Thermal Science & Engineering Vol.5 No. (7) 圧 縮 天 然 ガス() 直 接 噴 射 エンジンの 燃 焼 解 析 野 村 佳 洋 稲 垣 英 人 塚 崎 之 弘 Numerical Analysis of Combustion in a Compressed Natural Gas Direct Injection Engine Yoshihiro NOMURA, Hideto INAGAKI and Yukihiro TSUKASAKI Abstract Compressed Natural Gas () direct injection engine has many advantages for the reduction of CO emission. For further improvement of those engines, a numerical simulation technique has been developed for the analysis of combustion process. Prior to an in-cylinder calculation, the wall function was modified to improve the accuracy of the wall heat loss. Then the nozzle-to-cylinder entire calculation was performed. Good agreements were obtained in comparison with the experiment for the behavior of impinging jets. This method was applied to the analysis of the difference of combustion processes between and conventional gasoline direct-injection engines. It is accordingly found that the velocity and the turbulence of in-cylinder gas are increased by the fuel injection into engine and thus the combustion speed is enhanced significantly. Key Words: CFD, Combustion, Compressed natural gas (), Heat release, Heat loss, Wall function 記 号 D : 直 径 [m] E : モデル 定 数 (=9.) L : 噴 流 先 端 の 到 達 距 離 [m] R : 半 径 [m] T : 温 度 [K] t : 時 間 [s] u : 速 度 [m/s] y : 距 離 [m] θ : エンジンのクランク 角 [deg] κ : モデル 定 数 (=.4) λ : 円 管 の 管 摩 擦 係 数 φ : 当 量 比 ( 空 燃 比 の 理 論 空 燃 比 に 対 する 比 ) 添 字 g : ガス m : しきい 値 : 中 心 : 無 次 元 値 まえがき CO 排 出 の 少 ない ( 圧 縮 天 然 ガス) 車 は, 環 境 問 題 や 石 油 代 替 燃 料 の 観 点 から 普 及 しつつある. 最 近 では, 図 に 示 すようなガソリン 直 接 噴 射 エン ジンの 技 術 を 応 用 した 直 接 噴 射 エンジン( 以 下 単 に 直 噴 エンジンと 記 す)の 検 討 が 進 めら れている[]. 高 圧 の 天 然 ガスを 直 接 筒 内 に 噴 射 する ことにより, 従 来 車 の 課 題 であった 航 続 距 離 と 出 力 について 大 幅 な 改 善 ができることが 報 告 され ている. この 直 噴 エンジンの 特 徴 は, 高 圧 の 燃 料 ノ ズルにより 燃 料 の 噴 射 速 度 が 極 めて 速 く( 衝 撃 波 を 伴 う 超 音 速 流 ), 混 合 促 進 や 乱 れの 増 加 により 燃 焼 期 間 が 短 いことである. 一 方 で, 筒 内 流 動 の 増 加 によ り 冷 却 損 失 は 増 える 傾 向 にあることが 指 摘 されてい る.これらの 点 を 改 善 しさらなる 効 率 向 上 を 図 るた 受 付 日 : 6 年 3 月 日, 第 43 回 日 本 伝 熱 シンポジウムより 受 付, 担 当 エディター: 花 村 克 悟 ( 株 ) 豊 田 中 央 研 究 所 ( 48-9 愛 知 県 愛 知 郡 長 久 手 町 ) トヨタ 自 動 車 ( 株 ) ( 4-93 静 岡 県 裾 野 市 ) - 33-7 The Heat Transfer Society of Japan
