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⑨持分法基準

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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6-1 第 6 章 ストック オプション 会 計 設 例 1 基 本 的 処 理 Check! 1. 費 用 の 計 上 ( 1 年 度 ) 2. 費 用 の 計 上 ( 2 年 度 )- 権 利 不 確 定 による 失 効 見 積 数 の 変 動 - 3. 費 用 の 計 上 ( 3 年 度 )-


結 論 の 背 景 26 検 討 の 経 緯 26 自 己 株 式 の 会 計 処 理 及 び 表 示 29 自 己 株 式 の 取 得 及 び 保 有 29 自 己 株 式 の 処 分 34 自 己 株 式 の 消 却 44 自 己 株 式 の 処 分 及 び 消 却 時 の 帳 簿 価 額 の


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添 付 資 料 の 目 次 1.サマリー 情 報 (その 他 )に 関 する 事 項... 2 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動... 2 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用.

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則


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ような 厚 生 年 金 基 金 関 係 の 法 改 正 がなされており (2)については 平 成 16 年 10 月 1 日 から (1) 及 び(3)については 平 成 17 年 4 月 1 日 から 施 行 されている (1) 免 除 保 険 料 率 の 凍 結 解 除 ( 母 体 企 業 (

1_2013BS(0414)


連 結 損 益 計 算 書 売 上 高 及 びその 他 の 営 業 収 入 営 業 費 用 売 上 原 価 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 研 究 開 発 費 営 業 費 用 合 計 営 業 利 益 営 業 外 収 益 ( 費 用 ) 受 取 利 息 支 払 利 息 営 業 外 収 益 (

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

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注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

連結計算書

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定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

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しかし 主 に 欧 州 の 一 部 の 回 答 者 は 受 託 責 任 について 資 源 配 分 の 意 思 決 定 の 有 用 性 とは 独 立 の 財 務 報 告 の 目 的 とすべきであると 回 答 した 本 ED に 対 する ASBJ のコメント レターにおける 意 見 経 営 者 の 受

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連 結 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 ( 平 成 27 年 4 月 1 日 から 平 成 28 年 3 月 31 日 まで ) 項 目 株 主 資 本 ( 単 位 : 百 万 円 ) 資 本 金 資 本 剰 余 金 利 益 剰 余 金 自 己 株 式 株 主 資 本 合 計 当 連 結 会

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第4回税制調査会 総4-1

(1) 貸 借 対 照 表 ( 平 成 26 年 11 月 30 日 現 在 ) ( 単 位 : 千 円 ) 資 産 の 部 負 債 の 部 科 目 金 額 科 目 金 額 流 動 資 産 4,623,985 流 動 負 債 3,859,994 現 金 及 び 預 金 31,763 支 払 手 形

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

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定款

23信託の会計処理に関する実務上の取扱い

連 結 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 (2015 年 6 月 1 日 から2016 年 5 月 31 日 まで) 株 主 資 本 ( 単 位 : 千 円 ) 資 本 金 資 本 剰 余 金 利 益 剰 余 金 自 己 株 式 株 主 資 本 合 計 当 期 首 残 高 2,049,318

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1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

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Q7 従 業 員 に 対 する 現 物 給 付 は 報 酬 給 与 額 に 含 まれます A7 法 人 が 役 員 又 は 使 用 人 のために 給 付 する 金 銭 以 外 の 物 又 は 権 利 その 他 経 済 的 利 益 (いわ ゆる 現 物 給 与 )については 所 得 税 において 給

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別添資料

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損 益 計 算 書 ( 平 成 25 年 10 月 1 日 から 平 成 26 年 9 月 30 日 まで) ( 単 位 : 千 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 304,971 営 業 費 用 566,243 営 業 総 損 失 261,271 営 業 外 収 益 受 取 利 息 3,545

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 23 年 4 月 1 日 至 平 成 24 年 3 月 31 日 ) 金 額 ( 単 位 : 百 万 円 ) 売 上 高 99,163 売 上 原 価 90,815 売 上 総 利 益 8,347 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 4,661 営 業 利 益

第 41 期

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連 結 注 記 表 ( 連 結 計 算 書 類 作 成 のための 基 本 となる 重 要 な 事 項 ) 1. 連 結 の 範 囲 に 関 する 事 項 (1) 連 結 子 会 社 の 数 3 社 連 結 子 会 社 の 名 称 株 式 会 社 ミック 株 式 会 社 モリワン 株 式 会 社 テッ

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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損 益 計 算 書 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 から 平 成 24 年 3 月 31 日 まで) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 鉄 道 事 業 営 業 収 益 99,036 営 業 費 75,997 営 業 利 益 23,039 そ の 他 の 事 業 営 業 収 益 7

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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積 み 立 てた 剰 余 金 の 配 当 に 係 る 利 益 準 備 金 の 額 は 利 益 準 備 金 1 の 増 3 に 記 載 します ⑸ 平 成 22 年 10 月 1 日 以 後 に 適 格 合 併 に 該 当 しない 合 併 により 完 全 支 配 関 係 がある 被 合 併 法 人 か

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第1章 財務諸表

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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若 しくは 利 益 の 配 当 又 はいわゆる 中 間 配 当 ( 資 本 剰 余 金 の 額 の 減 少 に 伴 うものを 除 きます 以 下 同 じです )を した 場 合 には その 積 立 金 の 取 崩 額 を 減 2 に 記 載 す るとともに 繰 越 損 益 金 26 の 増 3 の

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Microsoft Word - 事業報告_監査法人用_FINAL.doc

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

Transcription:

企 業 会 計 基 準 第 5 号 貸 借 対 照 表 の 純 資 産 の 部 の 表 示 に 関 する 会 計 基 準 平 成 17 年 12 月 9 日 改 正 平 成 21 年 3 月 27 日 最 終 改 正 平 成 25 年 9 月 13 日 企 業 会 計 基 準 委 員 会 本 会 計 基 準 は 平 成 26 年 11 月 18 日 に 公 表 された 企 業 会 計 基 準 第 21 号 企 業 結 合 に 関 する 会 計 基 準 に 関 連 する 他 の 会 計 基 準 等 の 訂 正 について による 訂 正 が 反 映 されてい る 目 次 項 目 的 1 会 計 基 準 3 範 囲 3 純 資 産 の 部 の 表 示 4 適 用 時 期 等 9 議 決 11 結 論 の 背 景 13 経 緯 13 貸 借 対 照 表 の 区 分 18 純 資 産 の 部 の 表 示 27 株 主 資 本 の 区 分 34 適 用 時 期 等 38-1 -

