老 化 を4 倍 抑 制 するビタミンCの 摂 り 方 東 京 都 老 人 総 合 研 究 所 薬 学 博 士 石 神 昭 人 ビタミン C と 老 化 老 化 のメカニズムを 世 界 で 初 めて 解 明! 老 人 総 合 研 究 所 では 今 から 15 年 ほど 前 に 丸 山 先 生 が 老 化 で 減 少 するタンパク 質 とし て SMP30 というタンパク 質 を 新 たに 発 見 した SMP30 は 老 化 の 指 標 ともいうべきもので 殆 どの 臓 器 に 存 在 する 長 い 間 SMP30 は 老 化 で 減 少 するということが 判 っただけでどういう 機 能 をもっているのかということは なかなか 判 らなかったが 最 近 やっと 見 えてきた SMP30 は マウスでいうと ビタミン C を 合 成 するのに 非 常 に 大 切 な 酵 素 の 一 つで あることが 判 った この 機 能 を 明 らかにするために マウスで SMP30 の 遺 伝 子 を 破 壊 し て 造 れなくなるようにした そのマウスを 観 察 すると 早 く 死 んでしまう それは ビタミ ン C が 不 足 することによって 老 化 が 加 速 されて 早 く 死 亡 することが 判 ってきた 普 通 のマウスは 大 体 30 か 月 生 存 しているが SMP30 の 遺 伝 子 を 破 壊 してビタミン C が 少 ないマウスでは 早 くから 減 り 始 めて 6 か 月 で 半 数 になってしまった 普 通 のマウスが 約 半 数 になるのは 約 24 か 月 だから 単 純 に 計 算 すると 約 4 倍 老 化 が 加 速 したことになる 裏 を 返 すと ビタミン C は4 倍 老 化 を 遅 らせる 作 用 があるといえる 老 化 を4 倍 遅 らせるビタミン C は 流 出 しやすく 体 内 に 保 存 もされにくい さらに 体 内 での 消 費 も 多 い だから 食 材 選 びと 摂 り 方 の 工 夫 が 必 要 ビタミン C を 含 む 食 材 イモ 類 野 菜 類 果 物 類 お 茶 類 老 化 を4 倍 抑 制 するビタミン C の 部 位 別 の 効 果 的 な 摂 り 方 1 脳 ----------- 老 化 による もの 忘 れや 認 知 症 の 予 防 改 善 2 肺 ----------- 老 化 による 息 切 れや 慢 性 肺 疾 患 の 予 防 改 善 3 肌 ----------- 老 化 による シミ シワの 予 防 改 善 4 副 腎 -------- 老 化 による ストレス 高 血 圧 の 予 防 改 善 ビタミン C はみんな 結 構 摂 っていると 思 われているが 意 外 と 消 耗 が 多 いことが 分 かっ た ストレスによるビタミン C の 変 化 血 中 ビタミン C 量 が 100%のところ パソコン 作 業 によるビタミン C の 消 耗 をみると 15 1
分 で 88% 30 分 で 57% 60 分 後 は 肝 臓 など 貯 蔵 庫 から 補 給 して 63% 120 分 後 71% と いうように 30 分 位 で 約 半 分 になってしまう 充 分 摂 っていると 思 われても 消 耗 が 激 しく て 残 存 量 は 意 外 に 少 ないことが 判 った 1 脳 ------ 物 忘 れや 認 知 症 の 予 防 改 善 脳 の 老 化 ( 物 忘 れ 認 知 症 ) 防 ぐには ビタミン C とでんぷんを 含 む 食 材 がお 勧 め イモ 類 :サツマイモ ジャガイモ ヤマトイモ 中 でもジャガイモが 良 い ビタミン C と 活 性 酸 素 の 関 係 ビタミン C を 作 れない(マウスにビタミン C を 与 えない)マウスの 脳 の 活 性 酸 素 の 量 は 11%あるが ビタミン C を 与 えると 活 性 酸 素 量 は 約 4%に 減 る すなわち ビタミン C が 足 りないと 脳 の 中 で 活 性 酸 