第1回日本放射線事故・災害医学会抄録集

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Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震


(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

財団法人山梨社会保険協会寄付行為

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2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

第 3 章 会 員 ( 会 員 の 資 格 ) 第 5 条 協 会 の 会 員 は 協 会 の 目 的 に 賛 同 して 入 会 した 次 の 各 号 に 掲 げる 者 とする (1) 軽 種 馬 を 生 産 する 者 (2) 軽 種 馬 を 育 成 する 者 (3) 馬 主 (4) 調 教 師 (

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●電力自由化推進法案

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頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

目 次 第 1 章 総 則 第 1 節 計 画 の 目 的... 1 第 1 計 画 の 目 的 1 第 2 計 画 の 策 定 1 第 3 計 画 の 構 成 2 第 4 用 語 の 意 義 2 第 2 節 計 画 の 前 提 条 件... 3 第 1 自 然 条 件 3 第 2 社 会 条 件

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

退職手当とは

第1条を次のように改める

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

公表表紙

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

m07 北見工業大学 様式①

岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

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する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

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根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

2 基 本 財 産 は 評 議 員 会 において 別 に 定 めるところにより この 法 人 の 目 的 を 達 成 するために 善 良 な 管 理 者 の 注 意 をもって 管 理 しなければならず 基 本 財 産 の 一 部 を 処 分 しようとするとき 及 び 基 本 財 産 から 除 外 し

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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全設健発第     号

別紙3

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

Taro-01 議案概要.jtd

定款

( 会 員 の 資 格 喪 失 ) 第 8 条 会 員 が 次 のいずれか に 該 当 する 場 合 には その 資 格 を 喪 失 する (1) 退 会 したとき (2) 成 年 被 後 見 人 又 は 被 保 佐 人 となったとき (3) 死 亡 し 若 しくは 失 踪 宣 告 を 受 け 又

Microsoft Word - (課×県・指定)【頭紙】「精神障害者保健福祉手帳の診断書の記入に当たって留意すべき事項について」等の一部改正について.rtf

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

施 設 利 用 に 伴 う 設 営 物 物 販 の 確 認 業 務 災 害 時 の 対 応 急 病 等 への 対 応 遺 失 物 拾 得 物 の 対 応 事 件 事 故 への 対 応 ( 2 ) 公 園 の 使 用 料 の 徴 収 に 関 す る 業 務 一 般 利 用 者 予 約 等 対 応 業

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

(3) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 5 年 月 日 現 在 ) 決 定 初 任 給 採 用 年 経 過 後 給 料 月 額 大 学 卒 7, 8, 一 般 行 政 職 短 大 卒 9,8 6, 高 校 卒, 8,5 () 職 員 の 経 験 年 数 別 学 歴 別 平 均 給 料

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

定 款

【労働保険事務組合事務処理規約】

●幼児教育振興法案

(Microsoft Word - \213\213\227^\201E\222\350\210\365\212\307\227\235\214\366\225\\\201iH \)\201iHP\227p\201j.doc)

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

学校安全の推進に関する計画の取組事例

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(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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失 によって 告 知 事 項 について 事 実 を 告 げずまたは 不 実 のことを 告 げたときは 共 済 契 約 者 に 対 する 書 面 による 通 知 をもって 共 済 契 約 を 解 除 することができます た だし 当 組 合 がその 事 実 を 知 りまたは 過 失 によってこれを 知

( 会 員 資 格 の 取 得 ) 第 6 条 本 会 の 会 員 になろうとする 者 は 別 に 定 める 入 会 届 により 申 し 込 みを し 理 事 会 の 承 認 を 得 なければならない ( 会 員 の 権 利 義 務 ) 第 7 条 会 員 は 本 会 の 事 業 活 動 につき そ

職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 () 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 ( 年 4 月 日 現 在 ) 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 44. 歳 6,4, 歳,44 4,7 7,6 4. 歳 7,

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4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

1 正 規 団 員 希 望 者 は 入 団 希 望 日 から1ヶ 月 間 の 仮 団 員 期 間 を 経 て 団 員 となることができる 仮 団 員 期 間 は 団 費 は 発 生 せず 入 団 届 けに 明 記 した 入 団 日 がその 月 の15 日 以 前 ならば 当 月 16 日 以 降 な

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

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社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

18 国立高等専門学校機構

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類 ( 番 号 を 記 載 ) 施 設 名 事 所 名 所 在 事 開 始 年 月 日 事 規 模 ( 定 員 ) 公 益 事 必 要 な 者 に 対 し 相 談 情 報 提 供 助 言 行 政 や 福 祉 保 健 医 療 サービス 事 者 等 との 連 絡 調 整 を 行 う 等 の 事 必 要

東京事務所BCP【実施要領】溶け込み版

2 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (26 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 静 岡 県 国 類 似 団 体 2 技 能 労 務 職 区 41.8 歳 42.6 歳 43.5

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) (H25.4.1) (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.7.1) (H25.4.1) (H25.7.1)

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 135,6 243,7 2 級 185,8 37,8 3 級 4 級 222,9 354,7 ( 注 )

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Transcription:

Japanese Association for Radiation Accident/Disaster Medicine 第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 プログラム 抄 録 集 災 害 大 国 日 本 における 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 とは - 福 島 の 経 験 を 生 かして - 平 成 25 年 8 月 24 日 ( 土 曜 日 ) 広 島 国 際 会 議 場

第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 プログラム 抄 録 集 日 時 : 平 成 25 年 8 月 24 日 ( 土 曜 日 ) 10:00~16:30 場 所 : 広 島 国 際 会 議 場 大 会 議 室 ヒマワリ 730-0811 広 島 市 中 区 中 島 町 1-5( 平 和 記 念 公 園 内 ) http://www.pcf.city.hiroshima.jp/icch/access.html テーマ: 災 害 大 国 日 本 における 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 とは - 福 島 の 経 験 を 生 かして- 主 要 プログラム 10:00~10:30 特 別 講 演 : 大 久 保 利 晃 氏 (HICARE 会 長 放 影 研 理 事 長 ) HICAREの 活 動 : 被 爆 地 広 島 からの 発 信 11:35~12:15 教 育 講 演 : 神 谷 研 二 氏 ( 広 島 大 学 副 学 長 ) 放 射 線 からの 生 体 防 御 機 構 に 関 する 最 新 の 知 見 12:20~13:10 教 育 セミナー: 大 友 康 裕 氏 ( 東 京 医 科 歯 科 大 学 教 授 ) 特 殊 災 害 時 のDMAT 活 動 13:35~14:15 教 育 講 演 : 東 幸 仁 氏 ( 広 島 大 学 教 授 ) 急 性 放 射 線 障 害 と 再 生 医 療 10:35~11:35 パネルディスカッション: 福 島 原 発 事 故 における 組 織 としての 対 応 14:20~16:20 シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 参 加 費 : 会 員 :2,000 円 非 会 員 :3,000 円 懇 親 会 :3,000 円 ( 当 日 受 付 ) プログラム 抄 録 集 本 プログラム 抄 録 集 は 当 日 参 加 費 と 引 き 換 えにお 渡 しします クローク: 下 記 の 通 り 設 置 いたします 設 置 場 所 広 島 国 際 会 議 場 地 下 2 階 ラン 受 付 時 間 9:45~16:45 1

発 表 者 および 座 長 の 先 生 へのお 願 い パネルディスカッション シンポジウムの 発 表 時 間 は10 分 発 表 後 に 壇 上 でのデ ィスカッションを 予 定 しています 次 の 座 長 の 先 生 は 担 当 されるセッション 開 始 10 分 前 までに 次 座 長 席 にご 着 席 く ださい PC によるご 発 表 ご 発 表 は PC 発 表 のみとさせていただきます スライドでの 発 表 はできません ご 発 表 データにつきましては Windows MS Powerpoint 2000 以 上 で 作 成 したもの ( 枚 数 制 限 はございません)を USB フラッシュメモリまたは CD-R にてお 持 ち ください 動 画 を 含 む 場 合 Macintosh のデータにつきましては PC 本 体 をお 持 ち 込 みください 音 声 の 使 用 はできません データ PC 本 体 の 受 付 は PC 受 付 にてご 発 表 の 60 分 前 ( 午 前 の 特 別 講 演 パネ ルディスカッションは 9:30 まで)に 必 ずお 済 ませください 受 付 にて 試 写 は 可 能 ですが データの 修 正 はできません 受 付 にて 参 加 登 録 をお 済 ませでない 場 合 PC 受 付 はできません データ 持 ち 込 み PC 本 体 持 ち 込 みのいずれの 場 合 でも スライド 送 りの 操 作 は 演 台 上 のマウス キーボードにてご 自 身 でおこなっていただきます なおレーザー ポインターは 用 意 しております データの 作 成 環 境 については 以 下 ご 参 照 ください アプリケーション(Windows MS PowerPoint 2000 以 上 ) フォント(MS ゴシック 明 朝 MSP ゴシック 明 朝 Arial Century Century Gothic Times New Roman) お 持 ち 込 みのデータは 作 成 に 使 用 されましたパソコン 以 外 でも 必 ず 動 作 確 認 してください PC 本 体 持 ち 込 みの 場 合 は 以 下 お 気 をつけください 会 場 前 の PC 受 付 にて 必 ず 試 写 を 行 ってください 会 場 で 用 意 する PC ケーブルコネクタの 形 状 は D-SUB mini 15pin です この 出 力 端 子 をもつパソコンをご 用 意 いただくか この 形 状 に 変 換 するコネ クタを 必 要 とする 場 合 は 必 ずご 持 参 ください 電 源 ケーブルはお 忘 れなくお 持 ちください 第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 事 務 局 ( 広 島 大 学 大 学 院 救 急 医 学 ) 734-8551 広 島 県 広 島 市 南 区 霞 一 丁 目 2 番 3 号 担 当 : 廣 橋 竹 野 植 野 TEL: 082-257-5456 FAX: 082-257-5589 E-mail: kyukyu@hiroshima-u.ac.jp 2

スケジュール 時 間 内 容 演 者 開 会 挨 拶 広 島 大 学 谷 川 攻 一 10:00 ~10:30 特 別 講 演 座 長 ツル 虎 ノ 門 外 科 リハビリテーション 病 院 前 川 和 彦 HICARE の 活 動 : 被 爆 地 広 島 からの 発 信 HICARE 会 長 大 久 保 利 晃 10:35 ~11:35 パネルディスカッション: 福 島 原 発 事 故 における 組 織 としての 対 応 座 長 福 島 県 立 医 科 大 学 田 勢 長 一 郎 / 災 害 医 療 センター 近 藤 久 禎 OFC 災 害 アドバイザー: 日 本 救 急 医 学 会 J ヴィレッジでの 医 療 活 動 : 日 本 救 急 医 学 会 原 発 作 業 員 への 労 働 衛 生 管 理 : 産 業 医 科 大 学 東 電 福 島 原 発 救 急 医 療 ネットワーク: 広 島 大 学 福 島 県 立 医 科 大 学 田 勢 長 一 郎 弘 前 大 学 浅 利 靖 産 業 医 科 大 学 久 保 達 彦 広 島 大 学 谷 川 攻 一 11:35 ~12:15 教 育 講 演 -1 座 長 東 京 大 学 宮 川 清 放 射 線 からの 生 体 防 御 機 構 に 関 する 最 新 の 知 見 広 島 大 学 神 谷 研 二 12:20 ~13:10 教 育 セミナー 座 長 杏 林 大 学 山 口 芳 裕 特 殊 災 害 時 の DMAT 活 動 東 京 医 科 歯 科 大 学 大 友 康 裕 13:15 総 会 ~13:30 13:35 ~14:15 教 育 講 演 -2 座 長 国 際 医 療 福 祉 大 学 鈴 木 元 急 性 放 射 線 障 害 と 再 生 医 療 広 島 大 学 東 幸 仁 14:20 ~16:20 シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 座 長 弘 前 大 学 浅 利 靖 / 広 島 大 学 谷 川 攻 一 16:20 ~16:30 島 根 県 における 取 り 組 みと 課 題 福 井 県 における 取 り 組 みと 課 題 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え: 島 根 県 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え: 福 井 県 1 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え: 福 井 県 2 介 護 施 設 の 備 え 原 子 力 事 業 所 の 取 り 組 み 代 表 理 事 総 括 閉 会 挨 拶 島 根 県 総 務 部 原 子 力 安 全 対 策 課 島 田 範 明 福 井 県 福 祉 保 健 部 内 田 一 彦 島 根 県 立 中 央 病 院 山 森 祐 治 福 井 大 学 徳 永 日 呂 伸 福 井 県 立 病 院 救 命 救 急 センター 前 田 重 信 介 護 老 人 福 祉 施 設 ゆうなぎ 苑 出 羽 雄 二 中 国 電 力 電 源 事 業 本 部 北 野 立 夫 ツル 虎 ノ 門 外 科 リハビリテーション 病 院 前 川 和 彦 広 島 大 学 谷 川 攻 一 3

