バッチ組版のためのXSL-FO指南



Similar documents
KINGSOFT Office 2016 動 作 環 境 対 応 日 本 語 版 版 共 通 利 用 上 記 動 作 以 上 以 上 空 容 量 以 上 他 接 続 環 境 推 奨 必 要 2

SXF 仕 様 実 装 規 約 版 ( 幾 何 検 定 編 ) 新 旧 対 照 表 2013/3/26 文 言 変 更 p.12(1. 基 本 事 項 ) (5)SXF 入 出 力 バージョン Ver.2 形 式 と Ver.3.0 形 式 および Ver.3.1 形 式 の 入 出 力 機 能 を

PowerPoint プレゼンテーション

地域ポータルサイト「こむねっと ひろしま」

Microsoft Word - 養生学研究投稿規定(改)

TIPS - 棚 割 りを 開 始 するまで Liteを 起 動 し 企 業 情 報 の 追 加 を 行 い 棚 割 を 行 う 企 業 の 追 加 をして 下 さい 企 業 情 報 の 追 加 時 に エラーメッセージが 表 示 された 場 合 別 途 TIPS トラブルが 発 生 した 場 合

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

_責)Wordトレ2-1章_斉

設 定 ダイアログ KDexcel_differの 各 パラメータ( 機 能 ) 設 定 は 1つのメインダイアログと 2つのサブダイアログより 行 います 1.メインダイアログ このダイアログでは 以 下 の 設 定 が 可 能 です 修 正 後 ファイル 修 正 前 ファイル 属 性 ファイル

<4D F736F F D B68F918DEC90AC89898F4B899E977095D2816A2E646F63>

01_07_01 データのインポート_エクスポート_1

PowerPoint プレゼンテーション

戦略担当者のための

第 1 章 PowerPoint を 始 める 前 に 第 1 章 PowerPoint を 始 める 前 に 1. 最 初 に 考 えること 2. PowerPoint の 画 面 -1- IBR2012-V1.0

ひらがなを 入 力 する 濁 点 などを 入 力 する 漢 字 を 入 力 する 漢 字 に 変 換 する 一 度 入 力 した 文 字 の 再 変 換 は 全 角 半 角 文 字 を 切 り 替 える 文 章 を 入 力 し 漢 字 変 換 する 数 字 を 入 力 する 英 文 字 を 入 力

目 次 1.ログイン 方 法 P2 2.ログアウト 方 法 P3 3. 基 本 設 定 変 更 サイトネーム スローガンの 設 定 P10~11 カラーバリエーションの 選 択 P12 メニュースタイル 色 の 設 定 P12 4.トップページの 画 像 編 集 画 像 の 変 更 P13~14 T

Microsoft Word - 修正_作業手順書.docx

Microsoft Word - 03accessデータベース演習レジメ.doc

<4D F736F F D20819C486F70658F6F93588ED297708AC7979D89E696CA837D836A B E A2E646F63>

1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図

Microsoft Word - word_05.docx

平成27年度大学改革推進等補助金(大学改革推進事業)交付申請書等作成・提出要領

卒業論文フォーマットの設定方法

PowerPoint プレゼンテーション

A

2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

1.2. ご 利 用 環 境 推 奨 ブラウザ Internet Explorer Google Chrome(バージョン 32 時 点 で 動 作 確 認 済 み) Mozilla Firefox(バージョン 26 時 点 で 動 作 確 認 済 み) Safari 7

1-1 一覧画面からの印刷

(5) 人 権 侵 害, 差 別 又 は 名 誉 毀 損 となるもの, 又 はおそれがあるもの (6) 他 人 を 誹 謗 し, 中 傷 し, 又 は 排 斥 するもの (7) 投 機 心, 射 幸 心 をあおるもの, 又 はそのおそれがあるもの (8) 内 容 が 虚 偽 誇 大 であるなど 過

(Microsoft PowerPoint -

<4D F736F F D208CA990CF96BE8DD78F918EAE82CC95CF8D >

縦 組 スタイルシート 作 業 部 会 とは 出 版 ワークフロー 文 書 ( 組 版 指 定 付 ) オーサリング ツール ( 著 者 編 集 者 ) スタイルシート 本 文 ( 個 別 指 定 付 ) 組 版 エンジン (XMLフォーマッタ ブラウザ など) 書 籍 雑 誌 新 聞 など 電 子

Acrobat早分かりガイド

目 次 JAVIS Appli の 基 本 機 能... 3 JAVIS Appli について... 3 音 声 確 認 機 能 JAVIS Appli( 有 償 版 )の 機 能... 4 音 声 で 読 みの 確 認 をする... 4 辞 書 機 能... 5 単 語 を 登 録 する... 5

Fckeditor の 基 本 的 な 使 い 方 Point!! fckeditor を 上 手 く 使 うコツ 始 めにページ 内 に 一 通 り 文 章 ( 画 像 や 表 を 含 む)を 書 いてから 文 字 装 飾 をして 下 さい 編 集 したいテキストや 画 像 を 選 択 し アイコ

<4D F736F F D F4390B3208A948C E7189BB8CE F F8C668DDA97702E646F63>

研究者情報データベース

特別徴収封入送付作業について

0605調査用紙(公民)

積 載 せず かつ 燃 料 冷 却 水 及 び 潤 滑 油 の 全 量 を 搭 載 し 自 動 車 製 作 者 が 定 める 工 具 及 び 付 属 品 (スペアタイヤを 含 む )を 全 て 装 備 した 状 態 をいう この 場 合 に おいて 燃 料 の 全 量 を 搭 載 するとは 燃 料

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F D F93878CA797708F4390B3816A819A95CA8B4C976C8EAE91E682538B4C8DDA97E12E646F6378>

PowerPoint プレゼンテーション

治 験 実 施 管 理 システム NMGCP 向 け Excel 形 式 プロトコール 作 成 手 順 書 V4.0.3 対 応 版 第 1 版 株 式 会 社 富 士 通 アドバンストエンジニアリング All Rights Reserved,Copyright 株 式 会 社 富 士 通 アドバン

ワープロソフトウェア

PowerPoint プレゼンテーション

SchITコモンズ【活用編】

Q IFRSの特徴について教えてください

PowerPoint プレゼンテーション

返還同意書作成支援 操作説明書

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

Taro-2220(修正).jtd

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

入 札 参 加 資 格 申 請 システム 操 作 マニュアル 入 札 参 加 資 格 の 資 格 有 効 ( 変 更 ) 日 を 迎 えると 追 加 届 の 登 録 ができるようになります ( 入 札 参 加 資 格 申 請 の 定 時 受 付 では いずれかの 申 請 先 団 体 から 入 札 参

目 次 1.はじめに 書 式 の 説 明 表 紙 スケジュール 組 入 れ 基 準 併 用 禁 止 薬 併 用 注 意 薬 同 種 同 効 薬 医 師 モニタリング..

Microsoft Word - P doc

一般競争入札について

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>

■新聞記事

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

<IE の 設 定 について> 従 来 版 をすでにご 利 用 の 方 の 場 合 互 換 表 示 設 定 がある 状 態 になっていると 思 わ れますので 必 ず 解 除 の 設 定 を 行 ってください 従 来 版 では IE の 10 以 上 では 互 換 表 示 設 定 が 必 要 でした

別 添 1 提 案 書 等 作 成 要 領 1 調 達 件 名 PIO-NET2015 に 係 る 運 用 等 支 援 業 務 一 式 2 提 案 書 等 の 提 出 本 調 達 に 係 る 提 案 書 等 は PIO-NET2015 に 係 る 運 用 等 支 援 業 務 一 式 調 達 仕 様

Taro-H19退職金(修正版).jtd

Ver 改 訂 日 付 改 訂 内 容 1

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

<4D F736F F D C97F195CF8AB DEC90E096BE8F912091E6312E313294C52E646F63>

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

はじめに確認していただきたいこと

1


ThinkBoard Free60 Manual

4 応 募 者 向 けメニュー 画 面 が 表 示 されます 応 募 者 向 けメニュー 画 面 で [ 交 付 内 定 時 の 手 続 を 行 う] [ 交 付 決 定 後 の 手 続 を 行 う]をクリックします 10