目 的 1. 本 会 計 基 準 は 貸 借 対 照 表 における 純 資 産 の 部 の 表 示 を 定 めることを 目 的 とする 貸 借 対 照 表 の 表 示 に 関 して 既 存 の 会 計 基 準 と 異 なる 取 扱 いを 定 めているものについては 本 会 計 基 準 の 取 扱 いが 優 先 することとなり 本 会 計 基 準 において 特 に 定 めのないものに ついては 該 当 する 他 の 会 計 基 準 の 定 めによる また 貸 借 対 照 表 項 目 の 認 識 及 び 消 滅 の 認 識 貸 借 対 照 表 価 額 の 算 定 などの 会 計 処 理 については 既 存 の 会 計 基 準 によること となる 2. 本 会 計 基 準 の 適 用 にあたっては 企 業 会 計 基 準 適 用 指 針 第 8 号 貸 借 対 照 表 の 純 資 産 の 部 の 表 示 に 関 する 会 計 基 準 等 の 適 用 指 針 も 参 照 する 必 要 がある 会 計 基 準 範 囲 3. 本 会 計 基 準 は すべての 株 式 会 社 の 貸 借 対 照 表 における 純 資 産 の 部 の 表 示 を 定 める 純 資 産 の 部 の 表 示 4. 貸 借 対 照 表 は 資 産 の 部 負 債 の 部 及 び 純 資 産 の 部 に 区 分 し 純 資 産 の 部 は 株 主 資 本 と 株 主 資 本 以 外 の 各 項 目 ( 第 7 項 参 照 )に 区 分 する 5. 株 主 資 本 は 資 本 金 資 本 剰 余 金 及 び 利 益 剰 余 金 に 区 分 する 6. 個 別 貸 借 対 照 表 上 資 本 剰 余 金 及 び 利 益 剰 余 金 は さらに 次 のとおり 区 分 する (1) 資 本 剰 余 金 は 資 本 準 備 金 及 び 資 本 準 備 金 以 外 の 資 本 剰 余 金 ( 以 下 その 他 資 本 剰 余 金 という )に 区 分 する (2) 利 益 剰 余 金 は 利 益 準 備 金 及 び 利 益 準 備 金 以 外 の 利 益 剰 余 金 ( 以 下 その 他 利 益 剰 余 金 という )に 区 分 し その 他 利 益 剰 余 金 のうち 任 意 積 立 金 のように 株 主 総 会 又 は 取 締 役 会 の 決 議 に 基 づき 設 定 される 項 目 については その 内 容 を 示 す 科 目 を もって 表 示 し それ 以 外 については 繰 越 利 益 剰 余 金 にて 表 示 する 7. 株 主 資 本 以 外 の 各 項 目 は 次 の 区 分 とする (1) 個 別 貸 借 対 照 表 上 評 価 換 算 差 額 等 ( 第 8 項 参 照 ) 及 び 新 株 予 約 権 に 区 分 する (2) 連 結 貸 借 対 照 表 上 評 価 換 算 差 額 等 ( 第 8 項 参 照 ) 新 株 予 約 権 及 び 非 支 配 株 主 持 分 に 区 分 する なお 連 結 貸 借 対 照 表 において 連 結 子 会 社 の 個 別 貸 借 対 照 表 上 純 資 産 の 部 に 計 上 されている 評 価 換 算 差 額 等 は 持 分 比 率 に 基 づき 親 会 社 持 分 割 合 と 非 支 配 株 主 持 分 割 合 とに 按 分 し 親 会 社 持 分 割 合 は 当 該 区 分 において 記 載 し 非 支 配 株 主 持 分 割 合 - 2 -

は 非 支 配 株 主 持 分 に 含 めて 記 載 する 8. 評 価 換 算 差 額 等 には その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 や 繰 延 ヘッジ 損 益 のように 資 産 又 は 負 債 は 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 としているが 当 該 資 産 又 は 負 債 に 係 る 評 価 差 額 を 当 期 の 損 益 としていない 場 合 の 当 該 評 価 差 額 や 為 替 換 算 調 整 勘 定 退 職 給 付 に 係 る 調 整 累 計 額 等 が 含 まれる 当 該 評 価 換 算 差 額 等 は その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 繰 延 ヘッジ 損 益 退 職 給 付 に 係 る 調 整 累 計 額 等 その 内 容 を 示 す 科 目 をもって 表 示 する なお 当 該 評 価 換 算 差 額 等 については これらに 係 る 繰 延 税 金 資 産 又 は 繰 延 税 金 負 債 の 額 を 控 除 した 金 額 を 記 載 することとなる 適 用 時 期 等 9. 平 成 17 年 に 公 表 された 本 会 計 基 準 ( 以 下 平 成 17 年 会 計 基 準 という )は 会 社 法 ( 平 成 17 年 法 律 第 86 号 ) 施 行 日 以 後 終 了 する 中 間 連 結 会 計 期 間 及 び 中 間 会 計 期 間 に 係 る 中 間 連 結 財 務 諸 表 及 び 中 間 財 務 諸 表 並 びに 連 結 会 計 年 度 及 び 事 業 年 度 に 係 る 連 結 財 務 諸 表 及 び 財 務 諸 表 から 適 用 する 10. 平 成 17 年 会 計 基 準 の 適 用 初 年 度 においては これまでの 資 本 の 部 の 合 計 に 相 当 する 金 額 を 注 記 するものとする 10-2. 平 成 21 年 に 改 正 された 本 会 計 基 準 ( 以 下 平 成 21 年 改 正 会 計 基 準 という )は 平 成 20 年 12 月 に 公 表 された 企 業 会 計 基 準 第 22 号 連 結 財 務 諸 表 に 関 する 会 計 基 準 ( 以 下 平 成 20 年 連 結 会 計 基 準 という )が 適 用 された 連 結 会 計 年 度 から 適 用 する 10-3. 平 成 25 年 に 改 正 された 本 会 計 基 準 ( 以 下 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 という )は 平 成 25 年 に 改 正 された 企 業 会 計 基 準 第 22 号 連 結 財 務 諸 表 に 関 する 会 計 基 準 ( 以 下 平 成 25 年 連 結 会 計 基 準 という )の 表 示 方 法 に 係 る 事 項 が 適 用 された 連 結 会 計 年 度 から 適 用 する 議 決 11. 平 成 17 年 会 計 基 準 は 第 94 回 企 業 会 計 基 準 委 員 会 に 出 席 した 委 員 12 名 全 員 の 賛 成 により 承 認 された 12. 第 94 回 企 業 会 計 基 準 委 員 会 に 出 席 した 委 員 は 以 下 のとおりである 斎 藤 静 樹 ( 委 員 長 ) 西 川 郁 生 ( 副 委 員 長 ) 石 井 泰 次 猪 ノ 口 勝 徳 梅 山 勉 加 藤 厚 - 3 -

