付 録 1 損 傷 評 価 基 準
目 次 1 1 腐 食...1 2 2 亀 裂...3 3 3ゆるみ 脱 落...8 4 4 破 断... 10 5 5ひび 割 れ 漏 水 遊 離 石 灰... 11 6 6 剥 離 鉄 筋 露 出... 15 7 7 床 版 ひび 割 れ 遊 離 石 灰... 16 8 8 床 版 抜 け 落 ち... 18 9 9コンクリート 補 強 材 の 損 傷... 19 10 10 下 部 工 ( 基 礎 )の 損 傷... 21 11 11 支 承 の 機 能 障 害... 22 12 12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害... 23 13 13 舗 装 の 段 差 ポットホール 伸 縮 装 置 の 段 差... 25 14 14 変 形 欠 損... 27 15 15 異 常 な 音 振 動 たわみ... 28 16 16 鋼 材 定 着 部 の 異 常... 29 17 17その 他... 31
1 腐 食 対 象 鋼 部 材 全 般 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 腐 食 は ( 塗 装 やメッキ 等 による 防 食 措 置 が 施 された) 普 通 高 張 力 鋼 材 では 集 中 的 に 錆 が 発 生 している 状 態 または 錆 が 極 度 に 進 行 し 断 面 減 少 や 孔 食 を 生 じている 状 態 をいう 耐 候 性 鋼 材 の 場 合 には 安 定 錆 が 形 成 されず 異 常 な 錆 が 生 じている 場 合 や 極 度 な 錆 の 進 行 により 断 面 減 少 が 著 しい 状 態 をいう 腐 食 しやすい 箇 所 は 漏 水 の 多 い 桁 端 部 水 平 材 上 面 等 滞 水 しやすい 箇 所 支 承 部 周 辺 通 気 性 及 び 排 水 性 の 悪 い 連 結 部 泥 及 びほこりの 堆 積 しやすい 下 フランジの 上 面 溶 接 部 等 である 詳 細 調 査 との 関 連 損 傷 区 分 が 最 低 である 径 間 と 平 均 である 径 間 について 鋼 塗 膜 調 査 を 行 う 他 の 損 傷 との 関 係 コンクリート 部 材 の 鉄 筋 の 腐 食 は 6 剥 離 鉄 筋 露 出 として 評 価 する その 他 の 留 意 点 鋼 部 材 に 腐 食 が 生 じている 場 合 に 溶 接 部 近 傍 では 亀 裂 による 損 傷 が 見 落 とされるこ とが 多 いため 注 意 が 必 要 である 腐 食 後 に 塗 替 塗 装 された 場 合 等 は 外 観 上 ( 塗 膜 等 )に 損 傷 が 見 られなくても 1 腐 食 が 顕 在 化 している 可 能 性 が 高 いため 注 意 が 必 要 である 1
分 類 対 象 とする 材 質 の 相 違 による 分 類 は 以 下 のとおりとする 分 類 材 質 1 普 通 高 張 力 鋼 材 2 耐 候 性 鋼 材 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 分 類 1: 普 通 高 張 力 鋼 材 評 価 基 準 損 傷 区 分 錆 の 有 無 錆 の 深 さ 錆 の 広 がり A なし B 局 部 的 表 面 のみ C 広 範 囲 あり D 局 部 的 板 厚 減 少 鋼 材 表 面 の 著 しい 膨 張 E 広 範 囲 錆 が 確 認 できなくても 以 下 のような 塗 膜 の 劣 化 が 確 認 された 場 合 は 1 腐 食 の 損 傷 区 分 Cとする 上 塗 り 層 に 広 範 囲 の 変 退 色 が 見 られる 局 部 的 な 浮 きが 生 じている 局 部 的 に 防 食 皮 膜 が 剥 離 し 中 塗 り 下 塗 りが 露 出 している 分 類 2: 耐 候 性 鋼 材 損 傷 区 分 評 価 基 準 錆 の 状 態 錆 の 広 がり A 一 様 な 安 定 錆 が 発 生 している B C うろこ 状 の 錆 が 発 生 している D 局 部 的 層 状 剥 離 板 厚 減 少 等 が 発 生 している E 広 範 囲 安 定 錆 は 粒 子 が 細 かく 一 様 に 分 布 黒 褐 色 を 呈 している また 安 定 錆 の 形 成 過 程 における 錆 の 色 は 黄 色 赤 色 から 黒 褐 色 へ 変 化 するが 錆 色 のみで 安 定 錆 かどうかを 判 断 することは 困 難 であるため 錆 の 形 状 等 を 十 分 に 考 慮 した 上 で 判 断 すること 2