会 場 アクセス フロアガイド 学 会 会 場 ヒマワリ ( 広 島 国 際 会 議 場 公 式 Web ページより 転 載 ) 4

日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 代 表 理 事 前 川 和 彦 本 学 会 は 東 海 村 JCO 臨 界 事 故 に 先 立 つこと 2 年 の 平 成 9 年 に 緊 急 時 被 ばく 医 療 の 現 状 事 故 事 例 および 放 射 線 障 害 線 量 評 価 等 の 最 新 の 知 見 を 検 討 し 医 療 の 面 から 原 子 力 防 災 対 策 のより 良 い 実 現 に 向 かって 提 言 を 行 うこと また それらを 検 証 していくこと を 目 的 に 設 立 された 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 ( 参 考 資 料 )が 発 展 的 に 学 会 組 織 となったものです 平 成 23 年 3 月 の 福 島 第 一 原 発 事 故 以 降 私 たちを 取 り 巻 く 環 境 は 大 いに 変 化 してきました もたらされた 環 境 汚 染 とりわ けそれが 及 ぼす 人 体 影 響 等 に 関 して 当 初 から 諸 説 紛 々の 様 相 を 呈 し 地 域 住 民 の 健 康 不 安 の 源 となってきました そうした 環 境 の 変 化 のなかで 他 のどの 学 術 集 団 よりも 被 ばく 医 療 という 応 用 医 療 によ り 強 い 関 心 を 持 ち かつまた 被 ばく 医 療 の 知 識 と 経 験 のより 多 い 蓄 積 があるわが 学 会 が 広 く 社 会 に 対 して 正 しい 情 報 を 提 供 し 建 設 的 な 提 言 をする 場 を 構 築 するべきであると 認 識 するに 至 りました 今 わが 国 ではエネルギー 源 としての 原 子 力 発 電 は 厳 しい 見 直 し 作 業 の 渦 中 にあります が エネルギー 需 要 の 急 激 な 増 大 が 見 込 まれる 新 興 諸 国 では 原 子 力 発 電 への 依 存 が 今 後 ま すます 強 まるものと 予 測 されています さらに 放 射 線 の 平 和 的 利 用 も 確 実 に 今 以 上 に 推 進 されます こうした 中 起 こってはならない 放 射 線 事 故 災 害 ではありますが 人 間 が 関 わる 以 上 残 念 ながら 起 こり 得 るものです 世 界 中 で 起 った 放 射 線 事 故 災 害 での 医 療 的 側 面 を 検 証 し 提 言 をして 未 来 に 繋 ぐことが 本 学 会 の 大 きな 使 命 でもあります 本 学 会 の 学 問 的 基 盤 は 放 射 線 生 物 学 放 射 線 物 理 学 放 射 線 計 測 学 放 射 線 管 理 学 公 衆 衛 生 学 等 の 基 礎 医 学 に 加 えて 放 射 線 医 学 救 急 医 学 災 害 医 学 等 の 臨 床 医 学 を 包 含 する 幅 広 いものです さらに 制 度 設 計 となると 行 政 的 立 場 も 必 要 となります しかしなが ら 研 究 対 象 が 頻 度 の 低 い 事 象 であるため これだけに 特 化 した 学 術 集 団 を 形 成 することは 容 易 ではなく 日 常 的 にはそれぞれの 専 門 分 野 に 従 事 している 会 員 にさまざまな 負 荷 をか けざるを 得 ない 面 があります 年 に 一 度 開 催 する 総 会 では 異 なる 分 野 の 専 門 家 が 一 堂 に 集 い 放 射 線 や 原 子 力 の 平 和 的 利 用 のセイフティーネットに 関 する 議 論 をして 行 きます 放 射 線 事 故 災 害 の 医 学 的 側 面 にいささかでも 関 心 がおありの 方 は 是 非 とも 本 学 会 に 入 会 されるように 希 望 致 します 5

第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 ご 挨 拶 会 長 谷 川 攻 一 ( 広 島 大 学 救 急 医 学 教 授 ) 皆 様 におかれましては 益 々ご 清 栄 のこととお 慶 び 申 し 上 げます さて 平 成 25 年 8 月 24 日 ( 土 ) 広 島 市 において 第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 を 開 催 させて 頂 くことになり ました 本 学 会 の 前 身 である 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 では 過 去 16 回 にわたって 研 究 会 を 開 催 し チェルノブイリ 原 子 力 発 電 所 事 故 から 東 海 村 臨 界 事 故 に 至 るまで 近 年 の 放 射 線 事 故 を 教 訓 として 被 ばく 医 療 体 制 整 備 へ 向 けた 様 々なディスカッションが 行 われてきました 既 に 広 島 では 1999 年 ( 会 長 : 長 瀧 重 信 先 生 ) 2008 年 ( 会 長 : 神 谷 研 二 先 生 )の 二 度 にわたり 開 催 されています 2008 年 の 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 では 2007 年 の 新 潟 中 越 沖 地 震 に 複 合 した 柏 崎 刈 羽 原 子 力 発 電 所 事 故 をヒントに 緊 急 被 ばく 医 療 を 展 開 する 際 の 問 題 点 - 放 射 線 事 故 と 自 然 災 害 が 同 時 発 生 したときの 課 題 - をテーマにパネルディスカッションが 開 催 されました 誠 に 残 念 ながら 当 時 の 検 証 を 深 めることができないまま 2011 年 の 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に 至 りました 平 成 23 年 3 月 11 日 の 東 日 本 大 震 災 に 複 合 した 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 では 災 害 大 国 日 本 における 被 ばく 医 療 体 制 のあり 方 が 改 めて 問 われました この 大 災 害 は 多 くの 国 民 に 極 めて 厳 しい 現 実 を 突 きつけると 同 時 に 様 々な 分 野 における 連 携 の 重 要 性 と 将 来 の 糧 とすべき 新 たな 事 実 も 明 らかにしました 私 たちはこの 貴 重 な 経 験 に 基 づいた 検 証 結 果 を 社 会 に 還 元 する 役 割 を 担 っています そこで 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 から 学 会 へと 発 展 し た 第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 では 被 爆 地 広 島 が 発 信 してきたメッセージ 放 射 線 医 学 に 関 わる 最 新 の 知 見 を 紹 介 するとともに 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 の 経 験 を 踏 ま えた 災 害 大 国 日 本 における 被 ばく 医 療 の 新 たな 取 り 組 みを 皆 様 と 共 有 し ディスカッショ ンする 予 定 としています 本 学 会 では 災 害 救 急 放 射 線 公 衆 衛 生 領 域 に 止 まらず 科 学 技 術 と 社 会 との 関 わ りに 至 るまで 幅 広 い 領 域 の 専 門 家 による 闊 達 な 意 見 交 換 を 期 待 しております そして 本 学 会 の 活 動 を 通 じて 日 本 から 国 際 社 会 に 対 して 活 発 な 情 報 発 信 ができるものと 確 信 して おります 多 くの 皆 様 の 参 加 を 心 よりお 待 ちしております よろしくお 願 い 申 し 上 げます 6

特 別 講 演 教 育 講 演 -1 2 教 育 セミナー パネルディスカッション 7

特 別 講 演 HICARE の 活 動 : 被 爆 地 広 島 からの 発 信 大 久 保 利 晃 放 射 線 被 曝 者 医 療 国 際 協 力 推 進 協 議 会 HICARE 会 長 放 射 線 被 曝 者 医 療 国 際 協 力 推 進 協 議 会 (HICARE)は 広 島 における 原 爆 被 爆 者 の 医 療 や 研 究 に 携 わる 機 関 の 連 携 により 蓄 積 した 経 験 を 国 際 的 に 普 及 活 用 するため 1991 年 に 設 立 された 以 来 HICARE は 世 界 各 地 から 医 療 関 係 者 を 受 け 入 れて 被 曝 者 医 療 に 関 連 する 研 修 を 行 い かたや 広 島 の 医 療 専 門 家 を 世 界 各 地 に 派 遣 して 国 際 協 力 を 進 めている また 福 島 原 子 力 発 電 所 事 故 に 際 しては 緊 急 被 曝 医 療 やその 後 の 調 査 に 協 力 するために 専 門 家 の 派 遣 を 行 っている これらの 経 験 や 研 究 成 果 を 世 界 中 で 活 用 するため 被 ばくの 健 康 影 響 に 関 する 知 見 を 集 大 成 した 書 籍 原 爆 放 射 線 の 健 康 影 響 を 1992 年 に 発 行 し 2012 年 にはその 後 の 情 報 に 基 づいて 全 面 改 定 を 行 った HICARE は 広 島 県 市 の 財 政 事 務 支 援 の 下 広 島 大 学 医 学 部 および 広 島 大 学 病 院 広 島 大 学 原 爆 放 射 線 医 科 学 研 究 所 広 島 原 爆 障 害 対 策 協 議 会 広 島 赤 十 字 原 爆 病 院 広 島 県 市 医 師 会 そして( 公 財 ) 放 射 線 影 響 研 究 所 の 各 専 門 機 関 で 構 成 されている これら 機 関 には 長 年 にわたって 収 集 保 存 された 膨 大 な 被 曝 医 療 および 健 康 調 査 デー タならびに 被 ばく 試 料 が 保 存 されている これらはいうまでもなく 放 射 線 の 健 康 影 響 を 解 明 するうえでも またその 他 の 医 学 研 究 のためにも 大 変 貴 重 な 歴 史 的 記 録 である た だし これらは 各 機 関 に 分 散 保 存 されている 状 態 であり その 活 用 を 図 るために 集 約 化 を 図 ることが 今 後 の 課 題 となっている 実 現 すれば 健 康 影 響 と 被 ばくデータが 総 合 的 に 参 照 可 能 となり 大 規 模 研 究 企 画 にも 対 応 できるようになろう 今 後 の 課 題 となっている 低 線 量 放 射 線 影 響 に 関 する 研 究 には 大 型 研 究 プロジェクトが 必 須 であり また このような 資 料 は 実 践 能 力 を 備 えた 専 門 家 の 育 成 に 寄 与 するところが 大 きく 放 射 線 管 理 の 専 門 家 育 成 にも 役 立 つので HICARE の 活 動 に 大 きく 寄 与 するであろう 長 崎 には 同 じ 目 的 で 設 立 された NASHIM が 活 動 しており 上 記 出 版 物 の 改 訂 には 長 崎 の 研 究 者 の 協 力 を 得 た また 2013 年 には 初 めて 共 同 で 海 外 の 研 修 会 を 開 催 するなど 連 携 に 努 めているが データや 資 料 の 集 約 化 に 際 しては 両 機 関 の 連 携 が 強 く 望 まれるところであ る これらを 活 用 するため HICARE NASHIM と 国 際 原 子 力 機 関 (IAEA)が 共 同 でこ れからの 世 界 をリードする 放 射 線 の 健 康 影 響 に 関 するグローバル 研 究 研 修 センターを 設 立 することを 提 案 したい HICARE は 2010 年 8 月 に IAEA と 放 射 線 影 響 に 関 する 分 野 に おいて 協 働 して 国 際 貢 献 を 進 めることに 合 意 している 被 曝 医 療 に 十 分 な 経 験 を 持 つ 機 関 が 世 界 的 レベルでのネットワークを 持 つことによって 信 頼 性 の 高 い 世 界 平 和 に 貢 献 す る 放 射 線 影 響 に 関 する 研 究 研 修 センターが 実 現 できるだろう 8

教 育 講 演 -1 放 射 線 からの 生 体 防 御 機 構 に 関 する 最 新 の 知 見 神 谷 研 二 広 島 大 学 原 爆 放 射 線 医 科 学 研 究 所 生 物 は 自 然 界 の 放 射 線 や 紫 外 線 さらには 環 境 変 異 原 に 絶 えず 暴 露 される 環 境 の 中 で 進 化 してきた そのため 生 物 は これら DNA 損 傷 因 子 から 遺 伝 情 報 の 本 態 であるゲノム を 防 護 するメカニズムを 必 然 的 に 進 化 させてきた その 代 表 的 なシステムがゲノム 修 復 機 構 である 例 えば 紫 外 線 を 被 ばくするとピリミジン ダイマー 等 の DNA 損 傷 が 誘 発 され るが この 損 傷 はヌクレヲチド 除 去 修 復 により 修 復 される 色 素 性 乾 皮 症 では この 修 復 機 構 が 旨 く 働 かないために 紫 外 線 に 対 して 高 感 受 性 を 呈 する 別 の 言 い 方 をすれば 私 達 はこの 修 復 機 構 が 日 常 的 に 働 いているために 紫 外 線 に 対 してある 程 度 の 抵 抗 力 を 持 ってお り 日 常 的 な 紫 外 線 のレベルでは 健 康 に 大 きな 影 響 がでることはない 一 方 放 射 線 被 ばくは DNA に 様 々な 損 傷 を 誘 発 するが その 代 表 は DNA 二 重 鎖 切 断 (DSB)である DSB が 修 復 出 来 ないナイミーヘン 症 候 群 などの 遺 伝 病 の 存 在 が 明 らかにされており この 修 復 システムの 機 能 不 全 は 放 射 線 に 対 し 高 感 受 性 になると 共 のゲノム 変 異 を 蓄 積 しがんを 発 症 し 易 くなる この 事 からも 我 々の 身 体 では 日 常 的 に DSB を 修 復 するシステムが 働 いて おり DNA 損 傷 からゲノムが 防 御 されている 最 近 の 研 究 により DNA 修 復 機 構 は DNA の 恒 常 性 を 維 持 する 生 体 の 防 御 機 構 の 一 つ として 理 解 されるようになった DNA 損 傷 が 起 きるとその 損 傷 を 認 識 するセンサー 分 子 が 活 性 化 され その 情 報 が 様 々な 分 子 の 活 性 化 を 通 じて 増 幅 され 下 流 に 伝 達 され p53 が 活 性 化 される 活 性 化 された p53 は ある 場 合 は 細 胞 周 期 チェックポイントを 活 性 化 し G2 や G1 期 などで 細 胞 周 期 を 止 める その 後 様 々な DNA 修 復 機 構 が 活 性 化 されることで DNA 修 復 が 行 われ 細 胞 は DNA 損 傷 から 回 復 する 一 方 DNA 損 傷 が 修 復 できない 場 合 は 活 性 化 p53 はアポトーシスのシグナルを 活 性 化 し 細 胞 死 を 誘 発 して DNA 損 傷 を 排 除 す ることで 残 された 細 胞 の DNA 恒 常 性 が 維 持 される この 様 に 生 物 は 日 常 的 に 起 きる DNA 損 傷 に 対 し DNA 情 報 の 恒 常 性 を 維 持 するメカニズムを 進 化 させてきた DNA 損 傷 に 応 答 する 細 胞 現 象 としては DNA 修 復 細 胞 死 や 細 胞 周 期 停 止 の 他 に 細 胞 老 化 や 細 胞 増 殖 の 停 止 が 知 られている DNA 損 傷 に 反 応 し 様 々な 細 胞 応 答 を 誘 発 する 現 象 をゲノム 損 傷 応 答 (DNA damage response, DDR) と 呼 んでいる 最 近 このゲノム 損 傷 応 答 現 象 は 発 癌 の 初 期 過 程 で 発 癌 の 防 御 機 構 として 働 いていることが 示 唆 されている 即 ち 発 癌 初 期 に 発 生 したゲノム 変 異 を 持 った 細 胞 に 対 し DDR が 働 くことで 細 胞 死 や 細 胞 老 化 の 誘 導 さら には 細 胞 増 殖 の 抑 制 を 誘 導 することで 変 異 細 胞 の 増 殖 を 抑 制 し 発 癌 を 防 御 している 可 能 9