Thermal Science & Engineering Vol.5 No. (7) めには 多 次 元 計 算 が 極 めて 有 効 である.しかし, 従 来 のエンジン 筒 内 燃 焼 計 算 は 主 にガソリンなどの 液 体 燃 料 を 対 象 としたものであり[], 高 速 のガス 噴 流 に 対 する 計 算 についてはほとんど 検 証 されていない. また, 効 率 向 上 に 重 要 なガスからの 壁 への 冷 却 損 失 の 挙 動 についても,これまでほとんど 検 討 されてい ない. 以 上 の 背 景 の 下, 本 研 究 では 直 噴 エンジン に 適 用 し 得 る, 混 合 気 形 成 から 燃 焼 さらに 冷 却 損 失 過 程 の 計 算 手 法 の 構 築 を 目 指 したものである. 特 に 従 来 から 実 用 計 算 で 用 いられる 壁 関 数 については, 改 良 手 法 が 提 案 されているものの[3], 詳 細 な 計 算 で 用 いられる 低 Re 数 型 乱 流 モデル( 以 下 単 に 低 Re 数 モデル)と 比 較 して 熱 伝 達 の 誤 差 が 大 きいことが 知 られている そこでまずその 点 について 基 礎 的 に 検 討 し その 後 筒 内 の 解 析 を 行 った. 基 礎 検 討. 壁 関 数 の 取 り 扱 い 壁 境 界 近 傍 の 挙 動 を 高 精 度 に 解 析 するためには, 前 述 のように 低 Re 数 モデルが 必 要 であるが,その 計 算 には 壁 境 界 の 計 算 格 子 が 十 分 に 細 かいことが 前 提 として 必 要 である.しかし, 図 に 示 したように 直 噴 エンジンの 燃 料 噴 射 期 間 中 の 流 速 は 高 く, 壁 境 界 層 は 極 めて 薄 くなることが 推 定 される(y = で. mm のオーダー).このような 薄 い 壁 格 子 を 用 いた 場 合, 計 算 時 間 が 非 常 に 長 くなるという 問 題 がある.さらにバルブやピストン 移 動 に 伴 い, 各 計 算 要 素 から 壁 までの 距 離 を 毎 時 刻 再 計 算 する 必 要 が あり,より 一 層 計 算 時 間 が 長 くなる 傾 向 にある.そ のため, 実 用 的 な 計 算 では, 円 管 内 流 れを 基 にした 以 下 のような 壁 関 数 が 広 く 用 いられている( 以 下 標 準 壁 関 数 ). u ln = κ y ( Ey ),, y ym ( y = ) この 場 合, 壁 格 子 の 厚 さは 低 Re 数 モデルの 倍 程 度 になり,また 壁 からの 距 離 も 壁 境 界 に 接 するセル 一 層 のみで 必 要 であり, 計 算 負 荷 もほとんど 増 加 し ない.このような 計 算 時 間 の 面 では 有 効 な 壁 関 数 で はあるが, 境 界 層 の 厚 みに 対 して 格 子 厚 さを 適 切 y m > y m () Injector Fuel Cavity Intake valve Exhaust valve Spark plug Piston Fig. Combustion system of direct injection engine. λ.4.3.. Standard wall function Modified wall function. y Position of first mesh y Fig. Effect of wall function on the friction factor of circular pipe (Re=9,). に 設 定 しないと 誤 差 が 非 常 に 大 きくなる. 図 は 円 管 の 発 達 した 流 れ 場 に 壁 関 数 を 適 用 し, 管 摩 擦 係 数 を 計 算 した 結 果 である. 流 れの Re 数 は 一 定 とし, 壁 境 界 の 格 子 厚 さを 変 えて 計 算 した.なお, 計 算 に は 以 下 全 て 汎 用 ソフト STAR-CD を 用 い, 計 算 スキ ームとして 速 度 ベクトルは 次 風 上, 温 度 や 化 学 種 などのスカラーには 次 風 上 を 用 いた. 図 の 黒 塗 りの 記 号 で 示 した 結 果 が 式 ()の 標 準 壁 関 数 によるものである.この 場 合, 良 く 知 られてい るように, 壁 第 格 子 点 が 層 流 底 層 内 に 入 ると (y <y m), 極 めて 誤 差 が 大 きくなる.