2 亀 裂 対 象 鋼 部 材 全 般 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 鋼 材 に 生 じた 亀 裂 である 鋼 材 の 亀 裂 は 応 力 集 中 が 生 じやすい 部 材 の 断 面 急 変 部 や 溶 接 接 合 部 等 に 多 く 現 れる 亀 裂 は 鋼 材 内 部 に 生 じる 場 合 もあるので 外 観 性 状 だけからでは 検 出 不 可 能 である 亀 裂 の 大 半 は 極 めて 小 さく 溶 接 線 近 傍 のように 表 面 性 状 がなめらかでない 場 合 には 表 面 の 傷 や 錆 等 による 凹 凸 の 陰 影 との 見 分 けがつきにくいことがある なお 塗 装 がある 場 合 に 表 面 に 開 口 した 亀 裂 は 塗 膜 割 れを 伴 うことも 多 い 一 般 的 に 亀 裂 の 発 生 しやすく 点 検 をする 上 で 重 点 的 に 着 目 する 必 要 がある 箇 所 を 別 図 に 示 す 詳 細 調 査 との 関 連 鋼 部 材 において 損 傷 区 分 C E またはその 疑 いがある 部 位 が 見 つかった 場 合 は その 場 で 監 督 職 員 に 連 絡 し 対 応 を 協 議 すること なお 対 象 部 材 部 位 が 鋼 床 版 及 び 鋼 製 橋 脚 隅 角 部 の 場 合 で 損 傷 C 及 びEに 評 価 さ れたものは 詳 細 調 査 ( 鋼 床 版 疲 労 調 査 鋼 製 橋 脚 隅 角 部 疲 労 調 査 ) に 沿 って 評 価 す るものとする 他 の 損 傷 との 関 係 鋼 材 の 亀 裂 損 傷 の 原 因 は 外 観 性 状 だけからは 判 定 できないことが 多 く 位 置 や 大 きさ 等 に 関 係 なく 鋼 材 表 面 に 現 れたひび 割 れは 全 て 2 亀 裂 として 扱 う 鋼 材 の 割 れや 亀 裂 の 進 展 により 部 材 が 切 断 された 場 合 は 4 破 断 として 評 価 する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B 塗 膜 割 れ 程 度 ( 損 傷 区 分 C Eの 基 準 に 該 当 しない) C 断 面 急 変 部 溶 接 接 合 部 等 といった 応 力 集 中 が 生 じやすい 箇 所 に 塗 膜 割 れが 生 じている( 長 さが 比 較 的 短 く 錆 が 出 ていない) D E 明 らかな 線 状 の 亀 裂 が 生 じている 亀 裂 の 疑 いがある 塗 膜 割 れが 生 じている( 長 さが 比 較 的 長 く 錆 が 出 ている) 3
別 図 1) 亀 裂 に 関 して 重 点 的 に 着 目 すべき 箇 所 イ) ソールプレート 前 面 溶 接 部 ロ) 桁 端 切 欠 きR 部 ハ) 対 傾 構 取 付 き 垂 直 補 剛 材 溶 接 部 ニ) 主 桁 ウエブ 面 外 ガセット 溶 接 部 ホ) 主 桁 下 フランジ 突 合 せ 溶 接 部 ヘ) 鋼 床 版 部 ト) 鋼 製 橋 脚 沓 座 部 溶 接 部 鋼 製 橋 脚 隅 角 部 チ) 縦 桁 桁 端 部 切 欠 き 部 リ) アーチ 垂 直 材 根 元 部 ヌ) その 他 4
8 9 一 般 的 に 発 生 例 が 多 い 箇 所 8 舗 装 が 損 傷 している 直 下 付 近 9 輪 荷 重 が 載 荷 する 直 下 付 近 5
6
7
3ゆるみ 脱 落 対 象 鋼 部 材 の 連 結 固 定 等 に 係 るボルト リベット 等 を 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 ボルト リベット 等 にゆるみが 生 じたり ナットやボルトが 脱 落 している 状 態 をさす また ボルト リベット 等 の 破 断 や 折 損 している 状 態 も 含 む ここでは 普 通 ボルト 高 力 ボルト リベット 等 種 類 や 使 用 部 位 等 にかかわらず 全 てのボルト リベット 等 を 対 象 としている 詳 細 調 査 との 関 連 損 傷 区 分 がEでF11Tの 場 合 は 詳 細 調 査 (F11T 遅 れ 破 壊 調 査 ) に 従 い 次 のとおり 詳 細 調 査 を 行 う ボルトゆるみ 脱 落 本 数 が2 本 以 上 10 本 未 満 同 一 添 接 板 内 の 全 ボルトの 叩 き 調 査 ボルトゆるみ 脱 落 本 数 が10 本 以 上 橋 梁 の 全 ボルトの 叩 き 調 査 他 の 損 傷 との 関 係 支 承 ローラーの 脱 落 は 11 支 承 の 機 能 障 害 として 評 価 する 支 承 アンカーボルト 及 び 伸 縮 装 置 取 り 付 けボルトも 対 象 とするが ここでは それら のナットのゆるみについてのみ 評 価 する( 折 損 や 破 断 については それぞれ 11 支 承 の 機 能 障 害 及 び 12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害 で 評 価 する) その 他 の 留 意 点 ゆるみを 発 見 した 場 合 には 点 検 時 にボルト 締 めを 行 うものとする 分 類 対 象 とする 材 質 の 相 違 による 分 類 は 以 下 のとおりとする 分 類 材 質 1 高 力 ボルト 2 リベット 3 普 通 ボルト 4 アンカーボルト 5 その 他 8
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B C ボルト ナット 等 のゆるみや 脱 落 がある(1 本 のみ) D ボルト ナット 等 のゆるみや 脱 落 がある(2 本 以 上 ) E 支 承 のアンカーボルト ナットの 脱 落 については 1 本 以 上 あればEとする 9