小 宮 山 賢 逆 瀬 重 郎 辻 山 栄 子 山 田 浩 史 吉 川 満 米 家 正 三 12-2. 平 成 21 年 改 正 会 計 基 準 は 第 173 回 企 業 会 計 基 準 委 員 会 に 出 席 した 委 員 13 名 全 員 の 賛 成 により 承 認 された なお 出 席 した 委 員 は 以 下 のとおりである 西 川 郁 生 ( 委 員 長 ) 逆 瀬 重 郎 ( 副 委 員 長 ) 新 井 武 広 石 井 健 明 石 原 秀 威 川 北 英 隆 小 宮 山 賢 坂 本 道 美 中 村 亮 一 野 村 嘉 浩 平 松 一 夫 万 代 勝 信 山 田 浩 史 12-3. 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 は 第 272 回 企 業 会 計 基 準 委 員 会 に 出 席 した 委 員 13 名 全 員 の 賛 成 により 承 認 された なお 出 席 した 委 員 は 以 下 のとおりである 西 川 郁 生 ( 委 員 長 ) 新 井 武 広 ( 副 委 員 長 ) 小 賀 坂 敦 ( 副 委 員 長 ) 関 口 智 和 関 根 愛 子 徳 賀 芳 弘 淵 田 康 之 正 脇 久 昌 増 一 行 弥 永 真 生 柳 橋 勝 人 吉 田 稔 渡 部 仁 - 4 -

結 論 の 背 景 経 緯 ( 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 表 ) 13. これまで 貸 借 対 照 表 は 資 産 の 部 負 債 の 部 及 び 資 本 の 部 に 区 分 するものとされ さ らに 資 本 の 部 は 会 計 上 株 主 の 払 込 資 本 と 利 益 の 留 保 額 ( 留 保 利 益 )に 区 分 する 考 え 方 が 反 映 されてきた 14. 平 成 11 年 1 月 に 企 業 会 計 審 議 会 から 公 表 された 金 融 商 品 に 係 る 会 計 基 準 ( 平 成 18 年 8 月 に 企 業 会 計 基 準 第 10 号 金 融 商 品 に 関 する 会 計 基 準 として 改 正 されている ) において その 他 有 価 証 券 に 係 る 評 価 差 額 は 損 益 計 算 書 を 経 由 せず 資 本 の 部 に 直 接 計 上 する 考 え 方 が 導 入 された 同 様 に 平 成 11 年 10 月 に 企 業 会 計 審 議 会 から 公 表 された 改 訂 外 貨 建 取 引 等 会 計 処 理 基 準 において 在 外 子 会 社 等 の 財 務 諸 表 の 換 算 によって 生 じた 換 算 差 額 ( 為 替 換 算 調 整 勘 定 )も 連 結 貸 借 対 照 表 の 資 本 の 部 に 直 接 計 上 すること とされていた 15. 平 成 9 年 6 月 に 企 業 会 計 審 議 会 から 公 表 された 改 訂 連 結 財 務 諸 表 原 則 ( 以 下 連 結 原 則 という )において 連 結 貸 借 対 照 表 には 資 産 の 部 負 債 の 部 少 数 株 主 持 分 及 び 資 本 の 部 を 設 けるものとされ 子 会 社 の 資 本 のうち 親 会 社 に 帰 属 しない 部 分 は 少 数 株 主 持 分 として 負 債 の 部 の 次 に 区 分 して 記 載 するものとされていた これは 親 会 社 説 の 考 え 方 による 連 結 原 則 の 下 において 資 本 の 部 は 原 則 として 親 会 社 の 株 主 に 帰 属 するものを 示 すこと 少 数 株 主 持 分 は 返 済 義 務 のある 負 債 ではないことによる この 結 果 少 数 株 主 持 分 は 負 債 の 部 と 資 本 の 部 の 中 間 に 独 立 の 項 目 として 表 示 するこ ととされていた 16. このように 近 年 資 本 の 部 に 対 する 考 え 方 の 変 更 や 中 間 区 分 の 設 定 が 見 られる 中 当 委 員 会 から 平 成 16 年 12 月 に 公 表 された 企 業 会 計 基 準 公 開 草 案 第 3 号 ストック オ プション 等 に 関 する 会 計 基 準 ( 案 ) では ストック オプションに 対 応 する 金 額 の 貸 借 対 照 表 上 の 表 示 について 負 債 の 部 と 資 本 の 部 の 中 間 に 独 立 の 項 目 として 計 上 するも のとされていた しかしながら このような 項 目 の 性 格 についてはいまだに 論 争 が 多 く 概 念 上 の 整 理 が 定 着 しているとはいえないこと 及 び 個 別 財 務 諸 表 に 新 たに 中 間 区 分 を 設 けることに ついては 慎 重 な 検 討 が 必 要 という 意 見 も 多 いことから 当 該 公 開 草 案 では 別 途 早 急 に 貸 借 対 照 表 における 貸 方 項 目 の 区 分 表 示 のあり 方 全 般 について 検 討 を 行 うことと し その 検 討 の 中 でストック オプションに 対 応 する 金 額 の 表 示 区 分 について 引 き 続 き 議 論 することとした とされていた このため 当 委 員 会 では 貸 借 対 照 表 表 示 検 討 専 門 委 員 会 を 設 置 し 当 該 専 門 委 員 会 での 討 議 を 含 め これらの 問 題 に 対 する 審 議 を 行 い 平 成 17 年 8 月 に 企 業 会 計 基 準 - 5 -

