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1 / 6 第 18 回 若 者 との 対 話 ( 二 ) *** 孔 子 と 弟 子 との 対 話 講 義 加 地 伸 行 論 語 指 導 士 養 成 講 座 第 18 回 講 義 論 語 教 育 普 及 機 構 代 表 加 地 伸 行 株 式 会 社 フジテレビ KIDS 東 京 都 港 区 台 場 2-4-8 Copyright FUJI TELEVISION KIDS ENTERTAINMENT,INC.All Rights Reserved.

2 / 6 今 回 は 若 者 との 対 話 第 二 回 のお 話 です 前 回 お 話 ししましたように 孔 子 は その 一 生 において 多 くの 弟 子 を 育 てました しばせん し き 司 馬 遷 の 史 記 という 歴 史 書 には 弟 子 達 が 三 千 人 いたと 書 かれております これはまあ オーバーな 話 であります 三 千 人 という 数 字 はよく 使 う 数 字 です 多 数 いたということです 特 に 孔 子 晩 年 は 全 国 から 集 まってきましたから 大 きな 塾 であったようです 孔 子 の 弟 子 に 対 する 教 育 方 針 ですが 個 人 個 人 への 指 導 でしたので 今 日 のように 教 室 で 一 斉 に 教 えるというような 方 法 とは 違 います 教 室 で 一 斉 に 教 えるとなりますと まず 一 般 的 な 話 がありまして そして 知 識 を 詰 め 込 ませる ようになっていきますが 孔 子 のところはそういう 学 校 ではなかったようです 学 生 達 は 孔 子 の 周 りにおりますので 孔 子 が 朝 起 きて 夜 寝 るまで しょっちゅう 顔 を 合 わせ るわけです ですから 歩 いている 孔 子 を 呼 び 止 めて 先 生 これはどういうことでしょう などと 質 問 をしたりします 教 室 で 議 論 することもあったのでしょうが 割 合 に 弟 子 と 孔 子 との 対 話 が 残 っています もちろん これは 対 話 をそばで 聞 いていた 人 あるいは 弟 子 自 身 がノートしたのでしょう かなり 残 っています そういうものを 見 ていきますと 大 体 において 孔 子 は 努 力 しろ と 言 っています 大 半 の 人 は 自 力 で 何 もかもができるなどということはありません やはり 誰 かに 教 えてもら って 努 力 して ということが 普 通 です ただ 一 人 ですと がんばってみようということになりますけれども 集 団 の 中 におりますと 優 秀 な 人 が 目 につく あの 男 には 敵 わない と そうすると 自 分 の 努 力 がむなしくなる 当 た り 前 のことです 孔 子 の 弟 子 達 もそうでした 中 には とびきり 優 秀 な 者 もおりましたし 技 量 のある 者 も 集 まってきますから

3 / 6 学 生 にばらつきが 出 てきまして 自 信 を 失 っていく 者 もあったようです 孔 子 はことばを 尽 くして そういう 者 を 励 ましました その 代 表 的 なことばを 挙 げましょう ぜんきゅう 冉 いわ し みち よろこ ちから た 求 曰 く 子 の 道 を 説 ばざるにあらず 力 足 らざるなり と し いわ ちから た もの ちゅうどう はい いま なんじ かぎ 子 曰 く 力 足 らざる 者 は 中 道 にして 廃 す 今 女 は 画 れり と ( 雍 也 第 六 ) 冉 求 という 弟 子 と 孔 子 との 対 話 です このように 弟 子 が 何 ごとかを 聞 いて 孔 子 はこう 答 え た というようなことばは やはり 他 の 弟 子 達 にも 非 常 に 印 象 的 であったらしく このような 会 話 体 の 文 が 論 語 にはかなりあります 冉 求 が 言 いました 子 の 道 を 説 ばざるにあらず 説 ばざるの 説 という 字 これは 悦 と 意 味 は 同 じです 先 生 のお 説 きになること( 子 の 道 )を 不 満 で 実 行 しないのではありません 先 生 のおっしゃることは 正 しいと 思 っております しかし できない 身 に 付 かないのです 力 足 らざるなり と 私 は 力 不 足 です と 言 いました 冉 求 は 弱 気 になっているんですね 絶 望 していたのかもしれません しかし 師 匠 の 孔 子 にそれを 言 うというところに 救 いがあります 黙 って 去 っていく 弟 子 も おそらくいたと 思 います 冉 求 は 率 直 に 自 分 は 力 不 足 で 教 えを 実 行 できない と 言 いました 孔 子 は 答 えました 力 足 らざる 者 は 中 道 にして 廃 す 本 当 に 力 不 足 の 者 は 中 道 つまり 途 中 で やめてしまうだろうと まずは 一 般 論 次 が 冉 求 への 答 えです 今 女 は 画 れり と おまえは はじめから 限 る 自 分 の 力 は 足 りないと 自 分 で 限 定 して いるじゃないか と なぜ そんなことをするんだ と 言 っています まだまだ 時 間 はある 努 力 していけばいいじゃないか 自 分 の 力 は もう 限 界 などと 思 わずに がんばれ ということです