4 破 断 対 象 鋼 部 材 全 般 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 鋼 部 材 が 完 全 に 破 断 しているか 破 断 しているとみなせる 程 度 に 断 裂 している 状 態 であ る 床 組 部 材 や 対 傾 構 横 構 等 あるいは 高 欄 防 護 柵 添 架 物 やその 取 り 付 け 部 材 等 に 多 く 見 られる 他 の 損 傷 との 関 係 腐 食 や 亀 裂 が 進 展 して 部 材 の 断 裂 が 生 じており 断 裂 部 以 外 に 亀 裂 や 腐 食 がない 場 合 には 4 破 断 としてのみ 評 価 するが 断 裂 部 以 外 にも 亀 裂 や 腐 食 が 生 じている 場 合 には それぞれ 1 腐 食 及 び 12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害 として 当 該 箇 所 で 併 せて 評 価 する 部 材 がつながっている 場 合 は 状 況 に 応 じて 1 腐 食 ( 孔 食 等 の 場 合 ) または 2 亀 裂 ( 明 らかに 亀 裂 の 進 展 によるものと 判 断 される 場 合 )として 評 価 する ボルト リベット 等 の 折 損 や 破 断 は 3ゆるみ 脱 落 として 評 価 する( 支 承 アンカ ーボルト 及 び 伸 縮 装 置 取 り 付 けボルトは 除 く) コンクリート 部 材 の 鉄 筋 の 破 断 は 6 剥 離 鉄 筋 露 出 として 評 価 する PC 鋼 材 及 び 斜 材 ケーブルの 破 断 は 16 鋼 材 定 着 部 の 異 常 として 評 価 する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B C D E 破 断 している 10
5ひび 割 れ 漏 水 遊 離 石 灰 対 象 コンクリート 部 材 全 般 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 コンクリート 部 材 の 表 面 にひび 割 れが 生 じている また ひび 割 れ 部 から 水 分 やカルシウム 成 分 の 滲 出 や 漏 出 を 生 じている 状 態 をいう 詳 細 調 査 との 関 連 以 下 に 示 す 損 傷 等 が 確 認 された 場 合 は 詳 細 調 査 (アルカリ 骨 材 反 応 調 査 ) を 実 施 する 亀 甲 状 等 パターンが 不 規 則 なひび 割 れ 拘 束 が 卓 越 していない 方 向 ( 主 鉄 筋 方 向 )に 沿 った 幅 が 比 較 的 大 きなひび 割 れ ひび 割 れから 乳 白 色 の 析 出 物 が 生 じている ひび 割 れに 沿 ってコンクリート 表 面 が 常 時 湿 った 状 態 になっている また 排 水 システムの 機 能 低 下 等 でコンクリート 部 材 の 表 面 を 伝 う 水 や それによっ て 発 生 している 析 出 物 については 詳 細 調 査 ( 漏 水 調 査 ) を 実 施 する 他 の 損 傷 との 関 係 コールドジョイント 等 の 不 連 続 な 打 継 部 について 開 口 しているものは 5ひび 割 れ 漏 水 遊 離 石 灰 として 評 価 する ひび 割 れ 以 外 に コンクリートの 剥 落 及 び 浮 き 鉄 筋 の 露 出 腐 食 が 生 じている 場 合 は 6 剥 離 鉄 筋 露 出 として 当 該 箇 所 で 併 せて 評 価 する 床 版 に 生 じたひび 割 れや 漏 水 遊 離 石 灰 は 7 床 版 ひび 割 れ 遊 離 石 灰 として 評 価 することとし ここでは 評 価 しない その 他 の 留 意 点 ひび 割 れ 幅 が 比 較 的 大 きく 漏 水 遊 離 石 灰 が 顕 著 に 生 じている 場 合 には ひび 割 れ が 部 材 を 貫 通 している 恐 れがあるため 留 意 すること( 例 : 橋 台 竪 壁 のひび 割 れ 等 ) 11
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 評 価 基 準 区 分 ひび 割 れの 有 無 ひび 割 れ 位 置 ひび 割 れ 幅 漏 水 遊 離 石 灰 A なし C D E B C D あり 0.2mm 未 満 (RC) 有 無 を 問 わない 0.1mm 未 満 (PC) 別 図 に 示 すもの ( 影 響 が 大 きい) 0.2mm 以 上 (RC) 0.1mm 以 上 (PC) ひび 割 れのみ 漏 水 のみ 軽 微 な 遊 離 石 灰 著 しい 遊 離 石 灰 錆 汁 0.2mm 未 満 (RC) 有 無 を 問 わない 0.1mm 未 満 (PC) 上 記 以 外 ( 影 響 が 小 さい) 0.2mm 以 上 (RC) 0.1mm 以 上 (PC) ひび 割 れのみ 漏 水 のみ 軽 微 な 遊 離 石 灰 著 しい 遊 離 石 灰 錆 汁 12
別 図 2) 13
その 他 の 留 意 点 防 潮 高 欄 ( 水 密 高 欄 )に 生 じたひび 割 れは 使 用 性 に 大 きな 影 響 を 与 えることが 考 え られるため 構 造 物 に 与 える 影 響 が 大 きいひび 割 れ とする 14