これは, 壁 第 格 子 点 以 降 に 対 しても 層 流 底 層 に 即 した 乱 流 粘 性 を 与 えるべきところに 通 常 の 乱 流 粘 性 が 用 いられるた めであり, 壁 関 数 による 計 算 の 本 質 的 な 問 題 である. この 改 善 には, 本 来, 低 Re 数 モデルを 用 いる 必 要 があるが, 前 述 のように 本 研 究 ではその 適 用 は 困 難 であった.そこで, 主 として 実 用 面 から, 層 流 底 層 を 無 視 し 壁 の 第 格 子 点 から 対 数 則 を 適 用 する 方 法 を 検 討 した( 以 下 修 正 壁 関 数 ). 結 果 を 同 じく 図 中 に 白 抜 きで 示 す.このような 単 純 な 場 においては 壁 格 子 の 影 響 がほとんど 無 く, 良 好 な 結 果 が 得 られ - 34-7 The Heat Transfer Society of Japan
Thermal Science & Engineering Vol.5 No. (7) 4D 5D D Inlet boundary Pipe wall Pressure boundary Wall boundary 5D Fig. 3 Calculation domain and conditions for steady impinging jet (Re=7,). ることがわかった. この 修 正 は 物 理 的 な 根 拠 を 伴 わない, 言 わば 便 宜 的 な 手 法 であるため, 実 際 の 筒 内 計 算 では 問 題 が 生 じる 可 能 性 がある. 全 ての 流 れ 場 においてその 精 度 を 確 認 することは 不 可 能 であるが, 本 研 究 の 対 象 で ある 直 噴 に 限 れば, 図 に 示 すように 噴 射 弁 から 燃 料 噴 流 がピストン 頂 面 に 衝 突 するような 衝 突 噴 流 挙 動 が 最 重 要 であると 考 えられる.そこで, 衝 突 噴 流 を 対 象 に 精 度 を 検 証 した. 計 算 条 件 などは Baughn らの 実 験 [4]に 対 する Craft らの 研 究 [5]とほぼ 同 じである. 図 3 に 計 算 領 域 と 計 算 条 件 を 示 す. 温 度 境 界 層 については,いずれも Jayatilleka の 結 果 [6] を 元 に Pr=.7, 乱 流 Pr=.9 として 以 下 の 式 を 用 いた. T ( y ). 89 =.5ln 計 算 結 果 を 図 4 に 示 す. 円 管 における 速 度 分 布 を 元 にした 壁 関 数 を 用 いているため,よどみ 点 近 傍 では いずれの 計 算 結 果 も 誤 差 が 大 きい.しかしながら, 修 正 壁 関 数 では 標 準 壁 関 数 と 比 較 して 壁 要 素 の y の 影 響 が 非 常 に 小 さくなっている.また, 噴 流 全 体 (R/D<5)での 熱 流 束 の 積 分 値 を 比 較 すると, 修 正 壁 関 数 は 標 準 壁 関 数 に 対 して 誤 差 が,y =,.5 におい てそれぞれ 45%から 3%,83%から 6%に 大 幅 に 減 少 することがわかった. 以 上 の 検 討 結 果 により, 修 正 壁 関 数 では 詳 細 な 熱 流 束 分 布 の 解 析 には 問 題 があるが, 直 噴 特 有 の 燃 焼 特 性 の 解 析 は 十 分 可 能 と 判 断 し,これ 以 降 の 計 算 では 全 て 修 正 壁 関 数 を 使 用 した.. 高 速 噴 流 の 計 算 法 今 回 の 計 算 対 象 である 直 噴 エンジンの 燃 料 圧 力 は 5 MPa と 極 めて 高 く, 筒 内 圧 力 との 比 は () Nusselt number, Nu/(Re.7 Pr.4 ) Distance from the nozzle outlet, L L [mm].35.3.5..5..5..35.3.5..5..5. Standard wall function y =.5 y = y =48 3 4 5 6 R/D Modified wall Function y =.5 y = y =48 3 4 5 6 Distance from the center of jet, R/D Fig. 4 Effect of modification of wall function on the heat transfer of the steady impinging jet. 以 上 となる.このような 条 件 ではノズル 出 口 で 衝 撃 波 が 発 生 し, 噴 流 挙 動 に 影 響 を 及 ぼすはずである. そこで, 図 5 の 右 に 示 すようにノズル 内 部 からの 計 算 ()と, 簡 易 的 にノズル 出 口 で 平 均 流 速 を 与 え た 場 合 ( 同 じ 図 )の 計 算 を 行 いその 影 響 を 検 討 し た. 図 5 はそのときの 貫 徹 距 離 (ノズル 出 口 から 噴 流 先 端 までの 距 離 )を 示 したものである.