新 学 術 領 域 研 究 多 彩 なフレーバーで 探 る 新 しいハドロン 存 在 形 態 の 包 括 的 研 究 1 C01 カイラル 対 称 性 の 破 れによる 質 量 生 成 機 構 の 実 験 的 解 明 研 究 代 表 者 延 與 秀 人 ( 理 化 学 研 究 所 ) 質 量 の 起 源 KEK-PS E325 から J-PARC E16 へ 検 出 器 R&D 状 況 今 後 :スペクトロメータ 建 設
物 質 の 質 量 はどのように 生 じたか? 2 宇 宙 誕 生 から 0 秒 10 ピコ 秒 100 マイクロ 秒 クォーク 質 量 0MeV 3 MeV 300MeV 真 空 中 の 抵 抗 なし ヒッグス 凝 縮 クォーク 凝 縮 対 称 性 の 破 れ 電 弱 対 称 性 カイラル 対 称 性 真 空 の 模 式 図 強 い 相 互 作 用 による クォーク 閉 じ 込 め = ハドロンの 生 成 現 在 の 真 空 と 物 質 の 質 量 の 99% を 創 りだしているのは 量 子 色 力 学 ( 強 い 相 互 作 用 ) である 素 粒 子 の 質 量 は 真 空 ( 環 境 ) の 状 態 により 変 化 する クォークからつくられるハドロン ( 陽 子 中 性 子 や 中 間 子 ) の 質 量 も 同 様
実 験 的 検 証 : 真 空 の 性 質 を 変 えて 質 量 を 測 る 3 素 粒 子 の 質 量 の 変 化 を 検 出 する 原 子 核 物 質 内 の 中 間 子 の 質 量 / 崩 壊 幅 などの 変 化 が 量 子 色 力 学 をもとに 予 言 されている - 通 常 原 子 核 密 度 での 質 量 の 変 化 本 研 究 の 前 身 : KEK で 測 定 に 成 功 [ 温 度 ] 現 在 の 真 空 原 子 核 密 度 [ 密 度 ] 原 子 核 中 で 崩 壊 した φ 中 間 子 の 質 量 分 布 の 測 定 質 量 変 化 を 世 界 最 高 の 精 度 で 検 出 し 結 果 は 量 子 色 力 学 の 予 言 と 一 致 した [ 質 量 ] 本 研 究 では さらに 測 定 精 度 を 上 げ 発 見 の 段 階 から 定 量 化 と 理 論 の 峻 別 へと 進 む
KEK-PS E325 実 験 の 成 果 4 1997-2002 @KEK-PS φ (1020)
KEK-PS E325 実 験 の 成 果 5 C/Cu 原 子 核 中 での 中 間 子 (ρ / ω / φ) 質 量 分 布 の 変 化 を 電 子 対 崩 壊 で 検 出 φ (1020) φ (1020) (φ 中 間 子 については 世 界 初 ) 質 量 分 解 能 および 統 計 (2000 φ/ 標 的 ) で 世 界 最 高 の 測 定 質 量 は 減 少 した しかし そのメカニ ズムを 確 定 するためには 統 計 精 度 が 不 足 [ 質 量 ]
本 研 究 J-PARC E16 実 験 6 従 来 の 5 倍 の 大 立 体 角 を 覆 う 従 来 の 10 倍 のビーム 強 度 で 使 える GEM Tracker 350 µm pitch ADC readout 予 想 レート 5KHz/mm 2 に 耐 える 2 段 構 成 の 電 子 検 出 器 (10-4 π rejection) ハドロンブラインド 検 出 器 (HBD) CF 4 Gas Cherenkov +CsI-GEM Photocathode アクシデンタルトリガーを 防 ぐセグメント 細 分 化 Lead glass EM カロリメータ 検 出 器 モジュール = GEM Tracker / HBD /EMC TOPAZ 実 験 のものを 転 用 従 来 の 2 倍 の 生 成 断 面 積 合 計 100 倍 の 統 計
高 統 計 高 精 度 がもたらす 本 研 究 のハイライト 7 明 確 な 分 離 構 造 の 測 定 核 内 崩 壊 量 の 定 量 化 核 内 分 散 関 係 の 導 出 測 定 された 変 形 量 分 解 能 11MeV, βγ<1.25 分 解 能 5MeV, βγ<0.5 ( 予 測 ) 100 倍 Pb proton 質 量 変 化 現 象 の 確 定 原 子 核 サイズ 依 存 性 の 確 定 核 内 中 間 子 生 成 崩 壊 の モデルの 確 定 質 量 と 崩 壊 幅 の 運 動 量 依 存 性 の 確 定
