Ⅱ 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 手 順 及 び 概 要 1. 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 手 順 復 興 計 画 の 作 成 や 復 興 事 業 の 実 施 に 際 し 復 興 予 定 区 域 や 事 業 実 施 予 定 区 域 の 土 地 について その 土 地 の 測 量



Similar documents
1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

Microsoft Word - 【事務連絡】居所情報の登録申請が間に合わなかった場合の取扱いの周知について.docx

の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

中根・金田台地区 平成23年度補償説明業務

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

< F2D8AC493C CC81698EF3928D8ED2816A2E6A7464>

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

兵庫県公立学校教職員等財産形成貯蓄事務取扱細則

募集要項

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

第1章 総則

<4D F736F F D A6D92E894C5817A30318F5A91EE838D815B839392CA926D95B62E646F6378>


高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

<4D F736F F D208F7493FA95948E738A4A94AD8E968BC682CC8EE891B18B7982D18AEE8F8082C98AD682B782E98FF097E182C98AD682B782E98F9590AC8BE093998CF D6A B315D2E B4E88C A>

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

(1) 社 会 保 険 等 未 加 入 建 設 業 者 の 確 認 方 法 等 受 注 者 から 提 出 される 施 工 体 制 台 帳 及 び 添 付 書 類 により 確 認 を 行 います (2) 違 反 した 受 注 者 へのペナルティー 違 反 した 受 注 者 に 対 しては 下 記 のペ

<4D F736F F D F303088A4926D8CA78E8497A EF68BC697BF93998C798CB895E28F958BE08CF D6A2E646F63>

< F31332D8DE08C E8EE688B58B4B91A52E6A7464>

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

PowerPoint プレゼンテーション

住宅税制について

Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

1

大阪府電子調達システムの開発業務 (第一期)に係る仕様書案に対する意見招請のお知らせ

Taro-データ公安委員会相互協力事

一般競争入札について

3 地 震 保 険 の 割 引 地 震 保 険 に 加 入 されている 場 合 耐 震 改 修 後 保 険 料 の 割 引 (10%)が 受 けられる 場 合 があ ります ご 加 入 の 保 険 会 社 にお 問 合 せになり 宅 耐 震 改 修 証 明 書 の 写 し あるいは 固 定 資 産

5 民 間 事 業 者 における 取 扱 いについて( 概 要 資 料 P.17~19) 6 法 人 番 号 について( 概 要 資 料 P.4) (3) 社 会 保 障 税 番 号 制 度 のスケジュールについて( 概 要 資 料 P.20) 1 平 成 27 年 10 月 から( 施 行 日 は

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

6. 共 有 等 に 係 る 固 定 資 産 の 判 定 3 共 有 に 係 る 固 定 資 産 については それぞれの 共 有 者 が 他 に 固 定 資 産 を 所 有 している 場 合 であっても その 資 産 とは 別 個 に 共 有 されている 固 定 資 産 を 別 の 人 格 が 所

Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

既 存 建 築 物 の 建 替 市 街 化 調 整 区 域 で 許 可 を 不 要 とする 取 扱 いについて 既 存 建 築 物 の 建 替 は 以 下 の1)~3)をすべて 満 たしている 場 合 に 可 能 です 1) 建 替 前 の 建 築 物 ( 以 下 既 存 建 築 物 という )につ

< F2D E633368D86816A89EF8C768E9696B18EE688B5>

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>


係 に 提 出 する 2 財 形 担 当 係 は 前 項 の 規 定 による 財 形 貯 蓄 等 の 申 込 みがあった 場 合 には 当 該 申 込 みの 内 容 を 点 検 し 財 形 貯 蓄 等 の 契 約 の 要 件 ( 第 6 条 に 規 定 する 基 準 を 含 む )を 満 たしている

とする (1) 多 重 債 務 や 過 剰 債 務 を 抱 え 返 済 が 困 難 になっている 人 (2) 債 務 整 理 を 法 律 専 門 家 に 依 頼 した 直 後 や 債 務 整 理 途 上 の 人 (3) 収 入 よりも 生 活 費 が 多 くお 金 が 不 足 がちで 借 金 に 頼

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

(3) その 他 市 長 が 必 要 と 認 める 書 類 ( 補 助 金 の 交 付 決 定 ) 第 6 条 市 長 は 前 条 の 申 請 書 を 受 理 したときは 速 やかにその 内 容 を 審 査 し 補 助 金 を 交 付 すべきものと 認 めたときは 規 則 第 7 条 に 規 定 す

桜井市外国人高齢者及び外国人重度心身障害者特別給付金支給要綱

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

とする ( 減 免 額 の 納 付 ) 第 6 条 市 長 は 減 免 を 受 け た 者 が 偽 り そ の 他 不 正 な 方 法 に よ り 減 免 の 決 定 を 受 け た こ と を 知 っ た と き 前 の 申 告 が あ っ た と き 又 は 同 条 第 2 項 の 規 定 によ

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

所令要綱

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

奨学事業戦略部個人情報ファイル簿

無年金外国人高齢者福祉手当要綱

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

勉 手 当 ( 期 末 特 別 手 当 を 含 む ) 支 給 定 日 ごとにそれぞれ 積 立 額 を 指 定 し, 次 に 掲 げ る 日 のいずれか 一 つを 選 んで, 継 続 的 に 預 入 等 を 行 うものとする ただし,6 月 期 及 び12 月 期 期 末 勤 勉 手 当 支 給 定

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

Microsoft Word - 05_roumuhisaisoku

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

Contents 第 1 章 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 とは? 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 とは? 1 指 定 の 意 義 メリット 1 指 定 の 対 象 は? 2 対 象 となる 事 業 2 国 土 調 査 法 19 条 5 項 指 定 までの 流 れ 3

福 山 市 では, 福 山 市 民 の 安 全 に 関 する 条 例 ( 平 成 10 年 条 例 第 12 号 )に 基 づき, 安 全 で 住 みよい 地 域 社 会 の 形 成 を 推 進 しています また, 各 地 域 では, 防 犯 を 始 め 様 々な 安 心 安 全 活 動 に 熱 心

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

一 般 社 団 法 人 全 国 銀 行 協 会 御 中 依 頼 人 氏 名 平 成 年 月 日 印 登 録 支 援 専 門 家 委 嘱 ( 初 回 委 嘱 )の 依 頼 について(GL5 項 (2)) 私 は 自 然 災 害 による 被 災 者 の 債 務 整 理 に 関 するガイドライン 第 5

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

<4D F736F F D F4390B3208A948C E7189BB8CE F F8C668DDA97702E646F63>

住宅改修の手引き(初版)

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

Taro13-公示.jtd

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

ろによる ⑴ 子 世 帯 満 12 歳 に 達 する 日 以 後 の 最 初 の3 月 末 日 までの 間 にある 者 及 びそ の 親 を 世 帯 構 成 員 ( 当 該 世 帯 を 構 成 する 世 帯 員 ( 世 帯 主 を 含 む )をいう 以 下 同 じ )に 含 む 世 帯 又 は 出

スライド 1

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上

<4D F736F F D F93878CA797708F4390B3816A819A95CA8B4C976C8EAE91E682538B4C8DDA97E12E646F6378>

H28記入説明書(納付金・調整金)8

< F2D8ED089EF95DB8CAF939996A289C193FC91CE8DF42E6A7464>

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

H25要綱本文

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

Microsoft Word - 建築基準法第42条第2項道路後退整備のあらまし

南伊豆町空き家バンクリフォーム等補助金交付要綱

教育資金管理約款

弁護士報酬規定(抜粋)