性 が 示 唆 されている また 異 常 細 胞 の 発 生 は 免 疫 学 的 な 監 視 機 構 によっても 排 除 され ることが 知 られている 他 方 放 射 線 は 細 胞 内 で 活 性 ラジカルを 発 生 させることで 生 物 影 響 を 与 えるが この 活 性 ラジカルの 発 生 を 抑 制 する 酵 素 系 を 細 胞 は 有 している この 様 に 生 体 は 重 層 的 なメカニズムで DNA 損 傷 の 抑 制 やその 損 傷 からの 回 復 異 常 細 胞 の 排 除 や 増 殖 の 抑 制 を 行 っており この 様 なメカニズムが 放 射 線 からの 生 体 の 防 御 システムとして 働 いていると 考 えられる しかし この 様 な 生 体 の 防 御 機 構 が 放 射 線 被 ばくによる 健 康 リスクをどの 程 度 低 減 化 しているかは 明 らかではなく 21 世 紀 の 研 究 課 題 となっている 10

教 育 講 演 -2 急 性 放 射 線 障 害 と 再 生 医 療 東 幸 仁 広 島 大 学 原 爆 放 射 線 医 科 学 研 究 所 / 広 島 大 学 病 院 再 生 医 療 部 アジア 諸 国 アメリカ 合 衆 国 での 原 発 建 設 ラッシュと 地 球 温 暖 防 止 策 としての 原 発 依 存 チェルノブイリ 原 発 事 故 と 我 が 国 での 原 発 事 故 の 現 実 核 テロに 対 する 脅 威 等 に 対 する 早 急 な 緊 急 被 ばく 医 療 システム 構 築 が 必 要 である 特 に 急 性 放 射 線 による 不 可 逆 的 細 胞 障 害 に 対 して 細 胞 療 法 細 胞 修 復 再 生 バイオ 技 術 を 用 いた 新 規 治 療 の 確 立 が 必 要 である 緊 急 被 ばく 医 療 では 骨 髄 移 植 などによる 血 液 の 再 生 治 療 は 行 われているが 血 液 以 外 の 血 管 消 化 管 や 皮 膚 などの 放 射 線 障 害 に 対 する 再 生 医 療 は 未 だ 確 立 されていない これらの 組 織 障 害 は 放 射 線 被 ばくによりそれぞれの 組 織 の 幹 細 胞 の 損 傷 に 起 因 すると 考 えられるため 骨 髄 単 核 球 細 胞 間 葉 系 幹 細 胞 脂 肪 組 織 由 来 幹 細 胞 ips 細 胞 などを 用 いた 細 胞 移 植 による 再 生 医 療 がこれらの 組 織 障 害 の 治 療 に 重 要 である 同 時 に これら 新 規 治 療 の 確 立 によって 細 胞 治 療 や 再 生 医 療 を 必 要 とする 一 般 患 者 にもたらされる 利 益 も 多 大 なものになることが 予 想 される 事 態 の 重 要 性 を 強 く 認 識 し 早 急 に 緊 急 被 ばく 対 応 幹 細 胞 バンク を 立 ち 上 げ それを 核 とした 緊 急 被 ばく 対 応 システム を 構 築 することが 我 が 国 において 喫 緊 の 課 題 である 今 回 図 らずも 2011 年 3 月 11 日 の 東 日 本 大 震 災 と 超 大 津 波 災 害 で 東 京 電 力 第 1 原 子 力 発 電 所 ( 福 島 第 1 原 発 )の 原 子 炉 群 が 多 大 な 被 害 を 受 け その 復 旧 作 業 に 従 事 する 作 業 員 の 被 ばく 安 全 対 策 が 議 論 の 対 象 となった 一 部 の 国 内 医 師 グループから 原 子 炉 事 故 緊 急 対 応 作 業 員 からの 自 家 幹 細 胞 の 事 前 採 取 および 保 存 の 提 唱 が Lancet 誌 に 掲 載 され たことを 受 け 4 月 25 日 付 けで 日 本 学 術 会 議 東 日 本 大 震 災 対 策 委 員 会 は 事 前 採 取 された 者 は 医 学 的 措 置 のため 直 ちに 事 故 対 応 作 業 に 従 事 できないことと 総 合 的 かつ 全 般 的 な 被 ば く 対 策 が 講 じられていることを 主 な 理 由 として 原 子 力 安 全 委 員 会 に 呼 応 する 形 で 今 回 の 福 島 第 1 原 発 事 故 復 旧 作 業 者 については 自 家 幹 細 胞 の 事 前 採 取 を 不 要 とする 見 解 を 表 明 したが 見 解 の 中 で 自 家 幹 細 胞 移 植 が 他 家 幹 細 胞 移 植 に 比 し 適 応 のある 急 性 被 ばく 犠 牲 者 に 迅 速 かつ 安 全 に 実 施 できる 利 点 を 有 する ことに 理 解 を 示 している これらの 状 況 を 踏 まえて 血 管 再 生 医 療 の 現 状 今 後 を 参 考 に 急 性 放 射 線 障 害 に 対 する 再 生 医 療 の 可 能 性 に 関 して 概 説 したい 緊 急 被 ばく 対 応 幹 細 胞 バンク 緊 急 被 ばく 医 療 を 担 う 人 材 育 成 緊 急 被 ばく 医 療 ネットワークの 構 築 を3 本 の 矢 として 急 性 放 射 線 障 害 に 対 する 再 生 医 療 が 確 立 されることが 望 まれる 11

教 育 セミナー 特 殊 災 害 時 の DMAT 活 動 大 友 康 裕 東 京 医 科 歯 科 大 学 大 学 院 医 歯 学 総 合 研 究 科 救 急 災 害 医 学 分 野 現 在 の 特 殊 災 害 に 対 する 医 療 体 制 は 核 放 射 線 災 害 は 緊 急 被 ばく 医 療 機 関 が 生 物 災 害 は 感 染 症 指 定 病 床 が 化 学 災 害 は 救 命 救 急 センターが とそれぞれの 原 因 物 質 毎 に 対 応 する 医 療 機 関 を 指 定 している しかし 実 際 のテロ 災 害 発 生 時 には 地 下 鉄 サリン 事 件 の 時 のように 汚 染 されたままの 患 者 が 直 近 の 救 急 医 療 機 関 に 殺 到 することとなる 原 因 物 質 毎 に 医 療 機 関 を 決 めておくことに 実 効 性 があるとは 考 えにくい さらに 福 島 原 子 力 発 電 所 事 故 では 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 は 初 期 被 ばく 医 療 機 関 の 機 能 停 止 や 放 射 の 汚 染 に 対 する 過 剰 な 拒 絶 反 応 から 極 めて 貧 弱 な 体 制 となった そのため 避 難 住 民 に 対 する 被 ばく 医 療 体 制 は 大 きな 混 乱 が 生 じた 特 に 避 難 勧 告 地 域 内 医 療 機 関 からの 病 院 避 難 では 多 くの 患 者 の 生 命 を 奪 う 結 果 となった さらに 汚 染 スクリーニングおよび 避 難 住 民 の 一 時 立 入 り( 帰 宅 )プロジェクトなど 拡 大 した 医 療 負 荷 への 対 応 としては 十 分 ではなく 通 常 の 災 害 / 救 急 医 療 体 制 との 連 携 によって かろうじて 対 処 できたと 言 える 厚 労 科 学 研 究 テ ロ 対 策 等 の 自 然 災 害 以 外 の 健 康 危 機 管 理 時 の 医 療 体 制 に 関 する 研 究 では 前 述 の 課 題 に 対 する 解 決 策 として 全 ての 災 害 拠 点 病 院 は CBRNEの 原 因 物 質 の 如 何 にかかわらず テ ロ 災 害 発 生 時 に 共 通 して 対 応 するための 初 動 体 制 を 確 立 するべき ということを 提 唱 してきた これまでに CBRNEテロ 災 害 全 般 に 共 通 して 対 応 するための 初 動 手 順 を 整 理 標 準 化 し これを 救 急 医 療 機 関 におけるNBCテロ 標 準 的 対 応 マニュアル として 確 定 し それに 基 づいた 標 準 的 研 修 会 を 毎 年 実 施 している 研 究 班 では さらに テロ/ 災 害 の 現 場 における 医 療 のあり 方 について 検 討 している これまでの 研 究 の 結 果 テロ 現 場 においてゾーンニング 除 染 を 実 施 すると 病 院 への 搬 送 開 始 は 発 生 後 1 時 間 以 上 となることが 判 明 した 地 下 鉄 サリン 事 件 での 教 訓 を 元 に 関 係 各 機 関 に 置 いて 精 力 的 に 体 制 整 備 が 進 められたにもかかわらず 現 状 では 当 時 社 会 復 帰 となった 重 症 症 例 の 救 命 すら 困 難 な 状 況 である これでは 国 民 の 理 解 を 得 ることはで きない その 解 決 策 としてのCBRNE-DMATの 現 場 出 動 による 早 期 の 治 療 開 始 が 上 げられ る また 福 島 原 子 力 発 電 所 事 故 では DMATに 核 放 射 線 災 害 に 対 応 するための 装 備 (お よび 訓 練 )が 無 かったために 当 初 避 難 勧 告 地 域 での 活 動 が 行 えなかった 当 時 福 島 原 子 力 発 電 所 内 での 汚 染 傷 病 者 の 大 量 発 生 が 切 迫 する 課 題 としてとらえられていたこと から 急 遽 一 部 のDMATに 核 放 射 線 対 応 の 特 別 訓 練 を 実 施 し 待 機 させる 必 要 があった 12

講 演 では CBRNE-DMATの 体 制 整 備 に 関 する 課 題 ( 出 動 要 請 出 動 根 拠 装 備 研 修 費 用 支 弁 補 償 など)について 述 べる 13

