6 決済プラットフォーム のモデル仮説 (1) 決済プラットフォーム の対象範囲 (2) 決済プラットフォーム モデル仮説の全体像 (3) 決済プラットフォーム の基本機能 (4) 決済プラットフォーム の導入効果 メリット (5) 想定されるパターン (6) モデル仮説の具体例 次頁以降の 決済プ

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6 (1) 決済プラットフォーム の対象範囲 (2) 決済プラットフォーム モデル仮説の全体像 (3) 決済プラットフォーム の基本機能 (4) 決済プラットフォーム の導入効果 メリット (5) 想定されるパターン (6) モデル仮説の具体例 次頁以降のについては 決済プラットフォーム等に係る検討委員会 での話し合いを通じて検討 具体化を行った 50

プラットフォーム導入の意義 メリット 旧来型 ( 各社が独自 個別にシステム開発 ) プラットフォーム型のイメージ ( 各社が共通のプラットフォームを利用 ) A 社 ( 卸売業者 ) B 社 ( 卸売業者 ) C 社 ( 仲卸業者 ) A 社 ( 卸売業者 ) B 社 ( 卸売業者 ) C 社 ( 仲卸業者 ) A-FIVE 等 ( ファンド ) 各サービスの利用量に応じて料金を負担 出資低利融資等 A 社サーバー 基幹システム 会計システム B 社サーバー 基幹システム 会計システム C 社サーバー 基幹システム 会計システム プラットフォーム ( クラウドサーバー ) 新会社 ( 共同出資 ) を設立して運営する方法もあり 受発注サービス決済サービス物流サービス サーバー等を各社が個別に投資 メンテナンスする必要あり 各社にそれぞれ ( 少人数でも ) 管理要員が必要となる バージョンアップ等について各社が個別対応 各社がそれぞれ保有しているデータが自己完結かつ記録管理にとどまっており 業者間のデータ連係が行いにくい 共通のプラットフォームとすることで 各社の投資負担 メンテナンス負担 管理要員等を抑制可能 ( 従量制 変動費化が可能 ) 制度改正やコード変更等への対応 バージョンアップ等の共通の負荷を低減できる 平準化 共通化することで ビッグデータの蓄積 活用 業者間のデータ連係が容易になる 51

プラットフォームの推進施策 参考 食品流通におけるプラットフォーム構築の推進 H30.11.22未来投資会議構造改革徹底推進会合 地域経済 インフラ 会合 農林水産省提出資料 少子高齢化に伴い 予測では2025年に労働生産人口は60%を下回り 75歳以上人口は約18% 現状 75歳以上人口の23%が要介護認定を受けており その数は今後増加 食品流通は 情報技術の導入やデータの利活用により 省人化 省力化が期待される分野 商慣習 3分の1ルール注 多頻度 少量配送 の見直しと併せて 更なる効果も発揮 注 製造日から賞味期限までを 納品期限 販売期限 で3等分する商慣行 期限ごとに食品ロスが発生 回収 ICT技術を活用した食品流通プラットフォームとWAGRIとの連携により 需要等のデータに基づく農業生産に寄与 食品流通プラットフォーム 食品等流通法 10.22施行 に基づく出資等により支援 公共データ の活用 日常的な取引に関する様々なデータを関係者間で共有 ICTや機器の活用による業務の自動化 決済PF 連携 商品管理PF 決済データ 生産 商品 データ 商品管理 データ 販売データ 物流データ 金融機関 出荷者 中間流通業者 小売業者 物流業者 連携 物流PF 農業データ連携基盤 WAGRI 気象や土地 地図情報等に関する 様々なデータ システムを提供 有償提供を含む データ システムの 提供等連携 情報連携 食品流通プラットフォームにおける先端技術の活用例と将来像 技術 データ 活用方法のイメージ RFID 電子タグ 商品やパレットに貼付し 生産工程 使用資材等の商品情報や 温度 湿度等の流通履歴を管理 検品 仕分けを自動化 ブロック チェーン 商品管理や決済のプロセスを透明化し データ改ざんリスクを低減 商品管理 決済のデータを関係者間で共有 AI (人工知能) 流通 販売データを基に需給予測 受発注や配送ルートを自動生 成 決済データに基づく与信管理を自動化 自動運転 ドローン 大型トラックによる幹線輸送を無人化 コンビニ等から個別配送を無人化 将来像 サプライチェーン全体の最適化 流通のリアルタイム管理 生産 販売情報の共有 AIで の需要予測 パレット等のマッチング等により最適化 流通過程の省人化 省力化 輸送の無人化 受発注 決済 与信管理の自動化のほか 画像認識技術により仕分け作業を省人化 新しい価値の創出 共有データを活用し 顧客ニーズに即した新たな商品 サー ビスを創出 52