●電力自由化推進法案

スライド 1

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

<8C9A90DD94AD90B696D88DDE939982CC8DC48E918CB989BB82C98AD682B782E98E9696B18EE688B CC FC90B3816A2E786477>

新居浜市印鑑登録及び証明書発行保護事務取扱要領

Transcription:

Ⅰ 土 地 所 有 者 情 報 調 査 マニュアルの 目 的 東 日 本 大 震 災 における 被 災 地 の 各 自 治 体 においてこれからの 本 格 的 な 復 興 を 円 滑 に 実 現 するために は 復 興 計 画 の 作 成 や 復 興 事 業 の 実 施 にあたり その 計 画 予 定 区 域 や 事 業 実 施 予 定 区 域 の 調 査 測 量 や 用 地 取 得 等 のため その 対 象 となる 土 地 の 所 有 者 や 占 有 者 その 他 権 利 者 は 誰 か どこにお 住 まいな のかなど 土 地 の 所 有 者 等 の 土 地 に 関 する 各 種 の 情 報 を 調 査 する 必 要 があります しかしながら 被 災 地 においては 依 然 として 多 数 の 行 方 不 明 者 がいらっしゃるほか 県 外 等 も 含 む 遠 隔 地 への 避 難 者 が 多 数 存 在 しており そのような 状 況 の 中 で 土 地 所 有 者 等 の 情 報 の 調 査 を 実 施 し 土 地 所 有 者 等 の 特 定 などを 進 めていくことには 多 くの 困 難 が 予 想 されます この 土 地 所 有 者 情 報 調 査 マニュアル は 被 災 地 の 復 興 計 画 や 復 興 事 業 の 中 心 を 担 う 自 治 体 職 員 の 皆 様 が このように 様 々な 困 難 が 予 想 される 土 地 所 有 者 情 報 調 査 を 可 能 な 限 り 円 滑 かつ 効 率 的 に 実 施 し 土 地 の 所 有 者 等 の 土 地 に 関 する 情 報 を 速 やかに 把 握 し 円 滑 な 復 興 に 取 り 組 めるよう その 手 順 や 方 法 各 種 関 連 情 報 等 を 整 理 するとともに 調 査 過 程 において 想 定 される 課 題 について 具 体 事 例 や 専 門 家 の 知 見 を 踏 まえた 対 応 策 を 分 かりやすく 解 説 し 取 りまとめたものです なお このマニュアルは 土 地 所 有 者 情 報 調 査 に 精 通 した 職 員 のみならず 必 ずしも 精 通 していな い 職 員 にあっても 基 本 的 な 事 項 から 調 査 全 体 まで 理 解 して 頂 けるような 内 容 構 成 となっています また このマニュアルに 示 した 調 査 の 流 れは 絶 対 的 なものではなく その 目 的 や 状 況 に 応 じて 様 々 な 方 法 手 順 があり 得 ることに 留 意 の 上 で 参 考 にして 頂 ければ 幸 いです 東 日 本 大 震 災 で 亡 くなられた 方 々のご 冥 福 を 心 よりお 祈 り 申 し 上 げ 被 害 を 受 けられた 皆 様 にお 見 舞 いを 申 し 上 げますと 共 に 被 災 地 の 本 格 復 興 を 一 日 も 早 く 成 し 遂 げるため このマニュアルが 被 災 地 の 自 治 体 職 員 の 皆 様 に 広 く 活 用 されますことを 切 に 願 っております 国 土 交 通 省 土 地 建 設 産 業 局 企 画 課 1

Ⅱ 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 手 順 及 び 概 要 1. 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 手 順 復 興 計 画 の 作 成 や 復 興 事 業 の 実 施 に 際 し 復 興 予 定 区 域 や 事 業 実 施 予 定 区 域 の 土 地 について その 土 地 の 測 量 や 地 質 調 査 資 材 置 き 場 等 の 設 置 のための 土 地 の 賃 借 道 路 や 堤 防 といった 公 共 施 設 の 設 置 の ための 土 地 の 買 収 等 の 手 続 を 進 めるためには 土 地 の 所 有 者 や 占 有 者 その 他 その 土 地 に 関 する 様 々な 権 利 を 有 する 者 の 了 解 を 得 る 必 要 があります そのため 土 地 の 調 査 測 量 や 賃 借 買 収 等 の 前 に その 土 地 がどの 範 囲 に 存 在 し その 所 有 者 等 が 誰 で その 所 在 はどこかを 調 査 する 必 要 があります 1 このような 土 地 所 有 者 情 報 調 査 を 行 うに 当 たっては 1どのような 目 的 のために 2どの 程 度 の 期 間 をかけて 3どのような 調 査 内 容 で 行 うのかをあらかじめ 整 理 しておく 必 要 があります 1 目 的 の 例 今 後 のまちづくりに 関 する 意 向 調 査 のため 事 業 計 画 策 定 における 候 補 地 選 定 のため 公 共 事 業 等 に 必 要 な 用 地 取 得 のため 2 期 間 について 考 慮 すべき 事 項 の 例 復 興 スケジュールの 中 で 計 画 素 案 検 討 の 期 限 公 共 事 業 等 の 事 業 の 施 行 予 定 3 調 査 内 容 の 例 とるべき 調 査 内 容 は 1の 目 的 2の 期 間 に 応 じて 異 なる 書 類 調 査 ( 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 戸 籍 謄 本 等 住 民 票 の 写 し 等 による 書 類 調 査 ) 現 地 調 査 ( 本 人 確 認 現 地 の 近 隣 住 民 への 聞 取 り 等 ) 以 上 の 点 に 留 意 したうえで 被 災 地 での 土 地 所 有 者 情 報 調 査 として 一 般 に 想 定 しうる 手 順 を 示 すと 次 のフローのようになります 1 土 地 所 有 者 情 報 調 査 とは 対 象 となる 土 地 の 所 有 者 や 占 有 者 その 他 権 利 者 の 氏 名 居 所 土 地 の 境 界 の 状 況 など 土 地 に 関 する 各 種 の 情 報 を 調 査 し 土 地 所 有 者 等 の 特 定 などを 進 めていくことを 指 すこととする 2