公 開 草 案 第 6 号 貸 借 対 照 表 の 純 資 産 の 部 の 表 示 に 関 する 会 計 基 準 ( 案 ) を 公 表 し 広 く 各 界 からの 意 見 を 求 めた 当 委 員 会 では 寄 せられた 意 見 も 参 考 にしてさらに 審 議 を 行 い 公 開 草 案 の 内 容 を 一 部 修 正 して 平 成 17 年 会 計 基 準 を 公 表 した 17. なお 我 が 国 の 会 計 基 準 を 設 定 するにあたって 概 念 フレームワークを 明 文 化 する 必 要 性 が 各 方 面 から 指 摘 されたのを 受 け 当 委 員 会 は 外 部 の 研 究 者 を 中 心 としたワーキ ング グループを 組 織 して その 問 題 の 検 討 を 委 託 し 平 成 16 年 9 月 に 討 議 資 料 財 務 会 計 の 概 念 フレームワーク を 公 表 している この 討 議 資 料 に 示 されているのは 当 委 員 会 の 見 解 ではなく 当 委 員 会 に 報 告 された 当 該 ワーキング グループの 見 解 である が 今 後 の 基 準 設 定 の 過 程 で 有 用 性 をテストされ 市 場 関 係 者 等 の 意 見 を 受 けてさらに 整 備 改 善 されれば いずれはデファクト スタンダードとしての 性 格 を 持 つことも 期 待 されている このため 平 成 17 年 会 計 基 準 を 検 討 するにあたり 当 委 員 会 では こ の 討 議 資 料 の 一 部 も 素 材 に 議 論 を 重 ねた ( 平 成 21 年 改 正 会 計 基 準 の 公 表 ) 17-2. 平 成 21 年 改 正 会 計 基 準 及 びその 適 用 指 針 の 改 正 は 平 成 20 年 連 結 会 計 基 準 におい て 支 配 獲 得 時 の 子 会 社 の 資 産 及 び 負 債 の 評 価 は 全 面 時 価 評 価 法 のみとされたことなど に 対 応 して 技 術 的 な 改 正 を 行 ったものである ( 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 の 公 表 ) 17-3. 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 は 平 成 25 年 連 結 会 計 基 準 において 少 数 株 主 持 分 を 非 支 配 株 主 持 分 に 変 更 したことに 伴 い 所 要 の 改 正 を 行 ったものである なお 本 会 計 基 準 においては 過 去 の 経 緯 等 を 示 す 場 合 にも 便 宜 上 非 支 配 株 主 持 分 の 用 語 を 使 用 して いる 場 合 がある 貸 借 対 照 表 の 区 分 18. 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 表 前 まで 貸 借 対 照 表 上 で 区 分 されてきた 資 産 負 債 及 び 資 本 の 定 義 は 必 ずしも 明 示 されてはいないが そこでいう 資 本 については 一 般 に 財 務 諸 表 を 報 告 する 主 体 の 所 有 者 ( 株 式 会 社 の 場 合 には 株 主 )に 帰 属 するものと 理 解 されて おり また 連 結 貸 借 対 照 表 における 資 本 に 関 しては 連 結 財 務 諸 表 を 親 会 社 の 財 務 諸 表 の 延 長 線 上 に 位 置 づけて 親 会 社 の 株 主 に 帰 属 するもののみを 反 映 させることとされ てきた 19. また 資 産 は 一 般 に 過 去 の 取 引 又 は 事 象 の 結 果 として 財 務 諸 表 を 報 告 する 主 体 が 支 配 している 経 済 的 資 源 負 債 は 一 般 に 過 去 の 取 引 又 は 事 象 の 結 果 として 報 告 主 体 の 資 産 やサービス 等 の 経 済 的 資 源 を 放 棄 したり 引 渡 したりする 義 務 という 特 徴 を それぞれ 有 すると 考 えられている このような 理 解 を 踏 まえて 返 済 義 務 のあるものは - 6 -

負 債 の 部 に 記 載 するが 非 支 配 株 主 持 分 や 為 替 換 算 調 整 勘 定 のように 返 済 義 務 のないも のは 負 債 の 部 に 記 載 しないこととする 取 扱 いが 連 結 財 務 諸 表 を 中 心 に 行 われてきた ( 第 14 項 及 び 第 15 項 参 照 ) 20. このように 資 本 は 報 告 主 体 の 所 有 者 に 帰 属 するもの 負 債 は 返 済 義 務 のあるものと それぞれ 明 確 にした 上 で 貸 借 対 照 表 の 貸 方 項 目 を 区 分 する 場 合 資 本 や 負 債 に 該 当 しな い 項 目 が 生 ずることがある この 場 合 には 独 立 した 中 間 的 な 区 分 を 設 けることが 考 え られるが 中 間 区 分 自 体 の 性 格 や 中 間 区 分 と 損 益 計 算 との 関 係 などを 巡 る 問 題 が 指 摘 さ れている また 国 際 的 な 会 計 基 準 においては 中 間 区 分 を 解 消 する 動 きがみられる 21. このような 状 況 に 鑑 み 平 成 17 年 会 計 基 準 では まず 貸 借 対 照 表 上 資 産 性 又 は 負 債 性 をもつものを 資 産 の 部 又 は 負 債 の 部 に 記 載 することとし それらに 該 当 しないも のは 資 産 と 負 債 との 差 額 として 純 資 産 の 部 に 記 載 することとした( 第 4 項 参 照 ) この 結 果 報 告 主 体 の 支 払 能 力 などの 財 政 状 態 をより 適 切 に 表 示 することが 可 能 となる ものと 考 えられる なお 純 資 産 の 部 という 表 記 に 対 しては 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 開 草 案 に 対 す るコメントにおいて 株 主 持 分 の 部 とすべきという 意 見 があった しかしながら 持 分 には 単 なる 差 額 概 念 以 上 の 意 味 が 含 まれる 可 能 性 があり 資 産 と 負 債 との 差 額 を 表 すには 純 資 産 と 表 記 することが 内 容 をより 適 切 に 示 すものと 考 えられる また 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 開 草 案 に 対 するコメントの 中 には 資 本 と 純 資 産 とが 相 違 することに 対 する 懸 念 も 見 られた これに 対 しては 以 前 であれば 株 主 に 帰 属 す る 資 本 が 差 額 としての 純 資 産 となるように 資 産 及 び 負 債 が 取 り 扱 われてきたが その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 を 資 本 の 部 に 直 接 計 上 する 考 え 方 ( 第 14 項 参 照 )が 導 入 されて 以 降 株 主 に 帰 属 する 資 本 と 資 産 と 負 債 との 差 額 である 純 資 産 とは 既 に 異 なっている という 見 方 がある 平 成 17 年 会 計 基 準 では 資 本 と 利 益 の 連 繋 を 重 視 し( 第 29 項 及 び 第 30 項 参 照 ) 資 本 については 株 主 に 帰 属 するものであることを 明 確 にすることと した また 前 項 で 示 したように 資 産 や 負 債 を 明 確 にすれば これらの 差 額 がそのまま 資 本 となる 保 証 はない このため 貸 借 対 照 表 の 区 分 において 資 本 とは 必 ずしも 同 じ とはならない 資 産 と 負 債 との 単 なる 差 額 を 適 切 に 示 すように これまでの 資 本 の 部 という 表 記 を 純 資 産 の 部 に 代 えることとした 22. 前 項 までの 考 え 方 に 基 づき 平 成 17 年 会 計 基 準 においては 新 株 予 約 権 や 非 支 配 株 主 持 分 を 純 資 産 の 部 に 区 分 して 記 載 することとした (1) 新 株 予 約 権 新 株 予 約 権 は 将 来 権 利 行 使 され 払 込 資 本 となる 可 能 性 がある 一 方 失 効 して 払 込 資 本 とはならない 可 能 性 もある このように 発 行 者 側 の 新 株 予 約 権 は 権 利 行 使 の 有 無 が 確 定 するまでの 間 その 性 格 が 確 定 しないことから これまで 仮 勘 定 とし て 負 債 の 部 に 計 上 することとされていた しかし 新 株 予 約 権 は 返 済 義 務 のある 負 債 ではなく 負 債 の 部 に 表 示 することは 適 当 ではないため 純 資 産 の 部 に 記 載 するこ - 7 -