(1) 決済プラットフォーム の対象範囲 決済プラットフォーム の対象範囲としては 支払い 入金管理等の決済業務 ( 主に入金 出金データ ) とする ( せり情報 受発注 在庫 物流データ等は同モデルの対象外とする ) 将来的には 複数の卸売市場内をつなぐ共通のシステムを想定 受発注 卸売会社 仲卸会社 支払い代払者( 送金処理 ) 組織 生産53 情報の流れお金の流れ 受発注 入金管理 小売組合 狭義 の決済プラットフォーム ( 主に卸売市場内 ) 受発注物流データ 返品 金額修正 債権回収者仲卸組合 ( 入金管理 ) 決済プラットフォーム の対象範囲 流通 BMS 品目コード Web-EDI 連携 電子タグ (RFID) 等 請求データ 金額( 締日ごとの合計額 ) 振込先( 金融機関名 口座番号等 ) 入金予定日(15 日 / 月末等 ) 実需

決済プラットフォーム の対象範囲 ( 基本機能 業務 ) 決済プラットフォーム の対象範囲としては 支払い 入金管理等の決済業務 ( 主に入金 出金データ ) とする せりシステム 受発注システム ( プラットフォーム ) 等の対象範囲 決済 PF の対象範囲 受発注 せり 金額修正 ( 返品等 ) 支払い入金管理 在庫管理物流 与信管理債権回収 54

(2) 決済プラットフォーム モデル仮説の全体像 想定される課題 課題 1 手作業部分の効率化 課題 2 印刷 郵送コスト等の低減 ( ペーパーレス化 ) 課題 3 タイムリーな情報共有 複数端末 (PC スマホ等 ) での閲覧 課題 4 送金手数料の低減 ( 又はキャッシュレス化 ) 課題 5 与信管理 債権回収等の効率化 その他課題 融資 審査の迅速化 商物分離取引等の把握 改善メニュー 具体例 例 1 データ連係 ( コード標準化 自動連携等 ) 例 2AI-OCR の活用 ( 請求書等の自動読取 ) 例 3 請求書等の自動配信 ( 電子化 ) (WEB 閲覧 メール等の自動配信等 ) 例 4 クラウド化 ~ 既存システムの WEB 閲覧機能等の活用 例 5 スマホでの決済 送金サービス等の活用 (J-Coin Pay 等の新サービス ネットバンキング ) 海外送金 ( 手数料 ) 為替リスク等の低減 例 6AI 活用 ( 与信枠自動計算 アラート配信等 ) 例 7 第三者サービス活用 ( アウトソーシング ) ( 短期融資審査のスピードアップ ) 例 8 ブロックチェーン技術の活用 55

モデル仮説に関する検討委員会における主なご意見 大区分機能 メニュー例検討委員会等で出された主なご意見 ( 要旨 ) 手作業業務の効率化 ペーパーレス化 ( 電子化 ) タイムリーな情報共有 データの連係 ( コードの変換プログラム活用 ) ( 二重入力業務の低減 ) 請求書等の自動配信 ( 電子化など ) AI-OCR クラウド化 データ連係を行うためには 各社の商品コードを標準化してくれる機能が必須 ブロックチェーンを活用して 幹事会社数十社で標準コードを共同管理する手法も考えられる メンテナンス 更新が重要となる 現在情報処理センターが大量に紙で配布している請求書については ペーパーレス化の効果は大きい ( データの場合 すぐに閲覧可能 ) 紙に QR コードを表示するといった移行措置も考えられる 読み取る伝票の様式 項目等がバラバラだと 効果が限定される可能性がある 全ての情報をオープンにするのではなく 各関係者間で情報開示範囲を設定し制御することが必要 コスト負担 データ保護の観点から クラウド化だけでなくバックアップサーバーの強化等の手法も考えられる キャッシュレス化スマホ決済 送金サービス 上限枠 (100 万円 ) があると 法人間 大口取引では活用が難しい 与信管理 AI 活用 ( 自動計算 ) アラート配信機能 第三者活用 ( カード会社 保証会社等 ) AI に計算させるには既存データの移行や蓄積が必要 季節変動や一時的な単価の増減等の業界特性を考慮する必要あり アラート配信は 公開範囲や判断基準等の運用ルールが重要となる 代払制度があるため 今後とも活用する方がよいのではないか 手数料率が 1~3% と高く 1% 以下でないとコストが高くなる 取引履歴管理 ブロックチェーン技術の活用 ( 商物分離取引への対応 ) ( 不正防止等 ) 産地から小売等への商物分離取引 ( ものが先行して動くケース ) やトレーサビリティ強化において ブロックチェーン ( 取引履歴管理 ) の技術を活用できる可能性あり 56

決済プラットフォームの モデル仮説 (3) 決済プラットフォーム の基本機能 請求書等の自動配信 ( 電子化など ) AI 活用 ( 与信枠計算等 ) アラート配信機能 スマホ送金 決済サービス 第三者活用 アウトソーシング ( クレジットカード会社 保証会社等 ) 必要な機能 サービスを選択して利用可能であり 利用する機能 サービスに応じて費用負担する仕組み AI-OCR( 自動読み取り ) ベースとなる技術等 クラウド化 サーバー強化 データの連係 ( コードの変換プログラム活用 ) ブロックチェーン技術の活用 57

