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第 67 回 信 州 上 肢 外 科 研 究 会 報 告 第 67 回 信 州 上 肢 外 科 研 究 会 を 下 記 の 通 り 開 催 しました 多 くの 方 にお 集 まりいた だき 誠 にありがとうございました 日 時 : 平 成 27 年 11 月 28 日 ( 土 ) 14:30~19:00 場 所 : 信 州 大 学 医 学 部 旭 研 究 棟 9 階 会 議 室 参 加 人 数 :35 人 当 番 幹 事 : 北 アルプス 医 療 センター あづみ 病 院 石 垣 範 雄 1 一 般 演 題 :14:30~16:20 座 長 信 大 整 形 外 科 林 正 徳 1. 肩 甲 骨 関 節 窩 骨 折 Ideberg typeⅤに 対 し 挙 上 後 方 アプローチにて 手 術 を 行 った 1 例 あづみ 病 院 石 垣 範 雄 肩 甲 骨 関 節 窩 骨 折 Ideberg typeⅤは 比 較 的 稀 な 骨 折 である. 症 例 は 59 歳 男 性,バ イク 事 故 にて 受 傷. 肩 甲 骨 は 関 節 窩 に 大 きな 骨 片 を 認 め, 同 時 に 肩 甲 棘 の 2 か 所, 体 部 にも 骨 折 を 認 めた. 手 術 は 背 側 に 縦 皮 切 を 加 えたのち 患 肢 を 拳 上 して 三 角 筋 を よけ, 棘 下 筋 と 小 円 筋 の 間 から 侵 入 して 関 節 窩 の 骨 片 をスクリュー 固 定 した. 同 方 法 は 三 角 筋 を 切 離 することなく 後 方 から 展 開 が 可 能 であり, 良 好 な 方 法 であった. 下 川 : 骨 片 の 転 位 が 少 ない 場 合, 鏡 視 下 の 手 術 は 可 能 か? 石 垣 : 骨 折 部 の 確 認 には 有 効 であるが, 整 復 は 困 難 な 可 能 性 がある. 松 田 : 展 開 の 際 にリングレトラクターの 挿 入 は 困 難 か? 石 垣 : 関 節 面 の 骨 片 の 不 安 定 性 と 視 野 の 狭 さからリングレトラクターは 使 用 しなかったが, 筋 をよけるだけで 十 分 骨 折 部 を 確 認 できた. 神 平 : 棘 下 筋 と 小 円 筋 の 境 界 は 確 認 できるか? 関 節 唇 は 邪 魔 にならなかったか? 関 節 包 はどのように 切 開 したか? 石 垣 : 棘 下 筋 と 小 円 筋 の 境 界 は 明 瞭 で, 十 分 確 認 可 能 であった. 関 節 唇 は 一 部 断 裂 してお り, 遊 離 した 関 節 唇 は 切 除 した. 関 節 包 は 骨 片 の 転 位 に 伴 い 判 断 は 難 しかったが, 用 手 的 に 確 認 しながら 切 開 した. 内 山 : 肩 甲 上 神 経 麻 痺 は 認 めなかったか? 石 垣 : 本 症 例 では 術 後 も 肩 自 動 外 旋 が 可 能 であり, 麻 痺 は 認 めなかった.

2. 母指 MP 関節橈側側副靭帯断裂に対する第一中手骨骨切術 信州大学 福澤拓馬 症例1は 41 歳の女性 特に誘因なく右母指痛が出現した その後右母指の変形が徐々に 進行したため近医を受診 単純 X 線で右母指 MP 関節亜脱臼を認めた 尺側方向へのストレ スで不安定性が著明であり母指 MP 関節橈側側副靭帯断裂と診断した 靭帯再建術を施行し たが術後 母指 MP 関節の亜脱臼が再発 徐々に進行している 症例2は 66 歳の女性 特に誘因なく右母指痛が出現した 動作時痛があり来院 単純 X 線で右母指 MP 関節亜脱臼を認めた 尺側方向へのストレスで不安定性が著明であり母指 MP 関節橈側側副靭帯断裂と診断した 手術は靭帯再建に加え第1中手骨骨切りを併用した 術後1か月 母指 MP 関節の固定は良好であり亜脱臼は認めていない 第 1 中手骨第 2 中手骨間角度が大きい母指 MP 関節にはこのような症例に橈側側副靭帯再 建のみでは 橈側側副靭帯にストレスが術前同様に掛かり亜脱臼再発のリスクが高いため 第 1 中手骨骨切りを併用すべきである まとめ 母指 CM 関節での第一中手骨と大菱形骨間の適合性が良い状態で第一中手骨 と第2中手骨間角度が大きい場合に 靭帯のみの処置では 再発すると考えられる 橈側側副靭帯に尺屈ストレスが掛かりやすい状態が持続する 従って 靭帯手術に第一 中手骨の骨きりを併用すべきであろう 骨切りは尺側での closing wedge osteotomy. 中村 1例目はわたしが行った 術前にこの手術をした方がよいという因子は何か 角 度が重要か 福澤 そうだと思う 第一第2中手骨管角度 中村 角度はどのしいできめるか 福澤 正面像で 中村 外反母趾は関連があるか 福澤 関連はとくにわからない 2例目は靭帯縫縮のみで靭帯再建はやっていない