6 剥 離 鉄 筋 露 出 対 象 コンクリート 部 材 全 般 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 コンクリート 部 材 の 表 面 が 浮 いている もしくは 剥 離 している 状 態 をさす 剥 離 部 で 鉄 筋 が 露 出 している 場 合 を 鉄 筋 露 出 という 他 の 損 傷 との 関 係 コンクリート 部 材 の 表 面 の 浮 き 豆 板 はいずれも 剥 離 と 見 なして 評 価 する 剥 離 鉄 筋 露 出 には 露 出 した 鉄 筋 の 腐 食 破 断 等 を 含 むものとし 1 腐 食 及 び 4 破 断 としては 評 価 しない 剥 離 鉄 筋 露 出 以 外 に 変 形 欠 損 ( 衝 突 痕 等 )を 生 じているものについては 14 変 形 欠 損 として 当 該 箇 所 で 併 せて 評 価 する その 他 の 留 意 点 点 検 時 に 剥 離 等 により 鉄 筋 が 露 出 している 場 合 は 防 錆 材 を 塗 布 するものとする 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 評 価 基 準 損 傷 区 分 剥 離 の 広 がり 鉄 筋 露 出 の 程 度 A なし なし B C D E 局 部 的 広 範 囲 局 部 的 広 範 囲 なし もしくは 表 面 のみ ( 鋼 材 の 腐 食 は 生 じていない) 鋼 材 断 面 の 減 少 鋼 材 の 著 しい 膨 張 15
7 床 版 ひび 割 れ 遊 離 石 灰 対 象 上 部 工 のコンクリート 床 版 ( 間 詰 めコンクリートを 含 む)を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 コンクリート 床 版 を 対 象 としたひび 割 れであり 床 版 下 面 に 一 方 向 または 二 方 向 のひ び 割 れが 生 じている 状 態 をさす 詳 細 調 査 との 関 連 全 パネルの 損 傷 区 分 の 平 均 がCより 悪 い( 機 能 水 準 ( 注 )で6 以 下 ) 場 合 は 全 パネ ルについてクラック 図 を 作 成 する 詳 細 調 査 (RC 床 版 疲 労 全 パネル 調 査 ) を 実 施 する なお 全 パネル 調 査 が 必 要 となる 橋 梁 があった 場 合 は 直 ちに 監 督 職 員 へ 報 告 すること とする 詳 細 点 検 では 全 パネルのクラック 調 査 を 行 う 必 要 がある 橋 梁 を 抽 出 すること を 目 的 とするため 基 本 的 に 詳 細 調 査 は 別 途 業 務 により 行 うこととする ( 緊 急 性 が 高 い 場 合 は 別 途 監 督 職 員 と 協 議 することとする ) 他 の 損 傷 との 関 係 7 床 版 ひび 割 れ 遊 離 石 灰 の 性 状 にかかわらず コンクリートの 浮 き 剥 離 鉄 筋 露 出 を 生 じている 場 合 には 6 剥 離 鉄 筋 露 出 として 当 該 箇 所 で 併 せて 評 価 する 顕 著 なひび 割 れを 生 じ コンクリート 塊 が 抜 け 落 ちた 場 合 には 8 床 版 の 抜 け 落 ち として 当 該 箇 所 で 併 せて 評 価 する その 他 の 留 意 点 床 版 に 大 きな 損 傷 が 有 る 場 合 には 舗 装 の 損 傷 が 生 じている 可 能 性 が 高 いため 舗 装 の 損 傷 の 程 度 や 位 置 加 えて 輪 荷 重 載 荷 位 置 との 関 係 を 十 分 に 把 握 すること 注 : 機 能 水 準 は パネル 毎 に 損 傷 区 分 に 応 じて A:10 点 B:8 点 C:6 点 D:4 点 E: 2 点 の 点 数 付 けを 行 い その 平 均 として 算 出 する 16
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 A B C D E 評 価 基 準 ひび 割 れは 発 生 していない もしくは 幅 0.2mm 未 満 ひび 割 れで ひび 割 れ 間 隔 は 1.0m 程 度 である 状 態 漏 水 遊 離 石 灰 は 確 認 できない 主 として 幅 0.2mm 未 満 の 一 方 向 ひび 割 れが 卓 越 し ひび 割 れ 間 隔 は 0.5m 程 度 である 状 態 漏 水 遊 離 石 灰 は 確 認 できない 幅 0.2mm 程 度 の 格 子 状 のひび 割 れが 発 生 しているものの 漏 水 遊 離 石 灰 は 確 認 できない 状 態 または 一 方 向 ひび 割 れが 卓 越 しており 漏 水 遊 離 石 灰 が 確 認 できる 状 態 ひび 割 れ 密 度 3) 2.0m/m 2 未 満 2.0m/m 2 以 上 ~ 4.0m/m 2 未 満 4.0m/m 2 程 度 幅 0.2mm 程 度 の 格 子 状 のひび 割 れが 発 生 しており 漏 水 遊 離 石 灰 が 確 認 でき 4.0m/m 2 以 上 る 状 態 ~ または 幅 0.2mm 以 上 のひび 割 れが 卓 越 8.0m/m 2 未 満 し 部 分 的 な 角 落 ちが 見 られるものの 漏 水 遊 離 石 灰 は 確 認 できない 状 態 連 続 的 な 角 落 ちが 見 られ 漏 水 遊 離 石 灰 が 確 認 できる 状 態 8.0m/m 2 以 上 概 念 図 4) 17