パネルディスカッション: 福 島 原 発 事 故 における 組 織 としての 対 応 福 島 原 発 事 故 における 日 本 救 急 医 学 会 災 害 アドバイザーの 活 動 田 勢 長 一 郎 福 島 県 立 医 科 大 学 救 急 医 療 学 講 座 教 授 今 回 の 東 京 電 力 福 島 第 1 原 子 力 発 電 所 (1F) 事 故 は 国 際 評 価 尺 度 で 最 悪 の レベル 7 であり 既 存 の 原 子 力 災 害 体 制 のみでは 対 応 が 不 可 能 であることが 判 明 した 原 発 内 での 傷 病 者 対 応 に 関 しても 同 様 であり 既 存 のマニュアルでの 対 応 は 破 たんし 発 生 時 の 初 療 線 量 評 価 搬 送 手 段 受 入 医 療 機 関 の 選 定 など 多 くの 問 題 が 噴 出 した したがって 傷 病 者 の 円 滑 な 救 急 医 療 は 困 難 な 状 況 であり 収 束 に 向 け 日 夜 奮 闘 している 作 業 員 に 対 する 救 急 医 療 の 提 供 の 保 証 はない 状 態 であった このような 状 況 を 鑑 み 日 本 救 急 医 学 会 では 3 月 28 日 代 表 理 事 が 声 明 を 出 し 原 子 力 災 害 現 地 対 策 本 部 (OFC) 医 療 班 へ 調 整 能 力 協 調 性 および 統 率 に 優 れた 救 急 災 害 医 療 専 門 家 ( 災 害 医 療 アドバイザー)の 派 遣 を 決 定 した 役 割 は OFC 医 療 班 への 日 常 的 なアドバ イス 傷 病 者 発 生 時 の 対 応 マニュアル 作 成 および 対 応 の 実 践 環 境 の 整 備 による 傷 病 者 発 生 の 予 防 などである 熱 中 症 の 発 生 に 対 しては 早 期 にエアコン 完 備 休 憩 室 設 置 の 指 導 熱 中 症 予 防 マニュアル 作 成 関 連 企 業 を 含 めた 遵 守 徹 底 化 を 行 った また それまで 救 護 所 の 扱 いであった J ヴィレッジ(1F より 20 km)や 1F 内 救 急 医 療 室 に 救 急 専 門 医 を 24 時 間 派 遣 し 救 護 所 扱 いから 診 療 所 へと 機 能 強 化 も 行 った これらの 結 果 傷 病 者 や 熱 中 症 の 発 生 は 激 減 した 一 方 警 戒 区 域 外 の 医 療 機 関 受 診 が 必 要 な 場 合 は 周 囲 の 関 連 機 関 との 協 力 体 制 を 推 し 進 め 災 害 アドバイザーが 搬 送 手 段 ( 東 電 患 者 搬 送 車 救 急 車 ドクターヘリ)や 搬 送 先 医 療 機 関 を 決 定 指 示 する 体 制 をとり 13,000cpm 以 下 で 中 等 症 や 重 症 傷 病 者 は 初 期 被 ば く 医 療 機 関 13,000cpm 以 上 の 汚 染 や 重 症 患 者 は 二 次 被 ばく 医 療 機 関 が 全 て 受 け 入 れる 体 制 を 構 築 した 現 在 まで 汚 染 傷 病 者 の 発 生 は 事 故 時 の 3 月 のみであるが 非 汚 染 患 者 では 心 停 止 敗 血 症 や 重 症 外 傷 例 の 発 生 もあった 初 期 はこれらの 対 応 に 問 題 があったが 現 在 は 改 良 すべき 点 は 残 るものの ある 程 度 の 体 制 構 築 はできていると 考 える 今 までは 冷 温 停 止 状 態 の 維 持 が 最 大 限 の 目 標 であったが 今 後 は 建 屋 内 の 内 部 調 査 汚 染 水 の 処 理 作 業 使 用 済 み 燃 料 や 燃 料 デブリの 本 格 的 取 出 しなど 高 線 量 内 での 作 業 も 加 わ る これに 伴 い 高 度 被 ばく 汚 染 傷 病 者 多 数 傷 病 発 生 も 皆 無 とは 言 い 難 い 今 後 も 日 14

本 救 急 医 学 会 と 連 携 しながら 傷 病 者 発 生 の 抑 制 最 良 の 救 急 医 療 の 提 供 に 取 り 組 んでいき たい 15

パネルディスカッション: 福 島 原 発 事 故 における 組 織 としての 対 応 J ヴィレッジでの 医 療 活 動 : 日 本 救 急 医 学 会 浅 利 靖 弘 前 大 学 大 学 院 医 学 研 究 科 救 急 災 害 医 学 講 座 教 授 日 本 救 急 医 学 会 福 島 原 発 事 故 ワーキンググループ J ヴィレッジ 総 括 医 師 班 班 長 日 本 救 急 医 学 会 は 平 成 23 年 4 月 より 原 子 力 災 害 現 地 対 策 本 部 ( 以 下 OFC)の 要 請 を 受 け OFC 医 療 班 に 災 害 アドバイザーを 政 府 東 電 自 衛 隊 などの 現 地 調 整 所 が 設 置 さ れ 原 発 へのゲート 機 能 を 担 った J ヴィレッジに 救 急 医 を 総 括 医 師 として 派 遣 調 整 した こ れに 先 立 ち 3 月 中 旬 から 原 子 炉 への 放 水 のために 派 遣 された 緊 急 援 助 隊 に 同 行 した 救 急 医 から 現 地 には 被 ばく 医 療 に 対 応 できる 救 急 医 が 必 要 との 意 見 があり 学 会 内 に 福 島 原 発 事 故 緊 急 ワーキンググループ( 以 下 WG)が 設 立 され 対 応 が 検 討 された 3 月 下 旬 OFC 医 療 班 は 避 難 などにより 現 地 の 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 が 不 十 分 となったため 厚 労 省 経 産 省 文 科 省 放 医 研 広 島 大 学 福 島 県 立 医 大 日 本 救 急 医 学 会 と 調 節 を 図 り J ヴィレ ッジメディカルセンターを 仮 設 初 期 被 ばく 医 療 機 関 と 位 置 付 け 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 を 再 構 築 した 4 月 3 日 から 151 日 間 16 名 の 医 師 が 交 代 で 総 括 医 師 を 担 当 した 総 括 医 師 には 緊 急 被 ばく 医 療 と 救 急 医 療 の 知 識 と 技 術 が 必 要 なため 主 に 原 子 力 施 設 立 地 県 で 緊 急 被 ばく 医 療 講 習 会 の 講 師 などの 経 験 を 持 つ 救 急 医 に 依 頼 した 代 表 理 事 からは 国 難 に 対 峙 する 国 士 たる 志 と 知 恵 を 持 ち 行 きたい 人 ではなく 行 って 欲 しい 人 に 依 頼 するよう そして 個 人 ではなく 組 織 で 対 応 するようにと 指 示 があった この 期 間 中 総 括 医 師 が 診 療 したの は 64 名 ( 内 因 性 疾 患 36 例 外 傷 29 例 )で 熱 中 症 痙 攣 心 疾 患 交 通 事 故 転 落 など であった 重 篤 な 汚 染 傷 病 者 の 発 生 はなかった J ヴィレッジメディカルセンターには 東 京 電 力 病 院 から 医 師 看 護 師 事 務 職 員 が 常 時 派 遣 されていて 同 期 間 中 軽 症 例 1694 例 が 診 察 された また 放 医 研 からは 放 射 線 管 理 のための 専 門 家 が 4 月 の 1 カ 月 間 は 広 島 大 学 の 医 師 看 護 師 も 派 遣 されていて 重 篤 な 傷 病 者 に 対 しては 全 員 でチームとして 対 応 した 総 括 医 師 の 各 々は 各 医 療 機 関 に 所 属 しているため 日 本 救 急 医 学 会 は 派 遣 調 整 とそのバ ックアップが 役 割 であったが 今 回 のような 汚 染 被 ばくのリスクのあり さらに 重 大 事 象 が 発 生 する 可 能 性 が 否 定 できない 原 子 力 災 害 への 学 会 員 の 派 遣 は 初 めてであり 代 表 理 事 担 当 理 事 WG 委 員 長 災 害 アドバイザー 班 班 長 総 括 医 師 班 班 長 は 24 時 間 体 制 で 連 絡 を 取 り 合 い メールにも 常 にクイックレスポンスであった また 学 会 事 務 局 が 宿 の 手 配 専 用 携 帯 電 話 や 必 要 な 備 品 の 手 配 などの 支 援 を 行 い 強 力 なバックアップ 体 制 が 大 き な 力 となった 現 地 では 交 代 で 全 国 から 派 遣 される 医 師 にとっては 地 元 の 医 療 状 況 や 地 理 に 不 慣 れで OFC 医 療 班 や 福 島 県 立 医 大 の 支 援 により 助 けられた また よそ 者 である 16

総 括 医 師 にとっては 原 子 力 災 害 現 地 対 策 本 部 より 派 遣 されているという 印 篭 の 効 果 は 大 きく J ヴィレッジでの 動 きやすい 環 境 を 得 ることに 役 立 った 今 回 の 災 害 対 応 は 個 での 対 応 では 困 難 であり 組 織 対 応 が 如 何 に 重 要 であるかを 強 く 実 感 した 17

パネルディスカッション: 福 島 原 発 事 故 における 組 織 としての 対 応 原 発 作 業 員 への 労 働 衛 生 管 理 : 産 業 医 科 大 学 久 保 達 彦 産 業 医 科 大 学 医 学 部 公 衆 衛 生 学 東 日 本 大 震 災 とそれに 伴 う 原 子 力 発 電 所 の 大 事 故 は 高 度 成 長 以 降 にあっては 我 が 国 にとって 未 曽 有 の 試 練 であった 組 織 としての 真 価 は そのような 危 機 における 対 応 力 に よって 問 われる 産 業 医 科 大 学 は 石 巻 圏 合 同 救 護 チームに 医 療 チームを 派 遣 した また 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 には 有 志 卒 業 生 医 師 によって 結 成 された 産 業 保 健 支 援 チームによる 支 援 を 組 織 的 に 展 開 し 特 に 発 災 年 5 月 から 9 月 までの 間 の 初 期 医 療 と 産 業 保 健 体 制 の 中 心 とな った 実 のところ 従 来 から 産 業 医 の 養 成 を 建 学 の 使 命 に 掲 げる 本 学 あるいは 本 邦 の 産 業 医 学 分 野 において 災 害 医 療 が 主 流 の 課 題 として 取 り 上 げられることはほとんどなかった 加 えて 災 害 医 療 分 野 においても 産 業 保 健 についての 認 識 は 大 きくはなかったように 見 受 け られる 実 際 災 害 医 療 の 教 科 書 等 では 人 道 支 援 活 動 の 第 一 の 目 的 は 人 命 救 助 にあり その 目 的 を 効 率 よく 達 成 するためには 女 性 や 子 供 老 人 などの vulnerable group への 集 中 的 な 介 入 が 適 切 な 戦 略 である と 指 摘 されている 復 旧 現 場 で 働 く 屈 強 な 男 性 は 災 害 医 療 の 優 先 順 位 の 最 も 低 いところに 置 かれてきた 粗 死 亡 率 の 低 下 という 目 標 に 照 らせばこの 戦 略 は 今 なお 合 理 的 である しかしながら 今 回 の 原 発 事 故 で 我 々が 気 づかされたことには 災 害 後 の 復 旧 の 原 動 力 は 詰 まるところ 原 発 所 員 自 治 体 職 員 や 自 衛 隊 等 々の 働 く 人 々であり 彼 らの 健 康 リスクの マネジメントは 復 旧 過 程 の 進 捗 に 直 接 的 な 影 響 を 及 ぼすということであった 加 えて 労 働 者 はそれぞれに 家 族 の 一 員 でもあって 彼 らこそが 妻 や 子 供 や 両 親 を 物 質 的 にも 精 神 的 にも 守 っていた 彼 らこそが vulnerable group の 守 護 であった 災 害 復 旧 時 における 労 働 者 は 恐 らくその 時 期 被 災 地 で 最 大 の 健 康 リスクにさらされながら 生 活 している 彼 らが 無 事 に 健 康 に 家 に 帰 れることの 復 旧 及 び 被 災 者 保 護 の 文 脈 における 重 要 性 すなわち 災 害 時 の 産 業 保 健 の 役 割 に 我 々は 遅 ればせながら 気 づかされた 今 回 産 業 医 科 大 学 が 災 害 直 後 の 原 発 所 内 に 呼 ばれたのは 放 射 線 リスクに 止 まらない 熱 中 症 や 生 活 習 慣 病 感 染 症 等 々の 多 様 な 健 康 リスクの 集 団 的 マネジメントと 企 業 労 働 現 場 という 特 殊 なセッティングでの 立 ち 回 りの 経 験 と 能 力 を 買 われてのことであった 放 射 線 災 害 は 今 後 も 恐 らくは 事 業 所 や 研 究 所 等 の 労 働 現 場 で 発 生 する 可 能 性 が 高 い そのようなセッティングにおける 放 射 線 事 故 災 害 医 療 活 動 において 今 後 重 要 なこと のひとつは 活 動 のアウトカムの 再 設 定 かもしれない 健 康 障 害 の 発 生 率 に 止 まらず 健 康 18

問 題 による 復 旧 作 業 の 停 滞 頻 度 や 程 度 雇 用 継 続 率 差 別 等 からの 家 族 の 保 護 など 多 様 な アウトカムが 設 定 の 対 象 になりうるだろう 重 要 なことにこれらは 医 療 者 のみでは 達 成 で きない 新 たなアウトカムの 設 定 は 新 たな 戦 略 を 生 み 出 す 今 回 の 事 故 対 応 の 経 験 を 新 た なモデル 構 築 に 活 かすことが 求 められている 19