研 究 組 織 図 8 延 與 ( 研 究 代 表 者 ) ( 研 究 分 担 者 ) ( 研 究 分 担 者 ) ( 研 究 分 担 者 ) F 小 沢 F 四 日 市 F 武 藤 ( 磁 石 ) ( D2 渡 辺 (トラッカー) ) PD 青 木 (HBD) F 関 本 (GEM 全 般 ) D1/JRA 小 松 (トラッカー) PD 荒 巻 (EMC) D1/JRA 桝 本 (DAQ) PD 高 橋 ( 回 路 ) M2 高 木 (トラッカー) Tech. 金 谷 ( 技 術 職 員 ) M1 菅 野 (HBD) M1 中 井 T 佐 久 間 (AC( 公 募 研 究 )) 東 大 /KEK 理 研 KEK proposal には 他 に 東 大 CNS 広 島 大 JASRI
スケジュール 9 現 在 Target date 計 画 年 度 1 2 3 4 5 2011-08-02 JFY 2009 (H21) 2010 (H22) 2011 (H23) 2012 (H24) 2013 (H25) Quarter 4~6 7~9 10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3 採 択 (8 月 ) ビームタイム 予 定 当 初 予 定 Run0 磁 石 改 造 武 藤 設 計 発 注 納 品 くみたて GEMトラッカー 小 沢 / 小 松 試 作 /テスト 試 作 /テスト 量 産 機 設 計 量 産 一 号 機 量 産 設 置 HBD 青 木 試 作 /テスト 試 作 /テスト 量 産 一 号 機 量 産 設 置 蒸 着 量 子 効 率 改 善 EMカロリメータ 荒 巻 設 計 PMT check 搬 送 設 置 設 置 読 みだし 回 路 高 橋 試 作 量 産 設 置 メンバー 延 與 50% 四 日 市 80% Faculty 小 沢 30% 武 藤 20% Post Doc 関 本 金 谷 青 木 荒 巻 高 橋 渡 辺 M2 (PEHNIX 実 験 へ) 小 松 M1 M2 D1 D2 D3 桝 本 M1 M2 D1 D2 D3 Student 高 木 M1 M2 ( 企 業 へ) 佐 藤 B4 菅 野 B4 M1 M2 D1 中 井 B4 M1 M2 D1
検 出 器 R&D 高 レートに 耐 えるための GEM Tracker GEM 安 定 性 斜 め 入 射 電 子 トリガーのための ハドロンブラインド 検 出 器 (HBD) PHENIX 実 験 に 学 ぶ CsI 光 電 面 の 量 子 効 率 ガス 純 度 のコントロール 双 方 GEM(gas electron multiplier) を 用 いた 検 出 器 CERN で 開 発 された 電 子 増 幅 器 大 型 化 国 産 化 10
GEM Tracker 11 300mm 角 カプトン 製 大 型 GEM の 国 産 化 ArCO 2 中 3 枚 スタックで 使 用 低 物 質 量 二 次 元 読 出 両 面 ストリップ 基 板 の 開 発 X:350μm ピッチ, Y: 1400 μm ピッチ で 読 む 目 標 位 置 分 解 能 100μm 垂 直 入 射 時 80μm 斜 め (30 度 ) 入 射 時 140μm を 達 成 信 号 の 時 間 情 報 と 電 荷 情 報 が 必 要 質 量 分 解 能 5MeV を 達 成 可 能 (simulation) 量 産 一 号 機 を 設 計 中 マスクの 寸 法 の 決 定 -> GEM, 基 板 の 量 産 Y : 幅 290µm 100x100 200x200 300x300 X : ストリップ 幅 70 µm
ハドロンブラインド 検 出 器 (HBD) 12 国 産 LCP(Liquid Crystal Polymer) 製 GEM の 大 型 化 CF 4 中 2 枚 スタックで 十 分 な gain 厚 いので 耐 圧 大 gain 大 CsI 光 電 面 の 製 作 : 浜 松 ホトニクスと 協 力 理 研 での 蒸 着 テストで 条 件 出 し -> 浜 松 にフィードバック 量 産 一 号 機 を 設 計 中 ガス 容 器 大 型 多 層 読 出 基 板 10 p.e. 34mm