8 床 版 抜 け 落 ち 対 象 上 部 工 のコンクリート 床 版 ( 間 詰 めコンクリートを 含 む)を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 コンクリート 床 版 ( 間 詰 コンクリートを 含 む)からコンクリート 塊 が 抜 け 落 ちることを いう コンクリート 床 版 の 場 合 には 亀 甲 状 のひび 割 れを 伴 うことが 多 いが 間 詰 めコンクリー トや 床 版 張 出 部 では 周 囲 に 顕 著 なひび 割 れを 伴 うことなく 鋼 材 間 でコンクリート 塊 が 抜 け 落 ちることもある 他 の 損 傷 との 関 係 コンクリート 床 版 の 場 合 には 顕 著 なひび 割 れを 生 じていてもコンクリート 塊 が 抜 け 落 ちる 直 前 までは 7 床 版 ひび 割 れ 遊 離 石 灰 として 評 価 する コンクリートの 剥 離 が 著 しく 進 行 し 部 材 を 貫 通 した 場 合 に 8 床 版 抜 け 落 ち とし て 評 価 する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B C D E コンクリート 塊 の 抜 け 落 ちがある その 他 の 留 意 点 床 版 に 大 きな 損 傷 が 有 る 場 合 には 舗 装 の 損 傷 が 生 じている 可 能 性 が 高 いため 舗 装 の 損 傷 の 程 度 や 位 置 加 えて 輪 荷 重 載 荷 位 置 との 関 係 を 十 分 に 把 握 すること 18
9コンクリート 補 強 材 の 損 傷 対 象 コンクリート 部 材 の 補 修 補 強 に 使 用 されている 鋼 板 及 びシートを 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 補 修 補 強 を 目 的 としてコンクリート 部 材 表 面 に 設 置 された 鋼 板 及 びシート( 炭 素 繊 維 シート ガラスクロス ビニロン 繊 維 等 )に 浮 き 変 形 剥 離 等 の 損 傷 が 生 じた 状 態 をい う 詳 細 調 査 との 関 係 コンクリート 補 強 材 については 接 着 鋼 板 についてはモルタルの 空 隙 の 有 無 を 詳 細 調 査 する なお 増 設 縦 桁 については シール 材 の 浮 きを 叩 き 落 とす 他 の 損 傷 との 関 係 補 強 材 の 損 傷 には 材 料 や 構 造 によって 様 々な 形 態 が 考 えられる また 漏 水 や 遊 離 石 灰 等 補 強 されたコンクリート 部 材 そのものの 損 傷 に 起 因 する 損 傷 が 現 れている 場 合 もあるが これらについても 機 能 の 低 下 ととらえ 橋 梁 本 体 の 損 傷 とは 区 別 して 全 て 9コンクリート 補 強 材 の 損 傷 として 評 価 する 下 部 工 のコンクリート 巻 き 立 ては 補 強 材 ではなく 一 般 的 なコンクリート 部 材 とし て 評 価 する コンクリートの 表 面 被 覆 工 ( 塗 装 等 )は ふくれ 剥 離 等 が 生 じていても コンクリ ート 表 面 が 健 全 であれば 損 傷 として 評 価 しない 分 類 対 象 とする 材 質 の 相 違 による 分 類 は 以 下 のとおりとする 分 類 材 質 1 鋼 板 増 設 桁 2 シート 19
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 分 類 1: 鋼 板 増 設 桁 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B 補 修 部 の 鋼 板 の 浮 きは 発 生 していないが シール 部 が 一 部 剥 離 し C 錆 及 び 漏 水 が 見 られる D 補 修 部 の 鋼 板 の 浮 きが 大 きく 発 生 している シール 部 分 がほとんど 剥 離 し E 一 部 にコンクリートアンカーの 浮 きが 確 認 され 錆 及 び 漏 水 が 著 しい 分 類 2:シート 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B 補 強 材 に 軽 微 な 損 傷 がある C 補 強 されたコンクリート 部 材 から 漏 水 や 遊 離 石 灰 が 生 じている D 補 強 材 に 著 しい 損 傷 がある 断 裂 している E あるいは 補 強 されたコンクリート 部 材 から 漏 水 や 遊 離 石 灰 が 大 量 に 生 じている 20
10 下 部 工 ( 基 礎 )の 損 傷 対 象 下 部 工 の 基 礎 底 版 部 (フーチング)を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 基 礎 底 版 部 に 生 じる 沈 下 移 動 傾 斜 及 び 洗 掘 を 対 象 としている 他 の 損 傷 との 関 係 遊 間 の 異 常 や 伸 縮 装 置 の 段 差 等 の 損 傷 を 伴 う 場 合 には 12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害 とし て 評 価 する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 評 価 基 準 損 傷 区 分 沈 下 移 動 傾 斜 A B 沈 下 移 動 傾 斜 のいずれもない C D 沈 下 移 動 傾 斜 のいずれかがある E 洗 掘 洗 掘 はない 軽 微 な 洗 掘 がある 著 しく 洗 掘 されている 洗 掘 はない 軽 微 な 洗 掘 がある 著 しく 洗 掘 されている 21
