資 料 3 教 育 をとりまく 現 状 と 課 題 1.アンケート 結 果 から 見 た 教 育 をとりまく 現 状 2. 方 向 性 参 考 61 人 の 声 産 業 構 造 審 議 会 基 本 政 策 部 会 2006 年 11 月 17 日 木 幡 美 子
1 アンケート 結 果 から 見 た 教 育 をとりまく 現 状 アンケート 実 施 期 間 2006 年 10 月 13 日 ~31 日 対 象 61 人 男 性 29 人 女 性 32 人 うち 教 員 10 人 年 齢 : 20 代 4 人 30 代 19 人 40 代 34 人 50 代 4 人 Q 現 在 の 日 本 の 教 育 についてどう 思 いますか? 良 い (0) 0 % おおむね 良 い (7 人 ) 11.5% 改 善 が 必 要 (26 人 )42.6% 危 機 感 を 感 じている (28 人 )45 9% Q. 現 在 の 日 本 の 教 育 の 問 題 点 は 何 だと 思 いますか? 公 教 育 への 信 頼 が 薄 れている 質 の 低 下 に 危 機 感 公 立 学 校 では ゆとり 教 育 が 導 入 され 基 礎 的 な 学 習 量 が 減 っている 総 合 の 時 間 や 市 民 科 ( 品 川 区 )といった 授 業 が 加 わった 上 週 休 2 日 制 になったことが 大 きく 影 響 していると 思 われる 学 力 が 低 下 した と 感 じている 保 護 者 が 多 く その 危 機 感 から いわゆる お 受 験 ( 幼 稚 園 小 学 校 中 学 校 受 験 )をして 私 立 学 校 へ 通 わせたいと 思 う 家 庭 が 都 心 部 を 中 心 に 増 加 お 受 験 をめぐる 状 況 ( 特 に 小 学 校 受 験 )は 年 々 過 激 になってきており 子 供 や 親 へ の 大 きな 負 担 になっている お 受 験 をしない 家 庭 も 物 足 りない 公 立 学 校 の 勉 強 を 補 うために 小 学 生 から 塾 に 通 う 子 が 増 え 子 供 の 帰 宅 時 間 は 夜 9 時 10 時 家 族 の 団 らんも 減 り 子 供 の 生 活 パターンはむし ろ ゆとり のないものに その 背 景 には 高 校 大 学 受 験 の 試 験 内 容 はほぼ 従 来 どおりであるため その 出 口 の 部 分 が 変 わっていないのに 学 習 内 容 が 緩 和 された 結 果 といえるのではないか ここで 問 題 とされるのは 親 の 収 入 格 差 で 子 供 の 教 育 レベル に 格 差 が 生 じているの ではないか ということ 機 会 の 公 平 性 が 失 われつつあるのは 問 題 こういった 状 況 を 改 善 しようと ここ 数 年 自 治 体 によっては 学 校 選 択 制 を 取 り 入 れ たり 小 中 一 貫 中 高 一 貫 教 育 などを 取 り 入 れ 始 めたところもある 賛 否 両 論 相 対 評 価 から 絶 対 評 価 へ 変 わり 子 供 の 学 力 レベルがわかりにくくなった ( 親 側 ) 1
Q. 教 員 の 質 教 え 方 についてどう 思 いますか? 教 師 の 質 の 低 下 を 指 摘 する 声 が 多 い 良 い 教 師 とそうでない 教 師 の 差 = 当 たりはずれ が 激 しく クジにあたるようなもの 人 間 的 に 魅 力 ある( 尊 敬 すべき) 教 師 があまりいない 自 信 がないように 思 う 授 業 に 創 意 工 夫 がなく 子 供 を 惹 きつけるような 内 容 になっていない 体 験 学 習 や 五 感 を 使 う 場 授 業 が 少 ない 学 習 の 目 的 モチベーションが 醸 成 されていない 勉 強 がつまらないものになっている 総 合 学 習 の 時 間 が うまく 活 用 されていない 生 きる 力 あいまい 新 卒 でいきなり 担 任 を 持 つのは 負 担 が 大 きいのでは? サブティーチャー 制 の 活 用 はどうか 小 学 校 低 学 年 も 担 任 が 全 ての 教 科 を 見 るのではなく 教 科 担 任 制 をとる 方 が 良 いのでは 教 員 側 の 意 見 日 本 の 教 師 は 授 業 行 事 指 導 保 護 者 の 対 応 地 域 との 連 携 部 活 など 仕 事 量 が 多 い 授 業 以 外 のところで 時 間 を 多 く 費 やさなくてはいけない 努 力 し 結 果 を 出 しても 給 与 にそれが 返 ってこない 対 症 療 法 的 に 出 される 改 革 ( 学 力 評 価 評 議 員 制 度 一 貫 校 etc.)