本 書 の 内 容 を 本 来 の 目 的 以 外 に 使 用 する ことや 当 社 の 許 可 なくして 複 製 転 載 す ることはご 遠 慮 下 さい 東 京 電 力 株 式 会 社 福 島 県 原 子 力 発 電 所 所 在 町 情 報 会 議 説 明 資 料 高 経 年 化 に 対 する 原 子 力 発 電 所 の 取 り 組 みについて 平 成 21 年 11 月 27 日 東 京 電 力 株 式 会 社
国 内 プラントの 運 転 年 数 と 基 数 分 布 プ ラ ン ト 数 ( 基 ) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 3 BWR:30 基 PWR:23 基 合 計 :53 基 1 3 2 6 4 0~4 5~9 10~14 15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~ 7 3 運 転 年 数 (H21 年 11 月 27 日 時 点 ) 4 2 1 6 4 5 福 島 第 一 3 号 ~6 号 2 福 島 第 一 1 号,2 号 0 他 社 において 高 経 年 化 技 術 評 価 が 必 要 な 時 期 に 達 していないプラン ト(24 基 ) 当 社 において 高 経 年 化 技 術 評 価 が 必 要 な 時 期 に 達 していないプラン ト(11 基 ) 他 社 において 高 経 年 化 技 術 評 価 を 実 施 したプ ラント(12 基 * ) 当 社 において 高 経 年 化 技 術 評 価 を 実 施 したプ ラント(6 基 ) *: 高 経 年 化 技 術 評 価 後 に 運 転 停 止 した 中 部 電 力 浜 岡 1,2 号 (H21.11.18に 廃 止 措 置 計 画 認 可 )は 基 数 に 含 まず また, 原 電 敦 賀 1 号 は2 回 目 (40y)の 高 経 年 化 技 術 評 価 を 実 施 済 み 1
プラント 利 用 率 の 累 計 と 至 近 の 比 較 運 転 開 始 後 30 年 以 上 (2007 年 度 末 ) 経 過 した12プラントについて, 運 転 開 始 からの 設 備 利 用 率 と 至 近 の10 年 間 (1998~2007 年 度 )の 設 備 利 用 率 を 比 較 80.0 60.0 70.0 67.4 73.0 61.2 74.2 74.0 72.7 62.2 60.5 68.8 88.7 73.0 79.3 68.1 83.5 67.3 65.1 出 典 原 子 力 施 設 運 転 管 理 年 報 累 計 至 近 10 年 平 均 69.7 65.6 80.3 78.5 65.8 72.2 設 備 利 用 率 (%) 40.0 51.6 52.9 48.1 20.0 0.0 敦 賀 1 号 美 浜 1 号 福 島 第 一 1 号 美 浜 2 号 島 根 1 号 福 島 第 一 2 号 高 浜 1 号 玄 海 1 号 高 浜 2 号 福 島 第 一 3 号 美 浜 3 号 伊 方 1 号 12プラント 平 均 事 業 者 による 設 備 の 更 新 や 適 切 な 保 全 により,プラント 運 転 年 数 によらず, 良 好 なプラント 運 転 継 続 が 可 能 2
福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 における 運 開 後 経 過 年 度 別 の 計 画 外 停 止 回 数 の 推 移 一 炉 あ 1.5 た 1.0 り の 計 画 外 0.5 停 止 回 数 0.0 0 5 10 15 20 25 30 35 運 開 後 経 過 年 度 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 における 運 開 後 経 過 年 度 別 計 画 外 停 止 回 数 の 推 移 増 加 傾 向 にない 理 由 分 解 点 検 等, 適 切 な 点 検 を 実 施 トラブル 事 象 の 水 平 展 開 を 実 施 最 新 技 術 を 導 入 した 機 器 の 取 替 補 修 の 実 施 3
原 子 力 発 電 所 の 保 全 活 動 4
保 全 活 動 の 概 要 運 転 中 パトロール 定 例 試 験 状 態 監 視 停 止 中 点 検 補 修, 取 替 パトロール 点 検 事 業 者 における 原 子 力 発 電 所 の 高 経 年 化 対 策 について 電 気 事 業 連 合 会 (H17.2.1) 補 機 冷 却 系 海 水 ポンプ 分 解 点 検 作 業 状 況 残 留 熱 除 去 系 海 水 ポンプ 吊 り 上 げ 状 況 5