ノズル 出 口 で 平 均 流 速 を 与 えると,ノズルの 開 度 が 少 なく(ニ ードルのリフト 量 が 小 ) 流 量 が 少 ない 噴 射 直 後 では 噴 流 速 度 が 小 さく,またその 後 は 逆 に 過 大 となって しまう.それに 対 してノズル 内 部 から 計 算 した 場 合 は, 貫 徹 距 離 はより 実 験 に 近 い 値 を 示 し,ノズル 内 から 筒 内 一 体 の 計 算 が 望 ましいことがわかった. Calculation of 8 Needle Inlet position Needle 6 4 8 Injected 6 fuel 4 Inlet Position boundary of.5.5 Velocity position Time from injection start, t t [msec] Boundary L Fig. 5 Effect of inlet boundary position on penetration (jet edge distance from the nozzle) of jet. - 35-7 The Heat Transfer Society of Japan
Thermal Science & Engineering Vol.5 No. (7) Time after injection start t=.4msec.8.6 mm Calculation 4 Fig. 6 Validation of impinging jet from the fuel injector. (Fuel pressure : 5 MPa, ambient pressure:.5 MPa) 図 6 は,さらに 壁 衝 突 噴 流 の 挙 動 を 実 験 (シュリ ーレン 写 真 )と 比 較 したものである. 壁 境 界 には 前 述 の 修 正 壁 関 数 を 用 いている. 本 手 法 により, 壁 衝 突 前 から 衝 突 後 の 噴 流 挙 動 について 実 験 の 傾 向 との 良 い 一 致 が 得 られることを 確 認 した. 3 筒 内 計 算 への 応 用 3. 供 試 エンジンおよび 条 件 対 象 としたエンジンは 市 販 ガソリンエンジンをベ ースにした 直 噴 エンジンである. 詳 細 は 既 報 []とほぼ 同 じであり 省 略 する. 運 転 条 件 は rpm, 燃 料 圧 力 5 MPa, 圧 縮 行 程 中 の 噴 射 による 成 層 燃 焼 条 件 である.また,ほぼ 同 様 の 条 件 での 直 噴 ガソリ ンの 計 算 も 行 い 比 較 検 討 した. 計 算 は 基 礎 検 討 と 同 様 に 市 販 ソフト STAR-CD を 用 い, 燃 焼 モデルは 直 噴 ガソリンの 解 析 と 同 じ CFM-ITNFS を 用 いた. 燃 料 についてはメタンとした. そのほか 詳 細 については 既 報 []と 同 様 である. 3. 供 試 エンジンおよび 条 件 図 7 に 混 合 気 形 成 および 燃 焼 過 程 の 計 算 結 果 を 示 す.ノズルからの 燃 料 噴 流 はキャビティに 衝 突 後, 急 速 に 混 合 し,キャビティ 内 に 混 合 気 を 形 成 する. 混 合 気 への 点 火 時 刻 前 後 のクランク 角, 上 死 点 前 deg(- degatdc)でのキャビティ 内 の 混 合 気 は 当 量 比 φ =.5 でほぼ 均 一 であり, 比 較 的 理 論 空 燃 比 に 近 い( 過 度 に 薄 い,あるいは 濃 い 領 域 が 少 ない) 燃 焼 に 比 較 的 適 した 混 合 気 となっている.これは 噴 流 速 度 が 非 常 に 大 きい 直 噴 エンジンの 特 長 であ る.また, 噴 流 による 乱 れも 大 きく 燃 焼 期 間 も 短 い. 図 8 には 筒 内 圧 力 の 履 歴 より 計 算 した 燃 焼 による 熱 発 生 の 時 間 履 歴 ( 熱 発 生 率 )を 示 す.また, 図 9 はピストンなど 燃 焼 室 全 体 の 冷 却 損 失 を 燃 焼 期 間 全 体 にわたって 積 分 したものであり, 供 給 した 燃 料 の 発 熱 量 に 対 する 割 合 で 示 してある. 直 噴 エンジ ンは 燃 焼 期 間 が 短 く, 冷 却 損 失 がやや 大 きい 傾 向 が 実 験 と 良 く 一 致 している.なお, 冷 却 損 失 の 絶 対 値 の 大 きさは 実 験 の 方 が 計 算 よりも 大 きいが, 実 験 は エンジンの 冷 却 水 の 温 度 変 化 からの 計 測 値 であり, 燃 焼 室 以 外 の 排 気 ポートなどでの 損 失 も 含 んでいる. 