4 / 6 実 は 冉 求 は 秀 才 でした 秀 才 にはよくこういうことがあります 頭 がよく 回 るものですから 先 先 を 読 んでいきます 頭 の 回 転 が 速 いばかりに 自 分 はもうここまでかと 自 分 で 自 分 の 力 の 限 界 を 決 めてしまう むしろ 頭 の 悪 い 人 の 方 が 一 所 懸 命 がんばるんですね 世 の 常 です 秀 才 にありがちな 回 転 の 速 さゆえの 自 己 限 界 の 先 読 み それはやめろと 言 ったことばです 次 のことばです し いわ たと やま つく ごと いま な い っ き や わ や 子 曰 く 譬 えば 山 を 為 るが 如 きに 未 だ 成 らざること 一 簣 にして 止 むは 吾 が 止 むなり たと ち たい ごと い っ き くつが すす いえど わ ゆ 譬 えば 地 を 平 らかにするが 如 きに 一 簣 を 覆 えして 進 むと 雖 も 吾 が 往 くなり ( 子 罕 第 九 ) これは 弟 子 の 誰 かが 質 問 したのだと 思 いますが 誰 かはわかりません 孔 子 は 次 のようにおっしゃった 譬 えば 比 喩 を 出 してきました 山 を 為 るが 如 きに 山 を 作 るときに この 山 はどうやら 墓 地 の 塚 のようです 多 くは 土 をもって 作 った 古 墳 の 様 なもの です 未 だ 成 らざること 完 成 前 に 一 簣 にして 止 むは 吾 が 止 むなり 一 簣 これは 土 を 運 ぶ もっこ 一 杯 のもっこ あと もっこ 一 杯 分 で 完 成 するのに そこで 止 めてしまったら それ はやはり 止 めたということだ 完 成 には 至 らない 最 後 まで 成 し 遂 げなけれならない 今 度 は 逆 の 場 合 です 譬 えば 地 を 平 らかにするが 如 きに 窪 みに 土 を 入 れて 地 面 を 平 らかに する 場 合 たったもっこ 一 杯 分 の 土 を 入 れたなら それはもう 進 んでいることになる 山 を 作 るとき 最 後 の 一 杯 が 足 りなければ 完 成 にはならない 地 面 を 平 らにするに 最 初 の 一 杯 がなければ 始 まらない ふたつの 極 端 な 例 を 出 して 絶 えず 努 力 しなさいという 話 です たぶん これも 弟 子 が 孔 子 に 泣 き 言 を 言 ったのでしょう 答 えに もっこというわかりやすい 例 を 出 しています

5 / 6 抽 象 的 なことではなく 具 体 的 なもの 普 段 見 聞 きしているもので 例 を 出 すことで 話 がわかり やすくなっている 論 語 にはそういう 文 章 がたくさんあります 最 後 の 文 を 読 みましょう し ゆ う 子 游 ぶ じょう さい な し いわ なんじひと え いわ たんだいめつめい もの あ 武 城 の 宰 と 為 る 子 曰 く 女 人 を 得 たるか と 曰 く 澹 台 滅 明 という 者 有 り ゆ こみち よ こ う じ あら いま かつ えん しつ いた 行 くに 径 に 由 らず 公 亊 に 非 ざれば 未 だ 嘗 て 偃 の 室 に 至 らず と ( 雍 也 第 六 ) 子 游 とは 若 い 弟 子 のひとりです この 人 が 武 城 の 宰 武 城 という 土 地 の 長 官 となりました 孔 子 の 推 薦 を 受 けて 行 ったのでしょう このように 孔 子 の 弟 子 は 推 薦 を 受 け 地 方 都 市 の 長 官 となったものがたくさんおります 子 游 出 典 : 国 立 国 会 図 書 館 子 游 が 赴 任 して 行 政 にあたることになりますが 孔 子 は 若 い 弟 子 を 心 配 して 訊 ねます 女 (なんじ 汝 ) 人 を 得 たるか お 前 は お 前 が 使 える 人 間 を 得 たか 有 能 な 人 材 を 見 つけ たか と すると 子 游 が 答 えました 澹 台 滅 明 という 者 有 り この 人 も 孔 子 の 弟 子 です 子 游 は 孔 子 の 学 校 での 仲 間 の 中 から 自 分 の 助 けになる 人 を 引 っ 張 っていったのですね もちろん 孔 子 も 知 っている 弟 子 です

6 / 6 この 澹 台 滅 明 は 次 のようないいところがありますと 言 いました 行 くに 径 に 由 らず 公 事 に 非 ざれば 未 だ 嘗 て 偃 の 室 に 至 らず 径 は 早 道 近 道 である だいどう 小 道 こと 澹 台 滅 明 は 行 くときには 小 道 を 行 かず 大 道 決 められた 通 常 の 道 を 歩 んでいく ちょこちょこと 近 道 したりしない つまり 行 動 は 公 明 正 大 であるということです 公 事 公 式 の 仕 事 未 だ 嘗 て 至 らず は 決 してこなかった 偃 の 室 の 偃 は 子 游 の 名 どう 室 はプライベートな 部 屋 公 的 な 部 屋 堂 の 後 ろに 室 があります 普 通 は 堂 で 会 います 仕 事 が 終 われば 子 游 はその 室 に 下 がります 澹 台 滅 明 は 仕 事 が 終 わっても 子 游 の 室 には 入 らなかった 公 の 部 屋 でのみ 話 をした つまり プライベートなところに 仕 事 を 持 ち 込 まないという 規 律 正 しく 堂 々とした 男 と 言 いました この 澹 台 滅 明 を 抜 擢 した 子 游 というのは 大 変 な 人 物 です 実 は 孔 子 はこの 澹 台 滅 明 について 失 敗 していました この 人 物 は いわゆる 風 采 の 上 がらな い 男 でした 孔 子 は 自 ら 反 省 しています 自 分 は 容 貌 で 判 断 してしまったと 会 ったとき 心 の 中 で 大 したことのない 男 と 思 ったのでしょう しかし 風 采 は 上 がらないが 仕 事 は 素 晴 らしい 孔 子 はそのときの 間 違 った 自 分 の 判 断 を 謝 っています 後 生 畏 る 可 し 若 い 弟 子 たちの 中 に こういった 新 しい 流 れを 示 す 文 章 であります 今 回 は 若 者 との 対 話 第 二 回 をお 話 ししました