福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 主 な 取 替 実 績 多 くの 機 器 を 取 替 新 品 の 状 態 に 戻 している 炉 心 シュラウド 原 子 炉 圧 力 容 器 蒸 気 タービン 燃 料 水 給 水 加 熱 器 発 電 機 主 要 変 圧 器 原 子 炉 再 循 環 ポンプ 復 水 器 制 御 棒 原 子 炉 格 納 容 器 原 子 炉 再 循 環 系 配 管 給 復 水 ポンプ ポンプ 循 環 水 ポンプ 放 水 路 へ 冷 却 水 ( 海 水 ) 6
福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 主 な 取 替 実 績 炉 心 シュラウド 原 子 炉 圧 力 容 器 炉 心 シュラウドの 取 替 実 績 蒸 気 蒸 気 乾 燥 器 (ドライヤ) 上 部 格 子 板 気 水 分 離 器 福 島 第 一 3 号 機 :98 年, 2 号 機 :99 年,5 号 機 :00 年, 1 号 機 :01 年 シュラウド 及 びスパージャ 他 炉 内 構 造 物 をSUS316Lへ 取 替 シュラウド SUS304 SUS316L タービン 燃 料 水 給 水 加 熱 器 燃 料 集 合 体 発 電 機 主 要 変 圧 器 制 御 棒 原 子 炉 格 納 容 器 原 子 炉 再 循 環 ポンプ 原 子 炉 圧 力 容 器 原 子 炉 再 循 環 系 配 管 炉 心 支 持 板 ジェットポンプ 給 復 水 ポンプ ポンプ 復 水 器 循 環 水 ポンプ 放 水 路 へ 冷 却 水 ( 海 水 ) 7
福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 主 な 取 替 実 績 タービンロータの 取 替 実 績 福 島 第 一 1 号 機 :89 年 2 号 機 :91 年 他 タービン 高 効 率 化 福 島 第 一 5 号 機 :08 年 6 号 機 :09 年 炉 心 シュラウド 原 子 炉 圧 力 容 器 蒸 気 福 島 第 一 5 号 機 高 効 率 化 タービン 車 室 :08 年 タービン 燃 料 水 給 水 加 熱 器 発 電 機 主 要 変 圧 器 原 子 炉 再 循 環 ポンプ 福 島 第 一 5 号 機 高 効 率 化 タービン:08 年 復 水 器 制 御 棒 原 子 炉 格 納 容 器 原 子 炉 再 循 環 系 配 管 給 復 水 ポンプ ポンプ 循 環 水 ポンプ 放 水 路 へ 冷 却 水 ( 海 水 ) 8
高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) < 高 経 年 化 技 術 評 価 の 概 要 > 9
日 常 保 全 と 高 経 年 化 技 術 評 価 のイメージ 車 検 車 検 車 検 運 転 運 転 運 転 車 検 に 合 格 することにより 継 続 的 に 運 転 可 : 日 常 保 全 : 高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) 車 が 保 安 基 準 ( 安 全 面, 公 害 面 )に 適 合 してい るかを 確 認 ( 必 要 に 応 じ, 車 検 前 に 整 備 を 行 い 消 耗 品 等 を 交 換 ) 安 全 安 定 運 転 を 行 うことを 目 的 に 以 下 の 観 点 で 実 施 健 全 性 の 確 認 機 能 維 持 ( 消 耗 品 交 換 等 ) 信 頼 性 の 向 上 (シュラウド,タービン 取 替 等 ) 運 転 30 年 高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) 高 経 年 化 技 術 評 価 に 該 当 するものはない 10 年 毎 にPLMを 実 施 運 転 運 転 継 続 的 に 定 期 検 査 を 実 施 定 期 検 査 定 期 検 査 定 期 検 査 10
日 常 保 全 と 高 経 年 化 技 術 評 価 のイメージ 車 検 車 検 車 検 運 転 運 転 運 転 車 検 に 合 格 することにより 継 続 的 に 運 転 可 : 日 常 保 全 : 高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) 車 が 保 安 基 準 ( 安 全 面, 公 害 面 )に 適 合 してい るかを 確 認 ( 必 要 に 応 じ, 車 検 前 に 整 備 を 行 い 消 耗 品 等 を 交 換 ) 安 全 安 定 運 転 を 行 うことを 目 的 に 以 下 の 観 点 で 実 施 健 全 性 の 確 認 機 能 維 持 ( 消 耗 品 交 