2. 土 地 所 有 者 情 報 調 査 のフローと 本 マニュアルの 構 成 標 準 期 間 Ⅱ 3.1. 対 象 とする 土 地 の 範 囲 の 概 況 を 把 握 1-1 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 対 象 区 域 及 び 調 査 項 目 の 決 定 (1) 土 地 所 有 者 の 概 数 を 把 握 したい 場 合 (2) 土 地 所 有 者 の 氏 名 と 住 所 を 把 握 したい 場 合 (3) 契 約 締 結 等 のため 土 地 所 有 者 の 特 定 が 必 要 な 場 合 1 週 間 Ⅱ 3.2. 対 象 とする 土 地 の 範 囲 権 利 者 の 特 定 2-1 登 記 簿 上 の 土 地 の 範 囲 権 利 者 の 特 定 ( 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 地 積 測 量 図 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 調 査 ) 1~ 2 週 間 土 地 所 有 者 の 把 握 Ⅱ 3.3. 対 象 とする 土 地 の 所 有 者 等 の 特 定 3-1 登 記 簿 上 の 権 利 者 の 所 在 の 確 認 ( 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 と 住 民 基 本 台 帳 の 情 報 の 突 合 調 査 ) 相 続 人 調 査 Ⅳ 1(2) 相 続 財 産 管 理 人 制 度 4~ 6 週 間 土 地 所 有 者 の 把 握 Ⅱ 3.4. 所 有 者 等 の 被 災 状 況 の 確 認 居 所 の 把 握 4-1 避 難 者 情 報 の 収 集 突 合 4-2 所 有 者 等 の 居 所 の 把 握 パターン 別 の 展 開 土 地 所 有 者 の 特 定 行 方 不 明 者 Ⅳ 1(1) 不 在 者 財 産 管 理 人 制 度 Ⅳ 2(1) 失 踪 宣 告 制 度 Ⅳ 2(2) 認 定 死 亡 制 度 Ⅳ 2(3) 東 日 本 大 震 災 での 死 亡 届 の 取 扱 いについて 6~ 1 0 ヵ 月 事 業 計 画 の 段 階 事 業 実 施 の 段 階 Ⅳ 3(3) 東 日 本 大 震 災 復 興 特 別 区 域 法 ( 以 下 復 興 特 区 法 ) 上 の 制 度 復 興 整 備 計 画 のための 土 地 の 立 入 り 等 ( 第 65 条 ) 復 興 整 備 計 画 のための 障 害 物 の 伐 除 及 び 土 地 の 試 掘 等 ( 第 66 条 ) Ⅳ 3(1) 土 地 収 用 法 の 不 明 裁 決 制 度 Ⅳ 3(2) 復 興 特 区 法 上 の 制 度 不 動 産 登 記 法 の 筆 界 特 定 制 度 の 特 例 ( 第 73 条 ) Ⅳ 3(3) 復 興 特 区 法 上 の 制 度 復 興 整 備 事 業 のための 土 地 の 立 入 り 等 ( 第 67 条 ) 復 興 整 備 事 業 のための 障 害 物 の 伐 除 及 び 土 地 の 試 掘 等 ( 第 68 条 ) 3

3. 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 概 要 1. 対 象 とする 土 地 の 範 囲 の 概 況 を 把 握 1-1 土 地 所 有 者 情 報 調 査 の 対 象 区 域 及 び 調 査 項 目 の 決 定 < 目 的 > まちづくりに 関 する 意 向 調 査 や 事 業 計 画 の 策 定 等 のために 土 地 所 有 者 等 を 調 査 する 必 要 が 生 じた 場 合 事 業 スケジュールとの 関 係 も 考 慮 しその 調 査 目 的 に 応 じた 適 切 な 土 地 所 有 者 情 報 調 査 が 行 えるよう 調 査 対 象 の 区 域 及 びいつま でにどこまで 詳 細 な 調 査 を 行 うのか( 調 査 項 目 )を 決 定 します < 内 容 > 土 地 所 有 者 情 報 調 査 対 象 区 域 の 決 定 は 事 業 計 画 を 検 討 している 区 域 や 土 地 所 有 者 への 意 向 調 査 対 象 区 域 など 事 業 等 の 規 模 によりますが どこまで 詳 細 な 土 地 所 有 者 情 報 調 査 を 行 うべきかについては 以 下 で 例 示 するように その 目 的 や 事 業 等 の 内 容 により 異 なります (1) 土 地 所 有 者 の 概 数 を 把 握 したい 場 合 事 業 計 画 策 定 のための 候 補 地 選 定 などの 計 画 ルートの 検 討 を 行 う 場 合 に おいては 候 補 となる 地 区 内 の 土 地 に 用 地 取 得 が 難 航 ( 共 有 地 や 区 分 所 有 建 物 の 存 在 等 権 利 者 多 数 の 場 合 における 用 地 取 得 など)する 等 ルートを 検 討 する 上 での 重 要 な 要 因 を 備 えた 土 地 の 有 無 等 について 確 認 を 行 う 必 要 が あります 候 補 地 周 辺 に 点 在 する 事 業 の 阻 害 要 因 となりそうな 土 地 等 に 関 しての 所 有 者 等 を 把 握 することが 重 要 です 調 査 対 象 となる 土 地 所 有 者 を 把 握 する 1 2 ために 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 土 地 登 記 事 項 要 約 書 といった 比 較 的 入 手 容 易 な 資 料 収 集 による 調 査 にとどめます 地 図 又 は 公 図 について Ⅴ 参 考 資 料 P67 参 照 登 記 事 項 要 約 書 について (2) 土 地 所 有 者 の 氏 名 と 住 所 を 把 握 したい 場 合 Ⅴ 参 考 資 料 P69 参 照 土 地 所 有 者 へのまちづくりに 関 する 意 向 調 査 などのアンケート 調 査 ( 郵 送 )を 行 う 場 合 においては 対 象 となる 土 地 の 所 有 者 の 氏 名 及 び 住 所 が 必 要 となります 復 興 に 関 するおおまかな 意 向 等 を 把 握 する 調 査 で 直 ちに 権 利 関 係 に 影 響 を 与 えるものではないような 内 容 のアンケート 調 査 の 場 合 には 労 力 を 費 や 1 法 務 局 備 付 け 地 図 とは 不 動 産 登 記 法 第 14 条 第 1 項 に 規 定 する 地 図 を 指 すものであり 不 動 産 登 記 規 則 でその 作 成 のための 測 量 方 法 及 び 誤 差 の 限 度 が 定 められている 2 公 図 とは 一 般 に 旧 土 地 台 帳 附 属 地 図 と 呼 ばれており 不 動 産 登 記 法 第 14 条 第 4 項 に 規 定 され 法 務 局 備 付 け 地 図 に 準 ずる 図 面 を 指 す 公 図 は 法 務 局 備 付 け 地 図 よりも 精 度 が 低 く 登 記 所 ( 法 務 局 )に 地 図 が 備 えられるまでの 間 こ れに 準 ずる 図 面 を 備 えることとされているもの 土 地 の 図 面 の 写 しの 交 付 申 請 では 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 のい ずれかが 交 付 される 4

して 全 ての 権 利 者 を 特 定 することよりも アンケートの 一 部 が 未 回 収 となっ たとしても 一 定 割 合 以 上 の 回 答 を 迅 速 に 得 られることが 優 先 されます 調 査 対 象 となる 土 地 所 有 者 の 氏 名 と 住 所 を 把 握 するために 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 土 地 登 記 事 項 要 約 書 の 調 査 及 び 住 民 票 の 写 しの 調 査 といった 比 較 的 入 手 容 易 な 資 料 収 集 による 調 査 にとどめます なお 土 地 所 有 者 ではなく 居 住 者 に 対 するアンケート 調 査 を 行 う のであれば 登 記 事 項 要 約 書 よりも 住 民 票 の 写 しに 基 づく 情 報 などが 中 心 となります (3) 契 約 締 結 等 のため 土 地 所 有 者 の 特 定 が 必 要 な 場 合 事 業 に 必 要 な 用 地 取 得 など 最 終 的 には 契 約 締 結 を 予 定 している 場 合 にお いては (1)や(2)とは 大 きく 異 なり 土 地 所 有 者 の 住 所 氏 名 連 絡 先 は 勿 論 ですが 所 有 権 登 記 名 義 人 が 実 際 は 死 亡 しており 相 続 登 記 がされ ていない 場 合 は 法 定 相 続 人 土 地 に 関 するその 他 権 利 を 有 する 者 等 がいる 場 合 はこれらの 者 についても それぞれ 土 地 所 有 者 と 同 一 の 情 報 を 収 集 しなけ ればなりません また 書 類 調 査 にとどまらず 土 地 所 有 者 を 特 定 するため に 近 隣 への 聞 取 りなど 非 常 に 詳 細 な 調 査 が 必 要 となるため その 期 間 も 長 期 となります 参 考 なお 効 率 的 かつ 効 果 的 な 土 地 所 有 者 情 報 調 査 を 行 うためには 調 査 完 了 目 標 期 限 を 見 据 えた 工 程 管 理 計 画 書 を 作 成 し 工 程 を 管 理 することも 有 効 な 手 段 です 工 程 管 理 計 画 書 には 調 査 作 業 工 程 に 関 し それぞれの 作 業 項 目 ( 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 の 調 査 登 記 事 項 証 明 書 等 調 査 住 民 票 の 写 しの 調 査 相 続 人 追 跡 調 査 避 難 者 情 報 の 収 集 突 合 等 )における 作 業 完 了 目 標 を 設 定 し 効 率 的 な 作 業 を 行 います 作 成 にあたり 記 載 する 主 な 内 容 としては 以 下 の ものが 挙 げられます 調 査 完 了 目 標 期 限 調 査 作 業 項 目 及 び 作 業 工 程 調 査 における 阻 害 要 因 ( 土 地 所 有 者 死 亡 に 伴 う 相 続 発 生 等 ) 調 査 作 業 進 捗 状 況 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 に ついて Ⅴ 参 考 資 料 P77 参 照 登 記 事 項 証 明 書 について Ⅴ 参 考 資 料 P69 参 照 工 程 管 理 計 画 書 のイメージ 工 程 管 理 計 画 書 のひな 形 添 付 CD-ROM( 書 式 集 に 収 録 ) 5