2 課 題 管 理 ( 科 学 研 究 費 補 助 金 ) 画 面 が 表 示 されます 補 助 事 業 期 間 終 了 後 欄 の[ 入 力 ] をクリックします [ 入 力 ]ボタンが 表 示 されていない 場 合 には 所 属 する 研 究 機 関 の 事 務 局 等 へお 問 い 合 わせく

1

スライド 1

法 人 等 に 対 する 課 税 際 課 税 原 則 の 帰 属 主 義 への 見 直 しのポイント 総 合 主 義 から 帰 属 主 義 への 移 行 法 人 及 び 非 居 住 者 ( 法 人 等 )に 対 する 課 税 原 則 について 従 来 のいわゆる 総 合 主 義 を 改 め OECD

Microsoft Word - 第3章.doc

(Microsoft Word - \215u\213`\203m\201[\203g doc)

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

<4D F736F F D AC90D1955D92E CC82CC895E DD8C D2816A2E646F63>

PowerPoint プレゼンテーション

目 次 1. 積 算 内 訳 書 に 関 する 留 意 事 項 1 ページ 2. 積 算 内 訳 書 のダウンロード 3 ページ 3. 積 算 内 訳 書 の 作 成 (Excel 2003の 場 合 ) 6 ページ 4. 積 算 内 訳 書 の 作 成 (Excel 2007の 場 合 ) 13

< F2D8AC493C CC81698EF3928D8ED2816A2E6A7464>

c. 投 資 口 の 譲 渡 に 係 る 税 務 個 人 投 資 主 が 投 資 口 を 譲 渡 した 際 の 譲 渡 益 は 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 として 原 則 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%)の 税 率 による 申 告 分 離 課 税 の 対 象 となりま

第4回税制調査会 総4-1

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

注 雇 促 進 税 制 と 本 制 度 のどちらかを 利 する 可 能 性 があるが あらかじめどちらの 制 度 を 利 するか 判 断 できない という 場 合 雇 促 進 税 制 の 事 前 届 出 ( 雇 促 進 計 画 の 提 出 )をした 上 で 申 告 の 際 にどちらを 利 するかご


は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

<4D F736F F D2091DE90458F8A93BE82C991CE82B782E98F5A96AF90C582CC93C195CA92A58EFB82CC8EE888F882AB B315D2E312E A2E646F63>

2 科 学 研 究 費 助 成 事 業 のトップページ 画 面 が 表 示 されます [ 研 究 者 ログイン]をクリック します 掲 載 している 画 面 は 例 示 です 随 時 変 更 されます 3 科 研 費 電 子 申 請 システムの 応 募 者 ログイン 画 面 が 表 示 されます e

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

<4D F736F F D2090C389AA8CA72D92F18F6F2D D F ED28CFC82AF91808DEC837D836A B E838B A815B816A2E646F6378>

< 目 次 > 8. 雇 用 保 険 高 年 齢 雇 用 継 続 給 付 27 ( 育 児 休 業 給 付 介 護 休 業 給 付 ) 8.1 高 年 齢 雇 用 継 続 給 付 画 面 のマイナンバー 設 定 高 年 齢 雇 用 継 続 給 付 の 電 子 申 請 高

労働時間と休日は、労働条件のもっとも基本的なものの一つです

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

Transcription:

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 2010 年 05 月 第 3.0 版 有 限 会 社 イー エイド アンテナハウス 株 式 会 社

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 藤 島 雅 宏 編 著 アンテナハウス 株 式 会 社 協 力 第 3.0 版 2010 年 05 月 12 日 発 行 発 行 者 : 藤 島 雅 宏 有 限 会 社 イー エイド

はじめに この 解 説 書 では W3C (1) の 勧 告 による XSL1.1 (2) に 基 づき アンテナハウス( 株 )の XSL Formatter V4.x 及 び AH Formatter V5.0 に 実 装 されている XSL-FO(XSL Formatting Object)の 使 い 方 を 解 説 をします AH Formatter V5.0 は 2009 年 3 月 に 発 表 された Formatter の 最 新 版 で XSL-FO による 組 版 だけでなく CSS3 によるページ 組 版 をも 実 現 した 画 期 的 なフォーマッターです こ の 解 説 書 では XSL-FO による 組 版 仕 様 を 解 説 しております CSS による 組 版 用 スタイル シートについては 別 の 教 科 書 を 参 照 して 下 さい XSL-FO をお 使 いの 皆 さんが 実 務 上 でご 利 用 いただけるように XSL-FO の 機 能 をでき るだけ 網 羅 して 解 説 するようにしました しかし XSL-FO の 総 括 的 な 解 説 書 ではありま せんので 詳 しくは XSL-FO の 源 資 料 である W3C の XSL1.1( 英 文 )か 日 本 工 業 規 格 の TR X 0088 を 参 照 して 下 さい XSL Formatter では XML 文 書 から XSL スタイルシートを 用 いて XSL-FO に 変 換 する XSLT プロセッサとして Windows で 標 準 的 に 組 み 込 まれている Microsoft 社 の MSXML3 または 4 を 使 っています この 解 説 書 自 身 も XML 文 書 と XSLT によるスタイルシートを 使 って 作 られていま す しかしながら ここでは XSL-FO に 主 眼 をおいていますので 説 明 の 例 は 直 接 XSL- FO で 記 述 したものを 主 体 に 提 示 しています この 解 説 書 は XSL-FO の 機 能 を 分 かりやすく 実 例 を 挙 げて 解 説 しています 実 務 上 で は XSL-FO を 直 接 書 き 出 すことは 少 ないでしょうが XSL-FO を 生 成 する 手 法 について は 他 の 教 科 書 に 譲 って ここでは 説 明 の 都 合 上 理 解 の 手 助 けになるもののみ XSLT にも 言 及 しています アンテナハウス( 株 )の XSL Formatter V4.x と AH Formatter V5.x とでは 組 版 機 能 上 の 差 異 があり 一 部 のプロパティでは 使 い 方 が 異 なったり V5 から 新 たに 加 わった 機 能 も あります アンテナハウス( 株 )は 今 後 AH Formatter V5.x へ 移 行 していきますので この 解 説 書 も 最 新 版 の AH Formatter V5.1 に 合 わせて 解 説 しております アンテナハウス ( 株 )では 日 本 語 組 版 を 充 実 させるために 独 自 追 加 機 能 を 提 案 し 採 用 しています これ が 大 変 有 用 ですので この 解 説 書 では 積 極 的 に 使 用 しています これらの 拡 張 機 能 はア ンテナハウス( 株 )の XSL Formatter 以 外 では 使 用 できないのですが この 解 説 書 を 利 用 する 方 々の 多 くが 他 のフォーマッタを 使 用 する 必 要 性 がないと 思 いますので 特 に 意 識 せず 通 常 の 機 能 の 如 く 扱 っています 拡 張 要 素 には 名 前 空 間 識 別 子 の axf:が 付 されてい ますので これに 注 目 していれば 万 一 他 のシステムへ 移 行 するときに 峻 別 することは 容 易 です (1) W3C(World Wide Web Consortium)は Web 標 準 の 策 定 に 取 組 む 国 際 的 なコンソーシアム 国 際 学 術 研 究 機 関 です (2) XSL(Extensible Stylesheet Language) Version1.1 は 2006 年 12 月 5 日 に 勧 告 が 出 されました