足 の 外 反 母 趾 の 手 術 と 似 ている 開 けて 靭 帯 が 残 っていれば 縫 合 で 良 いと 思 う 林 : 再 発 した1 例 目 は 角 度 は 開 いてきているのか 福 澤 :だんだんと 開 いてきている それに 伴 い MP の 亜 脱 臼 がすこしづつでてきた 神 平 : 主 訴 はなにか 福 澤 : 痛 み 細 かい 動 作 が 痛 くてできない 神 平 :2 例 目 は OA があるのでかえっていたいことはないのか? 福 澤 :なかった 松 田 :2 例 目 1 2 間 が 開 いていたのであれば 健 側 はどうか? 福 澤 : 健 側 は 正 常 に 近 いかたちであった CM 関 節 部 の 適 合 が 問 題 かもしれない 3. 損 傷 中 指 を 用 いて 母 指 再 建 を 行 った 1 例 北 アルプス 医 療 センター あづみ 病 院 整 形 外 科 中 村 恒 一 症 例 は 73 歳 男 性. 2015 年 9 月 日 に 工 場 内 で 木 を 切 る 機 械 に 右 手 が 触 れてしまい 受 傷. 当 院 受 診 となる. 右 母 指 から 小 指 の 挫 滅 創. 母 指 は MP 関 節 レベルで 掌 側 の 骨, 軟 部 組 織 の 欠 損, 中 指, 環 指 の PIP レベルでの 切 断 を 認 めた. 同 日 緊 急 手 術 を 行 った. 母 指 背 側 の 皮 膚, 爪 は radio dorsal artery により 血 行 が 保 たれていた. 損 傷 中 指 を MP 関 節 で 離 断 して 指 神 経, 血 管 をつけたま ま 移 行. 術 後 2 ヵ 月 の 現 在, 母 指 と 示 指, 母 指 と 小 指 で 比 較 的 大 きなものはつかめるように なっている. 今 後, 母 指 示 指 指 間 形 成, 母 指, 示 指 の 関 節 固 定 が 必 要 になると 考 え ている. 松 田 : 先 が 残 っていれば 再 接 着 がよいのだが 感 覚 がでないのがこまる 静 脈 皮 弁 と 腸 骨 移 植 でまずやる 中 村 ; 断 裂 した 指 はなかったので 再 接 着 はできなかった 松 田 : 腸 骨 フリーでもってきて 被 覆 すればよいが 感 覚 が 出 ないのが 問 題 本 人 は 満 足 して いるか? 中 村 :はい 山 崎 : 母 指 の 掌 側 には 創 があるか? 中 村 ; 掌 側 は 欠 損 状 態 山 崎 ;ゴール 設 定 はどうか?MP 関 節 が 残 っているので acceptable hand を 目 指 すべき 母 指 以 外 に PIP がまがる 指 2 本 があればよい これを 最 終 目 標 にするのであれば 今 回 環 指 を 使 わないで あとで 母 指 を 再 建 するのもどうか?