現 地 踏 査 < 目 的 > 現 地 踏 査 とは 事 業 の 区 域 内 と 想 定 される 土 地 や 事 業 区 域 に 隣 接 する 土 地 に 関 して 土 地 所 有 者 の 居 住 実 態 がないため 面 談 に 時 間 を 要 する 可 能 性 がある 等 の 新 たな 調 査 阻 害 要 因 等 がないかを 確 認 するために 行 うものです 現 地 踏 査 は 現 地 の 概 況 把 握 のため 公 道 等 から 調 査 するもので 地 権 者 等 の 占 有 する 土 地 や 建 物 に 立 ち 入 って 調 査 を 行 う 実 地 調 査 又 は 立 入 り 調 査 とは 異 なります < 内 容 > 現 地 踏 査 の 下 準 備 として 地 図 ( 市 販 の 道 路 地 図 や 住 宅 地 図 で 可 ) 航 空 写 真 等 を 用 意 し 現 在 の 現 地 の 状 況 を 把 握 するために 利 用 します 現 地 踏 査 では 公 道 等 から 調 査 対 象 となる 土 地 や 家 屋 等 の 概 況 地 形 等 を 把 握 します 特 に 確 認 しておいた 方 が 良 いポイントは 事 業 区 域 内 やその 隣 接 地 の 土 地 の 境 界 の 状 況 ( 例 : 境 界 杭 や 塀 があるか) 被 災 の 状 況 や 程 度 ( 例 : 陥 没 しているか) 建 築 物 の 有 無 居 住 実 態 の 有 無 などが 挙 げられます なお 現 地 踏 査 の 目 的 は 担 当 職 員 が 現 地 のおおまかな 状 況 を 把 握 すること であり 現 地 踏 査 を 通 じてその 後 の 調 査 実 施 に 不 可 欠 な 書 類 の 作 成 等 まで 行 う ことは 予 定 されていません < 標 準 目 安 期 間 > 対 象 地 域 の 広 さにもよりますが 概 ね1 日 程 度 6

2. 対 象 とする 土 地 の 範 囲 権 利 者 の 特 定 2-1 登 記 簿 上 の 土 地 の 範 囲 権 利 者 の 特 定 ( 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 地 積 測 量 図 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 調 査 ) 想 定 課 題 と 対 応 例 ( 課 題 1)P19 参 照 < 目 的 > 事 業 等 に 必 要 な 土 地 の 範 囲 を 正 確 に 特 定 し どの 範 囲 の 所 有 者 を 調 査 し 特 定 する 必 要 があるのかを 把 握 するためには 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 を 調 査 することが 必 要 となります また 今 後 の 調 査 の 基 本 となる 地 番 所 有 者 名 所 有 者 住 所 などの 重 要 な データが 記 載 されている 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 を 調 査 すること が 必 要 です ( 課 題 2)P19 参 照 登 記 事 項 証 明 書 の 他 に 登 記 事 項 要 約 書 が 挙 げられ る 両 者 の 違 い 等 につい < 内 容 > 管 轄 法 務 局 での 具 体 的 な 作 業 内 容 としては 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 の 写 し 地 積 測 量 図 の 写 し 及 び 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 の 収 集 を 行 い ます ては ( 課 題 3)P20 参 照 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 の 写 し 地 図 について 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 は 住 居 表 示 ではなく 地 番 によって 管 理 されていることから 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 の 写 しを 入 手 して 調 査 対 象 地 域 の 各 筆 の 地 番 を 調 査 します Ⅴ 参 考 資 料 P67 参 照 地 積 測 量 図 地 積 測 量 図 について 地 積 測 量 図 が 存 在 することにより 対 象 土 地 所 有 者 と 隣 接 土 地 所 有 者 との 境 界 確 認 が 済 んでいることが 推 定 できるため 地 積 測 量 図 の 写 しの 交 付 を 申 請 し 土 地 境 界 確 認 状 況 の 把 握 を 行 います Ⅴ 参 考 資 料 P68 参 照 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 登 記 事 項 証 明 書 について 登 記 には 所 在 地 番 地 目 地 積 所 有 者 の 住 所 及 び 氏 名 所 有 権 以 外 の 権 利 1 に 関 する 事 項 等 が 記 録 されています 登 記 の 目 的 のひとつは 不 動 産 に 関 する 権 利 を 公 示 することであり 登 記 に 記 録 されている 事 項 は 第 三 者 に 対 して 権 利 を 主 張 できるため 土 地 の 所 有 者 等 を 探 索 するにあたって 最 も 基 礎 的 な 資 料 です このため 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 を 収 集 して 土 地 所 有 者 ( 所 有 権 に 関 する 事 項 欄 記 載 の 所 有 者 )の 住 所 及 び 氏 名 等 を 確 認 しま す この 段 階 で 入 手 した 情 報 は その 後 の 調 査 過 程 において 収 集 する 様 々な 資 料 Ⅴ 参 考 資 料 P69 参 照 1 所 有 権 以 外 の 権 利 とは 地 上 権 永 小 作 権 地 役 権 先 取 特 権 質 権 抵 当 権 賃 借 権 採 石 権 等 を 指 す 7