特 に 気 を 付 けなければならない 点 は AH Formatter V5.x では 独 自 の 追 加 プロパティ が XSL Formatter V4.x と 違 ったり プロパティの 値 が 拡 張 されています プロパティの 拡 張 分 は 基 準 のプロパティとの 区 別 が 付 きませんので 他 社 のシステムでは 希 望 の 機 能 が 作 用 しないことを 十 分 ご 認 識 の 上 運 用 して 下 さい V5.0 以 降 で 追 加 された 機 能 を 示 すために V5.0 などと 表 示 を 付 加 しました アンテナハウス( 株 )では 逐 次 改 訂 版 がリリースされています 最 新 のニュースと 共 に 改 訂 情 報 をチェックすることをお 勧 めします 改 訂 版 に 付 いて V2.1 版 で 簡 易 製 本 による 冊 子 を 作 りましたが 実 際 に 自 分 で 使 用 してみると A4 サイ ズでは 机 上 に 広 げたときにかなりのスペースをとられます リファレンスブックとして 使 用 するには 少 し 大 きすぎたと 感 じましたので B5 サイズに 組 み 直 しました 序 でにミ スプリントや 言 い 足 りないところを 補 完 しました トンボ 出 力 は アンテナハウス( 株 )の 追 加 仕 様 であり AH Formatter V5.1 Lite ではサ ポートされていませんが 有 用 な 機 能 ですので 仕 様 を 掲 載 しました 謝 辞 この 解 説 書 のベースは アンテナハウス( 株 )の Web ページに 紹 介 されている XSL-FO の 例 題 を 一 つに 纏 め 筆 者 なりに 一 部 手 を 入 れたり 新 しい 例 題 を 追 加 したりしました このような 流 用 を 快 くご 承 諾 下 さり 内 容 についてアドバイス 下 さいましたアンテナハ ウス( 株 )の 小 林 徳 滋 社 長 と 技 術 担 当 の 皆 様 に 感 謝 致 します また フォントのバリエーションを 示 すために 使 わせて 頂 いた 様 々なフォントは ( 株 )ニィスの 製 品 です サンプル 用 として 快 くご 提 供 下 さいました( 株 )ニィスの 伊 藤 晃 社 長 に 感 謝 致 します

- 目 次 - 1. XSL-FO と XSLT... 1 XSLT について... 3 p 要 素... 3 XSLT による XSL-FO の 作 り 方 は 割 愛 しました... 6 2. XSL-FO の 基 礎... 7 用 紙 と 領 域... 7 用 紙 と 領 域 の 設 定... 7 領 域 の 位 置 関 係... 7 用 紙 と 領 域 設 定 の 例... 8 writing-mode... 9 簡 略 設 定... 11 用 紙 サイズの 簡 略 設 定... 11 margin の 簡 略 記 法... 12 属 性 値 の 読 み 方... 12 簡 略 記 法 の 注 意 点... 13 領 域 の 設 定 の 例... 14 writing-mode="tb-rl"の 例 ( 横 組 み)... 15 writing-mode="tb-rl"の 例 ( 縦 組 み)... 18 3. XSL-FO の 構 造... 21 ページマスター... 21 個 々のページマスターの 設 定... 22 ページシーケンス... 23 ページシーケンスのぺージ 数 制 御... 24 ページシーケンスの 繰 り 返 し... 24 XSL-FO のヘッダー 部 の 実 例... 26 fo:layout-master-set まで... 26 解 説... 27 各 ページ 毎 の 組 指 定... 29 表 紙 の 組 指 定... 29 目 次 の 組 指 定... 29 本 文 と 索 引 の 組 指 定... 30 本 解 説 書 のスタイルシート( 参 考 )... 30 出 力 仕 様... 31 XSL の 構 造 と 外 部 参 照 スタイルシート... 31 - i -

4. 背 景 画 像... 32 ページに 背 景 画 像 を 指 定... 32 背 景 画 に 対 するプロパティとその 値... 32 ext-background-image の 例... 33 代 替 テキスト... 34 5. 領 域 の 幾 何 的 定 義... 35 領 域 の 要 素... 35 行 内 領 域 (inline-area)... 36 正 規 割 付 長 方 形... 36 大 割 付 長 方 形... 36 XSL-FO の 詳 細 へ... 36 6. フォントサイズの 設 定... 37 基 本 用 紙 サイズ 基 本 文 字 サイズ... 37 フォントサイズを 直 接 設 定 する... 37 段 落 単 位 でフォントサイズを 設 定 する... 37 長 さの 単 位... 38 フォントサイズの 絶 対 指 定... 39 フォントサイズの 相 対 値 指 定... 40 7. フォントストレッチ... 42 絶 対 指 定... 42 相 対 指 定... 43 パーセント 指 定... 44 数 値 指 定... 44 8. フォントファミリーの 設 定... 46 直 接 指 定... 46 共 通 指 定... 47 代 替 えフォントの 指 定... 48 9. 文 字 の 指 定... 50 文 字 をコードポイントで 指 定... 50 外 字 の 指 定... 50 OpenType フォントの 字 体 切 り 替 え... 51 リガチャ... 51 代 替 字 形 の 指 定... 52 文 字 列 の 置 換... 53 数 字 列 の 置 換... 53 漢 数 字... 54 - ii -

漢 数 字 の 形 式 指 定... 54 漢 数 字 文 字 指 定... 55 位 取 り 文 字 指 定... 56 漢 数 字 への 変 換 の 仕 方 v5.0... 57 10. 文 字 修 飾... 59 文 字 の 修 飾 いろいろ... 59 文 字 修 飾 のプロパティ... 61 文 字 修 飾 のプロパティ... 62 baseline-shift... 64 11. 約 物 の 処 理... 66 行 頭 行 末 での 全 角 約 物 の 半 角 扱 い... 66 連 続 する 約 物 の 詰 め 処 理... 69 句 読 点 のぶら 下 げ 処 理 と 行 頭 突 き 出 し 処 理... 72 行 頭 行 末 禁 則 処 理... 74 禁 則 約 物 の 追 加 および 削 除... 78 追 い 込 み 処 理... 79 axf:avoid-widow-words... 80 12. 和 欧 文 間 の 空 き... 82 和 欧 文 間 の 空 きに 対 する 拡 張... 82 axf:text-autospace-width... 82 13. 文 字 間 の 空 きの 設 定... 86 letter-spacing による 調 整... 86 justify との 関 係... 87 14. 段 落 内 の 文 字 の 配 置... 89 text-align の 設 定... 89 15. 行 の 高 さ 指 定... 92 絶 対 値 で 行 の 高 さを 指 定... 92 相 対 値 で 行 の 高 さを 指 定... 93 16. 異 サイズの 文 字 がある 時 の 行 の 高 さ... 94 絶 対 値 で 行 の 高 さを 指 定 した 場 合... 94 相 対 値 で 行 の 高 さを 指 定 した 場 合... 95 17. line-stacking-strategy と 行 の 高 さ... 96 line-stacking-strategy による 行 の 高 さの 変 化... 96 line-height の 纏 め... 99 line-height の 値 とは... 99 行 内 領 域 との 関 係... 100 - iii -

line-stacking-strategy とは... 101 18. 組 方 向... 102 ページ 内 に 横 組 みと 縦 組 みの 混 在... 102 縦 組 みの 例... 103 縦 組 み 中 横 組 み... 104 fo:inline-container での 組 方 向 変 更... 105 19. 英 文 組 版... 106 ハイフネーションなど... 106 欧 文 組 版 のための 拡 張... 107 一 般 的 なハイフン 付 け 特 性... 109 欧 文 組 版 のためのその 他 のプロパティ... 111 20. ルビの 例... 115 擬 似 的 な 解 法... 115 ルビの 例 さまざま... 116 縦 組 みでのルビ... 117 21. 保 持 及 び 分 割... 119 分 割... 119 改 行 改 段 改 ページ... 121 保 持... 121 分 割 の 禁 止... 122 22. 境 界 線... 126 境 界 線 の 種 類 と 太 さ( 対 角 線 を 含 む)... 126 23. 境 界 線 を 引 く 指 定 の 仕 方... 128 境 界 線 を 引 く 辺 を 指 定 する... 128 別 々に 各 辺 の 指 定 をする... 128 border 指 定 の 省 略 形... 129 padding を 使 った 場 合... 130 padding 指 定 のプロパティ... 131 margin を 使 った 場 合... 132 24. ボーダーとパッディング... 133 25. 角 丸... 138 ボーダーやエリアを 角 丸 にする... 138 影 を 付 ける... 139 26. テーブル... 141 テーブルの 構 造... 141 - iv -