素 が 多 くなる 活 性 酸 素 はアルツハイマーとか 痴 呆 症 の 原 因 といわれているので ビタミン C が 足 りな いとそういう 病 気 を 招 いてしまうかもしれない 逆 に ビタミン C を 充 分 摂 っていればそ ういう 病 気 を 予 防 できるかもしれないというふうに 考 えられる 3 つのイモ 類 の 中 で ジャガイモが 最 も 多 くビタミン C を 含 んでいる ジャガイモに 含 まれているデンプンがビタミン C をガードしてくれ 熱 を 加 えてもビタミン C はあまり 分 解 されない ビタミン C は 脳 に 行 って 活 性 酸 素 を 減 らし 認 知 症 の 予 防 になる 更 にもうひとつ 役 割 があり デンプンは 肝 臓 でグルコースに 変 えられる 脳 はこれを 栄 養 とするので グルコースが 脳 を 活 性 化 してくれる 部 位 別 ビタミン C の 効 果 的 な 摂 り 方 脳 の 老 化 ( 物 忘 れ 認 知 章 )を 防 ぐジャガイモは 電 子 レンジで 加 熱 処 理 するとビタミン C の 損 失 が 少 ない ジャガイモに 含 まれているビタミンCはデンプンに 包 まれているので 吸 収 が 遅 く 尿 か らの 排 泄 も 遅 い すなわち 血 液 中 に 高 い 濃 度 で 保 たれ なおかつ 尿 にでてくるのも 少 ないので 体 に 非 常 に 良 いことになる 2 肺 ----- 慢 性 肺 疾 患 の 予 防 改 善 最 新 情 報 :2006 年 9 月 1 日 米 国 胸 部 疾 患 学 会 雑 誌 AJRCOM 発 表 論 文 日 本 人 の 中 で 約 530 万 人 の 患 者 がいるといわれる 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 (COPD)は ビタミン C の 不 足 によって 起 こることが 判 った ( 東 京 都 老 人 総 合 研 究 所 ) COPD は 高 齢 者 に 多 く 慢 性 気 管 支 炎 と 肺 気 腫 を 合 わせた 疾 患 であるが 肺 胞 が 破 壊 2
されたり 気 管 が 細 くなったりする 疾 患 ビタミン C を 合 成 できないマウスにタバコなどの 負 荷 を 与 えた 場 合 に COPD にな ることが 分 かった 理 由 は ビタミン C が 足 りなかったからという 結 論 に 達 した COPD は 別 名 タバコ 病 ともいわれている 喫 煙 経 験 のある 人 が 10 年 後 20 年 後 に 発 症 することが 多 く その 予 防 にビタミン C を 充 分 に 摂 った 方 が 良 いと 報 告 され ている COPD の 症 状 として 階 段 の 上 り 下 りが 苦 しくなる 部 位 別 ビタミン C の 効 果 的 な 摂 り 方 肺 の 老 化 ( 息 切 れ 慢 性 肺 疾 )を 防 ぐには ビタミン C と リコピン を 含 む 食 材 が お 勧 め 果 実 類 で 中 ではトマトが 良 い トマトにはリコピンが 含 まれ 肺 を 保 護 する 働 きがある ことがわかった また トマトのうちでもミニトマトが 良 い ビタミン C の 含 有 量 の 比 較 (100g 中 ) トマト:16mg ミニトマト:32mg リコピンの 含 有 量 の 比 較 トマト:3 ミニトマト:8.1 とミニトマトの 方 が 多 い 大 きなトマトは 黄 緑 のうちにもぎ 取 り 炭 酸 ガスで 赤 くして 出 荷 するが ミニトマトは 完 熟 になった 状 態 で 出 荷 するので 最 初 からリコピンが 多 い 肺 の 老 化 ( 息 切 れ 慢 性 肺 疾 患 )を 防 ぐトマトは ドレッシングと 一 緒 に 摂 るとより 効 果 が 高 まる リコピンはカルチノイドの 一 種 であるが 脂 溶 性 で 油 に 溶 けやすい 性 質 があるので 油 物 と 一 緒 に 摂 ると 効 果 