との 突 合 の 際 に 必 須 となる 極 めて 重 要 な 情 報 であることから 以 下 の 項 目 につ いて 正 確 に 整 理 しておく 必 要 があります 土 地 の 所 在 並 びに 地 番 及 び 当 該 地 番 に 係 る 最 終 支 号 地 目 及 び 地 積 土 地 の 所 有 者 の 住 所 及 び 氏 名 又 は 名 称 共 有 地 については 共 有 者 の 持 分 土 地 に 関 する 所 有 権 以 外 の 権 利 があるときは 権 利 者 の 住 所 及 び 氏 名 又 は 名 称 権 利 の 種 類 及 び 内 容 並 びに 権 利 の 始 期 及 び 存 続 期 間 仮 登 記 等 があるときはその 内 容 その 他 必 要 と 認 められる 事 項 なお 上 記 に 列 記 した 項 目 は 用 地 取 得 を 前 提 とした 場 合 の 例 となりますの で 実 際 の 調 査 では その 目 的 に 応 じて 必 要 な 項 目 を 整 理 します 整 理 方 法 としては 地 番 をベースに 収 集 した 情 報 をデータベースに 入 力 していき ます なお 事 業 計 画 策 定 のための 候 補 地 選 定 や 事 業 に 必 要 な 用 地 取 得 等 土 地 の 形 状 や 土 地 の 所 有 者 の 氏 名 等 に 関 する 情 報 を 連 続 的 に 見 る 場 合 には 一 般 にこの 作 業 に 付 随 して 地 図 等 転 写 連 続 図 1 を 作 成 します ( 参 考 ) 地 方 整 備 局 用 地 事 務 取 扱 細 則 準 則 第 18 条 別 添 データベースファ イル 地 図 等 転 写 連 続 図 の 作 成 について < 標 準 目 安 期 間 > Ⅴ 参 考 資 料 P71 参 照 対 象 地 域 の 広 さにもよりますが 仮 に2 人 で 作 業 を 行 った 場 合 対 象 面 積 1 万 m2(100 筆 程 度 )あたり 約 2~3 日 (1 日 8 時 間 作 業 として) 注 意 : 管 轄 法 務 局 への 申 請 から 交 付 までに 要 する 期 間 について 管 轄 法 務 局 により 異 なりますが 現 在 被 災 地 では 建 物 の 滅 失 登 記 や 登 記 名 義 人 死 亡 に 伴 う 相 続 登 記 など 平 常 時 に 比 して 業 務 量 が 増 加 していることが 推 測 され 交 付 には 通 常 時 を 超 える 期 間 ( 通 常 100 筆 程 度 の 登 記 事 項 証 明 書 を 公 用 で 申 請 した 場 合 交 付 までに2 日 程 度 のところ 今 回 であれば4 日 程 度 )を 要 する 可 能 性 があります 場 合 によっては 大 量 の 交 付 を 申 請 する 必 要 もあるため 事 前 に 法 務 局 と 打 合 せを 行 い 調 整 を 図 ることが 必 要 となります 公 用 申 請 について Ⅴ 参 考 資 料 P66 参 照 1 地 図 等 転 写 連 続 図 は 法 務 局 にて 収 集 した 法 務 局 備 付 け 地 図 又 は 公 図 の 写 しを 複 写 し 連 続 させた 地 図 をいい 記 入 する 事 項 としては 工 事 計 画 平 面 図 等 に 基 づく 土 地 の 取 得 等 の 予 定 線 登 記 名 義 人 の 氏 名 等 管 轄 登 記 所 名 転 写 年 月 日 及 び 転 写 年 月 日 等 8

3. 対 象 とする 土 地 の 所 有 者 等 の 特 定 3-1 登 記 簿 上 の 権 利 者 の 所 在 の 確 認 ( 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 と 住 民 基 本 台 帳 の 情 報 の 突 合 調 査 ) 想 定 課 題 と 対 応 例 ( 課 題 6)P22 参 照 < 目 的 > 事 業 計 画 策 定 のための 候 補 地 選 定 のように 住 民 票 の 写 しの 調 査 までを 行 う 必 要 がない 場 合 もありますが 公 共 事 業 における 用 地 取 得 等 の 場 合 には 土 地 所 有 者 の 所 在 の 探 索 が 必 要 不 可 欠 です 登 記 簿 によって 調 査 した 所 有 者 について 登 記 簿 上 に 記 載 された 住 所 に 住 ん でいるか 死 亡 していないか 未 成 年 者 ではないかなどを 把 握 するために 登 記 簿 上 の 氏 名 住 所 を 住 民 基 本 台 帳 上 の 情 報 と 突 合 します ( 課 題 7)P23 参 照 ( 課 題 8)P24 参 照 ( 課 題 9)P25 参 照 < 内 容 > 登 記 簿 上 の 情 報 と 突 合 するものとしては 住 民 の 居 住 関 係 を 公 証 する 情 報 で ある 住 民 票 に 記 載 された 氏 名 生 年 月 日 住 所 などを 用 いるのが 最 も 一 般 的 で す 住 民 票 の 写 しは 住 所 を 管 轄 する 市 区 町 村 に 対 し 住 民 基 本 台 帳 法 ( 昭 42 7 25 法 律 第 81 号 ) 第 11 条 に 基 づく 公 用 での 申 請 を 行 います (なお 公 用 申 請 が 可 能 かどうかは 事 業 の 目 的 等 にもよりますので 事 前 に 住 所 を 管 轄 す る 市 区 町 村 の 担 当 部 署 とよく 相 談 して 下 さい ) 自 らの 市 区 町 村 内 での 調 査 の 場 合 どのような 手 続 で 住 民 票 の 写 し 又 はそれ に 代 わる 情 報 を 得 るかは 担 当 課 と 十 分 に 相 談 の 上 行 って 下 さい 実 際 の 突 合 作 業 では 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 記 載 の 所 有 者 の 住 所 及 び 氏 名 について 住 民 票 に 記 載 された 以 下 の 内 容 の 確 認 を 行 います 登 記 における 住 所 と 住 民 票 住 所 は 同 一 か 登 記 における 所 有 者 名 は 住 民 票 と 同 一 か 登 記 における 所 有 者 は 未 成 年 ではないか( 住 民 票 の 生 年 月 日 確 認 ) 登 記 における 所 有 者 は 死 亡 していないか ( 死 亡 の 場 合 の 住 民 票 ( 除 かれた 住 民 票 1 : 保 存 期 間 は 死 亡 から5 年 )に は 本 人 の 欄 に 死 亡 に 関 する 記 載 あり) なお 公 共 事 業 における 用 地 取 得 等 の 場 合 には 最 終 的 には 土 地 の 所 有 者 と 契 約 を 行 う 必 要 があることから 調 査 した 所 有 者 が 制 限 行 為 能 力 者 たる 未 成 年 者 であったり 死 亡 していることが 判 明 したときは 未 成 年 者 にあっては 親 権 者 2 あるいは 未 成 年 後 見 人 3 といった 法 定 代 理 人 の 住 所 氏 名 を 所 有 者 死 亡 にあっては その 法 定 相 続 人 の 住 所 氏 名 を 調 査 する 必 要 があります 公 用 申 請 について Ⅴ 参 考 資 料 P73 参 照 1 除 かれた 住 民 票 とは 死 亡 や 転 出 により 住 民 登 録 が 抹 消 された 住 民 票 を 指 す 2 親 権 者 とは 未 成 年 者 ( 満 20 歳 未 満 の 者 であって 婚 姻 をしたことがない 者 )に 対 して 親 権 を 行 う 者 をいう 3 未 成 年 後 見 人 とは 未 成 年 者 に 対 して 親 権 を 行 う 者 がいないとき 又 は 親 権 を 行 う 者 が 管 理 権 ( 財 産 に 関 する 権 限 ) を 有 しないときに 法 定 代 理 人 となる 者 をいう 9

死 亡 が 確 認 された 場 合 には 本 籍 地 ( 除 かれた 住 民 票 において 確 認 できます) の 市 区 町 村 に 対 して 戸 籍 謄 本 等 の 交 付 申 請 を 行 い 相 続 人 の 追 跡 調 査 を 行 うこ ととなります なお 住 民 票 の 写 しの 交 付 申 請 を 行 う 場 合 には 土 地 所 有 者 が 死 亡 している 場 合 も 想 定 し 本 籍 の 記 載 を 省 略 しないよう 依 頼 する 必 要 があります 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 に ついて Ⅴ 参 考 資 料 P77 参 照 10