テーブルの 要 素... 141 テーブルの 基 本 的 サンプル... 142 テーブルにおける 注 意 事 項... 143 テーブルに 用 いられる 一 般 のプロパティ... 144 テーブル 独 自 のプロパティ... 145 27. テーブルのカラム 幅 の 設 定... 153 自 動 モード... 153 固 定 モード... 153 28. カラムスパンとロースパン... 154 29. テーブルのボーダーとパディング... 155 自 動 レイアウトの 場 合... 155 固 定 レイアウトの 場 合... 156 テーブルセルに 角 丸... 157 30. セル 内 の 文 字 の 配 置... 158 text-align... 158 text-align="string"... 159 text-align="string" の 拡 張... 159 display-align... 160 relative-align... 161 31. テーブルのページ 分 れ... 162 表 のヘッダ フッタの 繰 り 返 し... 162 表 のヘッダ フッタを 繰 り 返 す... 162 ヘッダー フッターの 繰 り 返 しの 拒 否... 163 分 断 されたテーブルセルの 上 下 の 線 を 生 かす... 164 分 断 されたテーブルセルの 内 容 を 繰 り 返 す... 165 表 頭 を 回 転 させる... 167 その 他 の 例... 169 32. レイアウトに 変 化 を 付 ける... 170 テーブルの 外 枠 の 太 さを 変 える... 170 テーブルの 外 枠 に 角 丸 を 指 定 する... 171 テーブルの 外 枠 とヘッダーの 一 体 化... 171 テーブルの 外 枠 を 消 す... 172 斜 線 を 用 いた 例... 173 テーブルセル 内 での 縦 組 み 指 定... 174 その 他 の 事 例... 175 - v -

33. テーブルマーカー... 177 テーブルの 続 きを 表 示... 177 小 計 の 表 示... 180 34. テーブルの 回 転... 183 幅 広 のテーブルを 収 める... 183 35. テーブルに 対 するスタイルシート... 186 表 に 使 われる 要 素... 186 XML コンテンツの 例... 187 表 を 表 す XSL-FO の 要 素... 188 スタイルシートの 作 成... 189 プロパティセット... 189 "table"と"table/title"のテンプレート... 190 "col"のテンプレート... 191 "thead"と"tfoot"のテンプレート... 192 "tbody"のテンプレート -<tr>-... 192 "tbody"のテンプレート -<th>-... 193 "tbody"のテンプレート -<td>-... 194 "cell-span"のテンプレート... 195 処 理 の 実 例... 195 出 力 例... 196 36. 箇 条 書 き... 197 リスト 形 式 のフォーマット... 197 リスト 形 式 の 基 本 的 構 造... 198 番 号 なしリストのフォーマット... 199 番 号 付 きリストのフォーマット... 200 format プロパティの 拡 張... 203 定 義 リストのフォーマット... 205 リストの 構 造... 205 リストブロックをネストする... 206 実 例 中 での 箇 条 書 きの 例... 207 37. リストに 対 するスタイルシート... 209 XML コンテンツにおけるリスト 形 式... 209 XSL-FO におけるリスト 形 式... 210 番 号 付 きリストを 処 理 するテンプレート... 211 リストに 対 するプロパティセット... 211 "ol"に 対 するテンプレート... 211 - vi -

"ol/li"に 対 するテンプレート... 212 ラベルの 書 式... 213 位 置 指 定 のまとめ... 214 事 例... 214 出 力 例... 214 番 号 なしリストを 処 理 するテンプレート... 215 "ul"のテンプレート... 215 "ul/li"のテンプレート... 216 ラベルに 画 像 を 用 いる... 217 番 号 なしリストの 例... 217 出 力 例... 218 定 義 リストを 処 理 するテンプレート... 218 定 義 リストに 対 するプロパティセット... 218 2つの 定 義 型 リストの 形 式... 219 "dl.format.list"のテンプレート... 220 "process.dl.list"のテンプレート... 221 "dt"のテンプレート... 222 "dd"のテンプレート... 222 XSL-FO での 定 義 型 リストの 例... 223 HTML での 定 義 型 リスト... 223 38. リーダー... 225 fo:leader... 225 fo:leader の 単 純 な 指 定... 225 leader-pattern の 値 を"rule"にする... 226 leader-pattern の 値 を"use-content"にして パターンに 使 う 文 字 を 指 定 する... 226 リーダを 広 げる... 227 use-content に 特 殊 文 字 を... 228 1 行 の 中 で fo:leader を2 回 使 う... 229 リーダーのプロパティ... 230 39. 行 外 ブロックの 処 理... 232 開 始 終 了 フロートと 図 形... 232 開 始 終 了 フロートと intrusion-displace 指 定... 234 フロートと clear=inside/outside... 236 前 方 開 始 終 了 フロートと 脚 注... 239 フォロートと 脚 注... 240 40. 脚 注 傍 注... 242 - vii -

脚 注 と 傍 注... 242 脚 注 に 対 するテンプレート... 243 脚 注 との 分 離 など... 245 脚 注 番 号 に 対 する 拡 張 機 能... 245 段 組 時 の 脚 注... 247 脚 注 に 関 する 拡 張 機 能... 248 脚 注 の 配 置... 248 41. 段 組 み... 252 ページ 全 体 を 段 組 にする... 252 段 組 に 関 係 するプロパティ... 252 block-container の 中 で 段 組 にする... 253 balance を 制 御 する... 254 42. 段 間 罫... 256 通 常 の 段 間 罫... 256 段 間 罫 の 制 御... 257 最 後 の 段 に 罫 を 引 かない... 257 最 後 の 段 にも 罫 を 引 く... 258 段 の 後 に 段 間 罫 を 引 く... 258 罫 線 の 長 さ 指 定... 259 段 間 罫 の 位 置 指 定... 260 段 間 罫 の 拡 張 プロパティ... 261 43. 改 訂 バーとチェンジバー... 263 改 訂 バー... 263 チェンジバー... 264 特 性 の 違 い... 267 44. 行 番 号... 270 行 番 号 をつける... 270 行 番 号 表 示 の 複 雑 な 指 定... 271 行 ナンバーに 使 われるプロパティ... 273 45. ブロックの 配 置... 277 ブロックの 配 置... 277 46. ブロックコンテナ... 278 絶 対 位 置 指 定 (absolute-position="absolute")... 278 ブロック コンテナの 位 置 と 大 きさの 指 定... 279 ブロック コンテナの 位 置 と 大 きさの 指 定 ( 段 組 )... 281 絶 対 位 置 指 定 のブロック コンテナ... 282 - viii -

固 定 位 置 指 定 のブロック コンテナ... 283 47. オーバーフロー 制 御... 284 ブロックコンテナオーバーフローの 基 本 処 理... 284 overflow のプロパティ... 285 オーバーフローの 拡 張 機 能... 286 オーバーフローの 追 加 仕 様 1... 289 オーバーフローの 追 加 指 定 2... 290 オーバーフローの 追 加 指 定 3... 291 48. 画 像 の 取 り 込 み... 292 外 部 の 画 像 イメージを 取 り 込 む... 292 背 景 に 画 像 イメージを 取 り 込 む... 293 49. 各 種 グラフィックの 取 り 込 み... 295 Windows BMP... 295 GIF: Graphic Interchange Format... 295 WMF: Windows Metafile... 296 EMF: Enhanced Metafile... 297 PNG: Portable Network Graphic... 298 JPEG... 299 TIFF の 圧 縮 方 法 とカラー 空 間... 300 50. 画 像 倍 率 の 選 択... 304 高 さ 倍 率 のスケールリストが 定 義 されている 場 合... 304 scale-to-fit... 304 scale-down-to-fit... 305 scale-up-to-fit... 306 幅 倍 率 のスケールリストが 定 義 されている 場 合... 307 scale-to-fit... 307 scale-down-to-fit... 308 scale-up-to-fit... 309 高 さ 倍 率 のスケールリストが 定 義 されていない 場 合... 310 scale-to-fit... 310 scale-down-to-fit... 311 scale-up-to-fit... 312 幅 倍 率 のスケールリストが 定 義 されていない 場 合... 313 scale-to-fit... 313 scale-down-to-fit... 314 scale-up-to-fit... 315 - ix -