Beamtest @ 東 北 大 ELPH 13 2009,2010 年 に 計 4 回 実 施 2012 年 初 頭 に J-PARC での 最 終 check を 希 望
スペクトロメータ 磁 石 14 2011 年 度 部 品 調 達 2012 年 度 くみたて
High-p ビームライン@ J-PARC ハドロン 実 験 施 設 KEK より 概 算 要 求 中 (2012 年 度 より 3 年 計 画 ) 15
読 出 回 路 / DAQ 16 preamp と digitize は PHENIX または Belle-II 準 拠 データ 転 送 は COPPER 準 拠 目 標 は 1kHz, 30 MB/spill ch. preamp digitize data collection GEM Tracker 56k Belle-II CDC ASIC HBD 10k PHENIX commodity FADC COPPER EMC 1k N/A (Belle-II 参 考 に)
Cost to complete 17 (M yen) R&D staged goal full install 本 研 究 期 間 で 完 了 その 後 upgrade (8 modules) (+18 modules) GEM Tracker 40 44 99 HBD 37 79 99 EMC 30 済 回 路 10 70 140 磁 石 68 済 本 科 研 費 243 その 他 135 その 他 ( 理 研 J-PARC 連 携 センター) 338
理 研 J-PARC 連 携 研 究 センター 18 ハドロン 実 験 施 設 を 理 研 が 拡 張 理 研 次 期 中 期 計 画 (2013-17) で 実 現 すべくプロジェクトを 推 進 中 理 研 2 期 理 研 3 期 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 連 携 センター 計 画 中 期 計 画 策 定 概 算 要 求 1 2 3 4 5 High-p ビームライン 概 算 要 求 1 2 3 本 研 究 1 2 3 4 5 staged goal full install first beam 既 存 施 設 BL3 BL2 拡 張 部 ( 建 屋 ビームライン スペクトロメータ ) BL1 BL4 BL1: High-p 理 研 BL2: 反 陽 子 理 研 BL3: 低 運 動 量 K RCNP BL4: 分 散 整 合 RCNP
Summary 19 C01 では 電 子 陽 電 子 対 検 出 用 大 立 体 角 スペクトロメータを J-PARC ハドロン 実 験 施 設 に 建 設 し ベクトル 中 間 子 の 原 子 核 中 での 質 量 変 化 を 系 統 的 に 測 定 する E16 実 験 として 2007 年 に scientific approval(stage1 approval) を 得 ている 高 計 数 率 に 耐 えるための GEM Tracker と 電 子 同 定 のためのハドロン ブラインド チェ レンコフ 検 出 器 (HBD) の 開 発 がほぼ 完 了 した H23(2011) 年 度 にはスペクトロメータ 磁 石 改 造 部 品 の 調 達 とともに GEM Tracker と HBD の 量 産 一 号 機 を 完 成 させ またそれらの 読 出 回 路 の 試 作 を 進 める H24(2012) 年 度 には 磁 石 の 改 造 を 行 ない 内 部 に 量 産 した 検 出 器 の 据 え 付 けが 可 能 な 形 にする 回 路 は 量 産 一 号 機 を 完 成 させる H25(2013) 年 度 後 半 には 水 平 部 8 台 の 検 出 器 モジュールをスペクトロメータ 内 部 に 設 置 し H26(2014) 年 度 の 実 験 開 始 に 備 える 予 算 の 都 合 上 staged approach になる ビー ムラインの H25 年 度 末 への 前 倒 しがあっても 対 応 可 能