一 方, 計 算 は 燃 焼 室 からの 損 失 のみであることから やや 小 さな 値 となっていると 思 われる. 4 まとめ 直 噴 エンジンの 燃 焼 解 析 について 検 討 し, 以 下 のことが 得 られた. Fuel nozzle -3 deg - - 3 Equivalence ratio Ignition point point 4 5 5 Gas temperature, Tg(K) Fig. 7 Calculation results of mixture formation and combustion processes. Start of fuel injection is 3 deg and ignition timing is 6 deg before top dead center. - 36-7 The Heat Transfer Society of Japan
. 3. 5.. 5.. 5 Thermal Science & Engineering Vol.5 No. (7) Heat release rate, dq/dθ [J/deg] 5 4 3 - dq/dθ J/deg a 5 Calculation 4 3 - Crank angle After Top Dead Center (ATDC), θ [deg] 5% Fig. 8 Comparison of heat release rate between and gasoline direct injection engine. Heat loss Calculation Fig. 9 Comparison of total heat loss from gas to wall. () 本 研 究 対 象 では 低 Re 数 モデルが 適 用 困 難 なため, 対 数 域 を 延 長 した 修 正 壁 関 数 を 検 討 した. 円 管 内 流 れと 衝 突 噴 流 については, 本 研 究 で 検 討 した 範 囲 に おいて 標 準 の 壁 関 数 より y の 影 響 が 小 さい 良 好 な 結 果 を 示 し, 筒 内 解 析 に 利 用 した.( 適 用 範 囲 について はさらに 検 討 する 必 要 がある.) () 衝 撃 波 を 伴 う 高 圧 の 燃 料 噴 射 に 対 して,ノズル 内 筒 内 一 体 計 算 を 行 うことにより 噴 流 挙 動 につい て 実 験 との 良 い 一 致 が 得 られることがわかった. (3) 以 上 の 手 法 を 元 に 筒 内 の 混 合 気 形 成 燃 焼 過 程 を 計 算 した 結 果, 燃 焼 速 度 が 速 く 冷 却 損 失 が 大 きい 傾 向 にある 直 噴 エンジン 特 有 の 燃 焼 挙 動 を 予 測 することができた. 参 考 文 献 [] 谷 口 聡 ほか, 直 噴 エンジンの 研 究, 自 技 会 学 術 講 演 会 前 刷 集,58-5, (5), 7-. [] Nomura, Y., etal, Numerical study of mixture formation and combustion processes in a direct injection gasoline engine with fan-shaped spray, SAE paper --738. [3] 須 賀 一 彦 ほか, 汎 用 的 な 解 析 的 壁 関 数 モデ ル( 第 報, 滑 面 ~ 粗 面 乱 流 熱 に 対 応 した 流 れ 場 のモデル, 日 本 機 械 学 会 論 文 集,7-7, B (5), 75-733. [4] Baughn, J. et al, The effect of Reynolds number on the heat transfer distribution from a flat plate to a turbulent impinging jet, ASME Winter Anual Meeting (99). [5] Craft, T. J. et al, Development and application of a new wall function for a complex turbulent flows, ECCOMAS Computational Fluid Dynamics Conference (), -. [6] Jayatilleka, C. L., The influence of Prandtl number and surface roughness on the resistance of the laminar sub-layer to momentum and heat transfer, Progress in Heat and Mass Transfer, (963), 93-33. - 37-7 The Heat Transfer Society of Japan