⅳ) 爆 発 過 程 に 対 する 分 析 コンテナ 内 のニトロセルロースの 燃 焼 によりコンテナが 破 損 し 多 量 のニトロセルロースがコン テナ 外 に 散 在 して 火 災 が 発 生 した 火 災 は 隣 に 保 管 されていた 硝 酸 アンモニウムコンテナに 延 焼 し 23 時 34 分 6 秒 に 硝 酸 アンモニウムによる 第 一 回 目 の 爆 発 が 発 生 した これは TNT 火 薬 15 トン 相 当 であった その 後 第 一 回 目 の 爆 発 から 20m 離 れた 場 所 で 硝 酸 アンモニウムや 硝 酸 カリウムを 保 管 していた 複 数 のコンテナが 第 一 回 目 の 爆 発 および 火 災 の 影 響 を 受 けて 23 時 34 分 37 秒 に 更 に 激 しい 第 二 回 目 の 爆 発 を 引 き 起 こした これは TNT 火 薬 430 トン 相 当 であった (3) 事 故 を 発 生 させた 企 業 の 主 要 な 問 題 事 故 を 発 生 させた 企 業 の 主 要 な 問 題 は 次 のとおりである 1 天 津 市 と 浜 海 新 区 が 定 める 規 則 に 違 反 し 危 険 貨 物 倉 庫 事 業 を 行 っていたこと 2 各 種 許 可 を 得 ずに 違 法 に 事 業 を 行 っていたこと 3 不 正 な 手 段 ( 賄 賂 等 )を 用 いて 危 険 貨 物 取 扱 いに 関 する 各 種 の 便 宜 を 得 ていたこと 4 硝 酸 アンモニウムを 違 法 に 保 管 していたこと 5 限 度 を 大 幅 に 上 回 る 量 の 化 学 物 質 を 保 管 していたこと 6 多 数 の 化 学 物 質 を 混 在 して 保 管 するとともに コンテナを 高 く 集 積 して 積 んでいたこと 7 関 連 法 令 に 違 反 するやり 方 で 開 梱 運 搬 荷 卸 し 作 業 等 を 行 っていたこと 8 重 大 危 険 源 の 登 録 に 関 する 法 令 に 従 っていなかったこと 9 安 全 生 産 に 関 する 教 育 訓 練 が 不 徹 底 であったこと 10 緊 急 時 対 応 計 画 の 策 定 と これに 応 じた 訓 練 がなされていなかったこと 3. 今 回 報 告 書 の 意 義 と 各 企 業 が 取 るべき 対 策 について 安 全 生 産 に 関 わる 事 故 が 発 生 した 場 合 中 国 においては 通 常 30 日 以 内 に 事 故 報 告 書 が 作 成 公 表 さ れる( 最 大 30 日 を 限 度 に 延 長 される 場 合 あ り ) 但 し 今 回 の 事 故 は 損 害 の 規 模 や 社 会 に 与 えた 影 響 の 大 きさを 考 慮 してか 異 例 ともいえる 約 6 ヵ 月 後 の 公 表 となった 報 告 書 の 記 載 内 容 は 主 に 事 故 原 因 および 関 係 者 の 法 的 責 任 に 多 くのページが 割 かれ 企 業 一 般 が 教 訓 とすべき 同 様 の 事 故 の 再 発 防 止 に 向 けた 具 体 的 な 対 策 についての 言 及 は 多 くないが 企 業 としては 本 報 告 書 のリリースを 契 機 に 自 社 における 化 学 品 の 取 扱 いを 改 めてチェックしておくことをお 勧 めする 特 に 本 稿 2.(3)で 挙 げた 10 の 項 目 のうち 6 化 学 物 質 を 混 在 して 保 管 すること 7 関 連 法 令 に 違 反 するやり 方 で 開 梱 運 搬 荷 卸 し 作 業 などを 行 っていたこと 9 安 全 生 産 に 関 する 教 育 訓 練 が 不 徹 底 であったこと については 当 社 が 日 頃 行 っているリスクサーベイにおいても 要 改 善 事 項 として 課 題 指 摘 を 行 うケースが 多 いので 留 意 願 いたい なお これらの 課 題 については 当 社 が 2015 年 9 月 に 発 行 した 中 国 風 険 消 息 ( 天 津 市 浜 海 新 区 での 大 規 模 爆 発 事 故 について( 詳 報 )) に チェックポイント 等 の 詳 細 を 記 載 しているので 併 せて 参 照 さ れたい 以 上 執 筆 :インターリスク 上 海 マネジャー 藤 田 亮 4

瑛 得 管 理 諮 詢 ( 上 海 )は 中 国 上 海 に 設 立 されたMS&ADインシュアランスグループに 属 するリスクマネ ジメント 会 社 であり お 客 様 の 工 場 倉 庫 等 へのリスク 調 査 や BCP 策 定 等 の 各 種 リスクコンサルティング サービスを 提 供 させて 頂 いております お 問 い 合 わせ お 申 し 込 み 等 は 下 記 の 弊 社 お 問 い 合 わせ 先 まで お 気 軽 にお 寄 せ 下 さい お 問 い 合 わせ 先 瑛 得 管 理 諮 詢 ( 上 海 ) 有 限 公 司 ( 日 本 語 表 記 :インターリスク 上 海 ) 上 海 市 浦 東 新 区 陸 家 嘴 環 路 1000 号 恒 生 銀 行 大 廈 14 楼 23 室 TEL:+86-(0)21-6841-0611( 代 表 ) 5