的 ミニトマトのより 良 い 食 べ 方 : ドレッシング( 油 )をかけて 生 で 食 べる 1 日 5 個 朝 食 に 食 べる 3 肌 ------シミ シワの 予 防 改 善 肌 の 老 化 (シミ シワ)を 防 ぐには ビタミン C と 食 物 繊 維 を 含 む 食 材 ( 葉 野 菜 類 )が 良 い 葉 野 菜 類 : 白 菜 キャベツ ホウレン 草 中 でもキャベツがお 勧 め 理 由 は キャベツがビタミン C を 一 番 多 く 含 むから 肌 の 老 化 を 防 ぐキャベツは サラダで 摂 ると 効 果 的 3
理 由 は ジュースでは 吸 収 してもすぐに 尿 に 排 泄 されてしまうが 野 菜 サラダは 吸 収 が 良 いのに 尿 から 殆 ど 排 泄 されない キャベツのサラダはしらすを 入 れると 効 果 的 皮 膚 の 角 化 にはカルシウムが 非 常 に 大 切 である カルシウムの 99%は 骨 に 含 まれるが 身 体 の 細 胞 のすみずみまでカルシウムは 存 在 する 皮 膚 の 角 化 にはカルシウムが 充 分 あると 肌 の 保 湿 成 分 をたくさん 作 ってくれてみずみずしさを 保 てる 逆 にカルシウムが 足 りないと 肌 ががさがさになってしまう キャベツをサラダにし しらす 大 さじ 3 杯 を 振 りかけて 食 べる 1 日 キャベツ 1/4 個 を 夕 食 に 食 べる 肌 の 新 陳 代 謝 は 夜 なので 夕 食 に 摂 るのが 良 い 上 手 にビタミン C とカルシウムを 摂 れば 肌 がツルツルになる 4 副 腎 ---ストレス 高 血 圧 の 予 防 改 善 副 腎 は ホルモンの 大 部 を 合 成 している 中 でも アドレナリン を 合 成 しているのは 唯 一 副 腎 だけである 例 えば ワッと 驚 かされた 時 にアドレナリンが 分 泌 され 心 臓 の 拍 動 が 高 まったりする そのアドレナリンを 合 成 するには ビタミン C がないとできな い 副 腎 は 最 もビタミン C が 多 い 臓 器 である アドレナリンが 足 りなくなると 鬱 の 傾 向 が 出 ることがあるので 要 注 意 である 部 位 別 ビタミン C の 効 果 的 な 摂 り 方 副 腎 の 老 化 を 防 ぐには ビタミン C とテアニンを 含 む 食 材 (お 茶 )がお 勧 めである お 茶 : 煎 茶 番 茶 粉 茶 中 でも 粉 茶 がよい お 茶 の 中 にはテアニンという 甘 味 成 分 があるが ビタミン C は 粉 茶 が 一 番 多 い 副 腎 の 老 化 (ストレス 高 血 圧 )を 防 ぐ 粉 茶 は 水 で 溶 く さらに 粉 トウガラシ(1 つまみ)を 加 える トウガラシに 含 まれている カプサイシン は アドレナリン の 分 泌 を 促 進 してくれ る これによって 脂 肪 の 代 謝 が 良 くなる ビタミン C を 摂 りながらダイエット 効 果 も 望 め る 副 腎 の 老 化 (ストレス 高 血 圧 )を 防 ぐのは 粉 茶 粉 茶 ( 大 さじ2)と 粉 トウガラシ(1 つまみ)を 水 (500ml)で 溶 き 飲 む 疲 れた 午 後 3 時 頃 おやつと 一 緒 に 飲 むと 効 果 的 [ 注 意 ] ビタミン C は 適 量 摂 ることが 大 切 で 摂 り 過 ぎるとかえって 毒 になる ビタミン C は 老 化 を 予 防 してくれてよい 効 果 があるが 最 近 の 研 究 では 摂 り 過 ぎると 4
活 性 酸 素 をとる 働 きと 同 時 に 活 性 酸 素 を 出 してしまうこともわかってきた 従 って 適 量 が 大 事 である 最 近 サプリメントのビタミン C を 摂 っている 人 がいるが 普 通 の 時 は 大 丈 夫 であるが 動 脈 硬 化 とか 酸 素 が 少 ない 時 にそれによって 活 性 酸 素 を 出 やすくなるので 危 険 である 十 分 気 をつけること 5