ととした (2) 非 支 配 株 主 持 分 非 支 配 株 主 持 分 は 子 会 社 の 資 本 のうち 親 会 社 に 帰 属 していない 部 分 であり 返 済 義 務 のある 負 債 でもなく また 連 結 財 務 諸 表 における 親 会 社 株 主 に 帰 属 するもので もないため これまで 負 債 の 部 と 資 本 の 部 の 中 間 に 独 立 の 項 目 として 表 示 すること とされていた しかし 平 成 17 年 会 計 基 準 では 独 立 した 中 間 区 分 を 設 けないこと とし 純 資 産 の 部 に 記 載 することとした 23. さらに 平 成 17 年 会 計 基 準 では 貸 借 対 照 表 上 これまで 損 益 計 算 の 観 点 から 資 産 又 は 負 債 として 繰 り 延 べられてきた 項 目 についても 資 産 性 又 は 負 債 性 を 有 しない 項 目 については 純 資 産 の 部 に 記 載 することが 適 当 と 考 えた このような 項 目 には ヘッジ 会 計 の 原 則 的 な 処 理 方 法 における 繰 延 ヘッジ 損 益 (ヘッジ 対 象 に 係 る 損 益 が 認 識 される まで 繰 り 延 べられるヘッジ 手 段 に 係 る 損 益 又 は 時 価 評 価 差 額 )が 該 当 する( 第 8 項 参 照 ) 24. なお この 他 にも 例 えば 仮 受 金 や 未 決 算 勘 定 割 賦 未 実 現 利 益 修 繕 引 当 金 など 損 益 計 算 の 観 点 から 資 産 又 は 負 債 として 繰 り 延 べられてきたのではないかと 考 えられ る 項 目 もある しかしながら 仮 受 金 や 未 決 算 勘 定 については 将 来 収 益 に 計 上 され る 可 能 性 ではなく 外 部 に 返 済 される 可 能 性 を 重 視 すれば 負 債 に 該 当 すること 割 賦 未 実 現 利 益 や 修 繕 引 当 金 については 利 益 の 繰 り 延 べではなく 資 産 の 控 除 項 目 という 見 方 も あることなどから 平 成 17 年 会 計 基 準 では 繰 延 ヘッジ 損 益 以 外 の 項 目 について 既 存 の 会 計 基 準 と 異 なる 取 扱 いを 定 めることはしないものとした 25. 平 成 17 年 会 計 基 準 では 第 13 項 から 第 16 項 で 示 した 経 緯 を 踏 まえ 貸 借 対 照 表 の 純 資 産 の 部 の 表 示 を 定 めることを 目 的 としており 表 記 上 これまでの 資 本 の 部 を 純 資 産 の 部 に 代 え( 第 21 項 参 照 ) その 上 で 新 株 予 約 権 や 非 支 配 株 主 持 分 繰 延 ヘッジ 損 益 を 当 該 純 資 産 の 部 に 記 載 することとした( 第 22 項 及 び 第 23 項 参 照 ) また 平 成 17 年 会 計 基 準 公 表 前 において 資 本 の 部 には 払 込 資 本 や 留 保 利 益 のほか その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 など 払 込 資 本 でもなく 損 益 計 算 書 を 経 由 した 利 益 剰 余 金 で もない 項 目 が 含 まれて 表 記 されていた このため 平 成 17 年 会 計 基 準 では 純 資 産 の うち 株 主 ( 連 結 財 務 諸 表 においては 親 会 社 の 株 主 )に 帰 属 する 部 分 を 資 本 とは 表 記 せず 株 主 に 帰 属 するものであることをより 強 調 する 観 点 から 株 主 資 本 と 称 する ものとしている 26. 貸 借 対 照 表 の 表 示 に 関 しては 企 業 会 計 原 則 などに 定 めがあるが これらの 会 計 基 準 と 異 なる 取 扱 いを 定 めているものについては 本 会 計 基 準 の 取 扱 いが 優 先 すること となり 自 己 株 式 の 表 示 など 本 会 計 基 準 において 特 に 定 めのないものについては 該 当 する 他 の 会 計 基 準 の 定 めによる( 第 1 項 参 照 ) また 表 示 を 除 く 会 計 処 理 については 既 存 の 会 計 基 準 と 異 なる 定 めはしていないた め 貸 借 対 照 表 項 目 の 認 識 及 び 消 滅 の 認 識 貸 借 対 照 表 価 額 の 算 定 などの 会 計 処 理 につ いては 既 存 の 会 計 基 準 によることとなる( 第 1 項 参 照 ) - 8 -