パネルディスカッション: 福 島 原 発 事 故 における 組 織 としての 対 応 東 電 福 島 第 一 原 発 救 急 医 療 体 制 ネットワーク: 広 島 大 学 谷 川 攻 一 広 島 大 学 救 急 医 学 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 ( 以 下 福 島 第 一 原 発 ) 事 故 では 震 災 に 伴 う 医 療 機 能 低 下 のみ でなく 避 難 区 区 域 設 定 による 被 ばく 医 療 機 関 の 閉 鎖 放 射 線 の 影 響 による 医 療 関 係 者 の 流 出 風 評 被 害 への 懸 念 などにより これまで 整 備 されてきた 被 ばく 医 療 体 制 が 十 分 に 機 能 しない 状 況 となった こうした 中 で 福 島 市 へ 移 転 したオフサイトセンター 医 療 班 およ び 日 本 救 急 医 学 会 災 害 医 療 コーディネータにより 被 ばく 事 故 にかかわる 医 療 体 制 の 整 備 と 緊 急 時 対 応 が 整 備 された 一 方 福 島 第 一 原 発 では 事 故 発 生 後 より 他 事 業 所 の 産 業 医 が サイト 内 にて 診 療 を 開 始 した しかしながら 連 日 数 千 人 におよぶ 作 業 員 が 復 旧 作 業 に 従 事 しており 作 業 中 の 大 事 故 や 急 病 に 対 して サイトにおける 救 急 医 療 を24 時 間 体 制 で 提 供 する 体 制 が 求 められていた 2011 年 5 月 29 日 より 労 働 者 健 康 福 祉 機 構 の 調 整 により 産 業 医 科 大 学 や 全 国 の 労 災 病 院 から 医 師 が 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 内 に 常 駐 するようになった そ して 救 急 疾 患 に 対 する 医 療 スタッフおよびハード 面 での 整 備 が 必 要 とされ 同 年 7 月 1 日 に5/6 号 サービス 建 屋 1 階 を 改 装 し 救 急 診 療 室 が 整 備 された( 通 称 5/6ER) これに 伴 い サイトでの 診 療 調 整 のために 東 京 電 力 ( 株 ) 広 島 大 学 オフサイトセンター 医 療 班 統 括 医 師 Jヴィレッジ 統 括 医 師 日 本 救 急 医 学 会 放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 産 業 医 科 大 学 防 衛 医 科 大 学 厚 生 労 働 省 文 部 科 学 省 日 本 放 射 線 技 師 会 等 により 構 成 される 東 電 福 島 第 一 原 発 救 急 医 療 体 制 ネットワーク 会 議 が 開 催 され 広 島 大 学 が 全 体 調 整 を 担 当 すること となった 本 ネットワーク 会 議 では 原 発 の 作 業 状 況 と 各 医 療 拠 点 運 営 状 況 の 確 認 サイト Jヴ ィレッジの 医 療 体 制 と 医 療 拠 点 診 療 支 援 の 調 整 労 働 衛 生 管 理 メンタルヘルスケアなど についての 議 論 が 行 われ 変 化 しつつある 原 発 および 周 辺 の 医 療 環 境 に 対 応 すべく 検 討 を 進 めてきた 特 に 医 療 関 係 者 電 力 事 業 者 そして 政 府 との 間 での 情 報 共 有 と 対 策 検 討 にお いては 極 めて 重 要 な 役 割 を 果 たすものと 考 える 原 発 立 地 地 域 においては 事 業 所 が 中 核 となり 事 故 発 生 早 期 にこのような 救 急 医 療 体 制 ネットワークを 整 備 できるよう 準 備 しておく 必 要 がある 20

シンポジウム 21

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 島 根 県 における 要 援 護 者 避 難 の 取 組 と 課 題 島 田 範 明 島 根 県 防 災 部 原 子 力 安 全 対 策 課 避 難 対 策 室 長 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 原 子 力 災 害 が 従 来 の 原 子 力 防 災 体 制 では 十 分 に 対 応 できなか ったことから 島 根 県 では 鳥 取 県 及 び 島 根 原 子 力 発 電 所 から 30km 圏 域 の 6 市 とともに できることから 原 子 力 防 災 対 策 を 進 めていくこととした この 考 え 方 の 下 福 島 での 現 地 調 査 などを 踏 まえて 広 域 避 難 体 制 の 整 備 を 喫 緊 に 取 り 組 む 課 題 の 一 つとして 位 置 づけ 平 成 23 年 秋 から 中 国 地 方 各 県 に 避 難 者 の 受 入 を 要 請 す るなど 具 体 的 な 取 組 を 進 め 避 難 元 及 び 避 難 先 となる 自 治 体 等 関 係 者 と 調 整 を 図 り 平 成 24 年 11 月 に 島 根 県 広 域 避 難 計 画 を 策 定 した この 避 難 計 画 では 福 島 での 原 子 力 災 害 の 対 応 を 踏 まえ 災 害 時 要 援 護 者 の 安 全 かつ 迅 速 な 避 難 を 基 本 方 針 として 明 示 し 搬 送 手 段 や 避 難 先 の 準 備 を 早 い 段 階 から 行 うとともに 避 難 に 伴 うリスクを 軽 減 するため 十 分 な 準 備 が 整 うまでは 屋 内 退 避 による 放 射 線 防 護 を 優 先 するなど 要 援 護 者 の 避 難 については 特 に 安 全 面 に 配 慮 した 在 宅 要 援 護 者 及 び 社 会 福 祉 施 設 入 所 者 の 避 難 先 として 冷 暖 房 設 備 など 比 較 的 生 活 環 境 が 整 っている 施 設 を 広 域 福 祉 避 難 所 として 一 般 の 避 難 所 とは 別 に 確 保 し 避 難 が 長 期 化 すると 見 込 まれる 場 合 は できるだけ 早 い 段 階 で 社 会 福 祉 施 設 や 公 営 住 宅 旅 館 等 に 二 次 避 難 することとしている 入 院 患 者 については 避 難 先 においても 医 療 の 提 供 が 必 要 なために 医 療 機 関 に 直 接 避 難 する 計 画 であるが 一 つの 病 院 が 複 数 の 医 療 機 関 に 分 散 して 避 難 せざるを 得 ないことか ら できるだけ 避 難 先 地 域 が 分 散 しないように 現 在 山 陽 3 県 の 医 療 担 当 部 局 や 関 係 者 と 具 体 的 な 避 難 手 順 などについて 協 議 を 進 めている また 社 会 福 祉 施 設 入 所 者 や 入 院 患 者 が 安 全 に 避 難 するためには それぞれの 社 会 福 祉 施 設 病 院 において 原 子 力 災 害 が 発 生 した 場 合 の 対 応 をあらかじめ 定 めておくことも 重 要 なことから 県 では 社 会 福 祉 施 設 ( 病 院 )における 避 難 計 画 作 成 ガイドライン を 策 定 し 施 設 病 院 の 避 難 計 画 策 定 を 支 援 した こうした 中 平 成 25 年 1 月 に 実 施 した 島 根 県 原 子 力 防 災 訓 練 では 初 めて 社 会 福 祉 施 設 で 実 動 訓 練 に 取 り 組 み ガイドラインの 実 効 性 などを 検 証 した 一 方 要 援 護 者 避 難 を 安 全 に 行 うためには 搬 送 時 や 避 難 先 における 医 療 介 護 従 事 者 の 確 保 要 援 護 者 の 状 況 に 応 じた 搬 送 手 段 や 資 機 材 等 の 確 保 が 課 題 であるが 県 だけでは 解 決 できないため 国 に 対 して 迅 速 な 確 保 体 制 を 構 築 するよう 要 望 している 終 わりに 島 根 県 の 取 組 にご 理 解 とご 協 力 をいただいた 中 国 地 方 各 県 の 自 治 体 医 療 福 祉 関 係 者 の 方 々に 対 して 厚 く 感 謝 申 し 上 げます 22

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 福 井 県 における 取 り 組 みと 課 題 内 田 一 彦 福 井 県 健 康 福 祉 部 地 域 医 療 課 福 井 県 では 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 後 の 平 成 23 年 9 月 に 福 島 の 現 場 で 活 動 さ れた 医 師 等 で 構 成 する 福 井 県 原 子 力 災 害 医 療 体 制 検 討 会 を 設 置 し 福 井 県 における 原 子 力 災 害 時 の 医 療 体 制 を 検 討 しています また 原 子 力 規 制 委 員 会 が 定 めた 原 子 力 災 害 対 策 指 針 を 踏 まえて 本 年 7 月 18 日 に 福 井 県 地 域 防 災 計 画 原 子 力 災 害 対 策 編 を 改 定 しました 被 ばく 医 療 に 関 する 改 定 点 としては まず 緊 急 時 に 県 内 の 医 師 を 災 害 医 療 アドバ イザーおよびコーディネータとして 県 庁 に 設 置 する 災 害 対 策 本 部 およびオフサイトセ ンターに 設 置 する 現 地 災 害 対 策 本 部 に 配 置 することとしました 安 定 ヨウ 素 剤 の 予 防 服 用 については 国 の 指 針 に 基 づき 原 則 5km 圏 内 については 事 前 配 布 し 5km 圏 外 については 緊 急 時 に 配 布 することとしました スクリーニングについては これまで 同 様 に 原 則 として 避 難 所 に 救 護 所 を 設 置 し て 県 および 公 的 医 療 機 関 等 から 派 遣 される 救 急 医 療 班 が 実 施 することとしています 病 院 や 介 護 施 設 においては 避 難 よりも 屋 内 退 避 を 優 先 することが 必 要 な 場 合 がある ことを 計 画 に 記 載 しました また 5km 内 の 病 院 および 介 護 施 設 については 県 内 の 避 難 先 を 予 め 指 定 しました 今 後 は 30km 圏 内 の 入 院 患 者 等 の 避 難 先 を 調 整 する 必 要 があ りますが 県 内 だけでは 受 入 先 が 不 足 する 場 合 は 国 による 調 整 のもと 関 係 府 県 と 協 議 していく 必 要 があります 被 ばく 医 療 機 関 について 従 来 から 原 子 力 発 電 所 がある 嶺 南 地 域 の 4 病 院 を 初 期 被 ば く 医 療 機 関 に 指 定 しているほか 発 電 所 から 離 れた 嶺 北 地 域 の 4 病 院 を 初 期 被 ばく 医 療 支 援 機 関 に 指 定 し 初 期 被 ばく 医 療 機 関 を 補 完 しているほか 同 じく 嶺 北 地 域 の 2 病 院 を 二 次 被 ばく 医 療 機 関 に 指 定 しています 県 が 実 施 する 原 子 力 防 災 訓 練 では 電 力 事 業 者 や 搬 送 機 関 と 協 力 し 消 防 の 救 急 車 お よびヘリコプターにより 発 電 所 内 で 発 生 した 被 ばく 患 者 を 初 期 および 二 次 被 ばく 医 療 機 関 へ 搬 送 する 訓 練 を 実 施 しています また 国 が 県 内 で 実 施 する 被 ばく 医 療 研 修 に 加 え 県 独 自 による 講 習 会 を 開 催 し 医 療 従 事 者 の 被 ばく 医 療 に 関 する 知 識 習 得 を 図 って います さらに 平 成 14 年 度 に 設 置 した 福 井 地 区 緊 急 被 ばく 医 療 ネットワーク 検 討 会 を 毎 年 開 催 し 医 療 機 関 搬 送 機 関 電 力 事 業 者 行 政 機 関 等 の 関 係 機 関 の 連 携 強 化 を 図 っており 緊 急 時 において 関 係 者 が 相 互 に 連 携 し 効 率 的 で 的 確 な 医 療 活 動 が 実 施 できるよう 努 めています 23

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え: 島 根 県 山 森 祐 治 島 根 県 立 中 央 病 院 救 命 救 急 科 当 院 は 島 根 県 出 雲 市 にある 県 立 総 合 病 院 で 救 命 センターを 併 設 し 地 域 の 中 核 病 院 として 機 能 している その 中 で 救 命 救 急 科 は 病 院 前 治 療 (ドクターカー ドクターヘリ) 院 内 重 症 患 者 の 治 療 災 害 医 療 ER 形 式 の 救 急 外 来 など 多 岐 にわたる 任 務 を 担 っている 災 害 医 療 に 関 しては 1996 年 に 災 害 拠 点 病 院 基 幹 災 害 医 療 センターに 指 定 され 2006 年 に 日 本 DMAT 指 定 医 療 施 設 となった また 島 根 原 発 から 直 線 距 離 で 約 29km の 当 院 は 二 次 被 ばく 医 療 機 関 に 設 定 されている 該 当 する 患 者 が 発 生 した 場 合 は 初 期 被 ばく 医 療 機 関 か ら 患 者 が 搬 送 されることになっている 2008 年 に 広 島 で 開 催 された 第 12 回 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 で 放 射 線 事 故 と 自 然 災 害 が 同 時 発 生 したときの 課 題 と 対 応 というシンポジウム において 発 表 した 複 合 災 害 が 発 生 した 場 合 現 在 の DMAT では 原 子 力 災 害 への 対 応 は 困 難 であり NBC 災 害 対 応 DMAT の 育 成 が 急 務 である また 現 在 の 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 の 枠 組 みでは 複 合 災 害 への 対 応 は 不 十 分 であり すべての 災 害 に 対 応 可 能 な 体 制 の 再 構 築 お よび 訓 練 が 必 要 であると 考 察 した 2011 年 3 月 に 発 生 した 東 日 本 大 震 災 は まさにその 複 合 災 害 であった 発 災 当 日 に 当 院 の DMAT1チームが 仙 台 医 療 センターに 参 集 し 被 災 地 病 院 の 支 援 及 び 情 報 収 集 を 行 った その 間 に 福 島 原 発 で 事 故 が 発 生 したが 情 報 が 極 端 に 少 なく また 備 えも 十 分 でなかっ たため 現 場 での 活 動 に 少 なからず 影 響 を 与 えた 今 回 の 福 島 原 発 での 事 故 を 受 けて 2012 年 3 月 に 開 催 された 島 根 県 緊 急 被 ばく 医 療 ネッ トワーク 会 議 において 次 のような 課 題 が 提 案 された 1. 初 期 被 ばく 及 び 二 次 被 ばく 医 療 機 関 の 拡 充 とそれに 伴 う 医 療 班 の 再 編 成 2. 体 制 拡 充 に 併 せた 資 機 材 の 確 保 3. 被 ばく 医 療 者 の 育 成 4. 安 定 ヨウ 素 剤 の 配 備 範 囲 の 拡 大 と 取 扱 いの 抜 本 的 な 検 討 5. 情 報 連 絡 体 制 指 揮 命 令 系 統 の 整 理 と 訓 練 を 通 じた 充 実 これまでに 初 期 被 ばく 医 療 機 関 が 既 存 の 2 病 院 か ら 14 病 院 になり 二 次 被 ばく 医 療 機 関 も 原 発 から 31km の 所 に 位 置 する 島 根 大 学 医 学 部 付 属 病 院 が 追 加 となった その 他 の 課 題 については 順 次 整 備 していく 予 定 である 当 院 と しては 2012 年 に 緊 急 被 ばく 医 療 のアクションカードを 作 成 し それに 基 づいた 訓 練 を 2013 年 1 月 に 行 った 具 体 的 には 島 根 原 発 にて 放 射 能 事 故 が 発 生 し 被 ばく 患 者 1 名 を 防 災 ヘリにて 当 院 に 搬 送 するという 想 定 で 訓 練 を 行 った このような 実 働 訓 練 はこれまでほ とんどされておらず 実 りの 多 い 訓 練 であったが 今 後 の 課 題 も 明 らかになった さらに 2013 年 5 月 には 院 内 放 射 線 教 育 研 修 の 一 環 として 緊 急 被 ばく 医 療 とは と 題 した 初 めての 研 修 会 を 行 った 24