4. 所 有 者 等 の 被 災 状 況 の 確 認 居 所 の 把 握 4-1 避 難 者 情 報 の 収 集 突 合 想 定 課 題 と 対 応 例 < 目 的 > 通 常 の 土 地 所 有 者 情 報 調 査 であれば 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 調 査 住 民 票 の 写 しの 調 査 を 経 て 土 地 の 所 有 者 の 住 所 が 判 明 することとなりま すが 被 災 地 の 場 合 には その 被 害 の 甚 大 さから 住 民 票 住 所 を 離 れ 避 難 し ている 方 が 多 数 存 在 します また 登 記 事 項 証 明 書 や 住 民 票 に 記 された 情 報 の 更 新 手 続 が 通 常 よりも 進 んでいないことも 多 くあります このような 状 況 のな かで 土 地 の 所 有 者 の 居 所 を 調 査 するためには 各 種 の 情 報 を 収 集 し 最 新 の 情 報 による 居 所 を 把 握 する 必 要 があります 具 体 には 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 調 査 や 住 民 票 の 写 しの 調 査 などで 得 られた 情 報 と 避 難 者 名 簿 や 課 税 台 帳 等 の 各 種 情 報 を 突 合 し 現 在 の 土 地 の 所 有 者 の 居 所 を 確 認 します ( 課 題 10)P26 参 照 ( 課 題 11)P27 参 照 ( 課 題 12)P27 参 照 ( 課 題 13)P28 参 照 ( 課 題 14)P29 参 照 ( 課 題 15)P30 参 照 < 内 容 > 1)データの 種 類 想 定 される 各 種 情 報 には 例 えば 以 下 のようなものがあります < 自 治 体 が 通 常 保 有 する 情 報 ( 例 )> 住 民 基 本 台 帳 課 税 台 帳 選 挙 人 名 簿 < 避 難 者 等 への 対 応 のために 保 有 する 情 報 ( 例 )> 避 難 者 名 簿 ( 避 難 先 住 所 ) 安 否 リスト( 生 存 / 死 亡 を 記 した 情 報 ) 仮 設 住 宅 入 居 者 リスト 意 向 調 査 票 や 広 報 の 配 布 宛 名 リスト これらの 情 報 のうち 特 に 被 災 対 応 のために 作 成 されたデータについて は 統 一 的 な 様 式 や 作 成 方 法 があるわけではありません 含 まれる 情 報 の 内 容 ( 氏 名 住 所 本 籍 等 )はもちろんのこと それぞれの 情 報 の 根 拠 出 所 や 作 成 日 時 などに 注 意 して 効 果 的 に 利 用 することが 必 要 です 2) 各 種 データの 活 用 について 各 自 治 体 の 保 有 する 避 難 者 の 氏 名 居 所 連 絡 先 等 に 関 する 情 報 ( 避 難 者 名 簿 等 )を 土 地 所 有 者 情 報 調 査 のために 利 用 しようとする 場 合 個 人 情 報 保 護 の 観 点 から 各 担 当 部 局 から 当 該 情 報 の 提 供 を 受 けられないといった 場 面 が 想 定 されます しかし 各 自 治 体 の 個 人 情 報 保 護 条 例 等 の 個 人 情 報 の 利 用 及 び 提 供 の 制 限 に する 規 定 には 当 該 目 的 のための 個 人 情 報 の 利 用 や 提 供 について 本 人 の 同 意 が 11

なくても 例 えば 法 令 に 定 めのあるとき 同 一 実 施 機 関 内 で 利 用 する 場 合 又 は 他 の 実 施 機 関 実 施 機 関 以 外 の 市 の 機 関 国 独 立 行 政 法 人 等 他 の 地 方 公 共 団 体 若 しくは 地 方 独 立 行 政 法 人 に 提 供 する 場 合 であって 事 務 に 必 要 な 限 度 で 使 用 し かつ 使 用 することに 相 当 な 理 由 があると 認 められるとき 等 に 個 人 情 報 の 利 用 や 提 供 が 可 能 である 旨 が 定 められている 場 合 が 多 く これ らの 規 定 を 適 用 することで 当 該 情 報 の 利 用 や 提 供 が 認 められることがありま す このため 各 自 治 体 の 個 人 情 報 保 護 条 例 の 規 定 等 を 踏 まえ 自 治 体 内 あるい は 自 治 体 間 で 十 分 調 整 を 図 ることが 重 要 です また 被 災 自 治 体 の 各 種 行 政 事 務 を 効 率 化 するため 各 種 の 住 民 情 報 を 統 合 してデータベース 化 する 動 きも 見 られます こうした 住 民 情 報 の 一 本 化 が 図 れ れば 土 地 所 有 者 情 報 調 査 にとっても 非 常 に 有 意 義 なことであり 所 有 者 の 居 所 の 把 握 については これらの 各 種 情 報 を 活 用 して 最 新 の 情 報 入 手 に 努 める 必 要 があります 参 考 宮 城 県 気 仙 沼 市 では 被 災 者 への 支 援 制 度 の 通 知 義 えん 金 の 受 取 り 年 金 の 手 続 きなどの 周 知 徹 底 と 被 災 者 情 報 の 一 元 化 を 図 ることを 目 的 として 市 役 所 の 各 課 が 情 報 を 持 ち 寄 り 住 民 の 情 報 を 総 合 的 に 把 握 する 被 災 者 支 援 シス テム の 作 成 についての 検 討 が 進 められています 兵 庫 県 西 宮 市 では 1995 年 に 発 生 した 阪 神 淡 路 大 震 災 で 市 街 地 のほぼ 全 域 が 被 災 した 中 市 の 日 常 業 務 の 復 旧 と 合 わせて 被 災 者 を 支 援 するため 被 災 者 台 帳 避 難 者 台 帳 緊 急 物 資 入 庫 情 報 仮 設 住 宅 情 報 犠 牲 者 情 報 倒 壊 家 屋 管 理 台 帳 の 各 種 情 報 の 検 索 及 び 照 会 機 能 のあるシステムを 構 築 し 被 災 者 支 援 や 復 旧 復 興 業 務 に 大 きな 力 を 発 揮 しました この 被 災 地 としての 経 験 と 教 訓 情 報 化 のノウハウを 生 かした 被 災 者 支 援 システム は 汎 用 Webシ ステムとして 全 国 の 自 治 体 に 無 償 で 公 開 提 供 されています ( 参 考 ) 西 宮 市 HP 被 災 者 支 援 システム http://www.nishi.or.jp /homepage/hisaishashie n/ 4-2 所 有 者 等 の 居 所 の 把 握 パターン 別 の 展 開 < 目 的 > 事 業 に 必 要 な 用 地 取 得 等 における 土 地 所 有 者 情 報 調 査 においては 土 地 所 有 者 の 特 定 が 必 要 となることから 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 等 調 査 や 住 民 票 の 写 しの 調 査 などで 得 られた 情 報 と 避 難 者 名 簿 や 課 税 台 帳 等 の 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 書 面 上 での 土 地 所 有 者 の 生 存 及 び 居 所 が 判 明 した 場 合 には 現 地 での 居 住 確 認 調 査 若 しくは 郵 便 調 査 を 経 て 土 地 所 有 者 の 特 定 を 行 うこと 想 定 課 題 と 対 応 例 ( 課 題 16)P31 参 照 ( 課 題 17)P31 参 照 ( 課 題 18)P32 参 照 ( 課 題 19)P32 参 照 ( 課 題 20)P33 参 照 12