なお 繰 延 ヘッジ 損 益 については 純 資 産 の 部 に 計 上 されることとなるため その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 などと 同 様 に 当 該 繰 延 ヘッジ 損 益 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 又 は 繰 延 税 金 負 債 の 額 を 控 除 して 計 上 することとなる( 第 8 項 なお 書 き 参 照 ) 26-2. 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 においても 第 21 項 から 第 26 項 の 考 え 方 を 踏 襲 している 純 資 産 の 部 の 表 示 27. かつて 資 本 の 部 は 資 本 金 資 本 準 備 金 利 益 準 備 金 及 びその 他 の 剰 余 金 に 区 分 され ていたが 平 成 13 年 における 商 法 の 改 正 により 資 本 金 及 び 資 本 準 備 金 の 取 崩 によっ て 株 主 からの 払 込 資 本 でありながら 資 本 金 資 本 準 備 金 では 処 理 されないものが 生 ず ることとなった また 同 改 正 に 伴 う 自 己 株 式 の 取 得 や 処 分 規 制 の 緩 和 により 生 ずるこ ととなった 自 己 株 式 処 分 差 益 も 同 様 の 性 格 を 有 するものと 考 えられている これらに 対 応 するために 当 委 員 会 では 平 成 14 年 2 月 に 企 業 会 計 基 準 第 1 号 自 己 株 式 及 び 法 定 準 備 金 の 取 崩 等 に 関 する 会 計 基 準 ( 平 成 17 年 12 月 に 自 己 株 式 及 び 準 備 金 の 額 の 減 少 等 に 関 する 会 計 基 準 として 改 正 されている )を 公 表 し 資 本 性 の 剰 余 金 を 計 上 する 資 本 剰 余 金 の 区 分 を 設 け また これに 合 わせ 利 益 性 の 剰 余 金 を 計 上 する 利 益 剰 余 金 の 区 分 を 設 けた 28. このような 区 分 は 債 権 者 保 護 の 観 点 から 資 本 の 部 を 資 本 金 法 定 準 備 金 剰 余 金 に 区 分 してきた 商 法 の 考 え 方 と 払 込 資 本 と 留 保 利 益 に 区 分 する 企 業 会 計 の 考 え 方 の 調 整 によるものと 考 えられる もちろん 払 込 資 本 も 留 保 利 益 も 株 主 資 本 であることには 変 わりはなく 会 計 上 はこの 留 保 利 益 を 含 む 株 主 資 本 の 変 動 ( 増 資 や 配 当 など)と その 株 主 資 本 が 生 み 出 す 利 益 との 区 分 が 本 質 的 に 重 要 である しかし 同 じ 株 主 資 本 でも 株 主 が 拠 出 した 部 分 と 利 益 の 留 保 部 分 を 分 けることは 配 当 制 限 を 離 れた 情 報 開 示 の 面 で も 従 来 から 強 い 要 請 があったと 考 えられる このため 平 成 17 年 会 計 基 準 でも 従 来 の 考 え 方 を 引 き 継 ぎ 株 主 資 本 は 資 本 金 資 本 剰 余 金 及 び 利 益 剰 余 金 に 区 分 するものと している( 第 5 項 参 照 ) 29. 財 務 報 告 における 情 報 開 示 の 中 で 特 に 重 要 なのは 投 資 の 成 果 を 表 す 利 益 の 情 報 で あると 考 えられている 報 告 主 体 の 所 有 者 に 帰 属 する 利 益 は 基 本 的 に 過 去 の 成 果 であ るが 企 業 価 値 を 評 価 する 際 の 基 礎 となる 将 来 キャッシュ フローの 予 測 やその 改 訂 に 広 く 用 いられている 当 該 情 報 の 主 要 な 利 用 者 であり 受 益 者 であるのは 報 告 主 体 の 企 業 価 値 に 関 心 を 持 つ 当 該 報 告 主 体 の 現 在 及 び 将 来 の 所 有 者 ( 株 主 )であると 考 えられる ため 当 期 純 利 益 とこれを 生 み 出 す 株 主 資 本 は 重 視 されることとなる 30. 平 成 17 年 会 計 基 準 では 貸 借 対 照 表 上 これまでの 資 本 の 部 を 資 産 と 負 債 との 差 額 を 示 す 純 資 産 の 部 に 代 えたため 資 産 や 負 債 に 該 当 せず 株 主 資 本 にも 該 当 しないものも 純 資 産 の 部 に 記 載 されることとなった ただし 前 項 で 示 したように 株 主 資 本 を 他 の 純 資 産 に 属 する 項 目 から 区 分 することが 適 当 であると 考 えられるため 純 資 産 を 株 主 資 - 9 -