固 有 倍 率 のある 場 合... 316 51. SVG の 取 り 込 み... 317... 317 Scalable Vector Graphics... 319 Instream SVG... 320 Gradation... 322 Gray Scale Gradation... 323 Gray Scale... 323 52. MathML... 324 53. PDF の 埋 め 込 み... 325 オンラインマニュアルから... 325 PDF 埋 込 の 事 例... 326 54. 目 次 と 索 引... 327 事 例 イメージ... 327 索 引 のページ... 332 ノンブルの 振 り 方... 333 目 次... 333 図 版 目 次... 333 序 文... 333 本 文... 334 本 文 続 き... 334 用 語 解 説... 334 巻 末 索 引... 335 ノンブルに 総 頁 も 付 加 する... 335 目 次 の 作 り 方... 336 索 引 取 りの 仕 方... 337 ページ 表 示 の 整 理 いろいろ... 338 すべてそのまま 表 示... 338 重 複 するページはマージ... 339 連 続 するページを 纏 める... 339 範 囲 内 の 図 版 などはマージ... 340 図 版 等 は 別 扱 いで 連 続 ページはマージ... 340 すべてマージ... 340 55. ブックマーク(しおり)... 341 本 文 での 指 定... 341 ブックマークの 設 定... 342 - x -

56. 流 し 込 みマップ... 344 流 し 込 みマップによる 領 域 指 定 の 柔 軟 性 拡 大... 344 フロー"A"を 領 域 "R"に フロー("B1" "B2")を 領 域 "S"に 流 し 込 む... 344 "A"と("B1" "B2")を1つの 領 域 "R"に 流 し 込 む... 346 1つのフロー"A"を2つの 領 域 "R"と"S"に 流 し 込 む... 348 "A" ("B1" "B2")を 領 域 "R" "S"に 流 し 込 む... 349 57. トンボ... 352 トンボ 出 力... 352 クロップオフセット... 352 塗 り 足 し... 353 トンボマーク... 353 58. 備 考... 355 プロパティのデータ 型... 355 索 引... 357 - xi -

This is a blank page.

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 1. XSL-FO と XSLT 1 HTML や CSS が Web ブラウザに 対 して 画 面 上 での 表 示 について 指 定 しているのに 対 して XSL-FO は 主 に 紙 媒 体 における 文 書 を 組 版 するための 仕 様 です 紙 媒 体 を 基 本 とし ていますから 紙 のサイズ 紙 面 の 中 のどの 位 置 にドキュメントを 配 置 するかなどから 始 めます ドキュメントのタイトルや 段 落 に 対 して 書 体 サイズ 縦 書 きか 横 書 きか な ど 書 籍 組 版 に 必 要 な 指 定 が 細 かに 制 定 されています 更 に 目 次 や 索 引 取 りの 機 能 が 充 実 しています HTML では 当 初 ドキュメント 自 身 に 組 版 指 示 を 指 定 してきましたが データであるコ ンテンツと 組 版 に 必 要 な 指 示 とが 混 在 してきて 分 かりにくくなりました そこでコンテ ンツと 組 版 指 示 を 分 離 して HTML コンテンツがコンピュータによるデータ 処 理 を 容 易 にするように 簡 素 化 されました そして CSS の 規 格 が 組 版 機 能 を 指 定 するものとして 制 定 され その 機 能 は 現 在 でも 拡 充 されています HTML の 場 合 は ブラウザが HTML と CSS とを 解 釈 して 直 接 画 面 表 示 やプリンタ 出 力 に 必 要 な 変 換 を 一 度 にしています 従 って HTML によるコンテンツと CSS による 組 版 指 示 を 与 えれば 画 面 表 示 やプリンタ 出 力 ができますので プロセスが 分 かりやすく 感 じられます HTML のコンテンツを 頭 から 順 に<h>や<p>のタグに 応 じてそれぞれの 指 定 を CSS から 貰 って 次 々に 画 面 に 表 示 していけば 良 いので 処 理 手 順 も 簡 単 です XML データから 書 籍 組 版 をする 場 合 ドキュメントはページ 毎 に 区 切 られて それぞ れに 柱 やノンブルと 言 った 書 籍 の 体 裁 にするための 付 属 物 が 付 きます 目 次 や 索 引 取 り では 一 旦 組 み 上 がった 状 態 を 作 ってから 該 当 するページ 番 号 を 取 り 出 してこなければ なりません これらの 組 版 処 理 を 楽 にさせるために XML コンテンツと XSL スタイルシ ートによって 中 間 ファイルである XSL-FO のデータを 作 ります XSL-FO のデータに は 組 版 に 必 要 な 指 示 が テキストの 必 要 個 所 に 逐 一 挿 入 されています XSL-FO による 中 間 ファイルは 組 版 指 示 の 中 にテキストが 埋 もれているように 見 えるくらい 繁 雑 なデ ータ 型 式 ですが この 規 格 をしっかり 勉 強 しておくことで XSL-FO に 変 換 するスタイル シート 設 計 が 確 かなものになります このような XSL-FO による 中 間 データを 作 ることによって XML コンテンツと 組 版 指 示 のスタイルシートを 分 離 した 大 きな 効 果 ができました それは XML コンテンツがコ ンピュータによるデータ 処 理 用 に 作 られていて 書 籍 の 体 裁 にはほど 遠 いスタイルであ っても スタイルシートによって 書 籍 に 向 いたフォーマットに 組 み 直 すことが 可 能 にな りました XML コンテンツでは コンピュータによるデータ 処 理 に 向 いたタグ 付 けがさ れていて 書 籍 のように 章 やタイトルなどの 体 裁 が 全 くなくても 構 わないのです XSL-FO と XSLT 1

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 スタイルシートは XML コンテンツの 中 から 必 要 なものをデータを 取 りだして 書 籍 の 形 に 組 むために 必 要 な 組 版 指 示 を XSL-FO の 仕 様 に 従 ってそのデータに 付 加 します 例 えば XML コンテンツでは 表 の 形 に 整 形 されていなくても スタイルシートによって 表 の 形 になるように XSL-FO の 表 形 式 のデータに 加 工 すれば 所 望 の 出 力 物 を 得 ること ができます これは XML コンテンツと 書 籍 のための 組 版 指 示 とを 分 離 した 大 きな 利 点 です XSL-FO のデータは XML 型 式 で 書 かれますので XML コンテンツの XML データか ら XSL-FO のデータに 変 換 するとき ツリー 構 造 を 変 えたり 不 要 なものを 外 して 必 要 なものを 付 加 するなどの 加 工 が 容 易 にできます そのための 規 格 として XSLT(XSL Transformation)があります XSLT は 当 初 XSL の 一 部 でしたが 現 在 では 独 立 した 規 格 となり XSL は XSL-FO の 規 格 となっています XSLT は XML データの 取 扱 に 特 化 され たもので XML 文 書 の 構 造 を 変 換 するための 言 語 といわれ その 機 能 は XPath 仕 様 を 取 り 込 んでどんどん 拡 充 されています XPath 仕 様 は 独 立 した 言 語 として 定 義 され ソ ース 文 書 からデータを 選 択 して 目 的 の 文 書 に 配 置 するなどの 機 能 を 備 えており XSLT 以 外 のところでも 活 用 されています XSLT が XML データの 構 造 変 換 に 使 えると 言 うことは XSLT によって 画 面 表 示 に 向 いた HTML の 型 式 に 変 換 することも 可 能 です 作 成 された HTML を 画 面 表 示 するため の CSS が 予 めできていれば 画 面 表 示 には 向 かないような 構 造 の XML コンテンツか ら XSLT のスタイルシートによって 所 定 の 形 の HTML に 変 換 すれば 直 ちに 画 面 表 示 ができます すなわち XSLT は Web ブラウザ 用 の HTML の 形 に 変 形 したり 書 籍 用 の XSL-FO による 型 式 に 変 換 することも 自 由 になります このように XSL-FO の 規 格 が 明 確 になるに 従 い 目 的 がハッキリしてくるとこれに 変 換 するための XSLT が 定 義 され さらに XSLT の 機 能 を 拡 充 するために XPath が 取 り 入 れられるなどと 次 々に 拡 張 されているためとても 複 雑 に 見 えています XML データを 処 理 するに XSLT によるスタイルシートを 書 きます しかし XSLT は XML データの 構 造 を 変 換 するための 規 格 ですから XSLT によってどのようなデータを 作 ればよいかが 分 からなくては 困 ります そのために 先 ず XSL-FO の 仕 様 をしっかり 理 解 しておく 必 要 があります XSL-FO の 仕 様 は W3C によって 設 定 され 公 開 されています システムベ ンダーはこの 仕 様 に 従 ってフォーマッタを 開 発 します XSL-FO で 指 定 された 指 示 に 従 って 所 望 するスタイルに 組 み 上 げるエンジンが 必 要 です これを XSL-FO プロセッサと 言 います 欧 文 組 版 を 主 としたものは 幾 つかのプロ セッサがありますが 日 本 語 組 版 を 解 決 しているものは アンテナハウス( 株 )の XSL Formatter だけです XSL Formatter は 欧 文 やアラビア 語 など 多 言 語 の 組 版 にも 対 応 して いるため 海 外 でも 多 く 使 われています 更 に XSL Formatter は 和 文 組 版 に 必 要 な 拡 張 機 能 を 独 自 に 追 加 して 日 本 語 組 版 への 機 能 拡 張 をしています これらの 拡 張 機 能 は 日 本 語 組 版 独 自 の 機 能 に 限 らず 欧 文 組 版 にも 活 用 できるものが 多 いので XSL-FO の 規 格 を 制 定 し 管 理 している W3C に 機 能 拡 張 を 提 案 しています 2 XSL-FO と XSLT