決済プラットフォームの モデル仮説 (4) 決済プラットフォーム の導入効果 ( プレイヤーごとのメリット ) 市場関係者 ( 卸売業者 仲卸業者等 ) のメリット ペーパーレス化による効率化 郵送料や FAX 代等のコスト低減 システム開発 運用コスト等の低減 ( 変動費化による負担減 ) システム等の管理要員の削減 現金管理業務 管理要員等の節減 市場間での情報共有 特に自社単独でのシステム投資余力 管理要員等が限られている中小企業等にとっては 決済プラットフォーム ( システム共同利用 ) のニーズは高いと想定される 生産者 決済プラットフォーム ペーパーレス化 / キャッシュレス化 / 標準化 / 変動費化 卸売業者 仲卸業者売買参加者 実需者 スーパー 外食チェーン 飲食店 専門店など 生産者のメリット ペーパーレス化による効率化 入金の早期化 多様化 送金手数料の低減 ( 生産者負担のケース ) スマートフォン対応等による利便性向上 ( 農作業中や外出先でも入力 確認できる ) 実需者のメリット ペーパーレス化による効率化 スマートフォン対応等による利便性向上 標準化による効率化 品目データ等の有効活用 ( ビックデータ蓄積 活用 ) 現金準備 現金管理等の手間低減 新規取引 売上拡大の促進 58

(5) 想定されるパターン 決済プラットフォーム の基本機能 ( メニュー ) の導入 選択においては 各市場の状況 ニーズ等によって 複数パターンが想定される ( 下表参照 ) 大区分 機能 メニュー例 パターンA ( 初期段階 ) 手作業業務の効率化 ペーパーレス化 ( 電子化 ) タイムリーな情報共有 データの連係 ( コードの変換プログラム活用 ) ( 二重入力業務の低減 ) パターン B パターン C ( 将来形 ) 請求書等の自動配信 ( 各社が選択可 ) AI-OCR ( 各社が選択可 ) クラウド化 ( 自社情報に限定 ) ( 情報共有 有効活用 ) キャッシュレス化スマホ決済 送金サービス ( 各社が選択可 ) ( 各社が選択可 ) 与信管理 取引履歴管理 第三者活用 ( クレジットカード会社 保証会社等 ) AI 活用 ( 与信枠自動計算 ) アラート配信機能 ブロックチェーン技術の活用 ( 商物分離取引の把握 不正防止等 ) ( 小口 自営業中心に部分導入 ) ( 分析プログラムを試行 開発 ) ( 小口 自営業中心に部分導入 ) ( 決済データから一部試行 ) 将来的には取引データ等とも連携 ( ) 他の PF との連携ブロックチェーン技術の活用 ( ) 59

決済プラットフォーム の基本機能 ( パターン A: 初期段階 ) 生産者 農業法人 / 個人など WEB 閲覧可能 ( 希望者など ) 卸売会社 基幹システム 会計システム 代払組織仲卸組合等 仲卸会社 基幹システム 会計システム 請求データ 支払データ 決済プラットフォーム (X 市場中心 ) 1 システム間のデータ連係 ( コードの標準化等 ) 2 請求書等のペーパーレス化 ( データによる送受信 ) 3 データ管理体制の見直し ( バックアップサーバー クラウド化等 ) 支払データ 入金データ 金融機関 / システム開発会社 A 銀行 B 信用金庫 60

決済プラットフォーム の基本機能 ( パターン B) ペーパーレス化による郵送 FAX 送信料等の低減 ( 支払明細等の郵送の一部有料化 WEB 上の閲覧へ移行 ) 生産者 農業法人 / 個人など 卸売会社 基幹システム 会計システム 支払データ 代払組織仲卸組合等 システム間の自動連携 (API 連携等 ) 仲卸会社 基幹システム 会計システム 請求データ 一部のメニューを選択して活用も可能 ( 例 :AI による与信管理 送金アプリ等 ) データ連係 標準化による入力作業等の省力化 実需者 個人 など WEB 閲覧 ( リアルタイム確認 ) ( 入金予定等 ) 決済プラットフォーム プライベートクラウド ( 自社情報限定 ) 送金 入金 AI 活用 ( 与信限度額の自動計算等 ) WEB 閲覧 スーパー 外食チェーン 飲食店 専門店 支払データの確認 送金処理 送金実績等の共有 与信管理 請求書発行 入金管理 債権回収 個人事業主中小企業 ゆうちょ銀行 JA バンク 支払い 支払データ 金融機関 / システム開発会社 入金データ 入金 メガバンク地方銀行等 A 銀行 B 信用金庫 61