11 支 承 の 機 能 障 害 対 象 支 承 本 体 ( 鋼 製 ゴム 製 )を 評 価 対 象 とする なお 支 承 アンカーボルト 沓 座 モルタル 及 び 台 座 コンクリートは 評 価 対 象 外 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 当 該 支 承 の 有 すべき 荷 重 支 持 や 変 位 追 随 等 の 性 能 の 一 部 または 全 てが 損 なわれてい る 状 態 をいう また 可 動 支 承 の 支 承 ローラーの 脱 落 も 対 象 とする 他 の 損 傷 との 関 係 11 支 承 の 機 能 障 害 には 該 当 しない 損 傷 ( 腐 食 ゴムの 亀 裂 等 )は 1 腐 食 14 変 形 欠 損 等 として 別 途 評 価 する 支 承 アンカーボルトの 損 傷 ( 1 腐 食 3ゆるみ 脱 落 等 )や 沓 座 モルタル 等 の 損 傷 ( 5ひび 割 れ 漏 水 遊 離 石 灰 6 剥 離 鉄 筋 露 出 等 )についてはそれぞれ の 項 目 について 別 途 評 価 する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B 支 承 の 機 能 が 一 部 損 なわれている C 支 承 の 機 能 が 軽 微 であるが 阻 害 されている D 支 承 の 機 能 が 損 なわれている E 支 承 の 機 能 が 著 しく 阻 害 されている < 損 傷 区 分 Eに 該 当 する 具 体 的 損 傷 事 例 > 支 承 本 体 の 浮 き 上 がり 可 動 支 承 の 移 動 障 害 支 承 本 体 周 辺 の 顕 著 な 土 砂 堆 積 橋 台 胸 壁 ピンチプレート 等 への 衝 突 等 支 承 本 体 の 亀 裂 破 断 ( 支 承 ローラー 脱 落 も 含 む) 支 承 アンカーボルトの 破 断 折 損 22
12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害 対 象 伸 縮 装 置 ( 鋼 製 ゴム 製 )を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 遊 間 が 設 計 図 書 と 比 較 して 大 きな 相 違 があり 伸 縮 装 置 の 本 体 が 破 損 している 懸 念 が ある 状 態 ( 遊 間 の 異 常 )をいう 遊 間 の 異 常 は 桁 と 桁 桁 と 橋 台 の 遊 間 が 異 常 に 広 いか 遊 間 がなく 接 触 する 等 で 確 認 できるが その 他 にも 支 承 の 異 常 な 変 形 伸 縮 装 置 や 橋 台 胸 壁 (パラペット)の 損 傷 等 で 確 認 できる 場 合 がある 他 の 損 傷 との 関 係 伸 縮 装 置 本 体 の 亀 裂 や 破 断 伸 縮 装 置 取 り 付 けボルトの 折 損 や 破 断 が 確 認 された 場 合 は 他 の 状 態 にかかわらず 損 傷 区 分 Eとする( 2 亀 裂 4 破 断 として 評 価 しない) 12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害 には 該 当 しない 損 傷 ( 軽 微 な 腐 食 伸 縮 装 置 取 り 付 けボルト のナットのゆるみ 等 )については それぞれ 1 腐 食 3ゆるみ 脱 落 等 として 別 途 評 価 する その 他 の 留 意 点 12 伸 縮 装 置 の 機 能 障 害 によって 11 支 承 の 機 能 障 害 が 伴 っている 可 能 性 が 高 い ため 相 互 の 関 連 性 について 十 分 に 把 握 すること 遊 間 の 異 常 は 路 面 からの 正 常 な 排 水 システムを 阻 害 し 漏 水 の 要 因 となっている 可 能 性 があるため 詳 細 調 査 ( 漏 水 調 査 ) において 十 分 に 究 明 すること ゴム 製 伸 縮 装 置 のゴムの 破 断 損 傷 については 劣 化 進 行 速 度 が 速 いことから 第 三 者 損 害 の 発 生 の 可 能 性 があるため 詳 細 調 査 において 十 分 に 把 握 すること 23
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 A B C D E 評 価 基 準 遊 間 の 異 常 異 常 なし 異 常 Ⅰ: 左 右 の 遊 間 が 極 端 に 異 なる 遊 間 が 橋 軸 直 角 方 向 にずれている 等 の 異 常 がある 異 常 Ⅱ: 遊 間 が 異 常 に 広 く 伸 縮 装 置 の 櫛 の 歯 が 完 全 に 分 離 している 桁 と 橋 台 胸 壁 (パラペット) あるいは 桁 同 士 が 接 触 している ( 接 触 し た 痕 跡 がある) 24