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 XSLT を 処 理 する XSLT プロセッサは Windows 版 では 特 に 設 定 していない 場 合 は MSXML4 または MSXML3 を 標 準 の XSLT プロセッサとして 使 用 しています 別 の XSLT プロセッサを 使 用 する 場 合 や Solaris/Linux/Macintosh/HP-UX/AIX 版 では 使 用 す る XSLT プロセッサの 設 定 を 行 ってください なお XSL-FO の 中 間 データは 実 務 上 ではプロセッサの 内 部 で 処 理 されるだけで オ ペレータが 介 在 する 必 要 はありません アンテナハウスの XSL Formatter に XML と XSL スタイルシートを 与 えれば オペレータは 中 間 ファイルの XSL-FO データを 意 識 す ることなく 所 望 の 紙 出 力 や PDF 出 力 を 得 ることができます 1 XSLT について いきなり XSL-FO の 事 例 を 見 ますと とても 複 雑 で 大 変 に 見 えますが 実 務 上 は XSLT などを 用 いて XSL-FO を 作 成 しますので もっと 分 かりやすい 表 記 になっています 非 常 に 簡 単 な 例 を 挙 げて XSLT 上 での 記 述 の 簡 潔 さを 見 ます 本 文 の XML コンテンツを XSLT で 処 理 する 例 を 見 て XML から XSL-FO に 変 換 する 様 子 を 見 ておきます p 要 素 たとえば XML データの 中 に 次 のような p 要 素 があるとき 例 えば 次 のような 形 式 で 書 かれます XML コンテンツの p 要 素 の 例 <p>これは 段 落 のサンプルです 段 落 は fo:block に 変 換 されます 行 頭 の 字 下 げには textindent="1em"と 指 定 されているので 先 頭 行 は 一 文 字 分 だけ 字 下 げされます 行 揃 えは textalign="justify"の 指 定 で 両 端 揃 え としています ただし 段 落 の 最 終 行 は 自 動 的 に 左 揃 えとなり ます これは text-align="justify"の 場 合 は 最 終 行 に 適 用 される text-indent-last の 初 期 値 が 自 動 的 に start になってくれるためです </p> p 要 素 を 処 理 する XSL スタイルシートの 一 例 を 次 に 示 します 書 き 方 は 冗 長 なように 見 えますが 何 を 設 定 しているかがすっきりと 分 かります p 要 素 を 処 理 するテンプレート <xsl:attribute-set name="p"> <xsl:attribute name="font-family">'ms 明 朝 '</xsl:attribute> <xsl:attribute name="font-size">12pt</xsl:attribute> <xsl:attribute name="line-height">1.4em</xsl:attribute> <xsl:attribute name="text-indent">1em</xsl:attribute> <xsl:attribute name="space-before">0.7em</xsl:attribute> <xsl:attribute name="space-after">0.7em</xsl:attribute> <xsl:attribute name="text-align">justify</xsl:attribute> XSL-FO と XSLT 3

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 </xsl:attribute-set> <xsl:template match="p"> <fo:block xsl:use-attribute-sets="p"> <xsl:apply-templates /> </fo:block> </xsl:template> テンプレートは 簡 単 で アトリビュートセットの 設 定 に 従 って fo:block に 変 換 するの みです アトリビュートセットは 使 用 する 書 体 を'MS 明 朝 'とし 文 字 サイズは 12pt 行 の 高 さを 1.4em(em は 使 用 する 文 字 サイズの 大 きさ) 先 頭 行 のインデントは text-indent で 1em 行 揃 えの text-align は justify で 段 落 の 前 後 に 0.7em の 空 白 を 付 けています 上 記 の 設 定 で 処 理 されたときの fo の 例 <fo:block font-family="ms 明 朝 " font-size="12pt" line-height="1.4em" text-indent="1em" space-before="0.7em" space-after="0.7em" textalign="justify">これは 段 落 のサンプルです 段 落 は fo:block に 変 換 されます 行 頭 の 字 下 げ には text-indent="1em"と 指 定 されているので 先 頭 行 は 一 文 字 分 だけ 字 下 げされます 行 揃 え は text-align="justify"の 指 定 で 両 端 揃 え としています ただし 段 落 の 最 終 行 は 自 動 的 に 左 揃 えとなります これは text-align="justify"の 場 合 は 最 終 行 に 適 用 される text-indentlast の 初 期 値 が 自 動 的 に start になってくれるためです </fo:block> このようにして 作 られる XSL-FO によってフォーマッタが 実 際 の 組 版 イメージを 作 り ます 'MS 明 朝 ' 12pt 行 の 高 さ 1.4em とした 場 合 これは 段 落 のサンプルです 段 落 は fo:block に 変 換 されます 行 頭 の 字 下 げには text-indent="1em"と 指 定 されているので 先 頭 行 は 一 文 字 分 だけ 字 下 げされます 行 揃 えは text-align="justify"の 指 定 で 両 端 揃 え としています ただし 段 落 の 最 終 行 は 自 動 的 に 左 揃 えとな ります これは text-align="justify"の 場 合 は 最 終 行 に 適 用 される text-indent-last の 初 期 値 が 自 動 的 に start になってくれるためです アトリビュートセットで 書 体 を'MS ゴシック' 文 字 サイズ 10.5pt に 変 更 します 左 右 のインデントを 3em として 追 加 しました 書 体 文 字 サイズなどを 変 更 した 場 合 <xsl:attribute-set name="p"> 4 XSL-FO と XSLT

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 <xsl:attribute name="font-family">'ms ゴシック'</xsl:attribute> <xsl:attribute name="font-size">10.5pt</xsl:attribute> <xsl:attribute name="start-indent">3em</csl:attribute> <xsl:attribute name="end-indent">3em</csl:attribute> --- 省 略 --- </xsl:attribute-set> 1 'MS ゴシック' 10.5pt 左 右 のインデント 3em とした 場 合 これは 段 落 のサンプルです 段 落 は fo:block に 変 換 されます 行 頭 の 字 下 げには text-indent="1em"と 指 定 されているので 先 頭 行 は 一 文 字 分 だけ 字 下 げされます 行 揃 えは text-align="justify"の 指 定 で 両 端 揃 え としています ただし 段 落 の 最 終 行 は 自 動 的 に 左 揃 え となります これは text-align="justify"の 場 合 は 最 終 行 に 適 用 さ れる text-indent-last の 初 期 値 が 自 動 的 に start になってくれるた めです アトリビュートセットを 設 けないで テンプレートの 中 で 一 々 設 定 しても 構 いませ ん <xsl:template match="p"> <fo:block font-family="ms 明 朝 " font-size="10.5pt" line-height="1.4em" text-indent="1em" space-before="0.7em" space-after="0.7em" text-align="justify" /> <xsl:apply-templates /> </fo:block> </xsl:template> このように XSLT によるスタイルシートによって 同 じ XML データがいろいろな 書 式 で 組 版 出 来 ることがお 分 かりと 思 います "XSLT の 教 科 書 " XSLT でスタイルシートを 書 くには XSLT の 教 科 書 を 勉 強 する 必 要 があります 現 在 市 販 されているものや Web ページ 上 で 入 門 やチュートリアルとして 易 しく 解 説 し ているものがありますので それらを 参 考 にして 下 さい アンテナハウス( 株 )のホー ムページにあるサンプルなどでトレーニングしておくと 良 いと 思 います XSL-FO と XSLT 5