本 と 株 主 資 本 以 外 の 各 項 目 に 区 分 することとした この 結 果 損 益 計 算 書 における 当 期 純 利 益 の 額 と 貸 借 対 照 表 における 株 主 資 本 の 資 本 取 引 を 除 く 当 期 変 動 額 は 一 致 するこ ととなる 31. 平 成 17 年 会 計 基 準 の 検 討 においては 第 4 項 及 び 第 7 項 のように 純 資 産 を 株 主 資 本 と 株 主 資 本 以 外 の 各 項 目 に 並 列 的 に 区 分 するのではなく 株 主 資 本 をより 強 調 するよう に 純 資 産 を 株 主 資 本 とその 他 純 資 産 に 大 きく 区 分 し その 他 純 資 産 をさらに 評 価 換 算 差 額 等 新 株 予 約 権 及 び 非 支 配 株 主 持 分 に 区 分 するという 考 え 方 も 示 された しかし 株 主 資 本 以 外 の 各 項 目 をその 他 純 資 産 として 一 括 りにする 意 義 は 薄 いと 考 えられたた め そのような 考 え 方 は 採 用 しなかった また 純 資 産 の 部 の 区 分 においては 財 務 分 析 における 重 要 な 指 標 である ROE( 株 主 資 本 利 益 率 又 は 自 己 資 本 利 益 率 )の 計 算 上 従 来 から 資 本 の 部 の 合 計 額 を 分 母 として 用 いることが 多 く また この 分 母 を 株 主 資 本 と 呼 ぶことも 多 いため 株 主 資 本 評 価 換 算 差 額 等 及 び 新 株 予 約 権 を 括 った 小 計 を 示 すべきではないかという 指 摘 があった し かしながら ROE のみならず 自 己 資 本 比 率 や 他 の 財 務 指 標 については 本 来 利 用 目 的 に 応 じて 用 いられるべきものと 考 えられ 平 成 17 年 会 計 基 準 の 適 用 によっても 従 来 と 同 じ 情 報 は 示 されており これまでと 同 様 の 方 法 による ROE などの 財 務 指 標 の 算 定 が 困 難 になるわけではないと 考 えられる このため 企 業 の 財 政 状 態 及 び 経 営 成 績 を 示 す 上 で 株 主 資 本 評 価 換 算 差 額 等 及 び 新 株 予 約 権 を 一 括 りとして 意 味 をもたせるこ とが 必 ずしも 適 当 ではないと 考 え これらを 括 ることは 行 わなかった 32. 平 成 17 年 会 計 基 準 では 新 株 予 約 権 は 報 告 主 体 の 所 有 者 である 株 主 とは 異 なる 新 株 予 約 権 者 との 直 接 的 な 取 引 によるものであり また 非 支 配 株 主 持 分 は 子 会 社 の 資 本 のうち 親 会 社 に 帰 属 していない 部 分 であり いずれも 親 会 社 株 主 に 帰 属 するものでは ないため 株 主 資 本 とは 区 別 することとした( 第 7 項 及 び 第 22 項 参 照 ) また 連 結 貸 借 対 照 表 上 非 支 配 株 主 持 分 には 平 成 17 年 会 計 基 準 公 表 前 と 同 様 に 連 結 子 会 社 における 評 価 換 算 差 額 等 の 非 支 配 株 主 持 分 割 合 が 含 められる さらに 非 支 配 株 主 持 分 を 純 資 産 の 部 に 記 載 することとしても 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 については 従 来 どおり 親 会 社 の 株 主 に 帰 属 するもののみを 連 結 貸 借 対 照 表 における 株 主 資 本 に 反 映 させることとしている 33. 平 成 17 年 会 計 基 準 では 評 価 換 算 差 額 等 は 払 込 資 本 ではなく かつ 未 だ 当 期 純 利 益 に 含 められていないことから 株 主 資 本 とは 区 別 し 株 主 資 本 以 外 の 項 目 とした ( 第 7 項 及 び 第 8 項 参 照 ) 平 成 17 年 会 計 基 準 の 検 討 過 程 では その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 や 繰 延 ヘッジ 損 益 為 替 換 算 調 整 勘 定 などは 国 際 的 な 会 計 基 準 において その 他 包 括 利 益 累 積 額 とし て 区 分 されているため 国 際 的 な 調 和 を 図 る 観 点 などから このような 表 記 を 用 いては どうかという 考 え 方 も 示 されたが 包 括 利 益 が 開 示 されていない 中 で その 他 包 括 利 益 累 積 額 という 表 記 は 適 当 ではないため その 主 な 内 容 を 示 すよう 評 価 換 算 差 額 等 - 10 -

として 表 記 することとした なお 当 委 員 会 は 平 成 22 年 6 月 に 企 業 会 計 基 準 第 25 号 包 括 利 益 の 表 示 に 関 する 会 計 基 準 ( 以 下 企 業 会 計 基 準 第 25 号 という )を 公 表 し 平 成 24 年 改 正 の 企 業 会 計 基 準 第 25 号 により 当 面 の 間 同 会 計 基 準 を 個 別 財 務 諸 表 に は 適 用 しないこととしたため 個 別 財 務 諸 表 上 は 引 き 続 き 評 価 換 算 差 額 等 として 表 記 することとしている また 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 開 草 案 に 対 するコメントの 中 には 評 価 換 算 差 額 等 の 各 項 目 は 株 主 資 本 に 含 める 方 が 妥 当 ではないかという 意 見 があった これは その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 や 為 替 換 算 調 整 勘 定 などが 資 本 の 部 に 直 接 計 上 されていたことな どの 理 由 によるものと 考 えられる しかしながら 一 般 的 に 資 本 取 引 を 除 く 資 本 の 変 動 と 利 益 が 一 致 するという 関 係 は 会 計 情 報 の 信 頼 性 を 高 め 企 業 評 価 に 役 立 つものと 考 えられている 平 成 17 年 会 計 基 準 では 当 期 純 利 益 が 資 本 取 引 を 除 く 株 主 資 本 の 変 動 をもたらすという 関 係 を 重 視 し 評 価 換 算 差 額 等 を 株 主 資 本 とは 区 別 することとし た 33-2. 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 においても 第 28 項 から 第 33 項 の 考 え 方 を 踏 襲 している 株 主 資 本 の 区 分 34. 株 主 資 本 は 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 表 前 と 同 様 に 資 本 金 資 本 剰 余 金 及 び 利 益 剰 余 金 に 区 分 する 資 本 性 の 剰 余 金 を 計 上 する 資 本 剰 余 金 は 個 別 貸 借 対 照 表 上 はさらに 会 社 法 で 定 める 資 本 準 備 金 とそれ 以 外 のその 他 資 本 剰 余 金 に 区 分 する これまで その 他 資 本 剰 余 金 は 資 本 金 及 び 資 本 準 備 金 の 取 崩 によって 生 ずる 剰 余 金 や 自 己 株 式 の 処 分 差 益 等 がその 内 容 を 示 す 科 目 に 区 分 して 表 示 されていた しかし 平 成 17 年 会 計 基 準 の 適 用 時 期 と 同 時 に 導 入 される 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 があれば 当 期 の 変 動 状 況 は 把 握 できることなどから 継 続 的 にその 他 資 本 剰 余 金 の 残 高 を 内 容 に 応 じて 区 別 しておく 必 然 性 は 乏 しく 平 成 17 年 会 計 基 準 では 個 別 貸 借 対 照 表 上 においても その 他 資 本 剰 余 金 の 内 訳 を 示 さないものとした( 第 6 項 (1) 参 照 ) 35. 利 益 性 の 剰 余 金 を 計 上 する 利 益 剰 余 金 は 個 別 貸 借 対 照 表 上 利 益 準 備 金 及 びその 他 利 益 剰 余 金 に 区 分 する これまで 利 益 剰 余 金 は 利 益 準 備 金 任 意 積 立 金 及 び 当 期 未 処 分 利 益 ( 又 は 当 期 未 処 理 損 失 )に 区 分 されていた これは 任 意 積 立 金 と 当 期 未 処 分 利 益 を 括 るだけの 区 分 を 設 ける 実 益 に 乏 しいことなどの 理 由 による しかしながら 会 計 上 は 任 意 積 立 金 の 区 分 を 設 ける 必 然 性 はなく また 会 社 法 上 も 利 益 準 備 金 任 意 積 立 金 及 びその 他 の 各 項 目 が 示 されれば 足 りると 解 されることから 平 成 17 年 会 計 基 準 では 利 益 剰 余 金 の 区 分 を 資 本 剰 余 金 の 区 分 と 対 称 とすることとした さらに その 他 利 益 剰 余 金 のうち 任 意 積 立 金 のように 株 主 総 会 又 は 取 締 役 会 の 決 議 に 基 づき 設 定 さ れる 項 目 については その 内 容 を 示 す 科 目 をもって 表 示 し それ 以 外 については 繰 越 利 益 剰 余 金 として 表 示 するものとした 後 者 は 今 後 決 算 日 後 の 利 益 処 分 としてで - 11 -