13 舗 装 の 段 差 ポットホール 伸 縮 装 置 の 段 差 対 象 車 道 部 及 び 歩 道 部 の 舗 装 伸 縮 装 置 ( 鋼 製 ゴム 製 )を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 衝 撃 力 の 増 加 要 因 や 走 行 安 定 性 に 支 障 が 生 じるような 橋 軸 方 向 の 段 差 が 舗 装 伸 縮 装 置 に 生 じている 状 態 をいう また ポットホール( 舗 装 表 面 の 局 部 的 な 小 穴 )は 特 に 二 輪 車 の 走 行 安 定 性 に 支 障 が 生 じるため 注 意 する 必 要 がある 他 の 損 傷 との 関 係 発 生 原 因 に 関 わらず 橋 軸 方 向 の 段 差 及 びポットホール 全 てを 対 象 とする 舗 装 のコルゲーション( 波 状 の 凹 凸 ) ひび 割 れを 有 した 舗 装 の 陥 没 わだち 掘 れ 橋 台 胸 壁 (パラペット) 背 面 の 段 差 等 もここでの 評 価 対 象 とする その 他 の 留 意 点 深 さが 50mm 程 度 以 上 のポットホールや 幅 が5mm 程 度 以 上 のひび 割 れを 有 した 舗 装 の 陥 没 は 床 版 に 大 きな 損 傷 が 生 じている 可 能 性 が 高 いため 路 下 ( 床 版 下 面 )のひび 割 れや 異 常 なたわみ 等 の 有 無 や 程 度 を 十 分 に 把 握 すること 舗 装 のひび 割 れから 錆 汁 などが 舗 装 表 面 に 現 れていれば 鋼 床 版 の 防 水 機 能 低 下 が 生 じている 可 能 性 が 高 いので 舗 装 ひび 割 れ 部 の 状 況 から 関 連 する 損 傷 について 十 分 把 握 すること ひび 割 れ 損 傷 の 原 因 と 他 の 部 材 の 損 傷 の 関 連 性 を 推 定 するため 幅 員 構 成 と 区 画 線 の 位 置 を 把 握 し 輪 荷 重 位 置 を 推 定 したうえで 損 傷 位 置 との 関 係 を 把 握 すること 25
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 段 差 ポットホール A 損 傷 なし 損 傷 なし B C 10mm 程 度 未 満 ( 走 行 に 支 障 がない 程 大 きさ 15cm 程 度 未 満 ( 走 行 に 支 障 が 度 )の 段 差 がある ない 程 度 ) D E 10mm 程 度 以 上 ( 走 行 に 支 障 があり 明 ら 大 きさ 15cm 程 度 以 上 ( 走 行 に 支 障 が かに 認 識 できる 程 度 )の 段 差 がある あり 明 らかに 認 識 できる 程 度 ) 26
14 変 形 欠 損 対 象 全 部 材 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 車 の 衝 突 や 施 工 時 の 当 て 傷 地 震 の 影 響 等 その 原 因 に 関 わらず 部 材 が 局 部 的 な 変 形 を 生 じている 状 態 あるいはその 一 部 が 欠 損 している 状 態 をいう 他 の 損 傷 との 関 係 変 形 欠 損 に 伴 い コンクリート 部 材 で 剥 離 鉄 筋 露 出 を 生 じているものは 6 剥 離 鉄 筋 露 出 としても 評 価 する 鋼 部 材 に 2 亀 裂 や 4 破 断 等 が 同 時 に 生 じている 場 合 には それぞれの 項 目 でも 評 価 する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B 部 材 が 局 部 的 に 変 形 している C 部 材 の 一 部 が 欠 損 している D 部 材 が 局 部 的 に 著 しく 変 形 している E 部 材 の 一 部 が 著 しく 欠 損 している 27
15 異 常 な 音 振 動 たわみ 対 象 全 部 材 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 通 常 では 発 生 することのないような 異 常 な 音 振 動 たわみが 生 じている 状 態 をいう 他 の 損 傷 との 関 係 異 常 な 音 振 動 たわみは 橋 梁 の 構 造 的 欠 陥 または 損 傷 が 原 因 となり 発 生 するもので あり それぞれが 複 合 して 生 じる 場 合 があるため 他 の 損 傷 と 重 複 する 場 合 であっても それらに 加 え 15 異 常 な 音 振 動 たわみ として 評 価 する 点 検 で 判 断 可 能 な 異 常 なたわみ として 対 象 としているのは 死 荷 重 による 常 時 の 垂 れ 下 がり 現 象 であり 活 荷 重 による 一 時 的 なたわみは 異 常 として 評 価 することが 困 難 で あることから 対 象 としない 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B 落 橋 防 止 システム 伸 縮 装 置 支 承 遮 音 壁 桁 点 検 施 設 等 から 軽 微 な 音 C が 聞 こえる あるいは 軽 微 な 振 動 や 揺 れを 確 認 することができる 主 桁 点 検 施 設 等 に 軽 微 なたわみが 確 認 できる D 落 橋 防 止 システム 伸 縮 装 置 支 承 遮 音 壁 桁 点 検 施 設 等 から 異 常 な 音 E が 聞 こえる あるいは 異 常 な 振 動 や 揺 れを 確 認 することができる 主 桁 点 検 施 設 等 に 異 常 なたわみが 確 認 できる 28