中 村 ; 母 指 の 血 流 があったので 一 気 的 に 塚 野 はもったいない 山 崎 ; 鼠 径 皮 弁 で 掌 側 のみ 覆 っておいて そのあと 考 えればよいのでは? 中 村 ; 本 人 はこれを 選 んだ 山 崎 ; 今 後 指 間 形 成 は 何 のために? 中 村 : 示 指 と 母 指 間 を 十 分 開 くのが 重 要 中 指 を 再 建 する? 山 崎 ;とりあえずフラップで 手 指 全 体 を 覆 おって あと 指 間 形 成 をする 最 後 に 母 指 の 再 建 をする 手 術 回 数 がふえるが 指 の 数 が 残 るので よいのでは? 中 村 ;そのような 選 択 肢 もあるだろう 林 : 母 指 の 基 切 骨 は 残 っている? 中 村 ;はい 4. エコーガイド 下 腕 神 経 叢 ブロック 単 独 麻 酔 による 肩 関 節 手 術 について 肩 の 手 術 に 全 麻 は 必 要 か? 新 町 病 院 下 川 寛 一 韮 崎 市 立 病 院 神 平 雅 司 肩 の 手 術 には 通 常 全 麻 が 標 準 であるが,エコーガイド 下 腕 神 経 叢 単 回 ブロック 単 独 麻 酔 により 2012 年 9 月 以 降 201 例 の 肩 関 節 疾 患 や 肩 周 辺 外 傷 の 手 術 を 行 った. 全 例 で 予 定 通 りの 術 式 が 完 遂 でき, 問 題 となる 合 併 症 はなく 手 術 室 滞 在 時 間 も 短 縮 で きた. 術 後 治 療 成 績 は 全 麻 手 術 例 と 比 較 して 劣 るところはなく 有 用 な 方 法 である. 松 田 :プレセデックスは 全 例 使 うのか? 下 川 : 交 感 神 経 抑 制 により 鎮 静 とともに 血 圧 が 下 がるため 鏡 視 下 手 術 時 はほぼ 全 例 で 使 っ ている その 際 は 収 縮 期 血 圧 100mmHg を 目 指 しコントロールする 能 書 にある 初 期 負 荷 量 は 投 与 せず 最 初 から 維 持 量 で 使 う 保 険 適 応 にもなっている 松 田 :: 私 は 全 麻 でやっている 救 急 で 肩 の 脱 臼 整 復 時 にはよい ブロック 針 は 後 ろから 刺 している 短 い 針 で 前 からは 血 管 は 大 丈 夫? 下 川 : 血 管 がみえるので 皮 下 をとおしているので 大 丈 夫 むしろ 安 全 ではないか? 内 頚 静 脈 短 い 針 でもよい 中 村 : 横 隔 神 経 麻 痺 で SpO2 下 がるか? 下 川 : 下 がる 例 はまずなく,かつ 術 中 は 酸 素 を 0.5-1L の 少 量 だが 流 すので 大 丈 夫 中 村 : 反 対 側 の 肺 の 手 術 の 患 者 は? 下 川 : 大 丈 夫 でしょう 5. 非 定 型 抗 酸 菌 感 染 疑 いの 患 者 様 経 過 報 告 と 相 談 長 野 市 民 病 院 松 田 智 32 才 女 性 右 示 指 屈 筋 腱 鞘 炎 で 2015 年 春 のこの 会 で 相 談 した 患 者 様 の 報 告 抗 菌 薬 は 2015 年 8 月 まで 約 6 ヶ 月 使 用 して 右 手 の 方 は 治 まったものの 丁 度 8 月 頃 から 今 度 は 左 手 の 示 指 の 腱 鞘 炎 になってしまっている? 感 染 で 同 側 の 示 指 屈 筋 腱