で 現 場 は 混 乱 している 力 が 分 散 しどれもやり 遂 げることなく 中 途 半 端 なままこなしているのが 現 状 教 員 の 個 性 を 生 かした 思 い 切 った 授 業 展 開 ができるよう 自 由 な 環 境 を 望 む 学 級 の 人 数 が 問 題 40 人 もいるとすべての 児 童 に 目 が 行 き 届 かない ( 特 に 小 学 校 は20~30 人 程 度 が 理 想 ) 教 員 養 成 のあり 方 や 教 員 になってからの 自 由 な 研 修 制 度 が 不 十 分 親 が 何 もかも 学 校 任 せにしている 家 庭 での 教 育 機 会 が 減 っている Q. 今 一 番 改 善 すべき 点 はなにか? 公 教 育 の 充 実 質 の 向 上 教 師 の 質 の 向 上 ( 多 数 意 見 ) 教 育 現 場 だけではなく 社 会 のあり 方 全 体 を 変 えるべきではないか ( 多 数 意 見 ) 子 供 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 :コミュニティの 消 失 女 性 の 社 会 進 出 核 家 族 化 親 力 の 低 下 社 会 全 体 のストレスの 増 大 行 き 場 のない 子 供 たち 親 先 生 たちも 苦 悩 している 状 況 教 育 理 念 教 育 方 針 こそが 国 の 未 来 を 作 る という 認 識 を 持 つべき 何 のための 教 育 か 目 的 意 識 を 持 たせる 2
2. 方 向 性 アンケートで 約 88%が 改 善 が 必 要 / 危 機 感 を 感 じていると 答 えていることから 今 の 教 育 ( 特 に 公 教 育 )に 不 安 を 感 じている 人 が 多 いのは 事 実 Ⅰ.まず 現 実 に 合 っていないシステムは 変 える Ⅱ. 同 時 に これは 社 会 全 体 の 問 題 と 捉 えた 解 決 策 が 必 要 教 育 現 場 個 人 社 会 全 体 にのしかかる ストレス をやわらげる 方 向 へ 教 育 現 場 を 元 気 にする! 1 教 育 現 場 への 負 担 の 軽 減 教 師 の 裁 量 に 任 せる 部 分 を 多 くしたらどうか 総 合 学 習 の 授 業 週 休 2 日 制 の 柔 軟 解 釈 * 総 合 の 時 間 を 基 礎 的 な 学 習 に 当 てたり 週 休 2 日 制 をもう 少 し 柔 軟 解 釈 し 必 要 が あれば 土 曜 日 に 授 業 をやることもできるようにする など 残 業 手 当 をつけるなど 努 力 が 報 われるような 給 与 体 系 にしてあげる モチベーションアップ しかし その 為 の 評 価 を 誰 がするかは 問 題 教 師 以 外 でもできる 仕 事 は 地 域 のボランティアを 活 用 する 地 域 との 結 びつき 親 にとっても 学 校 を 知 るいい 機 会 教 師 になってからも 一 般 社 会 を 体 験 する 更 に 知 識 を 深 めるなど 教 師 が 学 び リフレッシュ する 機 会 を 作 る ( 大 学 の 先 生 のサバティカルのように?) 教 える 際 の 様 々なツールの 活 用 ( 例 : 板 書 がベスト?) 