となります しかし 書 面 上 では 土 地 所 有 者 の 生 存 及 び 居 所 が 判 明 しない 場 合 もあることから 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 を 踏 まえて その 状 況 に 応 じた 土 地 所 有 者 情 報 調 査 を 行 う 必 要 があります < 内 容 > 各 種 情 報 を 突 合 すると 1 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 に 記 載 された 住 所 住 民 票 上 の 住 所 避 難 者 名 簿 上 の 被 災 前 の 住 所 が 合 致 する 場 合 等 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 する 場 合 2 書 面 上 であっても 各 種 情 報 に 記 載 された 住 所 に 相 違 があり 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 しない 場 合 の 大 きく2 種 類 に 分 類 できます 前 者 にあっては その 土 地 所 有 者 の 生 存 が 確 認 された 場 合 の 調 査 及 び 死 亡 の 場 合 の 調 査 後 者 にあっては 土 地 所 有 者 のさ らなる 探 索 のための 調 査 が 必 要 となります 以 下 そのパターン 別 にフローを 示 すとともに 内 容 を 説 明 します 所 有 者 等 の 居 所 の 把 握 パターン 別 フロー 図 パターン1 ( 書 面 上 の 居 所 判 明 かつ 書 面 上 生 存 の 場 合 ) 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 (1) 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 し (2)その 者 が 書 面 上 生 存 している のであれば 土 地 所 有 者 の 特 定 のためには 居 住 確 認 調 査 を 行 う 必 要 があり ます 居 住 確 認 調 査 には 現 地 調 査 と 郵 便 調 査 の2 種 類 の 方 法 があります 13

1 現 地 調 査 判 明 した 書 面 上 の 居 所 が 近 隣 等 現 地 へ 出 向 くことが 可 能 な 場 合 に 実 際 に 現 地 に 赴 いて 行 う 調 査 です 調 査 内 容 は 以 下 の 通 りとなります ア. 土 地 所 有 者 本 人 であるか( 氏 名 生 年 月 日 など) イ. 現 在 の 住 所 での 居 住 に 間 違 いがないか ウ. 連 絡 が 取 れる 電 話 番 号 等 エ. 確 認 した 電 話 へ 連 絡 する 必 要 が 生 じた 場 合 の 希 望 時 間 帯 オ. 他 に 土 地 に 対 して 権 利 を 有 する 者 が 居 ないか カ. 仮 に 他 の 権 利 を 有 する 者 等 が 存 在 する 場 合 には その 者 の 住 所 氏 名 連 絡 先 等 キ. 隣 接 地 所 有 者 との 土 地 境 界 確 定 の 状 況 オ. カ. 及 びキ.については 公 共 事 業 における 用 地 取 得 を 予 定 して いる 場 合 等 に 必 要 となる 項 目 です 上 記 に 掲 げた 各 調 査 項 目 について は 調 査 目 的 によって 必 要 の 有 無 を 判 断 することになります 現 地 へ 出 向 いたものの 調 査 先 住 所 に 居 住 の 実 態 がない 場 合 には 以 下 の 調 査 を 行 います 自 治 会 長 町 内 会 長 仮 設 住 宅 の 代 表 者 等 に 対 し 土 地 所 有 者 の 転 居 先 及 び 連 絡 先 を 聴 取 近 隣 者 に 対 し 転 居 先 及 び 連 絡 先 を 聴 取 上 記 二 項 目 について 何 れも 不 明 である 場 合 は 親 族 等 連 絡 先 を 聴 取 なお 現 地 での 居 住 確 認 調 査 を 行 う 前 提 として 立 ち 入 ろうとする 地 区 の 自 治 会 長 や 町 内 会 長 訪 問 しようとする 仮 設 住 宅 の 代 表 者 等 に 対 し 事 前 に 訪 問 の 趣 旨 を 説 明 しておくことで 仮 に 居 住 の 実 態 がなかった 場 合 等 を 含 めたその 後 の 調 査 への 理 解 が 得 られやすくなります また 現 地 調 査 は 2で 説 明 する 郵 便 調 査 よりも 手 間 がかかりますが 公 共 事 業 等 の 用 地 取 得 が 予 定 されているような 場 合 には その 後 の 事 業 を 円 滑 に 進 める 上 でも 事 業 所 轄 部 局 とも 連 携 して 丁 寧 に 対 応 していくことが 望 まれ ます 2 郵 便 調 査 判 明 した 書 面 上 の 居 所 が 近 隣 ではない 等 現 地 へ 出 向 くことが 困 難 な 場 合 1 は 土 地 の 所 有 者 情 報 に 関 する 返 信 票 等 を 用 い 郵 便 ( 簡 易 書 留 等 受 け 取 り 状 況 が 分 かる 方 法 )にて 土 地 所 有 者 本 人 であるか 等 の 確 認 を 行 います なお 公 共 事 業 における 用 地 取 得 を 予 定 している 場 合 等 については 登 記 さ れていなくても 実 際 には 設 定 されている 所 有 権 以 外 の 権 利 ( 永 小 作 権 借 地 権 使 用 貸 借 権 等 )を 有 する 者 の 調 査 も 併 せて 行 うべく 土 地 に 対 して 所 有 権 以 外 土 地 の 所 有 者 情 報 に 関 する 返 信 票 の 例 につい て 土 地 に 対 して 所 有 権 以 1 簡 易 書 留 郵 便 では 郵 便 物 等 の 引 き 受 けと 配 達 が 記 録 される なお 従 来 あった 配 達 記 録 郵 便 の 制 度 は 2009 年 に 廃 止 された また 配 達 記 録 郵 便 に 代 わって 創 設 された 特 定 記 録 郵 便 では 郵 便 物 等 の 引 き 受 けの 記 録 ( 郵 便 物 等 を 差 し 出 した 記 録 )は 残 るが 配 達 した 記 録 は 残 らないことから 注 意 が 必 要 14

の 権 利 を 有 している 者 に 関 する 返 信 票 等 を 同 封 することで 調 査 の 効 率 化 を 図 ることとします 外 の 権 利 を 有 している 者 に 関 する 返 信 票 の 例 に ついて パターン2 ( 書 面 上 の 居 所 判 明 かつ 書 面 上 死 亡 の 場 合 ) 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 (1) 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 し (4)その 者 が 書 面 上 死 亡 していることが 判 明 した 場 合 には 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 を 行 う 必 要 があります 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 については 除 かれた 住 民 票 に 記 載 された 本 籍 地 での 戸 籍 謄 本 原 戸 籍 1 や 除 籍 簿 2 を 含 め 出 生 時 までさかのぼって 戸 籍 謄 本 を 収 集 します その 収 集 した 戸 籍 謄 本 の 中 から 法 定 相 続 人 となり 得 る 者 を 探 し その 法 定 相 続 人 となり 得 る 者 が 記 載 された 戸 籍 謄 本 から へ 転 籍 のよう に 転 籍 している 場 合 は 転 籍 先 の 戸 籍 謄 本 や 結 婚 等 に 伴 い 分 籍 した 戸 籍 謄 本 の 収 集 を 行 い 最 終 的 に 現 在 の 戸 籍 謄 本 を 確 認 し 生 存 が 確 認 されて 初 めて 法 定 相 続 人 の1 人 が 判 明 したこととなります 同 様 に 他 の 相 続 人 に 関 しても 追 跡 調 査 を 行 います 最 終 的 に 現 在 の 土 地 の 所 有 者 を 特 定 するには 法 定 相 続 人 が 当 該 土 地 を 実 際 に 相 続 したか 否 か またその 相 続 人 が 現 在 もその 土 地 を 所 有 しているか 否 かの 調 査 を 進 める 必 要 があります このため まずは 判 明 した 法 定 相 続 人 の 居 所 の 確 認 が 必 要 となります その 場 合 は 法 定 相 続 人 の 現 在 の 本 籍 地 で 戸 籍 の 附 票 3 の 写 しを 収 集 し そこに 記 載 された 住 所 の 市 区 町 村 に 対 して 住 民 票 の 写 し Ⅴ 参 考 資 料 P79 参 照 依 頼 文 の 例 について Ⅴ 参 考 資 料 P80 参 照 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 に ついて Ⅴ 参 考 資 料 P77 参 照 の 交 付 申 請 を 行 うことで 現 在 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 することとなります こ の 後 は パターン1による 居 住 確 認 調 査 を 行 い 法 定 相 続 人 と 連 絡 をとって 実 際 の 相 続 人 の 特 定 を 行 う 必 要 があります 通 常 法 定 相 続 人 が 複 数 存 在 する 場 合 には 判 明 した 法 定 相 続 人 のうち まずは 本 家 筋 の 法 定 相 続 人 に 連 絡 をと り 遺 産 分 割 協 議 が 整 っているかを 確 認 し 遺 産 分 割 協 議 が 整 っているようで あれば その 結 果 に 基 づいて 土 地 の 相 続 人 が 特 定 できますが 遺 産 分 割 協 議 が 整 っていない 場 合 には 全 ての 法 定 相 続 人 についてパターン1による 居 住 確 認 調 査 を 行 います なお 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 記 載 の 所 有 者 が 数 十 年 前 に 死 亡 した ものの 未 だ 相 続 登 記 がなされていないままとなっている 例 は 多 々 見 受 けら れます 相 続 登 記 を 行 わないことで その 法 定 相 続 人 は 子 から 孫 へ 孫 からひ 孫 へと 一 代 経 過 するごとに 増 加 します 土 地 所 有 者 を 特 定 するためには これらの 法 定 相 続 人 を 全 て 調 査 することと なりますが その 際 は 相 続 は 死 亡 により 開 始 するものであり 死 亡 時 の 相 続 1 原 戸 籍 とは 現 行 以 前 の 戸 籍 制 度 の 戸 籍 簿 を 指 す 2 除 籍 簿 とは 戸 籍 に 記 載 された 者 全 員 が 死 亡 等 の 理 由 により 除 かれるか 戸 籍 に 記 載 された 者 全 員 が 他 市 区 町 村 へ 移 動 したことにより 除 かれた 戸 籍 を 指 す 3 戸 籍 の 附 票 とは 戸 籍 に 記 載 された 者 全 員 の 住 所 及 び 住 所 を 定 めた 日 を 市 区 町 村 長 が 職 権 にて 作 成 する 書 類 を 指 す 15