今 回 のシンポジウムでは 大 震 災 前 後 の 当 院 の 状 況 及 び 対 応 について 報 告 し そこから 見 えてきた 課 題 についても 考 察 を 加 えて 発 表 する 25

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え: 福 井 県 1 徳 永 日 呂 伸 福 井 大 学 付 属 病 院 救 急 部 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え という 課 題 は 決 して 単 一 の 医 療 機 関 の 内 部 だけで 完 結 できる 或 いはすべきものではなく 実 際 には 他 の 医 療 機 関 との 密 な 連 携 はもとより 市 町 村 や 県 レベルで 消 防 警 察 行 政 自 衛 隊 海 上 保 安 庁 などの 関 係 機 関 が 一 丸 となって 取 り 組 ん でこそはじめて いざという 時 に 有 効 な 医 療 活 動 が 達 成 しうるものと 認 識 するが 医 療 機 関 における 人 的 物 的 資 源 の 充 実 が 不 可 欠 であることは 言 うまでもない ところが 2011 年 の 震 災 以 前 医 療 機 関 の 第 一 線 で 活 躍 され ベテランといわれるような 医 師 看 護 師 をはじめとした 医 療 スタッフの 緊 急 被 ばく 医 療 に 対 する 知 識 は そうした 教 育 をほとんど 受 けずに 医 療 現 場 に 入 る 当 時 の 医 学 教 育 体 制 という 止 むを 得 ない 事 情 から 緊 急 被 ばく 医 療 が 必 要 な 患 者 にとって 最 後 の 砦 となるべき 医 療 機 関 のスタッフが 放 射 線 は 何 となく 怖 い 具 体 的 にどうすればいいのか 分 からず 不 安 といった 残 念 な 現 実 が 少 なからず 全 国 的 に 認 められた ( 震 災 後 に 急 速 に 関 心 が 高 まり 個 人 的 にでも 緊 急 被 ばく 医 療 を 学 ぶ 機 会 を 持 とうとする 医 療 関 係 者 が 激 増 したことは 意 義 深 いが こういった 風 潮 がいい 意 味 で 持 続 されることを 望 みたい ) そうした 中 全 国 に54 基 あるうちの15 基 の 原 子 炉 を 有 する 福 井 県 において 福 井 大 学 医 学 部 附 属 病 院 救 急 部 およびその 関 連 病 院 では 2011 年 よりずっと 以 前 から 緊 急 被 ばく 医 療 に 強 い 救 急 医 養 成 コースを 開 設 して 人 材 の 養 成 に 取 り 組 み 原 子 力 安 全 協 会 のセミナー 等 へのスタッフの 積 極 的 な 参 加 や 協 力 もすすめてきた また 救 急 患 者 の 搬 送 に 直 接 関 わる 消 防 機 関 とは 常 に 風 通 しのよい 関 係 を 保 ち 施 設 や 物 品 の 拡 充 のために 行 政 などに 積 極 的 に 働 きかける 努 力 等 も 継 続 してきた とりわけ 原 子 力 発 電 所 の 近 くに 立 地 して 初 期 被 ばく 医 療 機 関 にも 指 定 されている 市 立 敦 賀 病 院 には 元 々 緊 急 被 ばく 医 療 対 応 のための 専 用 の 除 染 室 が 備 えられ 特 に2011 年 の 震 災 後 は 医 師 のみでなく 看 護 師 や 事 務 職 員 なども 合 同 参 加 する 定 期 的 な 訓 練 を 継 続 的 に 行 なっている 原 子 力 発 電 の 将 来 について 先 の 見 えない 昨 今 であるが 緊 急 被 ばく 医 療 を 必 要 とする 患 者 は 全 国 で 何 千 と 登 録 されている 企 業 研 究 施 設 教 育 機 関 や 医 療 機 関 など 放 射 性 物 質 を 扱 う 全 ての 現 場 からもいつでも 発 生 しうるということを 我 々は 忘 れるわけにはいかな い 26

今 後 の 日 本 の 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 が よりよい 姿 に 整 備 され 成 長 していくことを 祈 りつ つ 福 井 県 内 の 医 療 機 関 でのこれまでの 取 り 組 みや 今 後 の 展 望 などを 紹 介 させていただけ れば 幸 いである 27

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 被 ばく 医 療 機 関 の 備 え: 福 井 県 2 前 田 重 信 福 井 県 立 病 院 救 命 救 急 センター 背 景 : 福 井 県 立 病 院 ( 病 床 961 床 )( 以 下 :FPH)は 福 井 県 北 部 県 都 に 位 置 し 約 40 万 人 を 医 療 圏 とする 地 域 中 核 自 治 体 病 院 である また 県 内 唯 一 の3 次 救 命 救 急 センターでもある 福 井 県 には 全 国 の 原 子 力 発 電 所 ( 原 発 )の 約 30%が 集 中 し 特 に 福 井 県 南 西 部 の 若 狭 湾 に 集 中 している 廃 炉 も 含 め15 基 ( 商 業 炉 13 基 )の 原 発 があるため 緊 急 被 ばく 医 療 に 関 し て 救 急 に 携 わる 医 療 者 としては 以 前 から 関 心 も 高 く いつ 事 故 が 起 こってもおかしく ない 状 況 と 考 えていた 施 設 整 備 :1999 年 の 東 海 村 事 故 の 後 の2001 年 FPHに 福 井 県 緊 急 時 医 療 対 策 施 設 を 設 け 汚 染 内 部 被 ばく 高 線 量 被 ばくなどに 対 応 できるよう 核 種 検 査 やホールボディーカウ ンターなどの 検 査 設 備 除 染 室 無 菌 室 手 術 室 などを 設 置 した 人 材 育 成 : 東 海 村 の 事 故 後 当 時 のFPH 救 命 救 急 センター 科 長 は 自 費 でアメリカテネシー 州 オークリッジにあるREAC/TSでの 緊 急 被 ばく 医 療 トレーニングコースを 受 講 し 院 内 の 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 整 備 院 内 勉 強 会 や 訓 練 を 実 施 してきた そのような 訓 練 がされて いる 中 で2004 年 8 月 美 浜 発 電 所 3 号 機 において 11 名 もの 犠 牲 者 をだし 内 5 名 が 死 亡 するという 重 大 な 事 故 が 発 生 した 被 ばくや 汚 染 を 伴 わない 事 故 ではあったが 当 院 から2 名 の 医 師 がヘリで 現 地 入 りし 治 療 搬 送 にもかかわり うち 1 名 が 当 院 で 入 院 治 療 となった 美 浜 の 重 大 事 故 後 福 井 県 から1 名 のFPH 医 師 がREAC/TSを 受 講 し また 現 在 被 ばく 患 者 の 治 療 実 績 の 豊 富 なフランス 国 防 省 Percy 病 院 に 派 遣 されている そのほか 最 近 では 原 子 力 安 全 研 究 協 会 の 協 力 や 福 井 大 学 の 緊 急 被 ばくに 強 くなる 救 急 医 養 成 コースなどもあり 現 在 REAC/TSでの 緊 急 被 ばく 医 療 修 了 者 3 名 放 医 研 原 安 協 でのコース 終 了 者 は 医 師 看 護 師 放 射 線 技 師 を 含 め 数 多 く 存 在 する 訓 練 : 緊 急 時 医 療 対 策 施 設 の 完 成 後 の2001 年 から 毎 年 1 回 院 内 の 職 員 を 対 象 に 救 急 医 放 射 線 科 医 を 中 心 に 汚 染 患 者 を 想 定 した 訓 練 を 行 っている そのほか2001 年 以 降 福 井 県 原 子 力 災 害 訓 練 にも 毎 年 参 加 している そこで 医 師 看 護 師 放 射 線 技 師 臨 床 検 査 技 師 事 務 官 管 理 職 などを 交 えて 認 識 や 問 題 点 などを 共 有 することに 役 立 っている 緊 急 被 ばく 医 療 マニュアル 作 成 : 福 井 県 緊 急 被 ばく 医 療 マニュアルができる 以 前 より REAC/TSなどのマニュアルを 参 考 に 院 内 緊 急 被 ばく 医 療 マニュアルを 作 成 してきた そ の 後 に 完 成 した 福 井 県 のマニュアルの 基 礎 ともなっている 28

福 井 県 緊 急 被 ばく 医 療 ネットワーク 委 員 会 : 寺 沢 委 員 長 を 中 心 に 緊 急 被 ばく 医 療 機 関 搬 送 機 関 行 政 原 子 力 事 業 者 を 交 えてマニュアル 作 成 や 訓 練 を 通 じて 顔 の 見 える 関 係 を 構 築 し 事 故 災 害 時 の 備 えとなっている FPHからも 複 数 名 参 加 してきている フクシマでの 実 績 :FPHからから 福 島 県 への 原 子 力 災 害 に 関 する 派 遣 実 績 内 容 を 表 に 示 す 派 遣 の 種 類 期 間 人 人 日 チーム 編 成 DMAT 2011 年 3 月 11 日 ~14 日 5 20 ( 医 師 1 看 護 師 3 事 務 1) 1 スクリーニング 班 2011 年 3 月 13 日 ~20 日 18 72 ( 医 師 1 看 護 師 放 射 線 技 師 2 事 務 1) 3 Jヴィレッジ 2011 年 5 月 16~8 月 12 日 8 56 医 師 1 名 8 ( 総 括 医 ) 福 島 原 発 5/6 号 ER 2011 年 8 月 1 日 ~ 2013 年 1 月 13 日 15 30 医 師 1 名 12 看 護 師 1 名 1 放 射 線 技 師 1 名 2 合 計 46 178 29

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 介 護 施 設 の 備 え 出 羽 雄 二 社 会 福 祉 法 人 山 陰 家 庭 学 院 介 護 老 人 福 祉 施 設 ゆうなぎ 苑 平 成 23 年 3 月 11 日 午 後 2 時 46 分 に 東 北 地 方 で 地 震 がおき 原 子 力 災 害 もおきた 島 根 県 では 原 子 力 施 設 を 持 つ 県 としてPAZ 圏 内 を 対 象 とした 平 成 24 年 度 島 根 県 原 子 力 防 災 訓 練 社 会 福 祉 施 設 ( 入 所 施 設 ) 避 難 措 置 等 訓 練 を 平 成 25 年 1 月 26 日 に 県 の 避 難 計 画 に 基 づいて 行 政 と 地 域 そして 介 護 施 設 が 一 体 となって 避 難 訓 練 を 行 った 避 難 計 画 策 定 の 当 初 は 高 齢 者 と 障 害 者 を 持 つ 複 合 施 設 での 総 合 的 な 原 子 力 防 災 避 難 訓 練 を 行 う 予 定 であったが 入 所 者 対 応 の 違 いにより 複 雑 な 避 難 計 画 となるので 今 回 は 介 護 入 所 施 設 をモデルとした 避 難 訓 練 にしぼって 実 施 されることになった 従 来 介 護 入 所 施 設 として 主 に 火 災 ( 早 急 に 避 難 するすることを 目 的 にした)を 想 定 した 訓 練 を 行 ってきた 自 然 災 害 については 立 地 条 件 から 雪 害 豪 雨 災 害 を 想 定 した 防 災 計 画 を 策 定 していた 今 回 の 原 子 力 災 害 で 当 施 設 が 原 子 力 発 電 所 から5km 圏 内 となって おり 原 災 法 10 条 で 始 めに 避 難 する 対 象 となった 初 めて 行 う 原 子 力 防 災 訓 練 を 手 探 り 状 態 で 実 施 した 訓 練 を 始 める 前 に 注 意 したことは 原 子 力 災 害 について 知 識 がないので まず 原 子 力 という 特 殊 災 害 について 十 分 な 理 解 をしようとした 原 子 力 災 害 は 目 に 見 えないので 特 に 情 報 が 鍵 となるので 連 絡 方 法 などを 検 討 した 避 難 時 の 持 ち 出 しもの( 利 用 者 の 情 報 衣 類 薬 確 認 できる 写 真 など)を 検 討 した 施 設 にある 避 難 車 両 避 難 用 具 ( 特 に 外 部 被 ばくを 防 ぐためのマスク 毛 布 など)の 再 確 認 をした 利 用 者 は 医 療 的 ケアを 必 要 とする 方 が 多 く 避 難 移 動 することでの 危 険 性 について 考 えた ( 線 と 線 で 移 動 する のではなく 点 と 点 で 移 動 できること はないかなど) 季 節 についても 考 慮 した ( 本 来 は オールシーズン 対 応 が 理 想 だが) 避 難 移 動 するまで 時 間 があるので 職 員 の 行 動 を 考 えた ( 特 に 職 員 の 精 神 面 で 逃 げること だけが 選 択 肢 ではないことへの 配 慮 を 考 えた ) 等 と 行 政 担 当 者 や 専 門 家 と 意 見 交 換 しながら 避 難 計 画 について 検 討 し 実 施 した 訓 練 を 終 えて 気 づいたことは 1 避 難 について 施 設 をあずかるものとしての 責 任 を 十 分 感 じた 30