鞘 炎 はめずらしいので 対 応 に 苦 慮 している 山 崎 : 病 理 所 見 は? 松 田 : 非 定 型 抗 酸 菌 に 矛 盾 しない 林 ; 薬 をやめてから? 内 山 : 薬 をかえてみたら? 神 平 :どのくらい 長 くやるのか?1 年 か? 松 田 : 半 年? 山 崎 : 半 年 飲 んでいて 再 発 したのか? 感 染 として 非 典 型 的 他 の 診 断 はどうか? 診 断 は 確 定 していないのでは? 肉 眼 的 に 滑 膜 は? 大 北 : 腱 の 中 に 浸 潤 するような 印 象 があるが 浸 潤 性 が 少 ないので 非 定 型 抗 酸 菌 ではな いかも?イメージとしては 非 定 型 とはちがうのかな? そうはいっても 他 の 診 断 も 困 難 病 理 所 見 病 理 で 出 ないこともある 非 結 核 性 か? 結 核 性 もあるので 他 のところにフォーカスがあるかも 植 村 : 信 大 の 症 例 では 何 回 かやったら 出 たことがある 再 発 してきたら またとって 培 養 を 繰 り 返 し 行 う 土 をいつも 使 っているひとか? 6. 手 関 節 において 非 定 型 抗 酸 菌 症 感 染 が 疑 われた 症 例 丸 の 内 病 院 整 形 外 科 北 野 尚 子 症 例 59 歳 男 性 主 訴 左 手 関 節 痛 と 中 指 ~ 小 指 の 伸 展 障 害 既 往 12 年 前 膿 胸 現 病 歴 H23 年 頃 から 左 手 のこわばりを 自 覚 し 徐 々に 痛 みの 増 強 と 手 関 節 の 腫 脹 が 出 現 した 近 医 で 左 手 関 節 の 関 節 破 壊 を 指 摘 され RA と 診 断 (seronegative)さ れ H24 年 より 投 薬 加 療 が 開 始 された H27 年 7 月 以 降 中 指 ~ 小 指 の 伸 展 障 害 が 出 現 したため 加 療 目 的 に 当 科 紹 介 初 診 時 現 症 左 手 関 節 痛 と 腫 脹 は 高 度 で 安 静 時 痛 も 認 めた 手 関 節 は 背 屈 と 橈 尺 屈 で 制 限 を 認 め 中 指 ~ 小 指 MP 関 節 は 伸 展 および 屈 曲 制 限 を 認 めた CRP の 上 昇 は 軽 度 であった 画 像 所 見 単 純 Xp と CT では 橈 骨 遠 位 端 と 尺 骨 頭 手 根 骨 の 骨 破 壊 を 認 めた また CT では 中 指 ~ 小 指 の 伸 筋 腱 断 裂 を 認 めた 以 上 より 関 節 リウマチによる 滑 膜 炎 および 伸 筋 腱 皮 下 断 裂 と 診 断 した 手 術 所 見 手 関 節 背 側 ~ 手 背 にかけ 増 生 する 滑 膜 を 切 除 した DRUJ の 骨 欠 損 が 大 きかったため 自 家 骨 移 植 を 併 用 し SK 法 にて 固 定 し K-wire で 手 関 節 を 固 定 した 後 両 側 長 掌 筋 腱 を 用 い 遊 離 腱 移 植 を 行 った 病 理 所 見 リンパ 球 の 浸 潤 を 認 めず 肉 芽 腫 形 成 を 認 めたことから RA は 否 定 的 で 抗 酸 菌 症 感 染 が 疑 われ た キンヨン 染 色 で 菌 体 による 確 定 診 断 には 至 らなかったが 乾 酪 壊 死 など 結 核 を 疑 う 所 見 はなく 非 定 型 抗 酸 菌 症 として 矛 盾 ない 病 像 であった 術 後 経 過 術 後 11 日 目 より REF EB LVFX(のちに CAM へ 変 更 )による 化 学 療 法 を 開 始 し 術 後 1 か 月 現 在 再 燃 徴 候 なく 経 過 している 考 察 非 定 型 抗 酸 菌 症 では PCR 抗 酸 菌 培 養 病 理 診 断 などを 用 いても 起 炎 菌 検 出 率 は 低 いと 言 われている 抗 酸 菌 培 養 で 検 出 で

きた 場 合 でも 時 間 を 要 する 副 作 用 などの 理 由 から 化 学 療 法 を 行 えなかった 症 例 や 化 学 療 法 の 開 始 が 遅 れた 症 例 で 再 発 を 多 く 認 めたとの 報 告 もあるため 総 合 的 に 同 疾 患 が 疑 われる 場 合 には 早 期 に 化 学 療 法 を 開 始 することが 望 ましい 林 : 手 術 直 前 に 骨 破 壊 が 進 行 したか? 慢 性 的 な 経 過 か? 神 平 : 今 まで5 人 くらい 経 験 している 腫 れるが 熱 感 なかったか? あまりないという 印 象 あり 北 野 : 本 人 はあると 山 崎 : 伸 筋 腱 はどこで 切 れたか? 北 野 : 手 関 節 背 側 MP 関 節 近 くまで 山 崎 : 腱 移 植 が 第 1 選 択 か? 腱 移 行 はどうか? 骨 移 植 は 橈 骨 と 尺 骨 のあいだ 手 根 骨 と 橈 骨 をしなかったのは? 術 中 手 関 節 固 定 は 考 えなかった? 内 山 : 感 染 の 場 合 には 今 後 手 根 骨 の 破 壊 が 進 行 していくだろう それをチェックすれば 大 北 ; 掌 側 の 腱 はどうだったか? 掌 側 の 評 価 をすべきであったのではないか? 温 熱 療 法 は? 松 田 : 生 物 学 的 製 剤 をつかっていたのは 誘 因 になったのか? 北 野 ; 急 激 になってきたのではない 植 村 : 単 純 X 線 手 関 節 部 の 骨 がだんだん 破 壊 されている 症 例 がある 感 染 でよいのでは 1ことか2ことか 細 菌 がでているので 感 染 で 良 い 保 坂 : 培 養 の 実 際 温 度 は? 林 :18 C 以 下 2ワークショップ1 16:20~17:00