法 が 適 用 されることに 留 意 し 相 続 順 位 相 続 持 分 に 注 意 した 法 定 相 続 人 の 特 定 を 行 う 必 要 があります パターン3 ( 書 面 上 の 居 所 不 明 かつ 書 面 上 で 同 姓 同 名 者 生 存 の 場 合 ) 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 (6) 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 せず (7) 土 地 所 有 者 と 同 姓 同 名 の 者 の 生 存 が 確 認 された 場 合 には その 同 姓 同 名 の 者 が 登 記 簿 上 の 土 地 所 有 者 と 同 一 人 物 であるか 否 かを 確 認 します その 方 法 としては 同 姓 同 名 者 の 住 所 履 歴 を 調 査 するこ とにより 従 前 の 住 所 を 手 掛 かりとして 人 物 の 特 定 を 行 います 具 体 の 住 所 の 履 歴 調 査 については 同 姓 同 名 の 者 の 住 民 基 本 台 帳 データに 記 載 された 本 籍 地 で 戸 籍 の 附 票 の 写 しを 収 集 し そこに 記 載 された 従 前 の 住 所 が 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 に 記 載 された 住 所 と 一 致 するかどうかの 確 認 を 行 い 一 致 していた 場 合 には (1) 書 面 上 の 居 所 が 判 明 したこととなり ますので パターン1による 居 住 確 認 調 査 を 行 います 一 方 住 所 の 履 歴 も 一 致 しなかった 場 合 には 土 地 所 有 者 は 不 明 となり パターン5による 調 査 へと 移 行 します パターン4 ( 書 面 上 の 居 所 不 明 かつ 書 面 上 で 同 姓 同 名 者 死 亡 の 場 合 ) 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 (6) 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 せず (9) 土 地 所 有 者 と 同 姓 同 名 の 者 の 死 亡 が 確 認 された 場 合 には その 同 姓 同 名 の 者 が 土 地 等 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 に 記 載 された 土 地 所 有 者 であるかどうかの 確 認 を 行 うため パターン3 同 様 戸 籍 の 附 票 の 写 しから 住 所 の 履 歴 を 調 査 することとなります これにより 同 姓 同 名 者 を 従 前 の 土 地 所 有 者 と 特 定 できた 場 合 には その 者 の 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 を 行 います (パターン2) 一 方 住 所 の 履 歴 も 一 致 しなかった 場 合 は 土 地 所 有 者 は 不 明 となり パターン5による 調 査 へと 移 行 します 法 定 相 続 人 の 追 跡 調 査 に ついて Ⅴ 参 考 資 料 P77 参 照 パターン5 ( 書 面 上 の 居 所 不 明 かつ 手 懸 かりなしの 場 合 ) 各 種 情 報 を 突 合 した 結 果 (6) 土 地 所 有 者 の 書 面 上 の 居 所 が 判 明 しない 場 合 で 何 も 手 懸 かりがなく(11) 不 明 であった 場 合 には 土 地 に 関 する 登 記 事 項 証 明 書 に 記 載 された 住 所 や 課 税 台 帳 等 に 記 載 された 住 所 での 聞 取 り 調 査 を 実 施 しますが 仮 に 津 波 浸 水 区 域 で 周 辺 での 居 住 実 態 が 見 られない 場 合 等 にあっては 地 元 区 長 や 自 治 会 長 等 に 対 し 聞 取 りを 行 います これにより 手 懸 かりとなりそうな 親 族 の 情 報 が 得 られた 場 合 には その 情 報 に 基 づき (12) 親 族 の 住 民 票 の 写 しの 調 査 を 実 施 し (13) 判 明 した 居 所 にて 土 地 所 有 者 に 関 する 聞 取 り 調 査 を 行 うことで 探 16

していた 土 地 所 有 者 の 情 報 が 得 られた 場 合 には 住 民 票 の 写 しの 調 査 を 実 施 し (1) 書 面 上 の 居 所 が 判 明 すれば パターン1による 調 査 を 行 います しかし 書 面 上 の 調 査 現 地 での 調 査 親 族 等 への 聞 取 り 調 査 など あらゆ る 調 査 を 行 っても 土 地 所 有 者 が 生 存 しているが その 行 方 が 判 明 しない 場 合 や その 生 死 すら 判 明 しない 場 合 また 死 亡 は 判 明 しているが その 相 続 人 のあることが 明 らかでない 場 合 等 土 地 所 有 者 たる 者 の 居 所 が 不 明 な 場 合 に は Ⅳで 紹 介 する 各 種 制 度 ( 不 在 者 財 産 管 理 制 度 相 続 財 産 管 理 制 度 等 )の 活 用 を 検 討 するとともに 復 興 特 区 法 に 基 づく 筆 界 特 定 制 度 の 特 例 ( 第 73 条 ) 復 興 整 備 計 画 や 復 興 整 備 事 業 のための 土 地 の 立 入 りについての 特 例 ( 第 65 条 - 第 68 条 )を 活 用 し 事 業 に 必 要 な 用 地 取 得 等 を 進 めることが 考 えられます 不 在 者 財 産 管 理 制 度 につ いて Ⅳ 土 地 の 権 利 者 が 所 在 不 明 の 場 合 の 対 応 P36 参 照 相 続 財 産 管 理 制 度 につい て Ⅳ 土 地 の 権 利 者 が 所 在 不 明 の 場 合 の 対 応 P40 参 照 17