換 等 ) 信 頼 性 の 向 上 (シュラウド,タービン 取 替 等 ) 高 経 年 化 技 術 評 価 = 総 合 診 断 エンジン,ブレーキ, 変 速 機 等 といった 車 を 構 成 す る 機 器 について, 部 品 単 位 で 経 年 劣 化 の 状 況 を 判 定 し, 今 後 も 車 を 使 用 していくためにどのようなメン テナンスが 必 要 かを 評 価 し, 実 行 していくこと 例 )タイミングベルト10 万 km 毎 交 換 推 奨 トラブル 事 象 の 反 映 高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) PLMを 車 に 当 てはめてみると 30 年 10 年 毎 にPLMを 実 施 運 転 運 転 運 転 継 続 的 に 定 期 検 査 を 実 施 定 期 検 査 定 期 検 査 定 期 検 査 11
運 転 年 数 が 経 過 した 原 子 力 発 電 プラント 運 転 開 始 後 30 年 を 超 えるプラント 2015 年 には 約 30 基 原 子 力 発 電 所 の 高 経 年 化 対 策 は, 原 子 力 発 電 所 の 安 全 確 保 を 図 る 上 で 重 要 な 課 題 平 成 11 年 より 事 業 者 は, 自 主 的 活 動 として 高 経 年 化 技 術 評 価 *1 を 実 施 *1: 第 一 段 階 として 初 期 に30 年 目 を 迎 えるプラントを 対 象 ( 原 電 敦 賀 1 号, 関 電 美 浜 1 号 及 び 福 島 第 一 1 号 ) その 後 の 法 令 改 正 により これら 事 業 者 の 措 置 が 法 令 上 の 義 務 化 *2 *2: 平 成 21 年 より 保 安 規 定 認 可 対 象 ( 高 経 年 化 技 術 評 価 の 結 果, 現 状 保 全 に 加 えて 必 要 となった 管 理 を 纏 めた 長 期 保 守 管 理 方 針 を 保 安 規 定 に 添 付 ) 12
高 経 年 化 技 術 評 価 とは 機 器 は 使 用 年 数 の 経 過 とともに 劣 化 していく 日 常 的 な 保 全 活 動 により, 経 年 劣 化 を 管 理 している 国 は 内 容 の 審 査 及 び 追 加 すべき 保 全 策 の 実 施 状 況 を 確 認 高 経 年 化 技 術 評 価 長 期 間 の 使 用 により, 保 全 活 動 がそれで 充 分 かどうか? 機 器 の 技 術 評 価 発 生 しているか,または 発 生 する 可 能 性 のある 経 年 劣 化 事 象 について, 発 生 進 展 を 考 慮 した 健 全 性 を 評 価 + 耐 震 安 全 性 評 価 評 価 の 結 果, 日 常 的 な 保 全 活 動 において,さらなる 充 実 が 必 要 と 判 断 したものについて, 追 加 すべき 保 全 策 を 長 期 保 守 管 理 方 針 としてまと め, め, 保 安 規 定 に 添 付 追 加 すべき 保 全 策 の 例 監 視 の 強 化, 早 期 の 補 修 取 替, 安 全 研 究 の 実 施 13
耐 震 安 全 性 評 価 高 経 年 化 技 術 評 価 のうち 耐 震 安 全 性 評 価 について 60 60 年 の 供 用 における 経 年 劣 化 事 象 の 影 響 を 加 味 した した 上 で, で, 耐 震 評 価 を 実 施 例 ) 福 島 第 一 6 号 炉 配 管 の 腐 食 ( 配 管 の 減 肉 )に 対 する 耐 震 安 全 性 評 価 結 果 大 部 分 については, 耐 震 安 全 性 に 問 題 ないことを 確 認 安 全 重 要 度 の 低 い 一 部 の 系 統 *1 において,サポート 追 設 他 補 強 を 実 施 現 時 点 の 実 機 測 定 データ( 配 管 の 肉 厚 )を 用 いて 評 価 を 実 施 したものについて は, 今 後 の 減 肉 進 展 の 測 定 データを 反 映 した 耐 震 安 全 性 評 価 を 行 うことを 長 期 保 守 管 理 方 針 に 明 記 *1: 原 子 炉 冷 却 材 浄 化 系 及 び タービングランド 蒸 気 系 配 管 の 腐 食 以 外 の 耐 震 安 全 性 評 価 結 果 については, 問 題 なし 14