はなく 剰 余 金 の 配 当 を 行 うことができるようになることなどから これまで 利 益 処 分 の 前 後 で 使 い 分 けられてきた 当 期 未 処 分 利 益 と 繰 越 利 益 に 代 え 繰 越 利 益 剰 余 金 と 称 したものである( 第 6 項 (2) 参 照 ) なお その 他 利 益 剰 余 金 又 は 繰 越 利 益 剰 余 金 の 金 額 が 負 となる 場 合 には マイナス 残 高 として 表 示 することとなる 36. 平 成 17 年 会 計 基 準 の 公 表 前 まで 個 別 損 益 計 算 書 においては 前 期 繰 越 利 益 に 当 期 純 利 益 やその 他 当 期 に 生 じた 利 益 剰 余 金 の 変 動 額 ( 一 定 の 目 的 のために 設 定 した 積 立 金 のその 目 的 に 従 った 取 崩 額 中 間 配 当 額 中 間 配 当 に 伴 う 利 益 準 備 金 の 積 立 額 等 )を 加 減 して 当 期 未 処 分 利 益 が 表 示 されてきた これを 受 けて 個 別 貸 借 対 照 表 では 当 期 未 処 分 利 益 が 表 示 され 決 算 日 後 の 利 益 処 分 を 経 て 利 益 処 分 計 算 書 において 当 期 未 処 分 利 益 から 利 益 処 分 額 を 控 除 し 次 期 繰 越 利 益 が 示 されていた 平 成 17 年 会 計 基 準 の 適 用 時 期 と 同 時 に 導 入 される 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 により 前 期 末 のその 他 利 益 剰 余 金 に 当 期 純 利 益 や 配 当 額 などの 当 期 の 変 動 額 を 加 減 して 当 期 末 のその 他 利 益 剰 余 金 が 示 されることとなる 37. なお 資 本 剰 余 金 には (1) 株 主 からの 払 込 資 本 を 表 す 払 込 剰 余 金 のほか (2) 贈 与 に より 発 生 する 剰 余 金 ( 資 本 的 支 出 に 充 てた 国 庫 補 助 金 等 )や (3) 資 本 修 正 により 発 生 する 剰 余 金 ( 貨 幣 価 値 変 動 に 伴 う 固 定 資 産 の 評 価 替 等 )を 含 むとの 考 えがある しかし (2)については 実 際 上 ほとんど 採 用 されていないと 思 われ (3)は 我 が 国 の 現 行 の 制 度 上 生 ずる 余 地 がない したがって これらの 論 点 については 平 成 17 年 会 計 基 準 では 検 討 の 対 象 とはしていない 37-2. 平 成 25 年 改 正 会 計 基 準 においても 第 34 項 から 第 37 項 の 考 え 方 を 踏 襲 している 適 用 時 期 等 38. 平 成 17 年 会 計 基 準 の 適 用 時 期 について 公 開 草 案 では 平 成 18 年 4 月 1 日 以 後 開 始 する 事 業 年 度 から 適 用 することを 提 案 していた しかし その 後 会 社 法 の 計 算 書 類 に 関 する 規 定 が 当 該 施 行 日 以 後 終 了 する 事 業 年 度 から 適 用 されることが 明 らかとなった ため 平 成 17 年 会 計 基 準 では 一 律 に 会 社 法 施 行 日 以 後 終 了 する 中 間 連 結 会 計 期 間 及 び 中 間 会 計 期 間 に 係 る 中 間 連 結 財 務 諸 表 及 び 中 間 財 務 諸 表 並 びに 連 結 会 計 年 度 及 び 事 業 年 度 に 係 る 連 結 財 務 諸 表 及 び 財 務 諸 表 から 適 用 するものとした なお 会 社 法 施 行 日 以 後 終 了 する 連 結 会 計 年 度 及 び 事 業 年 度 に 係 る 連 結 財 務 諸 表 及 び 財 務 諸 表 から 適 用 した 場 合 でも これは 平 成 17 年 会 計 基 準 及 び 会 社 法 の 定 めに 基 づく ものであって 中 間 期 において 複 数 の 会 計 処 理 が 認 められている 中 から 選 択 適 用 する 場 合 ではないため いわゆる 中 間 年 度 の 首 尾 一 貫 性 が 保 持 されていない 場 合 には 該 当 し ないものと 考 えられる 39. 平 成 17 年 会 計 基 準 の 適 用 初 年 度 においては 期 間 比 較 を 容 易 にするように これま - 12 -

での 資 本 の 部 の 合 計 に 相 当 する 金 額 を 注 記 することが 適 当 である なお 適 用 初 年 度 に おいては 会 計 基 準 の 変 更 に 伴 う 会 計 方 針 の 変 更 として 取 り 扱 うことに 留 意 する 以 上 - 13 -