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 XSLT による XSL-FO の 作 り 方 は 割 愛 しました 通 常 の 処 理 では XML コンテンツから XSL スタイルシートを 用 いて XSL-FO を 生 成 するのが 一 般 的 です 従 って 実 務 上 は XSLT の 解 説 をしないと 十 分 ではありません ま た 説 明 の 都 合 上 XSLT によるスタイルシートに 言 及 した 方 が 理 解 しやすいと 思 われる ものには 簡 単 な 例 を 提 示 しました XSLT は 元 々は XSL 規 格 の 一 部 でしたが その 機 能 が 多 義 に 渡 って 拡 充 するに 伴 い 現 在 では XSL から 独 立 して XSLT の 規 格 として 存 在 しています XSLT に 付 いての 詳 細 な 解 説 はそれだけで 大 きなものになりますので こ の 解 説 では 必 要 なことしか 触 れていません XML コンテンツから XSL-FO 形 式 に 変 換 するには XSLT 以 外 に Java などのソフトを 用 いても 可 能 ですが これも 他 の 解 説 書 に 譲 ります この 解 説 では XSL-FO の 機 能 を 解 説 することに 専 念 しました これから XSL-FO の 機 能 を 勉 強 される 方 への 入 門 書 として XSL-FO を 実 用 されている 方 々へのレファレンス ブックとして ご 活 用 下 さい 6 XSL-FO と XSLT

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 2. XSL-FO の 基 礎 用 紙 と 領 域 2 用 紙 と 領 域 の 設 定 XSL-FO は 書 籍 としての 体 裁 を 意 識 して XML 文 書 をフォーマットするものです (3) の で 紙 ベースの 媒 体 にページ 単 位 で 出 力 することを 意 識 しています フォーマット 結 果 や PDF 様 式 に 出 力 したものを Windows 画 面 上 で 閲 覧 したり プリンタを 用 いて 出 力 す ることができます したがって 用 紙 サイズとプリンタの 出 力 機 能 に 依 存 するところがあ ります 領 域 の 位 置 関 係 まず 使 用 する 用 紙 の 寸 法 などを 設 定 します 用 紙 サイズの 中 に 上 下 左 右 にマージンをとって 作 業 領 域 (ページ 参 照 領 域 )を 設 定 します これ はプリンタによっては 用 紙 の 全 域 一 杯 には 出 力 できなかったり プリ ントアウトしたものを 綴 じて 使 用 するとき 綴 じ 代 として 残 す 余 白 な どです 用 紙 サイズ 一 杯 に 文 字 やイラストを 配 置 したり あるいはオー バーフローで 所 定 の 領 域 をはみ 出 しても Windows の 画 面 上 では 用 紙 サイズ 内 はすべて 表 示 されますが プリン タから 用 紙 一 杯 に 出 力 できるとは 保 証 できま せん (3) 一 部 音 声 に 関 する Aural プロパティが 含 まれていますが この 解 説 では 全 く 触 れていません XSL-FO の 基 礎 7

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 作 業 領 域 の 中 にさらに 上 下 左 右 にマージンをとって ボディ 領 域 (region-body)を 設 定 します ここが 本 文 領 域 です また 作 業 領 域 の 上 下 左 右 の 辺 から 内 側 に 向 かって 所 定 の 寸 法 をとって それぞれ4つ の 領 域 を 設 定 することができます これらは 本 文 領 域 の 上 側 にヘッダー 領 域 (regionbefore)として 通 し 柱 などと 言 われる 書 名 や 章 節 などの 表 示 を 配 置 したり 本 文 領 域 の 下 側 にページ 番 号 (ノンブル)や 通 し 柱 などを 配 置 するフッター 領 域 (region-after)とな ります 左 右 にも 同 様 に 領 域 が 取 られます 左 側 を region-start 右 側 を region-end と 呼 び ます この 図 の before after start および end と 呼 ばれる 領 域 は 通 常 の 横 組 みの 場 合 で 行 頭 側 を start 行 末 側 を end と 言 い 行 の 進 む 方 向 に 対 して 初 めの 方 を before 終 わりの 方 を after と 言 います 縦 組 みなど 組 み 方 向 が 違 う 場 合 には 上 下 左 右 との 関 係 が 変 わりま す ここで 注 意 しなければならないのは ボディ 領 域 を 決 定 する 上 下 左 右 のマージンと region-top -bottom -start および-end の4つの 領 域 とは 別 々に 設 定 されることです これ らはボディ 領 域 の 上 下 左 右 の 値 と 同 じにすればお 互 いに 接 して 配 置 されます 実 務 上 は それぞれの 領 域 がお 互 いに 干 渉 しないように 値 が 設 定 されるでしょう 用 紙 と 領 域 設 定 の 例 ページ 領 域 の 設 定 を"Standard-PagemastrerA"で 確 認 して 見 ましょう <fo:simple-page-master page-width="210mm" page-height="297mm" margin-top="10mm" margin-bottom="10mm" margin-left="5mm" margin-right="5mm" master-name="standard-pagemastera"> <fo:region-body background-color="yellow" margin-top="8mm" margin-bottom="8mm" margin-left="8mm" margin-right="8mm" /> <fo:region-before background-color="aqua" extent="5mm" /> <fo:region-after background-color="fuchsia" extent="5mm" /> <fo:region-start background-color="navy" extent="5mm" /> <fo:region-end background-color="silver" extent="5mm" /> </fo:simple-page-master> <fo:simple-page-master が 一 枚 のページ 設 定 を 表 します master-name="standard- PageMasterA">で 用 紙 に 名 前 を 付 けて 括 っています その 間 に 先 ずページの 幅 page-width と 高 さ page-height が 設 定 され margin-top bottom -left -right の 余 白 が 設 定 されます 更 に region-body が margin-top -bottom -left -right にそれぞれ 8mm ずつ 取 って 設 定 されています このとき region-body の margin は 先 に 取 った 用 紙 の margin の 内 側 に 取 られます 続 いて region-before -after -start -end がそれぞれの extent として 5mm ずつ 取 られま す 8 XSL-FO の 基 礎

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 ここで 用 紙 の margin には "top" "bottom" "left" "right"が 使 われています これ は 用 紙 の 上 下 左 右 を 云 います これに 対 して region には "before" "after" "start" "end"が 使 われています これは 前 ページでも 説 明 しましたように 文 字 を 組 んでいくときの 行 頭 側 を"start" 行 末 側 を "end"と 言 い 行 が 並 べられて 行 く 方 向 に 対 して 前 の 方 を"before" 後 の 方 を"after"と 言 い ます 2 このように region やその 他 組 み 方 向 と 関 係 するものに 対 しては 横 組 みか 縦 組 みかに よって 上 下 左 右 との 関 係 が 変 わりますので 注 意 が 必 要 です "page-height" 用 紙 の 縦 サイズを 指 定 します プロパティの 値 : auto <length> 値 の 意 味 は: auto 実 装 の 省 略 値 指 定 によります <length> ページの 幅 を 固 定 値 で 指 定 します "page-width" 用 紙 の 横 サイズを 指 定 します プロパティの 値 : auto <length> 値 の 意 味 は page-height に 準 じます writing-mode fo:simple-page-master に writing-mode の 設 定 がないので デフォルトで 横 組 みとして 扱 われています writing-mode とは 文 字 の 組 まれていく 方 向 即 ち 横 組 みか 縦 組 みかなど の 設 定 です writing-mode="lr-tb"は 横 組 み writing-mode="tb-rl"は 縦 組 みを 表 します "writing-mode" プロパティの 値 : lr-tb rl-tb tb-rl lr rl tb inherit 値 の 意 味 は: XSL-FO の 基 礎 9