高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM)の 実 績 と 予 定 福 島 第 一 ユニット 営 業 運 転 開 始 評 価 期 限 30 年 目 40 年 目 1 S46 年 H13 年 3 月 H23 年 3 月 提 出 期 限 ( 評 価 期 限 の1 年 前 ) H11 年 2 月 公 開 済 H22 年 3 月 提 出 予 定 2 S49 年 H16 年 7 月 H26 年 7 月 H13 年 6 月 公 開 済 3 S51 年 H18 年 3 月 H28 年 3 月 H18 年 3 月 提 出 済 4 S53 年 H20 年 10 月 H30 年 10 月 H19 年 10 月 提 出 済 5 S53 年 H20 年 4 月 H30 年 4 月 H19 年 4 月 提 出 済 6 S54 年 H21 年 10 月 H31 年 10 月 H21 年 1 月 提 出 済 * 福 島 第 二 1 S56 年 H24 年 4 月 H34 年 4 月 H23 年 4 月 提 出 予 定 2 S58 年 H26 年 2 月 H36 年 2 月 H25 年 4 月 提 出 予 定 3 S59 年 H27 年 6 月 H37 年 6 月 H26 年 4 月 提 出 予 定 4 S61 年 H29 年 8 月 H39 年 8 月 H28 年 4 月 提 出 予 定 *: 平 成 20 年 10 月 22 日 に 発 出 された 国 の 改 訂 ガイドラインに 基 づき, 提 出 期 限 が 平 成 21 年 1 月 以 降 に 変 更 15
高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) 結 果 ( 総 括 ) プラントを60 年 間 運 転 することを 仮 定 した 場 合 大 部 分 の 機 器 については, 現 状 の 保 全 活 動 を 続 けていくことで, 技 術 的 には 問 題 ない 一 部 の 機 器 については, 現 状 保 全 活 動 に 加 え, 点 検 検 査 の 充 実 などが 必 要 長 期 保 守 管 理 方 針 として 策 定 16
高 経 年 化 技 術 評 価 (PLM) < 高 経 年 化 対 策 の 充 実 ( 長 期 保 守 管 理 方 針 )> 17
長 期 保 守 管 理 方 針 ( 福 島 第 一 5 号 機 の 例 ) 胴 : 最 新 の 脆 化 予 測 式 による 評 価 を 実 施 ノズル 等 : 定 期 的 に 実 過 渡 回 数 に 基 づく 疲 労 評 価 を 実 施 ノズルセーフエンド,CRDハウジング 等 : 応 力 腐 食 割 れに 関 する 新 知 見 等 が 得 られた 場 合, 追 加 点 検 や 点 検 周 期 の 見 直 し 等 を 実 施 炉 心 シュラウド 原 子 炉 圧 力 容 器 蒸 気 タービン 燃 料 水 給 水 加 熱 器 発 電 機 主 要 変 圧 器 原 子 炉 再 循 環 ポンプ 復 水 器 制 御 棒 原 子 炉 格 納 容 器 原 子 炉 再 循 環 系 配 管 給 復 水 ポンプ ポンプ 循 環 水 ポンプ 放 水 路 へ 冷 却 水 ( 海 水 ) 18
長 期 保 守 管 理 方 針 ( 福 島 第 一 5 号 機 の 例 ) 炉 心 シュラウド 原 子 炉 圧 力 容 器 蒸 気 タービン 燃 料 水 給 水 加 熱 器 発 電 機 主 要 変 圧 器 原 子 炉 再 循 環 ポンプ 復 水 器 制 御 棒 原 子 炉 格 納 容 器 原 子 炉 再 循 環 系 配 管 給 復 水 ポンプ ポンプ 循 環 水 ポンプ 放 水 路 へ 冷 却 水 ( 海 水 ) 主 要 変 圧 器 等 : 変 圧 器 取 替 時 等 にタンク 底 板, 底 板 ビームの 腐 食 量 調 査 を 実 施 19
経 年 劣 化 を 考 慮 した 日 常 保 全 ( 高 経 年 化 技 術 評 価 へのフィードバック) 日 常 保 全 ( 点 検 ) 新 たな 劣 化 事 象 などの 新 知 見 保 全 の 有 効 性 評 価 フィードバック フィードバック 劣 化 メカニズムまとめ 表 ( 原 子 力 学 会 ) 劣 化 部 位, 劣 化 事 象, 保 全 内 容 点 検 計 画 ( 内 容 周 期 ) 高 経 年 化 技 術 評 価 劣 化 情 報 < 点 検 手 入 れ 前 状 態 (As-Found)データ> 点 検 手 入 れ 前 状 態 に 基 づく 評 価 を 実 施 し,4つに 分 類 C1: 機 能 喪 失 C2: 想 定 外 劣 化 C3: 想 定 通 り C4: 想 定 より 良 点 検 実 施 20
最 後 に 東 京 電 力 では,これまでに 蓄 積 してきた 経 験 や 技 術 で30 年 以 上 運 転 する 原 子 力 発 電 所 の 安 全 な 管 理 と 運 転 は 十 分 達 成 できると 考 えており, 皆 さまのご 理 解 を 得 ながら, 今 後 とも 安 全 安 定 運 転 に 努 めて 参 ります 以 上 21