1 法 人 で 避 難 を 含 めてできることは 限 られている 避 難 は 相 手 ( 避 難 先 )の 受 入 準 備 が できていないとリスクが 大 きい 状 況 によっては 避 難 ( 移 動 )を 優 先 するより 待 機 して 待 つことも 大 切 である 介 護 施 設 の 利 用 者 は 特 に 医 療 的 ケアの 必 要 性 が 多 く 医 療 情 報 の 管 理 や 避 難 先 の 医 療 設 備 状 況 も 把 握 しておく 必 要 性 がある 避 難 前 避 難 後 のメンタルケアが 重 要 2 原 子 力 災 害 について 原 子 力 災 害 は 目 に 見 えないので 恐 怖 がわかりにくい 3 準 備 について 本 来 の 準 備 ( 訓 練 等 )と 原 子 力 災 害 に 対 する 認 識 ( 学 習 )が 必 要 で 知 らない と いうことが いかに 混 乱 をまねくのか 理 解 できた 避 難 計 画 の 準 備 は 具 体 的 なマニュアル 作 成 が 重 要 であった 4 その 他 について 訴 訟 問 題 の 準 備 災 害 保 険 運 営 資 金 など 考 えておく 福 祉 施 設 間 での 協 力 体 制 を 考 えておく 福 祉 車 両 など 自 前 で 確 保 できない 部 分 を 考 えておく 等 と 実 りあるものと 問 題 点 などや 課 題 も 判 明 した 問 題 解 決 としてすぐにできるものや 今 後 ゆっくり 考 察 しながら 作 り 上 げていくものがあった 避 難 訓 練 を 行 い 全 員 が 安 全 に 広 域 避 難 福 祉 施 設 に 移 動 できればよいが 危 険 性 を 考 えると 避 難 体 制 が 整 うまで 選 択 肢 の ひとつとして 待 機 ということも 具 体 的 に 検 討 したい 今 回 のように 避 難 想 定 を 限 定 的 に 行 えばある 程 度 可 能 な 避 難 になるが 複 合 施 設 の 避 難 や 複 合 災 害 などの 避 難 などを 想 定 すれ ばもっと 総 合 的 な 対 応 が 必 要 となり 難 しい 課 題 が 浮 き 彫 りになると 考 えらえる 最 後 に 備 えることの 難 しさは こうだ といえないことだと 思 う 今 回 施 設 をあ ずかるものとしての 責 任 を 学 び 訓 練 の 必 要 性 を 伝 えていくことが 大 事 なことだと 理 解 し た 31

シンポジウム: 地 域 における 新 たな 被 ばく 医 療 体 制 の 整 備 と 課 題 原 子 力 事 業 所 の 取 り 組 み 北 野 立 夫 中 国 電 力 電 源 事 業 本 部 平 成 23 年 3 月 11 日 の, 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 により 発 生 した 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 は, 地 震, 津 波 により 引 き 起 こされた 全 交 流 電 源 喪 失, 冷 却 機 能 損 失 より 原 子 炉 内 の 燃 料 が 損 傷, 充 満 した 水 素 による 原 子 炉 建 屋 の 爆 発 などにより, 大 量 の 放 射 性 物 質 を 外 部 に 放 出 するという 重 大 な 事 故 にいたりました 中 国 電 力 島 根 原 子 力 発 電 所 では,この 事 故 を 踏 まえ, 同 様 の 事 故 を 決 して 起 こさない という 強 い 決 意 のもと, 電 源 や 冷 却 機 能 の 確 保, 浸 水 防 止 対 策, 事 故 時 の 放 出 放 射 能 低 減 など 国 による 新 しい 安 全 基 準 に 対 応 することのみならず 世 界 最 高 水 準 の 安 全 性 を 目 指 した 取 組 みを 行 っております 具 体 的 には, 想 定 津 波 に 充 分 な 余 裕 を 持 った 防 波 壁 の 設 置, 緊 急 時 に 発 電 所 に 留 まり 対 策 にあたるための 免 震 重 要 棟 の 建 設, 事 故 時 に 原 子 炉 格 納 容 器 を 保 護 し, 放 出 放 射 能 を 低 減 させるフィルタ 付 きベント 設 備 の 設 置 など 様 々な 対 策 工 事 を 鋭 意 進 めております また, 原 子 力 防 災, 緊 急 被 ばく 医 療 についても, 国 の 原 子 力 災 害 対 策 指 針 (H25.6.5), や 関 係 自 治 体 における 地 域 防 災 計 画 の 改 正 に 合 わせ, 当 社 も 島 根 原 子 力 発 電 所 原 子 力 事 業 者 防 災 業 務 計 画 (H25.3.18) を 改 正 し, 国 や 自 治 体 の 対 策 に 協 力 し, 事 故 時 の 災 害 拡 大 の 防 止 に 努 めていくこととしております 具 体 的 には, 放 射 線 計 測 器,APD 等 を 配 備 した 原 子 力 事 業 者 災 害 対 策 支 援 拠 点 の 設 置 や, 災 害 時 に 他 電 力 と 協 力 してモニタリングカーや 要 員 の 応 援 を 受 けて 対 策 にあたる 原 子 力 災 害 時 における 原 子 力 事 業 者 間 協 力 協 定 の 改 訂,さらには, 福 島 第 一 事 故 時 の 反 省 に 立 った 放 射 線 専 門 家 の 教 育, 人 災 育 成 など 様 々の 施 策 を 実 施 しているところであります 以 上, 当 社 は, 引 き 続 き, 新 たに 得 られた 知 見 等 も 踏 まえながら, 島 根 原 子 力 発 電 所 の 安 全 性 を 一 層 高 める 取 り 組 み, 並 びに 事 故 時 の 影 響 拡 大 防 止 対 策 等 を 積 み 重 ね, 地 域 の 皆 さまにご 安 心 いただける 島 根 原 子 力 発 電 所 を 目 指 してまいります 32

日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 会 則 第 1 章 総 則 ( 名 称 ) 第 1 条 当 学 会 は 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 ( 英 文 名 Japanese Association for Radiation Accident/Disaster Medicine)と 称 する ( 事 務 所 ) 第 2 条 当 学 会 は 主 たる 事 務 所 を 東 京 都 文 京 区 内 に 置 く ( 目 的 ) 第 3 条 当 学 会 は 緊 急 被 ばく 医 療 の 現 状 事 故 事 例 放 射 線 影 響 及 び 線 量 評 価 等 の 最 新 の 学 術 的 知 見 を 共 有 し 放 射 線 事 故 災 害 対 策 のより 良 い 実 現 に 向 かって 社 会 に 対 して 提 言 を 行 い また 自 らそれらを 実 践 していくことを 目 的 として その 目 的 を 達 成 するために 次 の 事 業 を 行 う 1. 学 術 集 会 の 開 催 2. 機 関 誌 論 文 図 書 研 究 資 料 の 刊 行 3. 国 内 ならびに 外 国 の 関 係 団 体 との 協 力 活 動 4. 前 各 号 に 掲 げる 事 業 に 附 帯 または 関 連 する 事 業 第 2 章 会 員 ( 会 員 の 種 類 ) 第 4 条 会 員 は 当 学 会 の 目 的 に 賛 同 し その 目 的 に 関 連 した 診 療 研 究 もしくは 事 業 に 従 事 し ている 者 で 下 記 のいずれかに 該 当 し 第 5 6 条 に 定 める 手 続 きを 完 了 した 者 とする 1. 正 会 員 当 学 会 の 目 的 に 賛 同 し 所 定 の 会 費 を 納 めた 者 2. 名 誉 会 員 放 射 線 事 故 災 害 医 療 の 進 歩 発 展 に 多 大 な 寄 与 をした 者 の 中 から 理 事 会 の 決 議 を 経 て 総 会 の 承 認 を 得 た 者 3. 功 労 会 員 当 学 会 のために 特 に 功 労 のあった 者 の 中 から 理 事 会 の 決 議 を 経 て 総 会 の 承 認 を 得 た 者 33

4. 賛 助 会 員 当 学 会 の 目 的 に 賛 同 し 所 定 の 会 費 を 納 入 して 会 計 面 を 支 援 する 団 体 または 個 人 であって 所 定 の 会 費 を 納 入 して 当 学 会 事 務 所 から 総 会 号 学 術 集 会 プロ グラム 学 会 誌 その 他 の 連 絡 事 項 を 受 け 取 る 団 体 ( 入 会 ) 第 5 条 当 学 会 に 入 会 しようとする 者 は 当 該 年 度 の 会 費 をそえて 当 学 会 事 務 所 に 申 し 込 むもの とする ( 会 費 ) 第 6 条 1. 会 員 は 各 種 会 員 の 別 に 応 じて 施 行 細 則 ( 以 下 細 則 )に 定 める 会 費 を 支 払 わなけれ ばならない 2. 納 付 された 会 費 は 理 由 の 如 何 を 問 わず 返 還 しない ( 会 員 資 格 の 喪 失 ) 第 7 条 会 員 は 次 の 理 由 によってその 資 格 を 喪 失 する 1. 退 会 2. 会 費 の 滞 納 ( 継 続 2 年 以 上 ) 3. 死 亡 または 失 踪 宣 言 もしくは 団 体 の 解 散 4. 当 学 会 の 解 散 5. 除 名 ( 退 会 ) 第 8 条 会 員 はいつでも 退 会 することができ 退 会 しようとする 者 は その 旨 を 当 学 会 事 務 所 に 届 け 出 なければならない ( 除 名 ) 第 9 条 当 学 会 の 名 誉 を 傷 つけ または 当 学 会 の 目 的 に 反 する 行 為 のあった 会 員 は 総 会 の 決 議 により 除 名 することができる ( 会 員 ) 第 10 条 当 学 会 は 会 員 の 氏 名 及 び 住 所 を 記 載 した 名 簿 を 作 成 し 主 たる 事 務 所 に 備 え 置 くもの とする 34

第 3 章 役 員 ( 役 員 ) 第 11 条 当 学 会 には 次 の 役 員 を 置 く 理 事 15 名 以 内 ( 当 該 年 度 大 会 長 前 会 長 次 期 会 長 を 含 む) 監 事 2 名 ( 選 任 ) 第 12 条 理 事 及 び 監 事 は 会 員 の 中 から 総 会 の 決 議 により 選 任 する 選 任 の 方 法 は 別 途 細 則 に 定 める ( 任 期 ) 第 13 条 1. 理 事 の 任 期 は 選 任 2 年 後 の 学 術 集 会 期 間 中 の 総 会 終 了 時 点 までとし 監 事 の 任 期 は 選 任 4 年 後 の 学 術 集 会 期 間 中 の 総 会 終 了 時 点 までとする 2. 補 欠 または 増 員 により 選 任 された 理 事 の 任 期 は 前 任 者 または 他 の 在 任 者 の 任 期 の 残 存 期 間 と 同 一 とする 3. 補 欠 により 選 任 された 監 事 の 任 期 は 前 任 者 の 任 期 の 残 存 期 間 と 同 一 とする ( 代 表 理 事 ) 第 14 条 1. 当 学 会 には 代 表 理 事 1 名 を 置 き 理 事 会 の 決 議 により 選 定 する 2. 代 表 理 事 は 当 学 会 を 代 表 し 学 会 の 業 務 を 統 括 する ( 監 事 ) 第 15 条 1. 監 事 は 会 務 を 監 査 する 2. 監 事 は 理 事 会 に 出 席 し 必 要 があると 認 めるときは 意 見 を 述 べなければならない ( 役 員 等 の 解 任 ) 第 16 条 役 員 が 次 の 各 号 の 一 に 該 当 するに 至 ったときは 理 事 会 並 びに 総 会 における 決 議 により これを 解 任 することができる この 場 合 その 役 員 に 対 し 決 議 する 前 に 弁 明 の 機 会 を 与 えなければならない 第 17 条 役 員 の 解 任 は 総 会 での 出 席 正 会 員 の 3 分 の 2 以 上 の 賛 成 により 行 わなければならない 1. 心 身 の 故 障 のため, 職 務 の 遂 行 に 堪 えないと 認 められるとき 2. 職 務 上 の 義 務 違 反 その 他 役 員 としてふさわしくない 行 為 があったとき 35