16 鋼 材 定 着 部 の 異 常 対 象 PC 構 造 物 斜 張 橋 や 吊 橋 等 の 斜 材 及 びケーブルを 有 した 上 部 工 ケーブル 形 式 の 落 橋 防 止 構 造 に 係 る PC 鋼 材 斜 材 ケーブル 及 びそれらの 定 着 部 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 PC 鋼 材 及 び 斜 材 ケーブルにおいて 腐 食 や 破 断 が 生 じている 状 態 をいう 定 着 部 において 腐 食 や 変 形 欠 損 等 の 損 傷 が 生 じている 状 態 をいう なお 定 着 部 の 材 質 にかかわらず 定 着 部 に 関 わる 部 品 ( 止 水 カバー 定 着 ブロック 定 着 金 具 及 び 緩 衝 材 等 )の 損 傷 の 全 てを 対 象 として 評 価 する 他 の 損 傷 との 関 係 PC 鋼 材 の 定 着 部 を 覆 うコンクリートにおいて 定 着 部 の 腐 食 膨 張 等 によって ひび 割 れ 剥 離 及 び 錆 汁 が 生 じている 場 合 についても 16 鋼 材 定 着 部 の 異 常 として 一 体 的 に 評 価 する 分 類 対 象 とする 定 着 の 種 類 の 相 違 による 分 類 は 以 下 のとおりとする 分 類 定 着 の 種 類 1 PC 鋼 材 縦 締 め 2 PC 鋼 材 横 締 め 3 その 他 斜 張 橋 エクストラドーズド 橋 ニールセン 橋 及 び 吊 橋 等 の 斜 材 ケーブル 定 着 部 は その 他 の 分 類 とする 29
損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B PC 鋼 材 定 着 部 を 覆 うコンクリートに 生 じたひび 割 れから 錆 汁 がみられる C 斜 材 ケーブル 定 着 部 に 軽 微 な 腐 食 等 の 損 傷 がみられる D PC 鋼 材 斜 材 ケーブルが 腐 食 している PC 鋼 材 定 着 部 を 覆 うコンクリートが 剥 離 している E 斜 材 ケーブル 定 着 部 に 著 しい 腐 食 等 の 損 傷 がみられる PC 鋼 材 斜 材 ケーブルが 破 断 している 30
17その 他 対 象 全 部 材 を 評 価 対 象 とする 一 般 的 性 状 損 傷 の 特 徴 損 傷 の 種 類 1~16のいずれにも 該 当 しない 損 傷 例 えば 鳥 のふん 害 落 書 き 橋 梁 の 不 法 占 拠 火 災 履 歴 等 をその 他 の 損 傷 として 扱 うこととする 点 検 用 マンホール 等 の 機 能 不 全 については その 他 の 損 傷 として 取 り 扱 うこととする 詳 細 調 査 との 関 連 防 食 機 能 が 塗 膜 の 場 合 で 火 災 履 歴 がある 鋼 部 材 についは 詳 細 調 査 ( 鋼 塗 膜 調 査 ) を 実 施 する 他 の 損 傷 との 関 係 橋 台 竪 壁 等 の 目 地 材 にずれ 脱 落 が 確 認 された 場 合 は 当 該 部 材 にアルカリ 骨 材 反 応 が 生 じている 可 能 性 があるため ひび 割 れ 等 その 他 の 損 傷 の 有 無 程 度 について 十 分 に 把 握 すること 火 災 履 歴 がある 部 材 は 以 下 に 示 すとおり 様 々な 損 傷 が 複 合 していることが 多 いこと から それぞれについて 別 途 評 価 すること < 鋼 部 材 > 高 温 状 態 下 による 変 形 ボルト 及 びケーブルの 破 断 等 <コンクリート 部 材 > 爆 裂 に 伴 うひび 割 れ 剥 離 鉄 筋 露 出 等 高 温 状 態 下 によるPC 鋼 材 の 破 断 等 その 他 の 留 意 点 沓 座 や 桁 端 等 の 土 砂 堆 積 や 鳥 のふんについては 点 検 時 に 清 掃 し 除 去 するものとする 31
分 類 対 象 とする 損 傷 内 容 の 相 違 による 分 類 は 以 下 のとおりとする 分 類 損 傷 内 容 1 材 質 劣 化 2 目 地 材 等 のずれ 脱 落 3 火 災 履 歴 4 不 法 占 拠 5 鳥 のふん 害 6 落 書 き 7 その 他 分 類 1の 材 質 劣 化 は ゴムの 硬 化 プラスチックの 劣 化 等 部 材 本 来 の 材 質 が 変 化 する 状 態 をいう 分 類 2の 目 地 材 のずれ 脱 落 は 主 として 伸 縮 装 置 の 弾 性 シール 材 やバックアッ プ 材 で 多 く 見 られる 上 記 分 類 1~6に 該 当 しない 損 傷 ( 排 水 枡 の 土 砂 詰 まりなど)は その 他 の 分 類 と する 損 傷 の 評 価 損 傷 の 評 価 は 次 の 区 分 によるものとする 損 傷 区 分 評 価 基 準 A 損 傷 なし B C 軽 微 な 損 傷 あり D E 損 傷 あり 32
参 考 文 献 一 覧 1) 国 土 交 通 省 道 路 局 国 道 防 災 課 橋 梁 定 期 点 検 要 領 ( 案 ) 平 成 16 年 3 月 pp.30pp.34 2) 国 土 交 通 省 道 路 局 国 道 防 災 課 橋 梁 定 期 点 検 要 領 ( 案 ) 平 成 16 年 3 月 pp.10pp.11 3) 大 阪 府 土 木 部 道 路 課 RC 床 版 維 持 管 理 マニュアル 平 成 8 年 3 月 4) 国 土 交 通 省 道 路 局 国 道 防 災 課 橋 梁 定 期 点 検 要 領 ( 案 ) 平 成 16 年 3 月 pp.18 33