効 果 的 に 教 えるために あったら 嬉 しいツール 等 ~ 調 査 してみる ( 大 きな 市 場 に) 効 率 化 のため 改 善 できる 点 はないかトータルで 一 度 考 えてもいいのでは 市 場 原 理 を 組 み 込 むようなやり 方 = 慎 重 にすべき 学 校 選 択 制 バウチャー 制 かたよった 情 報 で 生 まれる 人 気 校 と 不 人 気 校 ( 人 気 校 は 人 数 が 多 すぎて 目 が 行 き 届 かない 不 人 気 校 は 生 徒 が 少 なすぎて 学 校 として 成 り 立 たない) * 品 流 し 選 択 制 をとっている 品 川 区 へ 先 生 が 行 きたがらない 現 状 学 校 を 評 価 選 択 するのは 保 護 者 保 護 者 受 けのいいサービスばかりを 考 え 本 来 子 供 のためにやるべき 事 ができない 2 教 員 採 用 試 験 のあり 方 適 性 を 的 確 に 判 断 できるシステムになっているか (その 他 人 材 について) 眠 っている 人 材 は 意 外 に 多 い? 教 員 免 許 を 持 たない 人 で 意 欲 がある 人 の 活 用 ( 先 生 の 負 担 軽 減 にも) 一 度 社 会 に 出 たが 後 に 教 員 になりたいと 希 望 する 人 の 活 用 免 許 更 新 制 一 度 教 師 になったら 一 生 できるという 意 識 をかえる 3 受 験 を 出 口 とした( 出 身 大 学 重 視 )システムの 見 直 し + 今 の お 受 験 のあり 方 の 検 証 このままでいいのか? 3
家 庭 を 元 気 にする! 働 き 方 の 再 考 1 核 家 族 化 女 性 の 社 会 進 出 変 わらない 男 性 の 働 き 方 子 供 と 向 き 合 う 時 間 の 減 少 企 業 など 職 場 は 子 供 の 教 育 は 将 来 の 優 良 な 人 材 の 確 保 につながると 考 え 男 女 共 に より 家 庭 にシフトした 働 き 方 を 可 能 にして 欲 しい 少 子 化 対 策 としても 有 効 女 性 に 偏 りがちな 育 児 その 他 の 負 担 を 軽 減 学 校 行 事 や 学 校 関 係 のボランティアなどを 社 会 にとって 重 要 なものと 認 識 そのための 仕 事 時 間 の 短 縮 休 日 を 快 く 認 めてくれる 環 境 作 り 共 働 きの 家 庭 で 夫 ( 妻 )が 転 勤 になった 時 妻 ( 夫 )の 長 期 休 業 制 度 夏 休 みの 活 用 サマースクール サマーキャンプ の 充 実 ( 民 間 が 運 営 ) いつもと 違 う 環 境 で 非 日 常 的 な 体 験 をすることの 意 味 大 学 生 のボランティアの 活 用 共 働 き 家 庭 の 悩 みも 解 消! 2 親 の 意 識 を 変 える 学 校 に 多 くを 要 求 しすぎる 部 分 もあるのではないか 親 も 変 わり 自 分 が 親 としての 責 任 を 果 たすことにもっと 力 を 注 げるようになるといい 社 会 を 元 気 にする! 地 域 で 子 供 を 守 り 育 てるという 意 識 を 共 有 し ともに 支 えあう 日 本 を 良 くしよう と 言 う 意 識 を 一 人 一 人 が 持 つこと! 大 人 達 が 目 先 のことで 精 一 杯 という 今 の 状 況 では 他 のことへ 気 持 ちが 及 ばない 社 会 全 体 ( 教 員 も 大 人 たちも)が もっと 心 のゆとりを 明 るい 未 来 へ 向 けて 真 に 求 められる 教 育 とはどういうものか? 少 子 高 齢 化 社 会 全 入 時 代 競 争 社 会 国 際 化 外 国 人 受 け 入 れ 等 労 働 力 人 口 の 減 少 個 々の 能 力 アップが 不 可 欠 になってくる それにはまず どんな 人 が 求 められるのか (ここはぜひ 委 員 のみなさんに 伺 いたいところ ) ( 例 ) 柔 軟 な 発 想 をもち 変 化 に 適 応 できる 人 リーダーになれる 人 客 観 的 に 物 事 をみることができる 人 コミュニケーション 能 力 が 高 い 人 自 分 に 自 信 が 持 てる 人 ( 自 己 肯 定 感 ) 困 難 を 乗 り 切 る 力 他 者 を 思 いやる 心 ( 寛 容 さ)を 持 つ 人 etc. まず 上 記 のビジョンを 明 確 にした 上 で そのために どの 段 階 で どういう 教 育 が 必 要 か を 議 論 するべき 大 人 たちも 人 生 の 楽 しさ 生 きる 目 的 を 目 に 見 える 形 で 子 供 たちに 示 して 4 以 上