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 lr-tb 行 内 構 成 要 素 及 び 行 内 のテキストは 右 向 きに 書 かれる 行 及 びブロック は 下 向 きに 配 置 される 注 記 代 表 的 には これは 通 常 の アルファベット テキストに 指 定 され る 表 記 方 向 である 行 内 進 行 方 向 を 右 向 きとする テキスト 内 に 左 向 きに 読 む 文 字 が 表 記 されている 場 合 グリフ 領 域 の 進 行 方 向 は Unicode 双 方 向 (BIDI) アルゴリズムによって 更 に 変 更 されてもよい ブロック 進 行 方 向 を 下 向 きとする シフト 方 向 を 上 向 きとする rl-tb 行 内 構 成 要 素 及 び 行 内 のテキストは 左 向 きに 書 かれる 行 及 びブロック は 下 向 きに 配 置 される 注 記 代 表 的 には この 表 記 方 法 はアラビア 語 及 びヘブライ 語 のテキスト に 使 用 される 表 記 方 向 である 行 内 進 行 方 向 を 左 向 きとする テキスト 内 に 右 向 きに 読 む 文 字 又 は 数 字 が 表 示 される 場 合 グリフ 領 域 の 行 内 進 行 方 向 は Unicode 双 方 向 (BIDI)アルゴリズムによって 更 に 変 更 されてもよい ブロック 進 行 方 向 を 下 向 きとする シフト 方 向 は 上 向 きとする tb-rl 行 内 構 成 要 素 及 び 行 内 のテキストは 下 向 きに 書 かれる 行 及 びブロック は 左 向 きに 配 置 される 注 記 代 表 的 には この 表 記 方 向 は 中 国 語 及 び 日 本 語 のテキストで 使 用 さ れる 表 記 方 向 である 次 の 方 向 を 確 立 する 行 内 進 行 方 向 を 下 向 きとする ブロック 進 行 方 向 を 左 向 きとする シフトの 方 向 は 右 向 きとする lr rl tb lr-tb の 簡 略 形 rl-tb の 簡 略 形 tb-rl の 簡 略 形 10 XSL-FO の 基 礎

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 XSL1.0 との 非 互 換 XSL1.1 で 追 加 された from-page-master-region() 関 数 により XSL1.0 との 非 互 換 が 生 じています XSL 1.1 では fo:region-* に writing-mode や reference-orientation を 指 定 しても そのままでは 無 視 されることになっています これらの 指 定 を 有 効 にす るためには fo:page-sequence へ writing-mode="from-page-master-region()" reference-orientation="from-page-master-region()" の 指 定 が 必 要 です また 常 に XSL1.0 互 換 として 動 作 させるのならば オプション 設 定 ファイルで default-from-page-master-region="true" を 指 定 しておくこともできま す 2 簡 略 設 定 XSL-FO では 余 り 推 奨 していませんが CSS で 使 われる 簡 略 設 定 が 使 うことができま す 用 紙 サイズの 簡 略 設 定 上 の 例 では 用 紙 サイズの 設 定 を page-width="210mm" page-height="297mm"などとして いました 簡 略 設 定 の size 属 性 を 用 いるとこれを 簡 略 記 述 することができます "size" プロパティの 値 : <length>{1,2} auto [ <page-size> [portrait landscape ]] 値 の 意 味 は: <length>{1,2} size="210mm 297mm"のように width と height とを 並 べて 書 くことがで きます auto システムのデフォルト 設 定 に 従 います [<page-size> [portrait landscape]] 用 紙 サイズを 指 定 します 下 記 の 表 に 示 す CSS の size を 参 照 してくだ さい "portrait"と"landscape"は 用 紙 の" 縦 置 き"と 横 置 き"とを 表 しています size="a4 landscape"と 指 定 すると "A4 用 紙 を 横 置 きで"と 指 定 したことに なります <page-size>と[portrait landscape]とを 併 記 することを 意 味 します XSL-FO の 基 礎 11

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 <page-size> に 以 下 が 指 定 できます 大 文 字 小 文 字 は 区 別 されません <page-size> 短 長 <page-size> 短 長 A3 297 420mm Letter 8.5 11in A4 210 297mm Legal 8.5 14in A5 148 210mm Ledger 11 17in A6 105 148mm Statement 5.5 8.5in B4 250 353mm Executive 7.25 10.5in ISO-B4 250 353mm C 17 22in JIS-B4 257 364mm D 22 34in B5 176 250mm E 34 44in ISO-B5 176 250mm Quarto 8.5 10.83in JIS-B5 182 257mm ISO-Designated 110 220mm B6 125 176mm ISO-C3 324 458mm ISO-B6 125 176mm ISO-C4 229 324mm JIS-B6 128 182mm ISO-C5 162 229mm Folio 210 330mm ISO-C6 114 162mm Hagaki 100 148mm margin の 簡 略 記 法 領 域 の 設 定 で margin-top="10mm" margin-bottom="10mm" などと4 方 向 の 値 を 別 々に 書 きましたが 簡 略 記 法 では 次 のように 書 くことができます margin="10mm" ブロック 領 域 の margin に 対 して マージン 幅 を 1 つ 以 上 4 つまで 設 定 できます "margin" プロパティの 値 : <margin-width>{1,4} 属 性 値 の 読 み 方 属 性 値 (プロパティ)の 値 にある<length>{1,2}などは 次 のように 読 みます " 属 性 値 の 読 み 方 " <length> 又 は <margin-width> 長 さの 寸 法 を 指 定 します 10mm 2em などと 数 値 と 単 位 を 書 きます 12 XSL-FO の 基 礎

バッチ 組 版 のための XSL-FO 指 南 {1,4} 寸 法 指 定 の 値 を 幾 つ 設 定 できるかを 示 します この 場 合 は 1 つ 以 上 4 つ までを 表 します 寸 法 指 定 が 2 つ 以 上 ある 場 合 は スペースで 分 離 しま す 値 が 1 つの 場 合 上 下 左 右 のすべてに 同 じ 値 が 適 用 されます 値 が 2 つの 場 合 上 下 マージンが 最 初 の 値 を 左 右 マージンに 2 つ 目 の 値 が 適 用 されます 値 が 3 つの 場 合 上 マージンに 最 初 の 値 が 左 右 マージンに 2 つ 目 の 値 が 下 マージンに 3 つ 目 の 値 が 適 用 されます 値 が 4 つの 場 合 上 マージン 右 マージン 下 マージン 左 マージンにそれぞれの 値 が 適 用 されます <page-size> page-size の 表 に 示 す "A3" "A4"などの 値 を 示 します [portrait landscape] "portrait"または"landscape"を 選 択 します 真 ん 中 の" "は"or"の 意 味 です <page-size>と[portrait landscape]とを 併 記 することを 意 味 します 2 簡 略 記 法 の 注 意 点 XSL のプロパティでの 簡 略 記 法 は CSS の 定 義 を 引 き 継 いでいるので その 値 は CSS のように 評 価 されます つまり margin="0pt -10pt" は ひとつの 式 としてではなく ふたつの 値 と 評 価 されます しかし 簡 略 記 法 でないと きは これはひとつの 式 として 評 価 されます 例 えば 次 はひとつの 式 です margin-left="0pt -10pt" AH Formatter V5.0 では 簡 略 記 法 でのこのようなあいまいな 表 現 に 対 して 次 のように 処 理 します "0pt 10pt" のようにひとつの 式 になり 得 ないときはふたつの 値 "0pt -10pt" のように 符 号 と 数 値 がくっついているときはふたつの 値 "0pt - 10pt" のように 符 号 と 数 値 の 間 に 空 白 が 含 まれるときはひとつの 式 "0pt-10pt" はエラー(XSL 仕 様 の 5.9.5 Numerics 参 照 ) 簡 略 記 法 中 で 式 を 使 うときに 括 弧 で 囲 むなどすることもできます XSL-FO の 基 礎 13