③特別講演 17:00~18:00 日整会教育研修会認定番号 15-2485 肩肘超音波診断の基礎から応用 [2][9] 講師 名古屋スポーツクリニック院長 杉本勝正 先生 座 長 北 ア ル プ ス 医 療 セ ン タ ー あ づ み 病 院 整 形 外 科 部 長 石 垣 範 雄 肩肘関節損傷は筋肉 靭帯 組織などの軟部組織に生じる症例が多く 炎症による浮腫や effusion 靭帯 軟骨などの器質的損傷の有無を把握する必要がある 超音波検査はこれ らの変化を無侵襲 簡便に検索できる可能性を有している 今回肩肘関節領域における超音波診断の有用性を述べる 超音波診断の基礎 1 正常関節構成体の超音波像 各組織の正常なエコー輝度は腱 靭帯組織は比較的高エコー 白色 で均一 筋肉組織は 比較的低エコー 黒色 だが筋中隔は高エコーで描出される その他硝子軟骨は低エコー 線維軟骨は高エコー 浸出液は低エコー 滑膜は中エコーを呈する 2 スポーツ傷害で出現する超音波像 筋挫傷は 筋肉内の血腫や浮腫を低エコー像として捉えることで診断する 腱組織では肩 関節腱板 上腕二頭筋長頭腱 その他の屈筋腱 伸筋腱の断裂を菲薄化と低エコーとして 腱の脱臼などは動態検査を加え診断する 靭帯組織では断裂や損傷に伴う靭帯周囲の血腫 や浮腫を 滑膜 腱鞘では炎症による浮腫や水腫を低エコー像として捉える 軟骨組織の

中で線維軟骨である関節唇の断裂 剥離は主に形態的変化と動態検査を加え診断する そ の他関節内遊離体の検索 軟骨損傷に伴う関節面の不整なども診断できる 超音波検査が有用な肩肘疾患 我々は以下の疾患に超音波を応用している 1 肩関節 上腕骨近位端骨折 リトルリーグ肩 腱板損傷 関節唇損傷 肩甲上神経麻痺(ガングリオ ン) Impingement 症候群 Swimmer s shoulder Bennett 病変 肩関節脱臼 肩鎖関節損 傷 Blocker s exostosis 2 肘関節 リトルリーグ肘 内上顆骨端核離開 肘内側側副靱帯損傷 肘関節遊離体 離断性骨軟骨 炎 テニス肘 結語 超音波検査は選手自ら画像を観察でき 医師の説明を聞きながら動態検査もできる点で 他の検査法に無い利点を有すると思われる 今後 超音波断層検査は整形外科領域におい て重要な補助診断法の一つになると思われる ④ワークショップ 18:00~18:45 最新の超音波器機実習 杉本先生の超音波診断テクニックを見学 指導を受けた 短時間の超音波検査で得 られる情報量の多さに驚きました

⑤情報交換会 19:00~ 東病棟 10F スカイラウンジビュー270 運動器疾患の診断 治療において超音波診断装置の進化によりその役割はますます 大きくなっている 整形外科医や検査技師など医療従事者は 超音波診断の基礎 応用 装置の取り扱いに精通している必要がある そこで本研究会では会員の要望 に応えて 超音波診断のエキスパートをお迎えし 講演のほか実技指導を行ってい ただく企画をした 研究会参加により参加者は超音波診断の 基礎知識を得る 臨床応用の実際を知る 実技指導を受け,装置を操作する ことができ 明日からの日常診療に即座に役立てる内容となった 今回 超音波器機を提供していただいたのは下記の皆様です ありがとうございました

GEヘルスケア シ ャハ ン( 株 ) コニカミノルタ ヘルスケア( 株 ) 日 本 シク マックス( 株 ) 中 日 本 メディカルリンク( 株 ) 主 催 : 信 州 上 肢 外 科 研 究 会