文部科学省GPシンポジウム 大学教育の質保証に向けた 1 2 年次教育のあり方 基調講演 ユニバーサル高等教育と質保証 初年次教育から学士課程教育への組織的展開 関西国際大学 学長 濱名 篤 はまな あつし 1 大学全入時代における すと 皆さんの思い描いているインプリケーション 高等教育の今日的課題 感覚であって 同じことを論じているとは限りませ ん まず 大学全入時代における高等教育の今日 多様化の内容を箇条書きにしますと 学力の多 的な課題から 少し整理したいと思います プレ 様化 これもありますし 学習動機の多様化 ど ゼン資料1参照 の程度学習したいと思って 大学に入っているか 多様化 多様化といいますが 例えば学力の 一時代前ですと 君たちは経済学が勉強したく 多様化という話をしてしまうと 話は一言で済みま て経済学部に来たんだろう というようなことが言 す しかしながら そういう議論の仕方をしていま えましたが 今やそういうことはなかなか言えない 必ずしもそうとは限らないのです さらに学習目標についても多様化している 勉 強しに来たのか スポーツしに来たのか 何とな く来たのか そういうこともわからない さらに学習 習慣の多様化にいたっては どこの大学に行き ましても ノートを全く取ろうとしない学生がいるだ ろうと思います 実際に そういう学生はどこの大 学にもいます 例えば名古屋大学にもきっといま す なぜいるかというと そういう学習スタイルでも 名古屋大学に入れたからです そういう優秀な学 生もいれば まったくそういうことをやってこなか った学生もいる それでもその大学に入れた そ ういう学生もいるわけです 学力の問題を左右する要因のひとつが 学習 目標の明確化です 例えばこれも今日の話に出 ますが 学科 分野でだいぶ違っています 医歯 1
7 教育力の強化に必要な ューをするという方法もあります 組織戦略の具体化 プレゼン資料6 5参照 これは AAC&U アメリ カの教養教育の専門機関ですが ここがバリュー ルーブリックというのをつくっている これは調査 プレゼン資料7参照 教育力の強化に必要な 研究に対する到達目標の定義をした表です 調 ことは 教育目標の明確化と共有することです 査能力 分析能力というのは 例えば話題の選 特に行動指針レベルでの設定 教育内容の改 び方 テーマの選び方 あるいは先行研究につ 善というのは個別科目の総和ということではなく いても調査ができる それと研究のデザインがで やっぱり組織的に考えないといけない 教育方 きる 分析の仕方がきちんと身についている ま 法の組織的改善が重要で 特に組織的な教育 とめ方ができている あるいは残された課題とイ 方法を取らないと グループワークをある授業 1 ンプリケーションをきちんと導き出せる こういうも カ所でやってもだめです いろんな授業でやる のについて capstone 上級から benchmark 最低 から意味がある それの相互補完ができてくる 限のところまで こういう評価の関連表をきちんと それと学習成果の可視化として 教育目標の 作っています こういうことで 学生たちから見て 観点レベルを整備することです 点数だけ示して 今はこのレベルだけども ここまで目指さないと もだめです 何ができるようになったのか という いけないんだな ということがわかる 評価を本当 ことを示さないと そして重層的で多元的な評価 にやっていこうとすると 自分たちが何に基づい 方法を併用していく これによって達成できるだ て評価するのかを 学生たちにどうわかってもらう ろうということです 具体的にはここにまとめてあり のかということです ます プレゼン資料7 1参照 現状分析 目標 の提示 それと尺度を設定して 内容 方法を多 13