( 役 員 報 酬 ) 第 18 条 役 員 は 無 報 酬 とする 第 4 章 総 会 ( 総 会 ) 第 19 条 1. 当 学 会 の 総 会 は 定 時 総 会 及 び 臨 時 総 会 とする 定 時 総 会 は 年 次 学 術 集 会 の 期 間 中 に 開 催 する 臨 時 総 会 は 必 要 に 応 じて 開 催 する 2. 名 誉 会 員 及 び 功 労 会 員 は 総 会 に 出 席 して 意 見 を 述 べることができる ( 招 集 ) 第 20 条 1. 総 会 は 代 表 理 事 が 招 集 する 2. 臨 時 総 会 の 招 集 は 理 事 会 において 決 定 する ( 決 議 方 法 ) 第 21 条 総 会 の 決 議 は 会 員 の 過 半 数 が 出 席 し( 委 任 状 による 出 席 も 含 む ) 出 席 会 員 の 過 半 数 を もって 決 する ( 議 決 権 ) 第 22 条 総 会 において 正 会 員 名 誉 会 員 および 功 労 会 員 は 各 1 個 の 議 決 権 を 有 する ( 議 長 ) 第 23 条 総 会 の 議 長 は 代 表 理 事 がこれに 当 たる ( 議 事 録 ) 第 24 条 総 会 の 議 事 については 議 事 録 を 作 成 し これに 議 事 の 経 過 の 要 領 及 びその 結 果 を 記 載 し 議 長 及 び 議 事 録 の 作 成 に 係 る 職 務 を 行 った 理 事 がこれに 記 名 押 印 しなければならな い 36

第 5 章 会 議 及 び 委 員 会 ( 会 議 ) 第 25 条 当 学 会 には 会 務 を 議 するために 次 の 会 議 をおく 1. 理 事 会 2. 総 会 ( 理 事 会 ) 第 26 条 理 事 会 は 次 の 各 号 にしたがって 開 催 する 1. 理 事 会 は 理 事 及 び 監 事 によって 構 成 される 2. 通 常 理 事 会 は 毎 事 業 年 度 に 2 回 ( 但 し 4 か 月 を 超 える 間 隔 で 開 催 ) 及 び 臨 時 理 事 会 は 必 要 に 応 じて 代 表 理 事 が 招 集 する 3. 代 表 理 事 以 外 の 理 事 から 会 議 の 目 的 を 示 して 理 事 会 の 招 集 請 求 があったとき 代 表 理 事 は 2 週 間 以 内 の 日 を 理 事 会 の 会 日 とする 理 事 会 の 招 集 通 知 を 5 日 以 内 に 発 しなければならない 4. 理 事 会 を 開 催 するには 会 日 より 5 日 前 までに 開 催 日 時 場 所 及 び 議 題 を 記 載 した 書 面 をもって 各 理 事 及 び 各 監 事 に 対 して 通 知 を 発 しなければならない 5. 理 事 会 の 議 長 は 代 表 理 事 とする 6. 理 事 会 は 現 在 数 の 過 半 数 の 理 事 が 出 席 しなければ 議 事 を 行 い 決 議 すること ができない ただし 理 事 が 理 事 会 の 決 議 の 目 的 である 事 項 について 提 案 をした 場 合 において 当 該 提 案 につき 理 事 の 全 員 が 書 面 又 は 電 磁 的 記 録 により 同 意 の 意 思 表 示 をした とき( 監 事 が 異 議 を 述 べた 場 合 を 除 く)は 当 該 提 案 を 可 決 する 理 事 会 の 決 議 が あったものとみなす 7. 理 事 会 の 議 事 は 出 席 理 事 の 過 半 数 をもって 決 する ただし 監 事 は 議 決 権 を 有 しない 8. 理 事 会 の 議 事 については 議 事 録 を 作 成 し 出 席 した 代 表 理 事 及 び 監 事 は これ に 署 名 し 又 は 記 名 押 印 しなければならない ( 委 員 会 ) 第 27 条 当 学 会 には その 事 業 の 円 滑 な 実 施 をはかるため 次 の 各 号 にしたがって 委 員 会 を 設 置 することができる 1. 委 員 会 の 設 置 及 び 解 散 は 理 事 会 の 決 議 による 2. 委 員 会 の 委 員 長 及 び 委 員 は 代 表 理 事 が 委 嘱 する 37

第 6 章 計 算 ( 事 業 年 度 ) 第 28 条 当 学 会 の 事 業 年 度 は 4 月 1 日 から 翌 年 3 月 31 日 までとする ( 計 算 書 類 ) 第 29 条 代 表 理 事 は 毎 事 業 年 度 次 の 書 類 及 び 附 属 明 細 書 を 作 成 して 監 事 の 監 査 を 受 けた 上 で 理 事 会 の 決 議 を 経 た 後 総 会 に 提 出 し 3 の 書 類 についてはその 内 容 を 報 告 し 1 2 及 び 4 の 各 書 類 については 承 認 を 求 めなければならない 1. 貸 借 対 照 表 2. 損 益 計 算 書 ( 正 味 財 産 増 減 計 算 書 ) 3. 事 業 報 告 書 4. 剰 余 金 の 処 分 または 損 失 の 処 理 に 関 する 議 案 ( 剰 余 金 の 処 分 制 限 ) 第 30 条 当 学 会 は 会 員 その 他 の 者 に 対 し 剰 余 金 の 分 配 を 行 うことはできない 第 7 章 会 則 変 更 合 併 及 び 解 散 等 ( 会 則 変 更 ) 第 31 条 この 会 則 を 変 更 するには 会 員 の 半 数 以 上 が 出 席 する 総 会 において 出 席 会 員 の 4 分 の 3 以 上 の 賛 成 を 得 た 総 会 の 決 議 によらなければならない 第 8 章 附 則 この 会 則 は 平 成 25 年 7 月 1 日 から 施 行 する 38

参 考 資 料 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 の 前 身 である 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 は 緊 急 時 被 ばく 医 療 の 現 状 事 故 事 例 および 放 射 線 障 害 線 量 評 価 等 の 最 新 の 知 見 を 検 討 し 医 療 の 面 から 原 子 力 防 災 対 策 のより 良 い 実 現 に 向 かって 提 言 を 行 うこと また それらを 検 証 していく ことを 目 的 に 設 立 された これまで 開 催 された 本 研 究 会 について 以 下 に 示 す 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 開 催 場 所 会 長 等 一 覧 年 月 日 行 事 等 場 所 会 長 ( 当 時 の 所 属 ) テーマ 等 1997 年 放 射 線 事 故 医 療 研 究 会 8 月 29 日 設 立 1997 年 8 月 29 日 第 1 回 放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 佐 々 木 康 人 ( 放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 ) 設 立 総 会 1998 年 8 月 8 日 第 2 回 東 京 大 学 山 上 会 館 前 川 和 彦 ( 東 京 大 学 医 学 部 ) シンポジウム 被 ばく 医 療 に おけるヨウ 素 剤 投 与 の 医 学 的 問 題 点 等 1999 年 8 月 20 日 第 3 回 広 島 国 際 会 議 場 長 瀧 重 信 ( 放 射 線 影 響 研 究 所 ) 2000 年 8 月 25 日 第 4 回 神 戸 市 産 業 振 興 センター 3 階 ホール 衣 笠 達 也 ( 三 菱 神 戸 病 院 ) テーマ 東 海 村 臨 界 事 故 の 被 ばく 医 療 - 経 験 と 課 題 - 2001 年 8 月 25 日 第 5 回 つくば 国 際 会 議 場 エポカ ルつくば 中 ホール300 大 橋 教 良 ( 筑 波 メディカルセンター) 最 近 の 放 射 線 事 故 症 例 の 検 討 等 2002 年 8 月 24 日 第 6 回 福 井 県 国 際 交 流 会 館 多 目 的 ホール 寺 澤 秀 一 ( 福 井 医 科 大 学 ) 最 近 の 放 射 線 事 故 症 例 の 検 討 等 2003 年 8 月 23 日 第 7 回 仙 台 市 戦 災 復 興 記 念 館 記 念 ホール 山 田 章 吾 ( 東 北 大 学 ) パネルディスカッション 核 テロ 時 の 医 療 対 応 等 パネルディスカッション 2004 年 8 月 21 日 第 8 回 愛 媛 県 医 師 会 館 ホール 白 川 洋 一 ( 愛 媛 大 学 ) 三 次 被 ばく 医 療 機 関 の 今 後 の 取 組 みと 医 療 体 制 等 ( 会 報 誌 第 12 号 ) 39

2005 年 9 月 3 日 第 9 回 青 森 市 文 化 会 館 5 階 大 会 議 室 阿 部 由 直 ( 弘 前 大 学 医 学 部 ) テーマ 再 処 理 施 設 と 緊 急 被 ばく 医 療 ( 会 報 誌 第 13 号 ) テーマ チェルノブイリ 事 故 2006 年 8 月 26 日 第 10 回 長 崎 ブリックホール 国 際 会 議 場 山 下 俊 一 ( 長 崎 大 学 大 学 院 ) から20 年 回 復 期 における 被 ばく 医 療 の 課 題 ( 会 報 誌 第 15 号 ) 2007 年 8 月 25 日 第 11 回 コラッセふくしま 4 階 多 目 的 ホール 宍 戸 文 男 ( 福 島 県 立 医 科 大 学 ) テーマ 緊 急 被 ばく 医 療 に おける 安 全 文 化 ( 会 報 誌 第 17 号 ) パネルディスカッション 2008 年 9 月 6 日 第 12 回 神 谷 研 二 広 島 国 際 会 議 場 地 下 2 階 ( 広 島 大 学 原 爆 放 射 線 国 際 会 議 ホール ヒマワリ 医 科 学 研 究 所 ) 緊 急 被 ばく 医 療 を 展 開 す る 際 の 問 題 点 - 放 射 線 事 故 と 自 然 災 害 が 同 時 発 生 した ときの 課 題 - ( 会 報 誌 第 19 号 PDF870KB) 2009 年 9 月 5 日 第 13 回 札 幌 医 科 大 学 講 堂 晴 山 雅 人 ( 札 幌 医 科 大 学 医 学 部 ) JCO 臨 界 事 故 から10 年 後 の 今 を 検 証 する( 会 報 誌 第 21 号 ) 2010 年 9 月 4 日 第 14 回 弘 前 大 学 創 立 50 周 年 記 念 会 館 みちのくホール 浅 利 靖 ( 弘 前 大 学 大 学 院 ) 被 ばく 医 療 の 人 材 育 成 の 現 状 2011 年 8 月 27 日 第 15 回 国 立 保 健 医 療 科 学 院 鈴 木 元 ( 国 際 医 療 福 祉 大 学 ) 東 京 電 力 福 島 第 一 原 発 事 故 を 受 けた 緊 急 被 ばく 医 療 体 制 の 再 構 築 に 向 けて 2012 年 9 月 8 日 第 16 回 放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 明 石 真 言 ( 放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 ) 緊 急 被 ばく 医 療 の 原 点 へ 帰 る ~ 次 世 代 へのメッセージ~ 40

協 賛 本 会 にご 協 賛 いただきました 皆 様 へ 厚 く 御 礼 申 し 上 げます 放 射 線 被 曝 者 医 療 国 際 協 力 推 進 協 議 会 HICARE( 広 島 県 健 康 福 祉 局 被 爆 者 支 援 課 ) 広 島 県 健 康 福 祉 局 医 務 課 広 島 市 健 康 福 祉 局 保 健 部 保 健 医 療 課 広 島 県 医 師 会 広 島 市 医 師 会 広 島 大 学 協 賛 企 業 (50 音 順 敬 称 略 ) アイ エム アイ 株 式 会 社 旭 化 成 ファーマ 株 式 会 社 アステラス 製 薬 株 式 会 社 アストラゼネカ 株 式 会 社 伊 藤 忠 商 事 株 式 会 社 エドワーズライフサイエンス 株 式 会 社 大 塚 製 薬 工 場 株 式 会 社 小 野 薬 品 工 業 株 式 会 社 CSL ベーリング 株 式 会 社 株 式 会 社 ジェイ シー ティー 塩 野 義 製 薬 株 式 会 社 株 式 会 社 ジャパン ティッシュ エンジニアリング 第 一 三 共 株 式 会 社 武 田 薬 品 株 式 会 社 帝 人 ファーマ 株 式 会 社 東 レ メディカル 株 式 会 社 鳥 居 薬 品 株 式 会 社 ドレーゲル メディカル ジャパン 株 式 会 社 西 日 本 メディカルリンク 株 式 会 社 日 本 光 電 株 式 会 社 日 本 製 薬 株 式 会 社 株 式 会 社 医 療 科 学 社 パイオニア 株 式 会 社 ファイザー 株 式 会 社 丸 石 製 薬 株 式 会 社 レールダル メディカル ジャパン 株 式 会 社 41

第 1 回 日 本 放 射 線 事 故 災 害 医 学 会 事 務 局 発 行 2013( 平 成 25) 年 8 月 編 集 広 島 大 学 大 学 院 救 急 医 学 運 営 統 括 廣 橋 伸 之 ( 広 島 大 学 大 学 院 救 急 医 学 ) 事 務 担 当 竹 野 会 美 / 植 野 由 佳 梨 ( 同 教 室 事 務 ) 734-8551 広 島 県 広 島 市 南 区 霞 一 丁 目 2 番 3 号 TEL: 082-257-5456 FAX: 082-257-5589 E-mail: kyukyu@hiroshima-u.ac.jp 42