2005 No.527
悪条件多き狭水道に船舶が輻輳する伊良湖水道!伊勢湾海難防止協会 会長 うらやま そういち 裏山 惣一 伊良湖水道とその周辺 房総沖 遠州灘 伊豆沿岸 熊野灘 四国南岸 阿波の鳴門か音戸の瀬戸か伊良湖渡合 が恐ろしや と 船頭歌にも歌われた伊良 潮岬 足摺岬沖 日向灘 湖水道は 古くから海の難所として知られ てきた 近年 船舶の性能が飛躍的に向上 して この船頭歌も今昔の感があるが 伊 はじめに 良湖水道は1日約800隻もの大 中 小型 といったさまざまな船舶が行き交う輻輳 筆者は 外国航路に就航する船舶の船長 ふくそう 海域だ さらに この水道周 を1 0年務めた後 伊良湖三河湾水先区の水 辺海域が好漁場ということもあって 多数 先人 パイロット を2 6年間経験し 平成 の漁船が操業している このような状況に 1 4年5月から!伊勢湾海難防止協会の第6 加え 伊良湖水道では激しい潮流が生じる 代会長の要職に就いている そういった関 ことから 危険度の高い水道 として知 わりもあって 今回は愛知県の渥美半島突 られてきた 端の沖合いにある伊良湖水道について述べ てみたい 伊良湖水道の西側には 三島由紀夫の 潮 騒 の舞台にもなった円錐形の端正な姿の 神島 標高171m また 同水道の東側は 緩やかな起伏の山並みが続く渥美半島で その先端が伊良湖岬である 神島の住民は 196軒 5 00人あまりで漁 業関係者が多いのだが 現在では他の漁村 と同じく過疎化傾向にあるようだ 興味深いのは 住民の多くが小久保姓を 名乗っており 筆者がよく知る伊良湖三河 湾の現役パイロットの小久保又五郎氏と小 久保利孝氏も ここで育った秀才である 伊良湖は 古来から伊良古 伊良胡 伊 良虞などと呼ばれてきた 現在では伊良湖 と湖の字がついているが 読者の皆さんは 14 海と安全 2 0 0 5 冬号